【読みたい本の傾向(A)】 ジャンル・テーマ・作風など

企業やハゲタカ資本主義そのものがラスボスに据えられているような作品。
できれば「ポスト資本主義」的な展望が拓けてくるようなクライマックスが好ましいのですが、それだけだとかなりハードルが高い、
もしくは短絡的なマルクシズムや安っぽい左翼思想に流れてしまいそうなので、右でも左でもなく
いまそこにある危機、ジレンマから目を背けずに直視するような世界観を描いていると嬉しいです。

【Aに該当する好きな既読作品】

いうなれば「1984」の現代版、近未来版というところでしょうか。「1984」がファシズムへのアイロニーであったとするならば、
いまもっともアクチュアルな「レフト3.0」とも呼ばれている反動的な資本主義への反発、
「エレファントカーブ」や「We are the 99%」といったキーワードに代表されるグローバリズムの限界について言及するような
リアリティのある近未来SFが読みたいです。

「GHOST IN THE SHELL」から引用するならばちょうど
「企業のネットが星を覆い、電子や光が世界を駆け巡っても、国家や民族が消えてなくなるほど情報化されていない近未来」……といったところでしょうか。
むしろ企業やネットが星を覆い、電子や光が世界を駆け巡るようになればなるほど、国家や民族といった、きな臭い保守反動的な動きが「時代の気分」となりつつある
アクチュアルな政治的、経済的問題を扱ったものが好ましいです。

【ライトノベルは】可否(ライトノベルを勧めていいか)
ライトノベルにそれほど重厚なテーマを扱ったものがあるのであれば、是非。

【小説以外は】可否や希望するメディア(アニメ、映画などを勧めていいか)
小説のみでお願いします。

【Aに該当する苦手な既読作品】
ジャック・ウォマック、ブルース・スターリング、ウィリアム・ギブスンなど
【Aに該当するその他既読作品】
ドン・デリーロの「コズモポリス」やトマス・ピンチョンの「ヴァインランド」のような現代文学はずばりド真ん中ストライクといった感じです

【長編or短編】
長編でお願いします。