この世の中は、少し考えるだけでもおかしな問題はたくさんあるし、便宜上なんとなく辻褄合わせをしているようなものも多い。

たとえば、数学というものは実在しているものなのか人間が発明したものかという問題から、時間は実在しているのか? というような問い。
また、生命と物質の境界はどこにあるのかだとか、量子力学の二重スリット実験の解釈など、専門家の間でも意見が分かれるような問題は多い。

なにが不思議なのか分からない人にちょっと説明すると、自分の持っている数学の本には次のようなことが記されている。

  実数だけが実在し、虚数は実在しないというのは迷信です。
  もし、数があるのかという問いかけに答えるのなら、数「3」だって存在はしません。
  存在しているのは、数「3」で表現される何かです。

  たとえば、円周率πという数があります。
  この実数は直径が1の円周の長さですから、たしかに存在しています。
  これは無理数になり、10進記数法では終わりのない無限に続く小数で表されます。
  小数点以下1兆桁以上も続く実数! 考えただけでも目が回るのではないでしょうか。

  ですから、実数が実在するというのもその意味では幻想です。