南極で巨大氷山が分離、海底に驚くべき生物の宝庫が広がっていた、まさに「生命の爆発」
「あまりの色彩の豊かさ、見事さに驚かされました」、調査が難しい棚氷の下

 1月13日、南極大陸の広大なジョージ6世棚氷から、屋久島ほどの広さの氷山が分離したとき、近くに居合わせた調査船はすぐに現場に向かった。
 これまで誰も見たことのない、むき出しになった棚氷の下の海底を調査するためだ。
 ちょうど、世界最大の岩を動かして、その下に潜んでいた生きものたちを観察するように。

 太陽の光が降り注ぐ浅瀬から、漆黒の深海、時には海底火山まで、海のなかにはあらゆるところに生命が存在している。
 米シュミット海洋研究所の調査船ファルコー2号に乗っていた調査団は、氷の下にもきっと何か生きものがいるはずだと期待していたが、まさかこれほどだとは思っていなかった。
後略