とある恋愛の思い出が、よみがえった [無断転載禁止]©2ch.net
■ このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています
一日の勉強を終え、ベッドに入り目を閉じた。
ハッと気づく。眠ろうとしているどころか、Mのことを回想していたのだ。
「もしかして、これが好きっていう気持ち?」初めて自覚した。 私は中学から女子校に通っており、
恋愛とは無縁の生活を送っていた。
せいぜいドラマや漫画で
胸キュンするくらいだ。 高二から予備校に通い始めた。
予備校では、各生徒にチューターがつき、
受験のサポートをしてくれる。
Mはチューターだった。
私の担当ではなかったが、私の部活の先輩を知っていたこともあり、
話し掛けてくれることがあった。 Mのどこが好きなんだろう?
無意識に好きになっていたのだから、
これといったきっかけは無い。
そもそも私は人見知りで、
さらに男性に苦手意識があった。
Mはそんな私に対して、
ペースを合わせながらニコニコと
会話してくれていた。
それが心地良かったのだろう。
また、MにはA、Bという
仲の良いチューターがいて、
彼らといるときの無邪気な姿を
微笑ましく思っていた。 この板にスレ立てで良かったのか?
初心者ですまん。
誰も見ていないか。
カレー食べてくる。 片想いと受験勉強の両立が始まった。
仲の良い友達にはMのことを打ち明けていたし、
他にもチューターに想いを寄せている友達が複数いたので、
学校では恋バナに花を咲かせていた。 放課後は、予備校の授業が無い日も自習室に通い、
Mを見かけたり言葉を交わすチャンスを
伺っていた。
プレゼントのチャンスも逃さなかった。
修学旅行のお土産にはじまり、
家庭科の調理実習では、デザートをわざと
多めに作って持って行った。
そういうとき、MがAとBに
「もらっちゃったー」と
見せびらかしているのがとても可愛かった。 先にも書いたように、
同志(チューターラブ)の友達がいるのは
心強かったが、たいてい一緒に行動していたので、
Mと二人きりで話す機会はあまりなかった。
しかし、 大チャンスが訪れた。 その日私は独りだった。
閉館時間まで自習をし、予備校を出ると、
数メートル先をMが歩いているではないか。
しかも、小雨が降っていた。
私のカバンの中には折りたたみ傘が入っていたが、
これは見なかったことにして、大胆にも
Mとの相合い傘をたくらんだ。 Mに駆け寄り、傘に入れてと頼むと
了承してくれた。
友達もいない、Mの同僚もいない、
二人だけの空間ができあがった。
好きな人と二人きり、至近距離で並んで歩くという事態に私はガチガチに緊張し、
普段に増して口少なくなってしまった。
それでもMは会話を上手く弾ませてくれ、
私の心は和らいだ。
10分にも満たないこの時のこと、
大事に大事に胸にしまった。 勉強の方はというと、成績はある程度伸びていたが、
志望学科の模試での合格率は60〜70%という
ところだった。
定員が少なく倍率が高いので、
実際にはもっと厳しい状況だったと思う。
浪人も視野に入れていた。 受験が迫ってきたころ、
思いもよらないことが飛び込んできた。
Mが東京の校舎へ異動するというのだ。
(当時は神奈川勤務だった。)
受験が終わる頃にはMはいない。
すぐさまLOFTへ走り、ポストカードを買った。
さすがにこんな時期に告白する気はなく、
今までの感謝の気持ち、東京へ行っても
頑張って下さいということを綴り、
Mが神奈川を去る日に渡した。 受験が終わった。
三月入試まで粘ったが、
志望学科には合格できなかった。
初めて挫折感を味わった。 同じ予備校で浪人することにした。
このときMが担当チューターだったら…と
少し思った。
実際は、Aが担当になった。
Mと仲が良かったチューターである。 気持ちの切り替えはあっさりできて、
やる気がみなぎっていたので、
科目を増やして国立大学を目指すことにした。
この一年間は悔いのないほど勉強し、
現役の時よりも自信たっぷりだった。 受験直前、愛用していた参考書に
Aに寄せ書きをお願いした。
小さく
「Mも応援してるぞ!」
と書いてくれた心遣いが嬉しかった 受験が終わった。
某国立大学に合格することができた。
三月、予備校主催の祝賀会が行われた。
全講師、全校舎のチューター、生徒での立食パーティーだ。
ここでMに直に合格の報告ができると楽しみにしていた。
しかし、Mはいなかった。
同じ校舎のチューターに聞いてみると、
校舎でお留守番ということだった。 とりあえず、ターミナル駅まで帰ってきた。
このまま家に帰りたくない。
どうしてもMに会いに行きたい。
しかし、独りで東京に行くのは心細いし、
今から東京に行って着いたときには
Mが帰っていたら…という不安があった。 そこで、親友のSを急遽呼び出した。
Sの妹も同じ予備校に通っていたので、
予備校の封筒に書いてあるMの勤務校舎の
電話番号をゲットできた。 Mに連絡をし、会えることになった。
東京までの道中は、Mに会える喜びと緊張が
入り混じっていた。
Mのいる校舎に着くと、Mは職員室から出てきた。 この時期の予備校の壁には、
合格した大学と氏名が書かれた紙の札のようなものが
一面にぎっしりと貼られている。
Mはその中の一枚を差し、こう言った。
「君の名前、ここにあるよ」 さらに、Mは私を自分のデスクへ案内し、
「ここに飾ってるよ」と指差した先には、
私が渡したポストカードがあった。
デスクのよく見える場所に置いてくれていた。
「東京に行っても頑張って下さいっていうのが
嬉しかった。」とニコニコしていた。 あなたには、自分の担当している生徒が
いるでしょう?
そっちの心配が先でしょう?
感謝の手紙とか、何度ももらったこと
あるでしょう?
私のポストカードなんて、その中に
埋もれていると思っていたよ?
担当外の私のことなんて、
忘れていてもいいはずなのに。 立ち話もなんだからと、面談室で話そうということになった。
浪人中、Mはいなかったけど、
心の支えにしていた、Mのおかげで頑張れた、
ということを私は力説したが、
Mはうんうんと頷いているだけだった。
そうこうしているうちに、他のチューターと
生徒が入って来て面談を始めた。
ここでは告白できない。出ることにした。 Mは予備校を出たところまで見送りに
来てくれた。
今しかない。
「ずっと好きだった。」
気持ちを伝えられれば十分だった。
「わかってたよ。」とMは言い、さらに続けた。 「中高女子校で、まともに恋愛したこと
ないんだろ?
俺なんかやめて、大学で同世代の男に
目を向けなさい。
そのとき、それでも俺がいいって思うのなら
戻 っ て 来 い 。」 私はMの言葉をきちんと解釈できなかった。
9歳も年上の人を好きになるなんて
やっぱりおかしいんだ、
同世代の人と恋愛するのが真っ当なんだ、
そのことばかりが頭の中を巡った。
振られたんだと思った。
Mが振り絞って言った「戻って来い。」
という言葉に重きをおくことはなかった。 大学生活が始まり、真新しい環境の中、
日々を忙しく過ごしていた。
時折、Mのことが頭をよぎったが、
家からも大学からも遠いMの校舎へ
出向く気にならなかったし、
「9歳も年上の彼氏はダメだよね」と
考えないようにしていた。
その後、気になる男性もできたりして、
Mと再会することはなかった。
もし、Mに会いに行っていたら
どうなっていただろう。
(終わり) >>42
>その後、気になる男性もできたりして、
Mと再会することはなかった。
その後、気になる男性とはどうなりましたか。 誰でもできるPCさえあれば幸せ小金持ちになれるノウハウ
知りたい方だけみるといいかもしれません
グーグルで検索するといいかも『金持ちになりたい 鎌野介メソッド』
HZ08K 塾生あるあるだな
しかしチュータさんの断り方上手いな
プロだ
参考にしよっと ■ このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています