三島由紀夫と松本清張の間には強烈な確執があったからね
清張に三島の祖父が悪く書かれているというのは納得できる

有名なところでは、中央公論社が 『日本の文学』 という文学全集を刊行するさい、
編集委員の一人だった三島が、清張作品の収録を強硬に反対したという話がある

おそらく清張の三島嫌いは上の件が発端になっている一方、すべてを観念を遠し
描くロマン派の三島と、事実を冷徹に見つめ本質に迫ろうとするリアリストの清張、
両者のあいだには、最初からそりの合わないところがあったのだろうと思う