86は不条理に若者が死ぬという物語を作るために、無理な設定を積み重ねて
いるようにしか見えないため、どうも共感できず興醒めするようなところがある。

偽りだらけの共和国内が破綻を来たさないことも不自然なんだけど、この作品
自体も偽りだらけという感じで、(ヒロインの声で) 「みなさんは、この (作品の)
世界をおかしいとは思わないんですか?」と叫びたくなってしまうほど、作者の
作為にはうんざりさせられてしまった。