冷やし中華は自作しようとすると意外なほど手間がかかる、スープは醤油砂糖酢ゴマ油の基本要素に
鶏がらスープ、辛子などを適宜加えて調味すれば良いとして、具がまた大変だ
最低限でもきゅうり、ハムに錦糸玉子は基本エレメントとして用意したい、これにナルト、ワカメにコーン、
カニカマ焼豚蒸し鶏、とキリがない、自分などはレタスも欲しい派である
これら多彩な具を手早く準備し、しかも具それぞれが適温に冷やされていなければならない
これを色彩感覚に配慮しつつ盛り付け、冷したスープを皿から溢れる程張る、混沌に見える「景色」は
全て計算し尽くされていなければならない、これに麺の太さ細さに茹で加減締め加減が加わる
もはや素人が手を出せる領域ではない、事程左様に冷やし中華の政策には困難が伴う、それだからこそ
全てのピースが収まるべきところに収まったそれは、至福の一杯なのである