「幼年期の終わり」は、ホントSFでしか描けない、
センス・オブ・ワンダーに溢れた凄い作品だとは思う。
ただ、三島由紀夫が「不快な傑作」と評したらしいけどその通りで、
作中の新人類は旧人類とは全く異質のメンタルを持った別の生物で
「子孫」や「次世代」として感情移入できるような存在ではないし、
読者を含む旧人類は無価値と見做され見捨てられ滅びていくわけだし、
「夢も希望も救いもない」ラストで、人によっては不快に感じるのも宜なるかな。