1932年生まれ、元財務大臣の藤井裕久は、12日放送のTBS系「時事放談」に出演。
自民党総裁選への出馬を表明した石破が共演者だったが、その席で、
<私は戦争を知っている人たちと付き合っています。その人たちの安倍支持率は19%なんですよ>と安倍をこきおろしたうえ、
石破には、<自信を持って下さい><あなた勝って下さい>と激励、
「総裁選で安倍をやっつけてくれ」と言わんばかりだったのだ。

東大から大蔵官僚を経て、国会議員に転じた藤井は、竹下派に属した保守本流の政治家だ。
民主党政権で財務大臣に就いているが、根っからの保守だ。
氏がここまで安倍を否定し、石破を支持するとは、よほどのことである。

藤井と同じ1932年生まれの政治評論家・森田実氏もこう言う。

「安倍首相というのは、祖父である岸信介から歪んだ歴史観を引き継いでいるので、戦前の帝国主義に対する反省がない。
あの戦争で310万人が死んだ。当時の日本はまだ人口1億人に達していなかったから、実に人口の3%以上が命を落としたことになる。
ほとんどの家で誰かが犠牲になった。これが戦争の現実なのです。
だから戦後の日本は、『もう戦争は一切しない』『アジア諸国に酷いことをした』という反省の上にある。日本国憲法はそういう精神で存在している。
1954年に自衛隊法が制定された時も『日本の領土、領海内に行動を留める』と参院の決議で条件をつけている。
安倍首相が、9条に自衛隊を明記しても何も変わらないと言っているが、自衛隊の海外派兵を合憲化するのだから、この決議に逸脱する行為であり、嘘なのです。
そういうことを平気でやるのが安倍晋三という男。絶対に信用してはなりません」