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アベノミクス下の輸出産業は輸出自体で儲かっていない。それどころか12%縮小した。
年度   輸出総額     輸入総額     貿易収支
2012年 63兆7476億円  70兆6886億円  ▼6兆9410億円
2013年 69兆7742億円  81兆2425億円  ▼11兆4683億円
2014年 73兆0930億円  85兆9091億円  ▼12兆8161億円
2015年 75兆6139億円  78兆4055億円  ▼2兆7916億円
2016年 70兆0357億円  66兆0419億円   3兆9938億円
2017年 78兆2864億円  75兆3792億円   2兆9072億円
ドル換算すると……
年度  年間平均レート  輸出総額   輸入総額   貿易収支
2012年  79.75円/j  7993.4億j  8863.8億j  ▼870.4億j
2013年  97.60円/j  7149.0億j  8324.0億j  ▼1175.0億j
2014年  105.94円/j  6899.5億j  8109.2億j  ▼1209.7億j
2015年  121.04円/j  6247.0億j  6477.7億j  ▼230.7億j
2016年  108.79円/j  6437.7億j  6070.6億j   367.1億j
2017年  112.16円/j  6979.9億j  6720.7億j   259.2億j

円安なので輸出総額は増えたが、円に両替する前の獲得ドルは減った。
28%円を切り下げた ( (79.75-121.04)/121.04=-0.2889 ) のだから
売上22%増 ( (78.2864-63.7476)/63.7476=0.2281 ) では足りない。
外国から見れば日本商店が12%縮小した ( (6247.0-7993.4)/7993.4=-0.1267 )ことになる。
(同様に、日本から見て輸入品店は30%縮小した( (6720.7-8863.8)/8863.8=-0.2952 ))

分析:アベノミクス5年間では28%円を切り下げたので28%以上輸出総額を伸ばさなければならないが、
官製株高による不自然な円の切り下げで、輸出産業が実質12%縮小した。
表面上の貿易収支は円安で黒字化したようにみえるが、
ドルレート(国際取引に使われる基軸貨幣レート)での輸出規模の大幅縮小に伴い、
実際には輸入できないほど日本円の価値が下落し貧しくなった為、数字上の黒字が生じている。

結論:アベノミクス5年間は実質的に日本の貿易規模を縮小させ、失敗した。
表面上の貿易収支の黒字転換は、官製円安の副作用での円価下落に過ぎなかった。