ブラック企業に是正を促す脱デフレ 雇用改善で人材確保が困難に」

 雇用環境の改善は、大学関係者なら実感できるだろう。筆者の周りでは、「アベノミクスのおかげ」という声が多い。
文部科学省と厚労省によれば、就職希望者のうち実際に仕事に就いた人の割合を示す就職率は、4月1日時点で96・7%。前年同期より2・3ポイント高い数字で、4年連続の上昇である。企業の求人増によって、大学生の就職戦線は売り手市場になっている。

 大学新卒の雇用市場はそのときどきの雇用環境をすぐ反映する。各年度の学生の出来が大きく変動するわけではないのに就職率が変動するのは、雇用環境がいかにマクロ経済政策の影響を受けるかを示している。
大学関係のデフレ論者もいるが、そうした人たちは身の回りの学生の就職状況を知らないのだろうか。

 雇用環境の回復とともに、ブラック企業が賃金のカットばかりを目指していると、おのずと淘汰(とうた)されていくだろう。
失業率3%〜3%台前半という状況が継続すれば、雇用の正規化や賃金上昇が普通になり、労働者の弱い立場を利用して儲けるブラック企業の出る幕はない。
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