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日本の国教(歴史的に中心となっていた宗教、という意味で)は仏教だった

聖徳太子以降、明治まで歴代の全天皇、全将軍が仏教徒で、中には自ら出家して仏僧だった者も多い
江戸時代には全国に檀家制度が敷かれて、寺には現代での戸籍のような役割を持った人別帳が備えられ、寺は末端の行政機関、学校としても機能した
そして、寺は近隣の神社に対して上部機関として管理監督を行った(このことが積年の恨みとして、明治初期の神官たちによる、廃仏毀釈に繋がった)

明治維新では、自分たちは仏教徒だった“維新の元勲”たちは、西洋列強の国家制度を見て、
日本でも統治の正当性の根拠付けには「理屈を受け付けない宗教的権威」が手っ取り早い、と判断して「天皇」と「その背景となる皇祖神」と国家との一体化を計画した
いわば、明治の権力者たちが自分らを正当づけるために作り上げた「官製宗教運動」が現在でも神道右翼が執拗に叫ぶ、「國體」の正体