石原慎太郎氏を続けて読んでおりますが。石原慎太郎氏や、その時代の改憲論は、経験に基づいた、
強烈な反米感情や、対米追従の情けなさからの脱皮、等々の意志が貫かれていたようですが、
それに比べると、現在の改憲論は、どうもそこが抜け落ちているのが、
ちょっと危ういような気はしますね。

トランプという個性的な大統領の時代とはいえ、共和党政権の時代に、
こんなにお気楽な流れで本当にいいのでしょうか?

現在の改憲論は、対米の呪詛というより、もっと近隣的な、いわゆる特定アジア諸国に対する反意や、
国内の左派といわれる政党等に対する反意、後は、とにかく「安倍政権ありき」な様相です。

しかし、本当の危惧は、日本が改憲するやいなや、待ってましたとばかりに、米国から、驚くべき何らかの策略が、
また披露され、そして素早い回答を要求されるような危惧ですね。石原氏の著書を読んで、そう思いました。


恐らく、軍事化というものにより本格的になれば、米国の策略を見透かせるレベルの「悪知恵」が必要なんでしょうね。日本にも。
日本の歴代の、悪徳代官的な政治家の、さらに上をいくレベルの、悪知恵が働く要人や、組織体制が要ると。
本来なら、御免こうむりたい事ですよね。そういうのに肖る事自体をね。

たとえば自衛隊には、ある種の「誠実さ」を感じ、それは好感なわけでありますが、
それとは真逆の、つまり不快な「悪知恵」が必要となるわけです。嫌ですね。