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新人職人がSSを書いてみる 32ページ目 [転載禁止]©2ch.net
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0001通常の名無しさんの3倍
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2015/06/10(水) 23:22:24.50ID:aZv8IpUP0
新人職人さん及び投下先に困っている職人さんがSS・ネタを投下するスレです。
好きな内容で、短編・長編問わず投下できます。

分割投下中の割込み、雑談は控えてください。
面白いものには素直にGJ! を。
投下作品には「つまらん」と言わず一行でも良いのでアドバイスや感想レスを付けて下さい。

現在当板の常駐荒らし「モリーゾ」の粘着被害に遭っております。
テンプレ無視や偽スレ立て、自演による自賛行為、職人さんのなりすまし、投下作を恣意的に改ざん、
外部作のコピペ、無関係なレスなど、更なる迷惑行為が続いております。

よって職人氏には荒らしのなりすまし回避のため、コテ及びトリップをつけることをお勧めします。
(成りすました場合 本物は コテ◆トリップ であるのが コテ◇トリップとなり一目瞭然です)

SS作者には敬意を忘れずに、煽り荒らしはスルー。
本編および外伝、SS作者の叩きは厳禁。
スレ違いの話はほどほどに。
容量が450KBを越えたのに気付いたら、告知の上スレ立てをお願いします。
本編と外伝、両方のファンが楽しめるより良い作品、スレ作りに取り組みましょう。

前スレ
新人職人がSSを書いてみる 31ページ目
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まとめサイト
ガンダムクロスオーバーSS倉庫 Wiki
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新人スレアップローダー
http://ux.getuploader.com/shinjin/ 👀
Rock54: Caution(BBR-MD5:669e095291445c5e5f700f06dfd84fd2)
0220通常の名無しさんの3倍
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2015/12/16(水) 22:23:46.54ID:r6qqOe1k0
投下開始

主戦場である放棄された都市から離れた森に改レセップス級陸上戦艦<リヴィングストン>は待機していた。

金属でできた小山の様なその巨体は、周囲のザフトの対空戦車や装甲車両、補給車両とは比べ物にならず、
隣にある崩れかけた木造の民家が子供のドールハウスに見えるほどであった。

上空に向けられた主砲は、古代の竜脚類の首の様に長く、艦体を覆う様に
無数の対空火器を搭載したその姿は、針鼠さながらだった。

レセップス級陸上戦艦は、NJ下でも円滑に通信・指揮を行うための指揮車両として当初、設計された。
ベースとなったのは、火星開拓時に地表に設営されるであろう基地間の移動用として
設計されていたランドクルーザーである。

そこに地上でのMSの突入支援用として、西暦時代の戦艦の主砲に匹敵する主砲の追加が設計案に加えられた。
これは、誘導兵器の信頼性が大幅に低下しているNJ下の戦場では、艦砲の重要性は更に高まると推測されていた為である。
さらに大部隊に指示を下す為の通信設備の増設も必要となった。

更に地上におけるモビルスーツの整備・補給基地としての機能も付与すべきという意見が加わった。

こうしてヘリウムを吸った風船のように大型化を余儀なくされ、当初は大型トレーラー程度だった車体は、
旧約聖書の巨獣ベヒモスやギリシャ神話の巨人族を想起させる巨体となったのである。

この改レセップス級は、砂漠地帯以外での活動用に作られた派生型で、レセップス級とは異なり、
スケイルモーターではなく、大型ホバークラフトを移動手段にしているのが特徴であった。
0221ユーラシア兵 ◆fhWVlI7Zkg
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2015/12/16(水) 22:40:46.59ID:r6qqOe1k0
「アイアンズ襲撃中隊、対空戦車部隊と交戦中!」
「ロジャース戦闘小隊補給完了!」
「ケイト中隊より通信、敵戦車部隊を撃破」
宇宙艦艇のものと同じ防弾強化ガラスで守られたブリッジ…そこでは指揮下の部隊との交信が絶え間なく行われていた。
中央の司令席には指揮官が腰掛け、その周囲の計器類にはオペレーター等の艦の運営に関わる人員が数十人近く着席していた。

現在、改レセップス級<リヴィングストン>司令席に座るのは、ウーアマン中隊を指揮下に置く
ファーデン戦闘大隊指揮官 エリク・ファーデン大隊長であった。

彼は、艦長や基地司令官、副官級等の人員が着用する黒い軍服を着用していた。

その傍らには、赤い軍服に身を包んだ少女が立っていた。
赤い軍服、通称ザフトレッドと呼ばれているそれは、ザフトの士官学校に相当する機関 アカデミーで、
卒業席次10位までの成績優秀者に与えられるものであった。

特別に戦功を立てた人間にも着用を許すという改革案が一部で挙がっているが未だにそれは実現することなく、
人類初のコーディネイターの軍隊であるザフトにおけるエリートの証であった。

その少女は、職人が技巧の限りを尽くして彫り上げた精巧な象牙細工を思わせる白い肌と肩まで伸びる金糸を思わせる美しい髪が特徴的であった。
赤い軍服の少女 ノーマ・アプフェルバウムは、ザフトのMSパイロットである。

アプフェルバウム小隊を率いる彼女が、この<リヴィングストン>に乗艦したのは、つい1時間前だった。
遭遇したユーラシア連邦軍の戦闘機部隊との戦闘で弾薬と燃料を予想外に消費したことで、
付近にいた補給可能な部隊であるこの艦を有するファーデン戦闘大隊と合流したのである。

彼女の部下達は、<リヴィングストン>の正規パイロットが一人もいない待機室にいた。

「よろしかったのですか?」この艦と隊の最高権力者の座る椅子に対して放たれた少女の声には、小鳥のさえずりの様な繊細さと、薔薇の棘があった。

「ん?」この時エリクは、煙草を口に含んでいた。紫煙が空調の風を受けて揺らめく。

空気が有限で、コストと資源と多少の手間をかけて製造されるものである宇宙の生活では、空気を汚染する行為である喫煙は、
一部の富裕層のみに限られた贅沢であった。
だが、空気が宇宙のコロニーやステーションから見ると無限に等しいほど自然に存在する地球上では、
基本的に禁煙エリアや潔癖症の政府が統治している地域を除けば、誰でも喫えたのである。
そしてこの地上の特権をエリクはフル活用していた。

無論地上でも任務中の喫煙は規則違反であるのだが、部下達も軽くたしなめる程度であった。
0222ユーラシア兵 ◆fhWVlI7Zkg
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2015/12/16(水) 22:47:00.73ID:r6qqOe1k0
「何のことかね?アプフェルバウム小隊長」大隊指揮官としての威厳を持ってエリクは隣に立つ若き小隊長に質問を返す。

「前線からの支援要請を断ったことですよ」
「仕方あるまい、この<リヴィングストン>の主砲では、友軍を巻き込みかねない」
エリクは教科書的模範解答で言い返した。旧時代の戦艦に匹敵する主砲の威力は友軍をも
巻き込みかねない危険性があった。そしてエリクはそのことを誰よりも認識していた。

「前線部隊は、郊外に展開していました。敵部隊は市内に潜伏しており、
郊外には存在が確認できず、誤射の危険は皆無に等しかったと考えますが?」
年齢でも階級でも上位者の模範解答ともいえる論に対して、物怖じする素振りすら見せず、金髪の少女…ノーマは、自信に満ちた声で持論を述べる。

「…」
「アプフェルバウム小隊長、君は何故そこまで艦砲射撃に拘るんだね?」

「市内の地球軍を完全に叩き潰す為です。地球軍は、我々のモビルスーツ部隊に対抗するために、
市内の地下空間や廃墟に潜伏し、我々が市内に突入するのを待ち伏せています。」
遺伝子操作によるものであろう端整な容貌を、無表情にして語る少女の口調には自信が満ちていた。
対する座席の男は、渋面で応える。
エリクが、艦砲射撃を忌避するのは、ある事件が原因であった。
それは、約20日前 イベリア半島制圧戦の過程で起きた。

工業都市 ビトリアを巡る戦闘の時、エリクと<リヴィングストン>は後方にてモビルスーツ部隊の補給拠点、部隊指揮所として待機していた。
市内の地球連合軍は撤退するか全滅し、戦闘が間もなく終結するか、と誰もが想像していたその時、
都市外周で索敵行動を取っていたサンドラ偵察小隊から緊急通信が入った。

地球軍の地上部隊が市内への突入を図っていると。
0224ユーラシア兵 ◆fhWVlI7Zkg
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2015/12/16(水) 22:58:15.87ID:r6qqOe1k0
この時、敵部隊の進路上には、基地設営隊の車両や補給車両が多数展開しており、側面から蹂躙されかねない状況であった。

飛行襲撃部隊は補給中であることと、エリクは、制圧力と射程を考慮し、
<リヴィングストン>の主砲による艦砲射撃を行った。

エリクは既にサンドラ偵察小隊が後方に退避、車両部隊と合流したと判断していた。

しかしサンドラ偵察小隊は、艦砲射撃の着弾点である敵の予想侵攻ポイントで、
踏み止まって戦闘を継続していたのである。
前線部隊の一つから誤射を知らせる通信が届いた時には遅すぎた。

砲弾を自爆させようにも、自爆信号は通信障害で届かず、空しく砲弾は予定通り全弾が
予定の着弾点に大穴を穿った。

着弾した40cm砲弾は、機甲歩兵、歩兵部隊を塵も残さず消滅させ、
バイソンの群れの如く進撃していた戦車や装甲車の車列を瞬時にスクラップに変換した。
更に匍匐飛行し、ザフト軍部隊に雀蜂の如く執拗に攻撃を加えていた攻撃ヘリコブター部隊も衝撃波で、
紙細工の様に弾き飛ばされた。

そして友軍であり、前線で踏み止まっていたサンドラ偵察小隊もその例外ではなかった。

戦車部隊の主砲による集中射撃を封じるべく、地球軍部隊に突撃していた彼らは、砲弾の着弾点近くにいたため、
全ての機体が大破した。

指揮官機は文字通り粉々に破壊され、唯一原型を留めていた3番機も胴体が衝撃によって内部機関を破壊され、
パイロットは首の骨を折って死亡していた。

結果のみを見れば、それは、NJによる通信障害が招いた数限りない戦場の喜悲劇の一つでしかない。

だが、同時にエリクの経歴に拭うことの出来ない汚点を残したのであった。

「それは、貴官の推測にすぎん、それにもうウーアマン中隊は市内への突入を開始している。今更遅いのだよ」
エリクは、精一杯の指揮官の威厳を持って彼の傍らに立つ少女に自らへの追及を止める様に婉曲的に言った。

対するノーマもそれ以上は追及すべきでないと考えたのか、沈黙した。

エリクは、正面を見据えた…<リヴィングストン>のブリッジの防弾強化ガラスを隔てた外界…鉛色の雲が立ち込めた空、
草色の丘陵の連なり、ひび割れた道路…その遥か向こうにある打ち捨てられた都市、そこでは彼らの同胞が、
廃墟に潜む敵と、戦端を開いている筈だった。

そして彼の傍らに立つ少女の翠玉の双眸も同じ方向を見つめていた…しかし、それはエリクよりも遥かに先を
見つめているようであった。
0225ユーラシア兵 ◆fhWVlI7Zkg
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2015/12/16(水) 23:03:57.24ID:r6qqOe1k0
今日はここまでです。
レセップスの艦砲って劇中ではAAに弾かれたり、アグニで纏めて撃墜されてますけど
威力的に馬鹿にならないと思うんですよね
バリアントとかいう列車砲級の化物は論外ですが

感想、アドバイスの方お願いします
0226通常の名無しさんの3倍
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2015/12/17(木) 02:08:10.11ID:G5OYlLJX0
ユーラシア氏乙
続きに期待

後砲弾って自爆可能なのか?
ミサイルは出来ると聞いてるが
0228通常の名無しさんの3倍
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2016/01/03(日) 17:49:46.61ID:awjFo5E80
「モリーゾ」注意

http://peace.2ch.net/test/read.cgi/shar/1449846255/539
539 :通常の名無しさんの3倍[sage]:2016/01/03(日) 07:42:54.67 ID:huWLtO2x0
真田信繁って誰だよ信之と間違えてんじゃねぇの?
架空の武将作ってホルホルすんのやめろや

http://peace.2ch.net/test/read.cgi/shar/1450424730/862
862 :通常の名無しさんの3倍[sage]:2016/01/03(日) 12:55:36.61 ID:huWLtO2x0
やっと明日から仕事といって親戚一家が帰ってくれた
これで心置きなく部屋から出ていけるしお祖母様に年玉ねだれる!
0229ユーラシア兵 ◆fhWVlI7Zkg
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2016/01/22(金) 04:33:59.31ID:awh46hNo0
投下開始

連合兵戦記 4章廃墟の宴


怖い、怖いよ…助けて父さん………

砲弾が落下する遠雷の様な音と、大地を揺るがす怪物の足音の如き振動が廃墟を包む中、地下通路の中で、
ユーラシア連邦陸軍第89歩兵大隊所属の女性兵士、ニサ・アブドゥラニエヴァ一等兵は、両腕で自動小銃を胸に抱えて
身体から湧き出る震えを抑えようとしていた。

生まれ故郷でもある、ユーラシア中央部に位置する中央アジア ウズベキスタン州、州都タシュケントで
数ヵ月前まで花屋の仕事に就いていた彼女は、開戦後に他の多くのユーラシア連邦の人間と共に徴兵され、
西ヨーロッパ方面軍の兵士として送り込まれていた。

彼女を含むガラント少尉指揮下の部隊は、先程までいた地下のピザ屋の食糧庫から出ていき、
敵の侵攻予想ルートの付近で待機していた。

彼女以外の兵士も半分近くは、同様に開戦後に兵士になった者達で、不安げな表情をしていた。戦闘は、数度既に経験している。

しかし、ザフトの本格的な大部隊との戦闘は初めてのことだった。


ニサが最初に兵士として従事した任務は、NJ災害の影響で西ヨーロッパの諸都市に近隣地域…遠くは北アフリカから流入した避難民の救援・誘導の任務であった。
ザフト軍の攻撃は、前線や都市だけでなく、道を埋め尽くす避難民にも及んだ。

ニサは、有翼の悪霊を思わせるザフトのモビルスーツ ディンが放った攻撃で、避難民を満載したトラックが破壊され、
周囲にいた人々が巻き込まれるのを目の当たりにしていた。
トラックは焼け焦げ、屑鉄と化して肉とゴムと金属の焼ける臭いが混合した異臭を放ち、
その周囲には、黒焦げになった人体がバラバラになって転がっていた。

更にその外側には巻き込まれた不幸な人々が、炎に巻き込まれ、手足を失ってのた打ち回り、
動かなくなった家族の身体に縋り付いていた…………

その光景は、今もニサの脳裏に焼き付けられ、今ザフトの襲来を待つ彼女は、
3年前に病死した、町の警察官だった父親に助けを求めたくなる心境だった。
0230ユーラシア兵 ◆fhWVlI7Zkg
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2016/01/22(金) 04:53:37.56ID:awh46hNo0
「お前ら、怖いか?」不意に先頭に立っていたガラントが言った。

「安心しろ、俺だって怖い!あんな鉄の化け物が隊列組んで突っ込んでくるんだからなぁ……だがな…」
ガラントはここで言葉を切った。
そして振り返り、背後の部下の兵士を見た。

「俺達は、軍人だ。俺は、単に就職の時に有利になる技能や資格が手に入るって
宣伝に乗って入って今ここにいるだけだ。お前たちの中にも似た様な理由や義務を果たせ!とか言われて連れてこられただけの奴が大半だろう。
それでも軍人になったからには、俺達は命令に従わなくちゃならない。そして今の俺達の後ろには、守るべき市民……ひいては、
両親、兄弟、子供、恋人、友人がいるんだ。
おい、三等兵」ガラントは、後ろの方で、震えていたニサを指差した。

「なんでしょう、少尉」怯えていることを咎められるのではないか…そう彼女は覚悟した。だが、その予想は裏切られた。

「お前には、家族はいるか?」

「……家に母と妹がいます。」深呼吸をしてから彼女は答えた。

「なら、怖くなった時そいつらの顔を思い出せ。
お前らも大切な人のことを思い出せ。
ザフトの奴らにお前らの好きにさせはしない!ってことを教えてやれ!!」

「「「「「はい!」」」」」」兵士達は、目の前の上官に敬礼した。


そして彼らは、各々決められた廃墟の中の場所にうずくまり、静かに待った。
敵が自らの持ち場に来るのを…

其処が彼らの狩場となるか、墓場となるかは、彼らの技量………そして神ならざる身には、
把握しえない運の問題であった。
0231ユーラシア兵 ◆fhWVlI7Zkg
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2016/01/22(金) 05:09:04.59ID:awh46hNo0
カッセル軽砲小隊によって砲弾が撃ち込まれた市内は、凄惨な状態に陥っていた。
放棄され、荒れ果てていた建築物は、砲弾の直撃を受けて瓦礫の山に変貌するか、
奇怪な邪神像の様な姿に強制的に変換された。

道路には、瓦礫や隕石が激突したクレーターの様な大穴や散弾の炸裂で生じた無数の小穴が穿たれた。
これは、通常車両の通行がもはや不可能なレベルであったが、
モビルスーツとそれなりに不整地での走破性を有する装甲兵員輸送車で
構成されるウーアマン中隊には、余り問題ではなかった。

ジンのパイロットの1人が突入して最初に目撃したのは、
蜂の巣のように穴だらけとなった道路とその周辺に散らばる車の残骸だった。
「・・・」彼の視線の先には、鮮やかな水色に塗られた物体があった。
それは、かつては彼の憧れの一つだったが、今は何の価値もないガラクタであった。

水色の物体…流線型の強化積層プラスチック製の外装がセールスポイントの、
ブルースターと呼ばれていた高級車であったその物体は、緑色のゴミ箱に激突して停止していた。

それは、最新式の対ウィルスプログラムと衛星対応自動運転システムを
インストールした車載コンピュータもあらゆる外部からの通信が大幅に制限される
通信障害の前では無力ということを教えていた。


先程の支援砲撃による建物の崩落による瓦礫で通行不能になっている場所もあった。

「敵は何処にいるかわからん!警戒を怠るなよ!」ジンに乗るパイロットは、
そう言って部下に警戒を促した。

市街地戦では日常生活が営まれていたあらゆる場所が
敵味方の隠れ場所となるのだということを知っていたからである。

突如廃墟の一角で爆炎が起り、装甲車の側面車体に大穴が開いた。
内部に搭載されていた弾薬が誘爆し、装甲車が爆散する。
0232ユーラシア兵 ◆fhWVlI7Zkg
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2016/01/22(金) 05:17:09.23ID:awh46hNo0
「敵がいるぞ!7時方向」
ザフト兵の一人が叫ぶ、数名のザフト兵がミサイルの白煙のする方に銃撃を浴びせた。
ザフト兵の反撃の銃火を受け、退避し損ねた連合兵が射殺される。
「ナチュラルの猿が!」手ごたえありと見たザフト兵の一人が、中指を立てて叫ぶ。
直後、迫撃砲弾が着弾し、付近にいた数名のザフト兵の命を刈り取った。

ジンの左肩に砲弾が、着弾する。戦闘車両用と思しきその砲弾は、空しく弾き返された。

ジンが重突撃機銃を廃墟に叩き込み、其処に隠れていた連合兵が吹き飛ばされる。
ビルの屋上から発射されたミサイルが次々とジンに着弾し、内1発が左肩装甲を破損させた。

既にそこかしこで、廃墟内に侵入したザフト兵と地球連合兵が銃撃戦を開始していた。
「死神にお辞儀させてやれ!」ガラント少尉が自動小銃を
通路から突入して来るザフト兵達に向けて乱射した。

部下の兵士もそれに続く、被弾したザフト兵が次々と悲鳴を上げて崩れ落ち、地面を鮮やかな赤に染める。
対するザフト兵も反撃し、銃撃を浴びた連合兵が斃れた。

ザフト兵の一人が、ナイフを右腕に握り、ガラント少尉に飛び掛かった。
「何!」
「隊長!」副官のヒュセイン曹長が拳銃でザフト兵の側頭部を撃ち抜いた。
次の瞬間そのザフト兵の頭部が吹き飛ぶ。
「助かったぞ!」
0233ユーラシア兵 ◆fhWVlI7Zkg
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2016/01/22(金) 05:24:51.52ID:awh46hNo0
奇襲を受けたザフト兵の反撃も次第に組織だったものとなって行き、連合兵が先程とは逆に圧倒され始めた。
身体能力では、コーディネイター主体のザフト側の方が優勢であった為、これは当然と言えた。
「ぐぁっ」
「ヤーコフっ!」ニサの隣にいた同僚が頭部を撃ち抜かれて倒れる。
こちらに迫ってくるザフト歩兵の姿を認め、ニサは、
仲間の仇とばかりに自動小銃で弾幕を張る。

「隊長!」部下の一人が指差す。その方向…砲撃によって壁が吹き飛ばされ、外が丸見えになっている辺りには、
ザフト兵と、その後ろの車道い鎮座する装甲車の姿が見えた…グリーン系の色に塗装されたその車両は、
別の友軍部隊に向けて機銃を乱射していた。
撤退しなければ、アレにやられるのは間違いなかった。
「全員撤収!無駄死にするな!」ガラント達が撤収しようとしたその時、
装甲車にミサイルが命中し、オレンジ色の爆発が膨れ上がった。
その装甲車は、操縦席を破壊されて擱座した。

住民の絶えた市街地に憎き敵の骸を積み上げんと、双方が文字通り死力を尽くす。
0234ユーラシア兵 ◆fhWVlI7Zkg
垢版 |
2016/01/22(金) 05:31:21.89ID:awh46hNo0
今日は此処までです。
後まとめWIKIの方には申し訳ないのですが、今回の投下分のタイトル第4章 廃墟の宴は
本来なら前回の投下分でタイトルとして書かれる予定でしたが、ミスで
前回投下する時に書くのを忘れてしまいました。
ですからまとめWIKIに保存される際は、前回の投下分を 第4章 廃墟の宴1としてください
お手数をかけることとなって申し訳ありません
では、感想、アドバイスの方お願いします
0235通常の名無しさんの3倍
垢版 |
2016/01/22(金) 09:37:29.58ID:yWmkVche0
自動操縦システム搭載の乗用車、夢のテクノロジーがニュートロンジャマーによって失われた例がここにもまた一つ・・・
俺もインターネットがなくなったらと思うと恨み骨髄だし親兄弟を失ったという理由の他にもザフトに憎む例は山ほどありそうなコズミックイラ
0237通常の名無しさんの3倍
垢版 |
2016/01/22(金) 22:15:52.41ID:ZRRIXJLA0
視点が敵と味方に移動しすぎて少々分かり辛い嫌いはあるな、
お互いの個性をもう少し出して、赤と白をはっきり分けると
より読みやすくなるかも。
片方に関西弁を使わせるとか(無茶言うなw)

しかし戦争の臨場感、悲惨さや兵士の心理描写はさすがの一言
次回も期待してます。
0238ユーラシア兵 ◆fhWVlI7Zkg
垢版 |
2016/02/08(月) 04:05:09.47ID:ZBry4SQQ0
投下開始

「敵は何処にいる…」
ジン1機と兵員輸送車3両で編成されていたある部隊は、突如、横合いから対空機銃弾の豪雨を浴びた。
20mm対空機銃弾は、戦車の放つリニアガンすら弾き返すジンの装甲に火花を散らせただけで終った。

だが、ジンに随伴していた兵員輸送車3両はそうはいかなかった。
兵員輸送車の薄い装甲は、段ボールの様に穴だらけにされた。

操縦席の強化ガラスが砕け散り、運転手の肉体が粉々になる。
バッテリーが撃ち抜かれ、車内に残っていた兵員は、
逃げる暇すら与えられることなく爆発に呑み込まれた。

尤も攻撃を受けた時点で車内にいた兵員は全員機銃弾で引き裂かれていた為、
火葬された様なものであった。

周囲に展開していたザフトの機械化歩兵は、全員が防弾性能の高いボディアーマーを着用していた。
だが、航空機の装甲を貫き、爆発する様に出来ている機銃弾の前では無力だった。

「ぐぁ」
「ぎゃあ」
「足がっ!」
「痛いっ、畜生!」
それは、手足に掠っただけでも致命的な結果を齎した。
人体の破片が飛び散り、むせる様な血と硝煙、鉄の臭いが辺りを支配する。
胴体に被弾した兵士は風船の様に破裂し、肉片と鮮血を撒き散らす。

「俺の腕がぁ!」右腕を失ったあるザフト兵は、地面に落ちたその名残を拾おうとした、
次の瞬間彼は、上半身を吹き飛ばされた。
0239ユーラシア兵 ◆fhWVlI7Zkg
垢版 |
2016/02/08(月) 04:09:43.86ID:ZBry4SQQ0
歩兵部隊を紙屑さながらに引き裂いた機銃弾はジンにも浴びせられる。
だが、リニアガンタンクの主砲すら弾き返すジンの装甲の前では火花を散らせることしかできなかった。

「よくも仲間を!」
眼下で繰り広げられる殺戮劇を見せつけられたジンのパイロットは、
重突撃機銃を銃弾の雨が吐き出される場所に叩き込む。

76mm弾数発を受け、そこに放置されていたスカイデストロイヤー対空自走砲は大破した。

「対空戦車か?!」
スカイデストロイヤーは、穴だらけにされ、黒焦げの残骸になっていたが、
ぼろ屑のようになった防盾で、辛うじて判別できた。

彼は、市内で最初に敵を撃破するという武勲を立てた。
そして同時に彼を援護する筈だった歩兵部隊を喪失していた。少し前に突入し、壊滅したバルク小隊の様に…

「無事か!?」指揮官からの通信が入った。

「中隊長、生き残っているのは私だけであります!」そう返答したジンのパイロットの声は半ば涙声であった。

「ヨセフ後退しろ!近くのカーンの斑と合流するんだ」
次の瞬間、ジンのメインカメラが砕け、正面モニターは、白黒の砂嵐に覆われた。
0240ユーラシア兵 ◆fhWVlI7Zkg
垢版 |
2016/02/08(月) 04:15:57.07ID:ZBry4SQQ0
「何!」
直後、周辺の廃墟から地球連合兵が携帯型対戦車ミサイル等の火器で一斉に攻撃を仕掛けた。
流石にNJによる電波障害の下であった為、外れ弾も多く、
命中してもリニアガンをも弾くジンの分厚い装甲に弾き返されるか、
あるいは表面で爆発してダメージを与える程度でジンを撃破するには至らない。

対するジンはメインカメラを破壊されるという、人間でいえば半ば視覚を失った様な状態であったが、
戦車を撃破可能な火力は健在だった。
重突撃機銃を受けた不運な陣地の一つが砕けた。

爆炎が生まれ、同時に人体の部品と瞬間硬化剤で固められていたコンクリート片が盛大に飛び散る。
ジンは、損傷で戦闘能力を半減させられながらも後退を開始した。

いつもならば、機体各部のサブカメラに切り替えて戦闘を継続していたが、
バルク小隊の末路を知っていたこともあり、渋々ながら、上官の命令に従った。

「ちっ、仕留め損ねたか」
狙撃用のポイントの1つであるビルで対物ライフルを構えるアンジェリカは舌打ちした。
先程のジンのメインカメラを破壊した一撃は、彼女によるものであった。

「ん?」その時、ジンの左脚部にミサイルが着弾した。
関節部を狙ったその一撃は、ジンの左脚部を見事に機能不全に追い込んでいた。

片足を鉄屑に変えられたジンは、バランスを崩して隣接する住居を巻き込み、土煙を巻き上げて倒れ込んだ。
0241ユーラシア兵 ◆fhWVlI7Zkg
垢版 |
2016/02/08(月) 04:25:59.14ID:ZBry4SQQ0
その攻撃は、ジンの周囲の廃墟に隠れていたハンスのゴライアスが放った対戦車ミサイルであった。
彼のゴライアスの周囲には、数機部下のゴライアスの姿もあった。

「敵の攻撃!どこからだっ」ジンのパイロットは、予想外の事態に慌てる。
間髪入れず、ゴライアスの放ったミサイルが、ジンの重突撃機銃を破壊した。

しかし彼は、パニックを起こしてコックピットから敵が待ち受ける外界に出るという愚を起すことなく、
上官に連絡を入れた。

「ケヴィン中隊長!こちら5番機行動不能!支援を!敵に包囲されています。」
「くっ!こちら1番機支援要請には、応えられない!上空に信号弾を撃て!
カッセル隊が砲撃支援してくれる!」
同じ頃、別の地区で地球連合軍部隊と交戦していたケヴィンの班は、
支援を送れるような状態ではなかった。

「…畜生が!」ジンのパイロットは、悪態を付きつつ、自機の信号弾発射装置のボタンを押した。
信号弾がジンの胴体から放たれ、空中に黄色い煙が上がる。

「総員!ジンから離れろ!砲撃が来るぞ!」一方、敵の意図を察したハンスがそう叫ぶや否や、
ゴライアスも、歩兵部隊も、廃墟や、地下への入り口に向けて雪崩を打って後退する。

その最中、連絡を受けたカッセル軽砲小隊指揮下のリニア自走榴弾砲とザウートからの砲撃が降り注いだ。

撃ち込まれた砲弾は、徹甲弾ではなく、榴弾、それも空中で炸裂するタイプのもので、
目標近くにいるジンとパイロットにダメージをなるべく与えないようにするための配慮であった。
0242ユーラシア兵 ◆fhWVlI7Zkg
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2016/02/08(月) 04:30:54.06ID:ZBry4SQQ0
空中で次々と爆発が起こり、降り注いだ破片と爆炎が、下の地面に存在するものを薙ぎ払い、焼き尽くした。
高温の炎が、逃げ遅れた連合兵と、地面にこびり付いたザフト兵の残骸を焼きつくし、爆風が瓦礫を吹き飛ばした。

「ナチュラル共め…これで…」爆風が晴れ、周囲の惨状を眺めていたジンのパイロットの顔には、
凶悪な笑みが浮かんでいた。
自分の命を脅かしていた敵は既に跡形もなく消し飛び、自分は生き残ることができた…彼の心を満足と安堵が包み込もうとした
その直後、その映像を黒い影が遮った。

そこには、倒れ込んだジンの胸部に乗る大西洋連邦製のパワードスーツ ゴライアスの姿が映し出されていた。

「ば、ばけも…」
「止めだ…」
次の瞬間、ハンスのゴライアスは、左手に握りしめた対戦車地雷を、ジンの胸部に置くと、
即座にロケットブースターを併用した跳躍後退を行い、ジンから距離を取る。

ゴライアスがヒビ割れたコンクリートの上に着地すると同時に、対戦車地雷は爆発し、
ジンのコックピットハッチを吹き飛ばした。

続いて、別のゴライアスが、グレネード弾をむき出しの操縦席に叩き込んだ。
少し遅れて、ジンの胴体に穿たれた裂け目からオレンジ色の火柱が上がった。
0243ユーラシア兵 ◆fhWVlI7Zkg
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2016/02/08(月) 04:45:32.22ID:ZBry4SQQ0
今日はここまでです。
感想、アドバイス等お願いします。

>>235
実は、後の方で説明すると思いますが、種世界では開戦前から自動運転システム使わず
運転手や自分で運転してる人もそれなりにいるって設定です

>>237
敵味方の視点移動については改良していこうと思います
0244通常の名無しさんの3倍
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2016/02/08(月) 13:04:13.40ID:URF7QZWC0
>>243
投下乙です
自動運転に頼らず有人タクシーが存在する利点はとして
1に「雇用確保」2に「細かい住所設定への対処」3に「緊急時の対処」などがあげられる
1は語る必要はなく
2は機械に頼り切りで疑問を持たずにその場所に行った結果似た名前の高確率犯罪発生地域に行ってしまいご臨終、とか
3は警備会社勤務の人はカーナビに頼らず運転し目的にたどり着けるようにならなければいざ仕事の際に役に立たない
どんなにテクノロジーが進んでも最後に判断するのは人間でなければいけない
自分で運転してる人もそれなりにいるのはリアリティがあると思います

尚、コズミックイラにおいてニュートロンジャマーを撃ち込んだのもまた人の判断の模様
え?コーディネーターは人じゃない?ブルーコスモスの皆さま失礼いたしました
0245ユーラシア兵 ◆fhWVlI7Zkg
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2016/02/26(金) 19:48:27.70ID:IF+ZaSlo0
「畜生!また装甲車がやられたぞ」
「ラバロ!、ラバロが撃たれた!」
「こちらアンリエッタ歩兵中隊、支援を要請します!」
市内で行動中のザフト歩兵部隊は、地球連合軍の歩兵部隊にモビルスーツと
車両の支援がありながらも苦戦を余儀なくされていた。

いかに訓練を受け、遺伝子操作により、優れた身体能力を持つコーディネイターで構成されているとはいえ、
市内の構造に詳しく、市内に潜伏している地球連合軍の兵士を全滅させるのは容易ではなかった。
地球連合軍がザフトの歩兵を優先して攻撃していることもその一因にあった。

指揮官であるハンスは、ザフトがモビルスーツ偏重の編成であることから、まず歩兵、戦闘車両を優先して攻撃することで、
対モビルスーツ攻撃の成功率を挙げようとしていたのである。
かつて、西暦の頃、戦車が陸戦兵器の王であった頃、歩兵による対戦車戦闘において戦車を援護する
敵歩兵の排除がまず行われたことから、それを対モビルスーツ戦にも応用したのである。

中隊長であるケヴィンの率いる班は、指揮官であるケヴィンのジンと
部下のジンの2機、ザフト軍兵員輸送車3両と歩兵部隊で構成されていた。

廃墟の合間から、対戦車ミサイルが発射され、ケヴィンのジンの胸部にミサイルが着弾する。
装甲車両の装甲を貫く威力を持つその一撃は、ジンの胸部に追加装備された爆発反応装甲が防いだ。

「隊長、敵は、右の廃ビルの3階に!」
「そこか!」友軍の兵員輸送車からの報告を受け、ケヴィンは即座に報復の一撃を放った。

コックピットの彼が、スイッチを押すと同時にジンの右腕に装備された重突撃機銃が発射され、
76o弾が廃ビルに次々と叩きつけられた。
0246ユーラシア兵 ◆fhWVlI7Zkg
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2016/02/26(金) 19:51:46.63ID:IF+ZaSlo0
轟音を立てて廃ビルは崩壊し、其処に潜伏していた連合兵達を押しつぶした。

兵員輸送車から降りたザフト歩兵が周囲に潜伏する敵を掃討するべく、廃墟に突進する。
窓際や砲撃によって開けられた穴から連合兵が彼らを銃撃する。

ザフト兵達は、即座に走り、廃墟の中や壁へと逃れようとするが、一部が被弾し、絶叫を上げて倒れる。
あるザフト兵は、膝を撃ち抜かれた同僚を助けようと足を止めた。
その直後、重機関銃の銃弾の嵐を浴びて彼は、戦友の隣に崩れ落ちた。

兵員輸送車が車体上部に搭載された20o銃座が即席の火点に銃撃を浴びせた。
次々と火点が制圧され、その隙にザフト兵が、連合兵の立て篭もる廃墟に迫る。


彼らの活躍≠ヘ、敵手たる地球連合軍部隊にも脅威を感じさせた。
「ハンス大尉、14地区の部隊から応援要請、押されてるみたいです。」
「パドリオ!どんな機体か情報は?」
「敵の戦力はジン2機、兵員輸送車3両、歩兵50とのことです。
またジンの1機は、頭頂部アンテナが大型化されているカスタム型です。」

「角のでかいジン…偵察隊が言ってた最初に市内に入ってきた機体か。」
恐らくそいつが指揮官機…ハンスは、敵の機体が通信能力を強化されているという点、
部隊の先頭に立って向かってきたという情報から、その機体が市内のザフト部隊の指揮官機であると推測した。

「わかった。恐らく指揮官が率いている部隊だ。俺の隊が攻撃する。」
「隊長、どうするんで?流石に敵も、馬鹿じゃない。
生半可な待ち伏せや作戦じゃ返り討ちに遭いかねませんよ」
「安心しろ、策はある。各員作戦は、チェーンスモーカー≠ナいく」
「「「「了解」」」」指揮官たるハンスのゴライアスを先頭にゴライアス部隊は、進軍した。
周囲にいた歩兵部隊も、それぞれの戦場に向かうべく、地下への入り口へと向かう。
0247ユーラシア兵 ◆fhWVlI7Zkg
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2016/02/26(金) 19:56:57.53ID:IF+ZaSlo0
穴だらけの道路…それも無数の瓦礫や車の残骸、オレンジ色の炎を上げる可燃物といった障害物が転がる中、
機械仕掛けの甲冑たちは、人間を遥かに超える速度で進む。

ゴライアスには、別のタイプの地球連合の使用する軍用パワードスーツ グティ 雷電
と同様にローラーダッシュ装置が装備されている。
しかし、この時、障害物と、穴だらけの道路の状態から、ハンス以下ゴライアスの着用者達は、
人工筋肉による通常走行で、移動していたのである。
「もうすぐ、14区だ!作戦通りにいくぞ!」
「「「「了解!」」」」
ゴライアス部隊は、一斉に駆けだした。
人工筋肉の独特の駆動音が着用者の耳に響いた。
まるで人間の心臓の鼓動の様だ…ふとハンスはそんなことを思った。

すぐにその考えを振り捨て、目の前の敵と任務に集中する。
0248ユーラシア兵 ◆fhWVlI7Zkg
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2016/02/26(金) 20:00:12.21ID:IF+ZaSlo0
「これで最後か?他の味方と合流…」
「ケヴィン中隊長!敵が出てきました!」僚機のジンのパイロットが叫ぶ。
同時に正面モニターに、地球連合側のパワードスーツ ゴライアス数機が映し出される。

その先頭を行くのは、指揮官であるハンスのゴライアスである。
ハンスのゴライアスは、右腕の20mmチェーンガンを連射した。

操縦席を撃ち抜かれ、車内の弾薬に銃撃を浴びた兵員輸送車が爆散した。
「敵の増援か、次から次へと!」
ケヴィンは、ジンの重突撃機銃でゴライアス部隊を迎撃する。
彼の僚機もそれに続く。
即座にゴライアス部隊は、散開し、林立する廃墟の谷間に隠れる。

同時にハンスのゴライアスは信号弾を撃ち上げた。

撃ち上げられた信号弾は上空で爆発する。
「信号弾だと?何のつもりだ?」ケヴィンは怪訝な顔をした。
次の瞬間、無数の砲弾が彼らの元に降り注いだ。
「なに?!」
0249ユーラシア兵 ◆fhWVlI7Zkg
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2016/02/26(金) 20:06:06.73ID:IF+ZaSlo0
今日は此処までです。感想、アドバイスの方お願いします。

今月19日、ガンダムSEEDシリーズTV2作品の脚本家であった脚本家の両澤千晶氏が、
病気で亡くなられましたね。
自分は、ガンダムINFO閲覧時にそれを知りました。
此処や色んなガンダム関係のサイトでも色々言われていますが、自分はとりあえず
現在執筆している作品の原作のスタッフであり、自身をガノタへと引き込んだ作品でもあるSEED
の脚本家であった氏に対して、ご冥福をお祈りします。
では
0250通常の名無しさんの3倍
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2016/02/26(金) 20:41:49.08ID:IcAhbmn50
投下乙でした
信号弾に呼応して行われた砲撃…これがハンス隊長が言ってた"チェーンスモーカー"なる策の第一手かな?
続き、楽しみに待ってます

それと>>246の7行目文頭
『兵員輸送車が車体上部に――』とありますが、ここは『が』ではなく『の』ではないでしょうか
0251ガンヲタ☆2次元
垢版 |
2016/02/26(金) 22:55:07.39ID:+E1a5bS+0
249»そうなんですか!?自称ガンヲタの俺がそんなことも知らんとは…!一生の不覚だ…
0252ユーラシア兵 ◆fhWVlI7Zkg
垢版 |
2016/03/10(木) 16:49:45.39ID:bng3wEyi0
投下開始

「ハンス隊長から支援要請です!」
「了解!弾は…白だな」
都市内のゴミ捨て場と化した公園に配置されていた155mm榴弾砲 ロングノーズボブの砲手 
ダン・マクガイヤー少尉は、部下の報告により、上空に撃ち上げられた信号弾を確認していた。

周囲に先程展開していたゴライアス部隊は、都市内に侵入したザフト軍を迎撃する為に出払っていた。

「ファイア!」155mm榴弾砲が火を噴き、砲口から噴出した衝撃波と爆炎が、
周囲のゴミを瞬間的に吹き飛ばし、燃焼させた。
同時にハンスらの付近に展開していた迫撃砲部隊も支援砲撃を開始していた。
彼らは、ハンスの部隊が出撃すると同時に地下通路を利用して、ザフト部隊がいる地点の近くのビルに到着していたのである。
一部は、地下通路に侵入していたザフト軍と交戦し、全滅、後退を余儀なくされた者達もいたが、
多くは、無事に予定の場所に展開していた。

「味方ごと砲撃する気か…?」一瞬ケヴィンと部下達は、地球連合軍が味方の弾着観測班ごと
自分達を集中砲撃で撃滅することを図ったのだと考えた。

だが、その予想とは裏腹に無数の砲弾は、彼らに命中する前に上空で一斉に破裂し、煙幕を噴き出した。

瞬間的にハンスのゴライアス部隊とケヴィンの率いる部隊は、白い煙幕に包まれた。
0253通常の名無しさんの3倍
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2016/03/10(木) 16:52:43.98ID:bng3wEyi0
「糞!なんだこの煙は!?センサーがっ」
ケヴィンは、モニターに映し出される映像だけでなく、レーダーすら使い物にならないことに苛立った。
彼と彼の部下、そして敵部隊を包み込むように展開する牛乳を溶かした様な白い煙、その中に銀色の粉末が煌いていた。

煙幕には、チャフと同じ効果を発揮する微粒子が含まれていたのである。
この視界ゼロの中、ハンスらは、ゴライアスの肩に装備されたライトによる発光信号で連絡を取り合うことで白煙の中でも連携可能であった。
これは、NJ災害以前のレーダー等の電子兵器に頼った戦争が主流とされていた地球軍では、
誰にでも簡単に行えるものではなく、ハンスと部下達の訓練の賜物であったと言える。

「そこだ!」白煙の向こうにいるザフト歩兵目がけ、ゴライアス部隊は攻撃を開始した。
ゴライアスの14.5mm重機関銃が歩兵を薙ぎ払い、グレネード弾が、ジンの脚部に着弾した。

重機関銃弾を浴びたザフト兵の肉体はズタズタに引き裂かれ、飛び散った鮮血が白煙を束の間、
鮮やかな朱に染めた。
「くっ、どこにいる」ケヴィンは、レーダーも目視が信頼できない為、索敵手段を熱センサーに切り替えていたが足元で、
小虫の如く動き回るゴライアス数機の動きを捉えるのは容易ではなかった。
バースト射撃で撃破しようにも、味方の歩兵の生き残りが足元にいる以上それは不可能であった。

ケヴィンの僚機を務める部下のジンの背後に攻撃が命中する。
0254通常の名無しさんの3倍
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2016/03/10(木) 16:56:43.72ID:bng3wEyi0
「後ろにもいるのか!?」包囲されたと考えたケヴィンは、一瞬正面の敵への警戒を薄くしていた。
その隙を突きハンスのゴライアスを敵指揮官のジンの真下まで接近した。

ハンスのゴライアスは、グレネードランチャーをケヴィンのジンの頭部に向けて発射した。
白煙の中で輝くジンのモノアイは、まるで人魂の様に不気味だった。

「アンテナが!やってくれるっ」グレネードを受け、ケヴィンのジンの頭部の大型ブレードアンテナが砕け散った。
それは、指揮官であるケヴィンと離れて突入し、市内で地球連合軍部隊と交戦していた部下達との通信が
困難になることを意味していた。
尤もはるか前に中継役の通信車両の大半が撃破されていたが。

「こいつ!」ケヴィンのジンが重突撃機銃を放つ。
ハンスは、即座にゴライアスを横に跳躍させて回避する。
ハンスの後ろにいたゴライアスが被弾し、爆散する。
「バークっ」煙幕が晴れ、ハンスが、廃墟の影に身を隠したのと同時に、
鉛色の雲が立ち込める上空に赤い星が生まれた。

「信号弾、ザフトのものか?」「信号弾!今度は何処だ?」その信号弾は、彼らと同じく都市内で戦闘しているMS部隊からでなく、
安全なはずの後方に展開していた車両部隊から発射されたものであった。

「中隊長!敵の攻撃です!」生き残っていた装甲車のクルーの報告がコックピットに響いた。

「何!一体何処から!?」ケヴィンは、予期せぬ敵の出現に絶句した。
「やってくれたか!ディエゴ曹長!」対するハンスは笑みを浮かべた。

「敵は姿を消す魔法でも使ったとでもいうのか?」
0255通常の名無しさんの3倍
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2016/03/10(木) 16:58:23.12ID:bng3wEyi0
今日は此処までです。
感想、アドバイスの方お願いします。
0256弐国 ◆lywiuYaB8LyX
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2016/03/15(火) 20:42:35.07ID:iM5+Ycsp0
水平線の彼方

プロローグ =待つ女=

 村の外れから歩くこと数分。島の端、岬の突端に立つその彼女は無造作に編んだ髪と
花柄をあしらった薄い生地のスカートを風になぶられるに任せ、ただ海を見つめていた。
「…………はぁ。――何であたいに遠慮する必要があるのさ? 用事、あるんでしょ?」
 不意に彼女が振り返ると、同年配の女性と目が合う。
「此処にいる時くらいあんたの好きにさせてやろうって。……みんなで、決めたんだけど」
 目があったことを後悔する様にその女性は彼女から目をそらす。

 ――ヤレヤレ、あたい抜きであたいの事を決めてもらっちゃ困るじゃないかぃ。
そう言う彼女には、しかし怒りの色など微塵も見られない。
「急ぎの用事って事かい? なら尚のこと話、聞かなきゃいけないやね。……な−に?」
 ぶっきらぼうな喋り方とは対照的に澄んだ涼しげな瞳、やや面長でそれで居て
自然にふくらんだ頬のラインはあくまで彼女が健康体であることを見た者に主張する。
「ザフトの連中が、明後日、この辺の代表会議をやるって……。だから」
「いいよ。そう言う事ならあたいが行くサ。明日、用意があるから気が利く娘(コ)を
見繕ってて。あと、書類仕事が出来んのも一人欲しいね。晴れ着もたまには着なくちゃね」
 ――ロゥカットはあたいが呼ばなくたって来るだろ? 首だけ回して海を振り返る。
べた凪の海は何処までも青く、空との境界である水平線が丸みを帯びているのさえ分かる。

「みんなが心配するなら、ここに来るのは今日を限りだ。どうせ此処にいたってろくな事
考えてやしないしね。あたいも今や代表様だ。うだうだしてたら村ごと路頭に迷っちまう」
「けど……。あんたは」
「――そんで良いのサ」
 区切りなど、この先何年たとうがありはしない。ならばこのメランコリックな風習、
いや、悪癖を断ち切るには良い機会かも知れない。と彼女は思う。
「今日を最後にするサ。だから今だけ、今日だけは放っておいて欲しいんだ。あたいも
ほら、一応女だから……。ねぇ」

 もちろん彼女の目に涙などはない。但しその台詞を絞り出すのにいかばかりの労力が
必要であったのか。彼女の今まで経緯は村中みなの知るところだ。メッセンジャーとして
選ばれた女はその台詞を聞くのが自分で無ければ良かったのに。と本気で思った。
 彼女の心中を思うと涙が浮かんでしまうのを押さえきれない。

「あんたが泣くこたぁないじゃないかぃ。――優しいんだからホントに。……ありがと」
 自分の為に泣いてくれる者が居る一方、本人はとうの昔に涙の流し方なぞ忘れた……。
そう思うと空虚な感じに包まれる。何故女として生まれ、何故に今もって生き続けるのか。
「過去は過去。振り返るのも悪かぁないけど、そんじゃあ、おまんまの食い上げなのサ」
0257弐国 ◆lywiuYaB8LyX
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2016/03/15(火) 20:43:37.46ID:iM5+Ycsp0
予告
 宇宙(そら)から戦力補強のため地上へと降ろされたドノヴァンさん。
 でも、辺境の島へ配属された彼は、早々にもめ事に巻き込まれてしまうんです。
 果たしてドノヴァンさんはどうやって切り抜けるのか!

次回、「水平線の彼方」第1話、【着任挨拶】 
あたしのために怪我をするなんて、そんな事しないで下さい!
0258弐国 ◆lywiuYaB8LyX
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2016/03/15(火) 20:47:49.97ID:iM5+Ycsp0
今回分以上です、ではまた。


と、言うわけでお久しぶりです。
こんな感じで始めましたが、主人公は今までとは
趣向をがらっと変えてケツあごのゴツいおっさんです。

やったこと無いものでお話しが上手く転がるものなのか
非常に不安ですw
0259ユーラシア兵 ◆fhWVlI7Zkg
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2016/03/24(木) 21:48:43.91ID:lxJGMb380
投下開始

この時、ザフト軍に対して逆襲に出たのは、ディエゴ曹長率いるゴライアス2個小隊を主力とする機械化歩兵部隊だった。
彼らは、都市郊外へと繋がる下水道の一つから進軍してきたのであった。

まず陣地構築の際に用いられる瞬間硬化剤と瓦礫でコーティングすることで封鎖し、
ザフト側の歩兵部隊が侵入できない様にした。

そして自分達が利用する際に備え、予め内部に工兵用爆薬をセットし、
通路を開削できる様にしていた。
無論その際の爆発音は、ザフト側のセンサーにも感知された。

だが、近くで戦闘が行われている状況では、機械は感知しても人間の側は、
問題なし、と判断してしまっていた。

「野郎ども!つっこむぞ!!」
ディエゴ曹長は、ゴライアスの右手に保持した20mmチェーンガンを掃射した。

その攻撃は、ザフト軍のトラックの荷台に命中、直後中に搭載されていた弾薬かバッテリーが爆発し、
トラックごと周囲にいたザフト兵を吹き飛ばした。

「敵襲!」
ザフト歩兵部隊も自動小銃で反撃するが、それらの銃弾は、殆どが、
地球連合歩兵部隊を殺傷する前に前衛に立つ機甲兵の着用するゴライアスの装甲に弾き返された。

逆にゴライアスの装備する火器は、20mmチェーンガンや14.5mm重機関銃であり、機甲歩兵や装甲車にもダメージを与えることが可能な火器であった。
満足に反撃することも出来ずザフト歩兵は、鋼鉄の驟雨を受けて引き裂かれていった。
0260ユーラシア兵 ◆fhWVlI7Zkg
垢版 |
2016/03/24(木) 21:51:23.39ID:lxJGMb380
ザフトの車両部隊の周囲にいた歩兵部隊を全滅させたゴライアス6機と連合歩兵部隊は、側面を曝すザフト車両部隊に襲い掛かった。

「敵!どこからっ!」
メイは、突如自身がいる場所が前線となったことをまだ理解しきれていなかった。

「メイ!機銃を撃て!」
車長を務める長身の白人男性、レイモンド・ホワイトの命令が狭い車内に木霊する。
同時に索敵車両の隣の地面にグレネード弾が着弾し、土砂を巻き上げる。

恐怖に体を震わせつつもメイは、索敵車両の車体上部に装備された20mm機銃の遠隔操作用銃座に座った。
モニター上には、周囲に展開するザフト歩兵を蹴散らす、パワードスーツ ゴライアスが表示されていた。

照準をろくに見ずに、彼女はトリガーを引いた。

索敵車両が車体上面の旋回機銃を掃射した。
20mm弾の連打を受けたゴライアスは装着者ごと蜂の巣にされ、肉片と金属片を撒き散らして爆発した。

「やっ、やった!」
次の瞬間別のゴライアスの放ったグレネード弾が索敵車両に命中、車体側面に穴をあけた。

「アルベルティっ 糞宇宙人が!」
ディエゴ曹長は、戦友が砕ける瞬間を見た。


そしてそれは彼の両足がこの大陸の大地を踏みしめて以降、何度も経験したことであった。
0261ユーラシア兵 ◆fhWVlI7Zkg
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2016/03/24(木) 22:07:10.90ID:lxJGMb380
地球連合の機甲兵と歩兵部隊の攻撃を受けて、ザフトの装甲車両部隊は、まるで的の
様に撃破されていった。
突然の予期せぬ攻撃にザフト側は、戦力差もあって効果的な反撃が出来ず、付近のザフト
部隊にモビルスーツの支援を要求し、モビルスーツが到着するのを待つことしかできなかったのである。

「曹長!敵が!」
ディエゴ曹長の部下の一人が、指差す。
「ちっ」
指差した方向には、ザフトのトラックがあった。
そして荷台に搭載されたカタパルト、その上には、UAV(無人航空機)が乗せられていた。
黒い鳥の様なUAVの胴体上部に搭載された樽状の物体…ジェットエンジンの後部噴射口が、
青白い炎を吹き上げているのが見えた。

UAVが発進しようとしていた。

それは、制空権を持たないこの都市の地球連合軍にとって憂慮すべき事態だった。
携帯式の対空ミサイルは、なるべくディンやげた履きのモビルスーツ用に温存しておきたかったし、
命中率の問題もあったからである。

「行かせん!」
ゴライアスの20mmチェーンガンがそこに浴びせられた。

UAVは、銃撃が降り注ぐ寸前でカタパルトから発進した…かに見えたが、数発の銃弾が、ジェットエンジンを貫いていた。
推進器を破壊されたUAVは地面に激突し、爆発した。

胴体に搭載されていた燃料と爆弾が炸裂する轟音と共に、弾けとんだ左右の翼がそれぞれベニヤ板の様に回転しながら、吹き飛んだ。
0262ユーラシア兵 ◆fhWVlI7Zkg
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2016/03/24(木) 22:09:26.70ID:lxJGMb380
「ジンが接近してきます!」
「よし、ここまでだ!全員撤収!」
5機のゴライアスが、前方に向けてグレネードを一斉に発射した。

グレネードは地面に着弾すると同時に白い煙を撒き散らした。
煙の壁が形成され、ディエゴ以下、地球連合軍部隊の姿を追い隠した。

「貴様らよくも!」怒りに燃えるジンのパイロットは、白い煙の向こうへと重突撃機銃を乱射した。

だが、それらの攻撃は、煙の中の地球連合軍部隊を傷つけることなく、
空しく爆炎を吹き上げただけに終わった。

煙が晴れた後、そこに残されていたのは、燃え盛る装甲車両の残骸と、人形の様に転がる
両軍の兵士…多くがザフト側…の遺体だけだった。

「…」
撃破された車両からはい出た若い女性のザフト兵は、眼の前に飛び込んできた
凄惨な光景とそこからあふれ出る肉やプラスチック、金属が燃える異常な臭いに
絶句し、茫然としていた。
今までも、実戦は何度も経験した。だがそれは、狭い車内のモニターから経験していたことであり、
その全ては、自分達の勝利という結果で終るものであった…そう、これまでは…

彼女を含め、突然の襲撃を生き延びることが出来たザフト兵達は、同じ様な気分になっていた。


連合兵戦記 廃墟の宴 終
0263通常の名無しさんの3倍
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2016/03/24(木) 22:12:06.73ID:lxJGMb380
今日は此処までです。
感想、アドバイスお願いします

>>258
弐国氏乙です
新作ですか、続き楽しみにしています。
0264弐国 ◆lywiuYaB8LyX
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2016/03/27(日) 23:59:48.56ID:G7sn46QH0
水平線の彼方

着任挨拶(1/8)

「海と言うのはすごいものだな。この広さときたら……」
 民間の貨客船を改修したと思われるプラントとザフトの旗を掲げた船の甲板の上。
略装服の兵士たちに囲まれながら、詰め襟の襟元をくつろげつつドノヴァンはそう言った。
「隊長は地球(した)は初めてですかい? 海だけはプラントじゃあ物足りねーや」
 ――もっとも俺たちゃこの海の中に潜るのが商売ですがね。略装服の胸元を大きく
開け、したり顔で笑う潮風に焼けたヒゲ面は、彼の配下になる予定の艦長である。
「ちょっと怖いね、この辺だって水深300mとかあるのだろう?」
「マリアナ海溝ならその十倍はありますぜ? クロムウェル隊長。 もっとも、こんだぁ
水圧で船が持たねってなもんで、そこまで潜ったこたぁもちろん無ぇんですけどね」

「しかし、艦長自ら出迎えに来て貰って良い物なのか? そもそも……」
「堅いこたぁ言いっこ無しで。もう一隊が動いてる以上、今は待機で動けねーんですし」
 オペレーションスピットブレイク。まだ攻撃目標さえ通達されないその作戦の為に
ザフトは地上の各前線基地へ戦力を集中させつつあった。その状況からおそらくは
パナマへの総力戦。そして地上軍の増強の為、人材もまた宇宙(そら)から各地へと
配備されつつあった。今海風に吹かれているドノヴァンもその一人である。
 辺境の基地にシャトルが降りるような空港など無い。だから近隣の大きな島から船で
移動する事になっていた。

「隊長用のMSはまだ来てねぇ様ですが、ゾノがウチにも配備になるんで?」
「済まないな、艦長。水中戦はどうにも苦手でね。結局俺の機体はディンになる」
 既に一度実機での演習は済ませた。意外に重力下での空中戦は上手く立ち回れそうだ。
もっとも素養が無ければ下に下ろされたりはしないか、とこれは半ば自嘲気味に思う。
「ゾノはグーンと規格が違うんでさ。船の改修がいらんのはむしろありがてぇ限りで」
 配下はボスゴロフ級が4隻とディンとグーン半々。まともな指揮など執れるのか。
――取りあえず旗艦艦長は協力的で良かった。その部分で胸をなで下ろす彼である。

「一つ気になる事がある。まぁこれは俺の立場で気にしても仕方が無いのだが」
「ウチの連中はみんな気の良いヤツばかりですぜ? 俺も含めてね。……はっははは」
 ――そこは艦長の言を全面的に信じるさ、そうでは無く。そこで彼の声はいささか小さくなる。
「ザフト領ではあっても基地の島は、……住民はナチュラルが主だろう? プラントや
ザフト、いや有り体にコーディネーターに対する対感情はどうだろうと。そう思ってな」
「圧政も隷属もしいちゃいませんがね。――ただし、占領した事実は変わらん、とすれば」
 そこまで言うとさすがに艦長も声のトーンを落とす。
「そう。関係は良くも悪くも普通、ですがね。――面白く思っちゃあいないでしょうな」
0265弐国 ◆lywiuYaB8LyX
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2016/03/28(月) 00:02:08.34ID:TpMGeB110
着任挨拶(2/8)

「大丈夫だ、あとは歩いて行けるさ。出迎えご苦労。……では明日の朝、オフィスで」
 港に出迎えに来ていた数人の軍服と敬礼を交わし、船に戻る艦長から宿舎の場所を
聞いたドノヴァンはコーヒーでも飲もうと町を歩いていた。荷物は別便で既に送ってある。
「俺のパンツは昨日のうちに宿舎に着いているんだろうな? 裏返して明日も履く、
なんてのは勘弁して欲しいモンだが」
 もっとも荷物が着いてないとしても着替えや身の回りの物。全て現地調達が可能な
物ばかりだ。それに下着の類なら総務にねじ込めば何とでもなる。無くて困る物など
何も無い。それに大事な物など、そもそも初めから持ってさえ居なかった。
「意外に大きい町なんだな。ランニングだけでも当面退屈しないで済みそ……。ん?」
 偶々周りを見渡した彼の目には、少し入り組んだ路地の奥。ロゥティーンと見える
銀色の髪の少女と、それを路地に押し込めているザフトの略装制服3人分が映る。

「あ、あたしは用があるんです! 解放して下さい、もう時間が!」
「別にどこに行こうとかまいはしねぇよ。ただその前にちょっとだけ、俺らとお茶でも
飲もうぜってそう言う話じゃねぇか」
 ドノヴァンの娘、と言っても年齢的にはおかしくない少女は、しかし口ぶりに反し
あっさりと壁際に追い詰められる。華奢なシルエットは軍人の男3人に対抗するには
パワーが足りなかった。ショートにまとめた髪が流れ、正装と見えるスカートがなびく。
「時間的にはお茶を飛ばした方が効率良いんだけどな? 俺らが紳士的なうちにさぁ」
「ザフト、ひいてはプラントに逆らってこの先。どうやって生きてくつもりだ? 
なぁ、お前一人の話じゃ、もちろんねぇんだぜ? ……俺らと揉めると代表さんが
迷惑する事になる。子供じゃねぇんだ、わかるだろ?」
 その台詞を聞いた少女は大きな目を更に見開いて絶句する。
 感じているのは怒りか絶望か、日に焼けた健康的な小麦色の顔から血の気が失せていく。
「…………っ!」
「理解して貰えたようだな、賢いじゃねぇか……」

「キミらがどこの部隊で何屋をやってる誰なのか、俺は今現状知らんし、他人様の
ロリコン趣味をとやかく言う程、清廉潔白な人間のつもりも無い。……だがな」
 路地の入り口、ドノヴァンが立つ。
「いったい何者のつもりだ。コーディネーターと言う言葉の意味を、ここで今一度
考えてみる事を進めるぞ。ザフトとしての矜持なんかよりよほど重要な気がするが?」
「てめぇ、なんのつもりだ。格好付けてると痛い目見るぜ?」
「あのオヤジ、ザフトの詰め襟? 見たことねぇが基地の事務屋か……?」
 ドノヴァンは口元に笑みを浮かべ、ポケットから手を出すと腰を落とす。
「ヤルってんなら受けて立とう。遺伝子をいじくろうが男は気高く美しいレディのために
戦うものとDNAに書き込まれてる。宿命ってヤツだな。今やおっさんになろうとも、
そこは絶対に曲げられん。三対一か、……ふふん、久々に燃える展開ってとこだな」
0266弐国 ◆lywiuYaB8LyX
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2016/03/28(月) 00:05:25.79ID:TpMGeB110
着任挨拶(3/8)

「止めて下さい! あたしのために怪我をするとか、そんなの間違ってますよ!」
「怪我をするつもりは無い。それと間違いかどうか、決めるのはキミじゃ無い。……俺だ。
――さぁ、おっぱじめようぜ、初めは何奴だ? それとも三人、まとめてくるか?」

 夕方やや早く。オープンカフェのテーブルに金髪を短く刈り込んだ私服姿の
ドノヴァンと。その向かいに彼が昼に助けたロゥカットと名乗ったロゥティーンの少女、
その隣に長身で細身、長い黒髪を綺麗に編み込んだ女性の姿があった。
「クロムウェルさんと仰るんですね。……あなたも、この娘も。何も無くて本当に、
良かったです。――ロゥカット、こういう時は改めてキチンとお礼するんだろうがっ!
いつまで子供のつもりだい! ほら、もたもたすんじゃ無いよっ!」
「あ、あの。……ありがとうございました」
「あぁ、良いよ良いよ。かたっ苦しいのは俺ぁ苦手でね。何も無いも何も、あいつら
そのまま居なくなっちまったじゃねーか、だよな? ロゥカット。――俺のことは
ドノヴァンで良い。……えーと、パプリカ=ジェーン・メラサイトさん、で良いのか?
素敵な響きの名前だな、とても似合ってる」
「ありがとうございます。ではドノヴァン、私のこともパプリカと呼んで下さい」

 ドノヴァンが啖呵を切った直後、少女ロゥカットにつきまとっていた三人は
捨て台詞さえ無しにその場から姿を消した。あっけにとられたドノヴァンではあったが、
すぐに制服の胸のバッジが見えたのだろうと思い直す。
 部隊指揮者章。そのバッジが付いている以上、何処かの『隊長』である事だけは
間違い無い。ザフト内で隊長の肩書きは言葉以上に重い。
 建前上階級の無いザフトではあるが、組織である以上序列はある。どこの部隊なのか
お互い知るよしも無いが、自分より序列が上の者に正面切って刃向かうのは、ましてや
『隊長』相手にそれをやるなど、ザフトの人間として頭の良いやり方では無い。
 顔をじっくり覚えられる前に逃げるのはむしろ当然だ。

「……ドノヴァンのおかげで会合に遅れずに済みました。遅れたら来月の食糧の
配給が半分になっちゃうトコでした」 
 ――この娘が居ないとその場での計算が出来なくて。見た目と違って優秀なんですよ。
そう言うとパプリカは、健康的に日に焼けた少女を見つめていかにも楽しそうに
笑みを浮かべ、一方のロゥカットはほおを膨らます。
 見た目。いかにも元気で可愛いティーンエイジャーであるロゥカットと、長い髪を
編み込んで民族衣装を身に纏った、誰が見ても美人のカテゴリに入るだろうパプリカ。
「ちょっとパプリカ! あたしの見た目がどんなだって言いたいわけっ!?」
「明らかに一本足んないだろぅ? あんたはサ。だからいっつも変なのに絡まれンだよ!」
 見目麗しい美女と、一緒に居るだけで眩しくなるような少女。いかにもいかつい
おっさんの自分とテーブルを挟むにはそぐわないな。ドノヴァンはちょっと肩をすくめる。
0267弐国 ◆lywiuYaB8LyX
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2016/03/28(月) 00:08:15.40ID:TpMGeB110
着任挨拶(4/8)

 ドノヴァンが族を撃退した後。用事はあるのだがどうしても礼をしたい、という
ロウカットと名乗った少女からこのカフェでの待ち合わせを約束させられ、彼女の
用事の終わった今。こうして3人でコーヒーを啜っている。と言う事だ。
 当然、ザフトと現地人の軋轢のようなものを警戒したドノヴァンは宿舎へと向かって
私服に着替えてきている。当初から一番の心配事である。

「パプリカは村の代表様だったんだな、色々失礼があったら済まない。何しろ俺は
黄道同盟設立以来この歳まで、ずっと宇宙(そら)で実行部隊に居たもんだから、
なんだ、その。礼儀とかそう言うモノとは無縁なもんでな」
「あた……、いえ私も人の道はともかくマナーのようなモノはさっぱりなんです。
漁師の家の娘ですから、その、お作法のようなモノはもう。……私もこの娘も全然で」
「おっさんに遠慮することは無いさ。俺に対して礼を失する様なことがあっても
食糧の配給が減ったりは絶対しない。何故なら、俺が気付かないからだ」
「あははは、ドノヴァンさんホントに気が付かなそう!」
「これっ、ロゥカット! ――本当にごめんなさいね、ドノヴァン」
「はっはっは……。いいさ、ほんとうの事を言われて怒る程狭量じゃ無いつもりだ。
パプリカも普通に喋ってくれて良いんだぜ。気を使うなら別のことに使えよ」
「いえ。でも……」
「せっかく友達になったんだ。――どうせキミらの待遇に口出しできる立場でも無い」
 パプリカの笑顔を視るに付け、むしろこのことを悔しく思うドノヴァンである
「私も、……いやあたいも。がさつって言うならその辺の男衆には負けてないんで、その」
「むしろ村ではパプリカが一番非道いよね!」
「このっ、ションベンたれの分際で、調子ん乗って余計なこと言ってンじゃあないよっ!」
 真っ赤になってロゥカットにくってかかるパプリカ。――見た目と言動のギャップが
イカすなぁ。ただ口に出すと絶対に好意を示す言葉だと思ってもらえない、なので
思うだけ。その程度の常識はドノヴァンも持ち合わせていた。

「……ドノヴァン。隊長さんだから忙しいとは思うんだけど、お願いが。あるんだ」
 別れ際、何かを言いたそうにしていたパプリカがやっと口を開く。
「今度、あたいんトコに遊びに来てくんないかぃ?」
 パプリカに招かれて喜ばない男は居ない。但し、今のドノヴァンは素直に喜べない。
さっきの騒ぎを見ても分かる通り、ザフトと現地人の間には明らかに軋轢がある。
 そして。――当然、俺みたいなおっさんを招くからには何かしら理由もあるだろうな。
ザフト上位のものとパイプを作りたい。彼女が今、相対しているのはザフトの隊長。
それが透けて見えてしまっても、村のために必死で誤魔化そうとしているパプリカ。
 彼女があまりに頭が切れて凜として居るせいで、かえって哀れに思えた。――だから。
「あぁ、そのうちに行ってみようか。その時はガイドを頼むよ」
 とだけ言って二人と別れた。
0268弐国 ◆lywiuYaB8LyX
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2016/03/28(月) 00:09:39.85ID:TpMGeB110
着任挨拶(5/8)

 ボズゴロフ級が4隻、MSはグーンが5機、ディンが自らを含め4機。彼が要望した
電子戦仕様ディンの代わりとしてAWACS仕様に改装されたインフェストゥスが3機。
その他哨戒用のヘリやアジャイル、地上スタッフ。クロムウェル隊に係わる兵士は当然
二〇〇人を軽く超える。想像以上に大きな部隊を率いることになったドノヴァンである。
「……具体的な指示が方面軍から通達されない以上、我々は現状で待機となるが
全ての事態に即応出来るよう各員普段の準備を怠らないよう。……それと」
 赴任して1週間。詰め襟の緑の服から黒い略装服に見た目の変わったドノヴァンは
自らが率いることになる部隊全員を集め、演壇上に立ってブリーフィングをしていた。
 ――もっとも、何も話すことなど無いのだけれどな。と小さくため息を吐く。

 目下の行動目標はオペレーションスピットブレイク。但し、作戦詳細はおろか
決行日時も作戦目標さえも通達が無い。極秘作戦にも程があるだろうと思いつつ
極秘で入ってきた情報を考えれば、それも然もありなん。納得せざるを得ないか。
と、彼が思わざるを得ない事情はあった。
 戦況が日々緊迫する中、あの砂漠の虎が部隊ごと墜ちた。との情報が入ってきている。
駐屯地内でも現状上位10人前後しか知らない情報ではあるが、カリスマと一騎当千の
部隊を失ったアフリカ戦線の状況は情報とほぼ時を同じくして、みる間に悪化していた。
 その情報がガセかどうかなど、この辺境の島でさえ疑う余地が無い程に。

 オペレーションスピットブレイクは、地上に展開するほぼ全ての部隊を投入する為、
決行時はアフリカ、アジア戦線の維持を放棄するのだとさえ言われている。その噂が
本当であればザフト地上軍の命運を決するような大作戦である。
 それ故に目標はパナマでは無く連合軍本部では無いか、と言う噂も立っている。確かに
成功すれば軍としての地球連合の指揮系統を分断し、戦況を一気にひっくり返せるだろう。
 但し、いくらMSが優れた兵器だとは言え物量差までをひっくり返すには至らないのだ。
もし仮に、地上に展開するザフト地上部隊全軍を完全に投入出来たとしても戦力差は歴然、
相打ちにさえならず連合軍圧勝。そんな自殺のような作戦はあり得ないだろう。

 いずれにしろ。だからドノヴァンは部下に語るような事の持ち合わせが無い。
「……特に質問のある者が無ければこれで終わるが、パイロットは全員残ってくれ。
――先だって通達した通り、各艦艦長、副長、各科長は1500に第二会議室に集合。以上だ」
「きをーつけぇ! 敬礼!」
 大きな講堂の中、姿勢を正し敬礼をする衣擦れの音だけが、静かに硬く響いた。

「確かに資料は見ているし、シミュレータもだいぶ回したが実際の運用はどうして
居るのか、その辺を直接聞きたいんだよ」
 演壇の近くに用意された長机に集まった十数人。主に話を進めるのは自らも
かつてディンでスピアヘッドを追い回し、今はグーンを駆る現MS隊の統括である。
0269弐国 ◆lywiuYaB8LyX
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2016/03/28(月) 00:11:10.43ID:TpMGeB110
着任挨拶(6/8)

「隊長はディンでしょう? 宇宙(うえ)でシグーだったなら操縦系はほぼ同じ、ただ
銃を持った時のモーメントバランスに注意しておけばそれで良いかと。ただショットガン、
M1001は重いしマウントしてる場所の関係上、基本左で持ちますから、そこで
だいたいバランス崩すんですよ。意識しておけば失速前に立て直せますけどね」

 宇宙と違って地上では当然重力がある。重心が移動すれば当然その分重力に引かれ、
バランスが崩れる。コンマ数秒。それで対処出来なければただの落ちていく的になる。
「まぁ釈迦に説法の部類でしょうけど、シェルの有る無しでもガラッと運動性が
変わるんで出来る限り慣れておいた方が良いでしょうね。あと羽を一、二枚飛ばされ
ても基本、空力制御が難しくなるだけってのを覚えとけば慌てないで済む、かな」
「ありがとうジェイムスン、だったな。実機の方でもやっておいた方が良さそうな話だ」
 彼の機体は漸く昨日使用可能になったばかりだ。

「グーンはどうなんだ。未だ格納庫でしか見ていないが」
「明日の午前、予定通り全機演習で回しますんで見て下さい。まぁ資料の通りで
陸(おか)に上がっちまえばMSというよりはデカいトーチカになっちまいますけどね」
「やはり揚陸部隊のジンを上陸させるための支援がメインになる、か……」
「火力はあるんですがねぇ。なにしろアレで格闘戦やらかすのは例のモラシム隊くらいで。
俺も正面から戦車を潰して廻れと言われたら三両も落とせずにやられます。連合に
MSが居ないんでそう言う意味での格闘戦も無いし。だから小回りが効いて揚陸も
水中運用も出来る移動高射砲くらいの考えで良いのでは無いかと」

 モラシム隊長の話は彼も聞いている。砂漠の虎がバクゥの性能を最大限に使い切る
砂漠戦のオーソリティなら、彼はグーンの持ち味を引き出す水陸両用作戦の達人で
事実、正面切っての揚陸作戦さえグーン2個小隊のみで成功させた実績を持っている。
 これに並ぶような運用をしろ、と言う方が指揮官としてはどうかしている。

「逆に揚陸部隊との連携が取れなきゃ的になっちまうと言う事か。相手がいくら
リニアガンタンクだろうとまともに直撃を喰らえば、MSとは言えひとたまりも無いよな」
「その辺は期待してますよ、隊長。正直、ウチには今までキチンとMSの戦術論を
語れる人間が居なかったもんですから。……辺境の部隊とは言え俺達もザフトのため、
ひいてはプラントのため、役に立ちたいんです。役に立てるように指導して下さい!」
 特に誰もなにも言わないのに彼のその言葉に合わせて全員すく、と立ち上がると
姿勢を正して敬礼する。それに対してドノヴァンは、は右手を挙げて片目をつむって
みせるに留まる。
「まぁ全員座れ。――買いかぶりすぎだよジェイ、キミらもだ。だがその期待に
応えられんでは隊長のバッジなんぞ、外した方が良いんだろうな」
「それをサラッと言える人が隊長になってくれるんだから、願ったり叶ったりですよ」
0270弐国 ◆lywiuYaB8LyX
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2016/03/28(月) 00:13:27.29ID:TpMGeB110
着任挨拶(7/8)

「ジェイ、おだてたって何も出ないぞ? ――君らの期待は受け取った。重力下での
経験は無いが出来る限りの努力をするから全員協力してくれ。今日はこれで解散とするが」
 そしてパイロットだけを集めた時に気が付いた、隅に座る三人に目を向ける。
「そこの三人、乗機は俺と同じくディンだったな? ――なら、格納庫まで付き合え」
 何故かそこで彼は。――はぁ。ため息を吐く。
「ちょっと、……話がある」

「逆光で俺の顔は見えなかったと思うが、こっちからは完全に顔、見えてたぜ。
俺は一応、黄道同盟を離れりゃ本職はホテルマンだ。人の顔を覚えるのは得意でね」
 彼ら四人の他誰も居ない格納庫。巨大なイカを思わせるグーンとエアロシェルを
降ろして騎士のように直立するディンの他人影は無い。メカニック達も今は打ち合わせ
の最中のはずだ。ドノヴァンはそれを確認した上であえてここに彼ら三人を連れてきた。

「なんの話しか、なんてとぼけた答えは要らねぇぞ。俺の声は覚えているだろうし、
部隊指揮者章は見えたはずだ。先週、現地の少女を強引にナンパしようとしていたな?」
「隊長はあのときの……」
「俺達は、しかし……」
「別に女性に興味を持つなとは言わないし、交流も大いに結構。ザフトが掌握して居る
以上MPに目を付けられない程度であれば、何をしたってかまいはしないのだろうが」
 あえてドノヴァンは距離を取って立つ三人に近寄る。
「相手の都合も多少は考えてやれ。コーディネーター(調整者)だろう?」
「イヤ、でも」

「彼女と少し話をして、わかった事実だけ教えてやるからそのまま黙って聞け。先ず
第一に、彼女は第二世代のコーディネーターだ」
 ……三人全員が息をのむ。
「そもそもこの島自体がそうだったようだが、コーディネーターに対する差別があまり
ない地域だったようでな。それに長く中立地帯だった関係でハーフコーディも多い。
その中でも、彼女は村長の懐刀として子供の頃から代表者会議に同席するのが常だった」
 ――もっとも戦争さえ無ければ。ザフトにおいては存在しないはずの職業軍人。自分は
まさにそうなのだと思うとこの台詞は吐きづらい。その戦争を飯のタネにする彼である。
「戦争さえ無ければプラントへ留学する予定だったと聞いた。……こないだの続きをここ
でやっても良いが、彼女に手を出さなかったことに免じて俺からぶん殴ったりはしないでおく」

 地球上でのコーディネーターは基本的に日常では抑圧されて生きている。だから
ナチュラルに対しては何をしても良い。と言う暴論に達するわけだが、その根拠が
崩れてしまった三人は既に顔色を無くしている。
「そしてもう一つ、これは俺が議事録を見て知ったことだが彼女が出席しなかった場合」
0271弐国 ◆lywiuYaB8LyX
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2016/03/28(月) 00:15:37.26ID:TpMGeB110
着任挨拶(8/8)

「彼の村の食糧配給は今週分は無しになった公算が強い。彼女、ロゥカットが未就学児と
高齢者の人数、漁の上がり、備蓄食糧の関係性を即座に計算して抗議していなければ、な」
 ――ナチュラルもコーディネーターも関係ない。お前らは、我らザフトが掌握する
土地で民間人を85人。間接的にだが、殺そうとした。ドノヴァンは姿勢を崩して
ポケットに手を突っ込む。
「おっと、呼び出しの本筋を忘れるとこだったな。……俺を恨むならそれで良い。
おんなじ空の上だ、実弾演習でいくらでも背中を打つ機会もあるだろう。だが例の
スピットブレイク。こいつがコケりゃプラント、いやコーディネーターの未来は。無い」
 三人に背を向けると出口へと向かう。
「だから、そこ以外ならいつでも撃て。撃墜数25のエース様だ、堕とせるってんなら
堕としてみせろ。演習で無様に部下の誤射を喰らって撃墜。中々笑えるじゃねぇか」
「それでは逆恨みだ! だいたい我々がそんな安い理由でフレンドリファイヤなど……」
「逆恨みって言葉はな、間違ってると俺は思うぜ。他の人間がどう言おうが恨み自体は
成立してんだ。逆恨みなんて言葉は無ぇ、みんな誰かに死ぬ程恨まれて生きてんだよ。
お前らもロゥカットには殺しても飽き足らないくらいに恨まれてる、……かもな」
 ドノヴァンは背中越しに手を挙げると、それ以上はなにも言わずに格納庫を出ていった。

「これだけ規模のでかい部隊の隊長サマってのは、何処もこんなに忙しいもんなのか?」
 海沿いを走るザフトのマークが付いたジープ。その助手席に座るドノヴァンに
事務局の腕章を付けた若い運転手が答える。
「打ち合わせと会議だけでも一日3回以上、まぁ普通だとは思います。思いますが……」
「はは……。俺がそこまでマジめだとは思っていなかった。ってか?」
「い、いえ。僕はそんな事は決して……!」
 俺だってただのMS乗りの方が良かったよ。……と、これはしかし口には出さない。

「その、意外と言えば。現地の人間との交流に結構な時間を割いていらっしゃるのが……」
「何処に行こうと帰るところは今んトコここだからな。帰ってきて石を投げられるよりか、
嘘でもお帰ンなさいって言ってもらった方が良いさ。島の娘さんは綺麗な子ばかりだしな」
 ――おっさんはどうせ見るだけなんだが、それにしたって嫌われちまったら見ることも
ままなんねぇだろ。軽口を叩きながら海岸線を見やると少女が波打ち際に立っていた。
「ストップだ、止めてくれ。――どうせ駐屯地について今日は上がりだ。少々早いが
今日はこれで終わりにするぜ。30分早退、司令に伝えといてくれ」
「ちょっと待って下さい、隊長! どちらへ!?」
 既に車を飛び降りたドノヴァンは海岸へと向かって歩き出す。
「おっさんってぇのは娘くらいの可愛い子を見かけたら、お話ししたくなるもんなのさ。
……キミもおっさんになったらわかる。――車の回送、返却伝票と伝言、頼んだぜ?」
「あぁ、司令と装備室に怒られるの僕じゃ無いですか! 聞いてるんですか隊長!」
 ――あの人はこの程度で怒りゃしねぇさ。言いながらドノヴァンは海岸へと向かった。
0272弐国 ◆lywiuYaB8LyX
垢版 |
2016/03/28(月) 00:16:41.63ID:TpMGeB110
予告
 あたしの村に、わざわざ制服のまま遊びに来てくれたあたしの大恩人ドノヴァンさん。
 さすがあたしの憧れドノヴァンさん、わかってるよね!
 お友達にザフトの黒服が居るってみんなわかれば、パプリカ村長も安泰ですよっ!

次回、「水平線の彼方」第2話、【状況把握】 
あれ? 失礼な。あたし、こう見えてお料理は大得意ですよ!?
0273弐国 ◆lywiuYaB8LyX
垢版 |
2016/03/28(月) 00:25:34.46ID:TpMGeB110
今回分以上です、ではまた。


今回は趣向を変えて妄想OVAでは無くて
イメージとしてはプラモやグッズの妄想インストみたいな感じです。
【海兵隊仕様ディン:主なパイロットはドノヴァン・クロムウェル、他】
のパイロットの説明書き。みたいなのをまとめて小冊子にした感じですね。

危うくMSが出てこないとこでした。取りあえず今回はセーフ。
流れ的に次回もかなり危うい……。

>>263
ありがとうございます。
むしろこちらの方こそ、自分に人間ドラマ的な物がかけるのか?
みたいなモチベーションを頂いておりますです。
0274通常の名無しさんの3倍
垢版 |
2016/04/03(日) 17:27:25.80ID:No/2kAPn0
ちょっと感想と批評めいたことを書いてみようかと思います
なにぶん素人なので職人諸氏はただの保守だと思って気にしないで下さい

時期は違えど二氏とも地上に戸惑うザフト兵を書いてんだね
そしてなんだか両方とも台詞回しが洋画の字幕版みたいw

>>ユーラシア兵氏
投下乙です

ザフト優勢ではあっても圧倒は出来ない、そういう感じな流れなんだな
MS戦記物にありがちな「MSより歩兵様の方がつえーぜ!hahaha!」的な表現を押さえているのが好印象
むしろキチンとMSとの交戦を避けようとしてるのが良い
MS=最強兵器、で無いと世界観が壊れてしまう気がするので

あと、素人ながら思ったことちょっとだけ
三人称の神視点である。と言うのはわかった上で、視点をもう少し絞った方が良いと思う
戦闘のバタバタ感は出るけども、一方感情移入する相手が見つからない感じ

>>弐国氏
投下乙です

弐国氏なのに美少女が出てこないなんて・・・
MSも盗まれないし、巻き込まれるのも普通のケンカ
プラモのインストって言うのはわかったようなわかんないようなww
いずれロウカットが活躍してくれるのを期待w
でもきっとヒロインはこの流れならパプリカさん・・・

無理してMS出さなくても、人物描写をじっくりやっても良いと思う
モブでも入れる! と言う心意気は評価されるべきw
0277通常の名無しさんの3倍
垢版 |
2016/04/05(火) 18:43:50.68ID:UTG2uGR90
>>276
新スレ乙です。
早速SS投下しておきました。
0278弐国 ◆lywiuYaB8LyX
垢版 |
2016/04/07(木) 20:15:14.03ID:SjelvcUn0
>>276
新スレ建て乙です。
すいません、自分の
環境ではまだ大丈夫な数字だったもので……。

>>274
MSは意地でも何処かに出しますw
但し次回も多分背景ですけどww
0279通常の名無しさんの3倍
垢版 |
2016/04/08(金) 09:23:39.53ID:ivu7cJtl0
ユーラシア兵氏の作品中に
強化プラスチックの車が出てたけど実現性ってどれだけ有るの?
0280通常の名無しさんの3倍
垢版 |
2016/04/08(金) 18:08:21.57ID:loYWY7Df0
ガンダムという作品に
ガンダリウムという装甲が出てたけど実現性ってどれだけ有るの?

(SF作品の架空テクノロジーに実現性を問う滑稽を理解してますのでツッコミ不要です)
0281通常の名無しさんの3倍
垢版 |
2016/04/08(金) 18:51:02.86ID:KTOm9s/00
そもガンダリウム合金はルナチタニウム合金がガンダムに使われたことによって付けられた名前
チタン系の合金なので現実的には個別の名前が与えられることは滅多に無い
合金化する時に用いられた物質の名前を無機化合物命名法に則って付けられるだけ
所謂俗称としてなら付けられるけどそれも滅多にない

あとはジャポニウムで一時期盛り上がったけどあれは新しい元素を見つけたから
誰かが115番目の元素を見つけた時にガンダリウムと名付ければガンダリウムになるけどこの辺の元素は存在してられる時間が1秒以下なので装甲には使えんわな
0282通常の名無しさんの3倍
垢版 |
2016/04/08(金) 20:06:23.14ID:vTcxx4L00
>>279
強化プラスチックは現代でも「FRP」という名で実在する。
つーか結構古いスポーツカーでこのFRPボディが使われてるのあるよ。
アメリカのシボレーコルベットC3が有名。
0283通常の名無しさんの3倍
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2016/04/08(金) 21:02:58.93ID:KTOm9s/00
ボケがスルーされるのは辛いぜ
すぐに書かずに飯作って風呂洗ってた俺が悪いけど
FRPは>>282が書いてくれた通りふっつうに車に使われてる
最たるものはF1マシンはフレームに至るまでFRPが使われている

金属並に強靭で金属より軽いのに成形は簡単で金属溶接と違って熟練した技術も必要としないと夢の様な素材だった
冷戦当時の各国軍とバブルに沸く各自動車メーカーが目をつけて60年代末から急速に発展しだした
70年代の所謂スポーツカーは世界中どこのメーカーでもFRPを使ってる
80年代になると普通車でもバンパーやエンジンの吸気系といった熱が来なくて強度が必要だけど軽くしたいパーツの殆どがRPPになっていく
また金属と違って加工技術不足によるデザインの制約が殆ど無く最終的にボディ全体をFRPにしたかったメーカーやデザイナーも結構居た

しかしながらFRP製のパーツが日光に弱く10年も経たずに脆くなるというのが分かり始めて殆どのメーカーが手を引いた
他にもFRPは再利用不可な上に環境負荷が高くて廃止の方向に向かってる

前者は今はまぁまぁ解決してるし後者を解決できれば使うメーカーは現れると思う
0284通常の名無しさんの3倍
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2016/04/09(土) 15:52:11.87ID:sr0CBJiw0
>>283
後SF作品だと高い城の男って作品で大戦に勝利したナチスの車にプラスチック製の車
があるって描写があったよ


ユーラシア氏
投稿乙です。
視点がコロコロ変わるのは、分かりにくいけど、その視点単体は楽しめるんで
其処がいいなって思う
ザフト側と地球連合側、双方の視点の違いっていうのも楽しめる
0286通常の名無しさんの3倍
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2016/05/05(木) 19:47:14.57ID:bw8Fv8xg0
FRPといっても、心材によってピンキリなんよねw
一般にFRPと呼ばれるのがガラス繊維を心材にしたものだけど、
下はボール紙(有名なのがトラバント)から、上はカーボンやボロン繊維(釣竿やゴルフクラブのシャフト)まで

これが和紙+糊になると、それこそ張子の虎だw
0287通常の名無しさんの3倍
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2016/05/05(木) 23:42:33.18ID:ZlST9UBY0
>>285
一生荒らしまくりそう
0289新人スレ住人 ◆tOSpv3Q.fqF6
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2016/05/06(金) 01:18:25.86ID:YNHv4PJD0
474kbに達したとの報告があったので立てましたが、
自分のPCで見るとまだ空きがあるようです。
環境によって容量が違って見えるのかはわかりません。

とりあえずですが、どちらに投下されても編集上は問題ありません。
ただし新スレに既に続編を投下された職人さんは、スレ保守の必要と掲載順序の都合上
新スレに続きを掲載されたほうがよいかと思われます。

職人の皆さん、作品の掲載が大幅に遅れており申し訳ありません。
今月半ばくらいには進めたいと考えております。
0291通常の名無しさんの3倍
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2016/05/20(金) 21:32:30.99ID:+J6bLt470
埋まりそうにねえなここ
0293通常の名無しさんの3倍
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2016/05/22(日) 20:53:11.60ID:TF9Mmqav0
>>288
自分には483KBに見えるんだが…
0296通常の名無しさんの3倍
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2016/05/22(日) 21:28:50.46ID:Ivj4OH0W0
>>295
他のブラウザ入れてないし2chの仕様にも詳しくないのでどこに問題があるかは分からない
Chrome、火狐、その他専ブラでの見え方が分かれば原因の位置は特定できそうだが
0297通常の名無しさんの3倍
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2016/05/22(日) 21:32:58.25ID:TF9Mmqav0
>>296
マジか
これからは複数のスレ民がKBチェックする必要があるな
0298新人スレ住人 ◆tOSpv3Q.fqF6
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2016/05/23(月) 08:39:34.64ID:CRqXxCuY0
33ページ目>>100

実際IPを出そうがワッチョイを導入しようが、その場所での荒らし行為がなくなっているわけではありません。
(と言ってワッチョイ導入を反対するわけでもありません。即時自演防止の効果は多少あると考えます)

このスレに関して言えば、文章を見れば明らかなので、SSを投下してくださる職人さんに
IPを出していただいたところで、荒らしは従来通りIPを出さずに荒らし行為を行えばいいだけのことなので
(スレの基本ルールすら守れない荒らしが、決めたところでIPを出してレスをするとも思えません)
職人さんにIPを出して頂く意義は正直見出せません。

しかしながら荒らし本人がIPを晒されるのを嫌うというご意見はごもっともなので、
交流掲示板などで荒らし行為が行われた際には、当該IPを全て公開します。
(交流掲示板は基本、IPの一部を投稿時に公開する仕様になっています)

以後の議論はこのスレでお願いします。
0299通常の名無しさんの3倍
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2016/05/23(月) 15:22:26.64ID:+XIpEs570
ガンダムまとめ速報の管理人に記事を頼めというID:u1AIAo4z0や
荒らしSSを褒めたたえるID:kVrphaE/0が異様なまでに導入に反対しているので導入賛成
0300通常の名無しさんの3倍
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2016/05/23(月) 16:09:27.77ID:gPfHe9K30
>>298
シベリア移転の時や一時期の酷かった時期に関しては荒らし以上に荒らしに構う人達も
厄介だったと思う
荒らしへの対策だけでなく、荒らしを無視する、構わないって姿勢が重要だと思う
レス見る限り、何かしら反応してくることを荒らしは求めているみたいだから、
構うのは餌をやるようなものだよ
0301通常の名無しさんの3倍
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2016/05/24(火) 00:41:50.55ID:gCkKKZsb0
埋め
ここまでくれば荒しに構うフリをしたホンモノの荒しだろう
さもなくばモノホンの狂人だよ
0303通常の名無しさんの3倍
垢版 |
2016/05/28(土) 07:58:00.84ID:CAFOzcyb0
>>302
ワッチョイなんかガン無視でIP出しでも荒らしが常駐してる板、スレなんかいくつでもあるよ
連投、コピペ何でもあり。全然前と変わってない
むしろスリップ導入でその辺はあまり意味が無いのはよくわかった

ワッチョイが一週間くらい有効だからNGネームで消せる利点はあるけどね
なんで彼らはコピペを連投しても目玉が出ないんだろ
0305通常の名無しさんの3倍
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2016/05/28(土) 08:37:55.97ID:CAFOzcyb0
>>304
あぁ、それで回避できたねそう言えば
複数持っていそうだし、ならば運営にとっては上客
何もしてくれないわけだ

ワッチョイは良いけれどSS系スレについてはIP出しは反対
基本関係ないけれど、人によっては非常に不都合な場合もあるだろうし
職人さん各位を遠ざけることにしかならない
0306通常の名無しさんの3倍
垢版 |
2016/05/28(土) 15:40:34.90ID:OUDsTBq80
>>305
ID:y30/icyc0君のお仲間か本人かな?
0307p374208-ipngn12701marunouchi.tokyo.ocn.ne.jp
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2016/05/28(土) 16:18:01.92ID:CAFOzcyb0
>>306
新シャアに関しては今日はここにしか書いてない
IPでも何でも掘れば良い

荒らしの仲間だと言われるのは心外だね
スリップもIPもあぼーんの役にしか立たない
と言いたかっただけなんだけど

もし俺をそう思うならレスアンカ−付けてる事自体
荒らしに餌を与える行為でしょうよ

そうやって最悪と他の板を行き来して荒らし本人と相乗効果でスレが潰れる
特に新シャアではネタスレや考察スレがそうやって何本も潰れた

ヲチ先のスレは書き込まないでヲチを徹底
ヲチャーの基本もわからんヤツがノコノコ出てくるな
キミの書き込み自体がこの場では無意味であり荒らしそのものなんだよ
0311通常の名無しさんの3倍
垢版 |
2016/05/28(土) 18:20:42.47ID:pzLMJBDe0
埋め
今の本スレが雑談に使われレスが消費されるこの悲しさよ
同じ消費ならSSの批評に使われてほしいもの
0312通常の名無しさんの3倍
垢版 |
2016/05/29(日) 13:38:49.22ID:61mJ4J1n0
ワッチョイは賛成します、IPはスレ立て時の状況によっては賛成
職人さん方はどうですか?

>>309
気持ちはわかるけどヤリ過ぎです

>>311
なんで周期的に変なの湧くんだろうね

アンカー付けてからかう人達まで含めて
双方ともここのSSなんか1ミリも関係ないのに
人が楽しく遊んでるのは見るだけで許せないのかな
0313通常の名無しさんの3倍
垢版 |
2016/06/02(木) 22:48:49.40ID:18gaSUyq0
本日湧いた変なの
ID:AaaKc2zd0
ID:hn7aKjZo0
ID:lK76Ktei0
ID:0wq0kL4c0
ID:r7C2j+In0
ID:tXHzT1vg0
今の時点で七名
荒しに構う奴は荒し以上の荒し
ハッキリわかんだね
0314通常の名無しさんの3倍
垢版 |
2016/06/03(金) 03:48:44.98ID:v3GNO3Xv0
やめなされ…やめなされ…
こちらにも矛先が向くような煽りはやめなされ
0315通常の名無しさんの3倍
垢版 |
2016/06/03(金) 23:08:45.90ID:nRJITyPJ0
>>313
吊し上げみたいなことをしなきゃ気がすまないんだったら、しばらくROMって頭冷やしてくれよ頼むから。
冗談抜きでそんなことされても君の溜飲が下がるだけで、そのほかの人はだれも得しないから。
0317通常の名無しさんの3倍
垢版 |
2016/06/11(土) 09:10:30.22ID:5cgCgh4K0
全て最悪板のバカ共が悪い
0320通常の名無しさんの3倍
垢版 |
2016/06/15(水) 06:39:29.55ID:10My+5wS0
俺の名前はイオリ・タケシ
妻と子を持つ普通のお父さん
職業は模型屋店主だが、今はガンプラバトルの審判として各地を飛び回っている
そんな俺は過去の第二回ガンプラバトル世界大会で準優勝を果たしてるんだぜ
そして俺の息子イオリ・セイも、今やガンプラバトル世界大会の決勝トーナメントにまで勝ち登った
こうなりゃ俺が果たせなかった優勝を、息子に託そう
息子の応援と仕事にやってた俺は愛しのリンちゃんとの再開を果たす
しかしリンちゃんときたら俺を放置してセイの同級生と、アイラという少女と寝るという
未だ若々しく、年齢不詳のリンちゃんとの再開に、俺のメガバズーカランチャーのチャージがどんどん溜まっていく
が…
「ああ〜リンちゃぁん!」
俺はしょうがなくセイとレイジ君が泊まってる部屋に、泊まっている
セイは疲れているのか、既に熟睡
レイジ君はお腹がすいたと夜の街に出かけた
「もぉレイジぃ……またシールド壊してくれて、僕が何度シールドなおしたことか…すやすや…」
セイの寝言、そして寝顔…。
セイのやつ、ほんとにリンちゃんに似てきたな。
若いころのリンちゃんにそっくりだ……。ゴクリ……。
って、イカンイカン、セイは俺の子供で、男の子なんだ。
何欲情してんだ?俺……落ち着け……
「俺……父さんみたいなファイターに……」
セイ……。
「くそ…キスくらい、いいよな?」
目を閉じ、セイの柔らかい唇に、俺の唇が重なった。
「ふぅ…」
長い沈黙を終え、目を開けると……まるで怪獣でも見たかのような顔で、俺を見つめるセイの顔があった
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