「廃止派のほとんどが共産主義」ということは統計事実を踏まえるとどういうことになるかというと・・・・・・

(1) 「7%に見える廃止派は、実は共産主義者と同じ3%」
(2) 「3%に見える共産主義者は、じつは廃止論者と同じ7%」
(3) 「7%に見える廃止派と3%に見える共産主義者は、じつは共にその中間値」

このいずれかってことになりますね。
仮に1000人のサンプル抽出でこれが起こる確率を計算してみましょう。

(1) について
一人一人が廃止論者である確率は実際には 3/100 だということですね。
これが統計では7%に見えると言うことは、1000人を抽出したときに70人の廃止論者が抽出されるということです。
廃止論者が抽出される確率が 3/100、非廃止論者が抽出される確率は 97/100 です。
1000回の試行で70人の廃止論者が抽出され、930人の非廃止論者が抽出される確率は、
1000C70 × (3/100)^70 × (97/100)^930  という計算式によって求められます。
その値は、0.0000000088% になります。

(2) についても同様な計算を行なうと、確率は 0.0000015% という値になります。

(3) について、仮に中間値を「5%」とした場合、
「実際には5%であるものが7%抽出され、かつ、実際には3%であるものが5%抽出される確率」なので、
2つの確率の積として表されます。その値は 0.000036% という値になります。

「0.0000000088%」「0.0000015%」「0.000036%」
統計結果に逆らってまで、「廃止派のほとんどが共産主義」と主張するということは、
こういう確率にすがりつくということになるわけです。

まぁ、これらの確率にすがりつくということを「現実的」と見るか「非現実的」と見るか、それは人それぞれですけどね。