「見知らぬ明日」 の名前があがったので、ほかに好きな作品 『継ぐのは誰か?』 を挙げておきたい
この作品で驚かされたのは、ネットワーク社会というものを予見している先見性だった
下の一節が記されたのは、インターネットの前身ARPANETが1969年に稼働する前年1968年の話

  今の社会は、コンピューターや、電子情報処理装置にたよりすぎている……。
  (書類は)別にもち歩かなくても、携帯電話で情報サービス公社に申し込めば、そちらですぐ、
  もよりの公衆ヴィジフォーンにコピーをおくってきてくれる。

  公式書類なども、通信装置で、全世界、それに月までネットされている電子情報処理機構の
  どこでも記憶装置のあいている所に書きこまれる。その書きこまれている記録装置のおかれ
  ている場所がシベリアであって、ふいにとり出したい場所がリオデジャネイロであっても、そん
  なことは関係ない。
  秒速三十万キロの電波でもって、ネットワークサービス用の電子脳がたちまちそのある場所
  をさがし出し、たちまちおくりとどけてくれるのだから……

ただし、物語のオチにはかなり無理があるため、それがこの作品の評価を下げる要因になっている
しかし、ネットワーク社会や情報電子機器に頼りすぎている人類に対する警鐘を1968年に鳴らして
いたというのは、やはりスゴイと思う

【1968年4月4日】 キング牧師暗殺、ベトナム戦争の泥沼の中
https://www.youtube.com/watch?v=p-RJjtP9zmA

「衛星通信」 東京シネマ 1964年製作
https://www.youtube.com/watch?v=xB5uiswoQkE