がん細胞は神経細胞からミトコンドリアを盗んで増殖のエネルギー源にできる

 泥棒猫ならぬ泥棒細胞です。

 アメリカのサウスアラバマ大学(USA)などの研究チームが行った最新の研究によって、がん細胞が神経細胞からエネルギー生産を担う「ミトコンドリア」を直接受け取ることで、転移能力を劇的に高めていることが世界で初めて明らかになりました。

 これまでの常識では、がん細胞は自前のミトコンドリアを使いエネルギーを得ていると考えられていましたが、今回の研究では、腫瘍の周囲に入り込んだ神経細胞が「橋渡し役」となり、自らのミトコンドリアをがん細胞へと渡していることが確認されました。