さて、ここから本論に入ろうと思ったのだが、しばし考えている。>>36で書いた〈ある疑念〉のことだ。
>>52で書いたとおり「平井和正の一文」を見つけてしまった以上、〈ある疑念〉が正しいとするために足跡(新幻魔大戦内に刻まれている)をいくつも挙げていく作業に迷いがある。
それは「一文」によって証明されてしまったからだ。よって書き直すしかない。
いや書かなくともよい。ただ、当時の平井和正の構想を探るのにはそれなりの価値を見つけられるだろう。
果たされなかった構想。それは平井和正の頭の中に沈殿し、その後の作品群に微妙なりとも影響を及ぼしていった……。
そう考えるなら、欠けたピースを探ることは今後の平井和正をめぐる研究の材料の一つとなるだろう。

書き直そうと思う。今回はお休みだ。
だが、その代わり、だいぶ前に書いた「ベアトリスの釵」についての、ちょっとした一文を書き込むことにする。
これはこれで平井和正のロマンチスト的性格を表すものとして楽しいものだ。