[いつ読んだ]20年ほど前
[あらすじ]短編。分裂病(?)の若い女性が主人公で語り手。
施設への移動の途中で列車事故にあい、同行者の手を逃れる。
姉が住む家へと警官がつれていく。
[覚えているエピソード]
列車事故で路線沿いに投げ出された死体や負傷者が多数いる中、
主人公は楽しくなって、死体の口へ石を入れてまわる。
人に咎められるが、悲しんでみせると気が動転していると思われ、
同情される。警官につれられて自宅(姉が住む家)へ。
互いに事情が呑み込めない警官と姉の会話がかみ合わない。
主人公は黙って家を観察し、家の造りが以前と左右逆転している
と考える。細部まで全部逆なのか後で確認してやろうと。
姉は、妹は手に負えない、妹を施設へ連れて行くよう警官に頼む。
正念場で主人公が強く念じて目を開けると、姉と体が突然入れ替わる。
わけがわからない姉(体は妹)は抵抗して暴れるが、
警官に取り押さえられ連れられていってしまう。
[物語の舞台となってる国・時代]現代。海外。たぶん米国。
[本の姿(ハードカバー・ソフトカバー・文庫等)・装丁・挿絵]
ハードカバー。いろんな作家の短編を集めたアンソロジー。
双子モチーフか何かのテーマ本だったと思います。
[その他覚えていること何でも]
語り手の思考だけが異常で、話自体はリアリズムっぽく進むのに、
ラストでどんでんがえしに、現実と妄想が魔術的に入れ替わる感じに
痺れたのを覚えてます。