中学生の頃って星新一が読みやすくて面白くて好きなんだけど
誰にも言ってはいけない雰囲気があった

ある時、僕が星新一を読んでるんじゃないかと勘繰った勉強も部活動も
やってない劣等生数人に校舎裏に連れ出されたのだが
漫画家を目指していたT・Y君がナイフを片手に
「あたしゃもうプッツンしましたよ!」とニヤニヤしながら現れて
あの能無しどもを追い払ってくれた。
失礼ながらT・Y君の絵はあまり上手くなかったから
漫画家になるのは難しいんじゃないかと思っていたが、
しかし、知能検査ではダントツで1位だったという噂を聞いた。
彼は今、何をしているのだろう。