彼女自身の予言によれば、その子孫が「世界の命運を変える」らしい。
魔人正雪の血を受け継ぐ人物、それは「あの月接近のシーン」を乗り越えることを可能にする人物なのでは……。
などと想像する。
「ウルフの神話」によれば、お時の子こそ東丈であるという一文がある。1974年8月のものだ。
(新幻魔大戦連載が、1973年11月の「1月号」だったはずで、そのへんが引っかからないではないが)
未執筆となったエピソードだが、この記述から当時の構想を部分的に知ることができる。
シルヴァーナの子孫が「世界の命運を変える」のなら、東丈とはまた別ものということになる。
新幻魔大戦がどこまで書かれる構想にあったのか……。
それは厳密には不明だが、私がこう書くのには〈ある疑念〉があるからだ。それを書いてみることにする。