平井は「経営者」でも「ビジネスマン」でもない。
SF作家として空想は出来ても、それを現実に落とし込む手腕を持つ企業家ではない。
そもそもそんな自己規定はしていなかった。

平井は単に出版社に依らず本を出してみたかっただけであり、
素人がまともに商売するには時期が少し早すぎただけだろう。

コンテンツそのものの魅力もピークを過ぎていたしな。
仮に全盛期に今の環境があれば電子媒体も紙も売れたんじゃないの?

平井のIT知識不足をしつこくあげつららう人が仮にIT専門家だとしても、
あの時代に独力で今のAmazonと同じことができただろうか?

もちろんそれらはあり得ない歴史上のIFだが、ITの人の難癖もそれと同程度以上にあり得ないように思う。