……そうか、分割して続きを書けばいいのか‥‥
(世界は救われた!)

え〜、その点、『響鬼』前半はパーフェクトな思想を伝統の継承として共有した世界の番人たちが、理想の社会基盤を補修改築を重ね維持していく物語。
これは「理想の父親像」とかいう狭い関係性ではなく、社会を構築するパーソンのゆるい繋がり。

宇野常寛辺りの井上信者は、そこに父性を読み取ろうとしてるようだが、
それが読み取れるのはむしろ後半の井上脚本で登場した明日夢のライバル桐矢京介に顕著。

前半で描いてたのは、親子みたいな縦に繋がる直系(閉じた)の関係性ではなく、ナナメの関係
……つまり近所で出会ったかっこいいお兄さんに、田吾作少年が憧れ弟子入りし、やがて世界の秩序の一員となる。
「ロールモデル」としての後続の育成と思想の共有は、世界の在り方の理想的モデルでもある。

……こうした狭い世界で描かれた「理想」は、フラクタル図形のように世界の大きな秩序と一体になっている。
前半は、響鬼師弟の周辺の狭い範囲を切り取ることで、むしろ広い世界の完全さを描こうとしていた。
人間の断絶と不信が創作の基盤になっている白倉&井上チームは、それらの仕掛けを単純に「閉じた関係性」と思ったようだが、むしろ響鬼前半が構想してたのは逆の仕掛けなわけだ。
そこに弘が、己の考える「パーフェクトワールド」を見出したとすれば、おめーらの胡散臭い弘像とも合致するかもなと。

言いたい事言い切った! やったね!