「ところで、バーリマン・バタバーよ」
ガンダルフは目深に被っていた頭巾をはねのけて、ゆっくり立ち上がりました。
暖炉に照らされたその影は急に背が伸びて、厳めしく聳え立つ古代の石像のように見えました。
「乗り手たちと内通して手紙を忘れたふりをしたことも知っているぞ、バタバー」