>>760

(地上を走る電車の走行音が響く 薄暗い地下道)
(天道家を後にしたひよりが、 右手に写真を持ったまま、トボトボと 一人で歩いている)

??? 「日下部ひより……」

 (地下道に反響する女性の声。 名前を呼ばれて 後ろを振り返るが、 誰もいない)
 (また前を向いて 歩き出そうとすると、 前方に 黒い喪服を着た間宮麗奈が ひっそりと立っている)

ひより 「…!? (驚)」

麗奈 「もう一度、 お前の身体を調べてみたい」

ひより 「なんでだ? (気丈に問い質す)」

麗奈 「お前が ワームだからだ」

ひより 「ワーム? なんだそれ」

麗奈 「お前自身が 一番よく 知っているはずだ。(微笑)」

 (顔の前に 黒いレースの手袋を嵌めた右手を翳す) 
 (すると 麗奈の全身が、 瞬く間に、強固な外殻を持つウカワームへと変貌していく)