新幻魔大戦に対し、私は〈あの疑念〉を持っていた。(>>36>>52>>75
それはこの作品が「少年東丈の時代」まで書かれる大長編の構想だったのでは……という疑念である。読むほどに江戸期で終わるような書き方をしていないと思えたからである。
この推理は正しかった。これを裏付ける文章を、平井和正自身が残している。以下に2つ挙げよう。

「狼より若き友への手紙」に、1973年(と思う)の手紙が掲載されてれいる。
そこに「小説・幻魔大戦を刊行する計画がある」とする記述がある。(新幻魔大戦の連載終了は1974年1月号)
2つ目は、「ヒライスト」掲載のこの一文である。

P340 「新・幻魔大戦」を書き進めるうちに、マンガの「幻魔大戦」に到達し、融合を遂げたのちにさらに新しい舞台に向かう。それが私の狙いだった。
壮大な大河小説の意図も空しく、またもや「新・幻魔大戦」は挫折の憂き目にあった。どうやら挫折運につきまとわれているらしい。(以下省略)