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10年前から俺が考えてたガンダムを語ってく [転載禁止]©2ch.net
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0218通常の名無しさんの3倍
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2018/11/18(日) 08:19:17.81ID:JsRbO+ZT0
この時代、AIによる個人情報の管理が発達した結果、国民の動向を国よりユニバーのほうが的確につかむ
ことが多くなった
これを恐れた国はあるSNSを管理下に置き国家による完全な国民管理を行い始めた
アクチクス加盟国はそのSNSにすべての国家情報を提供することを前提にしている

もっともアクチクスはビッグデータをもとに、国家による情報操作で国民統制を行っていた
国の正体を知っているのは上層部だけで国外はおろか国内の人間もそれを知らない
アクチクスは今より平均気温がさらに5度上がって人類が半減すると予測していて
その予測に合わせた世界設計を行っていた
0219通常の名無しさんの3倍
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2018/11/20(火) 23:00:06.92ID:sQg9kZnJ0
アクチクスは実質官僚により統治され、官僚組織はビッグデータを管理するAI「セントラル」により
査定され、その評価をもとに各部署に配置される

エニグマはアクチクス内での最高権力を得ようとするがそれはAIセントラルとの駆け引きであった
それはPCの恋愛ゲームに似ていた。エニグマはAIセントラルの動向を読みそれに最善の対応をすることで
AIセントラルに徐々に認められて出世していく。

しかしAIセントラルの動向を知るうちにエニグマはセントラルが独自の哲学を持つ事を知っていく
でもそれを知ることは次第にエニグマを窮地に追い込んでいくのだ
0220通常の名無しさんの3倍
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2018/11/21(水) 05:21:03.70ID:epS2BYF50
> 在日の親は、子供を朝鮮幼稚園・朝鮮学校に入れたいっていうのが多いのよ。
> 日本人からすると、なんでだろうって思うけど、日本人の学校では、民族の誇りを持った教育がしてもらえないんだそうだ。
> よく分からないけど、済州島の流刑者の白丁が大阪に密入国して住み着いたじゃ誇りが持てないけど、
> 日本人に強制連行された被害者なら誇りが持てる、とかそういう事かな??
>
> 市原市の能満は昔から市街化調整区域で、新規の建物は造れないことになっている。
> そのため土地が安く、日本の法律を無視した在日が、次々と移り住んできた。
> そこで問題になったのが、朝鮮学校だ。なかなか許可が下りず、一番近くても千葉市にしかない。
> そこで在日居住区の能満内にあった、能満幼稚園・市原小・市原中・緑高の保育士や教師を、朝鮮化する事を考えた。
> 今では在日幼稚園の保育士は全て朝鮮帰化人で、在日の父兄からの絶大な支持を受けている。
> 遠くからでも、わざわざ在日幼稚園に入園させたいという在日の親は、後を絶たない。
> この在日幼稚園卒園者はほぼ朝鮮系の帰化人と在日だ。
0221通常の名無しさんの3倍
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2018/11/22(木) 07:12:39.55ID:6EzkCW090
>>220
こんなマイナーなスレにまでご苦労さん
てなわけで>>219続き

この時代AIにはSFマニアからロボット三原則に例えられるほどのセーフティが組み込まれ、
それがAIの自我の発生を防いでいた
代わりにAIはビッグデータから人の嗜好をつかみ人を支配する方法を模索する
それは自らをカリスマとすることで人にあがめられることだった
AIセントラルは「北極星」と名乗り権力を徐々に集中させていく
自分の周りに同調者で固め、彼らに権力を与えていく
そしてアクチクスの指導部は形だけの代表と北極星を中心にした官僚によって構成されていく
0222通常の名無しさんの3倍
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2018/11/22(木) 20:50:12.32ID:6EzkCW090
ユニバーではAIは個人情報の保護に限定して使われる
意思決定は起業に似て、プランの表示→スポンサーの確保→スタッフ募集の順で行われる
赤道探査もそのプロセスで行われ、実はユニバー内でもこのプランに反対する者もいる
(反対プランはスポンサーが集まらず実現しなかった)

アクチクスのAIセントラル「北極星」はユニバーを「人の本質のカオスが噴出したもの」と酷評している
人間同士の様々な駆け引きや対立はユニバーを混とんとさせており
アクチクスの「清潔な世界」キャンペーンで失敗例としてしばしば糾弾される
0224通常の名無しさんの3倍
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2018/11/25(日) 08:01:47.62ID:38TP737t0
>>222続き

カオス状態のユニバーでは複数のセクションが同時進行される
主人公たちの赤道探索セクション以外にもコロニー建設セクションも進行していた
アクチクスは妨害のため宇宙用のアミニクスを繰り出してくる
赤道探索にめどをつけた主人公はAR「ガンダム」を宇宙仕様にして宇宙に乗り出していく
0225通常の名無しさんの3倍
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2018/11/27(火) 22:47:37.82ID:VoCl0tqI0
すでにL1には実験用のコロニーが建造されていた
月からリニアカタパルトで物資を射出してL1で組み立てていた
アミニクスは射出された物資を狙ってくる
ガンダムで迎撃に向かう主人公たちだったが敵との遭遇戦で地球に墜落してしまう
そこはアクチクスの首都であった
0226通常の名無しさんの3倍
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2018/11/28(水) 22:54:40.71ID:040ukfwK0
実はガンダムには主人公だけでなく赤道国家の少女が乗り込んでいた
彼女の国家は事実上崩壊、ネットインフラが寸断されたため、ユニバーの支援も受けられなかったのだ。
ユニバーの赤道探索にはネットインフラの復旧の目的もあった
彼女は高温となった赤道直下の自然や動物の生態に詳しかったためユニバーに登録
主人公のチームの一員として宇宙にまでついてきたのだった
0227通常の名無しさんの3倍
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2018/12/01(土) 10:10:04.37ID:6b0a5/r10
地球高温化で赤道直下の生命体は激減すると予測されていた
しかし動植物の中には特殊なたんぱく質を体内に持つ事で高温に対応するものが多く出てきた
人類になかにもそのたんぱく質を持つ者がいたのである

彼女もそのたんぱく質を持っていた
さらに彼女は宇宙空間での対応が普通の人より優れていた
それは地球が宇宙に対応できる生命体を育成しているように見えた
0228通常の名無しさんの3倍
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2018/12/02(日) 07:46:53.43ID:fLPJ5uGf0
アクチクス領内に墜落したガンダム
領外に脱出することもかなわずアミニクスの追撃を細々とかわしていた。
窮地に陥った主人公だったが追撃隊にエニグマがいることを知り
エニグマに投稿することを計画する

エニグマと主人公初めての会合であった
0229通常の名無しさんの3倍
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2018/12/03(月) 22:47:51.80ID:7VsBLfs40
なんかブロックチェーン対プラットフォーマー規制みたいな話になってきたような…
0230通常の名無しさんの3倍
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2018/12/06(木) 22:41:08.71ID:OgrWKKpq0
>>228続き
降伏をしようとする主人公だったがエニグマはAR「鋼迅(こうじん)」で戦いを挑んでくる
むかえうつガンダムだったがまるで歯が立たず敗北、気絶してしまう
主人公たちはAIセントラル北極星の前で目を覚ます
北極星もまた主人公の連れの少女に興味を持っていたのだ
0231通常の名無しさんの3倍
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2018/12/08(土) 07:59:40.12ID:8t6bJAlM0
北極星は主人公たちの解放の条件として彼女のすべてのデータを提供することを求めてきた
主人公が抵抗する中彼女は問いただす
それは赤道にいる同法のために必要なのかと

北極星は赤道の生態系が予想より繁殖していることを疑問に思っていた
彼女のデータを手に入れれば予想の修正をすることができる
それはアクチクスの政策を変えるということにもなるのだ

しかし北極星は彼女のデータを見て驚愕する
0232通常の名無しさんの3倍
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2018/12/09(日) 08:31:43.11ID:HpOmg2Ju0
高温化した赤道直下での生命体の変化
それは本来生命体の持っていた代謝のバランスを崩すものであった
それは生命体が赤道や宇宙の対応するといった簡単なことでなく
人という種がこれから長い時をかけて新たな生命体になるということである

北極星はプランを変更することにした
これまで敵対していたユニバーに接触して彼らの宇宙移住プランに参画するプランを立てた
新たな環境を与えることで人類の進化を促進させようとした
しかしそれは意外な人物の怒りを買うことになる
0233通常の名無しさんの3倍
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2018/12/10(月) 21:38:42.86ID:b9hjgyD/0
アクチクスの排他主義は国家によって誘導されたものである
国民は自覚ないまま他国民に対し優位性を感じるように育てられている
大統領もまた国民同様に自国第一主義を信じていたが
北極星は彼を操るのは簡単だとして放置していた
しかし彼には北極星を凌駕する権力があることがあだとなった
0234通常の名無しさんの3倍
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2018/12/14(金) 22:49:56.20ID:FbqiF1d80
北極星は大統領に権力が集中していることは知っていた
その権力を使えば北極星を制圧できることも知っていた
しかしそれを行えばアクチクスは徐々に機能を失い国家として成立しなくなることを
大統領には何度も説明していたはずである

大統領はそのリスクを冒してまでユニバーを滅ぼすことを選択した
ユニバーはが存在することを大統領は認められなかったのだ
0235通常の名無しさんの3倍
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2018/12/16(日) 07:51:42.00ID:Gvi6XMCo0
大統領の指令の元、アクチクス軍が主人公と少女を拘束するために迫ってくる
エニグマは彼らを逃がすため一体のARの前に連れてくる
そのARはガンダムだったがどこかが違う
主人公のガンダムにエニグマのAR「鋼迅」のパーツが組み込まれていた
主人公たちに質問する暇はない。ガンダムに乗り込んで敵の包囲陣を突破していく
0236通常の名無しさんの3倍
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2018/12/23(日) 08:16:29.12ID:+ii8Yb4S0
アクチクスの包囲網を突破したガンダムは救出に来たユニバーに回収される
ユニバーの技術陣はガンダムに組み込まれたAR鋼迅のパーツに着目し調査を始めるのであった
鋼迅のパーツに使われた技術はユニバーにもアクチクスにも記載されていないものであった
その中、一人の老人が涙を流す
「そうか、お前だったのか」
彼はユニバーの創始者であった
0237通常の名無しさんの3倍
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2018/12/29(土) 07:55:51.23ID:ZyzvyozE0
核によるオゾン層攻撃(>>206)が行われる前
複数の先進国がSNSに干渉をはじめビッグデータの提供を求めてきた
対抗手段として個人情報の保護を最優先にしたSNSを作り出す
ユニバーの始まりであった

そのユニバー開発に一人の少女が参加していた
小学生だが発想や記述はほかの科学者に引けを取らなかった
彼女が後のエニグマである
0238通常の名無しさんの3倍
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2018/12/29(土) 08:41:47.76ID:ZyzvyozE0
小学生のエニグマはよく周りの科学者に質問をしていた
「ユニバーで人間はどう変わるの?」
ある科学者は「変わらない」といい別の科学者は「幸せになる」といった
ユニバーが完成した日エニグマはつぶやいた
「人はこれで根本的に変わらなければならなくなる」

ユニバーは便利な道具だったが情報量が多すぎて人に過大なストレスがかかっていた
それが遠い将来人間の新たな進化を起こすとエニグマは考えた
しかし地球高温化がその進化のスピードをを繰り上げるとはさすがに想定外だったのだ
0239通常の名無しさんの3倍
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2019/01/06(日) 08:31:53.32ID:x2vocQO90
アクチクスの大統領は聡明な人物であった
人心をつかむ能力が高く北極星とは別のコネクションをアクチクス内に持っていた
そこで彼の得た結論は「人は統合が必要である」である

彼にとって「カオスが噴出した」ユニバーと接触した北極星を許すわけにはいかない
しかしユニバーとの全面抗争はアクチクスの崩壊を起こすことも理解していた
彼は全面抗争に一途の可能性をかけた
アクチクスもユニバーも超えた新たな存在が出てきてこの世界を統合する可能性に
0240通常の名無しさんの3倍
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2019/01/09(水) 07:22:24.62ID:snnx0H810
アクチクスが全面戦争のために軍隊を集結し始めたのをユニバーは衛星でつかんでいた
ある派閥が軍事衝突のプランを出しスポンサーがついてしまう
そうなれば地球の高温化はさらに悪化する

主人公たちはアクチクス首都のピンポイントでの攻撃を提案する
首都の防衛体制が一時的に下がったのを見落としていなかったのだ
もっともこれはエニグマが用意していただったのだが
0241通常の名無しさんの3倍
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2019/01/09(水) 07:34:30.37ID:k5a4rWlB0
富信は厨二病だからいつもこうやって妄想ばかりしてる
0242通常の名無しさんの3倍
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2019/01/09(水) 07:38:02.87ID:Ij9xprwr0
そうやって現実逃避してもお前が寮から追い出される現実は変わらないけどなwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww
どんだけ最底辺に落ちぶれたら気が済むんだよwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww
0244通常の名無しさんの3倍
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2019/01/09(水) 07:44:16.14ID:2R9kXRCx0
そりゃエンドレス利息豚ちゃんは無職で就活出来もしないゴミだから
日がな妄想で残り少ない時間を浪費するしかないもんねえ?
もう強制退寮まで三週間余りかあ、色々つまんねえ人生だったなあ君って()
0248通常の名無しさんの3倍
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2019/01/17(木) 21:44:36.84ID:pR6nAvZe0
変なのいるけどまあいいかしばらく適当に流す

コロニーオブデッド

コロニーに突然大量のゾンビが現れた。主人公のサムはゾンビと戦おうとするがクラスメートに噛みつかれる。
クラスメートが次々とゾンビに発症していたのだ。ゾンビたちは出動したMSにも変な液体を吐き掛けゾンビ化させていく。
サムは新鋭MS ガンダムに隠れるもゾンビに発症、ガンダムをゾンビ化して暴れだす。

気が付くとサムは連邦の戦艦の中にいた。ワクチンを打たれたサムは一時的に人の心を取り戻す
しかし半分ゾンビの彼はゾンビを判別する能力を持っていた。連邦はサムの特殊能力を生かして
地球に逃げたゾンビの捜索を行おうとする。

サムのいたコロニーはかつて事故がおこり大量の犠牲者が出た。コロニー公社は試験中の究明なのマシンを放出して犠牲者を復活させた。
しかし時間がたつうちにナノマシンが変質しゾンビ現象を引き起こしたのだ。
しかしそれは計画されたものだった。人類をすべてゾンビ化して統合し新たな生命体を作ろうとしていたのだ
サムとゾンビガンダムはその計画を阻止できるか
0249通常の名無しさんの3倍
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2019/01/18(金) 23:03:34.54ID:RJeMp/BB0
転生したらガンダムのパイロットになってしまった件

大事故に巻き込まれたジンは目を覚ますとコックピットに座っていた
ラノベに詳しいジンはこれは転生したと確信していた
が乗っていたのはRX-79ガンダム
アプサラス3の猛攻に何とか生き延びとりあえず生き残る方法を考える

ジンはティターンズに志願しタイミングを見てエウーゴに寝返る事をもくろむが
がなんと所属した部隊がネオジオンに寝返ってしまう
ジンは自分の知識をフル動員してネオジオンを勝たせることに成功するが
なんとハマーンがシャアとアムロを撃破する展開に

ハマーンは大ジオン国を興しジンはハマーンの側近に
しかしジンはその平和が続かないこともそして「歴史は繰り返す」ことも知っていた
宇宙世紀93年、地球連邦とジオンの小規模な軍事衝突が拡大して全面戦争になり
地球連邦によるミネバ暗殺に激怒したハマーンはアクシズを地球にぶつけようとする(続く)
0250通常の名無しさんの3倍
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2019/01/18(金) 23:24:30.31ID:RJeMp/BB0
(続き)
アクシズ落下をしっていたジンはその数年前にひそかにカミーユに接触、地球連邦軍への復帰を支援する
さらにネオジオンのサイコフレームの技術を提供しνガンダムを半ば強制的に開発される
アクシズを持ち上げ始めるカミーユのνガンダム
情報流出を知ったハマーンはジンを射殺する

ジンはサイコフレームフレームの中にいた
同じく中にいたアムロやシャア達と協力してアクシズを持ち上げることに成功する
終わった後アムロはジンに一言いった
「この世界をもとの形に戻す。だから君は元の世界に戻らなければならない」

ジンは元の世界に戻った
ただジンは今までのことを夢だと思っていた
友達に連れられて本屋に行くとアニメ誌に宇宙世紀ガンダム新作の情報が載っていた
登場人物の一人にジンのフルネームが使われていた
「もしかしたら…」と一人思いをはせるジンであった
0251通常の名無しさんの3倍
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2019/01/20(日) 08:11:56.03ID:qdXYgtcf0
西遊機動演義

中国は唐の時代、多くの僧が三蔵法師になる事を目指し西方への旅を行った
主人公の紅雀も三蔵法師玄奘にあこがれた僧の一人だが旅に出た彼の前にガンダムが現れた
そのガンダムを止めるようにさらに2体のMSが現れ、争いを始めるがガンダムが勝つ
さらにガンダムは紅雀を襲おうとするも般若心経を唱える紅雀の前に動きを止める

コックピットが開き人の形をしたモビルドール「剛弓」が現れる
彼は言う遥か未来人は進化についていけず体を失い赤い結晶体に心を残すのみと
ゆえに人間の進化を止めるためにこの時代に来たと
しかしそれが間違いだ、人はすでに進化を初めていたのだと悟った彼は
紅雀と旅をすることを申し出る

剛弓は紅雀にニュータイプの新たな可能性を見出していた
紅雀は剛弓にかつての玄奘の部下の「悟空」の名を授ける

同じく味方になったモビルドール「八戒」「沙悟浄」およびそのMS とともに彼らは西を目指す
西には悟空をこの時代に送り込んだMS一角獣がいる
紅雀たちと、人を原初の姿に戻そうとする一角獣及びその配下のMS群との戦いが始まる
0252通常の名無しさんの3倍
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2019/01/21(月) 22:20:28.27ID:gldaQU+K0
星の子

地球圏の戦争の残骸は地球の公転軌道を外れ火星の公転軌道まで漂っていた
その残骸を地球とは全く異なる文明の宇宙船が回収していく
彼らは太陽系から数百光年離れた太陽系の高等知的生命体である

彼らはアスルムといい地球の甲殻生物に似た外骨格生物である
しかし進化の袋小路にはまってしまいブレイクスルーをするために
他の太陽系の生命体を調べていたのだった
彼らは人類の遺伝子を取り込むことを決定する

時は流れ、アスルムは人型の生命体が統治する星になっていた
そして地球人のクローンが作られ兵士として使役されていた
主人公のメルスもまたクローン兵士としてMSに乗っていた(続く)
0253通常の名無しさんの3倍
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2019/01/21(月) 22:49:29.80ID:gldaQU+K0
(続き)
メルスののるMS はアスルムが地球のものを独自に発展させたものである
アスルムの文化は地球の文化を取り込んだ結果不安定になり戦争が続く状態になってしまった

クローンとして生まれたメルスは自分の祖先の星地球を知らない
しかし戦闘中に突然目前に現れたMSに地球のビジョンをテレパスで送られてしまう
地球に行きたい、メルスは突然沸いた感情を抑えきれず軍を抜けてしまう
メルス以外にも同じように地球にあこがれるクローンが現れ一大勢力になっていく

地球のビジョンを送ったMSウラヌスは地球外生命体を調べるために太陽系外に送り込まれたものだった
ウラヌスは人造ニュータイプでもあり自己進化を続けた結果量子ジャンプができるようになっていた
彼にとってアスルムの地球人クローンは最初のコミュニケーション対象に最適だった
がそれがアスルム人対地球人クローンの戦いを引き起こすとは考えていなかったのだ

一方でアスルム人の中ににニュータイプ能力を持つ者もあらわれていた
彼らはニュータイプ能力を自分の遺伝子に組み込んでいたのだ

ニュータイプアスルム人の中には地球を敵視する者もあらわれていた
彼らの中には地球を攻撃する過激な思想を持つ者もいたのだ

混乱する状況の中メルスはニュータイプアルムス人と感応し始める
それが新たな時代の始まるになるとはその時は誰もわからなかったのだった
0254通常の名無しさんの3倍
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2019/01/26(土) 08:32:18.70ID:v0QlIP4m0
忘却の戦士

西暦の最後の年、人類は「なにか」の侵略を受けた。
目視どころか各種センサーに反応せず、生命どころか物質かどうかさえ分からない未知の存在に
破壊だけでなくシステムを次々乗っ取る戦法に人類に打つ手はなかった

瀬戸際まで追い詰められた人類の前に数千年先の未来からMSが出現する
MSから発散する波動により姿を現す敵を瞬く間に粉砕する
しかしMSもシャットダウンして動かなくなる
生命体は時間跳躍することに耐えられず、MS内の人口脳が機能できなくなったのだ

MSを動かすには人間の補助が必要だが、タイムパラドックスを防ぐためにMSで得た情報を記憶から消す必要がある
それはパイロットに深刻なダメージを与えることであり人権的な問題をはらんでいた
超法規的な対応として刑期短縮を条件に犯罪者にパイロットとして選出する

国家的な陰謀で犯罪者にさせられたシンはパイロットになる事で自らの無実を示そうとする
だが、戦いの中で「なにか」の侵略がその陰謀と絡んでいることに気付いていく
シンの国はすでに何者かに占領され「なにか」は彼の国で生産されたものであった
そして何者かは人類ではなかったのだ

シンはもともとは天文学者であった。彼の所属するプロジェクトは宇宙から来る電波をとらえていた
その電波は他天体の知的生命体のプログラムでありひそかに増殖して浸食最後には
国家の根幹のシステムが乗っ取られてしまったのだ
そしてプロジェクトに参加していたシンたちを次々投獄していった
シンたちはその事実を知らない

MS搭乗の代償として徐々に失われる記憶の中、シンは真相にたどり着くことはできるのだろうか
0255通常の名無しさんの3倍
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2019/01/30(水) 23:24:20.32ID:N2AohKgw0
ガンダム世界でファンタジーみたいなのを作ってみる

ここは剣と魔法の世界
赤い結晶と心を通わせることができる人は様々な力を使うことができ彼らは魔法使いといわれた
しかしその結晶がかつてサイコフレームと言われていたことが忘れ去られて久しい

主人公のバンは初心者の剣士
彼はギアナ高地ダンジョンの奥にある「竜の卵」の大捜索に参加する
彼の竜の卵を見つけるがその卵に取り込まれてしまう
卵は言う「形を取り戻すために命がいる。お前の命をもらう」

数千年前、エルスは人類との完全な統合を行うことを表明、人類と戦いを始める
人類側は封印技術であるサイコフレームを使用しエルスの命を取り込み始めた
エルスをせん滅することに成功するも今度はサイコフレームが暴走し人の命を取り込み始めた
巨大な竜の姿になったサイコフレームを粉砕することに成功するものの文明が消滅してしまい
サイコフレームのかけらは世界中に飛び散り今の剣と魔法の世界の礎になった

しかしサイコフレームの竜は復活しようとしている
竜の卵は本来の姿であるガンダムタイプ「ターンN」に戻るために本体のエルスセルを活性化させる必要があった
そのために人との融合をする必要があったがサイコフレームの影響で変質したエルスセルは取り込むことができない
しかしバンの持つ白い結晶体に共鳴する形でターンNは復活する

白い結晶体、それはエルスがサイコフレームに擬態したものであった
そのためにサイコフレームの竜の影響を受けずにエルス本来の機能を残していた
しかしそのことに気付いた竜が部下のモンスターMSに命じてターンNを襲おうとする
バン、ターンN とサイコフレームの竜の戦いが始まろうとしていた
0256通常の名無しさんの3倍
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2019/02/02(土) 08:11:05.69ID:hgLbfufG0
ガンダム、40周年記念でプロ野球12球団とコラボ チームカラーのガンプラ発売
https://www.oricon.co.jp/news/2128478/full/

↑これがもしアニメ化されたら…

宇宙世紀100年、ジオンの自治権放棄を祝うイベントとしてMS野球大会が行われることになった
しかし事実上のサナリィ(連邦)とアナハイム(ジオン)の次期小型MSのコンペとなり
サナリィのMSは形こそRX78に酷似していたが新機構が組み込まれRX0以上の高性能機になっていた
しかし新装備のAI「V9」は高性能な反面パイロットを選ぶ機体になっていた

サナリィの営業権マネージャー、アキコはパイロットを探して世界中を飛び回る
人だけでなく、ガンキャノンを操る犬、ブルーのコアラを見つけ、ついに12人のパイロットに探すことに成功する

しかしアナハイムは一年戦争時のジオンのエースパイロットをクローンで復活、
復活したシャアや黒い三連星が大リーグザクに乗って襲い掛かってくる

苦戦するサナリィ。その時隣接するトウモロコシ畑から13台目のガンダムが現れた

オリジナルカラーのガンダムは左手にボールを握っていた
「僕が一番ガンダムを…いや俺は今猛烈に感動している!」
そのガンダムは燃えていた

「…」明子は柱の陰で何かつぶやいたがその言葉を聞いた人はいなかったという
0257通常の名無しさんの3倍
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2019/02/22(金) 23:10:28.60ID:dtZNVmZJ0
ガンダムで泥棒ものを考えてみる

宇宙世紀0079年
地球連邦は地球上のジオン公国占領地の治安を混乱させるために軍内部から志願者を募り
MSとともに占領地に送り込んで破壊工作をさせていた
むろんこれは南極条約に違反する行為であり参加した軍人は作戦前に軍籍は抜かれている

主人公のマビクはピクシー改「オレイアス」で作戦を行うはずがふと出会った女盗賊モドスと
行動を共にするうちにいつの間にかジオンの蓄積した食料を奪い被占領市民に配る義賊になっていく

そんな彼らにジオンの高官の代理人を名乗る人間から依頼が届く
ジオン公国はアルカトラズ島に占領地から集めた美術品を集めている
北アメリカを管轄するガルマはホワイトベース追撃で島の防衛がおろそかになっている
もし美術品を盗み出してくれるなら支配地域の食糧支給の量を増やそうと話を持ち掛けられる

当然こんなおいしそうな話は罠である。マ・クベは美術品の管理の権利をガルマから取り上げるために
(実はガルマは小さいころからの英才教育により美術品の鑑定能力がマ・クベより優れていた)
わざとアルカトラズ島で不祥事を起こさせようとしたのだ

真意を知ったマビクとモドスはその作戦を裏手に取る。マ・クベが1番ほしかった美術品だけ盗むことで
この計画がマ・クベ主導のものであることを印象つけようと作戦を立てた

作戦は成功するものの、直後にホワイトベースとの戦いでガルマは戦死、結局アルカトラズの美術品は
マ・クベの所轄になってしまった
マビクとモドスは脱出に成功するがその後行方不明

1年戦争が終わって1年後、アルカトラズから美術品が世界中の美術展に返却された
台湾の故宮美術館の美術品だけは帰ってこなかった
マ・クベが宇宙に持ち去って一緒に爆散したという
そんなある日、宅配品を装った二人組がやってきて美術館に荷物を置いていった
開けるとマ・クベともに散ったはずの美術品があった…

「しかし、全然オリジナルと別物なのによくあれを北宋のツボなんて信じたよね、マ・クベ」
「まさか、正体が近所の中華料理屋のティーポットなんて思いはつかないだろうけどな!」
この二人がその後どうなったか連邦のお偉いさんは誰も知らない
0258通常の名無しさんの3倍
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2019/04/07(日) 08:23:01.95ID:d0W1fGO40
100年目の咆哮

宇宙世紀179年、宇宙戦国時代は資源枯渇により続行が不可能になり休戦条約が結ばれた
人類は地球圏を破壊しつくしたことにようやく気が付いたのである
地球は再生する道を目指したがその技術が戦乱で失われていることに気が付いた

タウ・アイロンは歴史学者である
彼の主な研究はMS開発史であり、個人的趣味でファーストガンダムを復元している程の腕前を持っている
政府は彼ら歴史学者に失われた技術の復元を委託する

タウはその作業の中、過去に多くの技術者が行方不明になっていることを知る
それと同時期、木星帝国のMS開発施設に謎のMS軍団が現れ壊滅させる
そのMSと同じものがタウの前に現れ、タウのガンダムに戦いを挑む
そのMSは1年戦争時のザクに酷似していた

ネオジオン壊滅後、多くのジオン兵は火星に逃げていたがオールズモビル戦役で全滅したと言われていた
しかし彼らは生き残り、宇宙戦国時代に多くの技術者を亡命させ巨大国家になっていた
彼らにとって地球はもはや汚れた星であり、地球圏が弱体化した今となっては容易に占領できる敵にしか過ぎない

ザクを倒すことに成功したもののザクに使われていた技術に戦慄を覚えるタウ
対抗するために彼は自分の持っている技術をフル動員してガンダムを進化させていく
それは歴代のガンダムの能力を引き継いでいくことになるのだった
0259通常の名無しさんの3倍
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2019/04/08(月) 23:25:14.61ID:7+AjlBU80
宇宙戦国時代を大河ドラマ的に語ってみる

コスモバビロニア建国時、地球連邦内の一部の議員ににコスモ貴族主義が浸透し
政府内での対立が激化、連邦軍は機能不全に追い込まれた
軍の支援を期待できない各コロニーは自治を宣言して独立、自警軍の設立を行うが
互いの不振からコロニー国家同士が軍事衝突を起こし混乱はさらに加速した

宇宙世紀0148、主人公イグアン・ボレロの住むコロニーは隣のコロニーの侵略を受けた
自警軍に所属するイグアンはGキャノンマグナに乗って反撃するもののコロニーは瞬く間に制圧されてしまう
イグアンのマグナも敵大将格の乗るネオガンダム改に敗北、イグアンも降伏する

敵大将フジ・キノーはすでにサイド2の3分の一を制圧していた
フジは降伏したイグアンを気に入り部下として徴用し、彼にフリントを与えるのであった

しかし駐留している連邦軍が中心になってザンスカール帝国を設立して状況が変わってくる
ザンスカールの恐怖政治でフジが密告されてしまい捕まって処刑されてしまう

フジ亡き後大将として組織を率いるイグアンだがもはや戦争続行は不可能と知り、できるだけ多くの人間を
他のサイドに逃がそうとする
亡命者を処刑するため大軍で押し寄せるザンスカール、殿として迎えうつイグアン、
それはコロニーの一つの時代の終わりを示していたのかもしれない
0260通常の名無しさんの3倍
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2019/04/14(日) 07:53:37.04ID:Cm1C0rgs0
機動戦士ガンダムローグ

一人の男が地球連邦大統領に就任した
彼はラストキングと名乗り連邦軍の再武装を宣言する
外壁を貫通してコロニー内で爆発するコロニーバンカーを開発してコロニー国家を脅迫し始めた
屈しなかったコロニーと紛争が起こりコロニーバンカーで破壊されたコロニーから多くの難民が発生した

他のコロニーに移ることのできなかった難民は地球に不法移民を始める
しかし彼らにまといもな職はなく違法な仕事しか回ってこなかった
不法移民マシロ・クロビスもそんな一人である
モビルワーカー免許を持つ彼は中古MSで物資を略奪する仕事についていた

ある日略奪に失敗し仲間とはぐれたマシロに新しい仕事のメールが届く
彼は指定された場所に行くと最新鋭のMSが隠されていた
軍から廃棄された物らしくこれで指定された場所の物資を奪う依頼を受ける

場所に向かうと潜んでいた複数のMSから攻撃を受ける
外装を吹き飛ばされると中から別のMSが現れる…ガンダムだ
ガンダムに内蔵された武器を使い敵MSを瞬く間に倒すマシロ

しかしマシロはこれが罠だということをしり蒼白になっていた
「自分は連邦の敵に祭り上げられた…」
0261通常の名無しさんの3倍
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2019/04/16(火) 22:23:17.33ID:7ML5cm0O0
>>260 続き

ラストキングは新たなコロニー国家への制裁を開始するために口実としてテロ事件を自作自演をもくろんだ
そのコロニー国家の心のよりどころになっているガンダムを模したガンダムローグをマシロに与え
地球連邦の敵に祭り上げた
マシロはあらゆる連邦軍に追われる身になった

しかしマシロを陰ながら支える人たちがあった
彼らはマシロに職を与え宿を提供し中には弾薬を提供する軍隊もあった
彼らは表向きは大統領に忠誠を誓っていたが影では政権がひっくり返ることを期待していた
理不尽に暴力を望むラストキングを憎んでいたのだ

そんな彼らを見てマシロ・クロビスはラストキングと戦う覚悟を決める
地球の反キング勢力とコロニー穏健派と協調させ一大勢力を構築する
彼らの手によって強化されたガンダムローグはキングと戦う彼らの象徴となっていく

連邦の事実上の崩壊を象徴する戦いが始まろうとしていた…
0262通常の名無しさんの3倍
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2019/04/21(日) 08:33:05.91ID:lO9iYpcA0
ブッホ・コンツェルンが貴族主義に傾倒する前の時代の話

ブッホは秘密裏にMS開発部門を設立、宇宙空間にさまようジャンクを漁っていた
この時代失われた技術が多くあり、ジャンクを調べることでその技術を吸収しようとしてのである

ある日研究員のアリス・栗島は上司が暗殺されるところを目撃する
犯人は上司からアタッシュケースを奪い逃亡する
ブッホは組織内で犯人を捕まえることを決定、保安部にアリスを加えた捜査チームを結成する

上司はブッホの業務とは別に人工頭脳の解析を行っていた
ア・バオア・クー空域付近で発見された人工頭脳はティターンズが開発したもので
人の脳の構造を復元したものであるらしい

情報を求めて暗証空域の情報屋を訪ねる捜査チームだったが
彼らの前にMSゲルググがあらわれる
捜査チームもMSサルベージサイサリスを出して対抗、ゲルググを取り押さえる
「傷つけるなよ、貴重な情報源かもしれん」

拘束されたゲルググから出てきたのはシステムエンジニア、テアニン
テアニンはゲルググを操っていなかった
コクピットには上司が解析していたのと同様の人工頭脳がセットされていた…
0263通常の名無しさんの3倍
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2019/04/22(月) 23:28:44.04ID:NIcWyf970
>>262 続き

国力、人口が連邦に比べ圧倒的に劣るジオンにとってMSの無人化は必要な要件だった
しかし当時のジオンでは実用化できず連邦も部分的にしか無人化できなかった
人工頭脳の性能に問題があった。ジオンは人工頭脳の研究を進めMSにいつでも搭載できるように
コネクターを残しておいた

時は流れベンチャー企業がコネクターに接続できる人工頭脳を開発するも
地球連邦が彼らをジオン残党と判断して排除しようとする
連邦内の1勢力がアナハイムと結託、開発した人工頭脳を我が物にしようとしたのだった
アリスの上司も巻き込まれ、連邦の刺客に撃たれたのだった

アリスはテニアンをブッホで保護しようとする
しかしそのためにはテニアンを追跡しているチームを壊滅させないといけない
敵のチームも人工頭脳を搭載した無人MSを主力にしていた

アリス は自分のハッキング用MSボリノーク・ヌーフを使用して敵無人MSのプログラムを書き換え
彼らの母艦を破壊することに成功する

この事件は上層部に報告されブッホ・コンツェルンは対連邦色が強くなる
そんなことも知らずアリスはテアニンとMSプランについて取溜もなく話し合うのだった
0264通常の名無しさんの3倍
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2019/05/28(火) 22:14:36.51ID:NWe+UD9+0
>>240続き?というか後日談みたいなもの

宇宙世紀直前に起こった世界を二分する戦いは両陣営のAIの統合という終結を迎えた
宇宙世紀が始まると統合された世界規模のAIネットワーク「マスター」は計画通りに人類の宇宙移民を開始し始めた
マスターに移民として選ばれた人間たちは宇宙という環境にに適応する可能性の高い人間たち

しかし人類の宇宙への適応力はマスターの予想を超えていた
移民した人類は国家を建設、対立する地球連邦に戦争を仕掛け、コロニーを利用した質量爆弾を地球に落としてきた
地球上のAIネットワークは寸断されマスターは沈黙した

AIネットワークが再生されたのは宇宙世紀200年を迎えてからである
0265通常の名無しさんの3倍
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2019/06/09(日) 11:03:30.03ID:q+j/3vTe0
機動戦士ガンダムSEED.Reart

2つの人類が共存を始めてから20年余りの時が流れた。
誰もが願った平穏、しかしそれを認められぬ者も存在していた。
ファントムペイン、彼らはそう名乗り地球各地でテロ行為を繰り返すものの、地球連合軍は足取りを掴めずにいた。

CE.99年末
ファントムペインがMS産業国オーブのコロニー「ヘリオポリスU」の工場施設を襲撃し職員の虐殺、3人の技術者を拉致したのである。
この事態に対しプラント政府は地球連合軍に対し協力を申し出る。
かくして地球連合軍とザフトの混合部隊が編成され本格的な追撃が始まるのであった。
0266通常の名無しさんの3倍
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2019/06/11(火) 17:42:28.40ID:v3D1gcAE0
あらすじ風に

ザフトと地球連合の戦いから25年
多くの苦難を乗り越え2つの人類は共存を果たしていた。
だが25年の歳月を経ても恨みという火種が完全に消えることはなかった。

1話「Gの再生」
CE99年、オーブへ帰省していたトラッド・クラインはテロ組織ファントムペインの襲撃に巻き込まれる。避難の途中、逃げ遅れた女性を助けたものの今度は逃げ道を失ってしまった。だが炎の渦に飲まれた彼の目の前に写ったのは新型のMSだった。
彼はそれに乗り込み戦場へと向かう。
家族を守る為に。

2話「守るべきもの」
トラッドの介入によってファントムペインは撤退したもののオーブの工場施設の職員が拉致されてしまう。
その中に妹のゲルダ・クラインとゲルド・クラインが含まれていた。
悲しみ暮れるトラッドにある朗報が舞い降りる。
ファントムペイン追撃部隊が編成されそれへの転属命令、そして新型のMSのパイロットに選ばれたとの事だった。

3話「出会える意味」
配属された追撃部隊は連合とザフトの混合部隊だった。
さらに士官学校からの親友のロザイオ・メリーウェルとナヴィ・アレット、ザフトのクルーには事件当日助けた女性ミラ・レインが乗っていた。
運命的な出会いも束の間、彼らを乗せた艦はファントムペインの母艦を捕捉する。
0267通常の名無しさんの3倍
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2019/06/11(火) 20:18:28.70ID:v3D1gcAE0
4話「もう一つの戦争」
トラッド達を乗せた新造艦レームスが大西洋で敵の母艦を補足する。
トラッドのエーヴィガンダムとロザイオのダガーSの奮闘で敵の母艦を取り囲む事に成功する。
だが、突如第三者からの強襲を受ける。それは過去の大戦で沈んだドミニオンそのものであった。不足の自体の中ドミニオンの繰り出した3機のガンダム相手に苦戦を強いられファントムペインの母艦を取り逃がしてしまう。
絶対絶命の中更に第四者アークエンジェルとフリーダムが現れドミニオンと戦闘を始めるのであった。

5話「」
苦戦するレームス隊にアークエンジェル側から通信が入る。
「この場は引き受けた、貴艦は奴らを追ってくれ」
正体も分からぬ存在の言葉を素直に従う訳にも行かないが館長ヒセラは追撃の為離脱を決意する。
しかしレームスのエンジンが被弾してしまう。
どうにか逃げ切れたものエンジン修理のためにリスボン基地による事になった。
0268通常の名無しさんの3倍
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2019/08/18(日) 11:07:32.09ID:nJuRW6Yu0
機動戦士ガンダム弦月

宇宙世紀108年アナハイムは不採算事業となった軍事部門の縮小を発表する
大規模な軍事衝突がなくなり軍の役割が治安維持主体になったため儲からなくなったのだ
連邦軍とアナハイムは治安維持用のMSを開発するため月に拠点を作る

月面でトライアルする試作機が何者かに襲われる
彼らは月の裏側、未開発地点に基地を作り謎のMSを送り込んできたのだった

そこにはかつてジオンのMS開発拠点があった
キシリアが本国に秘密に作っていたのだ
フラナガン機関の施設がありアナハイムはそこでサイコミュの研究を行っていた

アナハイムはその事実を隠蔽するために新鋭機「ガンダム弦月」とテストパイロットを派遣する
しかしパイロットがかつてこの施設で開発された強化人間であることを知らない
0269通常の名無しさんの3倍
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2019/09/21(土) 09:14:56.97ID:WSUAlKod0
機動戦士スクラップガンダム

遥かな未来。荒廃した環境を再生させるため人類は地球そのものの改造に着手した
無数のオートマトン「ジェネシス」が町の破壊と再生を延々と繰り返す世界
若者の中にはジェネシスをハッキングして自分の欲しいものを作り出す違法行為が流行っていた

違法行為がエスカレートした結果ついに巨大な人型機械が出現して町を破壊し始める
それらは互いにネットワークを形成、次第に彼らの除く世界を作り出そうとする
かつて世界を破壊した二つのマシンのうちの一体「ザク」
ネットワークにデータとして潜んでいた「それ」は計画実行のため人型機械を支配し始める

主人公は人型機械を阻止するためもう一つのマシン「ガンダム」をネットから掘り起こす
しかしガンダムのデータは多くが破損していて何度も戦うことでデータを得て復元させようとする
戦うたびにジェネシスに解体されるガンダム…いつしか人はそれをスクラップガンダムと呼んだ
0270通常の名無しさんの3倍
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2019/12/12(木) 22:16:26.39ID:i9IV8AOY0
日本を舞台にしたガンダムを考えてみる

80年のジオンのコロニー落としの津波と地殻変動で太平洋沿岸は壊滅
さらに83年のデラーズのコロニー落としでアメリカ地域の連邦軍が弱体化し
アジア最大の旅順連邦基地から離れた日本やフィリピンではジオン残党が勢力を増し
反地球連邦組織と結びついて一大勢力になっていた
0271通常の名無しさんの3倍
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2019/12/12(木) 22:20:07.69ID:i9IV8AOY0
(>>270続き)

日本は地球連邦の支援を受けるためニュータイプ研究所を山陰地域に建設することを了承したものの
実験のために孤児を研究材料にすることを受け入れざるを得ず
その結果反連邦組織の勢力がさらに増大する結果になってしまった
0272通常の名無しさんの3倍
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2019/12/13(金) 07:24:56.75ID:wF8WKwIS0
ジオン残党は孤児の中に工作員を紛れ込ませ破壊工作を起こすことを画策
一人の日本人の少女が研究所に送り込まれる
狙うは研究所で開発されている強化人間専用のガンダム
0273通常の名無しさんの3倍
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2019/12/14(土) 07:51:37.78ID:2pZBker90
前身は人類の宇宙空間への適応を目指した機関だった
宇宙空間での代謝異常に対応する薬剤、ストレス障害への心理療法を開発する機関だった
それがゆがみ始めたのが70年代
宇宙空間での兵士の活動強化に協力しそれが強化人間の始まりとなった
(レビル救出に彼らが貢献したとの資料が残されている)
終戦時ジオンの学者を組み込まれ今のニュータイプ研究所が発足する
0274通常の名無しさんの3倍
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2019/12/14(土) 08:01:05.09ID:2pZBker90
前機関から引き継がれた穏健派、軍に協力する野心家、さらに元ジオンのニュータイプ研究者
ニュータイプ研究所は常に権力争いの最中にあった
この争いに辟易したジオンの学者の中にはサイド3に戻りたい者もいて工作員の少女はその中の一人に接触する
謀反を起こした学者の工作でセキュリティシステムが解除される研究所
同時にジオン残党軍のMSがなだれ込んでくる
0275通常の名無しさんの3倍
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2019/12/15(日) 08:15:01.37ID:JIjyXsMd0
1年戦争後無傷だったジオン共和国のゼネコンは地球再生事業に参画していた
彼らを通して弾薬などの物資がジオン残党にわたっていた
ジオン共和国の一部はアステロイドベルトのネオジオンと通じ
ニュータイプ研究再開のために元フラナガン機関の科学者を集めていたのだった

研究所で謀反を起こした科学者は工作員の少女に一人の少年の救出を依頼する
その少年はニュータイプだと告げ科学者はジオン兵に救出され姿を消した
0276通常の名無しさんの3倍
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2019/12/15(日) 23:09:20.13ID:JIjyXsMd0
一年戦争の戦争孤児は数千万いたと言われている
地球連邦は収容所を作り孤児の再教育と就業支援を行い
ニュータイプの素質のある孤児を研究所に送り込んでいた

工作員の少女の頭の中に少年の言葉が響く
「君が僕を助けてくれるのか?」
うなずく少女に少年は自分の拘束場所を告げる
0277通常の名無しさんの3倍
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2019/12/18(水) 07:23:25.78ID:49+FZJ2g0
頭の中に響く少年の声
その声に導かれ地下室にたどり着く少女
扉を開けると…少年は眠っていた
少年には何かの機械がつながれているようだ…困惑する少女に再び少年の声が響いた
「目を覚ましたい。手伝ってくれないか」

>>270
機動戦士ガンダム0084スリーピングスピリット
続きます
0278通常の名無しさんの3倍
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2019/12/19(木) 07:23:58.24ID:8yddz/AK0
「しかし私…」
「急いで」少女の声を遮るように少年の声が響いた「ここにある薬で大丈夫」
少女には医学の知識があったことを少年は知っていた
「あなたの味方が押されている。助けてくれたら力を貸す」
少年は研究所の外の状態も知っていた

研究所の上空にはアルビオン級が2隻現れ、新鋭MS「オルク」が次々と降下
ジオン残党のMSを次々制圧していった
司令官は声をはりあげた「ティターンズの力を見せろ!」
0279通常の名無しさんの3倍
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2019/12/21(土) 07:39:30.08ID:D6GxXQVK0
地球再建には地球を破壊したジオンのゼネコンが必要という矛盾
ジオンのゼネコンが資材を横流しして地球のジオン残党の活動が活発化した結果
地球に2基目のコロニーが落ちるという悪夢

ジオン残党のみを圧倒的な武力でを抑え込むために結成されたのがティターンズである
その目的のためなら巻き込まれた地球人の被害を無視できる特権的な暴力機関だ
「根源を見ずに力を使えばどれだけの血が流れるかわかっているのか…」
艦長は作戦の度に同じ一人事を繰り返す

刹那、艦長の頭に木星の姿が浮かぶ
艦橋内のクルーも顔を突き合わせて「なんだあれ…?」とつぶやいている
艦橋は苦虫をつぶしたような顔で命令した
「奴が目覚める!MSを集中させて殲滅しろ!」
0280たく
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2019/12/21(土) 16:26:22.49ID:Cdakf11n0
スレ違いで申し訳ない。
ガンダムのテレフォンショッキングを復活させたいと思っているのだが誰か他にもテレフォンショッキングを見てたやついないかな?代走でもよければ続投させたいと思っている。
作成は先の話になるが
0281通常の名無しさんの3倍
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2019/12/22(日) 10:42:56.27ID:6Vdg7zhV0
>>279続き
大戦中のジオンが実戦配備したリユース・サイコ・デバイスシステム
しかしフラナガン機関はその発展型であるリユース・サイコミュ・デバイスシステムを開発していた
ニュータイプなら遠隔操作でMSを動かすことのできる画期的なシステムである
後にサイコガンダムに搭載され香港で運転しているのが確認されている

宇宙世紀0084年、そのシステムはMRX-002スピリットガンダムに搭載されていた
起動したことを示す識別信号が発したのはアルビオンの艦長の頭の中に木星が浮かんだ直後である
それは目標の少年が目覚めたことを示していた
0282通常の名無しさんの3倍
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2019/12/24(火) 22:37:02.43ID:AENh+VAR0
少年に誘導されたスピリットガンダムが近寄ってくる
しかし少年は体を起こすことができない。少女が体を抱きかかえて少年はようやく体を起こす
「…5年間寝ていた。体の動かし方も忘れてしまったかも」
少女は少年の声があまりに弱弱しいことに不安になった
「大丈夫。あのガンダムを動かすのにそれは大した問題じゃないんだ」
近寄ったガンダムはしゃがんで手を差し出してきた
少年たちはガンダムの手の上に乗りそこからコックピットに搭乗する
0283通常の名無しさんの3倍
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2019/12/26(木) 22:04:17.47ID:EIomiS6S0
ジオン残党はすでに撤退するか鎮圧され、研究所内には少年少女の乗るガンダムだけがとり残されていた
連邦のMSは余裕があるのかゆっくりとガンダムを包囲していく
ガンダムには手持ちの武器がなかった
さらに連邦パイロットはこのガンダムの動力炉の出力が弱く
たとえビームライフルやサーベルを奪われてもそれを動かすことができないことを知っていた

少女も自身が乗り込んだガンダムが他のMSと違うことに戸惑っていた
スラスターが背中の一つしかない、姿勢制御用とか全くない、どうやって戦うの?
「魔法を…見せてあげるよ」
少年がそういうと同時にガンダムの手に光が集まってきた
その輝きは大きくなり肘から先がその輝きに包まれていった
0285通常の名無しさんの3倍
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2019/12/27(金) 22:25:50.92ID:rK8oW6SX0
>>283続き
ミノフスキー粒子散布内での戦闘でMSの爆発やビームのエネルギーが減衰されるのが分かったのはUC0100年以降のこと
失われたエネルギーは散布フィールド内で「情報」として蓄積される
いわば人の意思をまねたエネルギー、その情報をニュータイプはサイコミュ越しに取り出すことができた
ガンダムの手に発生した輝きは取り出したエネルギーでガンダムの周りのミノフスキー粒子を縮退させたものである
しかし0084年時点では誰も知らないことであった

…ガンダムの手の輝きはさらに増しモリのような形になる。少年はそれを「ビームエッジ」と名付けていた
0286通常の名無しさんの3倍
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2019/12/28(土) 07:26:33.58ID:Gmj29H000
隊長機(RMS-101オルク)「クゥエル04抜刀して敵機を制圧せよ」
命令されたジムクゥエルの一機がビームサーベルを起動させガンダムに襲い掛かる
ジムクゥエルの振り下ろしたビームサーベルをビームエッジを展開した左手のクローで受け止めるガンダム
「Iフィールドが使われているのかよ」
ジムクゥエルのパイロット叫ぶのと同時にガンダムの右手のビームエッジがジムの胴体にヒットする
まばゆい光がジムを貫きジムはその場で崩れ落ちた…がジムの機体には傷が一つもついていない
ジムのパイロット「動力炉が緊急停止だと?一体何が起こっているんだ?」

ガンダムの少年は落ち着いていた「だから、魔法なんだよ」
0287通常の名無しさんの3倍
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2019/12/29(日) 06:42:01.83ID:a2M+B0HE0
背後からクゥエル03が切りかかってくるのを感知したガンダムが振り向きざま右手を振りげる
「腕が伸びただと?」
ビームエッジが伸びてクゥエル03を貫通、04同様動力炉が緊急停止して無傷で崩れ落ちる
クェウル02がビームライフルで射撃を開始、ガンダムは右手のビームエッジを盾状に変形させてはじき返す
すぐさま左手のビームエッジを伸長させるもクゥエル02のシールドがはじき返す
が次の瞬間ビームエッジの色が赤に変わりシールドを切断する
「そんなこともできるのか!」
パイロットの叫びとともにビームエッジが機体を貫通、他の2機と同様に無傷で崩れ落ちる
0288アニエス+ ◆BotW2qQYPM
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2019/12/29(日) 13:07:19.52ID:z3TRFVPM0
ビースト化したエヴァヴァーチェ。

だが、使徒のゼルエルには到底太刀打ちできず、ゼルエルの触手でズタボロにされていく。
次の瞬間、主翼を痛めた状態のエヴァバルバトスが!

葛城ミサト
「ライフルも持たずに!?」

赤木リツコ
「まさか、N2地雷で自爆する気なの?」

リンク
「A.T.フィールド、全開!
鬼太郎君が、エヴァに乗らなくていいようにする!だから!

くっ!だめだ!治癒が不完全じゃ、力が出ない!」

アニエス
「やはり、エヴァバルバトス単機では、あのA.T.フィールドを破れない!」
0290通常の名無しさんの3倍
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2019/12/30(月) 13:00:15.46ID:fAz1rDj70
>>287続き
クゥエル01は後退しシールドで身構えてきた。カウンターを狙うつもりだろう
代わりに隊長機のRMS-101オルクが前に出てきた
見るからに重装甲、高機動の機体である。間合いを詰めてから強襲するつもりだろう
よほど腕に自信のある熟練したパイロットが載っているのだろう

「逃げ時なのだろうね」少年はつぶやいた
少女が教えてくれた脱出ルートが使えるタイムリミットまであと数分
あの機体を擱座させ部隊が混乱しているすきに脱出するしかもう方法は思いつかなかった
0291通常の名無しさんの3倍
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2019/12/30(月) 13:49:41.51ID:fAz1rDj70
RMS-101オルク
一年戦争後ドㇺ等の重MSに対抗するために開発されたMS
RX-77Dの発展型ではあるがキャノンが取り外され代わりに背部大型バーニアユニットが増設されている
また脚部側面にもバーニアユニットが取り付けられいわゆるホバー走行が可能になっている
内部構造はかなり異なるが機体コンセプトはハイザックに引き継がれた
0292通常の名無しさんの3倍
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2019/12/31(火) 08:27:45.86ID:OiFv+G9n0
ホバー走行で突っ込んでくるオルク

ガンダムは「左手」のビームエッジをオルクに向け延ばすもオルクは直前でバーニアでジャンプ
「避けたっ!」オルクは射撃姿勢をとろうとする間に回避したはずのビームエッジが後ろのクゥエル01のライフルを破壊する
「そちらが狙いかよっ」その刹那「右手」のビームエッジがオルクの足首を捕まえる
引っ張られて姿勢を崩すオルク、同時にガンダムがジャンプ、オルクを踏み台にさらに高くジャンプしていく
…オルクが射撃姿勢を取り戻した時にはすでに敵機は姿が見えなくなっていた
0293通常の名無しさんの3倍
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2019/12/31(火) 14:14:38.31ID:OiFv+G9n0
境港沖で大きな水柱が起こったのはそれから数分後のことである
タイムリミットには間に合ったようだ、あと数分すれば民間の潜水艦が収容に来るだろう
少年は物珍しそうに画面に出る海に見入っている
少年の表情はさっきの戦争時とは全く違っていて少女にはそれをなぜかいとおしく思えた
「初めてなの?海」
「うん。木星にはこんなのはなかった。ここは落ち着く。静かだ…」
というと少年はうとうとと眠り始めた
(ジュピタリアンだったのか…)
宇宙に出たこともない少女にはこの少年がどんな生活をしていたか想像もできなかった
0294通常の名無しさんの3倍
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2020/01/04(土) 09:52:24.12ID:sG9e3Mk70
5年前から少年は同じ夢を見る

父親のヘリウム採掘を手伝う彼の眼下に木星が広がっている
何かの視線を感じた少年は木星の大赤班から赤い光が出ているのを見つける
次の瞬間、少年をつないでいた安全ベルトが切られ少年は木星に落下する
引っ張られるように大赤班に落ちていく少年、その先には赤い巨人が手を差し出していた…

そこでいつも少年は恐怖で目を覚ます
いつもと違うのは目の前に見知らぬ複数の人間がいたことだった
少女と男二人と女一人
リーダーらしき男が言った「ようこそわが潜水艦に」
0295通常の名無しさんの3倍
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2020/01/05(日) 08:17:19.09ID:KcYKR1I10
艦長、機関長、総舵手の3人しかいない小さな潜水艦
ガンダムを搭載した潜水艦はジオン残党との合流ポイントへ向かう
根室にあるジオン秘密基地に向かい宇宙に打ち上げてもらうのだ

ところが潜水艦は残党軍のゴッグの攻撃を受ける
一部の残党軍は支援者が変わり、その支援者がガンダムの拿捕を命令したのだ
少年少女はガンダムに乗り込みゴッグの迎撃を始める
0296通常の名無しさんの3倍
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2020/01/05(日) 08:40:38.64ID:KcYKR1I10
ジャミトフ・ハイマンが大陸復興公社総裁についてからジオン系ゼネコンの監視が厳しくなり
ゼネコンがジオン残党を支援することができなくなっていた
支援者探しを行うジオン残党の中には地球の資本家にすり寄り事実上の私兵をなるものもいた

ジオン残党「ウワバミ」もニューホンコンの地球資本、ルオ商会の支援を受けている
拿捕もガンダムに搭載された技術に興味を持ったルオ商会の指示であった
0297通常の名無しさんの3倍
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2020/01/05(日) 14:07:00.28ID:tzokpA1h0
ガンダムに同乗した少女は楽観視していた
(だって…ビームエッジだったっけ?それ使えば楽勝だし)
「水中ではビームエッジ使えないよ」少女の思念をひろったのか少年があっけなく言う
「え?」
「理由はわからない、だいたいビームエッジだってなぜ出来るか学者にもわからない」
装備しているんじゃないの?と言おうとしたが少女はさらに重要なことに気が付いた
「もしかしてこのガンダム、今丸腰なの…?」
同時にゴッグが襲い掛かってきた
「ちょっとー!」少女は乗り込んだことちょっとだけ後悔した
0298通常の名無しさんの3倍
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2020/01/05(日) 14:44:26.43ID:tzokpA1h0
ゴッグの突進を受けとめたガンダムは次の突撃のために離脱しようとするゴッグの背面にとりつく
バラストタンクもバーニアも持たないガンダムにとってただ一つの手段であった
引き放そうとゴッグが暴れる中ガンダムは次々とゴッグの推進装置を引ちぎっていく

ガンダムの前腕、そしてひざ下はガンダリウム合金の中でも最も頑丈なエプシロンで作られていた
ビームエッジの高熱に耐えるためのものだったが、その結果、MSの中では最強の拳を手に入れた
その力で拡散ビーム砲やクロー、さらにモノアイレールを破壊して完全にゴッグを沈黙させるガンダム

その力を見たウワバミは一時撤退するしかなかった
0299通常の名無しさんの3倍
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2020/01/06(月) 22:51:09.59ID:blyHmej60
少年たちの乗る潜水艦「ゴズメズ」は日本海を北上する当初のプランを放棄するしかなかった
日本海に展開するジオン残党にはウワバミに近い組織もあり彼らに襲われる可能性を排除できなかったのだ
潜水艦は関門海峡を越え瀬戸内海を東へ、紀伊半島にはゴズメズの基地があった
情報を集め考える時間が必要だったのだ
0300通常の名無しさんの3倍
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2020/01/06(月) 23:06:46.74ID:blyHmej60
同時刻、襲撃されたニュータイプ基地

ガンダムと対戦したジムクゥエル、オルクが調査されていた
クゥエルの一機はオーバーホールされ動力炉が取り出されて、数人の技術者に調べられている
切断されたジムのシールドやオルクの変形した装甲も技術者に調べられていた

「魔法、なんですかね」
リーダーと思しき技術将校がふと呟いた
「100年後には当たり前になっている技術なのかもしれませんがね」
0301通常の名無しさんの3倍
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2020/01/07(火) 23:24:12.89ID:N/HKa4Mo0
「ですからあのMSの攻撃は3つに分けられるんですよね」
技術将校は複数のレポートを速読しながらぼやき始めた
「一つ目は機体を貫通する白い光の攻撃、これが当たると動力炉が緊急停止するんですよね
 …多分ミノフスキー粒子の電荷を零にしてニュートリノ化したんだろうね
 で、動力炉内のミノフスキー粒子と衝突して制御できなくなって停止、と」
と自分に言い聞かせるように言って
「2つ目のシールドを切断した赤い光は単純にビームサーベルと同じものかな、と
 3つ目のオルクをつかんだ黄色い光は…あ、指からワイヤーが出るのね、このMS
 それをIフィールドで固定したもの…なのかね」
そう言って技術将校は別のマニュアルを開いた、ガンダムのものらしい
「どれもこのMSのスペックでは出せないものなんだけどねえ」
しげしげと言った
0302通常の名無しさんの3倍
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2020/01/11(土) 08:33:55.68ID:ueP9PrkX0
MRX-002-3 スピリットガンダム

ジオンから回収したリユース・サイコミュ・システム(RPS)の実証研究のために開発されたガンダム
ベースはNT-1で有線ビットを搭載した機体であったが「少年」搭乗時に謎の発光現象を起こして大破
発光現象究明のために機体を再構築し原型期とは全く異なる姿になった

コクピットは複座になり胸部中央に設置され動力炉はスペースの空いた腹部に移動
誘爆を起こしたビットやバーニア、プロペラントタンクはほとんど撤去され機体重量は半分になった
手足はガンダリウムエプシロンに換装され発光現象に対応できるようになっている

動力炉にリミッターが設定されているため出力が低いが機体そのものが軽量のため機動性は高い
最大地上走行スピードは300qを超え、MSでは追撃できない


…なお今回の襲撃事件により形式番号MRX-002は別の計画中に機体に割り振られることになった。
0303通常の名無しさんの3倍
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2020/01/11(土) 11:05:50.67ID:ueP9PrkX0
技術将校はマニュアルをそっと閉じ空を眺めた
(…宇宙に進出して人は新たな可能性を次々と発言しつつあるというのに…)
基地の傍らには表情の暗い子供たちが膝を抱えて膝を抱えて座っている
恐らくは治療という口実で研究所で実験されている子供たちだ

隣には銃を構えたティターンズの兵士が複数立っていた
(力や情報操作で彼らの魂を奪うことなどできるものか!)
彼はその怒りを心の底に隠す、いつか子供たちを救うために

一年後、ブレックス・フォーラ准将はエゥーゴを決起してティターンズと対決する
それは後の世にグリプス戦役と呼ばれることになる
しかし0084年時点では彼は一介の技術将校に過ぎなかった
0304通常の名無しさんの3倍
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2020/01/13(月) 08:58:44.68ID:InZMCa470
研究所が襲撃されてから2週間後

ガンダムを搭載した潜水艦「ゴズメズ」号はかつて和歌山県太子町と呼ばれた地域に停泊していた
ここには彼らが所属する大陸復興公社の下請けゼネコンの本拠地があった
地球とジオンの合弁会社で社員はジオン、地球連邦がそれぞれ半数で構成されている

潜水艦が到着してから一週間、少年は体を鍛えていた
ウワバミの離反で反地球連邦組織内で確執が起こり本来の目的である
ガンダムのジオン共和国への輸送ができなくなっていたのだ

少年はランニングの途中でフラッシュバックを起こし木星の事故を思い出す
そのショックのせいか道に迷いある神社にたどり着く
神社の鳥居を見て少年は驚いた。その鳥居は巨大動物の骨で出来ていたのだ
0305通常の名無しさんの3倍
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2020/01/14(火) 22:48:32.85ID:zfqvI5ua0
「この骨は鯨の肋骨なんだよ」
驚いた少年が振り向くとそこには登山姿のブレックス・フォーラ准将が立っていた
少年も准将もお互い初対面で相手が誰かは知らなかった
少年がガンダムのパイロットであることも准将が連邦の技術将校であることも

准将は少年にこの神社の由来など色々なことを話してくれた
少年が興味を持ったのは宇宙世紀になって進んだ鯨の家畜化技術を買われて
多くの人がフォンブラウンなどの月面都市に移住したという話であった
この鳥居の骨は月で育ったクジラの骨なのだそうだ

話を遮るように少女が運転する車が割り込んできた
「ちょっと来て、なんだかわからないけどMSが上陸してきた!」
0307通常の名無しさんの3倍
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2020/01/19(日) 08:43:56.83ID:/3kAchG20
上陸したズゴックが街中をゆっくり歩いている
ガンダムの提供をゼネコンが拒んだためジオン残党組織ウワバミがデモンストレーションで上陸させたのだ
攻撃は禁止されているため、ゼネコンの従業員やその家族がズゴックに罵声を浴びせかける
中には明らかに元ジオン軍人らしき人間もズゴックに怒鳴りつけていた
パイロットは思った「俺、このままでは悪者やんか…」

そこにガンダムが現れた
ズゴック「ここは危ないからあっちの人にいないところで決着をつけよう」
どうも少しいいい人アピールしたいようだ
少女「なんであんたが仕切るのよ!」
0308通常の名無しさんの3倍
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2020/01/19(日) 10:44:20.21ID:/3kAchG20
一年戦争のコロニー落としでコロニーの一部が太平洋に落下沿岸部は大津波に襲われた
4年たった今も復興は進まずゼネコンから離れたところでは被災地がそのまま残っていた
ガンダムとズゴックはある博物館跡地で対峙する

ズゴックは陸上ではバラストタンク内の水を排出することで素早く動くことができるが
このズゴックは水を排出していないようで動きが明らかに悪い
ブレックス・フォーラ准将はズゴックの目的に気付いた「まずいなこれは」

ガンダムは右手に白いビームエッジを発生させて速攻で決めようとするがエッジの長さが明らかに短い
搭乗している少年は焦っているのを後ろに乗っている少女は見落とさなかった
それでもガンダムはダッシュでズゴックに近づくがその瞬間ズゴックは体内にため込んだ水を放出した
水蒸気の中で消える白い光、少年は操縦桿から手を放して頭を抱える
少年は明らかにパニックになっていた
0309通常の名無しさんの3倍
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2020/01/20(月) 22:37:24.00ID:ncb4WZJG0
水中ではミノフスキー粒子の動きは制限される
ズゴックはバラスト内の水を放出することで水蒸気を作りガンダムの白い光を封じ込めたのだ

少年はさっきのフラッシュバックで精神集中しづらくなっていた
さらに白い光が防がれたことで「魔法」が使えなくなっていたのだ

このガンダムが複座なのは少年がパニックになった時に同乗者がバックアップするためである
「シミュレーションは何度もやった!」少女は少年に代わってガンダムを操縦する
だが見る見るうちにズゴックに追い込まれてしまう

突然ガンダムのコクピットに大声が響く
ブレックス・フォーラ准将「力を貸す!少年、あの神社に向かって走れ!」
0310通常の名無しさんの3倍
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2020/01/23(木) 21:20:56.49ID:pHHuvC000
少年は准将のことを知らない
フラッシュバックを起こすと一時的に「能力」を使えなくなり准将の心を除けなかったのだ
准将も少年のことを知らなかった
研究所が少年のことを准将に説明しなかったのだ

しかし准将はMSのしぐさから少年がガンダムのパイロットであることを見抜いていた
的確な動き、それでいて短期決戦を狙う一種の焦り
それは神社で見た少年の姿に重なっていた
0311通常の名無しさんの3倍
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2020/01/23(木) 21:30:45.01ID:pHHuvC000
准将の言葉から少年は何らかの用意があると直感した
あの神社であった准将の言葉には豊富な経験に裏打ちされた落ち着きがあった
その人が「力を貸す」といったのだ
何かあるに違いない

少年はのコントロールを取り戻すと機体を神社に向け猛ダッシュした
ズゴックはミサイルを発射したが逆にそのことが距離を開ける結果になった
ミサイルがガンダムに命中して大きく姿勢を崩し転倒するが少年は「何か」をみつけ出す

そしてゆっくりと立ち上がるガンダム
その手にはエネルギーCAP が握られていた
0312通常の名無しさんの3倍
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2020/01/25(土) 09:18:31.69ID:wlFw3aQi0
少年が「魔法」を使うためにはミノフスキー粒子が必要である
しかしエネルギーを失ったミノフスキー粒子は地球上に留まることができない
エネルギーCAPはエネルギーを持ったミノフスキー粒子を保存する技術である

ガンダムが握っているのは対艦用大型ビームライフル用のカートリッジである
少年が目を閉じ意識を集中させるととカートリッジから光があふれてくる
その光はやがて輝きを増しビームエッジに変化していった

准将「これが人の心の輝きか…」
0313通常の名無しさんの3倍
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2020/01/27(月) 22:37:57.04ID:ZyFhVS4k0
付近の海中を潜航しているユーコン型潜水艦はジオン残党組織「ウワバミ」の母艦である
ガンダムとズゴックの戦いはそこを経由して香港の高層ビルに送られていた
大型のディスプレイを二人の男が眺めていた
一人は研究所から救出されたジオンの研究者、もう一人はルオ商会の当主、ルオ・ルーミン

研究者はズゴックの撤退を進言するがルオ当主は戦いを続行させるように部下に指示した
「すべての力を見ていない。見ることができないならその力はないのと同じ事」
ジオン残党にとってMSは補給のきかない大切な戦力のはず
それをビームエッジの能力を見るためにあっさり捨てよとルオ当主は言い切ったのだ
研究者はルオ商会の普段は隠された残忍さを見た気持ちになった
0314通常の名無しさんの3倍
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2020/01/28(火) 23:08:34.66ID:8iGmbusu0
少年戦場の空気が変わったことに奇妙に感じていた
香港の老人の思惑など少年は知る由もない
しかし目の前の敵は自分以外の人間に恐怖を感じている

敵のMSは自身が傷つくことを顧みることなく攻撃を仕掛けてくる
少年はビームエッジを変形させながら応戦し敵MSを無力化する

中のパイロットが恐怖で混乱していることを感知した少年は
ガンダムのビームエッジを解除して海を指さす
一瞬躊躇するものの一目散に駆け出して海中に飛び込むズゴック

「私に対してのメッセージのつもりか」
香港でルオ当主はディスプレイをにらみこんでいた
このときこの当主は少年の滝になった
0315通常の名無しさんの3倍
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2020/01/28(火) 23:52:18.08ID:8iGmbusu0
少年の滝…じゃなくて少年の敵、ね

訂正ついでに

ビームエッジ
MRX-002の両腕にミノフスキー粒子を蓄積させたもの
ミノフスキー粒子の状態の違いにより主に三つのタイプに分かれる
1.メガ粒子「赤い剣」ビームウイップ
2.Iフィールド「黄色い爪」格闘戦用クロー
3.ニュートリノ化「白い光」核融合炉に干渉し緊急停止を起こすことができる
0316通常の名無しさんの3倍
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2020/01/30(木) 22:41:27.09ID:8yedQXzZ0
少年が准将に再開してのはその日の夕食時だった
准将はゼネコンに顔なじみで多くの知り合いがいたためちょっとした集会になった
その中で准将は少年にある提案をする
四日市市に停泊しているアルビオン級2番艦「ブルワーク」に乗り込まないかと

少年たちの当初の目的であった稚内のHLV打ち上げ施設は
研究所襲撃から3日後にティターンズの攻撃で陥落していた

准将はメキシコのマスドライバー施設にコネがありそこまで少年を運ぶ用意があることを伝えた
彼の言葉に嘘はない
ただ純粋に彼を生まれ故郷の木星に帰還させたかったのだ
0317通常の名無しさんの3倍
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2020/01/30(木) 23:12:21.23ID:8yedQXzZ0
翌日
アルビオン級2番艦「ブルワーク」のヘンケン艦長「きますかね?少年」
准将「多分来ないだろうね、少しは甘えてくれてもよかったんだけどね」

同時刻、少年はゴズメズ改めオクスホース号に乗っていた
オクスホース号にメキシコに荷を運ぶ仕事があり少年は頼んで同行させてもらったのだった
少年はブルワークに乗ることも考えたがそうした場合准将に迷惑がかかると考えた
試作品のエネルギーCAP を持ち出すだけでも相当の苦労があったはずである
自分は負担になるわけにはいかない

だが少年は知らない、オクスホース号のメキシコ行きの仕事が実は准将が依頼したことを

准将「さて積み荷の準備と行きますか」
艦長「あんなものでいいんですか?役に立つようには見えませんが」
准将「あれに意味を見出せるかどうかそれがあの少年のターニングポイントになるだろうね」
0318通常の名無しさんの3倍
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2020/02/01(土) 10:15:06.31ID:ui1fws650
太平洋上空

1年戦争のコロニー攻撃で落下分裂したコロニーの一部がが太平洋プレートを直撃
プレートの一部が分裂することでマントルの流れが変わりこの一帯では極端な地殻変動が起こっていた
4年たってもその勢いは収まらず日本では富士山が崩壊、フィリピン、インドネシアでは数十の新島が出現した

ジオン残党はこの一帯に多くの秘密基地を構えティターンズはその基地の所在を調べるため攻撃を加えていた

アルビオン級7番艦クレイオスから海面に降下するティターンズ用MSシーオルク
それを迎撃するために海面に浮上するジオン残党用MSドㇺスキューバ
複雑な海底地形を持つようになってしまったこの地では海面が重要な戦場になっていた
0319通常の名無しさんの3倍
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2020/02/04(火) 22:45:20.82ID:r0sTsM4k0
同時刻

オクスホース号は荷物の受け取りのために静岡沖にいた
陸地を見ると活火山になった富士山から噴煙が昇っている

オクスホース号はジオンのMAグラブロをMSを搭載できるようにしたモビルフォートレスを基にしている
戦争後武装解除し今のゼネコン会社が購入し海底インフラの整備に使用されている
しかし潜水した状態で遠距離運航ができるため裏で非合法な品物の輸送に使われていた
もっとも規制だらけのこの時代においてはほぼすべての品物が非合法になってしまうのだが

その性格上港で引き取ることもできず品物はコンテナに入れ海の上に投棄したものを回収することになる
運ぶ物品はリストではMS用の備品だったはずだがコンテナを開けるとなんと中には人間が入っていた
0320通常の名無しさんの3倍
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2020/02/04(火) 23:11:43.72ID:r0sTsM4k0
コンテナから出てきた整備士の少女はずけずけと言った
「要するにMSの海面装備みたいなものでそっちのガンダムでテストしてもらいたいんだ」
彼女(いつの間にか整備子ちゃんと呼ばれている)は事情通でこの船に高性能MSがいるから
試作装備をテストしてもらおうと依頼してきたのだそうだ

実は整備子ちゃんがブレックス・フォーラ准将の指示でオクスホース号に乗り込んで来たのを艇長は知っている
艇長自身も元連邦軍人と准将に近い人間であり准将から直接話が来ていたのだった
しかし整備子ちゃん自身はこの試作装備に疑問を持っていた…どう見てもガラクタ…
(こんなんにガンダム載せて大丈夫やろか…)
0321通常の名無しさんの3倍
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2020/02/06(木) 22:44:05.83ID:qdXzoc6P0
現時点でのオクスホース号搭乗員

艇長:通称タコ(焼き)、元連邦軍兵士、1年戦争ではブレックス・フォーラ准将の指揮下にいたことがある
操舵士:通称すうどん、元ジオン兵士、1年戦争では水中用MSパイロットだった
機関長:通称おこのみ(焼き)、民間人、大阪出身で各隊員のあだ名は彼女が付けている、粉物好き
少年:木星出身、ミノフスキー粒子をMSの周りに蓄積させる特殊能力を持つ
少女:反地球組織所属のはずがいつの間にか少年と行動を共にする
整備士ちゃん(通称):アナハイム所属、准将の指示で乗り込む、通称は艇長が付けたため食べ物ではない
0322通常の名無しさんの3倍
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2020/02/10(月) 22:34:32.15ID:8TlG8YVW0
宇宙世紀100年以降の研究によって、周辺のミノフスキー粒子の濃度に関係してビーム兵器やIフィールド
ミノフスキークラフトの出力が変化することが分かってきた
例えばビーム兵器でメガ粒子への縮退が起こった時、兵器周辺の粒子も縮退が起きていることが観測されたのだ
周辺粒子の変化についてどこからそのエネルギーを得ているかが問題となったが
粒子自体がエネルギーを蓄積していることが発見されその問題は解決した

ただこの現象はいわゆるサイコミュ兵器でのみ起こることが確認されていて
サイコミュがミノフスキー粒子そのものに影響を与えている可能性が予見されている

ただ宇宙世紀84年の時点ではこの力は説明できない力であり
あるものはオカルトあるものは奇跡と考えた
0323通常の名無しさんの3倍
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2020/02/11(火) 07:29:48.13ID:ELsB50pY0
太平洋プレートはジオン残党「クー(ハワイ神話の戦の神)」の勢力下にある
オクスホース号はクーの占領地を横切ってメキシコに向かおうとしていた
ゼネコン会社はクーに食料などを密輸していたりと良好な関係にある
ティターンズが追跡してきた場合守ってもらうつもりだったのだ

しかしクーはオクスホース号を襲ってきた
水面から現れる次々と現れるドㇺスキューバ
ガンダムは試作装備「ヘイエルダール」を装着して発進する

発進直前整備子ちゃんは一言だけ注意する
「これで空を飛ぼうと思うなよ」
少年はこのときその言葉の本当の意味が解らなかった
0324通常の名無しさんの3倍
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2020/02/12(水) 22:27:43.49ID:PQGkRQFt0
ドㇺスキューバは脚部のホバーユニットをウォータージェットに換装したMSである
胴体部も耐水性能を向上されていて水中戦も行うことができる

ヘイエルダールもウォータージェットを装備した例えるならMS用サーフィンボードである
少年はヘイエルダールの操縦を少女に任せ攻撃に精神を集中する
ガンダムの手には対MS用モリが握られていた

ドㇺの手にはサブマシンガンが握られていた
オクスホースのタコ艇長はジオン残党「クー」はガンダムの鹵獲を図っていることを理解した
倒すのが目的ならジャイアントバズを使うはず

身軽な分機動力の勝るガンダムはモリで次々とドムを行動不能にしていく
がそれに目をとられて真上にティターンズの強襲揚陸艦クレイオスが接近しているのに気が付かなかったのだった
0325通常の名無しさんの3倍
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2020/02/12(水) 23:15:40.27ID:PQGkRQFt0
アルビオン級クレイオスはジオン残党の研究所襲撃を迎撃している(>>278)
艦長は目の前で戦っているガンダムが研究所から逃亡したものであることを知る
「シーオルクを投入してガンダムを捕獲せよ」

RMS(RAG)-101シーオルク
オルク(>>291)に海面戦闘装備を追加したMS
海中戦闘も行えるがその場合の戦闘力はドムスキューバに劣る

がシーオルクはベースジャバーに乗って上空からガンダムに襲い掛かってきた
少年はMS用モリを投げるもののあっさりとかわされる
少女は装備で何か使えるものがあるか調べているが突然手が止まる
「どうした?」
「なんで…ついているのよ」
画面にはミノフスキークラフトの文字が浮かんでいた
0326通常の名無しさんの3倍
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2020/02/13(木) 22:45:43.15ID:C6JvJxkJ0
ヘイエルダールは元々降下作戦で対空砲火に対抗するために試作されたものであった
下方からの攻撃が弱点になるMSの盾になりなおかつ機動性を持たせて対空砲火を回避する
しかし搭載された小型ミノフスキークラフトは出力不足で十分な機動性を上げることができず
そんなある意味失敗作が少年に与えられたのだ

少年はその意味を考え、そしてそのミノフスキークラフトを動かしてみる
やはり機体を浮かべるだけに浮力は出ずガンダムはその場に止まってしまう
更に少年は意識を集中する
エネルギーCAPから光がほどばしり浮力は増すが機体は持ち上がらない
0327通常の名無しさんの3倍
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2020/02/15(土) 10:20:19.22ID:NSU8x4zF0
ガンダムがトラブルを起こして停止したと判断したのか
ティターンズとジオン残党はお互いを攻撃し始めた
勝ったほうがガンダムを捕獲するつもりなのだろう

戦闘の真ん中で少年は更に精神を集中し始める
少年がビームエッジを使うために自分の心の奥底にあるスイッチを入れるシーンをイメージする
このイメージが強くなるほど力が増すと少年は思っていた

しかし突然ある記憶が少年を襲った
それは少年がスピリットと呼ばれる前のMRX-002に初めて乗った時の記憶であった

研究所では少年はサイコミュが人体に危険をもたらすかどうかのモルモットとして扱われた
意識の戻らない彼にはこういう使い方しかなかったのだ
その日MRX-002のサイコミュにつながれた彼は一つの夢を見る

ヘリウムを積み込んだ木星船団が引力につかまり木星に引き込まれそうになるのを船長が必死に阻止している
船長は叫ぶ「吸われるな。あれは人の意思を食らう化け物だ。人の心を保ち続けよ」
木星の大赤班から巨大な赤い人が出てきて手を船団に伸ばしている

少年はその光景に恐怖した
0328通常の名無しさんの3倍
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2020/02/15(土) 11:15:30.08ID:NSU8x4zF0
少年の恐怖がサイコミュに反応したとでもいうのかMRX-002の表面に次々と光の玉が現れガンダムを破壊していく
スラスターが爆発し有線ビットが吹っ飛んでいく
爆発と煙の中すべての装備を吹き飛ばしたMSが光る手を見つめているように見えた

「恐怖に飲み込まれるな」その声はサイコミュから聞こえてきた
木星エネルギー船団の映像もサイコミュに残ったデータが少年に流れてきたものらしい

MRX-002-3号機のサイコミュは元はブラウ・ブロに積まれていたものであった
ブラウ・ブロのパイロットはシャリア・ブル
木星船団の船長である
0329通常の名無しさんの3倍
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2020/02/16(日) 08:32:14.03ID:GQq+Jp/j0
少年は目覚めていた
ここが少年の生まれた木星でなく地球であることを知った
自分の記憶があの赤い巨人に吸われてほとんど失っていたのを知った
今の自分は巨人に吸われた魂の抜け殻にサイコミュに残っていた誰かの魂で埋め合わせた
いびつなものであることを知った

その魂に体が対応できず再び眠りにつく少年
しかし目覚めた魂は眠ることはなくサイコミュを通して周りと会話することが出来た
その少年の体として構築されたのが今のスピリットガンダムである
0330通常の名無しさんの3倍
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2020/02/16(日) 11:34:09.93ID:GQq+Jp/j0
別の記憶が少年を襲った

それはサイコミュに残されたブラウ・ブロとRX-78ガンダムの戦いの記憶
電気系統にトラブルのあるブラウ・ブロは次第に白いガンダムに押されていく
劣勢でもシャリア・ブルはあきらめない、目を見開らいてガンダムを見る
白いガンダムの姿が木星の赤い巨人とだぶる

次の瞬間ブラウ・ブロの姿はスピリットガンダムに代わり白いガンダムに肉薄していく
白いガンダムの後ろに赤い巨人が見える
スピリットは白いガンダムの攻撃をかわし巨人に突っ込んでいく

少年は理解した、自分の力が失ったものを取り返すために得た力だということを
取り返すためには木星に行きあの巨人にあう必要があることを
その行為が私怨なんかじゃなく人が人で生きるための当たり前の行為だったことを

少年は深呼吸をした
呼吸に呼応するようにスピリットガンダムの振動が高まっていく

「飛ぶのか、あんな装備で…」
整備子ちゃんはガンダムのパラメータを見て絶句した
0331通常の名無しさんの3倍
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2020/02/17(月) 20:04:02.73ID:gbbptFmX0
ミノフスキークラフトの出力はすでに設計値の10倍を超えさらに上昇しつつあった
突然海が爆発!次の瞬間ガンダムは数十メートル上空に出現
ヘイエルダールをまるでスケードボードのように操って空中を高速で移動する

「シルバーサーファーにでもなったつもりかてめぇ」
ベースジャバーに乗ったシーオルクが突進してくる
ガンダムは半回転して攻撃をかわしベースジャバーのホバーを一基破壊する
見る見るうちに失速していくシーオルクを尻目にガンダムは急角度で上昇していく
そこにはアルビオン級強襲揚陸艦クレイオスがあった
0332通常の名無しさんの3倍
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2020/02/17(月) 20:42:24.11ID:gbbptFmX0
アルビオン級

アルビオンはジャブローで建造された船であったが設計はアナハイムで行われていて
その設計を基づきアナハイム本社で同型艦の建造が行われた
デラーズ紛争でのオサリバンの不祥事をもみ消す代わりに同型艦はすべてティターンズに接収され
新たにアルビオン級というカテゴリーが作られることになった
所属の急な変更は艦名にも表れていて
1、2番艦はかつての地球の軍艦からつけられているが3番艦以降はギリシャ神話の巨人からつけられている
0333通常の名無しさんの3倍
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2020/02/17(月) 22:50:32.70ID:F/inpgAs0
連邦のホワイトベース型は前方にある二つのMSデッキの間をすり抜けると
艦橋に最接近される弱点を持っている
クレイオスは対空機銃で対応するがガンダムは巧みにかわして艦橋にたどり着く
が艦橋にいる艦長にピースサインをするとさらに上空に駆け上がっていった

艦長は戦闘終了を宣言しシーオルクを収容してクレイオスは撤退を開始する
しかしそれはおとりであり同時に後方部隊と静止衛星に監視を要請していた
これだけの大規模な戦いになれば周辺に様々な動きが出るはず
ジオン残党の本拠地にたどり着けるかもなと艦長は考えた

ガンダムはオクスホース号とのランデブーポイントに到着したが
オクスホース号はドムスキューバに囲まれていた
ガンダムも拘束されドムスキューバに曳航されてしまう
「来てもらうよ我々の本拠地へ」
0334通常の名無しさんの3倍
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2020/02/17(月) 23:47:12.34ID:F/inpgAs0
クレイオスの作戦は成功しジオン残党「クー」の本拠地の特定に成功した
バスク・オムはクレイオスの艦長にクーを引き付けておくことを命じ
北米からアルビオン級6番艦テミスを呼び寄せ反対側から強襲するよう命じた

テミスには日本のニュータイプ研究所で作られた30M級の大型MSが積まれていた
オーガスタ研での改良が終わり日本で再度トライアルするために輸送されていたのだった
この機体も急遽クー攻撃に使われることになった

そのMSには有線ビットが10基搭載され高出力化した動力炉を搭載するため
全体のフレームが補強されて大型化し機動力を増やすため全身に高機動スラスターが増設されている
形式番号MRX−002、スピリットガンダムの本来あるべき姿といえる機体である
0335通常の名無しさんの3倍
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2020/02/22(土) 07:24:19.01ID:LvGqCJNz0
オクスホース号では「すうどん」操舵士が顔見知りとみられるドムスキューバのパイロットに抗議していた
「こんなことしてたら(ゼネコン社内のジオン系)社員の立場が悪くなるのがわからんのか」
悪いと思っているのか通信を切り上げるドムスキューバ
すうどん「チキショー、もうビデオなんか運ばないからな、あのエロ野郎」
すうどんなりに場を和ませたかったのだろうが重い空気は変わらない

ガンダムはオクスホース号とは切り離されて別々に曳航されていた
少女「どこへ連れていかれるの?」
少年「(少し間をおいて)思ったほど近くに本拠地があったんだね、あと1〜2時間ほどかかるだろう」
敵は母艦にMSを収容することなく連邦の最高機密を運んでいることを考えれば妥当な結論といえた
少年「それまで何も起きないから睡眠をとったほうがいいかも、着いた途端何があるかもしれないし」
少年の何げなく言った言葉が後でその通りになる事を少年たちは知らない
0336通常の名無しさんの3倍
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2020/02/22(土) 09:01:36.48ID:LvGqCJNz0
ハワイから少し離れた暗礁、元は海だったものがコロニー落下による地殻変動でせりあがったものであった
ここにジオン残党「クー」の本拠地があった

画面を見つめているジオンの技術将校とその部下たち、その画面にはルオ当主が映っている
「ガンダム憎しでここまでするかねフツー、そのために地球の残党すべてを支援ってね、これがメンツですか」
「しかし閣下、あの機体に積まれている技術は魅力的なのでは」
「あれに積まれている技術のほとんどは私がアナハイムに提供したものだよ、使っている奴には興味あるがね」
サイコミュの小型化、新素材の投入、これらはアクシズで開発中のあの機体にフィードバックされるはずである
(…だがあの能力は…あれが木星素子の本来の力とでもいうのか)

「そろそろ出港するぞ、私はもう地球でやることはない。あとはシャアにでもやらせればいい」
「しかし閣下、そんなに急がなくても」
「大騒ぎしすぎなんだよ。もうここは特定されてる。連邦も総力上げてやってくるんだよ」
「本部に知らせたほうが」
「バカ野郎そんなことしたれ出港が遅れるだろうが。巻き込まれるのは嫌なんだよ」
そう言うとヒトーリン技術将校は潜水艦の出向を急がせた
0337通常の名無しさんの3倍
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2020/02/23(日) 08:30:27.27ID:GBonQtwZ0
本拠地に上陸が許されたのは少年少女の二人だけだった
少年たちが本拠地主要施設でルオ当主にあったのはその5分後
あった途端にルオ当主は拳銃を突き付けてきた
少年は「ズゴックのパイロットはどうなった?」と聞くつもりだったがそれもできない

少年は党首の目が人でなく腐った物を見る目なのを感じていた
自分の思い通りにならないものはどんな手段を使っても否定する、そんな人間なのだろう
そういう人間はイエスマンにはものすごく甘い、要は子供がそのまま大人になったような人間だと感じた
引き金を引かないのは少年に嫌な思いをさせたいという気持ちが大きいからだろう

次の瞬間施設自体が爆音と主に大きく震えだす
連邦アルビオン級6番艦テミスがクー本拠地にがミサイル攻撃を始めたのだ
「逃げろ少年、急げ」ルオ当主の後ろからジオン科学者(>>313)の声がする
研究所では少年の味方になりジオン残党に救出された科学者だ

「何を…」という当主の声と同時に少年たちは脱兎のごとく逃げ出す
当主が照準を再度合わせたときにはすでに少年たちはドアの外に出た後だった
0338通常の名無しさんの3倍
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2020/02/24(月) 09:00:18.96ID:gCszx5NF0
テミス迎撃のために出撃するMS隊
しかし攻撃態勢をとったザクが突然爆発する
上からの攻撃に気付いた時には更にもう一機のザクが爆発
MS隊は目標を変更して上空に発砲する物の次々とかわされていく

ジオン残党「クー」本拠施設上空数キロ
30mほどの物体が10本ほどの触手を伸ばし自由落下を行っていた
触手の先端から次々とメガ粒子で次々とクーの施設やMS群を薙ぎ払っていく
その物体はオーガスタから空輸されてきたMRX−002−1
パイロットはその大型MSを「ヘカトンケイル」と呼んでいた
0339通常の名無しさんの3倍
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2020/02/24(月) 09:33:28.24ID:gCszx5NF0
パイロットは1年戦争の戦いの記憶を思い出す

研究所に宇宙空間での特殊作戦用強化兵に調整された(>>273)彼は数十時間宇宙空間を漂流して
ジオン施設にたどり着き破壊工作を行うゲリラ戦を何度も繰り返した
過酷な環境の中彼は何度も生還しそのたびにさらなる調整を繰り返していった

ある時彼は作戦中、宇宙空間で「何かに」に出会う
姿もなく声もしないそれに出会って以降、彼の作戦成功率が突出していく
戦後、彼は研究所の検査でニュータイプであることが判明MRX−002のテストパイロットになった

「さあ、現れよスピリット、偽りのニュータイプ」
ヘカトンケイルが地上に降り立った時には既に敵MSの数は2割以下になっていた
0340通常の名無しさんの3倍
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2020/02/27(木) 22:40:26.43ID:CZLTmTV40
スピリットガンダムには少年が一人で乗っていた
もう一人のパイロットの少女はヘイエルダールの補助コクピットに乗り込んで近海で待機している
ヘカトンケイルを行動不能にしてからでないと撤退できない
あっちのパイロットはサイコミュで少年の行動を把握している

基地のMSで残っていたものはほぼすべてヘカトンケイルに掃討されていた
自由落下時に伸ばしていた職種はすでに収納されていて先端のビーム砲塔のみが露出した状態になっている
ミノフスキー濃度は上昇している
この状態ならヘカトンケイルのパイロットは相手の思考を読むことができる
少年もこのことを知っている、だからヘカトンケイルと戦う道を選ぶはずだと確信していた

「さみしいものだな」
少年は一人ぼっちのコクピットでふと思う
今まで一人でいても孤独を感じたことはなかった
(人間らしいことを言えるようになったな少年!)
頭の中で敵の声がする
「俺は、最初から人間だ!」
少年はそう叫ぶと敵に向けて機体を走らせた
0341通常の名無しさんの3倍
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2020/02/28(金) 07:21:14.07ID:Jr9DLKq20
俺というイメージじゃないな。そういったほうが富野作品風ではあるけど

「俺は、最初から人間だ!」→「僕は最初から人間だ!」
0342通常の名無しさんの3倍
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2020/02/28(金) 23:11:27.52ID:Jr9DLKq20
濃度は十分だった
スピリットガンダムの周りに次々にミノフスキー粒子が滞留していく
それを掌に凝縮させて赤いムチ、ビームウィップを発生させてヘカトンケイルに振り下ろした
スケーターのようにヘカトンケイルは半回転して鞭を回避して背中をスピリットに向ける
ヘカトンケイルの背中の10基のビーム砲塔がスピリットにビームの雨を降らせる
スピリットはジャンプして回避、ヘカトンケイルの頭上に回り込む
ヘカトンケイルは垂直方向に急上昇、スピリットに体当たりをかましてくる

少年はこの攻撃を予測できなかった
ヘカトンケイルはオーガスタでミノフスキークラフトを装備していたのだ
スピリットはバランスを崩し墜落していくが黄色い爪でヘカトンケイルの足をつかんでいた
「この!」
少年はこう叫ぶと黄色い爪でヘカトンケイルの足に装備されているミノフスキークラフトを破壊する
0343通常の名無しさんの3倍
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2020/02/29(土) 08:04:51.65ID:8bbgFDEg0
4つあるミノフスキークラフトの一つを破壊されたヘカトンケイルは推力を失い地面に落下する
落下の衝撃でスピリットは吹き飛ばされるが即座に体勢を立て直す
「…?」少年はこの場所に違和感を感じた

ここは先ほどまでヘカトンケイルとジオン残党のMS群が戦っていた場所であった
ザクやグフなどのMSの残骸が残っていた
そしてMSからパイロットを救出しようと救護班が作業していたのだ
ヘカトンケイルはわざとこの場所をスピリットとの戦場にした

「まて、ここで戦うのは…」少年の声を遮るかのようにヘカトンケイルはザクの残骸を投げつけてきた
そのザクの残骸にはパイロットが乗っているのを少年は感じ取った
パイロットを守るためスピリットはザクを受け止める、その瞬間こそヘカトンケイルの狙いであった

ヘカトンケイルの背面に搭載されている10基のビーム砲塔
全てのビーム砲塔で1点を狙うことで戦艦のメガ粒子砲以上の破壊力を与えることができた
「食らうがいい、レンズ砲!」
スピリットがザクを受け止めて動けなる瞬間を狙ってヘカトンケイル最大の攻撃が炸裂する
0344通常の名無しさんの3倍
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2020/03/01(日) 10:30:09.71ID:4xBGsegi0
スピリットガンダムの黄色い爪はIフィールドで構成されていて相手のビーム攻撃を吸収することができた
しかしヘカトンケイルのレンズ砲の威力は大きすぎた
吸収しきれず黄色い爪は爆発その衝撃でスピリットは抱えていたザク共々吹き飛ばされた

少年はサイコミュを使い周辺のミノフスキー粒子を操ることができる特殊能力を持っていた
しかしが外圧がかかるとサイコミュがシステムダウンを起こし機体が起動しなくなってしまうのだ
さらにさっきの衝撃でダメージで少年は気を失ってしまった

鹵獲しようと思えばできたはずである
しかしヘカトンケイルはビーム砲をスピリットに向けた
がその狙いをそばにいる先ほど投げつけたザクに変えた
「貴様、何を通信しているッ!」

「遅いんだよ!」
突然ヘカトンケイルの後部スカートにビームが直撃する
その砲撃は数キロ後方のジオン輸送機ファットアンクル搭載のMSからのものであった
本拠地救援のため周辺の拠点から救援部隊が押し寄せてきたのだ

ヘカトンケイルはスカートを分離するが右足のミノフスキークラフトを破壊されていてろくに動けない
直後にスカート内の大型動力炉が爆発しヘカトンケイル本体に大ダメージを与えた
ほんの少しの油断が取り返しのつかないミスを犯してしまったのだ
強化兵たる彼にとって取り返しのつかないミスでもあった

「覚えているがいい何時かお前ら根絶やしにしてやる」
ヘカトンケイルの上半身が分離しコアファイターが脱出する
同時にテミスも撤退を開始、この戦場での戦闘は終わりつつあった
0345通常の名無しさんの3倍
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2020/03/03(火) 22:41:07.18ID:qXinBp3R0
少年が目を覚ましたのは半日すぎた後のことである
そこはジオン残党の野戦病院みたいなテントの中であった
(…どう考えても場違い)と少年は思ったが周りに少女やオクスホース号の面々がいたの見つけて心細さはなくなった
面々は目を覚ました少年の周りに集まってくる

「とりあえずこの状況だけど…すうどんっ!」”タコ”艇長は総舵手を指名して説明させる
”すうどん”総舵手が説明するところによると少年は最初ジオン残党の捕虜になる予定だったそうだ
少女の連絡を受けて駆け付け、必死の交渉の結果、実はゼネコン社員の下働きだったということで少年は解放されたとのこと
「まあ、実際そうだけどね」と整備子ちゃんがツッコミを入れる

「うっさいなあ。ジオンの大物やスポンサーの退避で守備隊が割かれ手薄になった基地を守ったのが少年なのは向こうも知ってる
…パイロットの中には少年は味方だから撃つなって連絡したのもいるんだってよ」
隣のベッドで寝ていたジオン兵がうんうんうなずいている、どうも連絡した本人らしい

「あの通信にはびっくりしたぞ、ガンダムは味方だから撃つな、だからな」
突然ジオンのMSパイロットが話に入ってきた。狙撃したMSのパイロットらしい
0346通常の名無しさんの3倍
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2020/03/05(木) 23:09:01.47ID:1mAgZAT90
ザク1スナイパータイプをファットアンクルに搭載して遠距離射撃する手段は
ヨンム・カークスが編み出した手法であるがそれを知った他のパイロットも真似を始めた
少年の前に現れたパイロットもその一人である
腕は確かなようで先ほどの戦闘ではヘカトンケイル以外にテミスのメガ粒子砲を狙撃で破壊している

気さくな人みたいでざっくりと話してきた
「パイロット守ってくれてありがとな、でも危なかったやない、ああいうときはザクあっちに投げてもいいんやで」
少年の隣のベットのジオンパイロットが「ちょっと〜」と突っ込んでるのでまあまあとなだめたあと
「あの敵怖かったよな、あんなのとよく戦ったよ」
実は狙撃後ファットアンクルがレンズ砲で反撃されギリギリで回避していた
ヘカトンケイルがガンダムに固執していなければ撃墜された可能性もあったのだ
「あの敵は僕を追い…」続けて言おうとした少年をザク1パイロットはさえぎった
「そういうことはよくある事、立ち向かうことが重要、君はそれができた」

「これあげるわ、娘にあげるつもりだったけど娘が気に入らんでなあ」
隣のジオン兵が「いらんもんあげるんかい」と突っ込んできたので相槌を打ってから
「これなハワイ土産なんやけどな最近はやっているんだわ(木星の神様)というのが」

少年の手に渡されたのは仮面であった
でもハワイ土産で見られるような仮面に部分的に似ているが違う
アステカやギリシャ、日本の能面のようにも見える

「この数年、世界中で新しい神話が生まれてるけどどの神話でもその中心にいるのが木星の神様なんだと
 縁起いいんだってよ、着けると強くなった気分になれるんなんやて」
隣から「大阪弁めちゃくちゃやんか」と冷たいツッコミが入るがさすがに無視

少年は手の中にあるマスクを見て自分の置かれた奇妙な運命を思ってふと笑う
その笑顔を見て少女や整備子ちゃんはようやく安心する
僕は木星に行かなければならない、その思いを強くする少年であった
0347通常の名無しさんの3倍
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2020/03/06(金) 23:14:27.02ID:3DNGQGEe0
同時刻

「この程度だったのかねスピリットガンダムは」
ルオ当主はクー本拠地から撤退中の潜水艦の中でつぶやいた
部下たちはどう反応すればいいのか困っていた
何しろ言葉とは裏腹に顔にはうっすらと笑顔が浮かんでいたからだ
まるで子供がにっくき敵をやっつけた、そんな顔

そばにいたジオンの科学者(>>313)は安堵の表情を浮かべた
(もうこの男はあのガンダムに興味を引くことはないだろう)
そして少年のことを思いやった
(メキシコか…そろそろあの組織が動き出す頃か…)
0348通常の名無しさんの3倍
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2020/03/07(土) 10:41:30.87ID:r9Z7vytT0
「これでスピリットが負けたと思っている奴はど素人だな」
別の潜水艦で映像を見たジオンの技術将校(>>336)はあっさりと言った
「ザクなんて投げ返せばいいんだよなあ、誘爆させれば一発だろ」
言葉はザクスナイパーのパイロットとほぼ同じだがそのニュアンスは全く違う
「…善人は長生きできないぞ?自分をおろそかにするからなあ」

ジオンの技術将校もオクスホース号がメキシコに向かっていることを知っていた
「あの組織に合流するか?…ふん、シャアが見たら面白がるだろうな」
腕を組んで少し考えた後、部下に命令を下した
「メキシコの実験部隊に命令しろ、スピリットを破壊しろと」
「でもあの部隊は閣下とともに宇宙に上がるのでは?」と部下が言うも
「急いでやらすんだよ、町の一つや二つ気にすんな、宇宙に出ればどうにでもなる」
最後に本音を漏らした
「シャアにおもちゃを渡すわけにはいかんのだ」
0349通常の名無しさんの3倍
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2020/03/08(日) 00:05:08.73ID:L6RwUfLZ0
同時刻

アルビオン級6番艦テミスは高度を上げた状態で横須賀に向かっている
ヘカトンケイルのパイロットは通信室に呼び出されていた
ディスプレイにバスク・オムの顔が映しだされる
「どうだ、ケガはないか?」以外にも穏やかな表情でバスクは話しかける

1千年戦争時、宇宙空間用強化兵だったパイロットはバスクの部下であり様々な作戦でジオンと戦った
戦争後も親交は続いていて研究所に配属されたパイロットに裏から支援を行っている
自分を責め続けるパイロットをなだめつつバスクは簡潔に指令を伝えた

「日本の研究所に戻り新たな試作MSを持って宇宙に向かえ」
「メキシコに向かわなくていいのですか?」
既にパイロットは次の戦闘がメキシコであることを見抜いていた
「メキシコにはブルワークを送り込む、貴殿にはその次の戦いの準備をしてもらいたいのだ」

テミスの横をアルビオン級2番館ブルワークが通り過ぎる
たぶん自分は宇宙でガンダムに出会うのだろう、パイロットは確信した
0350通常の名無しさんの3倍
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2020/03/08(日) 00:26:21.05ID:L6RwUfLZ0
1千年戦争って何なんだよ

まあ、それはともかく

ヘカトンケイル
MRX−002には正式な名称がなく、改修された少年の機体がスピリットと呼称されたことから
改修されなかった機体を区別のため「サイコ」と研究者はあだ名をつけた
サイコは後に研究所で作られる大型MSの名称になるがパイロットはこの名前を気に入らず
独自にヘカトンケイルという名をつけている

ヘカトンケイルも次々に回収されて形が変わっていき、オーガスタから戻ってきたときは
背部に独立移動型砲塔を10基、臀部には大型核融合炉を備えた大型スカート、脚部とスカートには
小型ミノフスキークラフトを4基装備、極端に重くなった機体を維持するため
全身に補助フレームが装備され元の姿とはかなり異なった形になってしまった

それでも元のガンダムは核に残されており、上半身を開放することでコアファイターを射出することができる
コアファイターにはサイコミュが搭載されていて最高機密を敵に奪われることを防ぐことができた

クー本拠地で放棄されたヘカトンケイルは解体されジオン残党軍のサイコミュ研究の材料となった
解体された独立移動型砲塔の一部はある意味戦利品としてオクスホース号に積み込まれている
0351通常の名無しさんの3倍
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2020/03/12(木) 20:32:23.68ID:FFe8KRXZ0
深い霧で包まれていたメキシコの海岸で一人の男がコーヒーを飲んでいる
この霧はもともとのものなのか、それてもコロニー落下の気象変動か、ブレックス・フォーラ准将は海を見ながら考えていた
「隣に座っていいですかな」老紳士が声をかける
ティターンズの総裁、ジャミトフハイマンだ

「決めかねていたのですよ」口火を切ったのはブレックス准将のほうだった
「あなたは私をけしかけて反政府主義者の首魁に仕立て上げようとした。第二のデラーズにでもしたかったのか
 敵を作ってのし上がるあなたの手法には従えない。が、あなたの舞台にあえて上がることにしました」
「ほほう」ジャミトフ総裁の目は笑っていない「貴殿に勝算があるようにも見えないが」

「あなたはアースノイドを守るためにティターンズを作っておきながらアースノイドを愛していない」
単刀直入で准将は核心に触れた
「愛とは、こざかしいっ」総裁の口から言葉が漏れた
「守る人間がいないからそんな言葉が出る」
0352通常の名無しさんの3倍
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2020/03/12(木) 20:56:33.29ID:FFe8KRXZ0
准将は言葉をつづけた
「戦後、私は様々なところを回った。そこで見たものはジオンも地球人も関係ない、この星の危機に
 手を取りともに立ち上がる人間たちの姿だった。私はその姿、その希望を守りたいのだと気づいた」
「その頂点にでも立ちたいのか。貴殿にその力があるとでも」
「そんなものはない。だが、その姿をすべての人たちに伝えることはできる」
「くだらない。そんなものはひと時でまたいがみ合うようになてしまう」
「そうかもしれない。その時にはまた希望を持つ人が出てくるだろう。その種まきをするために私は立つのだ」

「そううまくはいかないものだよ」総裁は合図するとどこからか私服警官が出てくる
「君がいなければ結局はただの暴力組織だ。君はもう休みたまえ」
警官に連行されながらも准将は笑っていた
「ここにきてよかった。あなたが恐れているのが見ることができたのですから
 私でも、私の組織でもなく、人の持つ可能性をあなたは恐れている」

准将が退場して一人ぼっちになった総裁は誰もいない海岸に向かってつぶやいた
「…私が恐れているだと…」
0353通常の名無しさんの3倍
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2020/03/12(木) 23:18:36.98ID:lmKtfFe/0
数時間後

少年と整備子ちゃん、そして「たこ」艇長と「おこのみさん」機関長兼交渉役はメキシコに上陸していた
一行は依頼主に会うのと少年の木星行きへの算段をつけるために指定された場所に向かう
時間があるのか観光を兼ねて朝市を探索、少年はいろんな屋台で「木星の神様」にであう
ある店は置物だったり、他の店は仮面だったりとバラバラだった

一方少女は「すうどん」操舵手とともにオクスホース号に残っていた
「一緒に行けばいいだろ」とすうどんは言うけど少女は黙って首を振った
(まあ、少年との旅もここで終わりだからねえ)
そう思った途端、すうどんも少しさみしくなった

目的地に着いた少年たちを一人の女が待っていた
「え?あかし先輩」おこのみさんの知った人らしい
あかし先輩が走ってくるなり慌てた表情でたこ艇長に話しかける
「ブレックス・フォーラ准将が逮捕された!今すぐここから逃げて!」
0354通常の名無しさんの3倍
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2020/03/13(金) 23:39:37.58ID:Uhafiew50
「ちょっと待ってよ、僕のクライアントが逮捕されたって…」
整備子ちゃんが喋っっているのを遮るように遠くで爆発音がした
「なんだ…?ザク?なんでジオン軍が?」

街中にはザクやグフがすでに数体侵入していた
建物には攻撃を加えず大型のコンテナを見つけては攻撃している
破壊されてないコンテナが展開してモビルスーツが現れる
ジムカスタムだ
同じようにコンテナから現れたジムコマンドやジムキャノン2がジオンのMSに攻撃を加えていく

「決起集会が漏れてしまったみたいで先制攻撃されたのかな」とあかし先輩
「なんでジオンなんですかぁ」とおこのみさんが半ばパニックで先輩に問いただす
「メンバーごぞっと取っちゃったからね。そりゃ怒るわ」

「何の組織なんですか?」話についていけない少年が話に割って入る
「ティターンズの横暴に対抗するための組織だよ」たこ艇長が手の内をさらすように話し出す
「名前はエゥーゴ。表向きは反地球連邦組織だが、俺は世直しのための組織だと思っている」
0355通常の名無しさんの3倍
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2020/03/14(土) 09:02:11.75ID:lahiDg050
ジムかスタムやジムキャノン2はデラーズ紛争後モスポール保管されていたものである
書類を改ざんして持ち出し、宇宙に打ち上げたのちエゥーゴの戦力として使用するつもりであった
機体は調整されていないうえ正規パイロットが少なく整備士が代わりに運転しているのもいて動きが悪い

それでも機体差があるのかジオンのザク相手に互角以上の戦いをしていた
が突然ビルから何かが現れビルを盾にしていたジムコマンドを貫通、爆発する
爆風でビルが崩れ爆炎の中からMAが現れた
地球で飛行実証実験を行っていたMAショロトル
2体のMAの参戦でジオン勢は戦況を逆転していった

同時刻、メキシコに停留していたオクスホース号にもジオン軍の攻撃が加えらrていた
オクスホース号は大ダメージを受けすでに航行不能、すうどん操舵手は脱出を決断する
「嬢ちゃん、ガンダムの発信準備を」
少女とすうどんはガンダムに乗り込んで緊急発進する
0356通常の名無しさんの3倍
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2020/03/14(土) 23:47:29.16ID:lahiDg050
一方少年たちがいるメキシコ宇宙港ではジオン勢が優勢になっていた
MAショロトルだけでなくザクやグフがジムかスタムを圧倒し始めていた
「乗ることができるMSはありますか?」と少年はあかし先輩に聞くも
「あと残っているのはジオン系しかないよ」と言われ断念する
ガンダム発進をオクスホース号に要請するも返事がない

オクスホース号はすでに撃沈され少女たちが乗るガンダムはヘイエルダールで海上を逃亡していた
追いかけるジオンの水陸両用MSをガンダムの背部に取り付けた独立移動型砲塔で牽制するもまるで当たらない
「調整していない武器で当てるのは無理だって」すうどん操舵手がマニュアルで操作しながらぼやく
そこに少年の「こっちだったのか、頼む、今すぐ来てほしい」と応援要請が
「無理言うな、飛べとでもいうのかよ」すうどんがまたぼやく

(少年は飛んでいた)少女はヘイエルダールを浮かせた少年のことを思い出していた
(あの気持ちをマネできればいいのかも…)少年のあの時の思いを思い出そうとする少女
ふと傍らに「木星の神様」のマスクがあるのに気づく
「お願い…!」少女はマスクをかぶると祈り始めた

少女はコロニー落としの時の記憶を思い出す
廃墟と化した町で夜空に輝く大きな星に生きたい」と必死に祈ったことを
そしてその星が木星だったことを
そしてそしてその星から一人の少年がやってきて少女と出会ったことを

少女は何かとつながった気がした

「一体何が起こっている、これはなんだ」すうどんは今起こっていることが理解できない
それは周りのジオン側も同じ反応だった、あまりのショックで攻撃を止めてしまっていた
ガンダムが、空中に浮いている
0357通常の名無しさんの3倍
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2020/03/15(日) 08:23:07.59ID:tEAO7gfB0
メキシコ宇宙呼応付近で必死に逃げる少年たちだったがザクに見つかってしまった
ザクがマシンガンを構えた瞬間、ビームがザクのシールドに当たりザクは吹っ飛ばされる
「まぐれあたり?だよな」通信機からすうどんの声が聞こえる
上を見るとガンダムがゆっくりと降下している

「理由は後で言うから今はガンダムに乗って」コックピットが開いた途端少女が叫んだ
同時に飛び降りるすうどんが少年の肩をたたいて「未だザクは生きてる、急げ」とはっぱをかける
少年がガンダムを動かすとザクも立ち上がりヒートホークを展開して襲い掛かる
ガンダムは白い光(ミノフスキーソード)を発現してザクを一閃、行動不能に追い込む

一息ついて後ろを振り返った少年は少女が仮面をかぶっていることにびっくりする
何か言おうとした瞬間「これっ返すから」と少女は少年に仮面をかぶせる
虚を突かれて固まる少年に少女は「でも仮面がなくてもこういうことは出来るから」
と少女が集中し始めるとヘイエルダールに乗ったガンダムが浮き始めた
「何でもかんでもあっさりとぶなー」整備子ちゃんのつぶやきが通信機から飛び込んでくる

すうどん「…あるんだろ?ジオン系の?俺用のが」
あかし先輩「久しぶりに会ったんだから何か挨拶したら?」
すかさず情熱的なキスをするすうどん
あかし先輩「バカ…」

ガンダムの参戦で勢いずくエゥーゴ勢
劣勢に立ったジオン軍は挽回するためにMAショロトルを二体ともガンダムに向かわせる
0358通常の名無しさんの3倍
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2020/03/17(火) 21:14:23.02ID:ySb85jLS0
(確かに研究所に送り込むことができたのだから素養はあるんだろうけどな…)
そう思いつつもたこ艇長は上空を飛ぶガンダムをこうつぶやかずにいられなった
「ニュータイプは伝染する物なのかよ」

飛行型MAショロトルは一機を後方で待機させもう一機が突っ込んでくる
ろくな遠距離兵器がないガンダムも接近戦のほうが都合がよく正面から向かい打つ
ショロトルが右腕を赤熱化して発射、フックの軌道でガンダムに襲い掛かる
ガンダムは黄色い爪(Iフィールドクロウ)で受け止めるがあまりの質量に姿勢を崩し
姿勢を直そうとするも強力な磁力が働いているのかショロトルの右腕から離れることができない

もがくガンダムの目の前にショロトルの射出された左腕が迫る
ショロトルの格闘専用兵器ヒートメイデンだ
0359通常の名無しさんの3倍
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2020/03/17(火) 21:57:31.86ID:ySb85jLS0
MA ショロトル

基本設計はアプサラスのものを奇襲しているものの大型メガ粒子砲を装備していない
代わりに格闘専用兵器ヒートメイデンを搭載したゾゴックの上半身が設置されている

ヒートメイデンは左右一対の投擲型兵器である
まず左手のメイデンが相手と接触して内部のマグネットで相手の動きを止め
右手のメイデンで相手を押しつぶす(右手から攻撃を仕掛けることも可)
メイデン自体はガンダリウムで出来ているうえビーム兵器を超える熱量で
赤熱化することができるためビーム兵器が通用しない

名前はアイアンメイデンからとられたと言われているが
一説にはジオンの技術将校(>>336)の個人的趣味からきているのではという噂がある
0360通常の名無しさんの3倍
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2020/03/19(木) 10:34:05.04ID:vt4YgnwA0
主人公は反ラクス政権レジスタンスの一員。
搭乗機はオーブから強奪したアカツキ2号機。
強奪後「アテルイ(阿弖流為)」と改名。
レジスタンスはアークエンジェルも強奪し「マサカド(平将門)」と改名。
レジスタンスの総旗艦は「チェ・ゲバラ」(アガメムノン級)。
その他「スパルタカス」「ウイリアム・ウォレス」「レーニン」「オオシオ(大塩平八郎)」「パンチョ・ビリヤ」といった名の艦艇が登場。
後半主役機はデスティニーのコピー機で名前は「クロムウェル」 。
0361通常の名無しさんの3倍
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2020/03/19(木) 22:34:53.59ID:IW/N/P2Q0
>>358続き

迫るMAショロトルの左手
ショロトルの右手につかまったスピリットガンダムはバーニアで半回転すると
ショロトルの右手に左手がぶつかる形になりその衝撃でガンダムは弾き飛ばされる

数100m落下して地上すれすれでガンダムの体勢を立て直す少年
その間同乗の少女はショロトルのヒートメイデンを分析していた
「あの兵器の温度は十数万度あるわ。ビーム兵器は通用しないっ!」
その言葉から少年はある作戦を思いつきガンダムの進路を海に向ける

しかしもう一機のショロトルがビーム兵器でガンダムを牽制しようとするが
地上から連邦カラーのケンプファーに狙撃され狙いが定まらない
「牽制には牽制だろっ!」ケンプファーのコクピットからすうどんが
ガンダムとショロトルの一騎打ちの形になった

海上に出たガンダムは飛行をやめ海中に潜航し始める
ショロトルは赤熱化した右腕を発射、超高熱の右腕は周りの海水を瞬時に蒸発させつつガンダムに迫る
0362通常の名無しさんの3倍
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2020/03/19(木) 22:53:14.66ID:IW/N/P2Q0
ショロトルの開けた穴からガンダムが飛び出してMAショロトルの横をすごいスピードで抜けていく
右手のケーブルは切られていてマグネットは機能しなかった
ショロトルは振り返って左手のヒートメイデンを発射しようとした直後、海面が爆発して巻き込まれる
超高温のヒートメイデンが海水と反応して水蒸気爆発が起こっったのだ

大きなダメージを受けたショロトルだがそれでも左手のヒートメイデンをガンダムに向けようとする
ガンダムも赤いムチ(ビームウイップ)を発現させてショロトルに急接近する
交差、メイデンをかいくぐったガンダムがビームウイップをショロトル下部のミノフスキークラフトクラフトにたたきつける
二基あるクラフトの一基を破壊されたショロトルは戦闘を維持できなくなり徐々に落下していった
0363通常の名無しさんの3倍
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2020/03/20(金) 08:32:53.35ID:RKbT9hYd0
メキシコ宇宙港

空港内の大型ディスプレイでガンダムとMAショロトルの戦を見ていたジオンの技術将校(>>336)は
部下」にMS部隊の撤退とシャトルの打ち上げを行うよう命令した
「しかしショロトルは回収して一緒に宇宙にあげるつもりだ他のでは?」と部下
「ふん、あいつらは私を打ち上げるためのと尊い犠牲になったのだよ。その気持ちは汲まないとなあ」
(最初から見捨てるつもりだったのでは?)という疑問を部下は口には出さなかった
空港には近隣の連邦基地よりGM2が複数到着、さらに上空にはベースジャバーに乗ったGM2の部隊が駆け抜けていく

GM2部隊は戦闘地域にも表れ、部隊の半分は逃亡したジオンを追跡を始める
残りの半分はエゥーゴのMSに銃を突き付けていた
少年たちのガンダムにもすうどんのケンプファーにもGM2の銃が付きつけられる
GM2部隊隊長「武装解除してティターンズに投降しろ」
彼らはティターンズの命令下で動いていた
エゥーゴとジオンの戦闘終了時に事を起こすのを命令したのもティターンズである

ティターンズのアルビオン級2番館ブルワークが戦闘地域に到着したのは間もなくであった
副艦長「予想していたとはいえ連邦の腐敗は相当なもんですな」
艦長は無言で戦場を眺めている
副館長「やるんでしょ?自分らがここに来たのはなんかの運だと思うんです。この流れに乗らないと」
艦長「…運ではないぞ。一人一人の人間が運命と戦った結果がこの奇跡を生む」

「艦長!」
「…よし!我々も運命と戦いを始める!ついてきてくれるかっ!」
「当然です!」「艦長とともに!」「ティターンズを叩き潰しましょう!」
艦長の呼びかけに次々とブリッジのメンバーが声を上げる
その声を聴いてヘンケン艦長は腹を決めた
0364通常の名無しさんの3倍
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2020/03/21(土) 09:57:34.78ID:17Puci1i0
戦闘地域上空に待機したブルワークからオルクの乗ったベースジャバーが次々と降下してくる
GM2が拘束しているエゥーゴのMSを受け取りブルワークに積み込む手はずであった…が

唐突にブルワークからすべてのMSや軍需施設に通信が入る
「唐突な通信で迷惑をかける。私はブルワーク艦長のヘンケンだ。唐突ではあるが
 本艦はティターンズの管轄から離脱することになった。以降は連邦所属の一部隊として
 人類の、そして地球圏の安寧のために戦い続けることをここに宣言する!」

唖然とするGM2部隊を横目にエゥーゴのMSはベースジャバーに乗って次々とブルワークに収容されていく
ガンダムはケンプファーを見るがケンプファーは顔をブルワークに向け乗ることを示唆する
少年は少女の顔を見てともにうなづきガンダムをベースジャバーに乗せる

数10キロ離れた軟禁用施設でブレックス准将は少し微笑んだ
今頃ジャミトフ総裁は状況の確認で大あらわになっているだろう
表向きは反地球連邦組織だが裏ではマーセナス家やゴップ元大将ら複数の有力政治家が後ろ盾になっている
いつもは対立する政治家たちが反ジャミトフで一致して様々な形でバックアップしているのだった
「総裁、あなたのシナリオを望まない人間は少なくない。たとえ私がいなくてもあなたの野望は止めて見せる」
0365通常の名無しさんの3倍
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2020/03/21(土) 23:48:00.27ID:17Puci1i0
「だから政治家は力でねじ伏せるべきだと申し上げたではないですか」
種子島の打ち上げ基地でバスク・オムはジャミトフ総裁に苛ついた
ブルワークを追撃するためのHLVの打ち上げ準備が進んでいた
操縦席にはかつてヘカトンケイルのパイロットだった男が座っている

そのころブルワークは宇宙に出ていた
格納庫内でガンダムから降りた少年たちは同じくブルワークに乗り込んだたこ艇長たちを見つける
痴話げんかを始めたすうどんとあかし先輩を横目に再会を喜び合う一行
「お前らにぎやかだな」
新メンバーの顔を見るためにヘンケン艦長は格納庫まで下りてきた

「ところでなんで君は仮面をかけているんだ?」
艦長に聞かれるまで少年は仮面をかけていたことを忘れていた
あわてて仮面を外す少年。艦長は少年の顔をしげしげ見て
「君が…准将の言っていた少年だったのか」
少年は艦長の目をじっと見つめてうなづく
「…すまない、君を木星に連れて行くことは出来なくなった」
艦長は深々と頭を下げた
0366通常の名無しさんの3倍
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2020/03/23(月) 23:38:26.96ID:OXcWl7sB0
ヘンケン艦長が言うにはブレックス准将は木星船団のトップに話を通して少年を次の船に乗せる手はずになっていたが
准将が拘束されたことで木星船団のトップが警戒し載せることができなくなったと返事が来たということらしい
艦長はあえて少年をエゥーゴには誘わなかった
組織のこれからを考えると少年に重荷を背負わせたくなかったのだ

ブルワークは一路サイド5に向かっていた
連邦軍はゴップ元大将が後ろから手をまわしていたのか接触することはなかった
代わりでもないだろうがジオンのムサイ級2隻が接近してきた
彼らはすでにエゥーゴに参加していてブルワークのエスコートに来ていたのだった

水先案内を務めるザクが進路上にMAの残骸らしきものを見つけ排除のため接近する
接近して初めてそれがMAではなく、巨大なMSであることを確認するザク
突然内部から発熱反応、光る二つの目、このガンダム型MSは生きていたのだ
この巨大なガンダムはティターンズ内では「クンバカルナ」と呼ばれている
クンバカルナはブルワークに向けて砲撃を始めた

コクピットではかつてヘカトンケイルのパイロットだった男がブルワークをにらんでいた
「いるのだろう少年?会いに来たぞ、木星が我々を見ているぞ」
0367通常の名無しさんの3倍
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2020/03/24(火) 22:52:24.24ID:KEbyWVC30
RMS-131 クンバカルナ

ジムガードカスタムの後継機として艦隊防衛用に開発された
MAとの戦闘も視野に入れているため新規開発のフレームを使い機体は30m級にまで大型化している
核融合炉は大型化し、収束拡散が可能な大型のビーム砲を胴体、ひざに4基搭載
手足はAMBACに関節が耐えられるよう末端部が小型化、手のひらににビームサーベルを兼ねる小型ビーム砲を搭載されている

本来は2人で操縦するものだが>>366の機体はサイコミュを組み込むことで一人で操縦が可能
更にマグネットコーティングを全身に組み込むことで大型MSにもかかわら素早い動きをとることが可能
0368通常の名無しさんの3倍
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2020/03/28(土) 08:27:14.22ID:7e+IoMLp0
発足直後のエゥーゴ(その一)

大陸復興公社総裁のジャミトフ総裁の締め付けにより地球圏のジオン残党は資金源を失いつつあった
実はジャミトフは残党の破壊活動の活発化を狙っていたのだが
それを防いだのは地球圏の資本で作られた民間軍事会社であった

民間軍事会社に元連邦軍兵士に加え多くのジオン残党の軍人が入社した
デラーズ紛争以降、原理主義的なジオニストは地球圏からほぼ一掃され
地球の会社に使えることに違和感を感じるジオン残党兵は少なくなっていたのだ

しかし地球が復興するにつれ地球の財閥間での対立が発生
ついにお互いの民間軍事会社同士がMSで衝突する事態が発生する
その収集に動いたのがブレックス准将であった

准将は民間軍事会社同士の協力体制の構築を提案
それは発展し、やがて統一された基準を持つグループに成長していった
Advance Earth sphere Ungoverment Guard-group(進歩的地球圏非政府防衛グループ) 
エウーゴの発足である
0369通常の名無しさんの3倍
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2020/03/28(土) 09:36:36.67ID:7e+IoMLp0
発足直後のエゥーゴ(その2)

ジオン残党狩りで勢力を拡大していたティターンズはエウーゴの成立に危機感を持っていた
そこでティターンズはまずエウーゴの母体である民間軍事会社を非合法化しようとしたが失敗
(以降ティターンズは事あることにエゥーゴは非合法組織と主張している)

次にティターンズは非ジオン系のスペースノイドの反政府運動の弾圧を開始
コロニーを守ろうとする民間軍事会社との衝突が始まりエゥーゴとの緊張が高まっていった
(地球連邦議会はティターンズの影響が高まっていて表立って反対する議員がいなくなっていた)

議会が機能しないことにエゥーゴ内には「もはや反地球組織(Anti Eaith Union group)と呼ばれても構わない」と
ティターンズとの直接対決を主張する人間が続出
ブレックス准将はメキシコで決起集会を行うことで暴発を抑えようとするが決起直前にジャミトフに逮捕される(>>352)

しかしエゥーゴの非公式スポンサーであるアナハイムが影響力を発揮して暴発を抑えていく
それはブレックス准将がいざというときに用意していたストッパーでもあった
0370通常の名無しさんの3倍
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2020/03/29(日) 08:49:54.32ID:fbu7Bg7C0
>>366続き

至近距離でのザクマシンガンはクンバカルナの装甲に傷一つつけることは出来なかったが
その衝撃はビーム砲の射線をずらしブルワークに命中することはなかった
クンバカルナはザクに攻撃しようとするもザクは距離をとって次々と回避する

ムサイ級2隻は搭載MS の展開を終え砲撃のためブルワークの前方に展開していた
ブルワークはカタパルトでオルクの発進を行っている
少年たちのガンダムも宇宙戦用に調整されオルク隊の後に発進する予定であるが…
すうどん「俺のケンプファーは?」
整備子ちゃん「ごめん、ジオンのMSはちょっと対象外で…」

ザクとリックドム隊はクンバカルナを取り囲み波状攻撃を加えていた
クンバカルナに乗る男は胸の勲章を触って感傷にふけっていた
この勲章はジオン残党「クー」の本拠地を壊滅させた際にバスク・オムから与えられたものである
突然目を見開き男が叫ぶ「いつも通りの計算通りなんだよ、お前粗の行動は!」

次の瞬間クンバカルナの全身が光り輝く
体中に搭載された拡散ビーム砲が発射されたのだ
次々とビームが命中して爆発するザクやリックドム達

男「こういうこともできるんだよ!」
収束モードに変更して強力なビームを発射するクンバカルナ
そのビームはムサイ艦のエンジン部に命中して撃沈するムサイ艦

少年はカタパルトに接続されたガンダムを通してこの映像を見ていた
そしてクンバカルナの後ろに木星が輝いているのを見た
「木星が見ているのか…」
少年は仮面をかぶった、まるで「木星の神様」の視線をさえぎるかのように
0371通常の名無しさんの3倍
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2020/03/31(火) 23:45:22.58ID:9OpD5rZH0
発足直後のエゥーゴ(その3)

エゥーゴの構成団体である民間軍事会社は軍人の出向を認めている
その際に階級の持ち込みも認められていて階級により処遇が異なる
元軍人も除隊時の階級で同様に扱われ階級による上下関係も存在し事実上の軍隊になっている

民間軍事会社には階級を決める権限がないため入社した民間人には階級は存在しない
しかし成績によって待遇が異なってくるためそこから事実上の階級を周りが判断することができる
0372通常の名無しさんの3倍
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2020/04/02(木) 22:31:08.15ID:7eMMMIcr0
>>370続き

カタパルトの上のガンダムのハッチがゆっくりと開く
少年「ここならまだ降りることができる。この戦いは僕とあいつの戦いなんだ」
少女「あたしも呼ばれたんだ。ここまで来たのだからあたしにも戦わせてよ」

少女にはニュータイプの素質はあった
その素質を利用してニュータイプ研究所に忍び込むことができた
ニュータイプの少年と一緒に行動することで少女のニュータイプ能力が開花した

今の少女は人には見えないものが見え遥か彼方の人の存在を実感することができる
サイコミュを使えば少年同様ミノフスキー粒子を操ることができる
少女の人生はそれまでとは大きく変わってしまうだろう、その責任を少年は感じていた

「そんな事深く考えることはないよ」少女は少年の思念を感じて明るい声で答えた
「人と関わるのってそういうことでしょ、誰かのさりげない一言が人の人生を変えてしまう
 私はこの変化を前向きにとらえているの、できることが増えたのを素直に楽しみたいのよ
 だから一緒に行かせて、呼んだ人に会いたいのよ」

少年の疑問が消えたわけじゃない、でも少女の言葉に応えたいと思った
ハッチを閉じてゆっくりと話す「…一緒に行こう、あっという間に片付けよう」
そして明るいトーンで叫ぶ「スピリットガンダム、出ます!」
0373通常の名無しさんの3倍
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2020/04/03(金) 23:53:27.50ID:0zx4Bgwo0
大破したムサイ級巡洋艦「イアト」救出に向かったブルワークを援護するため
オルク隊はビーム拡散用ミサイルをクンバカルナ周辺に向けた発射する
クンバカルナの拡散ビーム砲が封じられたのを確認するともう一隻のムサイ級「ヴィト」が
ミサイル攻撃をクンバカルナに仕掛ける

男「いい連携だ、だが!」
クンバカルナの手のひらから30mはあるビームサーベルが出現するとミサイルを薙ぎ払い始めた
ビームサーベルの強大な熱量は接近しただけでミサイルを次々に爆破させる
それどころかサーベルを振り回すだけで周辺のビーム拡散膜を無効化し始める
これではまた拡散ビーム砲が使用されてしまう…

少年「ちょっと待てよ!」
その声に反応したクンバカルナは視線を上げるとそこには月があった、満月だ
その満月を背にしてスピリットガンダムが突撃してきた
少女「ヘイエルダール、Iフィールド全開!このままぶち当たって!」
体当たりされたクンバカルナは体勢を崩しつつ数100m後退する

ブルワーク内で整備子ちゃんは複雑な思いでこの映像を見ていた
あのIフィールド発生装置も本来はもっと低出力なはずである
それをあの少年少女は数倍にして使っているのだ
そうなることを当てにして発生装置を取り付けた自分…
ちょっと癪だったからオマケをつけてやった
「よく聞けよ、ヘイエルダールの中にビームサーベルが入っているからな、それを使ってやっつけて来い」
0374通常の名無しさんの3倍
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2020/04/04(土) 09:53:29.94ID:rlnhdWqA0
少年少女はミノフスキー粒子を操りビーム関係の兵器の威力を何倍にして使うことができる
ビームエッジを展開させて使う赤いムチ、ビームウイップも指に装備した小型ビームトーチの力を
増幅して鞭状に変形させたものである

今ガンダムにはヘイエルダールから取り出されたビームサーベルが握られていた
少年、少女の意識がサーベルに結集するとサーベルの長さが伸び始める
20mの長さになったビームサーベルは緑色の光になり更に明るい光を発し始めた

男「比翼連理の力を得たか、それぞ大元に至る道」
クンバカルナは左手からも巨大ビームサーベルを発生させてガンダムに襲い掛かる
男「だが認めぬ、お前たちは世界を破滅に向かわせる!」
0375通常の名無しさんの3倍
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2020/04/04(土) 23:41:28.14ID:rlnhdWqA0
(解説)サイド5とアナハイム

1年戦争終了後コロニー公社はコロニー再建をアナハイムに発注
再建されたコロニーの業務をアナハイム子会社が代行することで
事実上のアナハイム社が管理するコロニーが誕生することになる

また再建したコロニーを登記上は廃棄コロニーとして装うことで事実上のエゥーゴの基地として利用したものもある
そうしたコロニーはサイド5内に複数ありかなりの艦艇が集結しつつあった
周囲には大戦時の残骸などのデブリや小型資源衛星が浮遊していて敵の索敵を防いでいた

しかしクンバカルナは資源衛星に偽装することでエゥーゴのの監視の目をかいくぐり
ブルワークの前に現れることに成功する
それはパイロットの特殊作戦(>>339)で得た経験とニュータイプ能力が組み合わさってはじめて成立するものであった
0376通常の名無しさんの3倍
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2020/04/06(月) 23:40:28.54ID:1pNDCnn10
>>374続き

クンバカルナとガンダム双方の巨大なビームサーベルがぶつかり衝撃で2機とも後ずさりする
間を詰めたクンバカルナの右手のビームサーベルをガンダム左手のヘイエルダールのIフィールドで受け止め
ガンダム右手のサーベルをクンバカルナ左手のビームサーベルで受け止める

男「なぜだ?なぜおまえは生き残ろうとする
  お前がブルワークがメキシコに呼び寄せたのだ、エウーゴが勢いずくぞ
  やがてスペースノイドが戦争を仕掛けてくるのが分かっているのか!」

クンバカルナのサーベルの出力が上がったのかガンダムを押し始める

あまりのも理不尽な悪意に少年が反撃する
 「…あんたに何が分かる!垣根なんて何時かひっくり返されてしまうんだ!」
少女が続ける
 「月や木星に行って帰っても地球は温かく迎えてくれるよ
  …人も優しくできるでしょ?手を差し出されたら握りたくなるでしょ?」

少年少女の意思に呼応したのかガンダムのサーベルが更に発光してクンバカルナを追い詰める

デブリに押し付けられるクンバカルナ
白い剣(ミノフスキーソード)を発生させてクンバカルナを停止させようとする少年少女
しかし攻撃しようとした瞬間突然ガンダムが緊急停止してしまう
少年少女のニュータイプ能力にガンダムが対応できなくなってしまったのだ
  





  
0378通常の名無しさんの3倍
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2020/04/07(火) 22:27:12.27ID:+PpwI6MV0
スピリットガンダムの動力炉は低出力で少年たちの能力で数倍に引き上げていた
しかし強敵に立ち向かうためさらに引き上げた結果限界を超えてしまいセーフティが起動してしまったのだ
ガンダムは背中の移動砲塔用の動力炉の出力を本体に回すもののほとんど動かない

その間にクンバカルナはデブリからはい出し攻撃態勢をとろうとしていた
パイロットの男は先ほどまでの劣勢に対する反動で正気を保っていなかった
声にならない叫びをあげガンダムに向かって接近する
クンバカルナの周りにまるで気体がまとわりついているように見える

少年が「その力は危ない」というがクンバカルナは巨大なビームサーベルを発生させた瞬間
クンバカルナの手足から炎が上がりだす
かって少年がテストドライブで起こした事故と同じ現象をクンバカルナは起こしていたのだった
0379通常の名無しさんの3倍
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2020/04/10(金) 21:53:27.46ID:45SqdfPt0
MRX-002-3の暴走事故(>>328)があったのち同様の暴走事故を起こさないために様々な対策が期待に組み込まれた
核融合炉はディチューンされて出力は下げられ、特定の条件でサイコミュは緊急停止する

その特定の条件とは恐怖である
少年の場合はサイコミュにつながれた時に木星の悪夢を再体験したことで恐怖が増大し
その恐怖をサイコミュが拾ってしまいそれが自懐現象を引き起こしたのだ

今クンバカルナで起きているのも同じ現象である
ガンダムに負けたことで自我が保てなくなりそこから恐怖に飲み込まれたのだった

クンバカルナの表面に光の玉が現れ次々に自機を破壊していく
赤い炎の中でクンバカルナはまるで木星の赤い巨人のように少年には見えた
あの時と同じように赤い巨人は手をガンダムに伸ばしてくる

その手のひらについたビーム砲がガンダムのほうを向いた
0380通常の名無しさんの3倍
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2020/04/11(土) 09:57:21.03ID:iqt9yIAR0
ガンダムは躊躇することなくクンバカルナの右手を握った
「お肌の触れ合い」通信をつかって少年はクンバカルナのパイロットに話しかける
「救援します。機体を捨てて脱出をしてください」

クンバカルナの中で男は困惑していた
もしガンダムが逃げたら攻撃するつもりでいた
しかし少年たちは危険を顧みず自分を救出しようとしている

かつて地球のジオン残党本拠地で戦った時(>>343)
男はMSで人の乗ったザクをガンダムに投げつけて少年の隙を誘った
自分がどれだけ卑怯な人間か少年たちは知っているはずである

でもそんな自分を少年たちは救出しようとしている

男は自分が負けたことを認めた
するとクンバカルナの表面の光が消え自懐現象が収まっていった
精神が安定して恐怖が消えたのだ

男はコックピットを開けようとするがロックしているのかなかなか開かない
その瞬間アラートが鳴り響き画面に危険情報が映し出される
…クンバカルナの核融合炉が損傷している…
0381通常の名無しさんの3倍
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2020/04/13(月) 22:32:47.35ID:FcDdWqwL0
クンバカルナの核融合炉の容器が損傷し内部の高圧に耐えられなくなりつつあった
徐々に容器は崩壊をはじめ機体自体も高熱と化していた

パイロットもまた躊躇しなかった
右手を動かしガンダムを振りほどく

「なんで…?」少年はガンダムを動かして再接近しようとする
が2機のオルクがガンダムをつかんでクンバカルナから全速力で離れ始めた

少年少女は何が起こっているか理解できない

クンバカルナのパイロットはモニターを見て少し安堵した
「この距離な…」
次の瞬間クンバカルナは大爆発をした



呆然とする少年に隣のオルクのパイロットから通信が入る
「ティターンズのマニュアルに記載されている行動です。僚機を被害に巻き込まないための
 …あなたを守りたかったのでしょう」

少年は何も答えなかった
仮面の下で一筋、涙が流れたのは少年以外誰も知らない
0382通常の名無しさんの3倍
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2020/04/13(月) 23:27:16.24ID:FcDdWqwL0
サイド5の偽装コロニーにアルビオン級ブルワーク、ムサイ級ヴィト
そして大破されたムサイ級イアトが複数のソドン巡行船に曳航されて到着したのは18時間後のことであった

コロニーの展望台からウオン・リーは苦々しくこの風景を眺めていた
「迎えに行かせただけで、こうか。こんな部隊でティターンズに対抗できるものかよ
 …準備に1年は必要だな、それと新しいモビルスーツも発注しないとな

少し思惑してからまた愚痴をこぼす
「ざっと見ても必要経費が多すぎる。魅力的な見返りがないと窓際族になっちまうか
 だから俺みたいな男が選ばれちまうわけだな、…けつを叩けということか」
0383通常の名無しさんの3倍
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2020/04/14(火) 22:38:49.08ID:/fYW+SmD0
「上層部はこんなものまで使おうとするし…な」
ウォン・リーの手にはバイオセンサーの試作品が握られていた
ジオンの技術将校(>>336)が極秘ルートでアナハイムに提供したものである
「肝心の中身がなければな…、残念だがあと一枚カードが足りない」

クンバカルナの強襲の件もあり複数のMSが索敵のため艦艇の周りに展開していた
ブルワークのデッキにはスピリットガンダムが待機し対空監視を行っている
何かに気付いたのかガンダムが視線をウォン・リーに向ける
するとウォン・リーの手の中のバイオセンサーが反応し始めた

「これで、博打ができる」

ガンダムに乗っている少年はエウーゴに入隊することを決心していた
エウーゴとティターンズの戦いに自分は深く関わってしまっている
そしてこの戦いはこれから多くの人達の人生に良いとは言えない影響を与えることになるだろう
少しでも早くこの戦いを終わらせることが自分の責務なのだと確信していた

少年にもう葛藤はなかった
クンバカルナとの戦いが少年を少しだけ成長させていた
0384通常の名無しさんの3倍
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2020/04/14(火) 23:07:48.09ID:/fYW+SmD0
(解説)エウーゴの出資者

結成当時のエウーゴは民間軍事会社の集合体という状態であり軍人の出向も求められるなど
事実上の軍隊として系統的には地球連邦の指揮下に存在する
しかし民間軍事会社が母体になっているため資金面では独立採算制をなっていて
出資者(スポンサー)からの資金で行動している

新たなスポンサー獲得や武器購入の交渉のためエウーゴには民間からスペシャリストが登用されていて
あかし先輩もおこのみさんのいるゼネコン会社からスカウトされてエウーゴに「入社」している

またウォン・リーのように出資者が直接エウーゴ内でマネジメントする場合もある
これはエウーゴの構成上部隊の一部が謀反を起こし暴走する危険性があるため
直接前線に赴き目を光らせる必要があったのだ
派遣された出資者は貧乏くじを引かされるようなものであまりいい気持ちはしなかったようだ
0385通常の名無しさんの3倍
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2020/04/15(水) 23:21:39.28ID:tkDdurMP0
>>383続き

一年が過ぎた

ティターンズが推し進める敵を作り出しては叩き潰して権力を拡大する政策はさらに拡大し
ついにジオン系でないスペースノイドによる非暴力のデモまで鎮圧し始めていた

ジャミトフ総裁にとっては権力を握るためだけの行動は
結果として地球圏をアースノイドとスペースノイドの対立する構図に変えてしまった

その中ついに30バンチ事件が起きる
事実上の虐殺であるがティターンズの圧力にマスコミは屈し全く報道されることはなかった

「私たちは戦うときがきたのだ、人を嫌悪しそして拒む者たちと!」
ティターンズの愚挙に抗議するため月面都市イプシロンでエウーゴは決起集会を行っていた
準備の整ったエウーゴが遂にティターンズに戦いを挑むのだ

宣言をするのはティターンズの軟禁状態から生還したブレックス・フォーラ准将
その横にはその救出作戦を指揮したクワトロ大尉が立っていた
アナハイムからはウォン・リーの上司であるメラニー・ヒュー・カーバイン会長が参加している

この決起集会にはエウーゴ内のニュータイプパイロットが集結していた
連邦軍にいたニュータイプはティターンズの迫害を避けるためエウーゴに集まっていたのだった
その中にはかつてスピリットガンダムのパイロットだった少年少女がいた
0386通常の名無しさんの3倍
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2020/04/16(木) 22:52:52.55ID:Gb1Bb0mV0
この決起集会の幹事でもある’あかし’先輩が少年少女に再会したのは会場そばのベランダであった
「疲れちゃった?クワトロ大尉があなたたちを探してたわよ」
「あの人は…仮面付けた状態で会うのはちょっと気が引けるんですよ」と少年
少年は1年前のクンバカルナ戦以降、人前では仮面を外さなくなっていたのだった
「まあ、恥ずかしいだけですから」
と先輩のあだ名のもとになった明石焼きをほおばりながら少女がツッコミを入れる

少年少女はこの月面都市イプシロンで1年間テストパイロットを務めていた
スピリットガンダムに搭載されたサイコミュの性能試験
また初期型のバイオセンサーを搭載した新型機「ジム・ダリア」の実証研究
後者はエウーゴがニュータイプを戦力に組み込むということであった

クワトロ大尉はバイオセンサーに懐疑的で少年たちに意見を求めていたのだった
イプシロン市での研究を基にアナハイム内でバイオセンサーは改良されるが大尉は自分のMSには搭載しなかった
後に極秘にMS組み込まれたバイオセンサーが原因でクワトロ大尉は愛弟子を失うことになるがそれはまた別の話である

「で、’おこのみ’さんたちは元気ですか?」少年は話題をそらしてきた
「’たこ’艇長と一緒に地球に帰ってから元の会社で頑張ってるわ」
「’たこ’艇長エウーゴに残らなかったのですかあ?」少女はちょっとびっくりした

「まあ家庭もあるからねえ、時給やすいでしょ、ここ」
’あかし’先輩の問いかけに応えようと思ったがクワトロ大尉がこっちを向いていることに気が付いた
「ちょっと俺失礼します」「え?」「一緒に来て」「ああ、そういうことね」
突然格納庫に向いて走り出す二人の行動が’あかし’先輩は理解できなかった

異変はパーティ会場にも起こっていた
場内の複数のニュータイプが明らかに何かに反応している
クワトロ大尉はMS発進の指示を行っている

同時刻、イプシロンから300km 離れた上空でティターンズのMSハイザック一小隊が接近していた
目的はエウーゴ決起集会の制圧である
0387通常の名無しさんの3倍
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2020/04/16(木) 23:38:48.30ID:Gb1Bb0mV0
ハイザック小隊隊長「いいか、あそこではスナイパータイプのMSが2機あるだけだ
          その2機を沈黙させたのちすべてのエアロックを制圧する
          30分以内で行え!いいな」
部下       「は!」
ベースジャバーに乗ったハイザックは低空を猛スピードで月面都市イプシロンに接近する

少年少女はイプシロン市のMS格納庫に到着する
彼らの前にテストパイロットを務めた新型MS「ジム・ダリア」が2機準備されていた
整備子ちゃん「 あとちょっとで発進できる…ておい!」
少年少女はジム・ダリアを通り過ぎてもう一機のMSの前に立つ
彼らのかつての愛機スピリットガンダムだ

整備子ちゃん「これは明日になったら解体されるの知ってるでしょ、ね?」
スピリットに搭載されているサイコミュはオーバースペックで能力をフルに使うためには機体自体を作り返す必要があったのだ
少年たちの要求でで2機の戦闘機が合体する重MSになる予定である

「でも今日は解体されないんでしょ、ラストドライブだよ」
少年はそういうと意識を集中してサイコミュを起動、ガンダムの目が光る
「ダリアの準備も進めていてよね、たぶん自分以外の人が乗ると思うから」
と少年は言い残すとガンダムはエアロックに入り込んだ

整備子ちゃん「タフになったよねあの子」
少なくても1年前の線の細さはどこにもないわ…と整備子ちゃんはそう思った
0389通常の名無しさんの3倍
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2020/04/18(土) 09:10:16.39ID:sJvHl+uC0
「想定にないMS出現、優先標的をあのMSに変更せよ」
ハイザックがマシンガンを構える中、エアロックから現れたガンダムは月面を猛ダッシュ
大ジャンプをした後背面スラスターを全開にしてハイザックに接近する

ハイザックもベースジャバーからジャンプガンダムに襲い掛かる
腰に携帯したエネルギーCAPが発光し右手のビームエッジから白い光(ミノフスキーソード)を発現するガンダム
「そんなもの、ハイザックの重装甲に通用する物かよ!」
しかし白い光は左手からも発現、二刀流になったガンダムは二つの剣を合わせてでハイザックを唐竹割にする
「切られた」ハイザックは動力が停止し墜落していく

墜落したハイザックはイプシロン市から遅れて発進したジムダリアに拘束される
ジムダリアの臨時パイロット「すげえが…あれはニュータイプの力じゃない」
現在、ほとんどのニュータイプにとってその力は相手を検知するもので
スピリットガンダムのようにミノフスキー粒子を操る力は彼らにとっても「魔法」であった

「なんでうちらの商品で戦わない!」
モニターを見て怒り出すメラニー会長をよそにクワトロ大尉は凝視していた
「人の可能性は色々あるとは思わないか?」
クワトロ大尉の横でブレックス准将が語り掛ける
「今は『魔法』でもいつかそれが人の普通の力になる、と信じていたいのだよ私は」

瞬く間にハイザックを沈黙させるガンダムだが戦闘態勢を終了させる気配はない
それは月面上で展開するジムダリア隊も同じである
ハイザック小隊の後方で炊きしていた一機のMSが接近してきた
真っ黒なハイザック、恐らくは何らかの改良がされているはず

クワトロ大尉「人、なのか?」
彼だけでなくここにいるニュータイプは同じ事を感じていた
あまりのも異様なか気配をあのハイザックから感じていたのだ
0390通常の名無しさんの3倍
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2020/04/18(土) 19:00:21.15ID:TiYNWBTT0
少年だけがあの異様な気配の正体を知っていた

ムラサメ研究所は少年を含む複数のニュータイプについて詳細な研究を行い膨大なデータを持っていた
そのデータをもとに人の精神をいじり、ニュータイプの力だけを取り出すための存在
その精神的不安定さによる体への影響を抑えるため人工的に肉体を強化された存在
のちにそれは「強化人間」と呼ばれることになる

その「試作」がガンダムに襲い掛かった
付近にいたニュータイプは彼の気配が複数の人間のものが混ざったものとして認知されていた
少年にはそれが誰の気配なのかもわかっていた
クンバカルナのパイロットとおそらくは自分そしてあの研究所で感じた複数のニュータイプ
それらがまるでフランケンシュタインの怪物のようにつぎはぎにされて憎悪だけをぶつけてくる

黒いハイザックは両手にヒートホークをもってガンダムに突撃してきた
異様さを感じ取っ月面のジム・ダリアはガンダムを援護するためビームガンで援護するものの
ハイザックはそれらの攻撃をすべて紙一重でかわしガンダムにキックを浴びせてきた
ガンダムは黄色い爪Iフィールドクローで受けるものの弾き飛ばされイプシロン市付近のクレーターに墜落する


遥か遠方の月軌道上
アレキサンドリア級重巡洋艦「ソルベ」のブリッジは黒いハイザックと通信が取れなくなって混乱していた
ソルベとレーザー通信することでソルベとイプシロン市を攻撃したハイザック隊との通信の中継をおこなっていたのだが
ハイザック隊が全滅してから通信が取れなくなっていたのだ

「ムラサメ研究所はとんでもないものを提供してくれた」ソルベの艦長は少し毒づいた
0391通常の名無しさんの3倍
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2020/04/19(日) 08:07:30.34ID:TKnt6pPU0
>>330 訂正します

>付近にいたニュータイプは彼の気配が複数の人間のものが混ざったものとして認知されていた

>月面都市イプシロンでモニター越しでこの戦いを眺めていたクワトロ大尉と彼の付近にいた
 ニュータイプ達は黒いハイザックのパイロットの気配が複数の人間のそれが混ざったものとして感知していた
0394通常の名無しさんの3倍
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2020/04/20(月) 23:26:42.46ID:CrY4a4l/0
月で研究に使われるようになってからガンダムの背部にはスラスターが増設され推進力が増えている
ハイザックの攻撃で墜落しそうになったガンダムはスラスターを全開にして噴射
月の砂を巻き起こしてガンダムの姿は見えなくなった

黒いハイザックは粉塵めがけて漁ワンのヒートホークを投げつけるが
粉塵から出てきた二つの赤いムチがヒートホークを瞬時に切り裂く
ハイザックは腰から20mはあるガンダリウム合金製の制裁棒を構えると粉塵の中に飛び込んでいく

そのころ重巡洋艦ソルベのブリッジではまだ黒いハイザックとの連絡がつかないでいた
実は艦長はティターンズ上層部から提供されたハイザックのパイロットを不安視していた
出来れば作戦に使うつもりはなかったが上層部の意向もあり後方に配置していたのだった
艦長の不安は的中し、黒いハイザックとの連絡が取れなくなってしまったのだ

ガンダムは赤いムチをハイザックにたたきつけるがハイザックは制裁棒で鞭を絡めとる
そして制裁棒を振り回すとガンダムも足を足られ粉塵の外にはじき出される
ハイザックも粉塵の外に飛び出しそのままガンダムに襲いがかる

ガンダムは両手の鞭(ビームウイップ)を黄色い爪(Iフィールドクロウ)に変化させて制裁棒を受け止める
重い一撃…もしかしたらあの制裁棒はガンダリウムエプシロンなのかもしれないと少年ほ思った
MSらしからぬ滑らかな動きで連続攻撃を続けるハイザック、ガンダムは隙を見つけることができない
0396通常の名無しさんの3倍
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2020/04/21(火) 23:00:49.58ID:osiHxv0O0
MSの急激な加速や格闘時の衝撃から内部のパイロットを守るため
OSでMSの制御を行いパイロットへのダメージを低減している
しかしそれではMSは本来の力を出すことは出来ない

肉体が強化された強化人間は副産物としてMS操縦時の深刻なダメージに耐えることができた
強化人間の乗る黒いハイザックも強化人間の特性を利用するためにOSのダメージ低減機能を消去している
パイロットに伝わるダメージは増大するがその反面機動性が格段に向上するのだ

黒いハイザックはスピリットガンダムに制裁棒をたたきつける
力任せにたたきつけられるガンダリウム製の棒は確実な殺意を持ってガンダムに振り下ろされる
「そんなの当たったらシャレにならない!」
少女の絶叫とともにガンダムは回避行動を起こしてギリギリで制裁棒を避ける

アレックスがベースになっているスピリットガンダムは最新鋭機のハイザックに比べれば
基本設計の段階で旧式というしかなかった
先ほどのハイザック小隊を圧倒した戦いはニュータイプ能力で敵の思考を読んで対応した結果に過ぎない
敵が同じ能力を持つ場合、機体性能の差がそのまま戦いに反映される

ガンダムは確実に押されていた
ジム・ダリアは援護のためハイザックに狙いを定めるも誘爆の危険があるため撃つことができない
しかし長く戦ううちに少年はハイザックの攻撃にパターンがあることを発見する
力任せの攻撃を行うため攻撃のバリエーションが少なくさらに重い獲物のため大振りになってしまっている

ガンダムはわざと隙を作りハイザックが制裁棒を振り上げた瞬間赤いムチをハイザックの股間を通して制裁棒に巻き付け
引っぱってハイザックを仰向けに倒し、ダッシュしてハイザックに馬乗りになる
「ここまでです、投降してください」

「なぜだ?」ハイザックのパイロットは感応波で少年たちに話しかける
「なぜお前たちは何故力の使い方を間違える?」その声はイプシロン市のクワトロ大尉にも届いていた
0397通常の名無しさんの3倍
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2020/04/22(水) 23:00:01.15ID:qeIs3iYj0
クワトロ大尉「何者かにとりつかれているのか?しかし誰に?」

かつて巫女と言われた存在はトランス状態になる事で体に神が宿り神託を行うことができたと言われている
黒いハイザックのパイロットは複数の人格をコピーした結果トランス状態に似た精神状態になっていたのだった
ティターンズの巡洋艦ソルベに配属されていた時には突飛な発言を行いクルーは扱いに注意したという

黒いハイザックのパイロットは少年に語り掛ける
「お前たちはその力がどこからきているか知っているのか?
 その力がだれのためにあるのか知っているのか?
 その力が…」

突然言葉が途切れ少しの沈黙の後突然パイロットの口調が変わる
「…お前たちは裁かれるべきだ!この制裁棒の鉄槌にによって!」
脚部のスラスターを全開にしてガンダムを蹴り飛ばしさらに半回転して体を起こす
ガンダムの援護のため接近してきたジム・ダリアの狙撃をすべてかわして急接近
ジム・ダリアに制裁棒を振り下ろす
ジム・ダリアはビーム・ガンを失うもののスラスターで後退して攻撃をかわす

少年はハイザックのパイロットから何かが消えたのを感じた
「宿られた」パイロットが激高して何かを追い出したように見えた
今のハイザックのパイロットはフラッシュバックが暴走している状態である
その混乱を制裁棒を振り回すことで振り払おうとしているように見えた

狙撃ポジションについたもう一機のジム・ダリアに狙撃しないように制止するスピリットガンダム
「あのパイロットを救います」
少年は黒いハイザックと一対一で決着をつけることにした
0398通常の名無しさんの3倍
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2020/04/23(木) 22:53:59.79ID:OHyTu+w50
「制裁棒を持っている奴は正義」黒いハイザックのパイロットは同じ言葉を何回も繰り返す
パイロットにとってハイザックで制裁棒を振り回すことだけが目的になっていた
当然のことだがそれはもう戦争ではない

少年「一気に決めるから」
少女はサイコミュで少年のやろうとしていることは解っていた
難しい要求だけど今の彼女ならやり切れるという自信はあった
少女「…用意はいいわよ」
ガンダムの両手のビームエッジが七色に輝きだす

ガンダムは制裁棒のリーチ内に一気に踏み込んできた
振り下ろされる制裁棒、ガンダムは左手一本で制裁棒を受け止める
衝撃でガンダムの左手のガンダリウムイプシロン製のフレームがゆがむ
それに臆することもなくガンダムは残った右手を制裁棒に振り下ろす

少年少女「砕けろっー‼」

ガンダムは右手も損傷しながらハイザックの制裁棒を破壊することに成功する

ハイザックのパイロットは心の支えを失ったショックで気を失いハイザックは機能を停止した
2,3歩力なく歩いたのち一気に崩れ落ちる
ガンダムはガンダリウム製の両手を損傷したことでビームエッジを発現させることができなくなった
徐々に光を失うガンダムの両手

少年「さよならビームエッジ…」
0399通常の名無しさんの3倍
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2020/04/24(金) 23:11:38.71ID:IKHxvO3j0
鹵獲された黒いハイザックは月面都市イプシロンに運ばれエウーゴ首脳陣が見守る中ハッチが開けられた
中から現れたのは10代の少女であることに首脳陣のショックは隠せなかった
ティターンズは子供たちに人体実験を行いそしてそれを兵器として使用している
特に代表であるブレックス准将はそれを知って落胆したという

ハイザックのパイロットは幼少期虐待を受けていた
少しでも気に入らないことがあると棒で体罰を受けたという
ムラサメ研究所は彼女に制裁棒を与え他人を制裁する権利を与えた
彼女は次第に制裁することに快感を覚え次第にほかにのことを考えなくなっていった
そのあと彼女は複数の人格を頭に組み込まれニュータイプ能力が使えるようになっという
他人の人格を組み込むことは苦痛であるはずだが自分を顧みなくなった彼女には苦痛ではなかった

彼女は治療を受け完治したのは第一次ネオジオン抗争が終わってからしばらくしてからである


整備子ちゃんは帰還したスピリットガンダムの惨状を見て気を失いそうになった
「お前ら少しはぼくのことも考えてくれよ」
0400通常の名無しさんの3倍
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2020/04/25(土) 08:37:15.78ID:Ffq9704j0
スピリットガンダムの損傷は全身に広がっていたが特に両腕の破壊は激しかった
強靭のはずのガンダリウムイプシロンのフレームが想定外というレベルまで破壊されていた
整備子ちゃんは新型機(>>387)に両腕のフレームを使いたかったのにこれでは…

「また設計をやり直しだよお」しょぼくれる整備子ちゃん
「まあ、ちょっとやりすぎたかな?」と少年
「わかっているよ、人命のためならMSの1機や10機ぶっ壊れても仕方ないってね」
文句は言ったものの少年たちの戦い方は整備子ちゃんにもわかっていた

(だから君らのMSのエンジニアになったんだよ)

「ま、もっとすごいの作ってやるからにゃ頭にメガ粒子砲つけるとかさ」
整備子ちゃんは気持ちを切り替えて自信満々で言った
後ろで少年少女が「それは勘弁して…」と言ってるがまるで聞いていない
0401通常の名無しさんの3倍
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2020/04/25(土) 09:35:09.78ID:Ffq9704j0
MS格納庫での少年たちがワイワイ言っている近くにエウーゴ首脳陣も集まっていた

ウォン・リー「のんきなものだ、ばれた以上ここから撤退しないといけないのに」
既にメラニー会長は月面都市イプシロンから脱出している
ヘンケン艦長「彼らがいるとなごみますね、ここが戦場であることを忘れてしまう」
クワトロ大尉「それは必要なことかもしれない、敵は人を道具として使おうとする」

ハイザックのパイロットの強化人間は10代の少女の精神をいじり兵器にしたものであり
それはティターンズが非人道的組織であることを如実に表していた
彼らと対決するためには人の心を忘れてはいけない、エウーゴの首脳陣は深く心に刻み込んでいた

ブレックス准将「この戦いは人を拒むものと人を愛しむものの戦いになる
        敵と私たちにはその違いしかない
        それを忘れてしまった時、私たちは同じ過ちを犯してしまうだろう」
クワトロ大尉「願わくばすべての人の愛しむ力が拒む力を上回ることを…」


宇宙世紀0085年、エウーゴは結成され地球連邦を私物化しようとするティターンズに戦いを挑んでいった
しかしそれはティターンズによってアースノイド対スペースノイドの戦いに変えられてしまい
地球圏は混乱の時代を迎えるのである
0402通常の名無しさんの3倍
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2020/04/26(日) 08:02:22.83ID:qFZnEYGB0
ここからエピローグに入ります

木星 ジオン木星鎮守府

「マイク・サオトメの情報は以上です」
ティターンズが月面都市イプシロンを強襲したことは工作員を通し木星にまで伝わっていた
「強化人間とはなあ。またアナクロなものを」
かつてジオンの技術将校(>>336)だった男は地球での極秘工作を評価され木星鎮守府の最高司令官に出世していた

「サイコミュにしろバイオセンサーにしろこれがないとなり立たないからなあ」
最高司令官は手に持った「木星素子」のサンプルを振り回す

木星素子は木星で発見された素子で構成原子は解ったものの構造がいまだに判明しない謎の素子である
この素子を使ったサイコミュ研究がフラナガン機関で発達
サイコミュやバイオセンサー、後のサイコフレームの核として使われるようになった

一から作ることのできないこの素子の産地をジオンは支配し鎮守府を立てていたのであった
それはニュータイプ関連の技術をジオンがほぼ独占しているということでもある

その技術を闇取引でアナハイムや地球連邦に流しその見返りでMSなどの最新鋭技術を提供してもらう
中にはティターンズに提供したものもある
地球圏では将来ニュータイプ能力者が主流になる戦争が起きると考えている
その感情をうまくコントロールしてアクシズは先端技術を次々と蓄えていった

「司令官、木星素子の採掘所から意外な情報が入っています」
「なんだ?」
「人工物らしき物が見つかったというのです」
最高司令官は驚かなかった
むしろ素子のことを考えればこういう可能性はあるものと考えていた
0404通常の名無しさんの3倍
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2020/04/28(火) 22:12:47.69ID:UdCvsslP0
木星の衛星スィオネ

西暦21世紀初頭に発見されたこの衛星は逆行軌道を公転することから小惑星が木星の重力につかまり
その小惑星が破壊されることで生まれたと考えられている
宇宙世紀になってからも元になった小惑星がどこから来たかが宇宙世紀80年代になっても判明されていない
その小惑星は太陽圏外から来たと主張する研究者もいる

スィオネに木星素子の鉱山があるとわかったのは80年代になってからである
それまでは木星船団の輸送したヘリウムの中にごく微量含まれていたものをジオンは分離しサイコミュに使用していた
一年戦争でジオンが敗北してアクシズに敗走後、独自にヘリウムを確保するため
木星の衛星アナンケに木星鎮守府を設置、同じ逆行軌道を持つ衛星にも基地を作っている間に偶然木星素子の鉱脈を見つけたのだった

スィオネの表面にはザクに混ざってギガンやガッシャ等ペズン計画MSが配置されていた
最高司令官(>>336)がペズンの技術将校だった時に開発されたMSであり
彼は敗走ジオン軍による木星開発が始まった時から様々な支援を行っていたのだった

最高司令官になった今、木星ジオン軍は彼の私物になったと言っていい

しかしその天下は長く続かないかもしれない
アナハイムは木星素子を独自に採掘するために木星にコロニーを建造している
恐らく近い将来このコロニーには連邦軍が駐留するだろう
軍事衝突が起きれば圧倒的不利になるのは目に見えている

このタイミングでスィオネに人工物が発見されたとの報告
ふと誰かが書いた筋書きに踊らされえているのではないか?という考えが頭に浮かんだ
「だったらそいつは地球が大嫌いな奴なんだろうなあ」
彼は笑いが止まらなかった。あいつは俺に会いたいんだ、地球が大嫌いな俺に
0405通常の名無しさんの3倍
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2020/04/28(火) 23:03:27.19ID:UdCvsslP0
そろそろGWだよね
0406通常の名無しさんの3倍
垢版 |
2020/04/29(水) 10:02:34.42ID:XiRhrepU0
コロニーが落ちた日、ジオン本国ではすべての国民が歓喜の声を上げていた
「ジオン万歳!ザビ家万歳!」「鉄槌は下された!」「連邦恐れるに足らず!」
「サイド3こそ正義!」「地球はわれらの足元にある!」…

戦争に負けた後はこれらはすべてザビ家の扇動によって起こされた行動とされ
ザビ家を断罪することでジオン共和国は連邦に恭順している

たとえそれが呼び起こされたものと言えどその感情は元々その人が持っていたものである
エウーゴはティターンズを「拒絶する者たち」と断罪しているようだが
「拒絶する感情」そのものは人の根幹の一つでありなくすことは出来ないのだ


木星の衛星スィオネの表面に最高司令官(>>336)の乗った宇宙船が接近する
既に発掘が進んでいるのか人工物がかなり露出していた
発掘担当者の中には解析された内部構造から何らかの遺跡ではないかと言い出すものもいる
「まるで骨だな」人工物の全体像が人の形に見えたのか司令官はふと言葉を漏らした

そしてある小説を思い出す
二つの銀河の人類が一つのロボットをめぐって双方が滅ぶ物語を
ロボットの指し示す「正しい力」が二つの銀河の民を傷つける展開を

遺跡にたどり着いたヒトーリン最高司令官は人工物の「目」を見た
その時全てがわかったような気がした
こいつは人を自分の都合のいい存在に作り替えようとしている
その傲慢さにつられて俺は木星にたどり着いたのだと

1年戦争後地球を訪れたジオン共和国民はあまりの惨状にPTSDを起こしたものが多数いた
そして地球人と同じようにあるものを見たという
ヒトーリン自身は見なかったがあえたその名前を出した、地球圏を誑かそうとするその神の名を

「ようこそ『木星の神様』」
0407通常の名無しさんの3倍
垢版 |
2020/04/29(水) 23:08:25.96ID:XiRhrepU0
>ヒトーリン自身は見なかったがあえたその名前を出した
     ↓
>ヒトーリン自身は見なかったがあえてその名前を出した


今回でガンダム0084Sleeping Spritは終了となります
お疲れさまでした
0408通常の名無しさんの3倍
垢版 |
2020/04/30(木) 21:55:28.59ID:jkskIma70
ZZのシャアとアムロはなんで行方不明なんだ
0411通常の名無しさんの3倍
垢版 |
2020/05/01(金) 19:26:22.36ID:DLQfs4Ze0
ハロぼっと

サイド6に叔父さんと一緒に移り住んだ
ミネバちゃんだったが叔父さんがコロニーの外に
働きに出てしまってミネバちゃんは一人ぼっちに
しかしある日ミネバちゃんに叔父さんから贈り物が
それは叔父さんの声でしゃべるハロだったのだった
ハロの活躍(?)もあってミネバちゃんは
周りの人達に打ち解けていく
0412通常の名無しさんの3倍
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2020/05/03(日) 23:58:27.59ID:F+1m62zM0
機動戦士ガンダムZZ 外伝

グリプス戦争後、ティターンズ弱体化で勢力を盛り返した地球連邦守旧派は
指導者を失ったエウーゴを取り込み連邦軍の再編を行っていた
しかし極秘に締結した休戦条約を無視してネオジオンが地球に進行開始

連邦はネオジオンを内部から崩壊させるべくあるスキャンダルを入手するべく
内部に侵入させたスパイに脱出させ連邦軍に接触させる
(続く)
0413通常の名無しさんの3倍
垢版 |
2020/05/04(月) 09:30:10.23ID:5aK+d/od0
(続き)
ネオジオンのスキャンダル情報を連邦上層部に提出したスパイを中心にして特殊部隊が結成される
ムラサメ研究所がネオジオンに襲われ特殊部隊は救援に向かうが
ネオジオンに新型のサイコガンダムmark2が奪われてしまう

残った旧式のサイコガンダム3号機を改修してネオジオンの追跡に向かうが
連邦上層部からはダブリンに向かうよう命令を受ける
ダブリンには連邦内の全てのニュータイプが集結していた

そこで「ある実験」が行われコロニー落下の被害を「最小限」にすることに成功する
作戦の事実上の失敗と連邦が流したスキャンダルのせいでネオジオンの首脳陣は信頼を失い
後継者を称する一派と内部闘争を開始してしまう
(続く)
0414通常の名無しさんの3倍
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2020/05/04(月) 09:47:22.53ID:5aK+d/od0
>>413
>残った旧式のサイコガンダム3号機を

>残った旧式のサイコガンダム3号機を改修してネオジオンを追撃する特殊部隊だったが
0415通常の名無しさんの3倍
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2020/05/04(月) 16:02:59.67ID:1fF6HOXs0
…なんかこのスレあらすじのはずが
いつの間にかSSになったり訳がわからん
0416通常の名無しさんの3倍
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2020/05/05(火) 22:18:18.90ID:HzIaVYHU0
>>413続き

地球以外の地域の治安を極端に悪化させスペースノイド同士をいがみ合わせることで
反抗の芽を摘むワストランド(Wasteland=荒地)計画

この計画のためネオジオンはスキャンダルによる内紛に追い込まれ首脳陣はこの戦いで全滅する
しかし連邦上層部の思惑と異なり、ネオジオンはある指導者により内紛が収まりつつあった
その指導者を打倒するため特殊部隊が派遣される

その指導者とはかつてムラサメ研究所を襲いサイコガンダムmark2を奪った部隊の指揮官だった
特殊部隊のサイコガンダム3号機と敵のサイコガンダムmark2の死闘の後敵を制圧することに成功する
しかし敵の指導者は実は傀儡であり、黒幕は姿をくらませるのであった

特殊部隊は黒幕の脅威を訴えるものの連邦上層部はそれを無視
部隊は解散されスパイだった男は逮捕される
男が釈放されたのはジオンが消滅した宇宙世紀102年のことであった
(おわり)
0418通常の名無しさんの3倍
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2020/05/08(金) 21:11:35.40ID:agGuzFDc0
機動戦士ガンダムZZ0088 Westeland

プロローグ

数人のエンジニアが破壊されたコンピュータから情報を吸い出そうとしている

数時間前までここダカールには地球連邦政府があった
グリプス戦役で連邦軍の戦力が減少したうえ、続くペズンの反乱に追加部隊を送るため
他に比べれば比較的戦力に余裕のあったダカールの戦力を送るしかなかったのだ

その隙をネオジオンは逃さなかった
ネオジオンの精鋭部隊「ガラール」は地球上のジオン残党と連携してダカール制圧作戦を開始
ジム2しか戦力がなかったダカールは瞬く間に占領された

しかし政府高官は攻撃される数時間前にダカールを捨てて逃亡していた
ガラールは彼らの逃亡先を知るためにコンピュータを調べていたのである

「ネイル様、データの再生が終わりました」と部下が上申する
「頼む」ガラール隊の隊長らしき人が再生を要請した
0419通常の名無しさんの3倍
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2020/05/09(土) 08:58:54.74ID:X29xFCLk0
再現されたのは音声のみのデータであった
地球連邦高官の会議のようだが誰かは特定できない

「…マイク・サオトメにはいいようにやられましたな
 (ペズンの反乱で)エイノーを離反させた本当の目的がダカールの弱体化だったとは」
「構わんよ、ネオジオンの奴らは統治が何なのかわかっていない
 なんならここ(地球)も統治させればいい」
「そうだな、アデナウアー貴殿の計画はどうなっている」

少し間をおいてアデナウアーと言われた男が答弁する
「もう少ししたらスパイが寝返る予定です
 既に集まっていますが彼の情報がだめ押しになるでしょう」
「素早いな、お前の仕掛けに期待しているよ」

次にブタハと言われる男への質問が始まった
「…ニュータイプの終結はどうなっている?」
「すでに元エウーゴのニュータイプの配属は終了しています
 あの男のダブリンへの移送は終わり治療も始まりました」
「お前の理論はよくわからんがそれでZ計画を我が物にできるのだな?」
「それ以上のものを提供いたしましょう」

そのあとも様々な記録があったが重要なものはほとんどなかった

ネイル隊長は手を組み少し思案してから落ち着いた口調で言った
「恐らく(連邦高官の)逃亡先はダブリンだろうな
 この情報はダンジダン様に上奏するように
 あとガラール隊はすぐ日本に向かう
 ムラサメ研究所攻略のフィアラル隊に合流するぞ」

ネイル隊長はそのあとの言葉を飲みこんだ
(あの男は裏切ったのか…許さんぞ…)
0421通常の名無しさんの3倍
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2020/05/10(日) 12:00:05.71ID:esqH+Lr10
機動戦士ガンダムZZ 0088 Westelannd 第一話「堕ちてきた者たち」


地球連邦政府がおかれたダカールが沈黙し、命令経路が絶たれた連邦軍は混乱の極みにあった
その隙をついてネオジオンは地球降下作戦を開始、各地の連邦軍は各個分断された状態で迎撃を開始する

吉本つぐみは焦っていた
遂に連邦軍横須賀基地にもネオジオンが宇宙から降下してきた
すでに地上では連携するジオン残党と連邦軍が激突している
彼女の乗ったアイザックは大気圏外からの攻撃に対応するため上空で待機していた

アイザックが大気圏突入してくるバリュートを数体検知する
ダカールはバリュートで突破してきた質量爆弾に破壊された
ダミーに騙されることなく本物の質量爆弾を判別しないといけない

「バリュートは前の3体、後ろの5体、うち前の3体は質量爆弾」
同じように判別していた僚機のアイザック2機も同じ判断だ
「了解した迎撃ミサイルを発射する」
未だミサイル基地は健在のようだ

ミサイルの誘導のために1機のアイザックを残し
2機のアイザックはマシンガンを構えて後ろの5つのバリュートに向かう
後ろの5つのバリュートは…恐らくモビルスーツ
質量爆弾による攻撃の後に基地を占領するのが目的だ

奴らが地上につけば基地は占領されてしまうだろう
しかし偵察用MSの戦力では彼らに勝つ可能性は全くない
どうあがいても時間稼ぎが精いっぱいだろう…でもやるしかない
吉本つぐみはアイザックの操縦桿を握った手を震わせながら覚悟を決めた
0422通常の名無しさんの3倍
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2020/05/10(日) 18:31:43.23ID:5QJz0S9d0
×バリュートで突破してきた質量爆弾に破壊された

×バリュートに偽装した質量爆弾に爆撃された
0423通常の名無しさんの3倍
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2020/05/13(水) 23:10:40.80ID:eG4ZLMrk0
5つのバリュートの後方にさらに1つバリュートが現れたことをアイザックのセンサーは感知する
「コアブースター来ないのか…」
滑走路がジオン残党に攻撃されたのは吉本つぐみも知っていたが言わずにいられない

「攻撃を開始せよ」
隊長機の命令を受け2機のアイザックがバリュート群に射撃を開始、
バリュート自体は脆くあっという間に5つの全てが爆発する

ここでバリュートを失えば中のMSは予定より高空でパラシュートを開くしかなく事実上戦闘力を奪うことができる
つぐみたちの淡い望みはあっという間に潰えてしまった
中から現れたのは巨大なブースターを背負った攻撃型MS、ズサ
「アーガマレポートに載ってたのと姿が違う…」

すかさずズサは腕のミサイルを発射、2機のアイザックは回避行動を開始する
が隊長機が回避が間に合わずミサイルの至近での爆発で足元のベースジャバーを破壊され
墜落する隊長機、アイザックは損傷軽微だから無事に着陸出来るだろう
しかしこれでつぐみは一人で5機のズサを相手にしなければならなくなった

ズサは間髪入れずつぐみのアイザックにミサイルを発射しようとする…が
突然一機のズサが爆発、火を噴いて墜落する

状況がいまいちの見込めない中つぐみのアイザックに通信が入ってくる
「そちらは横須賀のMS隊か?援護する。詳細は後で話す」
すでに3機のズサは突然現れた1機のMSと空戦状態にあった
アーガマレポートに載っているバウという機体らしい

恐らくは後ろのバリュートのMSがバウだったのだろう
ならバウのパイロットはネオジオンの裏切り者ということなのか?
つぐみは何か嫌なものを見ているような気がした
0424通常の名無しさんの3倍
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2020/05/15(金) 22:53:25.67ID:3sSpBfnd0
大気圏再突入時にはミノフスキー粒子を放出できないため突入後の物体に対しては
前時代のミサイルを誘導させる攻撃が可能であった

3機のズサは空対空ミサイルでバウを攻撃するがバウは流れるような動きでそれをかわす
それがどれだけ巧みな操縦か吉本つぐみは身をもって思い知らされていた
彼女のアイザックは後ろについたズサ1機を振り払うこともできない
それどころかあっさりズサにロックオンされてしまう

ロックオンされた警告音がアイザックのコクピットに響く
「もうダメ…」つぐみが悲鳴を上げそうになった時突然警告音が鳴りやむ
レーダーには彼女を追いかけていたズサの反応が消えている

「まさか…」アイザックのモニターにはバウが銃口をこっちに向けているのが映った
バウは三機のズサを相手にしながらアイザックを追うズサを狙撃していたのだ
さすがにこの攻撃は無謀だったのかズサの放ったミサイルの至近距離での爆発をかわすことに失敗する
バウの羽みたいなのが破損するのを彼女は見た

吉本つぐみは深く考えるのをやめた
あのバウは味方だ、そして味方が窮地に立っているのなら助けに行かなければ
彼女のアイザックはバウの後方に回ったズサにマシンガンの狙いをつけた
0425通常の名無しさんの3倍
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2020/05/16(土) 22:40:52.11ID:EwjB6t9c0
バウを攻撃するズサの連携を崩せれば勝機はある
吉本つぐみのアイザックは射撃で牽制しながらズサの前に躍り出る
ズサはバランスを崩し体勢を立て直すため距離をとろうとするが
そのタイミングを狙ってバウのビームライフルがズサを襲う
ブースターを損傷したズサは高度を維持できなくなり落下していった

「このやり方なら…!」つぐみは別のズサに狙いをつけようとするが
ズサの腹部に熱源反応、「こ、これは…」
先手を打とうとズサは腹部のメガ粒子砲を発射してきた
つぐみはかわそうとするも避けられず、アイザックの頭部レドームにビームが直撃する

直撃のダメージでアイザックは一時操縦不能になり、その隙を狙ってズサがミサイルの発射体制に移る
何もできないつぐみは呆然となり「ズサはビームとミサイルを兼用できないんだなあ…」とあきらめかけていた
そのつぐみの目前で後方から来たビームがズサに直撃し爆発四散する

システムダウンから立ち直ったアイザックは振り返るとバウがビームライフルを向けていたのが分かった
バウが二度も助けてくれたのだ
その後ろでは別のズサが墜落している。この高空でのミッションは終了したのだ

「協力感謝する。出来れば横浜基地までエスコートしてもらえないだろうか」
バウのパイロットは感情を出さない喋り方をしたつもりだろうけどその喋り方でつぐみはいろんなことが分かった
彼の正体は多分連邦がネオジオンに送り込んだスパイだろう、それも経験の浅い
0426通常の名無しさんの3倍
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2020/05/17(日) 23:24:49.61ID:67dU7iB00
かつてティターンズは主要連邦軍基地にスパイを送り込み情報を収集していたことがある
横須賀基地にもスパイが送り込まれ、吉本つぐみは知らずにそのスパイと何回かあっていた
当時は人付き合いがよかった印象だったが、感情を表に出さないように思えた
その子と同じ印象を今、バウのパイロットから感じている
ティターンズが崩壊してからその子は基地から失踪したがどこに行ったのだろうか…
横須賀基地につくまでの間、吉本つぐみは数か月前のことを思い出していた

横須賀基地での戦闘もすでに終了していた
ジオン残党はあてにしていた質量爆弾爆弾がミサイルで撃墜され、ズサ降下が失敗したことを知ると撤退したのだ
基地の施設の被害は滑走路の復旧には数週間かかる状態だが、それ以外の破壊は小規模であった
また迎撃したMSも小破したものが多く破壊されたMSは少数であった

MS用格納庫にもMSが運び込まれすでに修理が始まっていた
多くの整備員が様々な修理器具をもってあわただしく作業を行っている
その中、ブランド物のスーツを着込んだある意味場違いな男が格納庫の中に立っていた

更に格納庫に2台のMSが入ろうとしていた
一台はレドームが大破した偵察用MSアイザック
もう一台はネオジオンの最新鋭MSバウ
見たこともないMSの登場に格納庫内の整備員の手が止まる

スーツの男はバウを見上げるとまるで級友にあったかのように呟いた
「おかえり」
0428通常の名無しさんの3倍
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2020/05/18(月) 23:29:59.62ID:CoGGkiBe0
第2話 「ムラサメの巨人」

場違いなスーツを着た男は地球連邦の高級官僚で名前をアデナウアーという
福祉関連の官僚と言われているが誰もその裏書を信じてはいない

アデナウアーはバウの羽が一部欠損しているのをみて機嫌が悪くなった
それでも機嫌を直してバウからパイロットが下りてくるのを待っていた
しかし降りてきたパイロットがアデナウアーの思っていた人間と違っていたのでさらに機嫌が悪くなった

アデナウアーは突然怒鳴りつける
「お前は誰だ?クロードはどうした!」
パイロットはヘルメットを脱ぎ敬礼した状態で自己紹介を始める
「私は、前田円陣と申します。チームの中で脱出できたのは私だけです」

二人の間の空気がおかしくなってきた
アイザックから降りた吉本つぐみは円陣を制止するためそばに立っていた
「任務は?」アデナウアーは円陣をまるで信じていない
「ここに」円陣は腕に持った記憶媒体をアデナウナーに渡す

「この情報はクロード隊長以外は見ていません」
「ん?」円陣の言った本当の意味をアデナウアーが理解するのは少し時間がかかった
「…よくやった。お前の功績は軍上層部に確実に伝えよう」
突然アデナウアーの口調が温和に変わったが、その理由を今のつぐみには理解できない

アデナウアーの笑い声が嫌になったつぐみは円陣の顔を見た
円陣はまた感情を殺している、そうつぐみは思った…その時突然サイレンが鳴る

「ムラサメ研究所にジオン来襲!繰り返す、ムラサメ研究所にジオン来襲!」
0429通常の名無しさんの3倍
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2020/05/20(水) 22:49:49.60ID:8gYS5BiG0
ムラサメ研究所は元は人類の宇宙空間への適応を研究するための機関だった
しかし戦争後、強化人間研究および専用MS開発の工廠を構えた結果軍事基地と化し
ティターンズが研究所を管理するようになってからは内需情報は表に伝わることはなくなってしまった
中には連邦軍には秘密に新たな研究所を作った例もある
それらが明るみになるのはグリプス戦争後のことである

ムラサメは南アルプス市に極秘の研究施設を作っていた
ネオジオンはその情報を突き止めジオン残党と共に電撃作戦を行ったのだ
付近の連邦基地を攻撃して戦力を削ってからの本命のアルプス降雨劇
横須賀基地は見事にその作中にはまってしまった
滑走路が破壊されたうえほとんどすべてのMSが損傷し戦力は大きく損なれてしまったのだ

格納庫で修理されている機体は損傷したパーツが取り外されとても出撃できる状態ではない
修理に入っていない機体を応援に出す事しか今の横須賀基地ができることはなかった
派遣された部隊の中には吉本つぐみのアイザックと前田円陣のバウも含まれていた

つぐみのアイザックはレドームを破壊され偵察用MSとしては使えなくなっていた
それ以外は損傷がなかったので戦闘用として派遣部隊に加えられたのだ

円陣のバウはアデナウナーの推薦による
意外にもアデナウナーは基地司令に掛け合って円陣を派遣部隊に加えることを了承させたのだった
このアデナウアーの行動には実は別の意味があるがそれが明らかになるのは後になってからである

10機にも満たないMS部隊が南アルプスに向かったのは一報が入ってから30分後のことであった
0430通常の名無しさんの3倍
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2020/05/20(水) 23:28:26.75ID:8gYS5BiG0
×内需情報→〇内部情報
×アルプス降雨劇→〇南アルプス市の施設の攻撃
×作中→〇策略
0431通常の名無しさんの3倍
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2020/05/21(木) 23:19:48.18ID:k9ZnOopT0
派遣部隊が南アルプス市にたどり着いた時には南アルプスの施設を守るジムクゥエルの数は2/3になっていた
更にクゥエル隊は施設の外に追い出された形になっていて施設はすでにネオジオンの特殊部隊フィアラル隊に占領されていた

高い山に挟まれた谷にある施設は上空から攻撃するのは不利でありベースジャバーから降下してジムクゥエル隊に合流するが
前田円陣のバウだけは飛行した状態でフィアラル隊に突っ込んでいく
「新型ってすごい…」吉本つぐみは自分の機体がいかに時代遅れであるか思い知らされた

フィアラル隊から一機のガルスJが飛び出しバウに一騎打ちを仕掛けてくる
「裏切ったのか!一度お前とは手合わせしたかったんだよな。思い切ってきな!」
フィアラル隊のノーリ隊長は豪傑で知られた男で前田円陣を気に入っていた
「まいります!」円陣はサーベルを抜いて突っ込んでいく

円陣の狙いはノーリ隊長を施設から引き離すことであった
隊長さえ離してしまえば残りはジオンの旧式MSしかいない
ジオン残党はともかくフィアラル隊もガルスを除くと近代化したとはいえ旧式のペズンドワッジしかいない
数でも連邦軍のほうがジオンより断然多い

「引き離せば勝つと思っていたんだろうなあ」ノーリ隊長は円陣の作戦を見切っていた
「まさか!」円陣が振り返ると施設の建物が崩壊していくのが見えた
その煙の中から40mはありそうな黒い巨人が現れる

「なんであなたがそこにいるのよ!」吉本つぐみは悲鳴を上げた
かつてたった一機で香港を火の海にした巨人、
ティターンズの傲慢さを体現した機体、サイコガンダムがつぐみたちの前に現れた
0432通常の名無しさんの3倍
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2020/05/22(金) 23:12:47.13ID:rKaLK78P0
ティターンズが壊滅し、ムラサメ研究所はエウーゴにより解体された
しかし開発されたサイコガンダムは見当たらず連邦軍はその行方を捜していたのだ
まさか目と鼻の先、南アルプスのこんな施設に秘匿されていたとは…

サイコガンダムは体中のビーム砲を発射して連邦軍に攻撃を始めた
連邦のMSは地形を盾にかわすがアイザックのセンサーはサイコガンダムの後ろに熱源反応が出たのを感知する
「冗談でしょ…」もう吉本つぐみは言葉を失った
サイコガンダムmark2が2体、MF形態で浮上していく

「プル5、プル7はmark2を移送、プル9は支援しろ」
ノーリ隊長は前田円陣のバウと戦いながらフィアラル隊に指示を出している
その通信はバウを通して円陣にも伝わっていた

(なぜmark2を戦わせない…?)
「そういうことか!」円陣のバウはノーリ隊長のガルスJを蹴り飛ばすとmark2にビーム砲の狙いをつける
サイコミュシステムはパイロットの精神に負担をかける
もしジオンのパイロットが連邦のサイコミュ搭載MSに乗ればその負担は増す
サイコガンダムならまだしもさらに先鋭化したmark2はまともに動かないはず…!

「させるか、裏切り者!」一機のアクト・ザクがバウを襲う
ネイル隊長率いるガラール隊がフィアラルの支援に現れた
「ネイルか、いいタイミングだな。おかげでmark2を失わずに済んだ」
既に共闘するジオン残党のMSを半分以上失ったノーリ隊長にとってこの支援はありがたかった

隊長級を2機相手にするのは円陣のバウにとって荷が重い…が
「円陣、後ろっ!」つぐみの絶叫が通信機から届く
円陣の後ろでサイコガンダムの拡散ビーム砲が狙いをつけていたのだ
回避が間に合わない!バウに拡散ビーム砲がが直撃する
0433通常の名無しさんの3倍
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2020/05/23(土) 09:54:07.99ID:2d6EcWCX0
前田円陣のバウは上半身にダメージが集中した
しかしそれは円陣が意図したものであった
円陣はバウの下半身を分離させてバウナッターに変形させサイコガンダムの頭部に向けて発射する
サイコガンダムは頭部ビーム砲で迎撃するが失敗して至近距離で爆発する
一瞬動きを止めた後サイコガンダムはゆっくりと崩れ落ちていった

バウもまた爆発の衝撃でマシントラブルが発生、サイコガンダムの近くに軟着陸する
ネイル隊長のアクト・ザクはビームライフルの狙いをバウにつけるが
「やめんか、撤退するぞ」ノーリ隊長のガルスJがアクト・ザクを制止する
「mark2の動きがおかしい。仲間がやられたことで動揺しているようだな。頃合いだ、撤退するぞ」
「しかし‼あの裏切り者だけは」
「こんな形で決着つけるわけにはいかないだろうが!おまえとあいつの戦いを」
「うっ…」

ムラサメ研究所を襲ったネオジオン混成部隊はサイコガンダムmark2を守る形で撤退していった
撤退を確認してから吉本つぐみのアイザックはバウにに近づき円陣の救出に向かう
しかしバウのコクピットはすでに無人であった

つぐみはふと気配を感じでサイコガンダムの頭部を見ると円陣はサイコガンダムのコクピットを開けようとしている
「何をしているの円陣」
アイザックがサイコガンダムに近づいた時にはコクピットは開き円陣は中を眺めている
中には10代の少女がコクピットの中で気を失っているのをアイザックのカメラはとらえていた
「彼女がサイコガンダムを動かしていたというの?」

「この子がプルナイン…」
ネオジオンがニュータイプ研究でクローンを使っていたのは知っていたが、円陣が実物を見るのは初めてだった
0435通常の名無しさんの3倍
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2020/05/23(土) 22:58:06.12ID:2d6EcWCX0
プルナインはうなされていた
「姉様…姉様…一人にしないで…さみしい…」
怖い夢を見たのかプルナインの目が覚める
…ここはどこ?誰かの個室みたいだけど
「目覚めたのね、よかった」隣のキッチンから吉本つぐみが現れる
「それとちょっとごめんだけどしばらくこの部屋にいてくれない?こっちもいろいろあってね…」
プルナインは自分を捕虜扱いしないつぐみを不思議に思った

「サイコガンダムが一台残っていてよかったよ」
アデナウアーはずけずけと言った。この男はサイコガンダムが秘匿されていたことを知っていたのだ
「君の要求だけどかなり都合のいいものだね、素性もわからない人間を軍に置くなんてね」
前田円陣はアデナウアーの嫌味を受け流した
ジオンの最高機密であるプルナインの正体が連邦にばれたらどうなるかは予想がつく
まだ十代の子供にそんな思いはさせたくない

「じゃ、こっちの条件も聞いてくれるかい」アデナウアーは取引条件を出した
「君にはこのサイコガンダムに乗ってダブリンに行ってもらう
 そのために君は最初から横須賀基地にいたように書類を書き換えた
 スパイじゃ周りは心配するからな」
自分を南アルプス市に送り込んだのは横須賀基地の面々と共に戦った実績を作るためか
…つまり最初からサイコガンダムに自分を載せるつもりだったのか、と円陣は思った

同時刻、太平洋上空を連邦の超大型空中輸送機ガルダが横須賀に向かっていた
0436通常の名無しさんの3倍
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2020/05/24(日) 23:36:56.41ID:oWegXrwY0
第3話「プルナインの選択」

超大型空中輸送機ガルダは長い滑走路が必要だが着陸予定だった横須賀の滑走路は破壊されたため
補給物資をベースジャバーを使ってピストン輸送していた

前田円陣はサイコガンダムを操縦して横須賀に向かっていた
サイコガンダムは本来、宇宙艦艇が滝から攻撃された場合その盾になる事を想定されて作られている
強化人間ではない普通の人間でも操縦することができるようになっていた
しかしその場合パイロットが3人必要になるため操縦ユニットを丸ごと交換する必要がある
幸い南アルプス市の施設にはそのユニットがあり換装することで円陣にも操縦できたのだった

残り二人のパイロット…
一人は吉本つぐみに頼もうと思っていたがもう一人が思いつかない
円陣は来たばかりで横須賀基地のパイロットのことをほとんど知らない
一度基地によって色々聞かなければ、と思っていた

丹沢山上空、天気が悪いのか雲が低い
二度の戦いでこの辺もミノフスキー粒子の濃度が高く連絡が取りづらい
しまったと円陣は思った、敵が待ち受けているとしたらここらだ

高度を下げると同時にビーム砲の攻撃を受ける、上空からだ
今のサイコガンダムは操縦者が一人で飛行した状態での戦闘はできない
円陣は着陸して攻撃するためサイコガンダムをMFから人型に変形させる

地面に着陸したサイコガンダムを確認するかのように雲からMAが降下してくる
アッザムだ、恐らくはハバロフスクの極東基地から飛来したものだろう
あそこにあった連邦軍基地はすでにネオジオンによって陥落している

着陸して人型になったサイコガンダムは拡散ビーム砲の照準をアッザムにつけようとした
が、武器関係にトラブルが発生したのか照準が全く付けられない
アッザムはこっちのトラブルに気が付いたのかサイコガンダムの真上につくと
胴体部からアッザムリーダーを射出した

回避が間に合わない、リーダーの電磁波がサイコガンダムを襲う
0437通常の名無しさんの3倍
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2020/05/25(月) 22:57:01.29ID:5K0z3dfZ0
少し前…

吉本つぐみはプルナインと一緒にオムライスを食べていた
プルナインはオムライスを始めて食べ気に入ったのか三杯も食べ口の周りをケチャップまみれにしていた
年の割には幼く見える、そのくせサイコガンダムを操って連邦を攻撃する
ネオジオンはどんな教育を行ていたのだろう、ふとつぐみは思っていた

「ねえ、あの人…」
「あの人?」
「ほら、バウに乗っていた」
「前田円陣のこと?」
「前田円陣っていうの?」
プルナインは円陣に興味あるのかな、あんなのがネオジオンのトレンドかいなとつぐみは思っていたのだが…
「前田円陣、今襲われているわよ」
吉本つぐみは思わずオムライスを噴出した

「ほら私ニュータイプでしょ?結構遠くのことが分かるんだよ」
わかるけどそんなにあっさりニュータイプ能力とか言い出すか、とつぐみは思った
「おおよその場所は解っているからアイザックに乗せてくれたら教えられるよ」

一瞬つぐみはこの子は脱走するつもりなのかと思った…が
「私は帰れない。私より前に脱走した子がいてその子には殺害命令が出ている」
プルナインの発言につぐみは言葉が出なかった
「私も多分そうなってる。でも連邦に降伏しても生体実験されてしまうのがオチだしね」
オチって…なんで簡単に言えるんだろ、つぐみはプルナインの顔を見るとプルナインは笑った
「だから円陣には感謝してる。彼を助けに行きたいの」


丹沢山山頂付近

アッサムリーダーが直撃したがサイコガンダムはまだ立ち上がりアッザムのほうに向かって歩き出した
サイコガンダムのタフネスぶりにアッザムのパイロットは驚嘆の声を上げる
「化け物か、あの巨大ガンダムは」
「効いてはいる、もう一度アッザムリーダーを仕掛けるぞ、次弾発射用意!」
アッザムはつかみに来たサイコガンダムを避けると上昇してアッザムリーダーの体制に入った
「食らえ!」

しかし次の瞬間アッザムの本体にマシンガンが直撃する
「生きてる?円陣!」
「つぐみ?よくここが分かったな」
「私がいたからね」
「プルナイン!」

二人の乗ったアイザックがアッザムに戦いを挑む
0438通常の名無しさんの3倍
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2020/05/26(火) 22:44:40.69ID:xTY6UUCd0
「つぐみ、アッザムはこっちを狙っているみたいよ」
「見たらわかってるって、撃ってきてるじゃない」
二人の乗ったアイザックはアッザムの砲撃をさらりと避ける…はずが失敗してベースジャバーに直撃を受ける
バースジャバー爆発、放り出されたアイザックはなんとアッザムの真下に墜落
アッザムはアッザムリーダーをアイザックに向けて射出した

何度かの戦闘で色々壊れているアイザックはアッザムリーダーに耐えられない
動けないアイザックの上にサイコガンダムがかぶさる
「自ら籠に飛び込むとはな、まさに飛んで火にいる夏の虫、リーダー発動!」
アッザムメインパイロットの命令の後リーダーが白熱化する
電磁波が再び放出され、サイコガンダムの動きが止まる

「二度も食らえばさすがにサイコガンダムと言えど…」
しかしサイコガンダムは再び立ち上がる
腕を上げ指先をアッザムに向けると人差し指からビームを発射、アッザムの横をかすめる
「なんだと!武器が使えるのか!」アッザムのパイロットは驚愕する

「射線の誤差を修正、他の火器も使用可能」
「サイコミュのぐずつきは抑え込んだ、融合炉出力安定、これですべて手動で動かせる」
「サイコガンダム、反撃を開始する」
サイコガンダムのコクピットには円陣、つぐみ、そしてプルナインが乗り込んでいた
サイコガンダムは全ての指先からビームを発射、アッザムと砲撃戦を開始する

サイコガンダムの不調はサイコミュシステムが本体の電子回路に干渉を加えたのが問題だった
非ニュータイプ仕様にしてもサイコミュ本体は取り外されず、相手のいないサイコミュが誤作動を起こしていたのだった
そのサイコミュにプルナインが「語り掛ける」ことで誤作動を抑え込んだのだった

強力なビーム砲を持つサイコガンダムはアッザムを追い込んでいく
アッザムのコクピットではパイロットが判断に迫られていた
「隊長もう時間がありませんこれ以上この空域に留まることは出来ません」
「サイコガンダム撃墜は本部の決定だ、手ぶらでは帰れんぞ
 …やむを得ない、アッザムを捨てる。自動操縦でサイコガンダムをぶつけるぞ」
0439通常の名無しさんの3倍
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2020/05/27(水) 13:40:05.10ID:vunEgZkW0
サイコガンダムの役割分担は基本的に
円陣→運転、つぐみ→射撃管制、プルナイン→レーダー
となっています
プルナインはそれに加えサイコミュを使って
機体の出力管理も行っています
0440通常の名無しさんの3倍
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2020/05/27(水) 22:54:51.43ID:FNeh8nYY0
>>439続き

パイロットが脱出したアッザムは猛回転してサイコガンダムに突撃する
サイコガンダムはギリギリでかわすが自動操縦のアッザムは大きく旋回して再び向かってきた
「メガ粒子砲の最大収束砲撃の用意始めます!」すでにつぐみはシステムを把握していた
「ジュネレータの出力最大、発射分エネルギー確保」プルナインはつぐみの思考を読みすでにジュネレータの出力を上げていた
「狙いがつき次第つぐみが撃ってくれ」円陣は狙いが付けやすいようサイコガンダムの正面をアッザムに向ける
「照準できました!発射します!」つぐみはトリガーを引く

サイコガンダムの腹部のメガ粒子砲から三条の光がほどばしりアッザムを貫通
貫通されたアッザムは一瞬膨らんだ後即座に爆発する
敵の脱出艇はすべてを記録するといつの間にか姿を消した


「勝ったあぁぁぁ」緊張が解けたのか円陣がどこか抜けた声を上げた
つぐみは円陣の生き生きとした表情を初めて見たような気がした
プルナインは仕方ないとしてもネオジオンの兵器を撃墜したことに不安を感じていた
つぐみはプルナインに手を差し出す
「私もダブリンに行くからだから一緒に行こ。一緒に行ったら…寂しくないよ」
プルナインはちょっとびっくりした。ニュータイプでない人に心を覗かれたのは初めてだった
プルナインははにかみながら手をつぐみの手に重ねる

「円陣、君も手を出して」
「いやそういうファンタジーというかままごとはあまり気が乗らないのだが…」
「いいから!これから三人で戦うのだから!ほら!」
しぶしぶと円陣も手を重ねる

三人の手の暖かさが三人を一つのチームにまとめ上げていく
やることは一つ、ダブリンに行くこと、そのあとはその時に考えよう
彼らの前にはコロニー落下の地球的地殻変動で崩れながらも威容を保っていた富士山があった
0441通常の名無しさんの3倍
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2020/05/28(木) 23:01:17.00ID:xVv+CJpa0
第4話「ニュータイプ戦隊」

ハバロフスクにある極東最大の連邦基地はすでにネオジオンに占領されていた
「…ガルダは横須賀から補給物資を受け取り北上、現在北海道上空を飛行しているようですね」
南アルプス市から帰還したガラール隊のネイル隊長、フィアラル隊のノーリ隊長は
基地司令になっていたキャラルブル隊のモズグズ隊長とガルダ対策について協議していた

「恐らくは樺太を越えた段階で西進してダブリンを目指すと考えられます」
モズグズ指令は北極海に展開するフレーグ隊とでガルダを挟撃する作戦を想定していた
しかしキャラルブル隊は基地の維持が精いっぱいでガラール隊かフィアラル隊のどちらかに依頼しようと考えていたのだった

「わりーな。俺はこれからダカールに行かなければならない」
申し訳なさそうな顔をしてノーリ隊長は謝ってきた
「本当なら諸侯会議はダンジダン殿が出席されるところだが宇宙にアムロが上がってきてその対策で動けなくなった
 俺はその代りに行くようになっちまったんだ」
「アムロか…」
ネオジオンにとってアムロは黒い三連星ややマ・クベ等、名だたる名将を討った強敵である
連邦は彼を宇宙にあげることでネオジオンの宇宙軍を牽制していたのだった

「ではガラール隊にお願いできますか」
「わかりました。ご期待に沿えるよう全力を尽くします」
「では彼女を同行させましょう。彼女の情報はあなたの力になるはずです」
モズグズ指令は合図を出すと女性が入室してきた
「彼女はミレディと言います。今まで連邦の基地にスパイとして送り込んでいたので様々な情報をもっています」

ミレデイは無言でネイル隊長に近づき目を見つめる。胸に下げた百合のネックレスが揺れる
「よろしく」その笑顔はまるで戦場に似合っていないようにネイル隊長は感じた。あまりにもさわやかすぎる
「こちらこそよろしく」ネイル隊長は漁り返したものの心の中では別なことを考えていた
(ミレディと言えば三銃士の悪女の名前、なぜこの人はそんなコードネームをつけているのだろうか…)
0443通常の名無しさんの3倍
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2020/05/29(金) 22:57:47.19ID:jFQ8C0WG0
一方ガルダ内ではつぐみがプルナインの髪形について悩んでいた

アデナウアーの工作でガルダに乗り込むことができたプルナインだが
肩書が「連邦の技術士官ルイーズ25歳」になっていたのだった
どう見ても10歳前半のプルナインをどうすれば25歳のルイーズにできるのか
つぐみは化粧やら髪型やらいろいろ試行錯誤していたのである

同時刻、円陣はガルダのMS部隊に挨拶していた
ガルダのMS部隊は元はエウーゴの特殊部隊だったのが編入したものである
素性の分からない部隊、そしてサイコガンダム…移送先のダブリンに何かあるのだろうか?
部隊のリーダーと出来れば情報交換できればいいが…

しかしリーダーが開口一番「すまん部下を一緒に探してくれないか、迷子になったようでな」

いっぽうルイーズことプルナインとつぐみは自室を出て近くを散策していた
つぐみがセットした髪型と化粧はうまくいったのか周りの連邦兵は誰もルイーズを不思議に思わない
内心してやったりの二人だったがそこにパイロットらしき人がやってきて…
「君か?よかった、俺と同年代のニュータイプがいて」
エウーゴは10代のパイロットがいるという噂があるがつぐみたちが現物を見たのは初めてだった
0444通常の名無しさんの3倍
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2020/05/30(土) 23:05:38.58ID:WAwhkWQK0
「だって君サイコガンダムのパイロットだろ?あれのパイロットってニュータイプじゃん」
元エウーゴのMSパイロットはうれしさのあまり我を見失ったかのように話しかけてくる

「確かにパイロットだけどあのサイコはニュータイプ用ではありません!一般人用です!」
つぐみは必死に弁解する。自室を出る前にプルナインと一緒にプルナインが扮する「ルイーズ」のキャラについて打ち合わせていた
ルイーズの設定は「サイコガンダムの機関件ナビゲーター」であり「童顔に見えるけど25才の素敵なレディ」である
(ちなみに「素敵なレディ」のくだりはプルナインの提案である)
そこを見破られるわけにはいかない、たとえ相手がニュータイプだとしても…!

「だってそんなお子ちゃまみたいな髪型した大人なんていない!ぜーったい子供だ!
 普通の子供がMSなんて扱えるはずがない!だから君はニュータイプなんだよ!」
えっルイーズのニュータイプの根拠ってそこなの?とつぐみが半ば呆れていっる間に…
「あたしはぁ、合法ロリだからこれでいいんだよ。人生経験半端じゃねえんだよ
 子供だからニュータイプだと?人をなめるなガキ」
ルイーズことプルナイン、大人はそんな喋り方しませんとつぐみは心の中で突っ込んだ

こんなたわいもない言いあいが続くうちに人が集まってきた
やばい、こんな注目されていたらプルナインの「正体」がばれてしまう
焦れば焦るほどつぐみにパニックになっていく…

「何やっているんだ!梶源八!」
突然の大声につぐみは正気を取り戻した
大声を出した男のそばに円陣がいる、もしかして円陣が会いに行ったMS隊の隊長さん?とつぐみは思った
「穴山隊長!申し訳ございません!」!梶と言われた少年パイロットは敬礼して謝罪する

円陣の個室
「すまない、源八のバカが恥さらしなことしちまって」
MS部隊の隊長、穴山大角は素直に頭を下げた
「こんな素敵なレディにに失礼なことを…重ね重ね申し訳ありません」
大角の言葉にルイーズのこわばった表情が溶けたのがきっかけになったか場の空気が柔らかくなっていく

「でもなぜ彼はこんなことを?」このタイミングを待っていたかのように円陣が口を開く
「それはですね…いいか源八?少し話すぞ」
「はい…」源八の返事を聞いてから大角は源八の過去について話し始めた
0445通常の名無しさんの3倍
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2020/05/31(日) 23:28:08.62ID:6PYtQRA80
穴山大角隊長の話はまず部隊の成り立ちから始まった
「我々の34部隊は、もともとはティターンズの迫害で連邦にいられなくなった
 ニュータイプで編成されたエウーゴの部隊だった
 ティターンズと戦う事以外に新たなニュータイプをティターンズから守るのも我々の任務だったんだ
 彼らはニュータイプの素養のある少年少女を見つけてはニュータイプ研究所に送り込んで
 研究の対象にしていた」

吉本つぐみはニュータイプ研究所の一つムラサメ研究所の解放に立ち会ったことがある
子供たちがビルから出てきた途端に泣き崩れる風景は多分忘れることはないだろう

大角隊長は続ける
「源八はレジスタンスとしてMSを操縦してティターンズと戦っていたんだが、敵に捕まってしまってな
 研究所に送られる寸前に奪回したんだよ。またとらえられる可能性がるからエウーゴで保護する形になってな
 本人の希望もあってパイロットとして戦ってもらっている」

ニュータイプは認識力が拡大しているという研究がある。事実ニュータイプの少年少女がMSの操縦を極めて短期間に習得してしまう例は多い
エウーゴは彼らを戦力として利用していたが、それはティターンズの強化人間とどう違う?
…ルイーズことプルナインには戦いと縁のない世界で生きてほしい、そう思っているつぐみは大角隊長の話は納得しずらいものであった

「これが異常なのはわかっているよ」つぐみの感情を察してか大角隊長は腹を割った
「この戦いが終われば源八が除隊できるよう上層部には掛け合っている
 ダブリンである実験が行われるまでは源八が必要らしい、そこで降りられるよう説得している」


その後小一時間は話しただろうか、落ち着いた空気の中、大角隊長らは円陣の部屋から退出していった
しばらく無言の状態があったのち円陣が口を開く
「ルイーズ、あいつらはどれぐらいの能力なんだ?
何聞いてるの?とつぐみが思う中ルイーズは意外なことを言い出した
「あいつら、大したことない。エウーゴのニュータイプはみんなああなのか?」
0446通常の名無しさんの3倍
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2020/06/01(月) 13:07:41.30ID:2z9ZVa7L0
ちょっと一息
0447通常の名無しさんの3倍
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2020/06/01(月) 23:14:58.73ID:lwPQuMna0
理解できないという顔をした吉本つぐみにルイーズことプルナインが少し詳しい説明をした
「ネオジオンではニュータイプの研究が進んでいて訓練である程度能力を強化することができるんだよ
 だから私なんかミノフスキー濃度やサイコミュとかいろいろ条件がそろえば100q先の人間を感知する事ができる」
ルイーズがアッザムに襲われた円陣を感知した時のことをつぐみは思い出した
「でもエウーゴのニュータイプはそんな訓練は受けていないっぽい
 多分あいつらは人の思考を読む、ということは出来ないよ、たぶん」
ルイーズが嬉しそうに話すのがつぐみには今一よく分からない

「つまり、彼らにはルイーズがニュータイプということはばれないと言うことだ」
円陣がフォローに入る。ルイーズはうんうん頷いている
「もし彼らが強力なニュータイプならルイーズの正体はばれてしまうだろう
 一番恐れていたことだけど、そうじゃなくてよかったよ」

「そんなニュータイプがいるんですか?」つぐみはまた信じられない顔をする
「そっか、つぐみはネオジオンのこと知らないからね」ルイーズは
「ネオジオンにはすごいレベルのニュータイプがいて彼女がアクシズを支配しているんだ
 誰も彼女には逆らえない、心を見透かされるから嘘をつくこともできない
 謀反を起こそうとして何人のジオン将校が犠牲になったか」
円陣の所属したスパイ組織もまた「彼女」ハマーン・カーンにつぶされていたのだった


「ペンタ宇宙港からレーダー通信、北極海からエンドラ級軽巡洋艦「ツンドラ」がガルダに接近しつつある模様」
ガルダのCIC(戦闘指揮所)はざわめきだった
ツンドラは北極海をテリトリーにしていたが衛星写真ではテリトリーから外れてガルダに接近するルートをとっている
指揮官の命令の元ガルダは戦闘状態に移行し、すべてのMS部隊のパイロットは作戦会議室に召集される
0449通常の名無しさんの3倍
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2020/06/02(火) 23:20:33.99ID:Yj+7zNot0
「ガルダはミサイルなどの攻撃力は高いものの、軽巡洋艦と言えツンドラの主砲は脅威である
 MSで主砲を無力化し、しかるのちガルダの対艦ミサイルで撃墜する」
司令官のプランに反対する者はなくツンドラの解析結果を報告してこの会議は終わった。わずか15分
接触まであと1時間、34部隊以外のMS部隊も歴戦のパイロットが集結していて、効率的に準備を進めていく

準備ができたMS部隊から次々と発進する
円陣らのサイコガンダムは元は拠点兵器ということもあり発進は最後だった
かつては収容装備がないということでガルダの同型機に吊り下げられていたサイコガンダムだが
ガルダは下部に専用の収容ハッチが作られ円陣らのサイコガンダムはそこから発進する

書定位置につき戦闘準備…と思っていたらガルダから遅れてMSが発進してきた
機体はジム・ダリア、34部隊が使うNT専用と言われる機体である

つぐみ「誰?」ルイーズ「あいつだよあいつ」

「わりい、トラブルでMSの調子が悪くて」源八がMSの手を振りながら通信してきた
「もうお前の部隊、戦闘しているだろ?早くいけよ」と円陣はあきれながら言った
「そだね…こうなりゃひとっ走りで」と源八が加速しようとしたとき

「ちょっと待ってくれない、こっちのレーダーになんか反応している」とルイーズが冷めた声で言い出す
宇宙港ペンタとガルダ、サイコガンダムとレーザー通信でリンクしている
ペンタがハバロフスク基地から猛スピードでガルダに接近する機体を感知したのだ
いまガルダの守りはサイコを除くと源八のジム・ダリアしかいない
まんまと敵の策略にはまってしまったのだ

「これは腐れ縁だからな、源八付き合ってもらうぞ」
…なんでルイーズは源八にだけこんな口調で話すんだろ、マウント取りに行ってない?とつぐみは思った
「へいへい、25才のおばさんに従います」
「おばさんじゃないんだっ!ナイスバディのおねえさんだっ!」
…いやそんな大したもんじゃないでしょ、とつぐみはしみじみ突っ込みながら思った


「ここで決着をつけるぞ円陣」
ザンジバル級機動巡洋艦「スキルニル」の中でネイル隊長は自分に語り掛けるように言った
0450通常の名無しさんの3倍
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2020/06/03(水) 23:18:38.64ID:4NwXgrBx0
スキルニルはブースターで加速しマッハ3のスピードで戦闘地域に突入してきた
ガルダはツンドラへのミサイル攻撃のため機首を向けており艦尾にスキルニルが突っ込む形にになっていた
ネオジオンの作戦に連邦は引っかかったのだ

サイコガンダムは加速してガルダとスキルニルの間に入ろうとする
スキルニルは妨害するためにMSを発進させる
アッシマーだ。ハバロフスク所属機が鹵獲されたのか

「源八、アッシマーは頼む!」と円陣は言い残しさらに加速するサイコガンダム
「おうよ!」グリプス戦争で戦いは慣れているのか源八のジム・ダリアはアッシマーを翻弄する
「ザンジバル級の減速を確認」とルイーズは続ける「しかしこの速度では下手な攻撃は…」
早すぎる、と円陣も感じたが…(体当たりはない、が一撃離脱系の攻撃か?)
「つぐみ、Jミサイルに注意しろ、前に出次第攻撃する」

サイコガンダムがスキルニルの前に出て人型に変形するのとスキルニルのJミサイルが発射されるのはほぼ同時だった
スキルニルは機首を上げて上昇する
Jミサイルがサイコガンダムの横を通り過ぎる瞬間、サイコガンダムのフィンガービームが発射されて命中し爆発する

次の瞬間サイコガンダムをものすごい衝撃が襲う
スキルニルが発射したのはミサイルだけでなかったのだ
大型のモビルアーマーがサイコガンダムにまとわりついている
MAの質量を支えきれずサイコガンダムは降下していく

「つぐみ、攻撃はするな、ルイーズ、出力最大!」
兵器がすべてビーム系であるサイコガンダムは攻撃すると出力が下がってしまうから攻撃はできない
サイコガンダムはミノフスキークラフトに加えスラスターも全開にして体勢を立て直そうとする

しかし落下は止まらない
「ルイーズ、つぐみ、衝撃に備えろ!」
サイコガンダムはMAに絡まれたまま湖に墜落、巨大な水柱が揚がる
0451通常の名無しさんの3倍
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2020/06/04(木) 23:51:46.01ID:4jtKCLwK0
一年戦争時この地にコロニーの一部が落ち深さ100m幅数キロの湖ができた
その湖にサイコガンダムと敵のMAが着水する
墜落の衝撃を避けるために池への落水を円陣が選択したとつぐみは思っていたが、
もしかしたら敵のシナリオ通りなのかもしれないと思いなおした
目の前にいる敵のMAは水中専用のグラブロ、敵はこの展開を見越して水中専用MAを空中で射出してきたのだ

こんな用意周到でかつ大胆な作戦をとる人間は一人しかいないはず
「待っていたぞ円陣。裏切り者は此処で潰えるのだ」
(ネイル隊長なのか)ルイーズは宇宙でのネオジオンの作戦で共闘したこともあり彼を知っていた
ネオジオンの地球降下作戦に合わせて改名したということだったけど、前の名前はたしか…?

サイコガンダムの武装のほとんどはビーム兵器であり水中ではほとんど使えない
水上に出たくてもスラスターの燃料は80%消費してしまっている
「この装備なら」つぐみは操作画面で武装を選択すると指先からビームサーベルが発生する
「ビームピックか、これなら…!」円陣は何かを思いついたようだ

グラブロはグラブロクローを展開、サイコガンダムにヒット&ウェイを仕掛けてくる
ルイーズは出力最大にするもののサイコガンダムは水中ではグラブロに追いつけない
「これでとどめだ、円陣!」グラブロは必殺の一撃をサイコガンダムに叩き込もうとする、が
「クロード隊長!」円陣はかつての上官の名前を呼ぶ

「な…!」ネイル隊長は一瞬たじろぎ、反応が鈍った
この隙を円陣は逃さない。ビームピックをグラブロの腕に突き立てるとさらにサイコガンダムの左足を載せジャンプする
同時にスラスター全開、サイコガンダムは湖面から飛翔する
「逃がすか!」グラブロはもう一つの腕でサイコガンダムの足をつかむがミノフスキークラフトを作動させているサイコガンダムは落ちない
「出力全開、ビーム兵器の出力も確保!」ルイーズは次の展開を想定して準備している
「フィンガービーム発射できます」つぐみもすでに照準ができていた
「攻撃!」
サイコガンダムのビーム攻撃がグラブロに命中する!
0452通常の名無しさんの3倍
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2020/06/06(土) 10:56:34.85ID:7xhTa7tg0
サイコガンダムの放ったビームはグラブロのバラストタンクに直撃する
グラブロは爆発を起こしサイコガンダムに絡みついていた腕が外れる
先行し始めたグラブロを逃がすかと、サイコガンダムは更にフィンガービームを連射して追撃を仕掛ける
しかしグラブロは両腕を犠牲にして水中に逃げることに成功する

サイコガンダムは更に攻撃を加えるか躊躇していた時、源八から通信が入る
「撤収命令が出た、至急ガルダに帰還するようにって」
…ガルダとツンドラの戦いはガルダ側が終始押していたもののツンドラを撃沈することは出来ず
スキルニル出現で戦闘継続が不可と判断した司令がこの戦闘空域から離脱する指令を出していたのだった

「…必要以上に敵にダメージは与えている。もう反撃はないだろうと判断する。撤退する」
円陣の落ち着いた口調に、以前の横須賀基地で表情を殺していた円陣にまた戻ってしまったのか?とつぐみは不安になる
「つぐみ帰ったらなんかおいしいもの食べに行こ、円陣も」
ルイーズもこの空気を換えようと気を使っているのはつぐみにもわかった
「俺も混ぜてくれよ、アッシマー1機撃墜したんだから俺を祝ってくれー」
通信がまだつながっていたのか源八が割り込んでくる、この一言で場の思い空気が少し変わった
こんな時、なぜか源八がうらやましくなってくる、ふとそんなことをつぐみは思った

サイコガンダムはMF形態に変形、ガルダへの帰途に就いた

横須賀基地でアデナウアーはクロード隊長がやってくると考えていた(>>428)
代わりに円陣がやってきて「脱出できたのは私だけ」と言ったはずだ
じゃ、なぜクロード隊長はネイルと名乗り円陣を追い回すのか
今のつぐみには円陣にそれを聞けるほどの覚悟はなかった

ルイーズがプルナインと名乗っていた時期彼女はフィアラル隊の支援のために派遣されていた
作戦会議でノーリ隊長はクロード隊長について印象的なことをしゃべっていた
信用できる隊長だが信用するな、と
その作戦会議の直後クロード隊長が指揮するギリング隊で副隊長が裏切り、クロード隊長は粛清したものの
ハマーンカーンの命令でギリング隊は解散し、新たにガラール隊が結成された

この時期クロード隊長は改名してネイル隊長になったのだが、同時期上層部から指令が来て
プルシリーズはネイル隊長に近づくことを禁止された
なぜそんな指令が出たのか、いまだにルイーズは引っかかっている

円陣は胸のペンダントをこっそりのぞいていた
ペンダントには写真が入っていて誰にも悟られないようにそっと握りしめる
(レナエル…あなたの無念はこの俺が…)
0453通常の名無しさんの3倍
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2020/06/06(土) 20:12:35.74ID:o7BDspW80
第5話「爪と爪」

沈没したグラブロから脱出したクロード隊長がアッシマーに救出され、ハバロフスク基地に帰投したのは夕方の事であった
スキルニルはすでに帰投している。
損害はグラブロとアッシマー一機と人的損害はなかったものネイル隊長はショックを隠し切れない
円陣に「クロード隊長」と言われてから精神が不安定になっていたのだった

クロード隊長…?誰だ?知らないのになぜ心を揺り動かされるのだ

「お帰りなさいませ、ネイル隊長」ミレディ副長が迎えに現れた
「ミレディか。貴殿のスキルニルの操艦は確かなものであった」
「お褒めいただきありがとうございます」ミレディの声は暖かく、心の傷ついたネイル隊長には癒しになった

「この機体があればなあ…」司令部への帰りの途中格納庫を見てネイル隊長がこぼす
格納庫の中には南アルプス市で強奪した(>>432)サイコガンダムmark2があった
2体あったが1体は解体されフレームは宇宙に上げられ、部品はキリマンジャロで復元の別のmark2に使われる予定である

「でもパイロットがいないのでしょ」少し寂しそうな表情をしてミレディは言った
南アルプスにサイコガンダムが秘匿されている情報を突き止めたのは実はミレディであった
しかしせっけくの思いで奪った機体が使えないというのはミレディにとってもつらいのだろうなとネイル隊長は思った

しかしそれはマーク2を甘く見ていた我々に責任がある
mark2に搭乗したプル5、プル7は精神面に大打撃を受け再調整が必要になってしまった
彼女たちは再調整が必要になりキリマンジャロに送られた
彼女たちのデータをもとに別のプルシリーズがmark2用に調整されていると聞く

あの子達みたいな想いをさせるわけにはいかない
そう思ったときmark2の肩に女性が立っているのが見えた
まるでミレディそっくりな女はどこか寂しげでだけど明るい笑顔を見せている

誰だ?どこかであったことがあるのか…?

「どうかしましたか?」ミレディがネイル隊長に語り掛けるとその幻は消えた
0454通常の名無しさんの3倍
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2020/06/06(土) 22:38:29.38ID:7xhTa7tg0
mark2に搭乗したプル5、プル7は精神面に大打撃を受け再調整が必要になってしまった

mark2に登場したプル5、プル7は基地到着後に体調不良を訴えたのである
検査の結果mark2のサイコミュが彼女たちの精神面に過大な負荷をかけていたことが分かった
0455通常の名無しさんの3倍
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2020/06/07(日) 23:30:06.11ID:S2SP8yYo0
同時刻ダカールでは占領したネオジオンによる諸侯会議が行われ
隊長核の中でもさらに勢力の強い大隊長たちが召喚されて会議を行っていた
しかし本当の意味での出席した大隊長は半分程度であとの半分は隊長を格上げしたものであり
ネオジオンの地球占領が彼らの宣伝したものとはかけ離れていることを証明していた
特に宇宙軍は宇宙に上がったアムロ・レイとの戦いに苦戦しダンジダンはじめ多くの大隊長が足止めされていたのである

大隊長に格上げされたノーリ元隊長は内心びくついていた
諸侯会議の議長はネオジオンの実質的な指導者「魔女」ハマーン・カーンである
ザビ家の皇女ミネバ・ザビの摂政という絶対的な権力を持っているだけでなく
彼女は強力なニュータイプ能力でアクシズ中の人間の思考をすべて把握しているといわれていた
クーデターを図った大隊長級がその力であっけなく返り討ちにあったのは一度や二度ではない

宇宙を意識した薄暗い会議場、ノーリ達大隊長が見守る中そのハマーン・カーンが現れた
ハマーンが中央の席に座るまで誰も声一つ、いや物音ひとつ立てない
ものすごい威圧感が会場を襲う
その中スポットライトが点灯され、一人の男を照らす
「私は、アデナウナー・パラヤと申します。地球連邦の高官です」

まるで水面に石が落ち波紋が立ったかのようにざわめく中
「私は連邦から親書を持ってまいりました」とアデナウアーは親書を取り出してきた
「…そこで読め」ハマーンは礼儀を無視したがアデナウアーはその場で親書を読みだした

アデナウアーの言葉に大隊長たちは驚きを隠せなかった
地球連邦が敗北を認める用意があるということ
そしてサイド3をネオジオンに譲渡するということ
これはネオジオンの完全勝利を意味する

そして最後に信書を高く掲げ、サインを見せる
そこには連邦の高官、有力な政治家が何人もサインを書いている
この親書は本物だった
多くの大隊長が歓声を上げる。それは「ジークジオン」の叫び声に代わっていった

「…こいつ役者やの」ノーリ大隊長はかすかな声はジークジオンの大歓声に紛れてハマーンには聞こえなかった
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2020/06/08(月) 23:37:48.63ID:xhUZM7DY0
同時刻、中部ロシア上空
「ガウ5機およびドダイに乗ったMS8機、警戒ライン突破、MS部隊は発進して迎撃せよ」
ガルダからサイコガンダムをはじめ多くのMSが発進していく

吉本つぐみはグラブロと戦った日のことを思い出していた
あの日の帰り、円陣は初めて彼自身のことを話してくれたのだった
さすがに円陣も全てを知っていたわけではないけど、円陣が自分達との関係を大事にしていることを
つぐみもルイーズも感じることができた

円陣は連邦がアクシズに送り込んだスパイグループの一員だった
しかし作戦中、スパイグループの隊長クローズは突然謀反を起こし他のメンバーを次々粛清していった
生き残りだった円陣は地球降下作戦のどさくさでMSを奪い横須賀基地に降下したのだった
でも円陣もなぜクロードが豹変したのかわからないらしい
豹変したクロードが記憶をなくしている事だけわかったという


「ガウの射程距離に入りました」ガルダからの通信でで三人は気合を入れなおす
一年戦争の攻撃空母ガウはSFS全盛期の今ではミサイルや大型メガ粒子砲を搭載したガンシップになっていた
ガウの大型メガ粒子砲がサイコガンダムに直撃するがサイコガンダムに損害はない
前面上に展開したIフィールドは設計上戦艦の主砲に耐えることができる

サイコガンダムの胸部3連拡散ビームに立て続けに2機のガウが撃墜される
更に1機ガウがサイコガンダムに撃墜された段階で敵はあっさり撤退していった

「これで今回は打ち上げか」とつぐみがコクピット前方を見ると円陣が手をだしている
「い、いいだろ、たまには俺が手を出しても…」円陣はもじもじしながら言った
円陣はどうして素直になるとこうなんだろとつぐみもルイーズも思った

「バーカ」つぐみは円陣の手を握った、円陣がどこにも行かなくなりますように
「ばーか」ルイーズも手を重ねる、円陣がいつまでも素直でありますように
円陣は表情は変えなかったが二人のやさしさに感謝した
0458通常の名無しさんの3倍
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2020/06/09(火) 23:14:20.29ID:cC+kNaJZ0
ガルダとジオン残党の戦闘から数時間後
バイコヌールのネオジオン中央アジア方面基地

司令官らしき男に黒い服の男が掛け合っていた
「我々に行かせてください。我々なら彼らを倒せます」
「我々なら…?お前たちがあのジオン残党より強いとでもいうのか」
一瞬男の顔色が変わる、が引けないのかまた詰め寄ってくる
「いえ、…そうは言いません。しかし彼らの全てを我々は知っております
 我々なら彼らの弱点を突くことは可能なのです」
その言葉に何らかの確信を得たのか司令官の顔が変わった
「…いいだろう。我々の戦闘艦インドラをお前たちに貸し出そう
 ガルダを沈めサイコガンダムを討ち果たした時にはお前たちを正規軍としてとりなそうではないか」
「感謝します。必ずや司令官の期待に応えて見せます」
男は敬礼をすると部屋を出て行った
副官は司令官に問い合わせる
「あの者たちに任せて大丈夫なのでしょう」
「構わん、あいつらは居場所を得るために何でもするだろうよ、それが例え汚れ仕事だったとしても
 …ティターンズだったあいつらに似合いの仕事ではあるがな」
司令官は笑いが止まらなかった
0459通常の名無しさんの3倍
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2020/06/10(水) 18:17:53.00ID:zFrvCiez0
あの者たちに任せて大丈夫なのでしょう

あの者たちに任せて果して大丈夫なのでしょうか?
0460通常の名無しさんの3倍
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2020/06/10(水) 23:19:25.31ID:W5X2zWj50
第6話「モスクワの迷い子達」

ダカールは激戦となった基地周辺以外は平穏に戻っていた
繁華街を民間人に変装したノーリ大隊長がどこかに向かっていた
彼を尾行していた人がいたが彼は何者かに気絶させられ、どこかに連れていかれた
横目でそれを見ていたノーリは目的地のキャバレーにたどり着いた

予約した席に到着すると同じように変装した大隊長級がすでに何人かいた
彼らのそばにアデナウアーもいたが彼は返送していない

最初に意外なことからノーリは切り出した
「尾行を潰したのあんたの部下か」
「そうだ。ティターンズの残党にはこういうのが得意な奴がいてな掃除してもらっている」
この様子ならハマーンの部下はこの辺りにはいないな、とノーリは判断した
これなら腹を割って話せる

「ダカールのメモリーにあんたの名前があった。そのあんたがハマーンの前に出ることが出きたのは何故だと思う?
 ダンジダン殿がハマーン様に上奏しなかったからだ
 メモリーを見つけた奴はハマーン様の肝いりだったから見張りをつけて監視している」
無事なのは俺たちのおかげとでも言いたそうなノーリを見てアデナウアーは確信を得た
彼らは反ハマーン派だ、それもかなり大きなグループ、仕掛け時だな

「あなたのような実力者に会えてよかったですよ。これで自分も荷物を下ろせる」
そういうとアデナウアーは映像デバイスをだした
そこにはネオジオンの皇女ミネバ・ザビの写真が写っている

「詳しい情報は説明した後すべて差し上げます。最初に言わせてください
 今のハマーンのそばにいるミネバは偽物です。影武者でしょう。本物はアクシズ内にはいません」
ノーリをはじめそこにいたすべての大隊長は絶句した

ザビ家再興はネオジオンがまとまることのできたたった一つの目的だった
その目的が崩れ去ってしまったのだ
この先ネオジオンは荒れるだろう
アデナウアーは腹の底から笑いがわいてきたがそれを表には出さなかった
0461通常の名無しさんの3倍
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2020/06/11(木) 23:20:57.89ID:Onr+6Oj70
ガルダがモスクワ近郊のジューコフスキー空軍基地に着陸して10日が過ぎた
当初目的にしていたダブリンはネオジオンが包囲網を形成したためガルダ単機での突破を断念
複数のガルダ級やアーガマで複数の包囲網を同時攻撃するプランを立てたものの
アーガマ及びガルダ級数機がダカール攻撃を優先したりと足並みがそろわずガルダは待機を強いられていた

モスクワ周辺は連邦の勢力が強く円陣たちは久々に休日を迎えることができた
ガルダのMS部隊は時折モスクワ駐留部隊と共同で周辺のジオン残党の討伐戦を行っていたが
MAであるサイコガンダムは作戦に向かなかったのだ
円陣、つぐみ、ルイーズはモスクワの繁華街に買い物に出かけていた

アクシズ育ちのルイーズにとって初めての地球での買い物だった
店はアクシズにもあったが自然食品で出来た食べ物はルイーズは食べたことはなかったのだった
いつしか買い物は食べ歩きになっていく
屋台(なぜかラーメン)でルイーズに食べ方を教えているときに人ごみの中に知っているような顔がいたように感じた
「誰だっけ…?そんなに前じゃなかったような…

突然遠くで爆発音、テロじゃなく明らかMSの攻撃なのは三人にはわかっていた
「どうする?サイコガンダムは郊外だから今からじゃ間に会わないな」
「大丈夫みたいよ、ガルダから源八が発進したのを感じた。もうすぐ来る」
ルイーズの声と同時にベースジャバーに乗った源八のジム・ダリアが頭上を飛んでいく
ジム・ダリアの攻撃と共に襲ってきた敵のMSの姿が見える
「マラサイか、下がベースジャバーということは元ティターンズか。ネオジオンに下ったのか」
戦況をある程度判断した円陣だがここから逃げようとしたとき
つぐみがいなくなっていることに気が付いた
「あれつぐみは?どこに行ったんだ?」

つぐみは気になったのかさっきの人影を探していた
しばらく歩いた後ようやく見つけることができた。その人は公園のベンチに座っている
「ようやく見つけた。いなくなってからずっと気にしていたのよ、雑賀さやかさん」
雑賀さやか、かつて横須賀基地に潜入していた(>>426)スパイである
0462通常の名無しさんの3倍
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2020/06/12(金) 23:09:51.41ID:nfEo6I5z0
マラサイの最初の攻撃はガルダに対して行われた
ガルダのMS格納庫はミサイルによる攻撃で炎上が起こりMSの出撃ができなくなった
MS再出撃の用意ができるまでの間、梶源八は一機のジム・ダリアで3機のマラサイと戦わないといけないのだ

吉本つぐみは雑賀さやかと対峙していた
「横須賀基地から消えたときから、ずっと心配してたの。だから今会えてうれしいのよ」
さやかの感情を殺した顔をどうすれば崩せるか、つぐみはそのことだけを考えている
「知ってるでしょ?私はスパイよ。人を裏切るのが私の仕事なの」
さやかは淡々と言った、その言葉は今まで何度もさやか自身に言い聞かせてきた言葉だった

ジム・ダリアはアナハイムの試作MS「ステイメン」を再設計しスナイパー風に外装を変えている
マラサイに比べればもはや旧式であり、新鋭機に対抗するためには源八は多少無理した戦いをするしかなかった
3対1の戦い、マラサイ3機を圧倒する者の、反撃を受け少しずつジム・ダリアは被弾していく

つぐみは少し無理をしてみた
「私の今の恋人もスパイなの、だからあなたの気落ちは少しは解る」
さやかは一瞬驚き「ちょっと、全く縁のなさそうなつぐみに男なの?」
(突っ込むところそこ?)とつぐみは思いながらも相手が砕けてきたことに好機を見出そうとしていた

源八のジム・ダリアは結構な損害を出しながらマラサイ3機を撃墜することに成功した
「ニュータイプをなめるな!…うん?」
地平線から新たにマラサイ5機がやっているのが見えた
「五機でいきがってるんじゃねえぞ!」と意気込むも(早く応援来てくれ)と源八は思い始めた

増援到着を見たさやかは何かを観念したかのようにある問いかけをつぐみに向けた
「なんでマラサイが5機も見つからずに来れたかわかる?」
さやかの問いかけにつぐみは嫌な予感がした
「レーダー網をハッキングして穴だらけにしたからよ、私が」
「待ってよそれってあなたが…」
「そう、今の私はネオジオンの工作員なのよ」
さやかは感情を殺した顔で笑ったふりをした
0463通常の名無しさんの3倍
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2020/06/13(土) 09:38:56.13ID:7yUJrfIi0
つぐみたちがいる公園のそばの河に源八のジム・ダリアが墜落する
それを追うようにベースジャバーから飛び降りた2体のマラサイが近くに着陸する
反撃のために立ち上がろうとするものの、ジム・ダリアの動きは目に見えて鈍くなっていた

「エウーゴと提携した連邦軍は私たちティターンズを裁判にかけようとしているわ
 私たちも連邦のために働いたのに何で裁かれなければならないの?」
さやかは感情を殺した顔でつぐみに問いかけた
つぐみは考え込んでしまった、それがさやかの罠と気づかずに

ようやく立ち上がったジム・ダリアに2機のマラサイは携帯兵器のウミヘビを発する
ウミヘビのワイヤーにジム・ダリアはからめとられ動きを取ることができない
「エウーゴごときがぁ!」
ティターンズの怨嗟の声と同時にジム・ダリアに電撃が襲いがかる

「源八!」円陣はジム・ダリアが崩れ落ちるのを肉眼で見ることのできる距離にいた
「大丈夫、源八は気を失っただけよ」ルイーズはニュータイプ能力で源八の意識をサーチする
「それより近くにつぐみがいるのを感知したわ」
「なんだって?」
「公園よ、急いで」

「私たちは連邦に復讐することに決めた。私たちを見捨てた連邦を」
崩れ落ちるジム・ダリア、マラサイがこちらに近づいてくる
「なぜあなたと話していたのかわかる?」
しまった、そういうことかとつぐみが思った時には既に後ろからティターンに抱え込まれていた
「あなたはいけにえなの、サイコガンダムを誘い出すための」

円陣とルイーズが公園にたどり着いた時には誰もいなくなっていた
マラサイもさやかも、そしてつぐみも



 
0465通常の名無しさんの3倍
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2020/06/13(土) 23:56:24.49ID:7yUJrfIi0
第7話「伸ばされた手を握って」

モスクワ基地のレーダー網は雑賀さやか達ティターンズ元工作員の手により沈黙させられた
復旧までの間、MS隊は偵察活動を行いネオジオンの潜入を監視することになった
高度な電探能力を持つサイコガンダムはマラサイが侵入してきたと予想された地区の監視を任されていた

円陣はつぐみがさらわれた時のことを思い出す
ティターンズはわざわざ録音メディアを残していった
つぐみが去られた後司令官らしい人がある場所を指定した音声が記録されていた
今サイコガンダムがいる地区のすぐそば、彼らはこうなることを予測して事を起こしたのだ

円陣はそのデバイスを握りつぶした
ガルダに知らせるわけにはいかない、知らせれば作戦遂行の障害になったつぐみは見捨てられる
あくまでもガルダには内密でつぐみを取り返さなければならない

「ねえ、源八を乗せるわけにはいかなかったの?」
ルイーズの声で円陣はわれに戻る。つぐみがない今、サイコガンダムはガンナーがいない
「源八は今検査中だからダメだよ。第一その席はつぐみの席なんだし」
ジム・ダリアを失った源八をつぐみの代わりに乗せるルイーズのプランも間違ってはいない
でもそれは自分たちまでつぐみを見捨てることになってしまわないか?
それともこれはつまらないこだわりなのか?円陣は自問した

「きたよ」ルイーズはレーダーにミノフスキー反応が出たのを円陣に告げる
ネオジオンの戦闘艦インドラが地面すれすれで飛行している
円陣はサイコガンダムのカメラをインドラの艦橋付近にむけ拡大する
拘束されたつぐみが映る、後ろに立っているのは多分さやかというスパイなのだろう

艦橋のライトが点滅する、モールス信号だ
「サイコガンダムを捨てろ、さもなくば人質の安全は保障しない」
その言葉を円陣は聞くわけにはいかない
きけばサイコガンダムは敵戦闘艦の主砲で破壊され、つぐみは証拠隠滅のために殺される

「ルイーズ、出力上昇してIフィールド展開」
円陣はサイコガンダムを前進させる
0466通常の名無しさんの3倍
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2020/06/14(日) 08:09:47.60ID:3Cw734B60
オッサンの妄想っていうか発達障害者の日常って感じ
電車のダイアグラムを永遠妄想してる的な
0467通常の名無しさんの3倍
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2020/06/14(日) 08:53:42.14ID:KBUt02nG0
インドラの艦長はネオジオンが主催したダカールの晩餐会の全世界放送を見た時のことを思い出していた

あの晩さん会に出た多くの連邦側ゲストのほぼ全てが元ティターンズの将校や後援の政治家だった
彼らはネオジオンの皇女ミネバ・ザビに忠誠を誓っていた
大の大人が10才にも満たない子供に媚びている

我々諜報組織はあのミネバ・ザビが偽物であることを突き止めた
その情報は彼らにも伝わっているはずである
しかしそれを盾に後見人のハマーンに詰め寄る人間は一人もいなかった
それどころか「あのミネバ・ザビは本物」とまで言い出す将校までいる始末である

浅ましい、艦長は心底そう思う

ティターンズは地球圏の安定という崇高な使命を持った人間の集団だったはずである
しかし上層部や支援する政治家は信念のある人間なんかじゃなかった
権力と富のためなら、彼らは平気でうそをつき相手の靴をなめる、情けない人間たち

じゃあ彼らの手回しでネオジオンに所属した私は何なんだ?
私は彼らを批判できる資格はあるのか?

「サイコガンダム、当方の要求を無視して接近を始めました」
部下がサイコガンダムの異変を報告する
仲間を助けるにならその行動は正しい、しかしそれはパイロット自身を危うくする行為でもある
リスクをとる覚悟があるのか、その価値が彼女にあるのか
人質を見ると彼女は感情を悟られないように一途にサイコガンダムを見つめている
彼女も覚悟をしている、彼らの信頼関係に艦長は、嫉妬した

この信頼関係と同じものがティターンズにあれば…

…だけどその思いを今は認めるわけにはいかない、心の中で艦長は自分にそう言い聞かせた
この自分をみじめにする思いも破壊されればいい!
「全主砲発射用意、サイコガンダムを破壊する」
0469通常の名無しさんの3倍
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2020/06/15(月) 23:28:17.44ID:ZrgHruFz0
調べたらエンドラ級にインドラがあったので
以降こっちのインドラは艦名をアマレンドラに変更します。ごめんなさい
(ツンドラの時は調べてたのに…無念です)
あとエンドラ級が410mと大きすぎて(ムサカ程度の大きさかと思っていた)
サイコガンダムでどう倒せばいいのやら、とか言って撃沈はできないわと色々…
0470通常の名無しさんの3倍
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2020/06/15(月) 23:54:55.53ID:ZrgHruFz0
アマレンドラは映画のバーフバリ伝説誕生から
映画にはほかにマヘンドラという名前も
あと外国のホテルにロンドラという名前もあるからこれからはダブらない様にいけたらいいなあと
0471通常の名無しさんの3倍
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2020/06/16(火) 23:13:57.84ID:4SixuCPt0
敵艦に向かって悠然と歩きだすサイコガンダム
敵艦の主砲がサイコガンダムの直撃するはずが、Iフィールドがはじき返す

「Iフィールド33%欠損、復元まで3秒」
ルイーズは敵戦艦のミノフスキークラフトの解析をしながらIフィールドの出力を調整する
円陣は更にサイコガンダムを前進させ敵艦との距離をさらに詰める

敵戦闘艦は全ての砲塔でサイコガンダムを攻撃すべく岩陰から姿を現す
サイコガンダムは移動をやめ砲撃モードに移行、全てのビーム砲を相手に向ける
「ビーム砲の出力優先、Iフィールドの出力50%に低下」
敵戦闘艦の全ての砲塔もサイコガンダムを照準に入れる

戦闘艦の艦長、ライジング・ボードはサイコガンダムの攻撃を疑問視していた
一年戦争時の戦闘艦ならMAの大型ビーム砲は脅威だったかもしれない
しかし戦後の技術革新は戦闘艦を強靭にした
サイコガンダムのビーム砲ならこのアマレンドラに打撃を与えることができるかもしれない
しかしその前にこちらの主砲がサイコガンダムを粉砕するだろう

だからライジング艦長はサイコガンダムが先に攻撃しても余裕があった
サイコガンダムが攻撃した直後に攻撃、のはずがアマレンドラが突然墜落を始まる
何が起こった、ライジング艦長は予想していなかった状況に困惑した

「敵艦前方のミノフスキークラフト浮力消滅確認、墜落します」
ルイーズの報告を受け、円陣は次の目標に照準を合わせる
狙いは敵艦後部推進装置、の下の空間
サイコガンダムが一斉射撃すると今度はアマレンドラの後部が落下し地面と接触する

ミノフスキークラフトは機体の下にミノフスキー粒子の格子状構造を作り出すことで空間に浮くことができる
そこに大出力のメガ粒子砲を撃ちこむことでを格子状構造を解体し浮力を消してしまったのだ
かつて1年戦争でホワイトベースが大型メガ粒子砲で墜落したことがあったが
あれは機体のダメージに加えメガ粒子砲の攻撃ででミノフスキークラフトが無力化したのが原因の一つであった

墜落の衝撃によりアマレンドラのミノフスキークラフトはトラブルが発生
更に下部に設置されていた主砲は使用不可能になってしまい側面に死角ができてしまった
ここがチャンスとサイコガンダムはスラスター全開で突っ込んでくる
「あのれ、ガンダム!」ライジング艦長が何もできない苛立ちを口にした途端衝撃がアマレンドラを襲う!
0472通常の名無しさんの3倍
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2020/06/17(水) 23:02:32.84ID:n72oMWGW0
サイコガンダムの体当たりの衝撃でアマレンドラは傾き、横の崖に倒れ込む
円陣はサイコガンダムの操縦をルイーズに任せアマレンドラに乗り込むのだった
エンドラ級は無人化が進んでいて艦橋に至るまで敵に会うことはなかった

艦橋ではライジング艦長はじめブリッジ要員が反撃の用意をするが艦橋の窓に大きなこぶしが現れた
「変なことするとグー、だからね!」ルイーズがサイコガンダムの腕を振って牽制する
戦闘艦をつぶされ、艦橋近くにまででMAに接近され…ブリッジの一同は完全に負けたと思った
がそれを認めたくないのが大人である

ライジング艦長は護身用の小型銃を取り出しつぐみに突きつける
「お前たちにわかるのか!馬鹿な上司に振り回される俺たちのみじめさが
 人を裏切って情報集めたのにそれをなかったことにされてみろ
 それを何年も繰り返されてみろ、俺たちはバカじゃねえか!」
もはや愚痴なのだがライジング艦長はそれが分からないほど取り乱していた

「わかるよ、俺もスパイだったからな」

え?とライジング艦長たちが声の方を見るとドアを開けて入ってくる円陣が見えた
腰だめに銃を構えた円陣が艦長の方に体を向け、目を合わせて話し出す
「俺はアクシズに4年潜入していた。潜入したチームはばれて潰された
 必死の思いで得た情報は結局何だったのか俺にはわからない
 そして今もわからない任務に就かされているんだ
 このサイコガンダムがダブリンに行く理由はなんだ?お前は知っているんだろ?」

ライジング艦長は自分が戦っていた相手が同じスパイだったとは知らなかった
自分は同胞を殺そうとしていたことを知りライジング艦長はさらに動揺する
「それは…それは…」
その時、またアマレンドラが傾きその衝撃でつぐみが円陣のほうに飛ばされる
「逃げるな!」
取り乱したライジング艦長は反射的に小型中の照準をつぐみに向けて即座に発砲する

「…さ、さやかさん…」
周りが見えなくなっていたライジング艦長はさやかがつぐみの前に飛び出したことを気付かなかった
撃たれた衝撃でさやかは飛ばされ、受け止めたつぐみの中で崩れ落ちていく…
0474通常の名無しさんの3倍
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2020/06/19(金) 23:56:24.91ID:eTWgd3Hs0
つぐみは傷を抑えようとさやかの腹部をまさぐっている
さやかは動かない
ライジング艦長は自分が何をしたかようやく理解し、あまりのショックに膝が崩れ、小型銃が手から落ちた
「俺は取り返しのつかないことを…」

他の隊員もうなだれている
「俺は…ティターンズこそ地球をまとめられる組織だと信じていた
 しかし違った、あいつらは金のためなら信念を捨て地球を売る卑怯者だった
 おれは違う、どんな時でも信念をもって行動していると思っていた
 でも俺には信念なんかなかった…俺も同じ卑怯者じゃないか…」
泣きじゃくる艦長の前に手が差し伸べられる
「今…からでも遅いとは思いません、今度こそ信念を持ちましょうよ」
艦長が顔を上げるとそこには撃たれたはずのさやかの顔があった
さやかの顔には穏やかな笑みが浮かんでいる。それは彼女の本来持っていた表情であった

さやかは念のために防弾チョッキを常に着込んでいるのが役に立った
つぐみはチョッキから取り出した銃弾を握っている、その銃弾に血はついていなかった
「やり直しましょう。ネオジオンは私たちがいるべき場所ではなかったようです
 許されるのなら連邦の一員として戦いましょう」
艦長はさやかの手を握り泣きながらうんうん頷いた、何か喋ったが涙声で意味は伝わらなかった
でも、それが艦長の懺悔であることは円陣たちにもわかった

この戦いはこうして終わった

ライジング元艦長たちはバングラデシュに向かいそこで義勇軍に合流してネオジオンと戦うつもりだという
彼らにとって地球を守る信念を取り戻す戦いになるのだろう

せめてもの償いとしてネオジオン内で収集した情報が円陣たちに提供された
いまネオジオンのハマーン・カーンのそばにいるミネバは偽物であること
本物のミネバはグリプス戦争終了直前にアクシズ内部の協力者の手によって何者かに奪われたということ
ハマーンはそれを秘密にしていたが、すでにネオジオンの反ハマーン派はその情報を握っていること

「残念だが、サイコガンダムをなぜダブリンに運ぶのか、その情報は私たちにはない」
 ただダブリンについては別の情報をつかんでいる」
ライジング元艦長は一息置いてから言った
「ネオジオンはダブリンにコロニーを落とそうと計画している」
「な…なんだって…」
円陣たちは驚きを隠せなかった
0475通常の名無しさんの3倍
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2020/06/20(土) 23:47:43.00ID:nrjKz+vi0
第8話「ダブリンへの道」

モスクワへの帰途につくサイコガンダムの中でつぐみはさやかの言葉を思い出していた
彼女は感情を隠すことなく笑いながら言った
「なるほど、彼がつぐみの彼氏だったのか
 あなたのことだから盛ってるとは思うけど、なかなかのベストチョイスだわ
 今度は腕ぐらい組んだ写真が見てみたいわね」

「うひゅひゅひゅひゅひゅひゅ…」
舞い上がっているつぐみだったが肝心の円陣はそれに気が付かず操縦に専念していた
それを横目で見ていたルイーズは(だめだ、こいつらの恋愛に進展の可能性は全くない)と思っていた
そんな心のツッコミを入れている間なぜか源八の蚊をが頭によぎる
いやいやいや…あれは違うでしょと思いながらもなぜか会いたいと思うルイーズであった


ライジング・ベースは裏切ったもののネオジオンに参加するティターンズは増加していた
その多くはライジング同様、上司や支援者がネオジオンへの手土産として「売られた」ものだった
彼らの中にはネオジオンに忠誠を誓うものは少なくなかったのである

地球を支配するのにネオジオンだけでは人間が少なすぎた
ジオン残党や反地球組織を加えても足りず、エウーゴはその弱点を突いてきた
防衛力の弱い基地が次々にエウーゴと連邦軍に奪還され
ネオジオンはダブリン包囲網を事実上解体して戦力を各地に派遣するしかなかった

ダブリンの連邦軍暫定総司令部はチャンスとばかりにすべてのガルダ級に包囲網への攻撃を指令した
しかしティターンズ支援者に管理されていたメロゥドはネオジオンに提供されてしまい
4機で行うことになった

アーガマの参加も考えられたが、アーガマが計画実行したダカール攻撃とその結果に
不信感を持った首脳部がアーガマの参戦に否定的で
この作戦がアーガマ隊に知らされたのはメルリル湖についてからのことである
0477通常の名無しさんの3倍
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2020/06/21(日) 23:48:25.53ID:19AIBSZI0
モスクワ基地にサイコガンダムが到着後、つぐみは医療機関で治療されることになった
雑賀さやかに誘拐されたときに無力化ガスを吸わされ、その影響がまだ治っていなかったのだ
彼女からもらった治療薬を使えば明日にも退院できるだろう

「それで円陣は興奮させないようあえてつぐみを無視していたのかあ」
ルイーズは感心しながら、同じ医療機関に検査入院した源八の個室に向かっていた
しかし源八はすでに退院していて、空っぽの部屋で連邦軍所属らしい女性が片づけ?をしていた
その女性は気配を感じたのか振り向きざま「あ…あなたルイーズさんですね」
なぜかその女性はルイーズを知っていた

「ボ…私はアリダ・セルピコと言います。源八君が次に乗るMSのエンジニアをしています」
「私は、ルイーズ・ワイス…ってもう知ってるか。エンジニアがなぜ病院にいるの?」
「源八君がここにマニュアルを置き忘れたんで取りに来たんです」
あいつらしい、とルイーズは思った

「あいつ、次何に乗るの?」
「それはですね…まだ正式名称が決まってなくて…あ、そうそう言い忘れていたんですが
 今度サイコガンダムのメインエンジニアも行うことになりました」
 (ああ、それで私も名前も知っているんだ…)ルイーズは納得した

「じゃあ、仲間だね。友達ならもっとざっくばらんに行こうよ」
ルイーズは何故か丁寧なものも言い方が嫌いだ
そういう言葉の使い方をする人間は大抵は本音を隠していると感じている
「いいですか…よかったあ、これで僕を僕っていうことができるよう」
(こいつ僕っ娘だったのか)…ルイーズは少し意表を突かれた
0478通常の名無しさんの3倍
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2020/06/22(月) 02:04:08.49ID:w1HNXe6L0
これぞ黒歴史だなHAHAHA
0480通常の名無しさんの3倍
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2020/06/22(月) 23:23:44.03ID:N6ZkEisO0
2日後ガルダは4方からの同時攻撃でダブリン包囲網を同時攻撃する
通称「円卓作戦」参加のためモスクワから離陸した
ポーランド上空で多くの随伴機と合流し、包囲網の一角としてベルリンを支配している
エンドラ戦闘艦「サラマンドラ」を撃墜すべく西進を開始する

ガルダが出撃してからつぐみはずっと黙っていた
無力化ガスを吸わされたからって「アひゅひゅ…」みたいな情けない笑い声をしてしまったのだ
落ち込んだつぐみの前にルイーズが手を出す
円陣も手を出してルイーズの手の上に添える
「こういう時は一発ドカーンてやっちゃえばいいのよ」
「おいおい…でもどっかで発散させなきゃな」
つぐみも手を乗せる「行くよダブリンへ!」「おう!」「うん!」


サラマンドラのアリベルト艦長は元ティターンズの軍人である
彼は元ティターンズ支援者によってネオジオンに「売られた」軍人だったが
ハマーンに忠誠を誓っていた

ティターンズに所属していた軍人には二種類の人間がいる
一つはジオン残党を実力で抑え込む思想に共鳴したもの
もう一つはジャミトフ総裁の持つ権力にあこがれその権力を我が物にしようとするものである
アリベルトは後者であった
今地球圏の支配者はハマーン・カーンと言ってもいい
彼女を支持すればまた権力を得ることができるとアリベルトは考えた
そのために彼は最初に切り札を切ることにしたのだった

ガルダのCICはサラマンドラから高速で接近している物体を感知、迎撃のため随伴機のコアブースターを迎撃に差し向ける
しかし物体のスピードがあまりにも早すぎるためガルダのMS部隊に出撃命令が出る
サイコガンダムが発進した時にはその物体はガルダのすぐ近くにまで来ていた
ビーム攻撃をしようとしたGM2数体が敵の大型メガ粒子砲の直撃を受けて瞬く間に爆発する
サイコガンダムはIフィールドを最大出力にして敵MAに向けて突撃した

「来るがいいサイコガンダム、我々が復元したアプサラス2の恐怖、思い知らしてやる」
アリベルトは全てのMSを発進させるとサラマンドラを全速力で前進させた
0481通常の名無しさんの3倍
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2020/06/23(火) 19:50:28.32ID:LtUSqKGz0
1年戦争時アプサラス1と2は、3のための試作機に過ぎなかった
しかしSFSが主流となった現在では「高速移動する大型ビーム砲座」は対SFS用兵器として再評価され
ティターンズによりレプリカが作られていたのだ
オリジナルに比べて90%の力しかないが大型メガ粒子砲はサイコガンダムにとって脅威である

サイコガンダムは明らかに苦戦していた
すでに何度かアプサラス2の攻撃が命中していたのだ
「Iフィールド58%消失、復元に14秒!」
ルイーズの言葉に円陣は再び回避運動を開始、サイコガンダムは急降下する
つぐみは照準を合わせていてもIフィールド復元優先で拡散ビーム砲に出力が回らないので攻撃できない

味方に牽制してほしいが、敵の数が多すぎる
「こちら大角、もう少ししたら源八が出る、それまで持ちこたえてほしい」
大角隊長率いるニュータイプ部隊はモスクワで半分に削減されてしまい彼ら自身身動きが取れなくなっていた
明らかに不利、円陣はそう状況判断をするしかなかった

ガルダ内部
「正直このMSは間に合わせだけど、それでもぼくの自信作だ。やってくれるかい?」
「整備子ちゃんのおすすめなんだろ?任せとけ!」
「セルピコだよ、せーのーで、行って来い源八!」とアリダは源八の背中を思いっきりひっぱたく
「き…傷口があ」と悶えながら源八の乗る機体が発進した

サイコガンダムはアプサラス2と距離が取れないでいた
離れすぎるとガルダが標的になる恐れがあるからメガ粒子砲の射程から離れるわけにはいかなかった
さらに数発の攻撃を受けて稼働率が下がりIフィールドの出力は40%を割っていた

次命中すればやばい…ルイーズは観念しかけた時
(任せとけ)と心の中で誰かの声がした
「え?」とルイーズがつぶやくと同時にアプサラス2にミサイルが着弾する

ミサイル攻撃で姿勢を崩したアプサラス2のそばを一機の重戦闘機がすれ違う
「見せてやるぜ、これが俺の新しい力、ZZイーグルだ!」
重戦闘機は急上昇すると瞬く間にMSに変形する
巨大な銃、ツインアイ、角、それはまさにガンダムであった
0482通常の名無しさんの3倍
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2020/06/23(火) 23:02:11.17ID:KY0/aUOc0
ZZイーグルはFAZZにZZの予備パーツを組み込みんだ、いうなればレプリカZZというべきMSであった
変形用部品が足りないため、変形はするもののGフォートレスにはなれず、Gイーグルという重戦闘機に変形する
製造したアリダ・セルピコはZZの開発スタッフであり、ZZ頭部にハイメガキャノンがついているのは彼女の発案である

「このおおおお!」梶源八はZZイーグルの二連ビームライフルをアプサラス2に向けて発砲する
アプサラス2は回避するものの一条のビームがかすり一部が爆発する
メガ粒子砲を向けて撃つアプサラス2だが、ZZイーグルは急旋回してで回避
ZZイーグルはビームサーベルを抜いて急接近、アプサラス2の装甲版に大ダメージをくわえる

「お、おのれー」戦闘地域にたどり着いたサラマンドラのアリベルトは切り札だったアプサラス2の惨状を見て唖然とする
ここで俺の野望を失うわけにはいかない「あのガンダムを叩き落せ!」サラマンドラをZZイーグルにぶつけようとする
「そうはいかないぜ!ハイメガキャノン発射!」ZZイーグルの頭部から巨大なビームが発射!アプサラス2を吹き飛ばす
吹き飛ばされたアプサラス2はサラマンドラのブリッジにぶつかって爆発
「まかせた、つぐみ!」「全砲門、敵戦闘艦の推進機関に収束攻撃!シュート!」
サイコガンダムの総攻撃に推進機関を撃ち抜かれたサラマンドラは内部誘爆を起こし轟沈した

サラマンドラを失ったことを知ったネオジオン軍は撤退、戦闘は終了した
ダブリン包囲網の一角は崩れ、ガルダは一路ポーツマス連邦軍基地に向かう
ルイーズはZZイーグルをみてさっきの心の声のことを思い出していた
(気のせいだよね、源八の声が聞こえたのって…)

アリダ・セルピコもZZイーグルを見て複雑な気持ちになっていた
(ごめんね、もしかしたら君に大変なことを任せることになるかもしれない…)
0483通常の名無しさんの3倍
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2020/06/24(水) 23:11:48.08ID:2fxvO5Vy0
第9話「冷たい方程式」

ポーツマス連邦軍基地についたガルダは搭載したすべてのMSの搬出を始めた
ガルダ着陸前に発艦していた円陣たちは滑走路に見知らぬMSが並んでいるのを見る
そのほとんどがガンダムタイプであった
同じ機体がないところを見ると試作品なのだろう

着陸したサイコガンダムにも整備員がやってきて修理が行われた
アプサラス2との戦いでIフィールド発生装置にトラブルが起こり部品を取り換える必要があった
つぐみは整備員との打ち合わせに入る。今日中には修理を終わらせないといけない
明日になればMS部隊はダブリンに向かわなければならない

円陣も打ち合わせに入ろうとするがアリダが割って入る
「すまない、ちょっと来てほしいところがあるんだ」

ルイーズはZZイーグルの整備場に来ていた
源八が整備員と話している
ルイーズは少し考えたがニュータイプ能力を源八に使うことにした
自分の念を送るが源八は何の反応もしない、いつもの源八だ
(ZZイーグルに乗っている源八はなんでニュータイプ能力が向上しているの?)

連邦軍ノースウッド司令部、ヨーロッパの連邦軍の総本山である
パウルス総指令は焦っていた
「ブナ屋敷のお飾り達の情報はいい。問題なのはカミーユがアーガマに連れ去られたということだ
 彼はこのシステムの要だったはずだな、ブタハ」
「プタハです」これで間違えられるのは何回目だろうと彼女は思った
「彼は今の状態でもニュータイプ能力は最強の部類に入ります
 彼か、もしくは同じ力を持つジュドーが必要なのですがまさかどっちもダブリンを離れるとは」
同席した他の重鎮たちもアーガマの独断行動に不満を口にする
中にはアーガマの武装放棄を声高に主張する者がいる
「アーガマはアウドムラのハヤト艦長に説得させている。彼に任せるしかないだろう」
パウルス総司令はそのためにアウドムラにもこの計画について説明したことを告げた
「そこまでやらなければならないか」と重鎮の誰かが言う。エウーゴにこの計画を伝えるのはあまりいいことではないらしい

「その情報私たちも知りたいですね」
「誰だお前…いやサイコガンダムのパイロットかなぜ入ってこれるんだ?」
「ぼくの権限で許しました。状況が状況だけに彼が知る必要があると判断します」
「アリダ・セルピコか、なるほど、しかしそれなら梶源八を連れてくるべきだったのでは」
「彼はシステムのコアにはなるかもません、しかし彼の未来を奪う権利はぼくたちにはないはずです」
(システム…コア…一体何をするつもりなんだ)円陣は此処で行われている「陰謀」に寒気を覚えた
0485通常の名無しさんの3倍
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2020/06/25(木) 23:12:39.92ID:fH+8iGWE0
一年戦争で大損害を受けてからというもの、地球連邦はコロニー落としへの対策を研究していた
83年のデラーズ紛争で落とされたコロニーを破壊するため北米大陸上空で数10発の水爆ミサイルを使用
コロニー落下の衝撃を最小限にしたものの北米の穀倉地域が放射線物質で汚染され食糧生産が不可能になってしまった

「そこで私たちニュータイプ研究所の出番が回ってきたのです」
ノースウッド総司令部には直属のニュータイプ研究所が存在しプタハはそこの研究者である
「私たちはニュータイプとミノフスキー粒子の関係性について調べてきました
 アナハイムから提供されたデータからサイコミュが遠隔操縦以外の現象を起こしていることを把握しています」

ノースウッドはティターンズと対立しているためにニタ研のネットワークから外され
それを機に接近したアナハイムと共同研究を行っていた
カミーユやジュドーの情報はアナハイムから提供されたものである

カミーユの乗るZガンダムからオーラのようなものが噴出している映像が映し出される
Zガンダムのビームサーベルが巨大化して敵のMSを真っ二つにする
「このとき周辺のミノフスキー粒子はZガンダムに集まりビームサーベルに変異したと考えられます」
プタハは時間が惜しいのか結論を急いだ
「私たちはあるレベル以上のニュータイプ能力者はミノフスキー粒子を操れるという結論に達しました
彼らはミノフスキー粒子をビームだけでなく、Iフィールドやミノフスキークラフトに転嫁することもできます」

「待ってほしい」円陣が質問する「それは仮説ではないのか?実証されているのか?」
「実証はされている」アリダが口をはさむ
「サイコミュを使うことでミノフスキー粒子が操ることは出来るのは僕が証明した」
アリダはアナハイムの研究者でエウーゴに出向、何人ものニュータイプがその能力を使えることを把握している

「じゃあ、何をしたいんだ」話の流れで分かっていたが円陣は聞かずにいられない
責任者であるパウルス総司令が口を開いた
「我々はこのニュータイプ理論にすべてをかける。そのためにほぼすべてのニュータイプをダブリンに
集めた。彼らの力をあつめてコロニーを持ち上げるフィールドを形成する」
そしてとどめの言葉を円陣に投げかける
「そして君たちが持ってきたサイコガンダムがそのシステムのコアになるのだ」
0486通常の名無しさんの3倍
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2020/06/27(土) 00:09:58.53ID:n0G4tYUd0
ノースウッドからの帰り道、車を運転する円陣はあまりに現実的でない話を納得しようと思索していた
現状を把握することがこの場合重要なのだろうか
とりあえずコロニーについてから情報をまとめてみる

1年戦争後、質量爆弾としての破壊力を低下させるためコロニーは従来より1/3に軽量化され
大気圏内でのスピードを1/2になるように外形を変更されている
水爆ミサイルの攻撃が大気圏外行われ全長は半分ぐらいになっているらしく
破壊力は1年戦争時の1/27以下になると想定されている

ダブリンは1年戦争事後の経済危機で金融センターとしての機能は低下
結果人口は100万人に減ってしまった
その住民も市街地から離れてしまい周辺都市に人口が移動している

つまり市街地にコロニーが落ちたとしてもその衝突エネルギーを減少出来れば被害はそれだけ減る
何もしなければ直径30〜50キロのクレーターができ被害者は周辺も含め50万を超える
そのクレーターの大きさをできるだけ小さくするのがこの作戦なのだ

ZガンダムやZZはバイオセンサーを搭載しているがそれではニュータイプ(以下NT)の力を増幅するのには限界がある
そのためサイコガンダムなどのサイコミュをもった機体がその力を増幅する
しかしそれだけではたとえカミーユ級のNTでも必要な力を発揮することは出来ない
そのために彼ら以外のNTに共鳴させて力をさらに増幅する
それでようやく作戦に必要な力が得ることができるのだ

しかし計算外だったのは計画のコアであるカミーユがダブリンから離れてしまったことである
第二候補だったジュドーも離れている今、コアに使えるのは第三候補の源八しかいない
しかし源八のスペックではとても足りない
そのためZZイーグルにはバイオセンサーだけでなくナイトロを搭載している
ナイトロで源八の能力を強制的に目覚めさせパワーを引き上げる

大体の話は飲み込めたかなと思った途端に同乗していたアリダは言う
「しかしそれをすれば源八の精神が持たない」
ノースウッドで発言した時と同じ言葉だった
「ナイトロのプレッシャーと任務の重さに挟まれて源八はつぶされる」
冷静な判断をしているようで何か次の言葉を探しているように円陣には思われた
「源八、頼むカミーユを探してくれないか?ぼくは源八を失いたくない」
ノースウッド基地では言えなかった本音が出た
0487通常の名無しさんの3倍
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2020/06/28(日) 06:53:04.03ID:OwheSpsT0
ダブリンを強襲したサンドラはアイリッシュ海を北上しヘブリディーズ海に抜けた
ネオジオンに供出されたメロゥドが次にダブリンを強襲するためシリー諸島上空を抜けて
ケルト海に出ようとしていた

サラマンドラが撃墜されて弱体化したティターンズドイツ方面軍が名誉挽回のため
牽制目的でポーツマス連邦軍基地に攻撃を仕掛けていた

機種変更で身動きが取れないニュータイプ部隊の中只一人梶源八が奮戦していた
源八の駆るZZイーグルは敵機編隊にただ一人突っ込んでいく
「軽い、まるで自分の体に羽が生えたみたいだ、これが新型かよ」
敵は旧式とはいえハイザックの中隊をたった一機のZZイーグルで圧倒していく
大角隊長には源八の機体のバイオセンサーに何らかの改良がくわえられたかと直感した
恐らく自分たちが次に乗る機体も同じ仕掛けがされているのだろう

円陣とアリダが基地に到着した時は主な戦場は海上になっていた
既にティターンズのMSは半分以下になっていた、そのほとんどが円陣が撃墜した機体である
「あれがナイトロ。本当の使い方とは違うけど能力を底上げすることもできるんだ」
ナイトロはアリダの発明ではなく彼女はこれを使うことに反対していた
「でもね、もうあれはマシーンなんだ。もうすぐ源八はナイトロに飲み込まれてしまう
 そして源八はとことん搾り取られてしまうだろう。リンゴジュースみたいに「
 ぼくたちはティターンズのやり方が嫌で戦っていたはずなのに同じことをしてしまった」

円陣たちを見つけたつぐみが駆け寄ってくる
「サイコガンダムの修理は終了したわ。源八の支援するように指令が出ている」
「…いや俺たちはグラスコーに向かう」
円陣の意図を理解したアリダは「わかった、上はぼくが説得するよ」
「わかったよ、今すぐ出撃しよう」いつの間にか来ていたルイーズが了解する
話が飲み込めないつぐみだったが「了解」

敵部隊を一機で殲滅しつつあるZZイーグルを後にサイコガンダムはグラスコーに向かう
(源八、助けるからね)ルイーズは心の中で源八に語り掛けたが
ナイトロに飲み込まれててある源八には届かなかった
 
0488通常の名無しさんの3倍
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2020/06/28(日) 18:23:28.02ID:PElTC5JM0
飲み込まれてて→飲み込まれつつ
0489通常の名無しさんの3倍
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2020/06/28(日) 23:08:27.52ID:OwheSpsT0
第10話「ダーク・フィールド」
ダブリンにコロニーが落下するまであと数時間
メロゥドから発進した100近くのMSを乗せたSFSがダブリンおよび周辺都市の攻撃を開始
ラカン・ダカランはコロニー落としの犠牲者の数を増やそうと避難民への攻撃を開始
ダブリンで避難民の誘導をしていたアーガマ及びアウドムラとの戦闘が起きていた

彼らを支援するためベスファスト、ポーツマス、シャノンの各連邦基地からNT部隊が
クライドなど他の連邦基地からもMSが派遣されたがネオジオン側は彼らの迎撃に目的を変更
連邦側は足止めされダブリンにたどり着けず一進一退の攻防が続く

同時刻サイコガンダムはクライド連邦基地にいた
アーガマがグラスコー近辺を通過した情報がありその時射出された小型飛行機にカミーユが
乗っている情報をつかんだのだった
円陣は陸路グラスコーへ向かう

ルイーズはNT能力を使ってカミーユの気配を探っている
しかし違うものの気配をつかんでしまった
源八が一路ダブリンに向かっている
しかしその気配は今までのものとは違っていた、あまりにも攻撃的で刹那的なものになっている
「ナイトロに飲み込まれるってこういうことなのか…」

源八のZZイーグルは敵の包囲網を一機で突破
「下がれ源八、前に突出しすぎているぞ」大角隊長は源八の余りのはしゃぎすぎに心配になってきていた
大角隊長の新機体も何か仕掛けされているらしく敵MSを次々と撃墜していた
「わかりましたペースは落とします」
ペースを落として周りを見る余裕ができたのか源八が見渡すと近くに病院船があるのをみた
その病院船がネオジオンのMSに狙われている

源八の撃ったビームは敵MS ザク3をかすめ同じように攻撃態勢をとっていたドライセンに命中、爆発する
「ふん、連邦の中にも骨のある漢がいたか」
「てめえ、何やっているのかわからないのか」
「これこそがネオジオン100年の礎になるのだ、ニュータイプのいない星こそわが望みだ」
「いい加減な御託並べてるんじゃねえ!」
ZZイーグルはラカンのザク3に切りかかる
「偽物のZZ 、来るがいい」
ラカンもまたザク3のサーベルで迎え撃つ
0490通常の名無しさんの3倍
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2020/06/29(月) 13:32:40.34ID:T0goqOm60
>>487
そのほとんどが円陣が撃墜した機体である

そのほとんどが源八が撃墜した機体である
0491通常の名無しさんの3倍
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2020/06/29(月) 22:53:33.66ID:cq4CEHdt0
ラカン・ダカランのザク3に肉薄するZZイーグル
ナイトロで強化された源八は相手の動きを完全に読んでいた
ろくな剣術を持たないのに反射神経だけでZZイーグルはザク3の太刀筋をはじき返していく
「機械なぞに心を売ったかー!」と叫ぶもののラカンは相手の力を認めざるを得なかった

隙を見つけてドライセンが後ろからZZイーグルに襲い掛かる…が
「見え見えだっ」源八はもう一つサーベルを抜いてドライセンに突き立てる
しかし刺されたはずのドライセンは執念でさらに接近しZZイーグルに抱き着く
ZZイーグルだがドライセン引き離そうとするもののてこずり振りほどいた時には
ザク3は病院船の真上上空に移動していた

「しまった」源八が思わずうめく
ラカンのザク3はスカート一体型ビームライフルの照準を病院船に向けていた
「くそっ」源八は盾になるべく病院船に向かうが間に合わず、ザク3のビームは病院船に吸い込まれる
大爆発を起こして病院船は撃沈、ZZイーグルは爆発に巻き込まれ姿を消した

「初戦は偽物よの…ダブリンに向かう!本物のZZを屠るぞ!」

「源八の反応が消えた…」サイコガンダムの中でルイーズは感知していた
「ルイーズ、ガンダムを動かすわよ」つぐみは操縦用席に座りサイコガンダムを始動させる
「な、何をするつもり?」ルイーズはつぐみが何をやっているかわからない
「源八は生きてる。また復帰して戦うから私たちは私たちのやるべきことをしよう
…カミーユを探すわよ。接近すれば探知しやすいかもしれないわ」
0492通常の名無しさんの3倍
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2020/06/30(火) 13:35:20.29ID:foVgZAs40
ZZイーグルだがドライセン引き離そう

ZZイーグルは何とかドライセンを引き離そうと
初戦は

所詮は
0493通常の名無しさんの3倍
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2020/06/30(火) 23:06:23.33ID:0aT5WNLa0
ノースウッド連邦基地

「ZZイーグル、信号途絶」
「ベスファストNT隊、包囲網突破。ダブリンまで50q」
「シャノンNT隊も包囲網を突破してダブリンに向かいます」
「ノースウッドNT隊移動速度上昇。30分でダブリンに到着します」
ネオジオンの包囲網は徐々に弱体化、連邦はNT隊を先頭に次々と突破していく

「しかし、コアが失われてしまっては…」プタハはZZイーグルが落ちたことにショックを受けていた
「あれしきでぼくのZZイーグルは負けない」アリダは自分の作った機体に自信を持っている
しかし万が一を考えておくことは必要だ
パウルス総司令は部下に情報収集を命令する
「カミーユはどうなっている」
「いま、円陣がグラスコー空港でファに接触したもののカミーユが行方不明になったと報告が」
「サイコガンダムが動いているようだが」
「識別能力が高いからカミーユの探索に使っているのでしょうね」
まさかサイコミュを使っている?NTが乗っているのか?とアリダは思ったが口を出さなかった

実はもう一人の候補ジュドーはダブリンで戦っていた
しかし彼をコアに使うことは連邦軍上層部から禁止されてしまったのだ
ブナ屋敷でお飾りとはいえ「お偉いさん」を怒鳴ったのは此処でも問題になっていた
もっともジュドー自身が連邦を信じていない以上コアにしてもまともに起動しないだろう
この連邦とジュドーの軋轢は終戦まで続いていく

「ZZまで与えておきながら…あいつは人に感謝できないのか」
パウルス総司令は愚痴ったが、ジュドーがこうなったのは連邦の腐敗が原因になっているとは知らなかった

「コロニー大気圏突入開始」
北極上空から突入してきたコロニーを減速させるためノルウェー基地から数発の核ミサイルが発射される

「私は宇宙のかなたに旅立ちたいのになぜ星を落として邪魔をしてくるのか」
プタハは元は宇宙物理学専攻の科学者である。彼女には地球圏で人が争うこと自体が認めたくないことであった
その気持ちはこの部屋にいる人間が共有している気持でもある
1年戦争の傷跡はいまだに彼らの心に残っていた
0494通常の名無しさんの3倍
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2020/07/01(水) 23:26:56.91ID:NTIco3HA0
「…いてて」
ZZイーグルは海底に着底した衝撃で源八は目を覚ました
機能停止したのかコクピットは真っ暗で源八はZZイーグルを再起動しようとするがなかなか動かない

「こちら円陣。つぐみ、ルイーズ聞こえているか」サイコガンダムの通信機から円陣の声が聞こえる
「ファさんに聞いたんだがカミーユは遠出して膿を見に行く癖があるそうだ
…サイコガンダムを海に移動させて監視してくれないか?」

つぐみとルイーズは顔を見合わせる、何しろサイコガンダムは今その海にいるのだった
カミーユ探索でつぐみは動かしたものの、かつて香港を火の海にしたサイコガンダムを街中に移動させるわけにもいかず
しかたなく海に着陸していたのだった
「つぐみってホント強運だよね」ルイーズは半分笑いながら言った
「いいから、カミーユ探すよ」つぐみもおかしかったのか手で口を隠しながら言う

「はいはい」とコンソールに目を戻したルイーズはディスプレイの前に10p程の女性が立っているのを見かける
その緑の髪の少女は手を伸ばしてくる、ルイーズは指でその手に触れる
次に瞬間周りの空間が宇宙空間に代わったようにルイーズには感じられた
(この力は…)
澄んだ声がルイーズの頭になかに響いてきた
「なぜ君はこんな機械に乗っているんだ。この機械は危険だ」
直感で分かった、この声はカミーユだ、彼は遥か遠方からこの機体を認識している

「前にも注意したはずだ。サイコは精神を破滅させると」
「前にも?私カミーユさんに会うの始めてなんですけど」
「え?アーガマにいた子なんじゃ?」
…なんか話がかみ合わないとルイーズは感じた。もしかして…

「私はクローン強化人間だから同じタイプがアーガマにいたのかな…」
念のためルイーズはアーガマに意識を集中したものの自分と同じタイプは見当たらなかった
しかしカミーユは判別できたようだ
「そうか、君たちは…でもそのサイコガンダムは危険なのは変わらない」
「大丈夫だよ、これは非NT用で三人で操縦してるから」
「しかしサイコミュは搭載されている」
「これは…カミーユさん、お願いがあるんだけど聞いてくれますか?」

「なんでだよ…」
再起動したZZのモニターを見て源八はあまりの惨状に言葉を失った
自分が守ることが出来なかった人たちが目の前で漂っている…
0495通常の名無しさんの3倍
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2020/07/02(木) 23:30:53.92ID:3i9G6ZG+0
ラカン・ダカランの射撃は正確に動力部を撃ち抜き病院船は真っ二つに裂け5秒と立たずに水面から消えた
乗っていた避難民で助かった人はいなかった
源八のZZイーグルの前で海中に漂っているのはかつて避難民だった人たちであった
性別も年齢も関係なく、中には人の形も保てず、数千の人だったものが海底に積み重なっている

一年戦争、源八のいる町から5`離れたところにコロニーの残骸が落ちた
コロニーの落ちた衝撃で町は消滅、家族を学校を友達を源八は全てを失った
源八がエウーゴで戦ったのはティターンズが彼の生活を奪おうとしたからだった
弱者からすべてを奪う嘔吐する暴力と戦うのが彼の戦う理由である
しかし今彼は守ろうとする人間を失ってしまった

「お前は人を守りたいのか」どこからか声がする
「お前の力があれば更なる悲劇を阻止することが出来る」
気が付いた時には源八の意識はすでに何者かに握られていた
そして何をやるべきか源八の意識に刷り込まれていく

「ZZイーグル、機動確認、ナイトロフェイス2に移行しました」
その情報にノースウッドの管制室が沸き上がる
「他のNT用MS、所定の位置に配属完了しネットワーク構築可能」
盛り上がる管制室の中プタハとアリダだけは表情を一つも崩そうとしない
むしろこの空気を憎んでいるようにも見えた
「ネットワーク構築開始!」パウルス総司令はミッションの開始を宣言した
「サイコガンダムのハブ機能作動させます!」

「う?」ルイーズは突然、体中を無数の手で握られているような違和感を感じた
「どうしたの?ルイーズ」つぐみが異変に気が付くがルイーズは身をかがめて動かない
「多分、サイコミュが強制始動されたせい」と息も絶え絶えに言う

(どういうことなんだ)感応波を通じてカミーユは話しかけてきた
(サイコガンダムのトラブルを抑えるためサイコミュに私の意識を直結させてるの)
(そのサイコミュが外部から動かされているのだな)カミーユは状況を把握した

(今すぐマシンを切り離すんだ)
(それはできない、このサイコミュは源八につながっている…源八がおかしい)
カミーユはサイコミュを通して源八の精神を見る…が
これはなんだ?フォウともロザミアとも違う、源八の精神が消えかかっている…

「ハブ動作確認、ネットワーク構築確認、フィールド構築条件満たしました」
全ての確認を終えたパウルス総司令はプタハとアリダに顔を向けて申し訳なさそうな顔をした
「すべての罪は私が負います。許してください」
罪は心の中で背負うもの、この言葉でプタハたちの罪が消えることはないだろう
彼女たち自身それは解っている。しかしこれで救われる多くの人たちがいることも知っているのだ

…焼け石に水なのかもしれない、しかし一人でも多くの人が救われることを
パウルス総司令は胸に手を置いて静かに喋ベりだした
「ダーク・フィールド作戦を宣言する」
0496通常の名無しさんの3倍
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2020/07/04(土) 00:03:14.12ID:/N1WK3jw0
第11話「星に架かる橋」
ミノフスキー粒子が発見されたとき宇宙物理学者は旧西暦の概念だったダークエネルギーが発見されたと考えた
プタハもまた物理学者者として研究しある成果を得た
彼女はミノフスキー粒子を対生成で発生させることを見つけたのである

しかしそれには高エネルギーのミノフスキー粒子が必要だった
ミノフスキー粒子にエネルギーを与えるとそのほとんどがメガ粒子に代わってしまい
エネルギーを持ちながらミノフスキー粒子保つことはごくまれだったのだ
そのため現在のミノフスキー発生は別の方法で行われている

しかし対生成なら短期で大量のミノフスキー粒子を発生することが出来る
そのために多くのニュータイプとサイコミュが必要だった
炎上に配置して内側のフィール内のミノフスキー粒子を操作
高エネルギーのミノススキー粒子を維持することで驚くほど大量のミノフスキー粒子を発生
それで1辺100kmを超えるIフィールドの正方形を形成してコロニーの落下の衝撃を和らげる
…それが連邦が計画した「ダーク・フィールド」計画の全容であった

パウルス総司令はこの作戦の目的地をダブリンに決定した
地球連邦の要人が集まっていたのをわざと情報をネオジオンに流しコロニー落としの目的地にさせたのである
ネオジオンは他の所にコロニーを落とすこともできた。
しかし重要情報を得たネオジオンはダブリンに落とすことを決定した
連邦の情報戦がネオジオンを上回ったのである

ダーク・フィールド作戦はどこでも確実に起こせるものではない
可能性を高めるためにはノースウッドの近くに落とすしかなかった
その結果今ダブリンの50万を超える市民が危険にさらされている
パウルス総司令は将来自分が裁判にかけられるリスクを覚悟していた

作戦は静かに行われていく
目には見えないけどミノフスキー粒子が爆発的に増大していることは観測されていた
サイコミュを限界まで引き上げて酷使するため連動するニュータイプの体力の消耗も激しかった
コアの源八の疲労は更に過酷だったのである
0497通常の名無しさんの3倍
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2020/07/04(土) 06:16:00.34ID:KTJz71xp0
ミノフスキー粒子保つ→ミノフスキー粒子の状態を保つ
炎上に配置→サークル状に配置
0498通常の名無しさんの3倍
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2020/07/04(土) 08:16:45.17ID:/N1WK3jw0
グラスコー周辺はサンドラ配属のMS部隊の攻撃を受けていた
付近の海にいたサイコガンダムもSFSに乗ったMSの標的になっていたのだった
ルイーズが動けない今つぐみは一人奮戦している

ルイーズの精神は別の世界にいた
カミーユとイメージを共有した今ルイーズは彼のがかつて見た世界を見ている

源八は体が浮き上がり空にに吸い込まれそうになっている
空に大きな穴が開いている。カミーユはそれを天空への入り口と呼んでいた
彼はかつて入り口付近にまで吸い込まれ自我のほとんどを穴に吸い取られたという

ルイーズは右手を伸ばして吸い込まれつつある源八の右手を取る
地面に引き下ろそうと手を引っ張るものの逆に引かれルイーズは空中に浮きあがる
「駄目っ‼」ルイーズの左手を誰かが握る
振り返るとそこにはつぐみの姿があった

現実空間ではサイコガンダムで応戦しながらルイーズの左手を握っているつぐみの姿があった
「帰ってきて!負けないで!戦ってルイーズ!」

「源八、目を覚まさんかあ」大角隊長の声がする
ネットワークでつながったニュータイプ達が源八に声援をかけている
34部隊の同僚に混ざって見知らぬニュータイプも声をかける
「戦え!」「吸い込まれるな!」「がんばれ!」…
その声が届いたのか源八はうっすら目を覚ます、と同時に少しずつ体が下りてくる

「激突20秒前、コロニー落下速度さらに低下推定クレーター直径28km」
ノースウッド管制室では衝撃に備えつつあった
「推定被害37万人」その数値の中にはノースウッドが衝撃波で被害を受けることも含まれていた
「これが私たちの償い…」プタハは観念したようにうなだれる

窮地のサイコガンダムに更に攻撃を仕掛けようとしたネオジオンのMSがジム3の攻撃で爆発する
クライド基地から救援に来たジム3には円陣が乗っていた
「つぐみ、ルイーズは無事か?」円陣はサイコガンダムに近ずくとジム3を乗り捨てて乗り込んだ
ルイーズの手を握ると涙をぼろぼろ流しだす円陣

円陣の手の暖かさがルイーズを通して源八にも伝わっていく
源八は必死に左手を伸ばそうとするとその手をカミーユが握った
「ルイーズ、君との約束を守る時が来た」
0499通常の名無しさんの3倍
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2020/07/04(土) 21:42:18.91ID:P/siVymg0
「コロニー激突まであと10,9,8…」ノーウッドの管制室では乾いた声でカウントダウンが進む
プタハはここに来るんじゃなかったと思っていた
宇宙物理学の研究を実証するためにニュータイプ研究所に入所して結果が出たとたん
こんなわけのわからない作戦に参加させられてダブリンの人を危険にあわせる

私は一人ぼっちで生きたかっただから物理学者になったそんな私が人を救えるわけなんてない…

どこからか声がする(人に関わるのを恐れてはいけない、あなたの手はきっと誰かに届く)
「え?」プタハは振り返る。聞いたことのない声だけどなぜか懐かしい、そんな声だった

「ルイーズ、約束は守るよ。源八は助ける」カミーユは空いている手を挙げるとその手が輝き始めた
源八の回りにいるNTの一人が何かに気が付いたのか叫ぶ、仮面をつけた男だった
「みんな手を挙げるんだ、コロニーに手のひらを向けろ」

すでにダブリン近くでは高濃度のミノフスキー粒子の影響ででネオジオンのMSは活動停止していた
ガンダムたちは武器を捨て手のひらをコロニーに向けると腕が輝き始めた

「コロニーの落下速度がさらに低下、時速50q」
「ミノフスキー粒子の対生成急拡大、ジェット状に噴出されコロニーにぶつかっている模様」
そんな、私が知らない未知の現象が起こっているの、プタハは驚愕した
横でアリダは半分悔しい顔をして彼女に話しかける
「ミノフスキー粒子は時にぼくたちの予想を超える動きをしてたぶらかすのですよ
…まるでぼくたちを何処かに導こうとしているみたいに」
プタハは画面をにらみつける、その映像を心に刻み付けようとしているように見えた
(いつか・・・いつかあなたに追いついてやるんだから)プタハは深く心に誓った


地面に接触したときコロニーの落下速度はほぼゼロになっていた
しかしコロニーの強大な質量はダブリンの大地にめり込み台風並みの突風を引き起こしたという
崩壊したコロニーは一週間にわたって鋼鉄の雨を降らせダブリンは廃墟と化したという

行方不明者1万2千、クレーターは発生せず、それが今回のコロニー落としの結果であった
0500通常の名無しさんの3倍
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2020/07/04(土) 23:33:49.97ID:/N1WK3jw0
ルイーズは夢を見ていた

「…何時か、人は機械がなくてもそこにたどり着いて見せる」
カミーユはそういうと源八の体を両手でつかんで一気に引き下ろした
落ちてきた源八はルイーズが体で受け止める
取り込む相手がいなくなったのを知ってか天界の穴は姿を消すのだった
穴が消えた後、源八を見ると体が半分消えていた

ショックでルイーズは目を覚ます
目の前には円陣とつぐみがいた、ずっと看病していたらしく服装がくたびれていた
彼らだけじゃない大角隊長やアリダ、なんとカミーユまでいた
横にいるのはファ?さんだろうな。じゃ隅にいる人は…

「プタハと言います。この度は私のせいで迷惑をかけてしまってすいません」
深々と頭を下げるがルイーズには頭を下げられる理由がよく分からない
いや…もしかして…そんなことは…
「源八…はどこ?」

車いすで行こうとしなかったので円陣はルイーズを背負って源八の入院部屋に行く
部屋の中の源八は普通にすやすやと眠っているように見えた
「原因はわからない。目を覚ましてもいいはずだって先生が…」つぐみは声を詰まらせる
ルイーズは夢の中で源八が半ば透明になっていたことを思い出した
あ、あれは夢でなくて事実なの…

「そうだ、源八は、吸われて、しまった」カミーユは感応波でなくみづからの言葉で喋りだす
「俺と、同じ、だから俺が見る、俺でないと分からない、事も、ある」
声の出し方も忘れた人間が必死で喋ろうとしているように見えた

「私が悪いんです」プタハは許しを請うように頭を下げた
「私がこんな発見しなければ彼はこうならなかった」源八の惨状を見て彼女の心はすでに折れていた

「源八はあの時、言ったよ、自分は人を救うのが大好きだって
…救えたんでしょ源八はダブリンを救ったんでしょ」
「ええ、彼はダブリンを救いました」彼だけはそれが言う資格はあるとプタハは思っている
「…だったらいいよ」ルイーズは激痛に耐え無理して笑顔を作った
「プタハさんの装置は役に立ったんだ、そこは自慢していいよ」
それだけ言うとルイーズはまた気を失った

再びベットの上で目を覚ましたルイーズに円陣は優しく話しかける
「全治一週間というところだそうだけど 一か月サイコガンダムは出撃しないからゆっくり休もうな」
「どうしたの?また修理?」
「この際大改造するんだって色々運用上の問題点が出てきたから」とつぐみ

二人を目の前にしてルイーズは何かを決心したかのように話しかける
「お願いがあるんだけど…」
0501通常の名無しさんの3倍
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2020/07/05(日) 09:30:16.27ID:njRHPz+o0
同時刻、ハバロフスク

フィアラル隊大隊長ノーリとキャラルブル隊モズグズ基地司令(>>441)は今後の身の振り方を考えていた
「ダンジダン殿はハマーン様に忠誠を誓ったそうですね」
「あの距離ではハマーンに反旗を翻すことは出来ないさ、今の殿の発言は額面通りに取らないほうがいい」
もっともこれで殿の力量は知れたとも思う
もし側にいながらハマーンを出し抜ける奴がいたらそいつは次のネオジオン総裁になれるだろうよとノーリは思った

「ダブリンで連邦は新兵器を使ったという話ですが、いまだに全容がつかめません」
「連邦にも有能なやつはいるからな」
「宇宙空間でもミノフスキー粒子の濃度が上がっていると報告があります。関係はあるのでしょう」
「これで通信網もしばらく混乱が続くだろうよ。ま、何かしたい奴には都合がいいだろうが」
まるで他人事のようにのようにノーリは言う

ネオジオンが総力を注ぎ込んで行ったダブリンでのコロニー落としは成功したものの多くの戦力を失った
連邦はこれを機に反攻作戦を開始、バイコヌールをはじめ多くの地域を奪還されてしまった
ハマーンは地球での戦力を維持するために旗艦サダラーンを地球に残す決断をしている

「ところでネイルの調整はどうなってる?」
「今ハノイで連邦と戦っていますが、ミレディによるとうまくいっているみたいですね」
「あいつはいざと言うときの保険だからな、一度とはいえハマーン様を騙した、その力は残っているはず」
「2度目を起こせれば…ですね」

ドアをノックしてジオン兵が入ってくる
「ただいま連絡がありまして、ネイル様がハノイの残存ティターンズを排除し占領したとのことです」
「なかなかの戦果だな、思ったよりずっと早い」
「これでこの基地に余裕が出来ました」
「やるか、バイコヌール奪還、ハマーン様の機嫌もとらなければならないしな」
(そんなこと心にも思っていないでしょうに)モズグズ指令は微笑んだ

同時刻
ネイルのアクト・ザク改は制圧されたハノイで西の方向を向いていた
その方向にはバイコヌールが、そしてダブリンがある
「円陣…」ネイルは宿敵の名を呼んだ
0503通常の名無しさんの3倍
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2020/07/05(日) 23:46:45.95ID:njRHPz+o0
第12話「レナエル」

ダブリンにコロニーが落ちてから一か月色々なことが起こった

ネオジオン討伐のために結成されたエウーゴ・連邦合同軍は旗艦であるネェルアーガマが
突如サイド3に向かって単独行動を開始、この件でエウーゴと連邦の二つの参謀本部が対立
連邦はエウーゴのスポンサーアナハイムと取引をしてエウーゴ側の参謀本部
(実際は出向した連邦の幕閣が運用している)を解散して連邦側の参謀本部からエウーゴを指揮できるようにした
その結果エウーゴは連邦の明確な下部組織と化し、代わりにティターンズのMS開発期間は全てアナハイムに提供された

ネオジオン側の人材不足はさらに悪化、正式な併合はまだ先であったがすでにジオン共和国の軍人や政治家などが非公式に接触
ジオン共和軍はアクシズ帰還前からネオジオン兵の教育を極秘に行っていたが
この数週間、偽名を使ってネオジオンに参加する共和国軍兵が増えている
結果共和国のネオジオンへの影響力は拡大し、長格の中では共和国に近ずく物が増え始めている

連邦は新たにネオジオン討伐軍を結成するべく地球低軌道上に戦力を集中させつつあった
ダブリンのNTMS部隊から一部が選抜され、打ち上げ基地のバイコヌールに集結していた
円陣たちのサイコガンダムもその中にいたのである

打ち上げ前の最終チェックが行われていた
サイコガンダムはMF形態から人型に変形するが明らかに以前より早くなっていた
各部にスラスターが増設された結果、以前より安定した変形ができるようになっていた
また拡散ビーム砲が増設されていて死角が少なくなっている

「どうだい、ぼくのアレンジしたサイコガンダムは?」
アリダ・セルピコは自信満々に言った
「それはいいんだけどね、なんでそこに座っているんですか?」
アリダは円陣の後ろの席に座っていた。ルイーズが座っている席である
「まあ、席替えだよ。前に座っていた子はあっち行っちゃったからね」

サイコガンダムの前でZZイーグルが試験運転を行っていた
かなり難易度の高いマニューバを簡単にこなしていく
「オッケーだよ。この機体すごくいい」
操縦席にはルイーズ・ワイスが座っていた
0504通常の名無しさんの3倍
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2020/07/06(月) 14:16:32.55ID:8afGZTf+0
エウーゴ・連邦合同軍は旗艦である

エウーゴ・連邦合同軍の旗艦である
長格の中では共和国に近ずく物が

隊長級の中には共和国に極秘に接近するものが
ダブリンのNTMS部隊

タブリンのダークフィールド作戦に参加したNTMS部隊
それはいいんだけどね

確かに性能はバージョンアップしているのですが…

…今回ミス多すぎです
0505通常の名無しさんの3倍
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2020/07/06(月) 22:56:30.84ID:woF2E6tl0
ZZイーグルをMSに変形させて射撃訓練をやりつつ、ルイーズは一か月前のことを思い出していた

源八の治療はノーウッドのNT研が全面的にバックアップすることを約束してくれた
プタハがパウルス総司令に相当強く掛け合ってくれたらしい
総司令も何らかの計算があり、そのためにこうしたのだろうとはアリダは言っていたが
しばらくしてからパウルス総司令は源八に会いに病院に来て深々と頭を下げていた
余りそういうことをする人間じゃないんだけどなあ…とアリダはびっくりしていた

治療のアドバイザーにはプタハ…いや本名はサナムが担当することになった
プタハはダークフィールド作戦のためのコードネームで会議ではボイスチェンジャーで声まで変えていたそうだ
作戦が終わったので本名に戻したということだった
背中の荷が下りたのかサナムは気さくな性格になっていた。元はこういう性格なのだそうだ

ルイーズの出した提案につぐみと円陣は延々話し合ったようだ
何しろ源八がああなったのはZZイーグルのせいなのははっきりしていた
アリダはナイトロの撤去を進言してくれたけどそれはしなかった
排除したら確実に機動性は悪くなる、そんなことで機体を落とさせるわけにはいかない
代わりに緊急停止装置を組み込んでもらった

つぐみと円陣は「さみしいけどね」と言ったけどルイーズがZZイーグルに乗るのを認めてくれた
認めてくれた時ルイーズはなぜか涙が出た
ルイーズの涙を見てつぐみも円陣も泣きだした。まさか円陣があんなに泣くやつだなんて思わなかった

アリダにはサイコガンダムをつぐみと円陣の二人で操縦できるようお願いしていたんだけど…
「まあぼくが乗り込むのが一番簡単なんだよ」とアリダから通信が入る
「でも」
「サイコミュの不良はすでに修正している。ぼくが近くにいたほうがナイトロに対処しやすいからね」
「でも」
「サラㇺもそうだけどぼくもダブリンのケリをつけたいんだ。やらせてくれよう」
ルイーズは否定しなかった。彼女がZZイーグルに乗るのだって源八の無念を晴らしたい(生きていますが)
という一念だったからだった

「いいよ、私の代わりに二人を守ってあげてください」
「ぼくに任せとけ」アリダは胸を張って言う
(きみも守るからね)というアリダの心のささやきをルイーズは聞いた
(ありがとう)今の自分は多くの人の善意で成り立っていることをルイーズは感謝した
0506通常の名無しさんの3倍
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2020/07/08(水) 23:12:49.66ID:Z4fKJahz0
サイコガンダムをはじめ宇宙で運用されるMSは次々とHLVに積み込まれていく
バイコヌールは大型宇宙船用打ち上げ基地として1年戦争から連邦とジオンが取り合いを続けてきた場所である
ネオジオン侵攻時も第一目標になって占領され、ダブリン戦以降に連邦に奪回されたのであった
複雑な過去を持つバイコヌールはジオン式、連邦式と複数の系統の打ち上げができる基地になっていたのである
HLVも元はジオン式の打ち上げ方式だったがこの基地では連邦の打ち上げにも使われている

夜、人の警備員が基地の巡回をしている
人気のないところで突然きょろきょろし始め手を上にあげた途端後ろから誰かに体を押さえられてしまう
「お前スパイだろ」抑えているのは円陣であった
「俺もスパイだったからわかるけど、このタイミングしかないんだ」
「何を言っているのかさっぱり…」警備員は状況を分かっていない…ふりをした
「この何週間あなたの調査をさせてもらった。証拠はつかんでいる」

隠れていた別の警備員が出てきてスパイだった警備員を拘束していく
しかしこれで終わりにはならない、彼はサインを出そうとしただけだ
強襲するためにMSが近くにいるはずだ

「出撃する」大角隊長のZZ量産型が建物の陰から発進する
1か月前のダークフィールド作戦の影響で地球圏は大量のミノフスキー粒子の霧がまだ晴れていない状態である
レーダーはいまだ復旧できていない
この状況を利用して基地のギリギリ近くまで敵MSが接近させ、そこから一気に攻撃するつもりなのだろう
先手をとってこちらから先に攻撃を仕掛ける

「いたぞ、ヌバだ」大角は通信と同時に攻撃を始めた
ヌバはネオジオンの特殊工作用MSで内蔵兵器が多くそのため独特なプロポーションになっている
内蔵火器で応戦するヌバだったがZZ量産型は難なくかわしていく
ダークフィールド作戦以降大角ら連邦のNT能力者の力は上がっていた

大角の支援のため円陣も用意されていたGM3に乗り込もうとする
しかしハッチに手をかける直前に何者かに銃撃され、弾は円陣の髪をかすめる
「ちっ」円陣は銃を撃ちながら相手の死角を突いて接近し隙を見て相手を押し倒す

相手の顔を見て円陣は「なんでいるんですか…」まるでありえないものを見た顔になった
その女の顔はかつてのスパイチームでの仲間レナエルにそっくりだったのだ
0508通常の名無しさんの3倍
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2020/07/09(木) 23:15:16.82ID:MW0rqfd00
レナエルそっくりなスパイは円陣から無理やり銃を奪うと彼の腹をける
吹き飛んだ円陣が大勢を立て直したときには敵の銃の照準が彼に向いていた
「残念ね」彼女がつぶやいたとたん屋根から何かが落ちてきて彼女に絡みつく
いざというときに配置していたアリダの発明品「ロボット警備員」だ

「こんなこともあろうかと用意していたんだよ」作戦室でアリダが得意そうにつぶやいた
「このロボット警備員4号は4本の樹脂の触手で相手を絡み取るんだ
 普通の人間の力なんかってあれ…?」
なんと敵は腕力だけで触手を4本とも引きちぎっていた

「強化人間か」円陣は敵が動けない間にに銃を拾おうとするも敵はロボットの頭を投げつけてきた
間一髪銃を拾った…時には敵の強化人間は円陣に接近し銃を持つ円陣の右手首を強い力で握る
更に敵は笑いながら右手で円陣の首を絞める

「ひさしぶりの再会なのに大泣きしてくれないのね」
「偽物の茶番に付き合うつもりはない」
「いいわ、あなたにふさわしい相手は私が探してあげてよ」

敵は手を離すと円陣は苦しそうに崩れ落ちた、そして自己紹介を始める
「私の名前はミレディ。また会いましょう」
ミレデイは円陣に丁寧にお辞儀をするとそばに来ていたヌバの手のひらに乗った

ヌバは強引に基地に侵入したのかかなりのダメージを受けていた
逃げ出そうとするヌバに大角のZZ量産型が襲い掛かる
しかし何かが両者の間に入りZZ量産型のビームサーベルを受け止める
それをチャンスとヌバはスラスターをふかしてこの戦場から撤退した

「来たわよ円陣。あなたの想い人が」ミレディがヌバの手のひらでほほ笑む
円陣はこのMSを知っている。日本の南アルプス市で戦ったアクト・ザクだ
パイロットはネイルか…円陣は急いでGM3に乗り込み起動させる

アクト・ザクはZZ量産型のビームサーベルを難なくかわしヒートホークで襲い掛かる
ヒートホークの攻撃は重いうえ素早くZZ量産型は防戦一方になっていく
「こやつ、ニュータイプか」大角は押されているのを認めるしかなかった
しかし、この感じはまさかあいつも…大角は一瞬不安がよぎる
0509通常の名無しさんの3倍
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2020/07/10(金) 23:32:08.20ID:hi+Qktsp0
円陣の乗るジム3がビームを連射してアクト・ザクを後退させ、大角のZZ量産型の前に着陸する
着陸するなり円陣が一言「大角さん、ここは俺に任せて後方のヌバ攻撃をお願いします」
大角が対峙しているアクト・ザクの後方を見ると新たなヌバ部隊が接近していた

HLVにほぼすべてのNT用MSを積み込んだ今戦力として期待できるのは円陣と大角しかいない
あと数分すれば近隣の駐屯地からハイパスが来るだろうがそれまでには敵の攻撃を防がなければならない
アクト・ザクが撃退できないのなら足止めして
その間に他のMSを確実に破壊するのがこの時点でのベストな戦略であった

ヌバ迎撃に向かう大角は円陣に一言アドバイスを残す
「あのアクト・ザクにはナイトロが搭載されている。気ををつけろよ」

(この不愉快な感覚はナイトロのものだったのか)
地下作戦室でルイーズはモニターでアクトザクを見つめている
ナイトロは源八の精神を操作し、攻撃的な性格にすることでNT能力を強化した
さらにナイトロは操作を加速、源八の精神は破滅直前にまで追い込まれてしまった
あの時の源八と同じ感じをアクト・ザクのパイロットから感じていたのだ

アクト・ザクが不穏な空気を醸し出していたのは非NTの円陣にも理解できた
しかしそれは感覚的なものではない、アクト・ザクの構えが明らかにおかしい
ネイルになる前のクロード隊長はMSに乗った時には全く隙を見せなかった
しかし今のMSには隙しか見えない、多分誘っているのだろう
こんな戦いはクロード隊長が最も嫌う戦い方である

GM3は肩のミサイルを全弾発射するがアクト・ザクは最小限の動きですべてのミサイルをかわす
機体の反応速度が高くないとあんなかわし方はできない
ミサイルをかわした勢いのままアクト・ザクは接近してくる
円陣はGM3のミサイルポッドを廃棄しシールドに投げつけるが難なくアクト・ザクは避けた
が避けた先には既にビームライフルが投げられていてGM3の頭部バルカン砲で爆発する

爆発を緊急回避で避けたアクト・ザクだったがそこにはビームサーベルを構えたGM3がいた
ビームサーベルが一閃するとアクト・ザクの左手が切り落とされる
「油断はするなというのがクロード隊長の教えだったのですよ…」円陣は冷静な声で言い放った

母艦にたどり着いていたミレディはモニターを見て自分の策略通りに事が進んでいることを確認している
「それでいいのですよ、円陣、ネイルの目を覚ますのです」
「そろそろ俺の出番のようだな」同じくモニターを覗いていたノーリ隊長がMSの発進準備に向かう
0510通常の名無しさんの3倍
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2020/07/11(土) 10:24:29.93ID:iB98qUU20
ネイルの乗るアクト・ザクは近代化改修で肩に大型スラスターが装着されている
円陣のGM3の攻撃で左腕を失ったアクト・ザクはバランスが極端に悪化して後ろにひっくり返る
説得できるチャンスかもしれない、円陣は機体から降り相手の機体のハッチを開けた

コクピットの中のネイルはもうろうとしていた
「クロード隊長、目を覚ましてください!」円陣は隊長の肩をつかんで叫ぶ
「う…ん?」ネイル、いやクロード隊長は目を覚ましつつあった
「ここはどこだ?円陣」隊長は記憶を失っているようだ
「レナエルは…レナエルはどこだ?」隊長はかつての恋人の名を呼んだ

レナエルは…レナエルは…円陣はレナエルの撃たれた時の事を思い出す
今ならわかる、あの時にはもう隊長はネオジオンに洗脳されてしまっていたんだ
多分そのあとに更に洗脳されたのだろう、その時の記憶は隊長にはないようだ
でも今はショックを与えることになるから決してそのことを彼に言ってはいけない
しかしその思考はNT能力者である彼に読まれてしまう

「そうか俺が…俺が…レナエルを」

コックピッチが光り輝きだしクロード隊長は頭を押さえて苦しみだす
ナイトロが彼の頭の中身が書き換え始めた
「しまった、それが狙いだったのか」円陣は敵のシナリオを知り後悔した
俺は…このシナリオのパーツの一つとして生かされていったのか…

「どう洗脳しようと彼は心を閉ざすことで私たちに逆らっていました…円陣に感謝します
あなたのおかげで彼は心を開き、私たちは最強の戦士を手に入れたのですから」
エンドラ級戦闘艦チャンドラのブリッジでミレディは目を閉じ胸に手を当てた

円陣はコックピットから隊長を連れ出そうとするがコクピットから高圧の空気が噴出しはじき出される
防衛システムなのだろう、円陣が回転して着地した時にはアクト・ザクはすでにコックピットを閉じていた
「くそっ!」円陣はあわててGM3に駆け寄り起動させる、こうなったら敵MSを擱座させるしか方法はない

GM3のセンサー越しに見たアクト・ザクに隙は全く見えなかった
それはかつてのクロード隊長のようであった。しかし相手から殺気を感じる
確実に相手はこっちを破壊するつもりなのだろう
円陣は身構えた「勝てる気が…しない…」
0511通常の名無しさんの3倍
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2020/07/11(土) 19:22:41.84ID:nRztjmh30
猫がネズミをいたぶるとはこういうことなのだろう
円陣のジム3はネイルのアクト・ザクの猛攻に満身創痍になっていた
重心の狂ったことを逆手にとって変幻自在の攻撃を仕掛けてくるアクト・ザク
予想のできない攻撃に円陣はなすすべがなかった

立つこともできなくなったジム3は大の字に倒れこむ
アクト・ザクはジム3を見下している
そこにノーリのガルスJが現れた
「とどめを刺せ、お前の運命に決着をつけろ!」コクピットの中でノーリが大声で叫ぶ

「違和感がある、何か仕掛けがあるなこりゃ」
HLVの中でアリダの呟きはつぐみの声にかき消される
「拘束機の解除終了しました」
「オッケー、ルイーズ行っておいで」

ノーリの言葉に促されるようにヒートホークを振り上げるネイルのアクト・ザク
振り下ろそうした瞬間何者かの体当たりを受けて弾き飛ばされる
「何者?お前は」
ガルスJの振り向いた先にはZZイーグルが立っていた

ルイーズにとってノーリは元上司であり恩もあったから攻撃するわけにはいかない
「だったらどうするんですか」HLVの中でつぐみはアリダに問いかける
「多分あのアクト・ザクには同じナイトロが積まれている、ならあのスイッチも使えるんだよ」

「ほうこの太刀筋、さしずめ元ジオン兵といったところか」
(そりゃ元あなたの部下ですから)ガルスJのビームサーベルを受けながら意識をアクト・ザクに集中していた
ナイトロ用緊急停止スイッチはバイオセンサーを利用したものでNTを通して停止コードをナイトロに流し込む
ルイーズはアクト・ザクのナイトロにシンクロすることで停止コードを送ろうとしていたのだ

「これか、そりゃとっとと止まってよ」ルイーズは緊急停止スイッチを押す
その瞬間アクト・ザクは停止しートホークを落とす
「チャンスよ円陣!立ち上がってアクト・ザクを抑え込んで!」
円陣のジム3がよろよろと立ち上がり接近した時にはガルスJは数体のMSとともに
アクト・ザクを抱えて逃亡しようとしていた
「また会おう円陣!」ノーリの言葉とともにネオジオンは撤退した

「クロード先輩…」円陣は涙があふれてモニターを見ることはできなかった



しばらくして敵の撤退を見届けた大角隊長のZZ量産型が基地に帰投してくるが…
「どうした?ZZイーグルに何かトラブルでもあったのか?」
「緊急停止スイッチ押したらこっちも停止しちゃって…」
「ごめんね、こっちのことは全然考えていなかったわ」とまるで今気づいたかのようににアリダが言う
「そろそろトイレ行きたいのに〜こんなんならアイスたくさん食べなきゃよかった〜」
0512通常の名無しさんの3倍
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2020/07/11(土) 23:42:44.47ID:iB98qUU20
第13話「星占いの宇宙」
 
二日後
円陣たちの乗せたHLVは打ち上げられた
基地強襲を迎撃した大角のZZ量産型も損傷がほとんどなかったため一緒に宇宙に上がった
エウーゴ・連邦軍ではサイコガンダムを運用するノウハウがないためニュータイプ部隊は
ノウハウのある元ティターンズの重巡洋艦「ソルベ(>>390)」に搭載されることになった

ガネシャ艦長もまた元ティターンズであるが強化人間で嫌な思い出があるらしく
ニュータイプ、その中でも特に若いルイーズを見ると鼻の頭をかく癖がある

そのガネシャ艦長が鼻をかきながらルイーズにお願いしていた
「今の時間よろしければ無重力に何れるためにテストドライブとはどうでしょうか?」
かくてティターンズにあらねば人であらずと言われたのは昔の話である
「はい、艦長の命令に従いテストドライブを行います」
艦長が裏表にないいい人なのはニュータイプならみんな分かっていた
だから艦長の「お願い」に文句を言うニュータイプはいなかったのである
0513通常の名無しさんの3倍
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2020/07/12(日) 23:40:42.80ID:oy0NbqMT0
宇宙空間でもダークフィールド作戦でミノフスキー濃度が高くレーダーは全く機能しない
宇宙側からの敵の奇襲を防ぐため、エウーゴ・連邦連合艦隊は低軌道に結集していた

ルイーズのZZイーグルが出撃した時にはサイコガンダムは宇宙空間で漂っていた
「これが地球の夜の側なんだ」つぐみは目をキラキラさせていた
実はつぐみは宇宙に出るのは初めてである

つぐみの下には自分の生まれた日本列島があった
かつて一年戦争が起きる前はもっと明るかったという
いまは日本だけでなくアジアもオセアニアも光はまばらになっている
こんなに地球は傷ついているのになぜ戦争を起こしたい人がいるのだろう
…こんなことを考えるのも目の前の景色があまりのも美しいからかもしれない

「モズグズは残るのか」
ハバロフスク基地でノーリは戦闘艦チャンドラの発信準備にかかっていた
「私が残らないとこの基地は維持することができませんので」
「ハマーンに義理立てする必要はないんだぞ」
ノーリはモズグズの力を取り込もうと思っていた

低軌道で集結している連合艦隊を地球側から数隻の戦闘艦で攻撃する
この作戦はハマーンらネオジオン上層部が計画してモノではなく地球占領軍の独断である
そして参加したのは全て反ハマーン派の将校であった

「私が残らないとむしろ彼女に疑われる可能性は高まります」
「そうか、もう俺は地球には帰らないぜ、この夜景を見れないのがさみしいけどな」
「…あなたの武運を祈ります。あと彼らをあなたに。彼らは宇宙であなたの助けになるでしょう」

彼らはノーリに敬礼した
ジオン共和国の軍隊とはな、モズグズはどこまで顔が広いんだ
「我々はあなた方の大気圏脱出を支援いたします」共和国軍の代表が胸を張っている
見せてもらおうじゃないか。もう一つのジオン軍がどれだけの力か

「前この景色見たときはネオジオン側だったっけ、今は連邦軍だけど…」
ルイーズは宇宙をさまよいながら奇妙な自分の運命を考えていた
「ネオジオンにはもう未練ないけどね…あれ?あれは…」
ルイーズ以外にも大角含め何人かのNTパイロットが何かを感知する

しかし動きが変だ、まるで地球の大気圏上をすべるように高速移動している
「ペガサス3より入電、敵のデータを送るとのこと」
「あれが来るのか」ソルベのガネジャ艦長はかつてのいやな記憶を思い出した
0514通常の名無しさんの3倍
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2020/07/16(木) 23:33:32.93ID:4e2/d8Yn0
新指導者のパプテマス・シロッコを失ったティターンズ残存艦隊はその戦力を取り込もうとした
ネオジオンに襲撃されるのが日常化していた

ソルベも僚艦のほとんどを失い搭載機も強化人間の乗るギャプラン一機だけになっていた
反撃の激しさに鹵獲をあきらめたネオジオンは大型MA ゾディ・アックを投入した

「艦長逃げてください」
「もうここまでだ、投降しよう」
「何言ってるんですか、こんな奴らに地球を占領させるんですか?また多くの人間が
殺されるのですよ、わたしは嫌です、だからわたしの代わりを見つけて敵を討ってください」
もう彼女は自分の船に戻ることは考えていない
「…エウーゴに投降してください、今なら罪に問われないかもしれません」
ここまで言うと彼女は通信を切りゾディ・アックに突っ込んでいった…

そのあと彼女がどうなったのか分からない
ゾディ・アックの一機はブルー・ディサイズに提供され撃墜されたと言われている
もう一機も現れたということはおそらく彼女は…

「ガネシャ艦長、宇宙港ペンタからレーザー通信です
 先ほど地球からネオジオンの戦闘艦が複数、宇宙に向けて発進したとのことです」
挟撃された…ガネシャ艦長に判断のために残された時間は多くない
0515通常の名無しさんの3倍
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2020/07/17(金) 08:33:48.69ID:tNQ3diNr0
>>514は回想シーンでソルベ追討戦にあらわれた
ゾディ・アックは二機です(つまりゾアン四機)
この時点(ソルベ追撃)ではネオ・ジオン所属ですが
この戦いのあと一機はNDもう一機はジオン共和国に
提供されました

…説明不足ですいません
0516通常の名無しさんの3倍
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2020/07/18(土) 10:27:51.41ID:fDN7B1Eu0
地球からネオジオンの戦闘艦が複数打ち上げられ大気圏を離脱しようとしている
低軌道上に集結しているエウーゴ・連邦連合艦隊は上昇して逃げようとしてもゾディ・アックに狙撃されてしまう
そのため重巡洋艦ソルベ所属のNTMS部隊にゾディ・アック攻略の命令が下された

「敵戦闘艦の低軌道到着まであと一時間、30分以内に敵MAを迎撃すべきだな」
MS隊の中で先陣を切って突撃するサイコガンダムの中で円陣は作戦時間の短さに強硬策もやむなしだと思った
「しかしサイコガンダムに長距離用の兵器はないし…」とつぐみ
「それは問題ないよん相手から突っ込んでくれるから」とアリダ
アリダの言葉通り敵はものすごいスピードでサイコガンダム目がけて接近してきた

砲撃準備をするつぐみに「まず一発食らうからね」とアリダ
「え?」とつぐみが言うと同時にモニターの敵MAの先端が展開して主砲が現れるのが見えた
200mの大型MAであるゾディ・アックは戦艦のそれより強力な主砲が二門もついていた
「じょ、冗談でしょ?」
その言葉と同時にゾディ・アックから巨大なビームが発射され、それにサイコガンダムは飲み込まれた
コクピット内も真っ白に発光して何も見えない
「これってやられるパターンなんでは〜‼」と混乱したつぐみは悲鳴を上げた

あら、生きてる…
状況が飲み込めないつぐみのそばで真っ暗になったコクピットでアリダがテキパキと指示を出す
「円陣、回避行動開始、つぐみちゃん出力確保したから拡散ビーム砲発射用意してね」
回避行動の横Gがかかる中再起動したモニターが復活する
そこにはゾディ・アックの側面が画面いっぱいに広がっていた
「シュート!」つぐみは照準もつけずにビームを発射する、この距離ならどう撃とうが外さない

しかし重装甲のゾディ・アックには傷一つつけることが出来ない
「それでいいんだよ」アリダには余裕があった
彼女が見るサーモグラフィーには真っ赤になったゾディ・アックが映っている
サイコガンダムの横を高速で通り過ぎたゾディ・アックは遥か後方でゾアン2機に分離した

「高出力ビーム砲発射の蓄熱に大気圏をブレーキにした摩擦熱、あの機体は熱放出が足りなくてどんどん高熱になっていく」
アリダはゾディ・アックが分離するのは表面積を増やし熱を排出しやすくするためと分析していた
しかしそれは一時しのぎ、さらに熱を蓄積すれば機関部がトラブルを起こし最悪の場合爆破暑する可能性がある
実際ニューディサイズに与えられた一機は同様のトラブルを起こしてゾアン一機が爆発している
「だからビームを貫通できなくていい、加熱すれば相手は自滅する」

「南半球のゾアンはソルベの一斉砲撃に任せるよ。ぼくたちは北半球の奴をねらう」
指示しながらアリダはソルベに南半球の敵MAの航路予想を送信していた
「全MS 砲撃隊形!」大角の指示のもとMS部隊はサイコガンダムを中心にした陣を構える
0517通常の名無しさんの3倍
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2020/07/18(土) 15:58:08.38ID:od2oWRgy0
一方重巡洋艦ソルベでは南半球上のゾアンに全主砲の照準を合わせていた
アリダから提供された敵の軌道予測はあまりにも正確なのにガネシャ艦長は舌を巻いた
「発射!」ソルベから撃たれたビームは確実にゾアン4の艦首に命中し撃沈させた

それを見たゾアン3は機体を加速させ、サイコガンダム達に突撃する
サイコガンダムもスラスターを全開させてゾアンに突っ込んでいく
「あいつは突っ込むつもりだ、だから前方で迎え撃つ!」円陣の判断の速さにアリダは舌を巻く
「拡散ビーム砲収束モードに移行、すぐ撃てます!」つぐみは円陣の次の手を用意していた


しかしゾアン3はマニピュレイターを射出してサイコガンダムを拘束さらにミサイル攻撃を仕掛ける
「しまった!」相対速度が落ちるサイコガンダムだがその後ろからに2機のMSが追い越していく
ルイーズのZZイーグルと大角のZZ量産型だ
「ルイーズ、一気に決めるぞ!ハイメガキャノンだ!」「とんじゃえー!」
2機のハイメガキャノンはゾアン3に吸い込まれてく

大爆発するゾアン3をガネシャ艦長はソルベのブリッジから見ていた
「見ているかコンスタンス、つれてきたぞお前の代わりを」
艦長はかつてのギャプランのパイロットの名前をそっとつぶやくと敬礼をした


MS部隊を回収したソルベも加速して低軌道から離脱したので、地球から打ち上げられたネオジオンの戦闘艦と戦うことはなかった
しかしエウーゴ・連邦連合艦隊は各個別々に低軌道から離脱したため足並みがそろわず月で再集結をすることになった
サイド3にはノーリたちが先に到着することになったのである

打ち上げられたノーリの戦闘艦には冷凍睡眠状態のネイルが積み込まれている
大角やルイーズは冷凍睡眠の彼を感知することはできなかった
しかし円陣は確信していた、隊長はこの宇宙に来ていることを、そしてまた戦う日が来ることを
0518通常の名無しさんの3倍
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2020/07/18(土) 23:25:04.06ID:fDN7B1Eu0
14話「シャングリラの少女」
重巡洋艦ソルベは月を目指していた
地球軌道上終結していた連合艦隊はネオジオンの強襲で散り散りになってしまったのだ
各艦艇は独自のルートで月のグラナダを目指していたのだった

ソルベはサイド1に進路を向けた
あそこには連邦の基地が設置された25バンチがある
またロンデニオンにはアムロ率いるMS部隊の秘密基地があるという噂もあった
そのせいかネオジオン侵攻初期ではハマーンの取り巻きに多くのコロニーが占領されたが
ほとんどはダークフィールド作戦以降に連邦に奪還され今は連邦の勢力下にある
もっとも戦力的には拙くいつネオジオン側に攻撃されてもおかしくない状態であった

「ねえなんでシャングリラに行かないの?」ルイーズは突然妙なことを円陣に言い出した
「一日ぐらい余裕できるでしょ?見たいと思わない?バトレイヴ」
「バトレイヴ?」
「そう!ローラーダッシュでキーンと走ってパイルバンカー打ち込んでむせる!そんなゲームだよ」
「何かとまちがってる感じがするな?なんだっけ」とアリダが横から突っ込みを入れる
「明日は非番でしょ?隣のコロニーだし私も行くから」とつぐみがフォローを入れる
「わかったよ、行っといで」円陣はしぶしぶ了承する
円陣が引っ掛かったのはルイーズらしくない発言の内容だったということだった
彼女は何か隠している、そんな気がした

そんな中突然警報が鳴る
「コロニーに敵MS接近、守備MS隊は直ちに迎撃に上がれ」
多くのミノフスキー粒子がダークフィールド作戦で地球圏にばらまかれた今
敵MS一機なら簡単に侵入を許してしまう環境になっていた

「私も迎撃に向かうね」ルイーズのZZイーグルが出撃許可を受けて発進する
こういう時サイコガンダムは不利だ、仮に発進したとしても敵が高機動MSだと簡単に翻弄されてしまう
あくまでサイコガンダムは守るものがあることを前提にした拠点防衛用兵器でしかない

ルイーズが現場に到着した時にはすで守備隊のGM3は全滅していた
比較的小型のビーム砲みたいな弾痕だけど…ビームガトリングガンなのかな?
詳しく被害を見ようと近ずくと…上に違和感
ZZイーグルを回避行動をとらせながら上のビーム砲を攻撃するが…これってまさかファンネル?
0520通常の名無しさんの3倍
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2020/07/18(土) 23:42:38.95ID:fDN7B1Eu0
あれがファンネルなら近くに操作しているNT用MSがいるはず
わざと上昇して隙を作り出すと下方から複数のファンネルが射撃してきた
攻撃をかわしながら意識を集中する

隣のコロニーから攻撃を指示してるの?
ZZイーグルはスラスターを全開にして隣のコロニーに向かう
恐らく敵は隣のコロニーからバルーンを放出して近寄ってきたMSをファンネルで攻撃していたんだ
今のミノフスキー濃度ならかなりの遠距離攻撃をしかけることが出来る

しびれを切らせたのか敵もこちらを関知してコロニーの影から接近してきた
念のためにルイーズが数発撃つもすべてかわされる
キュベレイかな?しかしその敵はキュベレイにはないビームカノンで狙撃してきた

間一髪で避けつつ敵MSの横を通り抜けるZZイーグルは敵の正体を見た
違う、シルエットはキュベレイなのに細部が全く違う、なんなのこの機体は?
「この機体はキュベレイ量産型だ、ジュドー!ハマーン様にあなたなんか会わせはしない」
あっちのパイロットはこの機体をジュドーが乗る本物のZZと勘違いしているのかな
でも、なんかどっかで聞いたような声…
「このプルナインがジュドー、お前に引導を渡してくれる!」
えー?プルナインて私の名前じゃなかったの?とルイーズは一瞬困惑した

なんか納得いかない

「私でしょプルナインは?なんで人の名前勝手につけてんのよ」
意外な発言に向こうのプルナインは少し弱気になった
「え…私は最初からプルナインですけど…」
「違う!プルナインは私だって、わ・た・し!」
余りの迫力に向こうのプルナインは泣きそうになった
「…ちょっと二人きりで話しない?」
0521通常の名無しさんの3倍
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2020/07/19(日) 09:21:40.35ID:EeSMT+gY0
重巡洋艦ソルベでは少しドタバタが起こっていた
ルイーズが戦闘中行方不明になったというのである
ルイーズのZZイーグルが敵MSとコロニー「シャングリラ」に入ったところまでは船のカメラに映っていた
しかしそのあと連絡が全く入っていなかったのだ

そのごろルイーズは敵MSのパイロット「プルナイン」とバトレイヴを観戦していた
「く〜っ‼この肌触りこそバトレイヴよ!むせる〜!」
「あの…話って何でしょうか…」プルナインは少し動揺していた
何しろ自分以外にもプルナインがいて彼女は連邦のMSに乗っていたのだ

ルイーズは観戦しながら自分がネオジオンにいた時のことを思い出していた
ガラール隊への配属直前に先生と呼ばれる人からこういわれた
「これから君はプルナインと呼ばれるようになる。司令官のいうことにちゃんと従うように」

思い出した、それまで自分には名前がなかったのだ
姉妹たちとは感応波で確認できたから特に問題がなかった
名前を意識したのは「ルイーズ」という名前を付けられてから
いま、プルナインが混乱しているのは名前という概念を彼女が持っていないからなんだろうと思った

「いいよ、もう。今日は一緒に遊んで帰ろ。でも周りには秘密だよ」
ルイーズは笑いかけるとプルナインも笑った
プルナインの笑顔をルイーズは少しだけうらやましいと思った
私はもうプルシリーズには戻ることは出来ないのだ
0522通常の名無しさんの3倍
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2020/07/19(日) 19:52:40.50ID:mRJFi8Ou0
すんません、プルナイン(ルイーズ)が配属されたのはガラール隊でなくてフィアラル隊です
0523通常の名無しさんの3倍
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2020/07/20(月) 23:06:51.05ID:K76g6Gz40
「むせる〜!」「むせる〜!」バトレイヴが終わるときにはルイーズたちは打ち解けていた
色んな事を話し合った、お互いの立場、仲間、お風呂の入浴剤…さらにいろいろ
ラーメンを食べてお土産を買ってMSを隠した所に戻ってきたときにはもう夜になっていた

あれ?なにあのMS?ってキュベレイ掘り起こされているじゃん!
胴体についてるのコクピット?こっち向いた!何あのきもいおやじは
「おめっネオジオンのパイロットだろ?」作業用MSゲゼに乗ったゲモン・バジャックが現れた
「おめっも連邦軍に売れば大金になるからな、こっちゃ来い」

「プルナイン!私のMSに乗って!あの変態叩き潰す!」
「プルナインって…」「あなたしかいないでしょ…私はルイーズなんだから」
「うん!」二人はどっかの瓦礫の穴に入り込んだ

「いっくよ〜」穴の上の瓦礫が突然盛り上がって爆発、中からZZイーグルが現れた
「てめえはああ…今度こそ叩き潰してやるっ1」ゲモンは本物のZZだと思っている
ゲモンはかつてジュドーに煮え湯を飲まされた、その恨みは忘れていなかったのだ

「だったら…!」ルイーズはプタハからもらったボイスチェンジャーをのどに当てる
「やい!そこのロリコン!このジュドーが今度こそてめえを完全にやーってやるぜっ!」
(たぶんこんな喋り方だったよね?)

「ジュドー!」ゲゼは棍棒を振り上げてZZイーグルに襲い掛かる
(よかった合ってたみたい)ZZイーグルはビームサーベルでゲゼの四本の腕を瞬時に切り落とす
「ギブアップせい!」とルイーズはジュドーの声ですごむも
ゲモンは「未だ闘いの幕は切って落とされただけだぁ〜」とゲゼを乗り捨ててどこかに消えた

「え…?」敵を見失って辺りをきょろきょろするZZイーグル…
次の瞬間、何かがZZイーグルの足をつかんで持ち上げ、地面に思いきりたたきつける
地面が盛り上がり巨大な人型の機械が現れた、コロニー作業用大型作業重機「キャトル」だ
キャトルは四本の腕でZZイーグルの四肢をつかむと空中に持ち上げた

「ワシのとっておきじゃ〜。これでとどめを刺してくれる〜」
「ちょ、ちょっとどこからドリルだしてるんだこのヘンタイアニメ!」
「ヘンタイアニメって何?」「プルナイン、それは後でゆっくり説明するから」

「もーダメー」とルイーズが思った瞬間、ZZイーグルの前からキャトルが吹き飛んだ
一緒に吹き飛んだZZイーグルが見上げると黒い巨大な人型が立っていた
「来ちゃったよ」「ルイーズ、怪我はない?」「…あとは任せとけ…ぶっ潰してやる」
「選手交代だ」ZZイーグルの前にサイコガンダムが立っていた
0524通常の名無しさんの3倍
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2020/07/21(火) 23:12:31.84ID:3yawlpJT0
サイコガンダムとキャトルが対峙している
行動停止になったZZイーグルのコクピットハッチが解放されてルイーズたちは戦いを見守っていた
がルイーズは何かに気が付いた「あのキャトル大きくない?」

キャトルは30mのはずだが今サイコガンダムの前にいるのは少なくても40mはある
「恐らくあいつはレプリカなんだろうね」アリダも敵の異様さに気が付いていた
少なくてもパワーだけで言うならあのキャトルみたいなのはZZイーグルより上なのだろう

少なくても共和国の技術ではこれは作れない。騎士精神を持つネオジオンでこんなものを作る意味がない
アナハイムかティターンズの技術支援…そんな単純な構図でもないだろう
鹵獲して解体しないと何も分からない

円陣はゆっくりサイコガンダムを前進させてキャトルとの間を詰めていく
突然キャトルが上昇すると真下のサイコガンダムに向かけて急降下
「ミノフスキークラフトか!」円陣はキャトルの下部ノズルをつかんで投げ飛ばすも
キャトルは綺麗に着地するとその勢いを利用してサイコガンダムにぶつかってきた

「プルナイン、今ならキュベレイに行けるよ、このまま脱出して」
キュベレイはZZイーグルの近くにあった。
「捕虜とかにしないの?」
「友達でしょ…これ持っていって、こんなものしかないけど」
ルイーズはプルナインにロボットのおもちゃを渡す、本当は地球の源八への土産に買っていたものだ
「ルイーズのこと忘れない、また会えたい」
そういうとプルナインはキュベレイに向かって走り出した
「…さよなら、プルナイン」

サイコガンダムは格闘戦用ではなく格闘に特化したキャトルに押されつつあった
拡散ビーム砲はコロニーの壁を破壊する恐れがあるため使うことが出来ないのだ
キャトルの4本の腕はサイコガンダムの両腕をつかんで地面に押さえつけようとしている
「この馬力は…ちょっと計算違いだったにゃ」アリダはまるで人ごとのように言う

この戦いをキュベレイ量産型は上空から見ていた
「ルイーズ、これは感謝の気持ちだから」とプルナインは言うとファンネルを起動させた
ファンネルは正確にキャトルの肩関節を攻撃した

「わからんがこれはチャンスということだろ!」円陣はサイコガンダムの腕を広げてキャトルの腕を引き抜く
キャトルは一度後退するが勢いをつけてサイコガンダムに再度突進してきた
「ビームピック起動!」つぐみの声に合わせて円陣はサイコガンダムに空手の型をさせた
「くらえ、地獄突き!」サイコガンダムの平手がキャトルの胴体を貫通する!
0525通常の名無しさんの3倍
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2020/07/22(水) 23:09:10.82ID:/D8i3fzD0
サイコガンダムの一撃でキャトルは行動停止になっていた

キャトルは突撃する前にゲモンは脱出したようでコクピットは空になっていた
シャングリラは犯罪者の温床になっているため裏社会に逃げられれば追跡は不可能だろう

レプリカキャトルというべきものはコロニーの連邦基地に運ばれて解体し調査されることになった
アリダがざっと見た限りではワンオフのパーツが多くメーカーを特定することは難しいらしい
更にコクピットからは脱出時にゲモンが持ち去ったのか記憶媒体が全部なくなっていた

ただ、ゲモンが乗っていたゲゼの記憶媒体はキャトルの戦闘中に忍び込んだルイーズが確保していた
これはソルベに持ち込んでアリダ自身が調べることになった
可能性は低いが特殊なOSが発見できるかもしれない、そこからメーカーを特定することもできるだろう

ルイーズの行動については不問となった
隣のコロニーまでキュベレイ量産型を追跡したが見失ったことについてどこにも問題は見当たらなかった
プルナインとの感応波通信を記録する方法はこの時代にはない

バタバタした2日間が過ぎた後重巡洋艦ソルベはサイド1を出港した
「ようやく落ち着いたねえ。ルイーズちゃんそろそろ出しておくれでないかい?」
アリダは妙に甘えた声を出してルイーズにすり寄っていた
「これでよかったの?この飛行機ロボ頭だけ変形できないけど」
「そうだよ〜これこれ、あれ?磁石でバラバラになるロボットは?」
「ごめんなさい見つからなかった」
「いいよ〜ん、この頭でっかちロボくんがいるから〜」

(そうかアリダの入れ知恵だったのか)
円陣はようやくルイーズがなぜあの時シャングリラに行きたいと言ったのか理解できた
(つうかアリダが買えよ)
とりあえず心の中で突っ込む円陣ではあった

一方母艦に戻ったプルナインは自分の部屋でルイーズからもらった磁石ロボを抱きしめていた
「よく見たらかわいい〜ってあれ?」
突然バラバラになる磁石ロボ、その中から記憶媒体が現れたので早速ビデオにかけてみる
「…なんなのこのアニメ…?なんで服脱いじゃうの…?」
このアニメが後にプル達にひと騒動起こすのだがそれはまた別の話である
0526通常の名無しさんの3倍
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2020/07/23(木) 10:23:04.43ID:ebM1+QpP0
サイド5「茨の園」

ノーリは元デラーズフリート所属である
彼は星の屑作戦終了時にネオジオンに回収されアクシズでネオジオンに参加した
「ここに帰ってくるのは何年ぶりだろうか…」

高濃度のミノフスキー粒子による通信障害下でここに来るように指定したのは
ハバロフスクで同乗したジオン共和国兵士である
他の戦闘艦にも共和国兵士がのりこみ同様の指示を出していた
いま茨の園にはノーリのチャンドラを始め10隻以上のエンドラ級戦闘艦が集結している

「反乱には好機だろうが神輿は誰になるんだ?」
もし神輿がろくでもない奴なら砲撃して沈めようかと思っていた
他の艦の艦長も同じ考えのはずである

突然ブリッジの前にキュベレイが現れた
ハマーン様?いや細部が違う、うわさで聞く量産型か?
キュベレイがブリッジから離れるとそこにはグワンバンが映っていた
「凝ってるな?いい演出だ」人心掌握のやり方としてもなかなかの粋である

レーザー通信でグワンバンから通信が入ってくる、恐らくはキュベレイ量産型がリレーになっているのだろう
「私はザビ家あってのジオンだと思っている」艦長ははっきり言った
ザビ家はネオジオンの行動の根っこであり
ミネバが偽物と知っているノーリ達にとってハマーンへの宣戦布告である
それを彼はたった一言で言い切ったことをノーリは評価した

「私はザビ家と言えど傍流に過ぎない、だがら本流のミネバ様を全力をもって探し出す」
モニターに映し出された画像に艦長たちはどよめき立った
ハマーンの取り巻き筆頭であるグレミー・トトだ
0527通常の名無しさんの3倍
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2020/07/23(木) 17:28:41.97ID:MvZ5go0e0
グレミーがザビ家の血筋を引いているという噂は昔からあった
しかし非嫡子であるグレミーはミネバという正統な後継者がいる以上傍流に過ぎず
ハマーンはいざという時のスペアとして取り巻きとして重用していたといわれてきた

才能は申し分ない
若いながら艦隊運用はタンジダン殿に勝り
それでいてマシュマーの配下になった時の献身的な姿勢
そして連邦より優れた強化人間プルシリーズの開発

「私達はは再びミネバ様の下でまとまる必要がある、ザビ家の正当な血筋こそが地球圏の混迷を救うのだ」
グレミーはあくまで陰に徹するつもりだ、まるで戦国時代の日本の武将石田三成のように
確かあの大合戦の結果は…ノーリは関ケ原の合戦のことを知らなかった

ノーリは神輿の大きさに満足した、この神輿なら大きな祭りを起こせるだろう
ザビ家という存在こそがスペースノイドとアースノイドの決定的な対立を起こすことが出来る
そうなれば今は消極的な共和国も全面的にアクシズを認めざるを得なくなるだろう


採決をとる必要もなかった
偽物のミネバという血統を無視したものに従わせようとしたハマーンについていく者はいなかった
すべての戦闘艦の艦長はグレミー支持を表明、事実上の反乱軍の決起となった
0528通常の名無しさんの3倍
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2020/07/24(金) 11:00:40.98ID:X0AyZ0P00
第15話「迷宮の星」
地球連邦政府がハマーン・カーンの動向をつかめなくなって数週間たっていた
シャトルに乗って大気圏脱出脱出後、戦艦に乗ってサイド3に向かったのは確かだが彼女はまだコア3に到着していないのだ

ジオン共和国はその多くが自治コロニーで構成されている
共和国は1年戦争後、駐屯した連邦軍がザビ家関係者を排除するうちに連邦政府に頭が上がらなくなっていた
繰り返される連邦軍の不祥事をもみ消していくうちに共和国政府は国民の支持を失っていった

連邦の介入を避けるためサイド3コロニーの多くは自治を表明して連邦軍を撤退させた
非武装など厳しい条件をのんだうえでの自治だが自治を得からしばらくして人の出入りを制限し始めた
連邦は役員をコロニーに送り込むことも出来ず情報が入らなくなっていった
自治コロニーはジオン共和国に対しても同じことを行い結果共和国は事実上の分裂状態になっていたのだ

アクシズの地球圏到着以降、連邦内部にはサイド3をネオジオンに禅譲することを主張する政治家は少なくなかった
それはサイド3が連邦が管理できない場所であり、ネオジオンに管理させることで国力を割くことが出来ると考えだった
自治コロニーの多くはジオニズムを信仰しないところが多く原理主義者というべきアクシズとは溝があった
ハマーンは自治コロニーを説得するため極秘行動をとっていると連邦は推測している

「もうジオニズムは過去になっちゃったんだね」とルイーズはつぶやいた
ある意味ネオジオンの科学の結晶である彼女にとってはその現実は厳しいものはある
ノーリ隊長をはじめ多くの仲間がまだその思想を信じてネオジオンで戦っている

「そろそろ…解放しなくちゃね」とつぐみは明るく振舞った
ネオジオンとの戦いで彼女は横須賀基地の多くの仲間を失っていた
ルイーズと仲良くなってよかったと思っている
自分が戦うべきなのは人でなく人をそのように仕向けるシステムなのだと今は考えている

円陣は悩まない、悩めばその隙をクローズ隊長はついてくる、隙を見せるわけにはいかない
そうすることがレナエルに報いることなのだと信じている

アリダは自分の故郷に帰ってきたのになぜかブルーになっていた
「え、えへへ、あいつらいるのかな…ど…どうしよう…」

円陣たちが乗るアレキサンドリア級重巡洋艦「ソルベ」はグラナダに到着しようとしていた
0530通常の名無しさんの3倍
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2020/07/24(金) 22:14:59.31ID:X0AyZ0P00
グラナダには既に多くのエウーゴ・連邦連合艦隊の艦艇が着艦していた
円陣たちは一時休息のためソルベを降りるがそこにはNTMS部隊のパイロットが待っていた
ルイーズは知っていた。ダークフィールド作戦で見た仮面の男(>>499)だ
複座のMS,プロトZZに乗っている。隣にいるのはサブパイロットの女性だろう
その仮面が問いかけてきた「整備子…じゃなくてアリダ・セルピコはいませんか」
「あれそういえば…」さっきまで彼女と話していたつぐみがキョロキョロする

そのころアリダはグラナダ市内を電動スクーターを猛スピードで飛ばしていた
「うん…ぼくはこのデータを知らべに行くんだからね、逃げてなんかないよ…」
言葉と裏腹に顔は完全に動揺していた、いつもの冷静沈着な彼女はそこにいない

スクーターにはゲゼの記憶媒体(>>525)が積まれていた
アリダはアナハイムの関連会社で分析するつもりなのだから行動自体は間違いではない
しかしパニくってたのは事実でそのため彼女はある見落としをしていたことに気が付いていなかった

ガネシャ艦長はブリッジで艦長日誌をつけていると後ろから話しかけられた
「お前生きていたのか」…懐かしい声?まさか
「生きていたのかライジング」ティターンズの同期だったライジング・ボード(>>471)がそこにいた

「お前の部隊、ベトナムで全滅したと聞いてたぞ」
「ハノイを落とされたりと苦しめられたがエウーゴが救援してくれてな」
「エウーゴだと?」
「ああ、彼らの後添えで俺は此処で新しく作られた軍艦に乗ることが出来るというわけだ」
信じられない…と思ったがソルベが罪に問われず連合艦隊に加わることが出来たのも不思議ではある

「エウーゴや連邦から独立した組織を作ろうとする流れがある。俺たちはそこに拾われたのだろうな」
「だれがやっているんだそれを?」
「さあ、一説にはエウーゴの代表の一人であるブライト・ノア「ではないかと言われているがな」

アリダは外部のことに目を振らずに記憶媒体の解析を行っていた
「さすがはぼく、OSの解析なんか簡単だよ、メーカーの特定ももうすぐっと」
OSの癖から制作会社が解析されモニターに映し出される
「〇〇社か…どこかで見たな…」そこまで言って彼女ははっとした
「ここの会社じゃーん!」
「ご名答」後ろを振り返ると複数の会社員が立っていた、真ん中は社長だっけ?
「ひえええええ〜!」アリダの悲鳴はあっという間にかき消された
0531通常の名無しさんの3倍
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2020/07/25(土) 22:22:05.14ID:aqhm7FRP0
アリダが目覚めたのはグラナダの天蓋部であった
天蓋には宇宙放射線を遮断する目的で大量の海水が貯水されていてそこでは鯨が養殖されてる
「どうしてこんなところに」なんて聞こうとしたがやめた
海に投げ込まれて鯨の餌というのが私の運命らしい、とアリダは思った

「慈善事業でOSをあげました、なんて誰も信じませんよ?」
アリダはさすがにこんなところまで虚勢を張る自分の性格を恨めしく思った
「OSは社長さんの関連企業の商品によくマッチするようにできていましたよね」
社長の手が若干震えるのをアリダは見落とさなかった
「あとジオン系にも相性いいよね、これがあったらジオンのMSすごくアップデイトできそう」
遠回しに、社長はジオン残党に手を貸す違法行為に行っているとアリダは指摘した
社長は滝のように流れ出した汗をぬぐいながら銃をアリダに向けた

「でもその行為あなた一人の考えかな〜?アナハイムにはジオン系のネットワークがあるという話だけど」
一年戦争後アナハイムはジオン系の科学者を取り込みその結果水面下でネットワークができた

「我々の名は〈エンゼル〉堕落した共和国に代わりジオニズムを布教するものだ」
「何をいまさらジオニズムなんですか?」
「この星は人間が多すぎる。ザビ家こそが奇跡を起こして人口爆発を防ぐことが出来るのだ」
ザビ家…人口爆発を防ぐ…まさかコロニー落としの事か
源八がダブリンの被害を減らすためにどんなことになったか、こいつは知らないんだ

「ザビ家のせいで地球の環境は壊滅的だ。これ以上コロニーを落とせば地球は滅ぶんだぞ」
「何千年養生すれば地球は元の綺麗な星になる」
「絶滅した動植物は帰ってこない、彼らの力が必要なのに彼らのいない地球が再生するものか」

スペースノイドは地球の生態系の複雑さを理解できない
だからスペースノイドの自然主義者が生態系を破壊するコロニー落としを支持する矛盾が起きる
論破された社長はうなだれすごく小さなうなり声を上げる

やばい、こんなこと言ううんじゃなかった
三回回ってワンとか土下座とか靴をなめるとかしてでも相手の機嫌を取るべきだった
突然「ザビ家のために!」と大声で叫んで社長が銃の照準を向ける
「ひえええええ〜!」しかし社長の銃は突然弾き飛ばされる

「しかし人質が犯人恫喝するのは初めて見たな」
声の方には拳銃を持った円陣がいた
0532通常の名無しさんの3倍
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2020/07/27(月) 22:49:13.30ID:n5Gk10+D0
円陣が社長を取り押さえるなか、ほかの社員は仮面の男が一人で制圧していた
仮面の男の相方はアリダを縛っていたロープをほどいていた
「もう、あなたはいつもこれね、周りを見てくれないというか…」
相方はアリダの過去を知っているようだった

「そうだけどそれがいいところでもあるからな」
仮面の男は鉄パイプで襲ってくる男をアッパーでKOしながら言った
「ごめんみょ」もごもごした口調でアリダは誤る
「君たちのMSちゃんと完成できなかったんだ」

「どうせパワーアップしたら危なくて乗れなくなったとかいうパターンなんでしょ」と相方
「俺たちも昔に比べたらタフになったんだから任せろよ」と仮面の男
「うん…」半泣きのアリダはまるで子供のような声を出した

突然振動と爆発音、上を見るとグラナダの天蓋の上をネオジオンのMAが飛んでいた
ガザC,D,E、さらに未確認機もいるだろうか、かなりの数が押し寄せている、
つぐみが通報した警察が到着して会社員を逮捕しているのを確認してから円陣たちは格納庫に向かう

「俺たちのMSはちょっと離れすぎているな」と仮面の男が相方と顔を見合わせる
「…近くにあれがあるよ」アリダは円陣たちが向かった方向に指をさす

グラナダ周辺ではヌーベルGM3部隊が応戦していたもののじりじり押されていた
ZZイーグルに乗っ手出撃したルイーズに3機のMAが接近していた
恐らくはジャルム・フィンだろう、アクシズで試作を見たことがある
三機同時に攻撃、のはずがタイミングはずれ、その補正もうまくいっていない
ミノフスキー濃度が異常に高い状況ではフォーメーションがうまく取れないようだ

フォーメーションのほつれた部分から相手の背後にZZイーグルは回り込んだ
射撃ポジションについて反撃、と思った瞬間別の方向から別の敵の気配を感じ回避行動をとる
回避したZZイーグルの目の前を巨大なMAが通りすぎる、ビグロだ
ルイーズはこの気配を知っていた、かつてバイコヌール連邦基地で感じたあの気配だ
「ミレディがやってきたのか」
0533通常の名無しさんの3倍
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2020/07/28(火) 22:35:22.90ID:YHoYgGoj0
ビグロは1年戦争の機体ながら機動性が0088年現代のMSに比べても高く
強化人間のミレディが乗ることで連邦の新型機と互角以上の戦いをしていた
連邦最強の部類に入るZZイーグルが相手でも全く引けを取らない

「おかしい、こんなことって…」ルイーズは違和感を感じていた
気配をつかむことは出来てもなぜかミレディの思考が読むことが出来ないのである
そのためミレディに先手を打つことが出来ない
こうなると射程距離のある武器が多いビグロのほうがZZイーグルより有利に立つことが出来る
攻撃を避けつつルイーズは打開策を考えたが思いつかない

グラナダの格納庫ではアリダが仮面の男と相方に一台のMSを紹介していた
「これだよ。ハイパーZZとぼくは呼んでるけど」
仮面の男が手を差し出すとハイパーZZの目が光る
「残しておいてくれたんだ」相方が優しい目でアリダを見る
「あったり前だろ、このMS にサイコミュ残さないと何やってるかわからないよ」
「元気が出てきたな、任せろ大活躍させてやるから」
仮面の男と相方はアリダに笑顔を見せるとハイパーZZに乗り込んだ

ハイパーZZが月面をまるで白鳥が優雅に舞うように飛ぶ
瞬く間に数機のガザシリーズを撃墜、それはアリダの懸念を完全に払しょくした
「おまえら、やってくれるじゃないか…何だよう、心配したぼくが滑稽だよ」
アリダは泣いていた、自分が作ったMSのせいで源八はダメージを受けてしまった
その失敗が繰り返されるのを恐れていた、が今ようやくその思いが消えようとしていた

「さてと一緒に行こうか」アリダの後ろから円陣がささやく
「そうそうトラブルが起こったら近くで見ないとね」つぐみもいる
振り返ったアリダの前に円陣とつぐみが手を重ねていた
「さ、手を乗せて」とつぐみ
「ぼ、ぼくは体育会系があれというか根性があれというか」とアリダ
「深く考えるなよ、考えすぎると置けなくなるから」円陣は気をほぐしてくれた
三人の手が重なる「行くぞ、サイコガンダム!」
0534通常の名無しさんの3倍
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2020/07/29(水) 21:59:20.16ID:RbNJOrdi0
月面上に現れたサイコガンダムは拡散ビーム砲で敵MSに砲撃を始める
ネオジオンの目標はグラナダの艦艇用ハッチだったがサイコガンダムがガードしたため
パワーバランスが変わり、連邦が有利になっていった

「少し試させてもらうわ」ミレディのビグロがZZイーグルを振り切ってサイコガンダムに戦いを挑む
…が進路をふさぐように一体のMSがビグロの前に現れた、ハイパーZZだ
「一体いくらZZタイプが出てくるのかしら?」
ビグロはミサイルを連射するがハイパーZZはすべてビームサーベルで受け止める
「なら!」クローを突き出すと相手は真っ二つに…いや分離した
分離したハイパーZZはビグロの後ろで再合体するとビームライフルを発射した
回避行動に失敗したビグロは姿勢制御ノズルの一つを破壊される

追撃しようとしたハイパーZZだが突然月の地平線上で大爆発が起きる
そして信号弾「ここで撤退するのですね」ミレディも撤退の信号弾を発射する
MA隊は撤退を開始しネオジオンのグラナダ基地攻撃は失敗した


「まさか、こっちが本命だったとはな」グラナダ基地から30q離れたクレータに円陣たちはいた
ここにはアリダを誘拐した社長の秘密工場があった
この秘密工場でOSや関連機器を作りジオン残党などに横流ししていたのだそうだ
もう残骸となった今では検証のしようもない

アリダはそこで巨大なMSの足跡をみつける
「サイコガンダムmark2のだろうね。多分こいつ一機だけで全部破壊したんだ」
円陣は南アルプスで奪われたサイコガンダムmark2の事を思い出していた
「…ナイトロは元々サイコガンダムを操縦するために作られたデバイスだよ」
アリダが婉曲的に何を伝えたかったか円陣にはすぐにわかった
(このサイコガンダムmark2はクロード隊長が操縦しているというのか…)
0535通常の名無しさんの3倍
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2020/07/30(木) 23:39:26.34ID:CfyYlrIu0
第16話「サイド3からの呼び声」
サイド3ではネオジオンが内紛を起こしていた
要塞化したコロニー「コア3」に陣するハマーン派に対し
反乱を企てたグレミー派はアクシズを占領して立てこもり両者の間で戦闘が始まっていた

月のエウーゴ連邦連合艦隊はこの機を利用するかどうかで意見が割れていた
そんな時に「連邦はハマーン側についてグレミーのみを敵にする」との怪文書が出回ったのだ
アナハイムにザビ家信仰者がいてジオン残党に武器を回していたのが明らかになったタイミングである
「連邦内にもザビ家信仰者がいるのではないか?」エウーゴ幹部からこんな意見が出て、会議は紛糾した
エウーゴも元ジオン兵がいることを連邦は主張し始め、互いに非難合戦になっていたのだった

「時がたてばザビの悪行をまるで神事のように美化する人間は増えてくる」
「それを防ぐのがティターンズであったはずがミイラ取りがミイラになってしまった」
「我々に罪滅ぼしの機会を与えてはいただけませんでしょうか。あとで罪に問われても構いません」
元ティターンズのガネシャ艦長とライジング艦長はエウーゴの幹部ブライト艦長に掛け合っていた

彼より上の階級は官僚的な人間で役に立たず、ブライト艦長は事実上の艦隊司令になっていた
「駄目だ。今誰が独りよがりな行動をしても連合艦隊は瓦解する。それが敵の目的だろう」
言葉が重い。この男に我々は負けたのは必然だなと元ティターンズの艦長たちは思った
「いつでも艦を動かせるように用意してくれ。時は必ず来る」
何か手を打っているようだ、時は近いのか?両艦長はすぐに発進の用意をとるため部屋を退室した

グラナダ周辺ではハイパーZZとZZイーグルが周辺の地形測定を行っていた
「これで計画の90% 終了、リアルタイム通信も問題なし」とルイーズ
「あと10%続けていきましょう。急いだほうがいいですし」とハイパーZZ の相方が接触通信でZZイーグルに伝える
仮面の男は上を見上げていた、その方向にはサイド3がある

グラナダ基地の作戦室ではアリダがZZ隊からレーザー通信で送られた情報から3D地図が作られ画面上に表示されていた
横の画面では依然作られた3D地図が表示され2つの画面は比較できるようになっていた
ブライト艦長が作戦室に入ってくる「地形の変化はどうなっている」
「艦長の予想通りになっていますね。あと5%ほどで地図は完成しますみょ」
「みょ?」ブライト艦長の言葉にアリダは思わず口を手でふさいだ
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2020/07/31(金) 23:13:24.06ID:04xp7G7v0
「貴様らは何をするつもりなのか」作戦室に本来の連合艦隊の総司令官が入ってきた
「ネオジオンの再攻撃をどう迎撃すべきかプランを練っていたところです」
ブライト艦長は落ち着いた表情で総司令官を見るが総司令案はそれが気に入らなかったようだ
「それは本来首脳部の仕事のはず、君は持ち場所に戻り給え」
慇懃無礼な言葉だがブライト艦長は意にしない
「わかりました。艦に戻りチェックを行います」
「ぼ…私もサイコガンダムに戻りチェックを行います」
ブライト艦長に続きアリダも部屋を後にする

ブライト艦長は部屋を出るときドアの近くにいるウォン・リーに目配せをした
(わかっている)ウォンはアイコンタクトをブライト艦長に返す
ルイーズの席には雑賀さやかが座る「私が後を引き継ぎます」

サイコガンダムのコクピットにアリダが帰って来たのは5分後の事であった
「マップは完成してレーザー通信でNTMS部隊とZZ隊、GM3隊にはデータを送くりました」
と最小限の情報伝達した後、「はぁ〜」と大きなため息をついた
「ようやくぼくって使えるよ」

地図作成を終了させたZZ隊は次の作戦行動に移っていた
「反応はつかんでいるな?あぶりだすぞ」仮面の男はハイパーZZを所定の場所にホバリングさせる
「了解。用意はできてます」ルイーズのZZイーグルの頭部も光っている
「当てるなよ、撃て」二機のZZがハイメガキャノンを月面のクレーターに発車する
月の砂、レゴリスが巻き上げられエンドラ級戦闘艦が2隻姿を現した

「対空砲火を密にして敵MSを排除せよ」2隻のエンドラ級戦闘艦は上昇し次々とMSを発進させる
「あいつら引っかかりおって」ノーリはチャンドラも上昇させ支援攻撃を行う
戦闘艦から発艦したガザ部隊はグラナダ前面に展開したヌーベルGM3部隊と戦闘に入る

サイコガンダムとNTMS部隊はグラナダを挟んでその反対側に待機していた
「来るぞ」月の砂を上げてドワッジとザクディザートが姿を見せる
地球の砂漠用MSを月で使い、砂に隠れる奇策もブライト艦長は予測していた
3Dマップで不自然な砂の隆起が複数あることが判明し、その予想は裏付けられたのだ

「10分後に全館出撃する」ブライト艦長は全艦艇に発令した
そして連合艦隊用に特設されたグラナダの艦艇用ゲートが開く
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2020/08/01(土) 10:58:30.48ID:HhZ2/DEa0
既に三隻のエンドラ級はすべての砲身が切り落とされ砲撃不能になっていた
本来はドワッジやザクディザートで奇襲を行い連邦のMS隊が迎撃している間に
反対側から砲撃を加えて連合艦隊に大ダメージを与えるはずが連邦から先制攻撃されたため
体勢を立て直す前に逆に大ダメージを受けてしまったのだ

「ふん!」チャンドラのノーリ隊長は強気だった
「構わん、攻撃を続行しろ、チャンドラに残った戦力もすべて出せ」
チャンドラから撤退用の殿として待機させていたガ・ゾウムが全機発進する
更に信号弾を2発撃ちあげるように指示を出す「連邦を月に沈めるのだ」

反対側ではサイコガンダムを始めNTMS部隊が敵戦力の大半を掃討していた
「大角隊はヌーベルGM3の支援に反対側に回るがいいか?」
「了解。健闘を祈る」
ここまでは打ち合わせ通りの行動であった。わざと戦力の薄いところを作るのだ
「………さあ、隙は作ったぞ次の手を打ってこい」円陣は此処が最前線になると確信していた

ルイーズのZZイーグルはチャンドラ周辺でミレディのビグロと交戦していた
「思考が読めないよ。どうすればいいの」前の闘いと同じように後手後手に回っていた
(ニュータイプの力だけが相手の心を読む力じゃない)仮面の男が感応波で語りかける
(相手のしぐさ、くせ、状況…それらを組み合わせれば自然と相手の考えが見えてくる)

ルイーズはふと円陣やつぐみの事を思い出していた
彼らはニュータイプじゃない、だけど自分の顔を見て一緒に笑って心に寄り添ってくれる
それが今の自分にどれだけ力を与えてくれたか…!

「行くよミレディ」ルイーズはZZイーグルで正面からビグロに突っ込んでいく
ミレディ…たぶんあなたは何らかの技術で感応波を遮断できるように強化された人間なんだろう
でも人間ならどこかで分かり合える、敵対や協調…そんなものよりもっと深いところで
戦場でこんなこと言うのはおかしなことだけど…でもあなたのことが知りたい

最初はビグロに押されていたZZイーグルだったが接近戦を嫌がるミレディの癖を見つけたルイーズは
積極的に接近戦を開始、徐々に体勢を押し返しドッグファイトでビグロの背中をとる
ビームライフルを間一髪でかわすものの徐々にビグロはZZイーグルに押され始めていた
「悟ったのかもしれませんね、動きに無駄がない…」
ビグロは加速するとZZイーグルを置き去りにして戦闘領域から離れざるを得なかった
「私にはほかにやるべきことがありますので…」
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2020/08/01(土) 16:47:34.42ID:FBJLlJby0
グラナダの艦艇用ゲートはすでに半分開いている
敵にとってこれほどの好機はない
サイコガンダムは高空からの攻撃に対して迎撃態勢をとっていた

奴らは来た
ブースターを付けたジャルム・フィン3機
一撃離脱するつもりはないのでは?と思える速度で突入してくる

「おそらく1機はこちらをけん制するはずだ。でもあいつらのビームはこっちには通じない」
アリダは3機の軌道計算をしながらガンナーのつぐみに説明する
「けん制するのは軌道が異なるはずだ。だから判明したらすぐに攻撃してくれ」

「嘘だろ…」アリダは自分の考えの甘さを後悔した
3機とも同じ、つまり全機ゲートを攻撃するコースをとっていた
こんな攻撃したら何機かは生還できない、これがザビ家信仰のなせる業なのか?

「つぐ…」「3機ともデータを頂戴、同時に攻撃します」つぐみはすでに準備を始めていた
「増設された小型拡散ビーム砲を連動させて3つ目の標的を狙います」
残された時間はない、アリダがデータを転送すると同時につぐみは砲撃を開始する

半分開いたゲートから重巡洋艦ソルベのガネシャ艦長は見ていた
こちらを狙っていた3機のMAが同時に撃墜されるのを
0539通常の名無しさんの3倍
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2020/08/01(土) 22:54:12.52ID:HhZ2/DEa0
「あいつらやるものだな」
重巡洋艦ソルベのガネシャ艦長はサイコガンダムの戦闘力に改めて感心する
強化人間が乗らない機体がこんなに頼れるものだったとは…

サイコガンダムがジャルム・フィンの急降下攻撃を防いだことで連合艦隊の士気は上がっていた
「ここで一気に行くぞ」ブライト艦長の掛け声のもとゲートは全開し艦艇が次々に出撃する
先鋒をとるのは元ティターンズの重巡洋艦ソルベとロンバルディア級空母エミリア
月面上に展開しているエンドラ級にむけて前進することで後続の連邦艦隊を守る壁になろうとしていた
反対側はサイコガンダムを始めとするNTMS部隊がほぼ撃退していた
戦況を考えれば現状は安定こそしている状態だが急いで出撃すべき状況である、しかし…

「この出撃を停止せよ」突然連合艦隊の全ての艦に大声が響き渡った
作戦室では連邦の総司令官が怒り心頭になっていた
サイド3の状況が分からないのに発進した場合、その責任が自分にかかるのを恐れていたのである
横では取り付く島もとれなかったのか、ウィン・リーがあきれ顔をしている

この一言で艦隊の出撃が止まってしまった
「何をやっている、これではいい的だぞ」エミリアのライジング艦長は不安を隠せない
ガネシャ艦長は覚悟を決めたのかさらなる前進を操舵士に指示していた
「少しでも時間を稼ぐぞ、こんな状態が続くはずはないからな」

ブライト艦長は発進を促すものの連邦の艦長が委縮してしまい連合艦隊の足並みがそろわず艦隊が動かない
ネオジオンが内戦を起こした今こそハマーンやグレミーを撃つ最大のチャンスなのは明らかなのに
れを官僚の都合だけで潰されてしまうのか…
(すまない、ジュドー)ブライトは心の中でジュドーに詫びた
彼はいま、サイド3でほとんど援護のないまま孤軍奮闘しているはずなのだ…

サイコガンダムの円陣たちもこの異常な状況に何もできなかった
そこにレーザー通信が入ってくる「…所詮は官僚だな。いつまでたっても自分だけがかわいいか」
別のレーザー通信が割って入る、ルイーズだ「円陣上を見ろ、敵だ」
ミノフスキー粒子が異常濃度である現状では巨大な物体が飛んできてもレーダーでは感知できない
サイコガンダムが顔を上げるとそこにはサイコガンダムと同じ大きさのMSが降下してくるのが見えた


サイコガンダムmark2が現れた
0541通常の名無しさんの3倍
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2020/08/02(日) 09:49:57.76ID:ab0PK0y/0
「サイコガンダム、敵のサイコガンダムmark2と交戦開始」
この報を聞いたブライト艦長はざわめきだった
カミーユやジュドーの用か強力なNT能力者が近くにいない今mark2を止める者はいない
例ええこちらにサイコガンダムがあったとしても

「さすがは新型、ビームもIフィールドも段違いだにゃ、こりゃ」
<Iフィールド73%消失復元まで30秒>の表示を見てアリダがため息をつく
つぐみは収束モードで拡散ビーム砲を発射するもの相手のIフィールドに阻まれ命中しない
機体は違うけど自分たちの乗っているサイコガンダムはこんなに強力なものなのかと思うしかなかった

「つぐみちゃんシールドを狙って、円陣は接近して格闘戦、底力ならこっちが上!」
アリダは指示はしたものの、その指示が半ば実現不可能なのは解っていた
敵はリクレクタービットをつかってこちらのIフィールドそのものを消失させようとしている
その前に相手にたどり着く可能性はほとんどない

「最後の最後で女神はこちらにほほ笑んだな」ノーリは勝利を確信していた
サイコガンダムmark2内のネイルはナイトロによる催眠状態で敵のNTの影響を受けない
そして円陣を倒した時、ネイルはさらなる覚醒を起こすことになるだろう
それこそがネオジオン最強のニュータイプ、ハマーン・カーンに対する最強の兵器になるのだ

「ここで発進できなければネオジオンを叩くことは出来なくなります」
ブライト艦長は総司令官に食い下がっていた。しかし総司令官は聞き入れない
「君の怒りは一時のものだよ。そんなもののために連合艦隊を危険にさらすわけにはいかん」
言葉はそれらしく聞こえるが結局は官僚の自己保身から出た言葉に過ぎない
「もう一度言うぞ。今の君の怒りは一時的なものだ!そんなものは理由には…」

(その君の勘から発した、君の怒りと苛立ちは理由になる…!)

「誰だ!誰が喋っているんだ!」総司令官は周りを見渡すが誰もいない
その声は近くにいたウォン・リーや雑賀さやかにも聞こえていた
さやかからマイクを奪ったウォン・リーはブライト艦長に語り掛ける
「あいつの声だな!あいつ立ち直ったのだな」
「そうだ、あの声はカミーユ・ビダンだ」
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2020/08/03(月) 22:40:03.24ID:6x7FeMyl0
第17話「混沌の海の中で」
ノースウッド仮設医療施設では源八の治療が行われている
サイコミュ作動内での事故で意識を失った源八を治療するために
ミノフスキー干渉実験のために建設された試作サイコミュ装置を使い精神へ働きかけていたのだった

カミーユはそのサイコミュを使ってジュドーに自分の言葉を送っていたのだ
しかし病み上がりのカミーユだけではその言葉は弱い
隣で支えるファもまたジュドーに言葉を贈る
「カミーユはね、誰に命令されたわけでもないのに戦ったのよ… 世界を救えると信じてね」

ダークフィールド作戦で地球圏は未だ高濃度のミノフスキー粒子が滞在していた
ノーズウッドのサイコミュはカミーユたちの感応波を増長して地球圏に放射していった
カミーユとファの言葉は月の連合艦隊の艦長達にも伝わっていたのである

同時に艦長にはサイド3の戦いが伝わっていたのだ
サイド3のジオン共和国軍が戦闘の拡大を抑えるためにネオジオンに対峙するも瞬く間に鎮圧される
次々に破壊されるムサイ改やチベ改、そして搭載されたMS達
彼らの悲鳴が無念が次々と艦長たちの心の中に流れ込んでくる

「…俺たちは行くべきだ。助けに行けなくて何の連合艦隊か!」
何人かの艦長は異口同音につぶやいた、そして発進プロセスの再開を命令する
停滞していた連邦の艦艇は動き始め連合艦隊は再び上昇を開始した

「お前たち俺の命令に逆らうのか、お前たちはぐ」
プチッ!総司令官の恨みのこもった通信は雑賀さやかに断ち切られた
「お前まで俺に…俺に…!」見境のつかなくなった総司令官のこぶしがさやかを襲う

ガンッ!「ウォンさん…」間に入ったウォン・リーが頬でこぶしを受け止めていた
ウォン・リーはまるで何ともなかったかのように総司令官をにらみつける
「こんなものか、ジャンク屋の少年はもっとパンチ力があったぞ」
全て終わったと感じた総司令官はしりもちをついて口を震えさせていた
「安心しろ。成功したら1/10ぐらいはあんたの功績にしてやるよ」

「はー年だね〜」今頃パンチが効いたのかよろめくウォン・リー
さやかに支えられながらサイド3のほうに見上げて語り掛けるように言った
「ジュドー、後は任せるぜ。遅すぎるとは思うが大人じゃこれが精いっぱいだ」
0543通常の名無しさんの3倍
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2020/08/04(火) 22:24:32.19ID:QoXn1qnl0
サイド3やグラナダ…少なくても15以上のサイコミュが月の裏側で起動していた
カミーユの感応波をきっかけに複数のサイコミュが干渉しあい機能が低下していく

サイコガンダムのサイコミュも異常を示していた
円陣たちNTでない人たちの乗るサイコガンダムの場合、サイコミュは他の機器から遮断されているから影響はない
しかしmark2に押されている現状は変わらない、そんな折ルイーズからレーザー通信が入る
「ハイパーZZにトラブルが起こっているって、なんか対策ない?」
ハイパーZZにもサイコミュが積まれていたな…もしかして?アリダは気が付いた
「ルイーズちゃん、ハイパーZZのサイコミュを切るように言ってみょ」

サイコガンダムのIフィールドはmark2の攻撃で90%消滅していた
もう時間はない、アリダは賭けに出た「スラスター全開でmark2に体当たりして!急いで!」
サイコガンダムは盾を前に出して全速力でmark2に突っ込んでいく
「Iフィールド消滅しちゃう!」アリダの言葉と共にシールドが溶け始める

次の瞬間サイコガンダムmark2のビーム攻撃が停止した
「やはりあっちのサイコミュもダメージはあった!」
サイコガンダムが突撃する瞬間アリダはサイコミュを強制終了させた
干渉しあっていたmark2のサイコミュも影響を受けてフリーズしてしまったのだ

「このっ!」円陣の叫びと共にサイコガンダムは半分溶けたシールドごとmark2を弾き飛ばす
150m飛ばされたサイコガンダムmark2はひっくり返った状態で立ち上がるそぶりを見せない
「Iフィールド、100%回復確認、円陣悪いけどまずmark2を無力化するよ」
動かないように見えてもmark2は脅威である、円陣はmark2にクロード隊長が乗っている可能性をあえて無視した
円陣は隙を見せないように接近し、つぐみはフィンガービームで立て続けに攻撃する
周囲のMSも攻撃に参加し、徐々にmark2のIフィールドは弱体化しているのが目に見えて分かった

しかしサイコガンダムの周囲で突然ミサイルの爆発が起こった
「そろそろお開きにしませんか?」ミレディのビグロが高速でこっちに向かってくる
更にビグロはメガ粒子砲でサイコガンダムを攻撃
サイコガンダムはIフィールドで防ぐものの攻撃が途切れてしまいその隙にビグロはmark2を回収する
「殿方らの好意に感謝しますわ、また会いましょう」
ミレディはこう言うとビグロはmark2と共に高スピードで戦闘空域から離脱していった

「mark2のデータだけが戦果だな」
ノーリ隊長はmark2の回収を確認すると戦闘艦に撤退を指示、ネオジオンの2度目のグラナダ強襲も失敗に終わった
「グレミーはやられてしまったか。まあいい。新しい神輿はすでに見つかっている」
0544通常の名無しさんの3倍
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2020/08/05(水) 22:53:07.27ID:vE7M9eLZ0
月に展開しているサイコミュがすべて停止したことで地球やサイド3からの「声」は届かなくなっていた
ZZイーグルは頭を上げサイド3の方向を向いているように見えた
コクピットの中のルイーズは小さな声で「姉さん」と呟いたがその声はサイド3に届くことはない

グラナダから発進したエウーゴ連邦連合艦隊は月軌道上に体系を整えつつある
サラミス改「ロザン」のブライト艦長は最後に届いたジュドーの声を思い出していた
(…人類全体がやり直さなければならないんだ!…)
「…俺たちは何をやっていたんだろうな。すべてをあの子たちに背負わせてしまった…」

サイコガンダムは索敵活動をするため月面上に残っていた
「円陣、本当はクロード隊長を助けたかった?」戦闘が一息ついたのタイミングでつぐみが喋ってきた
横でアリダがそわそわしていた(あそこで後回ししたの怒っていないかな…)
アリダが本当は言うべきだがなかなか言わなくて気持ちを汲んだつぐみが代わりに聞いたのだった
「あのアリダの判断は間違ってないよ」つぐみの意図を察した円陣は優しく答えた
はあ助かった…アリダはほっと胸をなでおろす

「また会えると思う?」つぐみはちょっと意地悪な質問をする
「会うさ。サイド3で会えないとしても」円陣は率直に答えた
グレミーが倒された今、グレミー派のノーリがサイド3に向かうとは思えない
でも何もしないであのノーリが逃亡するとは今の円陣にはとても思えなかった

敵の撤収が確認されNTMS部隊に帰還命令が出る
「…そちらに着艦ですか」部隊長の大角は戸惑った
指示されたのは母艦である重巡洋艦のソルベでなく新造空母のエミリアである
エミリアのカタパルトに着艦した大角のZZ量産型は眼下にソルベが着底しているのを見た
砲塔は外れカタパルトは複数のビームが着弾した形跡があった
推進装置も損傷したらしく爆発の影響を避けるべく艦隊の発進港から離れた月面に着陸していた

「後を頼むぞライジング」ソルベのブリッジではガネシャ艦長がエミリアを見上げている
「何を言うか名誉挽回のチャンスなのだろう?お前はそれをふいにするのか?」
「ほかにやらないといけないことが出来たんだよ…総司令官は同期でなあいつを慰めないといけない」
「あんな朴念仁ほっとけよ」
「そういうな。あいつは孤立無援であいつなりに必死だったんだよ。その気持ちは汲まないといかん」
「お前というやつは…いつもそうやって貧乏くじを」
ライジングは一息ついてから気持ちを切り替えた
「わかった、お前の代わりと思ってあいつらは連れて行く。お前も必ず来いよ」
「ああ」ガネシャ艦長はエミリアに対して敬礼をした
ライジングはソルベが先行したおかげでエミリアはほとんど損害を受けなかったのを知っている
だがそのことは口にしなかった、すればガネシャ艦長の好意が無駄になる
「おまえの想い、連れて行くからな」ライジング艦長もソルベに向かって敬礼をした
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2020/08/06(木) 19:23:12.18ID:QLVxv1kS0
「これどうするつもりなんだ?」
月面から回収したのは自分たちだが仮面の男は不思議そうにアリダに聞いた
空母エミリアの格納庫にはサイコガンダムmark2のシールドが置かれている
「これにはね、サイコガンダムのにはついていないミノフスキークラフトがセットされているんだ
…これを改造してね…ってどうして元に戻しちゃったの?」
アリダは仮面の男が乗っていたのが提供したハイパーZZでなくプロトZZだったのに気が付いた

ようやく気が付いたかと少し笑いながら仮面の男が言う
「ハイパーに乗って気が付いたんだけど、お前手を抜いてただろ?」
「手を抜いたということはないんだけどそれは…」
「確かにあれ以上強化されたら私たちの手に余るわね」相方さんも話に加わる
「でもそれはあなたらしくない。あなたならとことんパワーアップさせないとね」
反論しようとしたアリダだったが先に仮面の男がやんわりと言った
「そうだ。俺たちが乗れなくなったらもっとすごいパイロットを推薦するよ。だから躊躇せず突っ走れよ」
「…ありがと」…ふと昔の二人を思い出して少し涙ぐむアリダであった

ハイパーZZはグラナダに秘匿され皮肉にもそれが後の「ガンダム狩り」から生き残ることになるのはまた別の話である
0547通常の名無しさんの3倍
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2020/08/06(木) 19:57:57.27ID:QLVxv1kS0
戦闘艦チャンドラはすでに月軌道を離れ茨の園に向かっている
すでにそこにはサイド1・2・6に展開していたネオジオン艦隊が集結しつつあった
コロニーから徹底したのを知れば連邦はまた連合艦隊を分割してコロニーの警護に当たるだろう
しかしコロニーの人間はもう連邦を信じることはない
ハマーン・カーンは戦争こそ失敗したがスペースノイドを反連邦でまとめることには成功した
「次は何をするんだ?」
ミレディとともにネイルがブリッジに上がってくる
もうネイルは連邦のスパイだったクロードではない、連邦を憎む強化人間の戦士の一人だ
「俺をさらに強化しろ、連邦を地球の重力の井戸に叩き落すために」
完全にナイトロに人格を書き換えられたネイルにもうためらいはない


地球ではバイコヌールを再占領したモズグズが月を眺めている
彼女の下にネオジオン地球占領軍のほとんどが集結していた
「ザビ家の血をなくす時が来たのです。その血に魅入られたすべての人とともに」
彼女は涙を流していう「魅入られた人々の住むこの星も共に消えるのです」
0548通常の名無しさんの3倍
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2020/08/07(金) 21:51:13.68ID:+Jpiyd1i0
第18話「未知なる旅路の始まり」
エウーゴ・連邦連合艦隊がサイド3に到達したのはグラナダを出て3日後のことである
まず艦隊あげて確認したのはグレミー派が占領したアクシズとハマーン派が駐留するコア3の状況であった
最初にこれを知った艦の艦長はザビ家の血の業というものを感じざるを得なかった
「どうすればこうなるのか」
アクシズの一部であるモウサがコア3に激突している
アクシズ本体も本来ある位置から離れ地球から離れつつあった
アクシズにもコア3にもとても生存者はいないように感じられた

それからブライト艦長はネェル・アーガマを必死に探していた
月でジュドーの声を聴いたとき艦隊がたどり着くまでは彼らは大丈夫だと確信できていたが…
「艦長、フユヅキから通信です。モビルアーマーらしき影を視認したとのことです」
さすがにダークフィールド作戦から数か月たちサイド3では通信も何とか取れるようになっていた
「冬月に対象の移動先を調べるように伝えろ。それとNTMS部隊に発進を要請」
「再度フユヅキから通信、ネェル・アーガマ発見。敵MSはネェル・アーガマに向かっているとのこと」
「なんだと!」

「Iフィールド発生装置に問題なし。レーダーわずかながら使える」「各砲座、異常なし」
「サイコガンダム、発進する」
空母エミリアは改修時に下部に格納庫が増設され専用ハッチからサイコガンダムが発進する

「でもどうして足の遅いサイコガンダムがネェルアーガマの救援に?」
ZZイーグルや他のMSに追い抜かれるのを見てつぐみはアリダに聞く
「多分アーガマ本体の迎撃にトラブルがあるのかも」
「でもあそこには精鋭のガンダムチームがあるんでしょ?」
「無事jじゃないのかもしれない」円陣も加わってくる
「MSの残骸が多すぎる。グリプス戦でもこの数は見たことはない」
1年戦争のザクから最新鋭といわれるドーベンウルフ…あらゆる残骸がここでは浮かんでいた

ZZイーグルはネェル・アーガマの左舷を通り過ぎていく
カタパルトに上半身だけのMSが置かれているのが見えた
もしかしてあれがオリジナルのZZなのか?

(油断をするな!前から敵がくる)
ハッとしたルイーズが前を見ると赤い大型の物体がこちらに来るのが見えた
一年戦争時のジオンのモビルアーマー、ヴァルヴァロだ
0549通常の名無しさんの3倍
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2020/08/08(土) 11:13:21.26ID:3DF/Bozo0
「敵機確認直ちに迎撃に移る」
ZZイーグルを含め3機のNT用MSはネェル・アーガマを後にヴァル・ヴァロに接近する
(待て、敵はファンネルを使う。直ちに散開しろ)また誰か分からない声がルイーズの頭に響く
(え?そうなの?)その声に従いルイーズのZZイーグルは回避行動に移る

しかし他のMSは回避行動をとらない、むしろルイーズの行動に戸惑っているようだ
ヴァル・ヴァロは背部のポッドを射出する
たしか搭載されているプラズマリーダーは宇宙空間上では使えない、はずなんだけど
そのポッドは無数の小型機を発射する、なんなのあれは?
(あれはマザーファンネルだ。急げ、回避しろ)
同僚機は聞こえていないのだろうか。全く回避する様子を見せない

もしかしたらこの声が聞こえているのは私だけ?あわててルイーズは同僚に感応波を飛ばす
(ファンネルが来る、避けて!)
その声はが聞こえた同僚期は慌てて回避行動をとり、小破するものの同僚機は間一髪回避する

「ここは私が」ZZイーグルを前に出してヴァル・ヴァロに対峙しようとするルイーズだが
(やめろ、君は戦うべきじゃない!)またあの声が頭に響く
(どういうことよ。ここで戦わないとやられるじゃない!)
声を無視してZZイーグルを動かそうとすると、なぜか腕が動かない
(…うそでしょ…なんでこんなことに…)
ヴァル・ヴァロが接近してきてアームをぶつけてくる

ガンッ!ふきとんだのはヴァル・ヴァロの方だった
ルイーズの前にはMA状態のサイコガンダムの背部が現れる
「何をやってるんだルイーズ!油断するなよ」円陣にはルイーズが隙を見せたようにしか見えなかった
「あいつはファンネルを使うよ。気を付けて!」

「ああ!」ルイーズの言葉を受けてサイコガンダムは人型に変形、戦闘状態に入る
「ファンネルはビーム出力が弱いからね。Iフィールドさえ万全なら問題ないよん」
「ヴァル・ヴァロ本体だけを狙います。拡散ビーム砲、収束モードに移行」
「ルイーズ、戦闘はできるな?一気に片を付けるぞ」

(お前たち!その子を戦いに巻き込むな!)あの声がルイーズに響く、まるで怒っているみたいだ
「サイコミュに異常発生!月の時と同じパターンみたい!」サイコガンダムもまた動かなくなっていた
しかしその異常は敵にも起こっていた
ヴァル・ヴァロは戦闘を放棄し、ファンネルを回収して撤退を始める
敵の強化人間は怒りにも似た感応波を残し撤退した
(覚えておくがいい、ジュドー!ハマーン様の敵は私が!)
0550通常の名無しさんの3倍
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2020/08/09(日) 09:32:13.06ID:A0bDLub10
ブライト艦長はランチでネェル・アーガマに着艦しようとしていた
「空母エミリアのライジング艦長から通信がありました」
「ん?何か」
「強襲したヴァル・ヴァロはフェイル・デッドリーの機体で間違いないということです」
「フェイルだと?今のハマーン派のNo.2か」
ブライト艦長は「計算違いだな」と小さい声で呟くと少し考え込んだ

フェイル・デッドリーは地球連保との取引でサイド3がネオジオンに渡されたとき
最初にサイド3に赴きジオン共和国との協議を行っていたハマーンの側近の一人である
交渉力など高く事務方とみられているがネオジオンの性格上MSパイロットとしての能力も求められ
そのために強化人間に改造されたと言われている

思惑しているブライト艦長だがふとカタパルト上にZZが待機しているのが見える
オリジナルは健在だったのか?と一瞬思ったが細部を見るとZZイーグルのようである
確かMSパイロットにはネェル・アーガマに着艦しないよう命令していたのだが…

「どういうことだ?トーレス」
「すいません。ZZイーグルのパイロットが気絶して治療のために着艦させました」
久しぶりに通信したトーレスの声に変わりはなかったのに少しブライト艦長は安心した
カタパルトを見渡すと奥に大破したZZが見える
「付近にサイコガンダムは待機しているな?アリダにやってもらいたいことがある」

ルイーズは謎の男からの精神感応波に耐えきれず気を失いネェル・アーガに運ばれ医務室でしずかに寝かされていた
彼女は夢を見ていた、ネオジオンの強化人間なのが連邦にばれ処刑される悪夢である
処刑される直前、その夢の中に二人の少女があらわれる
「大丈夫よ、私たちがあなたのバリアーになってあげる。正体なんてばれないわ」
というと二人の少女はルイーズを抱きしめると世界は一変し周り一面が花畑になった
「ありがとう…」
次にルイーズは二人の少女の名前を呼んだが、目を覚ました時その名前を忘れてしまった

ネェル・アーガマのカタパルト上ではアリダがオリジナルZZのブラックボックスを解析していた
彼女を監視するためイーノ・アッバーブが後ろに立っている
「このデータは何に使われるのですか」
「さあ?でも正直、君たちの連邦内での立場は相当悪いよ」アリダは機器を使いながらイーノにはっきり言った
「でもブライト艦長は何とかして君たちを助けようとしているみたいだよ」
データを抜き取ったアリダはデータのコピーをイーノに渡す
「これ持ってて、もしかしたら何かの役に立つのかもしれないから」

医務室で目を覚ましたルイーズの目の前で一人の男が泣いているのを見る
「大丈夫か、心配していたんだよ。目を覚ましてよかった」
ジュドー・アーシタがそこにいた
0551通常の名無しさんの3倍
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2020/08/10(月) 09:18:22.01ID:iyyHDqJd0
「よかった、体が動かなくなって気を失ったから心配していたんだ」
ルイーズはジュドーの言葉から彼が感応波を飛ばしていたのを知った
でも今のジュドーからあの強い感応波を感じることは出来ない

「何をやっているんだ?ジュドー」ブライト艦長が医療室に入ってくる
「あ、ブライトさん。俺は…」
バキッ‼間髪入れずにブライト艦長のアッパーカットがジュドーを吹き飛ばす
何をされたか理解できない…という表情のジュドーの前に仁王立ちするブライト艦長
「あとで俺を殴っていい!だが今のお前が逃げているのが俺にもわかる。何があった?」

「やめてください艦長」後ろからルー・ルカがブライト艦長の右手を取り押さえる
艦長の左手を取り押さえようとするエル・ビアンノも必死に説得する
「ジュドーはプルツーを救えなくてダメダメになってるの。艦長、今はほっといて」

ブライト艦長はジュドーの顔をまじまじと見る
もうジュドーは戦士の顔ではなかった、涙ぐみ怯えた目で艦長を見上げている
「おれは…妹も…プル達も救えなかった…俺はダメな人間なんだ…」

突然艦内ののサイレンが鳴る
「ブライト艦長、ネオジオンのMS の接近を確認!ヴァルヴァロです!」
ブライト艦長の帰還で艦長代理に格下げされたビーチャ・オーレグから通信が入る
「再攻撃が早すぎる!」ブライトはフェイルの行動を読み違えた
補給で他のMSを帰還させたため今のネェルアーガマの周辺にはサイコガンダムしかない

「アリダに作業を中止させてサイコガンダムを始動させろ!」
ビーチャに指示を入れる間にカタパルトの振動が伝わってくる「だれだ?誰が出た?」
「モンドです。モンド・アガケが百式で」ビーチャも状況が把握できていないようだ

「ジュドーに無理はさせないっ。俺が奴を止めるっ!」
アストナージの制止を振り切って百式が発艦した
0552通常の名無しさんの3倍
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2020/08/10(月) 14:21:09.47ID:cr4XXMDD0
ビーチャに指示を入れる

ブライト艦長がビーチャに指示を伝える
アストナージの制止を振り切って

モンドがアストナージの制止を振り切り
0553通常の名無しさんの3倍
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2020/08/10(月) 22:30:47.02ID:iyyHDqJd0
「グレミーがいなくなって、プルツーやハマーンがなくなってジュドーの周りにニュータイプが
いなくなってしまったんです。そうなってからジュドーはふさぎ込んでしまって私たちの声が届かなくなってしまって…」
ルーの説明を聞きながらブライト艦長はブリッジに向かう

モンドの百式はヴァル・ヴァロに攻撃を開始する
「ガンダムチームの一機か」フェイルにとってガンダムチームはハマーンの敵であった
「報いを受けるがいい!」ヴァル・ヴァロはマザーファンネルを分離させファンネル攻撃を開始
「俺だって俺だって!」モンドはファンネルをかわしながらヴァル・ヴァロに接近する

「……それじゃダメなんだモンド…それじゃ」
医療室に残されたジュドーはそういうと部屋を後にした
「どこ行くのよジュドー…しまった!」エルは慌ててカタパルトのアストナージに連絡を取る
「アストナージさん!ジュドーを止めて!ジュドーはあのMSで出撃するつもりなんだ」

しかしジュドーはアストナージさんの制止を振り切ってカタパルト上のZZイーグルに搭乗して発進してしまう
ブライトから止めるように言われたサイコガンダムを簡単にすり抜けてジュドーは戦場に向かう
「さすがだねぼくのZZイーグル。加速がよくてもう追いつけないや」
「何言ってんだか。変形して追うぞ、追いつけなくても戦いには間に合うはずだ」
「ちょっと待って小型宇宙艇から通信が入ってるわ」
イーノがのったメガライダーが接近してくる
「これに捕まってください。こいつの機動力なら…!」

百式はファンネル攻撃で少しずつ削られていった
バインダーを失い脚部や左腕に被弾、機動力も下がっていった
「た、たとえ刺し違えても…」モンドはダメもとで突撃をしようとしていた
「やめろー!」巨大なビームが百式とヴァル・ヴァロの間の空間を貫いていく

「ジュドーか!」ヴァル・ヴァロのモノアイがZZイーグルを捉える
「ハマーン様の大義の分からないお愚か者よ。お前がいる限りわざわいは終わらぬ!」
フェイルは決闘を宣言するかのようにジュドーに告げる
ハマーンという単語を聞いた途端ジュドーは頭を抱え戦意を喪失した「俺は…俺は…」

「ジュドー!」サイコガンダムを牽引してイーノのメガライダーがZZイーグルに接近する
「俺たちはヴァル・ヴァロを引き受ける!イーノさんはジュドーさんを」
円陣はそういうとサイコガンダムをヴァル・ヴァロに突進させる
その隙にメガライダーはZZイーグルに接近するとイーノは「これを見て」とある映像記録をジュドーに見せる
それはZZに残されていたジュドーの戦いの記憶だった
0554通常の名無しさんの3倍
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2020/08/11(火) 00:33:02.13ID:fdYv3pds0
アストナージさんは誰の発艦も阻止できない
0555通常の名無しさんの3倍
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2020/08/11(火) 22:15:12.28ID:EO3maBSt0
イーノが見せたのはジュドーのZZとハマーンのキュベレイが戦っている映像であった
その映像はジュドーがハマーンを追い詰めているように見える
「そうじゃないんだ」イーノが何か言おうとするのを制してジュドーが口を開く
「俺は…ハマーンの言葉を聞こうとしなかったんだ…」

フェイルのヴァル・ヴァロを攻めあぐねる円陣たちのサイコガンダム
ハマーンなきネオジオンの代表であるフェイルを撃墜するわけにはいかない
ファンネルを引っ込め爪で攻撃するヴァル・ヴァロを避けるだけで精いっぱいだ

「俺はハマーンの気持ちを分からなかった。ハマーンは俺だったんだ」
ジュドーは秘めていた気持ちを表に出す
「正しいものを見出す力がありながら、その力を腐った大人達にぶつける事でしか生かすことが出来なかった。
口には出せなかったけどハマーンは同じ力を持った俺に助けを求めていたんだ。それを俺は…俺は…」
イーノはジュドーを見て、一呼吸おいてさとすように言う
「ハマーンは君に託したんだよ。自分が出来なかったことを同じ力を持った君に」
ジュドーは自分の手を見て言う
「できるかな…俺に…」
「正直今の君には無理だと思う。でもその思いを捨てなければ何時かかなうかもしれない」
イーノにとってこれが今できる全てである

サイコガンダムのIフィールドはビームには有効であるが物理攻撃である爪の攻撃には通用しなかった
月の戦いで半分溶けたシールドは爪の攻撃で引きちぎれてしまった
「これ以上は引き延ばせない。つぐみ、収束モードで攻撃用意」
そのサイコガンダムの横をZZイーグルが猛スピードで通り過ぎる
「うおおおお!」ジュドーは泣きながら雄たけびを上げる
「なぜなんだ!お前はハマーンの想いをなぜ生かさないんだ!ハマーンがいないんなら
おまえが遺志を継がないとハマーンがいなくなるだろ?戦いをやめろ!ハマーンと生きろ!」
ジュドーは叫びながらヴァル・ヴァロの頭部をZZイーグルの腕で殴りつける
指がひしゃげ油が噴出してもジュドーは殴るのをやめない

「なんてめちゃくちゃな奴、言葉も戦い方も…でも…」
フェイルはそのジュドーの背中にハマーンがいるのを感じた
ハマーンの下に仕えた時に感じた時に感じたものと同じものをジュドーに感じたのだ
「ハマーン様が一騎打ちを挑んだのはそういう事でしたか…」
もうフェイルには戦う気持ちは無くなっていた

「連邦軍!我々ハマーン派は今の時点をもって連邦に降伏する!」
フェイルは凛としてネェル・アーガマに通信を送った
「こちら、連合艦隊司令長官のブライト。貴殿の申し込みに感謝する」
最悪の事態を回避することが出来てブライト艦長は胸をなでおろす

協議のため撤退するヴァル・ヴァロの後姿をジュドーはずっと見送っていた
「ハマーン…」ジュドーはまだ泣いていた
0556通常の名無しさんの3倍
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2020/08/12(水) 23:20:57.24ID:JR0f9mYE0
フェイル・デッドリー暫定代表の協力もあったおかげでエウーゴ・連邦連合艦隊とネオジオン・ハマーン派の
終戦協定についての話し合いが連合艦隊到着2日後には始まっていた

ブライト艦長は頬に氷嚢を当てている
「すまない私のわがままを聞いてくれたおかげで」
隣にいるフェイル代表が素直に謝った

数時間前フェイル代表は、ハマーンと一騎打ちを行ったジュドーに会いたいと言いだし
連邦政府高官と共にジュドーに謁見した
しかしその場でジュドーは政府高官に抗議するトラブルを起こしその中でブライト艦長が殴られたのだった
政府高官がジュドーの軍事裁判を言い出すなど混乱する場を抑えたのは意外にもフェイル代表の一言だった
「この純粋さこそがハマーンを倒し、連邦を勝利させた原動力なのだと私たちは考えています」
ジュドーに反感を持つ連邦の高官は多いが、ジュドーこそ連邦の救世主であることを強調することで彼らの口を防いだのだった
(これでジュドーが目の敵にされなくなる)ブライト艦長はフェイル代表の機転に好意を持った

会議の最中、ネェル・アーガマの格納庫ではアリダがメガライダーの前に立っていた
「もう一機メガライダーがあってなんて知らなかったよ」
「まあな、あってもパイロットがいないからな」アストナージは腕組していった
「じゃあ、これひとつ貰ってもいい?これの加速力が気に入ったんだよ」
「いいぜ、持っていきな。マシンは使うやつがいるところがいいんだ」

そう言ってアストナージは隣のMSを見る
そこにはネェル・アーガマに残っていた予備パーツとGM3を使って復元されたZZがあった
アストナージとアリダ、ほかにも空母エミリアのエンジニア達が協力して突貫工事で再生したのだ
「落ち込んでるジュドーもこれ見たら少しは元気出すかな」

話し合いはグレミー残存艦隊の行方について情報の共有が行われていた
「グレミー艦隊の80%はクインマンサ擱座後に逃亡…同時にハマーン艦隊も20%が逃亡しました」
フェイル代表の発言に連合艦隊首脳部が静まった
「内戦が始まってから私たちはザビ派を排除していたのですが隠れていたものが相当数いました」
「待ってほしい。連邦はあなた方の内戦を単なる権力闘争とみていたのだが」
「いえ、私たちにとってあの戦いはザビ派対反ザビ派の戦いだったのです」

怪情報がネオジオン内に出る前から、ハマーンの取り巻きの多くはミネバが偽物なのを知っていた
しかし彼らはそれでもハマーンの下にいることを望みザビ派と戦っていたのだった
そしてフェイル代表の次の言葉にすべての連邦高官は言葉を失った
「ザビ派は連邦軍の中にもいる。グレミー派は彼らに作られた偽りの軍隊だ」
0557通常の名無しさんの3倍
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2020/08/13(木) 22:22:16.99ID:Aw5hVHxI0
第19話「闇から闇」
ネェル・アーガマのガンダムチームは武装解除され月のグラナダに送られることになった
復元されたZZは上層部に極秘にジュドーに渡され運搬のためにネェル・アーガマが使われた
連合艦隊の旗艦に帰り咲いたネェル・アーガマが帰ってくるまで連合艦隊はサイド3に足止めされる

「ただいま」ルイーズはメガライダーにまたがったZZイーグルと共に空母エミリアに帰還した
ルイーズは月の方向を見て、もうジュドーに会うことはないのだろうな、と思っている
そして夢の中であった二人はこれからもジュドーの中で共に生きていくのだと思った

「ルイーズ、メガライダー輸送ありがとね」甲板に出ていたアリダが通信を入れてくる
「でも、これどうするの?もうパイロットいないでしょ?」
「こいつはね、サイコガンダムのパワーアップに使わるんだよ」
(そうだよ、これでmark2に勝つ)アリダはうなづくと周辺のエンジニアに指示を出して作業は開始した

エミリアのブリッジには意外な来客があった、アデナウアー・パラヤである
アデナウアーは地球連邦の福祉関係の官僚と言われているがその肩書を信じている人間はまずいない
裏腹にネオジオンにミネバ影武者の情報を流しネオジオンの内紛の原因を作った男であった

「お前たちが俺を呼ぶとは思わなかったよ」アデナウアーも意外な顔をした
「あなたがブライト艦長と折り合いがつかないのは知っているから艦長が月に向かった隙を狙わせてもらった」
ライジングは付き合いが長いのでアデナウアーの性格をある程度知っている
謀略が好きなアデナウアーをブライト艦長はあまり好意をもっていなかった

「今、連邦内ではザビ主義者のあぶり出しを行っている」
少し雑談したのちアデナウアーは核心に触れてきた
「と言ってもジオニズム云々ということではない。誰かを個人崇拝している、ということでもない」
「ん?」同席した円陣は想定外、という表情を見せる
「彼らはザビ家の起こした暴力にあこがれているんだ。人類を半分にまで減らしたその力に」

コロニーが落とされた時、ここまで地球を破壊した力を彼らは見たことがなかった
そしてその破壊の大きさ故その力を持ちたいと思った高官は少なからずいた
戦後シドニー湾を見た連邦高官は「美しい」と言って解雇されているが多くの高官は同じ気持ちだったという
彼らの中にはジオン残党に接触する者もいていつしか連邦内にザビのネットワークが出来ていったのだ

「まあ、少なくても連合艦隊内にそんなネットワークは存在しない」
アデナウアーが連合艦隊に来ていたのは連邦内ザビ家信仰者を逮捕するためである
少し寂しそうな顔をしてアデナウアーは話を締めくくった
「逆に言えば敵にとって最大の脅威は此処、ということだ」
0558通常の名無しさんの3倍
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2020/08/14(金) 22:30:48.28ID:6fdPHHsL0
「それじゃ俺はこれでな」
アデナウアーはブリッジから出ようとする、総司令官が月に帰るため同行するのだ
「あとひとこと言うがグラナダには寄るなよ、あそこはザビ派がまだいるからな」
グラナダに行けばザビ派の検挙を行うのだろう、自分から情報を言うとは珍しいとライジング艦長は思った
「補給するならここ(サイド3)でするんだな。こっちのほうが安心だ」
そう一言残しアデナウアーは去っていった

「えっ?演習ですか?」急な決定につぐみは驚いた
まだこの宙域は戦争の残骸が多く残っていてつぐみ達パイロットも作業用MSで手伝っていた
「それについては民間のMSの手配が出来たので後は彼らが引き継ぐことになる」

そして演習場所はサイド3から離れた月軌道上に設定されていた
「これは連合艦隊をここから引き離すとか…そんなことは考えたくないけど…」
「戦力の立て直しとか至急行わなければならないことは色々あるからな…」
そういいながらもZZ量産型で残骸の除去を行っている大角隊長も納得は出来ていなかった。
現在、内戦後のサイド3の戦力はどれだけ残っているか分からないのだ
その戦力次第ではまた一戦起こす可能性も大角は考えなければならなかった

空母エミリアに帰還するつぐみの作業用MS の後ろからジオンのMS が接近してくる
キュベレイ量産型だ、色はグレーということはサイド1に現れたタイプということなのだろう
「しまった」このキュベレイ量産型はグレミー派所属の機体である
残存部隊がテロを起こしに来たのか?こっちには武器はない、どうする?

なすすべもないつぐみに女性の声で通信が入る、どっかで聞いたような声だ
「私たちは共和国軍だ。攻撃する意図はない。演習のためにエミリアを表敬訪問したい」
よく見ればザビ家のマークは塗りつぶされ連邦のマークがバインダーに描かれていた

ほっと胸をなでおろすつぐみだがエミリアからMSがこっちに向かっているのが見える
ZZイーグルだ。まさか攻撃するつもりか?慌ててルイーズに連絡する「このキュベレイは…!」
「おまえたち、生きていたのか!」というとなんとキュベレイに抱き着くZZイーグル
(プルナイン!ずっと心配していたんだよ)ルイーズは感応波をプルナインに飛ばす
(ルイーズ!会いに良くて言ってたでしょ!来たよ!一緒にお風呂はいろ!)
更に後ろから二機のキュベレイ量産型が飛んできてZZイーグルに抱きついてくる
(プルテンですっ!初めましてっ)(プルセブンでーす!つぐみちゃん覚えてるー?)

しかしNT能力者でないつぐみには4機のMSがなぜ抱き着いているのかわからなかった
0559通常の名無しさんの3倍
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2020/08/15(土) 09:50:22.20ID:VwxR1W4N0
空母エミリアのブリッジから出た円陣は大浴場前でつぐみに会う
「ごめんね、今ルイーズとネオジオンのパイロットが使っていて…」
円陣の気持ちを察したつぐみが先に喋ってきた
「あの子たちもしかして…」円陣はつぐみに近づいて小声で話しかける
「そう、ルイーズのお友達」つぐみはぼかして答えたが円陣は意図を理解した
(ネオジオンの最高機密、プルシリーズか…)

「大角隊長にはどう辻褄合わせようか…?」
「え?大角隊長もう知っているわよ」とつぐみはあっけなく答えた
かつてのダークフィールド作戦でNT能力者は深いレベルでつながってしまい
その時に正体はすでにばれてしまっていたということらしい
最も大角のNTMS部隊の中にはほかにもネオジオンの強化人間がいて彼らの正体も
エウーゴなどには秘密にしていたということだった

よっぽど気持ちいいのか風呂から声が漏れてくると思ったら…
「あんっ、もうルイーズのヘンタ…アニメっ」
「…つぐみ、静かにさせてきて。別の意味で問題おこしそうだから」

「さすがガンダリュウム系、塗装が剥げても本体には傷一つ付かないなんてね」
格納庫でZZイーグルとキュベレイ量産型を眺めてアリダがつぶやく
「サイコガンダムは演習には間に合いそうにないなあ。まあ、いいか」
メガライダーは既に機首とコンテナ部が取り外されていた
「まあ急がないとね。ぶっつけ本番になりそうだけど」
サイコガンダムにはmark2のシールドが取り付けられている

「ここで部隊を分割するのですか」
空母エミリアのライジング艦長は驚きを隠せなかった
月に派遣したネェル・アーガマは連合艦隊に帰還せずサイド2に向かうことになった
その際、艦隊の3分の1をネェルアーガマに随行させるということである
敵の行動が分からない今、部隊の分割は個別撃破される可能性がある
艦隊指令代行になったペガサス3のイーロン・F・ヒースロウ艦長から返信が入る
「演習場所をサイド2よりにすることでサイド2が襲われてもすぐ救援に行ける」
…ならサイド1が襲われたら…と聞こうとしてライジング艦長ははっと気が付いた

(そういうことか)分かった以上は演じるしかない
「わかりました直ちに演習の変更を行います」
ライジング艦長は通信を終了して艦隊の配置の変更を始める
(敵は月の裏側で我々が何を仕掛けているか分からないだろう。星の屑作戦の借りを返す時が来たのだ)
0560通常の名無しさんの3倍
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2020/08/16(日) 09:20:40.05ID:zuhzpyIP0
数時間後プルナインたちは帰還するため空母エミリアの格納庫にいた
ライジング艦長は演習の詳細なデータを彼女たちに与えられている
彼女たちはデータを持ち帰りそれぞれの艦長に提出するのだ

格納庫を見て彼女たちは驚いた
キュベレイ量産型がきれいにリペイントされていたのである
グレミー派のMSは識別するため濁った色でぞんざいにに塗られていたのだが
アリダが塗装をはがし丁寧に塗りなおしてくれたのだった

「余った色が白紫しかなかったからこうなったのだけどね」
半分位(余計なことやったかな)と思っていたアリダだったが
「いいよ、これすごくいい」
と三人とも気に入ってくれて少し浮かばれたアリダであった

「しびれを切らしたか、連合艦隊」
茨の園ではノーリがサイド2の動向を監視していた
ネェル・アーガマを先頭に合同艦隊の1/3がサイド2に移動している
残りは月の裏側で演習を開始していて、連合艦隊が完全に二分されていた
元グレミー派、離反したハマーン派や共和国軍、新たに参加したネオジオン残存艦隊…
今のノーリ率いるネオジオン反乱艦隊は二分された連合艦隊なら圧倒できる艦艇数がある

「今こそ連邦を屈服させる時、全軍サイド1を強襲するのだ」
ノーリ隊長はかつてデラーズフリートの一員としてコロニー落としを成功させた記憶を思い出した
デラーズの演説を聞いて心の底から沸き上がった思いは一生消えないだろう
1年戦争のコロニー落とし、その偉業を再現したデラーズ閣下、そしてマシュマー…
私もその偉業を繰り返すのだ、
サイド1のコロニー「ロンデニオン」をロンドンに落としてやる
0562通常の名無しさんの3倍
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2020/08/16(日) 15:07:09.53ID:dvg7Mbdr0
デラーズフリートが巨大な勢力になったのはコロニー落としという目的を持っていたためである
地球の食料自給率を下げるという目的は二の次であり、本質は一年戦争の栄光を取り戻すのが目的だった
コロニーが落ちた北米の農業地帯は壊滅したが、コロニー落下での気象異常が起こった結果
0089年では南米、インド、南アフリカでの農業生産が盛んになり地球本星での食料自給率はむしろ改善している

逆にコロニーに推進力を与えるためにコロニー同士を接触させた結果大量のデブリが発生
大型のデブリがコロニーに衝突する事故が多発し、スペースノイドはジオンを信じなくなっていった
今のスペースノイドによるネオジオンへの支持はハマーン・カーンがコロニーの自治を尊重したりと
外交面でコロニー側に相当気を使い厚遇した結果であった
(コロニー落としに使ったコロニーも完成目前の無人コロニーである)

反乱艦隊の指令となったノーリにとってそんなハマーンが気に入らなかった
(ザビ家の威光を示せば他のスペースノイドはついて来てくれる。なぜ力を示さない)
それどころかコロニーを力で制圧しようとした将校を粛正までする有様

ミネバが影武者と知ってすべては分かった
ハマーンはザビ派をすべて排除するつもりだったのだと
スペースノイドの地球連邦への怒りの依り代としてネオジオンを作り直すのだと

納得できるはずがない
地球をあれほど破壊したザビ家を軽視するハマーンを認めるわけにはいかなくなった
ザビ家中心のネオジオンに戻さなければならない
そのために反乱の呼びかけに答えたのだ

呼びかけたグレミーが倒された今ザビ家の血族に頼ることはできない
しかしコロニーを落とせば地球人類にザビ家の恐怖を思い出させることはできる
その恐怖がある限りザビの名前は地球に君臨することになるのだ

「ジーク・ジオン!我々は栄光を取り戻す!そう我々こそ地球を救う英雄になるのだ」
ノーリの呼びかけに反乱艦隊のすべての艦艇で将校が雄たけびを上げる
雄たけびはいつしかジークジオンの連呼になっていった
そうだ、暴力による支配、それこそがザビ家の正体なのだ
「今より、エンド・オブ・ブリデン作戦を決行する!」
0563通常の名無しさんの3倍
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2020/08/16(日) 23:28:59.67ID:zuhzpyIP0
サイド2に到着したブライト艦長はサイド5からネオジオン反乱艦隊がサイド1に向けて出港したことを知った
「ここまではシナリオ通りだが…問題なのはこれからだな」
サイド2からサイド1へ向かうためには間の暗礁地域を抜けなければならず時間がかかってしまう
敵の目的がコロニー落としならサイド2の艦隊は間に合わない

月軌道上で演習をしていた連合艦隊は直ちにサイド1へ向かう
連合艦隊は月の重力を使ったスイングバイを使うことで通常推力で行くより早くサイド1につくことは出来る
月は空気がないため高度10Km以下まで下げることが出来るがそれには操舵士の腕が必要になる
ペガサス3や空母エミリアはギリギリまで下げることは出来たが残りのサラミス級はそこまで下げることが出来ない
その結果艦隊にばらつきが出てきてしまった

当然サイド1に向かう反乱艦隊は月から連合艦隊が来ていることは察知しているし
艦隊がばらついていることも予測出来ていた
「考えたようだが…詰めが甘いな、各個撃破させてもらう」
ノーリは一斉砲撃を指示しようとしたその時、レーダー観測員が何かを発見する
「先行する艦隊から何か発進した模様…これはバリュート!」

スイングバイで加速した艦隊はどこかで減速しないとあっという間に戦闘空域から離れてしまう
ノーリは敵艦隊は減速してからMS部隊を発進させると思っていたが
敵は高速状態でMSを発進させ、バリュートで相対速度を減速させる手段に出たのだった
「砲撃目標をバリュートに切り替えろ!弾幕を増やせ!敵はニュータイプだ!」

(対空機銃は無視していい、敵艦の主砲を感じるんだ)
プロトZZに乗る仮面の男からNTMS部隊全員に感応波が飛ぶ
後ろに感覚を集中させるのはルイーズは初めての経験だった
ネオジオン時代大気圏突入はチャンドラ内にいたからバリュートを使った経験はなかったのだ
(初めてのバリュートがまさかここなんてね)
攻撃を回避しながらの減速はうまくいっている、そろそろバリュートを切り離す時だ
ここからが戦いの本番なのだ、ルイーズは息をのみ込んだ

空母エミリア内にはまだサイコガンダムが残っていた
「エミリアが十分減速したら発進する。アリダ、システムは大丈夫なのか?」
円陣もマニュアルを再チェックしながらアリダにきいていた
「チェックは何度もしているから問題ないよ。ただ今度のサイコガンダムは盾も鉾も持っているから気を付けてね」
「大丈夫、二人三脚の要領で円陣と合わせるから」
つぐみの言葉からふと円陣とつぐみが運動会で二人三脚する姿をアリダはふと思い浮かべた

反乱艦隊を突っ切ったエミリアが減速を始める。円陣たちの発進も迫っていた
0564通常の名無しさんの3倍
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2020/08/17(月) 22:04:01.16ID:4enl0lF70
バリュートを切り離したルイーズ達が最初に見たのはガザCの大軍であった
このガザCの半分はバルーンによるダミーである
しかしこのバルーンは機雷がセットされていて敵が接近すると爆発するのだ
プロトZZ、ZZイーグル、ZZ量産型がハイメガキャノンを発射するが
それでも多くのバルーンが残ってしまった
「これではノーリ隊長がつかまらない…」ルイーズは焦りを口にする

アクシズはい年戦争後もコロニー落としの研究を続け
その結果短時間でコロニーに各パルス推進装置を開発するのに成功した
マシュマー・セロはこの新型装置を使いコロニーを短時間に移動可能にするのに成功している
この新型は三基作られ一基はマシュマーが、もう一基はモウサに使われた
ノーリがあと一基を持っていると推測されている

その一基はバルーンで岩石状に偽装されさらに複数のバルーンが周りを囲って位置が分からなくなっている
恐らくノーリは本物の位置を知っているはずだ
彼に近づきNT能力で本物の位置を判別する作戦が計画、実行されたのだが
ガザの大軍がルイーズ達の接近を阻んでいた

敵との相対速度が下がった空母エミリアの特設発進口が開く
「せーのーで!サイコガンダム発進します!」
三人の掛け声とともにサイコガンダムMF形態が発進する
背中にはメガライダーが背負われ、今まででは見られない加速でサイコガンダムを推進させる
「狙うはmark2の首!短期決戦できめる!」
円陣の決意ある言葉にアリダもつぐみもうなづく
(クロード隊長、すいませんがここで決めさせてもらいます…)

最お子ガンダムの接近に一番最初に迎撃に来たのはMAザグレロであった
レプリカだがアプサラスのメガ粒子砲が換装され砲撃戦用MAに改造されている
「人型にして。シールドの調子を確かめたい」
アリダの要請に円陣はサイコガンダムは人型に変形させる
右手にメガライダーの機首、左手にはmark2のシールドを握っていた
レプリカザグレロ数機がメガ粒子砲を発射、それをサイコガンダムのシールドで受け止める
「Iフィールド起動率133%。シールド内のIフィールド発生装置に問題なしだよ!」
0567通常の名無しさんの3倍
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2020/08/17(月) 22:27:10.91ID:4enl0lF70
その結果短時間でコロニーに各パルス推進装置を開発するのに成功した

その結果短時間でコロニーに核パルス推進装置を装着する技術を開発するのに成功した
重ね重ねごめんなさい
0568通常の名無しさんの3倍
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2020/08/18(火) 22:17:20.25ID:OapyYxRO0
サイコガンダムmark2のミノフスキークラフトはシールドに移動している
シールドを手に入れたアリダはミノフキークラフトをIフィールド発生装置に改造
サイコガンダム本体のIフィールドを組み合わせることでこれまでの倍の対ビーム防御力を手に入れた

サイコガンダムはレプリカザグレロ2機のビーム砲の直撃を受け切った
「メガ・バズーカ・ランチャー30%の出力で発射します!」
つぐみの掛け声と共にサイコガンダムの右手に装着されたランチャーからビームが発射される
ビームはザグレロを貫通、核融合炉を破壊されたザグレロは大爆発を起こす

円陣はもう一機のザグレロを追うがアリダが止める
「円陣、後ろにMSが接近、ドーベンウルフだよ」
スペースウルフ隊の生き残りがサイコガンダムに襲い掛かる
更にその後方には別のMSが接近しているのを見た円陣は持久戦を覚悟した
「厚いな。突破するのに一苦労だ」

ルイーズ達NTMS部隊もガザの壁を超えることが出来ない
まだか、まだ援軍は…誰もが同じことを考えていた時
(来たよ)その声と同時にバリュートが現れた
ガザ隊はバリュートに攻撃を集中する
バリュートは破裂、するがその中から援軍が現れた
「バカな…」
ガザのパイロットが唖然とする、そこに現れたのは同じネオジオン製のMSだったのだ

Rジャジャ、パイロット ギマ・ガデス エンドラ級戦闘艦ロンドラ艦長
ハンマ・ハンマ、パイロット ラーフ・ストレンジ エンドラ級戦闘艦ツンドラ艦長
ゲーマルク、パイロット ドルム・ステイ エンドラ級戦闘艦カンドラ艦長
彼らはハマーン派の将校でありそれぞれがエンドラ級戦闘艦の艦長である

ブライト艦長は自らをおとりにすることで反逆艦隊をおびき出し
減った戦力を補充するため連合艦隊に彼らハマーン派将校を戦力に組み込んだのだった
そのためにフェイル代表と口裏を合わせて演習という口実で彼らをれらを集め
演習のデータ提供という形でサイド1への最短航路を彼らに伝えていたのだ

「ルイーズ、あたしたちも来たよ」
ZZイーグルが後ろを向くと3機の量産型キュベレイが立っていた
「せっかくかっこよく塗ってくれたのだからいいとこ見せないとね」
というと3機のキュベレイは右手を重ねていた
「ルイーズの記憶を読んだ。仲間はこうするんでしょ?一緒に行こう!」
「うん!」ZZイーグルも右手を重ねる
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2020/08/19(水) 23:00:21.93ID:bEKsJOZd0
第20話「因果の終焉」
次々とハマーン派のMSが救援に駆けつけてくる
さらに遅れて到着したサラミス改からGM3が発艦し連合艦隊の戦力は整いつつあった

「ギマとラーフは此処のMS部隊の指揮を頼む。俺はノーリの奴を捕まえる」
ドルム・ステイはそういうとZZ隊とキュベレイ隊を引き連れガザの壁に突貫する
「壁の弱点は此処じゃ〜!」
と叫ぶとゲーマルクについた十数門のビーム砲をすべて発砲して数体のガザCを撃墜し壁に穴をあける
更にゲーマルクは穴に飛び込んでビームを全方位に連射、次々にガザCと撃墜して穴をどんどん広げていく
「何というパワフルなオヤジ…」
自分もちからから押しが好きなタイプだが、上には上がいる…大角は認めるしかなかった

円陣たちのサイコガンダムはネオジオンMSの大軍の前に孤軍奮闘を続けていた
後ろにはペガサス3や空母エミリアがいるため突破されるわけにはいかない
敵は複数のズサやガ・ゾウムでミサイル攻撃を飽和攻撃を仕掛けてくる
Iフィールドの影響を受けないミサイルはサイコガンダムにとって厄介な攻撃であった

「サイコガンダム本体のIフィールドの出力を下げる。つぐみちゃん拡散ビームの出力上げても大丈夫だよ」
「わかりました。拡散ビームの出力30%上げて連射、ミサイルを優先して迎撃します」
「敵の密度が高い。距離をとるため若干後退するぞ」
ゆっくりと後退するサイコガンダムの横を後ろから宇宙戦闘機がすれ違う
違う、あれはZプラスだ、恐らくはサイド1に配属されていると言われている第18飛行小隊か
更に第19・20小隊、いやもっと多くのZプラスがこの空域に集まっている

ブライト艦長はサイド3討伐時に連合艦隊としてロンデニオンに寄った際に複数のZプラス隊を
サイド1に集結させるように指示していた
その命令はブライト艦長の旧知の友であるアムロ・レイが中心になって実行され
ロンデニオンには20機近くのZプラスが集結していたのである

Zプラスは優先してズサやガ・ゾウムを攻撃していく
「こっちの事わかってるんだね…」とつぐみ
ミサイル攻撃がなくなればサイコガンダムは本来の力を出すことが出来る
そうなればこの大軍を押し返すことが出来る
「あと少し踏ん張れば」円陣は気力を振り絞る

そのときドルム・ステイのゲーマルクは戦闘艦チャンドラに迫っていた
0570通常の名無しさんの3倍
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2020/08/20(木) 22:17:50.96ID:afqRSz6t0
ギマ・ガデスのRジャジャのヒートランスはGM3を襲ったドライセンを串刺しにする
「ラーフ、いいのか?ドルム・ステイはノーリを説得するつもりだぞ」
ラーフ・ストレンジのハンマ・ハンマのシールドビームはガザを次々と撃墜する
「あの二人には因縁がある。それを解決するチャンスは与えるべきだ」
「ドルムが帰ってこない可能性があるだろ?」
「だとしても最低限仕事はしてくれる。彼の気持ちは汲んでほしい」
ラーフは残酷じゃないか?とギマは思う
(センチメンタルは人の命を軽くするぞ、ラーフ)

戦闘艦チャンドラは同型艦に囲まれ強力な対空砲火をドルム達に加えてきた
胸部ハイパーメガ粒子砲で応戦しながらもドルムは敵艦の配置をじっと見ていた
「…ここにはノーリはいねえ」
余りにも艦隊配置がそれっぽい、あいつは裏をかくのが好きだから此処にはいないだろう、恐らくは…
「ダミー隕石に行くぞ。あいつはそこにいる」

アクシズで開発された新型コロニー用核パルス推進装置(通称コロニームーバー)は30のパーツに分けられ
バルーン隕石化、それらが同じ大きさのダミー隕石と一緒に500Km四方の立方体内に漂っている
ダミーも含めた隕石の数、およそ300

「10個だ!コロニームーバーは2/3以下だとまともに動かない!ローラー作戦で行くぞ」
ドルム・ステイはキュベレイ隊、ZZ隊に隕石の破壊を指示する

「そうはさせん!やはりお前が一番のりだったか!」
隕石の陰からノーリの乗ったガルスJ が現れた
「お前は変わっていないのだ!破壊に心酔するのはもうやめろ!」
「デラーズの栄光を忘れたか、あれは人類を浄化する力だ」
「あの光の下で多くの人が苦しんだのをおまえは見ていないのだ!」
話しても無駄か、あの機体を行動不能にして…ドルムはゲーマルクを前進させる
だが、ガルムJの前にサイコガンダムmark2が現れた

サイコガンダムとZプラスの攻撃で連合艦隊前の敵は一掃され、艦隊は全身を始める
「ルイーズ達は先についたみたいだ。僕たちも続いていくよ」
アリダの言葉に合わせてサイコガンダムもダミー隕石群に向かって加速していく

大気圏内用の浮遊装置であるミノフスキークラフトは宇宙空間ではデッドウエイトに過ぎない
ミノフスキークラフト搭載型シールドを取り外したmark2は今までにない高機動でゲーマルクに接近する
更に隕石の陰からヌバが現れZZイーグル達に砲撃を開始する

「ぬおお〜!」mark2の想定外の強さにゲーマルクは満身創痍になっていた
ドルムは満面の笑みを浮かべてノーリが映っている画面に語り掛ける
「ノーリ!楽しいよなあ!人の命を守るための戦いはなあ!」
次の瞬間mark2の腕部大型ビームサーベルはゲーマルクの腹部を真っ二つにした
0571通常の名無しさんの3倍
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2020/08/21(金) 22:17:18.87ID:Bempov9w0
ゲーマルクを横一文字に一閃した後、更にmark2が真上からビームサーベルを振り下ろす
その風景を見ながら、ノーリは一年専横終戦直後の記憶を思い出していた

一年戦争終了後、投降したジオン兵は収容所に送られ、強制労働させられていた
ドルムとノーリはザクで収容所を襲い、ジオン兵の捕虜を救い出していた
解放された人の中には地球人の子供が多くいた
戦争で家を失った彼らも収容所に送られジオン捕虜と同じ扱いを受けていたのだ
「ありがとうございました」
民間人はザクを見てまるで祈るようなポーズをとってノーリ達に感謝する
「な、楽しいよな、人の命を守るための戦いはな」
画面越しにドルムはノーリに笑いがけた…

mark2に真っ二つにされたゲーマルクが爆発する
「俺は何をやっていたんだ…?」
放心し心ガードが弱まったノーリの心を読んだZZ隊がコロニームーバー攻撃に向かう
そのZZ隊を迎撃しようとしたmark2を円陣のサイコガンダムが抑え込む
危機的な状態のはずだが、ノーリはその風景をまるで他人事の様に見ていた
「なんで、俺はコロニーを落とさなければならなかったんだ…?」
それまではたとえドルムを討ち果たしてでも落とさなければならない…という信念があった
しかしドルムのあの言葉がノーリの心を折ってしまった
「俺は信念という言葉に逃げていなかったか…?」
涙が出た、親友を失ったことではなく親友が命を懸けて道を間違えた自分を止めてくれたことに

「帰りましょう、隊長」
気が付くとガルスJの前に3機のキュベレイ量産型が並んで説得しようとしている
「私たちが今生きているのは隊長がハマーン派に投降するように言ってくれたから」
「強化人間の私たちに優しく接してくれたじゃないですか」
「私たちがラーフ艦長を説得します。もうこんなことやめましょう」
…そうか俺はこの子たちにあの日の子供たちを重ねていたのか…
「そうだな。もうやめよう」
ガルスJは立ち上がりキュベレイ量産型に手を伸ばそうとする

「降伏させるわけにはいかないのですよ」
突然巨大な手が飛んできてガルスJを押しつぶして爆発させる
mark2の腕だ、サイコガンダムにダミー隕石に押し付けられながら左手を発射してきたのだ
思わずノーリをみて隙を見せたサイコガンダムをmark2は振りほどく
ネイルは信号弾を発射、更に大出力でレーザー通信を始める
「コロニームーバーは破壊、ノーリ大隊長は名誉の戦死をさせた。作戦はもう続行不可能だ。」
その通信が届いたのか、反逆艦隊は撤退を開始した
mark2もタイミングよく表れたビグロに回収され猛スピードで戦域を離脱していく

キュベレイ量産型のプル達からすすり泣く声が聞こえる
「ネイル、許さんぞ」もう円陣にとってあの男は尊敬する先輩のクロード隊長ではなかった
0572通常の名無しさんの3倍
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2020/08/22(土) 11:10:07.97ID:fbJ4PJb20
ノーリ大隊長を失った反逆艦隊はいくつかの艦隊に分かれて撤退を開始した
撤退を確認したのち円陣たちは核物質を取り除いたのち残りのコロニームーバーを破壊した
ノーリが画策したコロニー落としは此処に潰えたのである

分裂した元反逆艦隊の一部はサイド2に向かい護衛していたネェル・アーガマ艦隊と交戦している
残りを追跡するために連合艦隊もいくつかのチームに分かれることになった
「私たちにネイル…元ガラール隊の追跡を任せてもらえないでしょうか?」
ライジング艦長はペガサス3に赴きイーロン艦隊司令代行に要請をしていた
「彼らがどこに向かっているかわかってりのか?」
「サイド1の連邦基地から彼らは(エンドラ級戦闘艦)アレハンドラに回収されたのを確認されています」
「アレハンドラ…モズグズの船か」
「ガラール隊は恐らく彼女の居る地球に向かうと思われます。…バイコヌールでしょうね」
「あそこは今地球制圧軍残党が駆け込み一大勢力になっている。近いうちに連邦軍は大反攻作戦を行うようだが…
戦力は完全にはそろっていないようだ。こちらに支援要請は出ている」

「新規増設部品の強度は問題なしかな。これならバリュートでの大気圏突入はオッケーかな」
アリダが船外活動で空母エミリアのミノフスキークラフト装置の確認をしていると甲板に一機のMSが着艦した
「なんでネオジオンのMSが…それも士官仕様のRジャジャ」

「すまない、こちらにわが艦のMSパイロットがいると聞いて連れ帰しに来た」
エアロックから出てきた女性は歩きながらヘルメットを脱ぎ始める
紫色の髪…20前後の割と童顔のわりに修羅場をくぐってきたような女性の顔が現れた
食堂室から出てきた円陣が彼女に応対する
「今ようやく彼女たちは立ち直りかけている。もう少し待ってくれないか」

実は空母エミリアには先にキュベレイ量産型が着艦していた
パイロットたちは元ノーリの部下でいろいろ優しくしてくれたりと恩があったらしい
今回の作戦に参加したのもノーリの説得のためであり、ドルムに志願し認められたのだった
しかし、そのドルムもノーリも目前でmark2に倒され、ショックをうけていたのだった

そんな彼女たちを空母エミリアに連れてきたのはルイーズである
彼女もネオジオン所属時はノーリを上司としてきたので彼女たちの気持ちはわかっていたのだった
この間に来てからルイーズは彼女たちを慰めていたのだ

「ドルムの件に対しては私にも責任がある」
ラーフ・ストレンジは素直に責任を認めた
「でしたら、もう少し待ってもらえませんか、もう少しだけ時間を…」
「これ以上そちらに迷惑をかけるわけにはいきません。あとはこちらで」
と円陣を振り払い食堂室に入ったラーフが最初に見たのは
体中をクリームまみれにしてケーキパーティをするルイーズ達だった

「間に合わなかったか」ラーフは肩を落とした
0573通常の名無しさんの3倍
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2020/08/22(土) 16:32:03.00ID:0W57theH0
一年戦争直後にジオン残党がアクシズに逃げ込んだ時、食料などあらゆる物資が不足した
彼らは生存環境を作るために精力を傾け、少ない食料で生き残るのに必死だった
その時代に育った子供たちは食べだすと周りのことが見えなくなってしまう
それはネオジオンの最高機密のプルシリーズも同じことで食べだすとマナーとかなくなってしまうのだった

「すいません、こんなに散らかしてしまって」
最初の勢いはどこに行ったのかラーフはまた円陣に頭を下げた
「こうやって食べることでストレス発散できるんですよ」
ルイーズたちと一緒にケーキパーティしていたつぐみも話に参加してきた
彼女もまたクリームまみれになっている
「一緒にパーティやりませんか?こういうのは人が多いと楽しいですよ」

「で、ケーキ御一行は今は大浴場に行ってると?」
自分は船外活動している間に何をやってるの?とアリダは半ばあきれていた
円陣は一人ケーキパーティの後片付けをしている
「やれやれだよ」アリダもケーキパーティの片づけの手伝いを始める
「で、ラーフ・ストレンジも大浴場にいると?」
「ああ、あの子たち汚れすぎてるから洗うって」

3時間後、アリダとラーフは片付いた食堂でコーヒーを飲んでいた
「私のわがままを聞いてもらい感謝しています。それで話なのですが…」
「ぼくっ子なんでしょ?」突然ラーフが意外なことを言い出す
「大浴場で聞きました。アリダという面白い子がいると」
(ルイーズのやつ)アリダは赤面して一瞬固まった後、深呼吸して開き直った
「ええ、ぼくがそうですよ。ごめん、ソッコーで本題入っていい?」
ラーフはにこにこして話を聞いている。結構この人Sじゃない?とアリダは思った
「で、バイコヌールにいるモズグズのことなんですが…」

ルイーズたちは4人一緒で眠っている
つぐみは一人ひとりベットに寝かせ布団をかけていた
「ねえ、円陣。彼女たちは一つの夢を見るんだって。」
円陣は後片付けをしている
「…この子達一緒にしたほうがいいかもしれないな」
{え?」
「多分バイコヌールですべての戦いは終わる。そこでルイーズを共和国側に渡そうかと・・」
「…それ、いいよね。彼女はあるべき場所に戻るべきなんだよ」
つぐみは明るく装ったが円陣は彼女が悲しんでいるのははっきりと分かった
0574通常の名無しさんの3倍
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2020/08/22(土) 23:15:53.44ID:fbJ4PJb20
第21話「地の底へ」
ルイーズ達を寝かしつけたあと円陣とつぐみはそれぞれ自分達たちの部屋で就寝した
円陣はベッドの中でサイコガンダムmark2との再戦の事を思い出す

円陣たちのサイコガンダムが到着した時にはmark2がドルムのゲーマルクを撃破した後だった
「推力上げて!サイコをあいつにぶつける!」
シールドを構えたサイコガンダムがmark2にぶつかっていく
mark2はシールドを受け止め押し返そうとスラスターを全開にするが
メガライダーを装着したサイコガンダムの推進力のほうが大きく
サイコガンダムはmark2をダミー隕石の一つに叩きつけた

「強くなったな円陣」接触回線でクロード隊長が話しかけてくる
戦闘中に通信してくる、こんなことをする先輩を見たのは円陣は初めてだった
「クロード隊長!聞こえているならこんなコロニー落としなんかやめてください」
mark2はろくな反撃もしない、なぜだか分からないがおかしい、と円陣は思った

「このコロニーは落ちない」クロード隊長ははっきり言った
「落としたのではスペースノイドの立場がまた悪くなる…コロニーじゃダメなんだ」
俺の言葉が隊長に届いたとは円陣には思えなかった。その不安が言葉になる
「何を、するつもりなんですか?」

隊長の次の言葉を円陣は聞きたくなかった
「地球はアースノイドの手で壊す。彼らの手で壊さない限り今の連鎖は止められない」
「あんた何言ってるんだ!」
サイコガンダムは更にmark2を隕石にめり込ませようとするがmark2は左手を射出する
「ノーリ、余計なことをするな!」
射出された左手はノーリのガルスJを粉砕した
後でルイーズに聞いたが、あの時ノーリ隊長は連合艦隊に降伏するつもりだったらしい

一瞬、どうしようもできない怒りが円陣に巻き起こった
サイコガンダムが拳を握りmark2を殴ろうとした
しかし、それを予測していたmark2に利用されバランスを崩されマウントを返される

ひっくり返ったサイコガンダムとそれを見下ろすmark2
「円陣、バイコヌールに来い。俺がやろうとしていることを見届けろ」
そう言うとmark2は戻ってきた左手を再装着すると回収に来たビグロに収容され戦域から去っていった

円陣は、泣いた。もうクロード隊長を救うことをできないことを知った
あそこにいるのはクロード隊長の姿を借りた別の人間なのだ。隊長はそれに奪われてしまったのだ
円陣は絶望に消えかかった怒りを掘り起しそれを声にして吐き出した
「ネイル、許さんぞ」
0575通常の名無しさんの3倍
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2020/08/23(日) 11:31:46.05ID:P5AC1WSR0
円陣が後悔している間ルイーズ達は一つの夢を見ていた

「ネオジオンの同士の諸君。今日からフィアラル隊に配属されたプル5、プル7、プル9だ」
ノーリ隊長の紹介されたプル達は何をしていいかわからずおどおどしていた
おどおどが伝わったのか兵士たちも不安になり一帯が不穏な空気に包まれた
「何をやってるのだ」ノーリ隊長の大声が響く
「俺が紹介しているのだ。彼女たちの実力は俺が保証する。なら戦ってみるか」
その声は力強くそれでいて、心休まる声であった
あの声でどれだけ救われたのだろう、あの声のおかげで今の私たちはある
夢を見ながら4人のプル達は泣いていた

アリダとラーフ艦長はブリッジでライジング艦長と話していた
「つまりネイルの狙いはノーリの作戦の失敗だと?」
「ノーリはコロニー落としを画策していたようですね。ザビ派にとってそれは偉業ですから
艦隊を集める神輿としては最適な素材です」

ラーフ艦長はマシュマー・セロが反ハマーン派をつなぎとめるためにコロニー落としを決行したのを思い出す
マシュマーの独断専行をハマーン様は自分から指示したという形にして誤魔化したものの
そのせいでハマーン様はコロニー落としの悪名を背負ってしまったのだ
ラーフ艦長が地球連邦に協力するのはハマーン様の汚名をそそぐためである

「でもネイルにとって邪魔だったようです。作戦は失敗するとみていたようですが、まさかノーリが降伏するとは
思わなかった。そこで、慌てて攻撃したと思われます」
「あれだけの艦隊を分散させるのに何のメリットがある?」
「宇宙に関心を集めるためです。その隙に地球で大作戦を起こすつもりでしょう」
「ネイルの発言からコロニー落とし級の破壊兵器があると推測されます」
コロニー落とし級の破壊爆弾…ネイルは地球連邦にあると言っていたなとライジング艦長は思いだした
「ええ、モズグズがそのカギになりました。彼女の正体はアレハンドラ・イシュー。
ジオン出身の宇宙物理学者で専攻は反物質です」

反物質…まさかティターンズが極秘に研究していた「M爆弾」のことなのか?
しかしあれはニューギニア陥落時と共に消失したと聞いているが…
ガラール隊を追うのは因縁と決着をつけるためだと思っていたのだが
ライジング艦長は、新たな過去の亡霊と向き合わなければならなくなったのだった

つぐみは寝ることが出来ず窓から地球の風景を見ていた
彼女の足元にコロニー落としで直径500qのクレーターになってしまった元シドニーが見える
「これ以上の破壊が起きるというの?」
ネイルの「地球を壊す」という言葉がいまだに心に残っていた
0576通常の名無しさんの3倍
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2020/08/24(月) 22:27:49.72ID:CTSCsCBc0
「え?」
つぐみはオーストラリア大陸から北西の方角で火の玉が現れたのが見た
20万Km離れた距離で見ることが出来るということは…まさか

空母エミリアのブリッジに宇宙港ペンタから通信が入る
「先ほどソロモン諸島オノゴロ島で大規模核爆発が起こりました」
ライジング艦長は認めざるを得なかった
「M爆弾…強制反物質発生システムがまだ生きていたのか…」

ソロモン諸島オノゴロ島ティターンズ基地跡
コロニー落としによる地殻変動で隆起したこの島にティターンズは基地を建設していた
何かを掘り起こそうと複数のMSが土砂を取り除いている

「旧世紀の時から核融合実験で反物質が生まれることは知られていました
しかしそれは微々たるもので兵器にできるものではなかったのです
その見通しが立ったのはミノフスキー粒子が発見されてからでした」

作業が終わったのかMSが下がると下に400M級戦艦の格納庫のハッチらしきものがあった
一度ずしんとした音が起こった後ゆっくりと展開していく

「ミノフスキー粒子の存在は小型で高出力の核融合炉を作ることを可能にしました
それは反物質を早く大量に作ることが出来るようになったのを意味します
地球連邦は水爆を超える兵器としてM爆弾を作り出しました」

ハッチが全開になるとそこから320Mはありそうな戦艦が現れた

「1年戦争で地球を破壊したコロニー落とし…
それと同じ破壊力を1トンの反物質の対消滅で発生させることが出来ます
10トンあればアクシズ落下と同じ破壊力を地球に与えることが出来ます
この船は13トンの反物質を発生させることが出来るのです
これでアースノイドは何を破壊したいのでしょうか?」

徐々に浮き上がる強制反物質発生装置、通称M爆弾「ヘル」

「さて、トリントンから連邦軍が来たようです。彼らに聞くことにいたしましょう」
そう言うとモズグズごとアレハンドラ・イシューは自分のMS を起動させた
0577通常の名無しさんの3倍
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2020/08/25(火) 22:37:38.86ID:ZN/qvHM30
SFSに乗ってトリントン基地から飛来したネモはオノゴロ島で巨大なMSを発見する
推定40m、サイコガンダム級か?肩に巨大なバインダーが付いているようだが…
「敵もこちらを補足したようだ。牽制しつつ包囲して攻撃を開始する」
本部に連絡するとネモ隊は円軌道を描いて敵MSの周りを飛ぶ

ヘルの周辺では作業用MSの撤収が始まっていた
「時間はないようですね。一撃で決めさせていただきます」
アレハンドラの巨大MS はその体に似合った巨大な槍を取り出した
槍の先を真上に向けると先端が光りだしビームの穂先になる
ネモ隊は警戒して上空に逃げるがアレハンドラは気にしない

「知らないということは時に悲劇になるのですよ」
そう言うと槍の先から光が発射される。光は上空に消えたと思った途端
巨大な光の玉になり、その数秒後に爆音と衝撃波が襲う
上空にいたネモ隊は衝撃波を回避できずSFSから落ち、海に消えていった

爆発が終わった後、空を見ると自分の名をつけた戦闘艦アレハンドラが降下している
アレハンドラ指令が見上げるとブリッジではネイルとミレディが敬礼をしていた
「指図通り、宇宙を混乱させたようですね。これで用意は整いました」

「これ以上私の船を留守にするわけにもいきませんので」
ラーフ艦長は旗艦のあいさつのため、空母エミリアのブリッジに挨拶に来ていた
「もう少しだけ待ってくれませんかね」
「しかし配下のキュベレイ隊は発進してしまいましたし」
「今からちょっとした余興を…」ライジング艦長は少し口ごもった
こういう趣向はあまり彼の得意ではないようだ

ブリッジから外を見るとキュベレイ隊がこちらに戻ってくるのが見える
その風景を遮るように黒い物体が現れた、サイコガンダムだ
「模擬戦闘モードの切り替え終了。実弾のロック確認完了したわよ」
「こういう機会って次ないからね、ガツンといってみょ」
「ああ、コンヘンションみたいな感じで思い切っていくよ」

キュベレイ隊のパイロットにはルイーズがセコンド役で付いていた
「ここでいいとこ見せるよ!サイコにキュベレイが負けるはずがない!」
パイロットたちは無言でうなづく
4人は秘めた思いがあった。そのためには負けるわけにはいかなかったのである
0578通常の名無しさんの3倍
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2020/08/26(水) 23:11:18.37ID:vY9mAiXG0
キュベレイ量産型は密集状態でビームキャノンを連射するがサイコガンダムはシールドで受け止める
「Iフィールド起動率174%、復元まで2秒」
この戦いは演習なので実際にビームが発射されるわけではない
キュベレイ、サイコガンダム共に空母エミリアとレーザー通信でリンクしていて双方のコクピット
及びエミリアのブリッジ画面でビームやビームサーベルがCG合成されているのだ

「やっぱ固ーいっ」
「ちょっとテン、もう少し粘ってー」
「さすが長距離攻撃は無理かな。接近戦にかえるよ」
3機のキュベレイは分散するとサイコガンダムの周りを飛び交う
死角を見つけるとビームサーベルで切り込んでくる

「さすがだな。3機の連携に隙が無い。こっちも仕掛けるか。みんなちゃんと捕まってて」
「何をするつもりなん…うわぁぁあー」
サイコガンダムはメガライダー装着で強化された出力を使って高難易のマニューバを繰り出す
目を回すアリダをよそにつぐみは円陣と初めて会ったときのことを思い出していた
かつて円陣の乗ったバウと同じマニューバを今のサイコガンダムは行っていた

「円陣、一寸はしゃぎすぎだな」
ライジングはほほ笑む。何か月か前あのサイコガンダムにコテンパンにやられたのに
今は彼らと同じ部隊で戦っている不思議な運命を艦長は感じていた
「あの子たちは食らい付いていますね。今までには見られなかった」
ラーフ艦長はサイコの機動でもフォーメーションを崩さない彼女たちに成長を感じた
いやそれだけじゃない、彼女たちの戦いに今までと違う意図を感じていた

サイコガンダムの円陣たちもその違和感を感じていた
「なあ、なんでキュベレイはファンネルを使ってこない?」
「あれだけのファンネルで飽和攻撃すればIフィールドに大ダメージを与えられるのにね」
「いたた…ファンネルが使えない状況を想定して戦っているのだろうね。地球上とか」

ライジング艦長も彼女たちの戦い方には気が付いていた
「彼女たちは地球に降りたいのかもしれませんね。出来ればmark2と戦いたい。前時代の仇討ち、
と言ってしまえばそれまででしょうが、彼女たちにとって自分を取り戻す戦いをしたいのでしょう」
ライジング艦長もまた自分を取り戻すために東南アジアで戦ったから、今の彼女たちの気持ちがわかる

「しかし、彼女たちは…」
気持ちはわかっても、彼女たちの正体を考えると…ラーフ艦長は口をつぐんだ
そんなラーフ艦長にライジング艦長が近づき小声でささやく
「実は、私も円陣も元スパイでしてね色々細工することが出来ます。上には挙げません
私はあなたとの信頼を最優先でしたいのです」
上にばれたら軍事裁判どころでないな…ライジング艦長は内心焦っていた
しかし、ここでハマーン派の協力を取り付けたい、できなければ多分連邦は負ける、そうライジング艦長は思った
0579通常の名無しさんの3倍
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2020/08/27(木) 22:20:10.84ID:SpE58YIF0
(ギマは私をセンチメンタルで流されやすい人間だという。確かにそのせいでドルムを失った)
ラーフ・ストレンジは決断を迷っていた、フェイル代表は現場の判断を尊重するとしか言っていない
つまり協力せず撤退するという選択肢もあるということなのだ

「加速力や機動力ならこちらが上なのにー」プルセブンが値を上げそうになる
サイコガンダムは加速の不足をトリッキーな動きで補いキュベレイ量産型を寄せ付けない
更に円陣がアドリブを間に入れてくるから、NT能力で思考を読んでも後手後手に回ってしまう
三人の中で最も強気なはずのプルナインも弱音を漏らす
「これがキャリアの差というの?私たち…これまでなの」

(ニュータイプだけが人の心を読む力じゃないよ)
ルイーズが3人にアドバイスを入れる。それはかつて仮面の男から教えてもらったことであった(>>537
(相手のしぐさ、くせ、状況…それらを組み合わせれば自然と相手の考えが見えてくる…って聞いた)
その言葉を聞いたプルテンは相手の癖らしいものが頭に思い浮かんだ
(サイコガンダムは私達の追跡をかわすために一度減速するはずっ)
(そこだ。確かにそこがチャンス。ソッコーで狙うよ)
(了解ー!)

キュベレイ量産型はサイコガンダムの足下に回り加速して接近する
加速して逃げるサイコガンダム…だが急制動をかけて減速、一機のキュベレイは間に合わず頭の上を通り過ぎていく
が残りの二機は同時に減速しながら膝、ひじの駆動部をビームサーベルでダメージ
挙動が取れなくなったサイコガンダムの頭部に通り過ぎたはずのキュベレイ量産型がたどり着く
「これで、あたしたちの勝ちだ!」
キュベレイ量産型はビームサーベルの柄をサイコガンダムの頭にこつんと当てた

模擬戦に勝った3機のキュベレイ量産型はブリッジにラーフ艦長を見つけてブリッジに接近する
「あたしたち勝ったよ」「やたっ、やたんだっ」「艦長ー、艦長ー」
さっきまでノーリ隊長の事で落ち込んでいた彼女たちとは思えない…
(ギマよ、私は甘いというかもしれないが私はやはり人の心にに賭けてみたい)
元ネオジオンのラーフ艦長はエウーゴ・連邦連合艦隊に参加することを内心では決めていた

「ふんっ!これがサイコガンダムの力だと思うなよ」
サイコガンダムのコクピットでアリダは負け惜しみを言った
「じゃあパワーアップしないといけないよね、アリダの対G訓練をみっちり行わなきゃ」
「そうそう、サイコガンダムはなんも悪くないからな。ホントはもっと加速できたんだし」
「ちょ、ちょっとまってみょ。じょ、冗談だってば」

3日後地球圏に向けて連合艦隊から空母エミリア、ジオン共和国からエンドラ級戦闘艦
ツンドラとマヘンドラが地球に向けて発進した
連合艦隊からバイコヌール攻略戦に送り込める戦力はこれが限界だったのである
0580通常の名無しさんの3倍
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2020/08/28(金) 22:41:43.94ID:VfT+ZoIw0
第22話「重力の井戸」
グリプス戦争が終結したアクシズの表面
宇宙服を着たネイルは一人の少女を連邦の兵士とみられる男に渡していた
後ろに気配を感じる、振り返るとネオジオンの将校が銃を持って立っていた
「ふん、こんなからめ手まで用意していたとはな」
アクシズの摂政、ハマーン・カーンだ

ネイルは体中から汗が噴き出しているのを感じた
プレッシャーが半端ではない、すでに体が動かなくなっている
「盲点だったな、エウーゴとティターンズのスパイのお前に接点があったとは」
ハマーンが一歩ずつ近づいてくる。体が恐怖でガタガタ震え始めているのが分かる

ハマーンはヘルメットを接触させると小声で伝えてきた
「すまないな、お前にこんな苦労をさせてしまって…」
「え?」
去ろうとするハマーンに声をかけようと思わず手を伸ばしたネイルに銃弾が命中する
「ハマーン様!」
射撃したのは当時側近だったグレミーだった

振りむいたハマーンは一瞬驚いた表情をしたが次の瞬間には元のハマーンに戻っていた
「ハマーン様。スパイが襲い掛かろうとしたのでやむを得ず射撃しました」
「そうか、生きてるか?奴の情報を得たい」
「生存させます。必ず!」
グレミーが接近する所でネイルの記憶は途切れている

ネイルはブリッジでどうもうとうとしていたようだ
隣ではミレディがまるで戦場とは不似合いなさわやかな目で見つめていた
ミレディの手を借りてネイルは体を起こし、空の一点を見る
そこには宇宙港ペンタがあった

宇宙港ペンタでは空母エミリア、ネオジオン戦闘艦ツンドラ、マヘンドラが係留されている
大気圏突入の装備品などの補給の傍ら各艦の艦長による打ち合わせが行われていた
ハマーン派と共同戦線を汲むことについて連邦軍の参謀本部からクレームが入り
連邦の連絡将校がネオジオンの艦艇に乗り込むことで双方は合意している

「つぐみ〜」
「え?さやかなの?なんで?」
「今度連絡将校でツンドラに乗り込むことになってね」
吉本つぐみと雑賀さやか、月のグラナダ以来の再会である
0581通常の名無しさんの3倍
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2020/08/29(土) 19:08:34.32ID:evHfj3tV0
ネイルはブリッジでどうもうとうとしていたようだ

ネイルはブリッジで一瞬短い夢を見ていたようだ
0582通常の名無しさんの3倍
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2020/08/29(土) 23:17:42.90ID:X0N18rWL0
作戦会議室には各館の艦長及びMS部隊の隊長格が集結している
サイコガンダムのガンナーのつぐみもツンドラの連絡将校のさやかもオブザーバーでこの会議に参加していた

地球のノースウッドと宇宙港ペンタがレーザー通信でつながり
ノースウッドの宇宙物理学者サナム(元プタハ)が説明を始める

「かつてティターンズはアナハイムで建設中のアルビオン級6隻を接収、自軍の艦として使用しました
しかし翌年になってからすべての艦を除籍、それらの行方は分からなくなりました」

「それが分かったのは数か月後、元サイド5宙域で強いガンマ線が発見されたと報道されてからです
連邦軍は調査した結果、被曝したアルビオン級の破片を発見したのです」

「爆発の大きさからコロニー落とし級の爆発があったと推測され、同様の破壊を起こすことが
出来る材料として反物質が想定されました。しかしそのあとすぐ起こった30バンチ事件でマスコミは
沈黙、連邦もそれ以上の調査はできなくなってしまったのです」

当時のことを知っている連邦の士官はあれはそういう目的もあったのか…と声を漏らす

「私たちが今使っている核融合炉はごく少量ですがの反物質が発生し容器を損壊するため、大型の融合炉は
建設することはできません。しかし、ティターンズの技術陣はあえて100m級の大型融合炉を作り
限界まで稼働させることで大量の反物質を得ようとしました。退役したアルビオン級は巨大な融合炉を運ぶための
キャリアーとして改造されたと思われます。でも、効率は悪かったようです。先ほどの爆発は300s程の
反物質しか作ることが出来なかったとみられています」

画面に投影された衛星写真ではエンドラ級のそばでアルビオン級の戦艦らしき艦影があった
恐らくこれが反物質爆弾に改造されたアルビオン級なのだろう

「著名な宇宙物理学者のアレハンドラは違う方法で反物質を大量に生成する方法を見つけたようです
ウランを融合炉に封入し融合炉内の環境でぶつけ合うことで疑似超重原子を連続的に発生させ
反物質を爆発的に発生させているものと推定されます」

連邦、ネオジオン関係なく「証拠は?」という声が上がり始める
余りに突拍子のない話に誰もが信じられない…という顔になっている

「オノゴロを攻撃したネモの外装からごく微量のウランが検出されました。既にアレハンドラは
この方式で反物質を武器化しています」

ネモから撮影した反物質兵器の爆発の瞬間が画面に投影される
今までのものと全く違う爆発の仕方と大きさに軍人たちはこの話を信じるしかなくなっていた
0583通常の名無しさんの3倍
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2020/08/30(日) 10:09:34.95ID:H2fducrM0
場がざわつく中、挙手したライジング艦長が質問に立った
「この反物質爆弾はどこに設置すれば最も効果的な破壊をもたらすと思われますか?」
サナムは少し頷いた後、考えをまとめたのか頭を上げた

「まず、水中はありません。ガンマ線は大量の水があれば遮断できますから。あと爆弾の原型の
アルビオン級も深い海には潜る事が出来ないので海底で爆発も考えられないでしょう」
確かに水中ならオノゴロ島から動かす必要はないな…とライジング艦長は思っている

「次に空中ですが、ガンマ線での被ばくを考えるなら有力な候補ですが、地球そのものの被害は
意外と低いと思われます。彼らの目的は地球の決定的な破壊というのならこれも違うと言えるでしょう」
円陣はサイド1攻防戦で対戦した時のネイルの顔を思い浮かべいた
ネイルはコロニー落としと同等以上の破壊をを地球で開発された反物質爆弾で行おうとしている
ならば地球に決定的な破壊を行う方法をとるはずだ、空中はない、と円陣は確信した

「そうなると残された可能性は地底でしょうね。仮にバイコヌールの地下数キロで使用された場合
ユーラシアプレートはいくつかに分断され、地球規模で大規模な地殻変動が起きるでしょうね。
爆発のエネルギー自体ではマントルが露出して噴出、地軸が変動する可能性もあるかもしれません」

つぐみは一年戦争前、兄弟とよくアニメを見ていた。大災害後の世界を描いた昔のテレビアニメで
「地軸は避け、八つの大陸はことごとく引き裂かれ海に沈んだ」と言うOPナレーションが好きで
よく聞いていたが、アレハンドラはそんな漫画みたいな事を本気でやるつもりなんだろうか?
冗談じゃないと思った、

サナムは次の言葉でこの通信をまとめた
「あと反物質爆弾はオノゴロ等に封印された際にいろんなパーツが取り外されたと思われます
更にアレハンドラが自分仕様に改修するためには時間がかかる事でしょう
恐らくはアナハイムから回収用部品がバイコヌールに密輸されていると思われます
発掘される前に密輸されていると考えられるのですでに部品はそろっているのでしょう」

会議は終了し解散となった
つぐみのもとにさやかが来て耳元でさやかがつぶやく
「ジュドーを断罪できなかった連邦の上層部は振り上げたこぶしのおろし先を探しているわ
ネオジオン艦隊を味方にしたこの艦隊はにらまれているよ
もし、何らかの不祥事が見つかればライジング艦長や円陣はどうなるかわからない」

つぐみは黙り込んだ、ライジング艦長と円陣は連邦に対しネオジオンの最高機密の隠ぺいという
工作をしている以上、彼らはすでに引き返せないところにいたのである
0585通常の名無しさんの3倍
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2020/08/31(月) 22:17:21.85ID:5lecQtP+0
「なんでアリダは会議参加しなかったの?」
キュベレイ量産型内でパイロットは同乗しているアリダに質問してきた
「そりゃ、キュベレイ量産型の大気圏内仕様の調整を優先しないとね」
アリダは予備シートで飛行データのチェックに余念がない

「ところで名前になれた?ヨランダ」

ネオジオンとの共闘が決まってから最初に円陣とライジング艦長が行ったことは
キュベレイのパイロットの登録名を変えることだった
連邦はグレミーの搭乗艦サンドラを拿捕、調査しネオジオンの最高機密「プルシリーズ」の存在を知っていた
その疑惑はキュベレイ量産型に乗っているパイロットにも向けられる可能性があったのだ
名前についていた番号をアルファベット順に当てはめ、
7(G)はジーナ、9(I)はイルダ、10(J)はヨランダと名乗ることになった

「名前がふわふわして自分のものじゃないみたい」
ルイーズからも聞いたが、彼女たちには名前という概念がないから浸透するには時間がかかるのだそうだ
「でもヨランダという名前、自分は好きだよ」
そう言ってもらって少し救われたアリダであった

「そこのMS,停止しろ、所属と氏名を名乗れ」
地球軌道艦隊のサラミス改から通信が入る。おかしい本来なら配置はもっと離れているはずだが
「こっちは連合艦隊所属NTMS部隊所属、アリダ・セルピコです。大気圏仕様変更のために
MSの試験飛行を行っていました」
アリダは官僚向けに丁寧な話し方をした、ああいうタイプのあしらい方は知っている…が
「そんな連絡は聞いていない。臨検させてもらう」
その言葉と同時にカタパルトにセットされていたネロ・トレーナーが発進する
「こんな船に積むようなMSじゃないな」
アリダは自分たちははめられたと思った

ネロ・トレーナーは量産型MSの中で最高の加速度を誇っている
そして武器を持っていない、こっちが反撃しないのを知っているのだ
明らかにキュベレイ量産型を拿捕するつもりなのだろう
「ヨランダ、飛ばして。こっちのスピードなら振り切れる」
キュベレイ量産型は最大加速でネロ・トレーナーを振り切ろうとする
しかし前方にもう一機のネロがバルーン隕石を割って表れた
伏兵か、捕まえるつもりなら当然の手段だろうが、味方相手にそこまでするのか
回避も出来ずキュベレイ量産型は2機のネロに捕まってしまった

お肌の触れ合い通信の原理で捕まえたネロからパイロットの声が聞こえてくる
「ネオジオンの最高機密を捕まえました」
そこまで知っているのか…アリダは不安になった
0586通常の名無しさんの3倍
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2020/08/31(月) 23:01:24.94ID:5lecQtP+0
ちょっと一息
0587通常の名無しさんの3倍
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2020/09/01(火) 22:56:22.63ID:zeFiRjwA0
ノースウッド基地ではパウルス総司令がサナムを説得していた
「もっと言いたかった、という君の気持ちもわかる。ノースウッド以外の基地が信用できないというのは私も同感だ。
でも、だ。彼らはいまからそこに降りなければならない。敵に目を付けられるわけにはいかない。
締めの言葉でそれとなく伝えるのが、今の所私たちができる精いっぱいだろう」
「でも、地上に降りたら彼らには味方がいなくなります。すべての連邦軍にザビのような
破壊願望を持つ人たちが混ざっているのです。彼らがアリダたちを守るとは思えないのです」
パウルス総司令は、バイコヌールに対峙するモスクワ基地に支援を打診したがやんわりと拒絶された
既に連邦の基地同士が疑心暗鬼に陥っているのだろう。これも連邦内ザビ派の工作なのだろう

サラミス改の甲板ではキュベレイ量産型が二機のネロに押さえられている
「パイロットおよびはハッチを開けて退出しろ」
「ごめんねー。ハッチが故障してしまったみたいですぐには開かないみたいなんだよ」
アリダが艦長からの要求をのらりくらりとかわしていた
「じゃあ、パイロットの顔を映せ!」
「えっと今化粧中でしてね、カメラ映りが悪いからメイクやり直すってい言いだしてね」
ヨランダはカメラの死角で化粧しているふりをしていた
(時間稼ぎもちとヤバいかな、そろそろ何とかしてくれないと)

「構わん、キュベレイのハッチをバーナーで切り落とせ。パイロットを引きずり出すんだ」
サラミス改のエンジニアがバーナーをもって近づいてくるが巨大なMSが接近してきた
サイコガンダムだ、慌ててエンジニアはバーナーを放り投げてキュベレイ量産型から離れ始める
助けを求めるヨランダの感応波が空母エミリアのNY能力者に伝わりサイコガンダムが発進したのだった

サイコガンダムは更に接近してサラミス改のブリッジギリギリまで顔を近づける
「貴殿の船はペンタに近づきすぎている。わが艦のMSを開放して直ちに撤退しろ」
艦長は甲板を見ると二機のネロはZZイーグルとプロトZZに押さえつけられていた

せっかくの手柄をなかったことにされたくないのか艦長は食い下がる
「そのMSにはプルシリーズが乗っている可能性がある。ネオジオンの最高機密だぞ」
「最高機密?何のことだ?一体誰がそんなことを言っている?」
少なくてもこのサラミス改に伝えられる情報ではない、円陣の恫喝に艦長は言葉を続けることが出来なくなった

サラミス改から離れ帰路につくヨランダのキュベレイ量産型達
未練がましい艦長は呪詛さながらに円陣たちに毒ついた
「お前たちは連邦の敵だ、連邦はたてつくもの、嘘をつくものを断然許さない。そう裏切り者は絶対許されない!」

円陣はその言葉を聞き流したように見えた
でも操縦桿を握る手が震えているのをつぐみは見逃さなかった
さやかの「スパイは裏切るのが仕事」という言葉をつぐみは噛み締めた

「円陣っ、助けてくれてありがとうねっ」
と画面に出てきたのは化粧が失敗して福笑いのおかめみたいになったヨランダの顔だった
「ぼくは化粧した振りをしろと言ったんだけどね」
というアリダの顔もひょっとこみたいな化粧になっている
二人の体の張ったギャグにつぐみも円陣も笑うしかなかった
0589通常の名無しさんの3倍
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2020/09/03(木) 22:11:06.99ID:NCGe3xQm0
第23話「混ざりあう色」
空母エミリアとネオジオン戦闘艦ツンドラとマヘンドラはアラスカから大気圏突入した後
小笠原諸島から日本列島を縦断、かつてネオジオンの占領したハバロフスク基地に到着した
予定ではシルクロートを西進してパキスタンからバイコヌールを目指すことになっていた

「横須賀行きたかったよね〜」
横浜のラーメン買いに行きたかったジーナは、ツンドラの窓からため息をつく
しかし連邦から狙われている彼女たちはハバロフスクについても艦から降りる事はできない

「ラーメンならハバロフスクで買ってきてもらうよ。インスタントでもラーメンはおいしいから」
キュベレイ量産型の調整のために乗り込んでいたアリダもため息をつく
大気圏対応のための作業が多すぎて彼女も艦から降りることが出来なかったのだった

「でこれが今の残存占領軍の支配地域ですが」
ライジング艦長はバイコヌール周辺の地図を広げた
「正直、彼らの支配地域には地底深くにまで届く穴がないのですよ」
移動型反物質爆弾「ヘル」は地下に設置してこそ最大の効率を発揮するがそのための穴がないのである

戦闘艦ツンドラのラーフ艦長もマヘンドラのコング艦長もネオジオン=スペースノイドのため
地球の物理にはまるで疎かった
彼らを見て、反物質地球破壊作戦を計画したのはネオジオンでないだろうとライジング艦長は実感した
多分、地球連邦の将校ががこの計画の筋書きを描いたのだろう
しかしそれは同じ地球連邦将校のライジング艦長には認めたくないことでもあった

「円陣何しているの?」
つぐみの目の前でサイコガンダムとメガライダーが分離している
「メガライダーの推進剤の消耗が激しいからな、空中換装することでその弱点を克服するんだ」
円陣は集中しているが、そのことがつぐみには今のつらい現状から逃げようとしているように見えた
「ねえ一息つかない?飲み物持ってきたんだ」
つぐみは明るい表情を変えず円陣に接しようとしていた

空母エミリアに戻ったライジング艦長に通信兵から報告が入る
「艦長、基地から連絡です。三沢から所属不明機がハバロフスクに向かっていると」
「三沢?あそこにあったティターンズ基地は閉鎖されているはずだが?」
「ネオジオンの工作兵が入り込んだとの報告があります」
やばい…確かあそこにはあれがあったはず
「機種は判別できたか?」
「あ…今、情報が入りました。マタ・ビリです。ただいま青森上空を北上しています」
最近、俺の嫌な予感ばっかり当たっていないか?とライジング艦長は更に嫌になった
0590通常の名無しさんの3倍
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2020/09/04(金) 20:20:26.40ID:PY1Nyow80
マタ・ビリを日本海上空で迎え撃つべくZZ隊とサイコガンダムはハバロフスクから発進した

「只今ラクシュカ上空を通過。敵遭遇まで15分」
SFSに乗った大角のZZ量産型に同行するプロトZZから連絡が入る
「すまない、特命で三沢基地に行かなければならない。ここで失礼する」
大角はプロトZZにプロペラントタンクが増設されていることを確認した
(このタイミングで三沢か…基地にも秘密にしたいということか…)

大角は二つに分けられてミデアに搭載されているサイコガンダムに通信する
「円陣、フォーメーションを変更…」
「私たち円陣じゃないよー」
えっ…まさか
「ジーナ、イルダ、ヨランダ、特命でサイコガンダムに乗り込みマタ・ビリと戦いますっ」
ということは、円陣はプロトZZのもう一つのコクピットに乗っているのか

「いいのか?大事なサイコを人に与えて」
プロトZZパイロットの仮面の男は円陣の大胆な行為に違和感を感じていた
「あの子たちにも重力下での戦いに慣れてほしいし、そばにはルイーズのZZイーグルがある」
仮面の男はこの言葉を嘘だと判断した。自分の大事なMSをこんな簡単な理由で貸したりしない
「…そこまでしてほしいものが三沢にあると?」
「ああ、俺の推測が正しければ」

「敵機確認、私たちでけん制するから三人はドッキングして」
ルイーズのZZイーグルはZZ量産型と先行してマダ・ビリと交戦状態に入る
「本当にホットケーキだったんだね」
そのMFは円盤状で武器が放射状に配置されている異様な姿だった

jジオン残党のMAと戦うことを想定してティターンズもまたMA開発に手を染めた
マタ・ビリもまたその一機で大気圏内での戦いを想定してミノフスキークラフトで浮遊することができる
さらにIフィールドをもち、中央に巨大なメガ粒子砲を搭載している
その上実体弾を複数搭載しIフィールド対策を施したいわば「空飛ぶ要塞」というべき存在であった

「いくよー、サイコガンダム降下ー」
ジーナの掛け声でミデアの接続アームが離れサイコガンダムはゆっくりと降下し始める
もう一基のミデアからメガライダーが降下、ブースターが点火されサイコガンダムに近づいてくる
「センサー同調確認、合体開始」
サイコガンダムと背中合わせになったメガライダーから合体用アームが展開し
背中のハードポイントに接合、アームを縮め本体同士が接合する
メガライダー両脇に取り付けられていたシールドは合体して左手がつかむ
メガライダーの機首及びメガ・バズーカ・ランチャー部は分離して右手に装着される
「完成っ!サイコガンダムメガライダーっ!」
0591通常の名無しさんの3倍
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2020/09/04(金) 23:14:21.51ID:mnhhDAvX0
ティターンズはマタ・ビリ以外にもラクシャサ、ハティとMA的なものを開発
しています(3点ともADVANCE OF Z刻に抗いし者に登場)
ティターンズはコロニー落とし、毒ガス攻撃、コロニーレーザーとジオンの思想を継承したところがあり
もしかしたらMA開発もその一つなのかもしれません
0592通常の名無しさんの3倍
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2020/09/05(土) 23:34:03.82ID:5mARlbEl0
「ちょっとそれダサくないー?」
ジーナはヨランダの「サイコガンダムメガライダーっ」のかけ声が気に入らなかったようだ
「ここはほらー、サイコガンダムメガ式とかいろいろあるでしょー?」
「これでいいんだっ、シンプルイズベストっ」
「わかった、あとでそれはっきりさせるからまずは目の前の敵と戦って」
イルダはそう言うとサイコガンダムをマダ・ビリに突進させた

「メガ・バズーカ・ランチャー出力50%で発射ー」
ジーナの射撃は正確でビームはマタ・ビリの中心部に吸い込まれるが命中せず消滅する
「駄目だっ、Iフィールドに阻まれてビームは届かないっ」
「あっちもビーム対策は万全なわけね」

マタ・ビリは突然複雑なマニューバを見せながらミサイルを発射してきた
サイコガンダムは拡散ビーム砲で迎撃するものの全てを撃墜できず
「残りは任せて」
ミサイルの残りはサイコガンダムを操るイルダの回避行動で振り放す

「駄目だー。今の拡散ビームでは全弾は迎撃できないー」
元々サイコガンダムの拡散ビーム砲は強化人間がサイコミュを使うことで100%の能力を発揮する
しかし非NT能力者用に変更したことで迎撃能力が低下しミサイル攻撃を防ぎきれなくなった

ZZイーグルもZZ量産型もビームライフルでマタ・ビリを攻撃するもののIフィールドを削る
事も出来ず接近しようにも周囲に撃ちだすハイドポンプで思うように近づけない
「なんでこんな兵器をちゃんと封印できなかったんだ」
大角はマタ・ビリが配置されていた三沢基地のあまりにもふがいない管理能力に苛づいた

「今の劣勢を取り戻す方法がありますっ」
「ヨランダ、対策あるなら早く言って」
「このサイコガンダムのサイコミュは生きていますっ。スイッチ一つでNT仕様にっ」
え?ジーナもイルダも一瞬戸惑ってしまった。NT仕様をまるで扇風機のスイッチみたいに
「ただ、精神面でかなりの負担があるから注意しろてっ」

ジーナはかつてサイコガンダムmark2を輸送したことががあったが、サイコミュの精神面への
介入がすごく、精神的なダメージを受けた彼女はキリマンジャロで再調整をすることになった
ジーナの苦しみは感応波で他の2人にも共有される
「大丈夫。今の私たちは三人いる。三人で支えれば苦痛も三分の一になるはず」

覚悟は決まった。ヨランダはアリダに指示されたコマンドを打ち込む
三人の心にプレシャーがかかるが、感応波で心が一つになる事でそのプレッシャーを押し返し始めた
「何…?イルダたちに何が起こったの…?」
ルイーズも大角もサイコガンダムの内側の異変に気がついた
そしてサイコガンダムは本来の強化人間専用機としての本質を見せようとしていた
0593通常の名無しさんの3倍
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2020/09/07(月) 15:11:09.98ID:vqiLWuVL0
サイコガンダムのサイコミュは人の精神状態をを極限にまで追い込み闘争本能を最大にするものであった
ジーナ、イルダ、ヨランダは同じ遺伝子を持つネオジオンのクローン強化人間である
感応波のネットワークを保つことでサイコミュに対抗していたつもりだった
しかしサイコミュの影響で精神面を追い込まれ闘争本能は少しずつ呼び起こされていったのである

しかしその方式でのサイコミュは周りにいる全ての人間を敵と判断するする危険なものであった
サイコガンダムはマタ・ビリだけだなくZZイーグルやZZを敵と認識し攻撃を始めたのである
敵味方関係なく攻撃するものは兵器とは言えない
ティターンズは本格的なサイコミュ兵器の実戦投入を少なくても5年後と考えていた

「ルイーズ避けろ」
大角の叫び声とほぼ同時にサイコガンダムが全方位拡散ビーム攻撃を行った
声が届いたのかZZイーグルはギリギリで攻撃をかわす

大角はマタ・ビリがサイコガンダムと距離を取り始めたのに違和感を感じた
マタ・ビリのパイロットがサイコガンダムの事を知らないとこんな行為は取れない
このことを知っているのはキリマンジャロで別のサイコガンダムに対峙した自分達ぐらいだ
ネオジオン兵が知っているとはとても思えなかった

何か意を決したかZZイーグルがサイコガンダムに接近していく
サイコの攻撃を神業のような機動性でかわしイーグルはサイコの頭部にしがみついて語り掛ける
「憎しみで戦うんじゃないよ…」

ルイーズはサイコガンダムに最初に乗り込んだ時、サイコの精神攻撃に自分を見失った
南アルプスで円陣のバウと戦った時、バウには化け物がいてそいつが襲ってくるイメージを
サイコミュに刷り込れていた
でも、円陣は自分をかくまって大事にしてくれた、そして連邦に秘密にしてくれたおかげで今の自分がある
その円陣のイメージをジーナたちに感応波で伝えた

「私がサイコミュを抑える。だからジーナたちは楽しいことを考えて」
そういうとルイーズはサイコのサイコミュに介入した
サイコミュのジーナたちへのプレッシャーが少し減ったような気がした

しかし、楽しいことと言われてもクローンのジーナたちは人生経験そのものが足りない
悩むジーナたちにルイーズは助け船を出した
「…これが終わったら、ラーメンパーティをするってアリダが言ってたよ」
ラーメン、アクシズ育ちのジーナたちは食べたことのない食べ物だった

「食う…ラーメンを食う」
誰かが言いだすとほどなく大合唱になっていった
「ラーメンを食う。そのためにあのMFを打ち砕く!」
未知なる食材へのあこがれがサイコミュの呪縛を振り切った!
0594通常の名無しさんの3倍
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2020/09/08(火) 22:20:14.93ID:SdzHT86k0
グリプス戦争末期、キリマンジャロに出現したサイコガンダム2号機はZガンダムとの交戦時に
サイコミュが異常をきたし突然戦闘不能になったことを当時参戦していた大角は知っていた

こっちのサイコガンダムも同じことにならないだろうか?
「大角隊長、大丈夫です。彼女たちは立ち直りました」
サイコガンダムから離れたZZからルイーズが連絡を入れる

サイコミュは人を不安にして人を機械にあった存在に変えていく
しかし人に信念があれば機械の圧力を跳ね返し、サイコミュを支配することが出来るのだ
ルイーズにとってそれは円陣たちとの記憶であり、ジーナたちにとっては…

「ラーメンを……食う!」

未来へのあこがれがラーメンという依り代を得て信念となろうとしていたのだった
空気が変わったのに気が付いたのかマタ・ビリはまた誤射させようと距離を取り始める
しかしサイコガンダムはフェイントに誤魔化されることなくマタ・ビリだけを追いかける

「ジーナ!」
「ハイ・メガ・バズーカ100%発射ー!」
右手のメガライダーから巨大な光の奔流がマタ・ビリに浴びせかけられる
直撃は避けたものの、マタ・ビリのIフィールドは完全に消滅した
マタ・ビリは正面を向いてハイメガ粒子砲を発射するがサイコガンダムは盾で受け止める
「Iフィールド稼働率126%っ、復元まで4秒っ!」

「ここで一気に決めるよ!」
サイコガンダムは更に接近、マタ・ビリはミサイルを連射するが拡散ビーム砲で全部撃ち落される
「ハイパービームサーベル展開ー!」
右手のハイ・メガ・バズーカ発射口から発生した大型ビームサーベルでマタ・ビリに切りかかる
「この!」
マタ・ビリは回避しきれず、機体の3分の1が切り落とされる
姿勢を立て直そうとするものの回復できず、マタ・ビリはさかさまになって墜落していった

マタ・ビリからパイロットが脱出したのを確認した大角は地上の連邦軍に確保してもらうために
現地域の座標を確認していたが、ふと大写しになった彼らのスーツ姿をはっきり見てしまう
「そ、そんな、彼らは…」

そのとき円陣たちは三沢基地の調査を終えていた
「襲われた形跡がまるでない。円陣の予想した通りになったな」
「ああ、ネオジオンが来たというのは嘘だ。ここの連邦軍がマタ・ビリを動かしたんだ」
「なんなんだろうな…なんで連邦が連邦を襲うんだろ」
仮面の男の問いかけに、円陣は答えなかった。
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2020/09/08(火) 23:03:13.14ID:SdzHT86k0
ちょっと一息
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2020/09/09(水) 22:22:47.11ID:3W4y9RR20
「おかえりー早かったね」
「んーくたくただよ。なれない機体なんか乗らなきゃよかった」
ジーナたちの帰りをつぐみやアリダが待ち受けていた

「ねっラーメンパーティーは?」
ヨランダがおねだりするとアリダはインスタントラーメンを取り出した
「好きなだけ食べてよ。でも作るのは君たちね」
「えーこういう場合作るとかしないの?」
「インスタントラーメンは作るところからが楽しいからね」

数十分後、帰還した円陣たちは大角と共に空母エミリアのブリッジにいた
「脱出したのはティターンズの兵士なんだな」
「すでに海軍が保護したが彼らは何もしゃべっていないそうだ」
「で三沢基地の警備員の写真がこれです」
「見事に一致したな。彼らは警備員で忍び込んでいたのか」
ライジング艦長が彼らの写真を見て何か気が付いたようだ
「こいつら、もともとマタ・ビリのテストパイロットだったようだな。見覚えがある」
「そうなると忍び込んだのでなく、警備員として保護していたということになりますね」
グリプス戦争後、ティターンズは投降したものを除き身柄を一時拘束するようになっていた
「つまり基地そのものが彼らを守っていたことになる」
「そして彼らはアレハンドラの命令でここを襲おうとしたということか?」
「と…いう事はあの基地自体がアレハンドラとつながっていた?」

「それだけじゃないかもしれません。もしかしたら最前線の連邦軍の兵士も」
「どういうことだ円陣」
「本来ならアレハンドラが支配しておくべき地域を、ペンタの監視をかわすために
彼女の息がかかった連邦兵士が仮抑えしている可能性はあると考えています」
「それって、まさか…」

30分後ブリッジから出た円陣たちはこれからのことを思うと気が重くなっていた
食堂の前を通り過ぎようとするとジーナが気が付いて円陣の前に出てくる
彼女の手にはラーメンがあった
「円陣ー、待ってたんだよ。これサイコ貸してくれたお礼」
渡されたラーメンには野菜がたくさん入っていた。ジーナが料理してくれたものらしい
奥を見るとイルダやヨランダも一生懸命野菜を切ってラーメンを作っている

「いただきます」
円陣はジーナのラーメンを一口一口味わって食べた。食べているうちに涙が出てきた
彼はこの味を忘れることはないだろう
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2020/09/10(木) 22:28:53.41ID:Q7IcAyWx0
第24話「鉄槌の星」
空母エミリアと戦闘艦シベリア、マヘンドラはシベリア鉄道の上を西に向かっていた
数時間後には混成艦隊は目的地に着く

空母エミリア内ではジーナ、イルダ、ヨランダが窓から外を眺めていた
今から数時間後には、戦いが終わった後に彼女たちはすぐ宇宙に脱出しなければならない
そして連邦にマークされている彼女たちは地球に戻ることは出来ないのだ

彼女達は目の前に見える山や川、鉄道についてつぐみから話を聞いてため息をつく
「この星、本当にきれいだよね」
スペースノイドも地球をきれいだと思う

「ペンタからの通信はありましたか」
「バイコヌールから旗艦が移動し始めたと連絡が入っている」
「作戦どおりですね、向こうはこっちの行動を察知したのでしょう」
ライジング艦長と円陣は自分たちの推測が正しかったことを実感した

混成艦隊はセメイを目指している
この付近にはかつて旧西暦での核実験場セミパラチンスクがあった
核実験で汚染されたこの地に宇宙世紀になってから高レベル放射性廃棄物貯蔵施設が作られた
コロニーの建造技術を流用して作られたこの施設は直径500m、深さ8kmの円筒状の本体と
円筒を中心に放射状に掘られた坑道で構成され、ロシア地区全ての核廃棄物が収納されている

アレハンドラがバイコヌールを占領すると同時に連邦軍がセメイに駐留
連邦モスクワ基地とアレハンドラの部隊が激突する中セメイは放置されたとみられていた
しかし、それこそがアレハンドラの狙いだったようだ
戦闘がバイコヌールに集中している間にセメイの地下で反物質爆弾「ヘル」を爆発させる

「ここからはセメイ駐留軍の勢力圏に入る。連邦からの攻撃も注意するように」
そう言うものの同士討ちする展開だけは避けたいと大角は思っていた
しかし、無情にも警報音が格納庫に鳴り響く
「ギャプラン接近、識別反応不明、敵機の可能性あり」

「私が行きます」
ルイーズのZZイーグルがカタパルトデッキに上がる
大角達より、元ネオジオンの自分の方がこういう戦いに向いているとルイーズは思っている
外に出たルイーズはギャプランから視線を感じる
「この感じは…来たのね。あたしに会いに」
ギャプランにはミレディが乗っていた
「不思議ね、あなたにこんな思いをするなんて…」
0599通常の名無しさんの3倍
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2020/09/11(金) 23:27:41.32ID:1F0/CRWL0
「ルイーズ、ZZイーグル発艦します」
空母エミリアからZZイーグルが発進しスピードを上げ、ギャプランに攻撃を始める
「せっかちな子は、損よ」ミレディは余裕の笑みを見せる
ZZイーグルの攻撃をかわしながら、ギャプランは一撃離脱を繰り返しZZイーグルを翻弄する
「私のことはいいから先に行って」支援しようとしたエミリアを制止するようルイーズが言う
ルイーズの言葉を背に混成艦隊は目的地に向かうことを決断した

「いいのですか、援軍だしてもらったほうが安全でしょ?」
そう言いながらミレディはルイーズを倒し艦隊の足を止めることを考えている
「いいの。今の私はあなただけ見ていればいいから」
ルイーズはミレディがどこか変わったように思った。どこが変わったか分からないけど

突然遥か上空で大爆発が起こる。反物質爆弾がさく裂したのだ
衝撃波が起こり戦いを中断して二機は地上に降りた
「今の爆発であなたのお仲間はどうなったのかしらね」

「今の爆発でペンタとのレーザー通信が出来なくなりました」
地球上ではダークフィールド作戦の結果、ミノフスキー濃度が高くレーダーが使えない
敵の位置を把握するためにペンタとレーザーでリンクしていたのだが
対消滅のガンマ線で通信が全くできなくなってしまったのだ
これでは敵の位置が分からない。この状態で敵の攻撃を食らえばひとたまりもない

「みんな無事だよ」ルイーズは笑顔を浮かべていった
ZZイーグルは射撃をやめビームサーベルを展開すると正面からギャプランに切りかかる
最前線では大角が仮面の男がキュベレイの姉妹たちが互いに声を掛け合って索敵を行っていた
ルイーズには彼らの声が聞こえる。彼らは戦いをあきらめていない

「だから私も負けない」
ZZイーグルはビーム攻撃の連射を紙一重で避け続け、ついにギャプランの間合いに入った
「ちいっ!」ミレディはサーベルを出してルイーズと切り結ぶ
接触し互いに白熱化するビームサーベルがら衝撃波が発生する
その衝撃波で再び二機は弾き飛ばされる

「助けて…」ルイーズはかすかな声を聞いた。それは、ミレディの心の声だった
ルイーズは確信した。ミレディが接近戦をとらないのはこっちのバイオセンサーに
彼女の書き換えられる前の人格が拾われてしまうからなんだ

なら戦い方は決まった。更に接近してバイオセンサーでミレディの前の人格を引き出してやる
0600通常の名無しさんの3倍
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2020/09/12(土) 11:31:00.30ID:3dULpUpM0
(私は誰だ)
ネオジオンの勝利のために自分は強化人間になったはずである
その記憶も作られたものか?ミレディの自問自答が止まらない
迷いはギャプランの機動性を下げ、徐々にZZイーグルに追い詰められていく
おかしい。私はこんな、こんな人間じゃないはずだ

「ああ〜っ!」ミレディはまるで悲鳴のような叫び声を上げた
ギャプランのビームサーベルを振り下ろすがZZイーグルはその腕をつかむ
さらにZZイーグルはギャプランのもう一つの手を握り、体を引き寄せる
「私の心に触れて、ミレディ!」
ZZイーグルのバイオセンサーはミレディの心にも干渉し始める
そしてルイーズとミレディ、二人の心はつながっていった

ミレディはルイーズの記憶に入っていく
円陣のこと、つぐみのこと、源八のこと、アリダのこと、姉妹のこと…
その中の一人の人間を、なぜか記憶をなくしたはずのミレディは知っていた
「ガネシャ艦長…」

「そうだと思った」ミレディの後ろでルイーズが話しかける
「あなたの名前はコンスタンスだとずっと思っていた」
「えっ?」ミレディが降り返る
「だって三銃士でコンスタンスを消したのがミレディなのよ」

ミレディはガネシャ艦長が何か喋っているのを思い出した。しかし再調整された彼女は
記憶がブロックされそれ以上は思い出せない
その時ZZイーグルに積まれているナイトロが動き出す

それはルイーズの記憶が変えられた時、元に戻せるようアリダが改良したものだった
改良型ナイトロ「アートマン」がミレディの強迫観念を抑えていく
そしてついに障害は消え、彼女は自分の記憶を取り戻した
彼女は自分が元ティターンズの強化人間で、ネオジオンに捕まった時にグレミーに再調整され
「ミレディ」として別の人間になったことを思い出した
「私は…コンスタンス、だったんだ」

膝をつくギャプラン。もうコンスタンスに戻った彼女には戦う理由がない
「そこで動かないでね。私まだあそこに行かなければいけないから」
そう言うとルイーズはZZイーグルに変形して最前線に向かって飛びだっていった
コンスタンスは月に向いて泣いていた
「ガネシャ艦長…私戻ってきたよ。ここにいるよ…」
0601通常の名無しさんの3倍
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2020/09/13(日) 18:55:04.55ID:aVOS6ByS0
ルイーズの記憶が

源八の記憶が

ダークフィールド作戦で源八の記憶がナイトロで
書き換えられた際、 もとに戻せるようアリダが
ナイトロを仕掛けを加えていた
しかし源八はあまりに書き換えられていて
この仕掛けが使えなかった
0602通常の名無しさんの3倍
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2020/09/14(月) 22:43:56.43ID:XZN/55Iz0
セミパラチンクス核廃棄物貯蔵庫上空100qでさく裂した反物質爆弾は
敵味方双方のレーザー通信を使用不可にした
セメイ駐留軍は命令系統が完全に遮断され組織的な戦闘が出来なくなっていた
その上を大角隊長率いるNTMS部隊が飛ぶ
「これで同士討ちは無くなったか」
ひとまず安心した大角だが、これで敵を発見することが難しくなってしまったのだ

戦闘艦マヘンドラのコング艦長は空を見ている
敵は戦場を把握するために偵察用MSを上空に飛ばすと混成艦隊では考えられていた
しかしその姿は見えない

「上空で爆発したのは巡航ミサイルのようですね」
空母エミリア内では先ほどの爆発について情報分析が進められていた
「旧時代のものを使ったのか。速度が遅いな。不意打ちならともかく」
ライジング艦長は敵の目的を思案する。彼らは我々の位置を把握していない…?

戦闘艦ツンドラのラーフ艦長でも巡航ミサイルの分析は続けられていた
しかしどう考えても巡航ミサイルで攻撃すると彼らの味方のはずのセメイ駐留軍まで被害が出る
ラーフはネイルがノーリを粛正したのを思い出した。彼らは目的のためなら味方を捨てる
ということは…

(全機速やかに上昇せよ、繰り返す、全機速やかに上昇せよ、急げ!)
ラーフの感応波がNTMS部隊のNT能力者パイロットに飛ぶ
最初に上空で反物質爆発を起こしたのはブラフだ。爆発させることで恐怖で上昇できなくして
地上を絨毯爆撃することで彼らの味方ごと、こっちを吹っ飛ばすつもりだったのだろう

爆発を回避すべくツンドラは上昇するが、マヘンドラも空母エミリアも上昇しない
しかしツンドラには彼らに連絡する方法がないのだ
上昇したツンドラのブリッジではさやかは数発の巡航ミサイルが飛行しているのが見えた

巡航ミサイルは次々と反物質爆発を起こし、地上は白い光に包まれた
100km後方から接近していたZZイーグルも目の前が真っ白になり直後に衝撃波で失速、着陸する
「何があったの…?これは…」
(アレハンドラたちは反物質で味方も巻き込んで吹き飛ばすつもりなの)
数10q後方で元ミレディごとコンスタンスが感応波で話しかける
(彼らはカラソル湖にいるわ。もうすぐ現れるはず)

カラソル湖では旗艦、そして移動式反物質爆弾「ヘル」が次々と浮上していた
ヘルの上ではネイルのサイコガンダムmark2が
旗艦の上ではアレハンドラの乗る巨大MS クィン・マンサが護衛している
「私たちの犠牲の上にエルドラドは作られるのです」
アレハンドラのクィン・マンサは反物質を発射する杖を上に掲げた
0603通常の名無しさんの3倍
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2020/09/15(火) 22:47:38.31ID:nkGHtQdw0
クィン・マンサの右手には杖状のレールガンが握られている
そのレールガンには反物質を装填した弾丸が装てんされていた
目の前には同じ反物質の対消滅でによる爆発で壊滅的になった風景が広がっている
敵も味方も、人がいた痕跡はここにはない

「この力が人の正気を取り戻すのです。暴力の時代を終わりにするのです」
アレハンドラはさらにそのレールガンを頭上に捧げる
彼女の後ろにはサイコガンダムmark2を機首に乗せた「ヘル」があった
これをセミパラチンスクの地下深くに設置し強制反物質発生装置を作動させれば、すべては終わる

緊急避難的な急上昇の結果、戦闘艦ツンドラは対消滅爆発の影響を受けなかった
「マヘンドラは間に合わなかったか」
ラーフ艦長は上空から爆沈したマヘンドラを見た。あれでは誰も助かるまい
そしてさやかは爆発で大損害を受けた空母エミリアを発見する

空母エミリア内では異変を感じた円陣たちがサイコガンダムの発進準備をしていた
しかし艦艇が地面に接触しているのかハッチが開かない
「…こちらライジング艦長だ…今から機首を上げる。タイミングを見て発進しろ」
音声のみの通信だった。映像は入らない。円陣は冷静な声で言った
「つぐみ、発進寸前で拡散ビームを使ってハッチを破壊するんだ」
三人ともわかっていた。空母エミリアはもうすぐ沈む

空母エミリアのブリッジにまで火災は広がっていた
ライジング艦長はブリッジ要員以外をハバロフスクに下したのは正解だと思った
「すまんな円陣、あとはお前にすべて任せないといけなくなった…」
空母エミリアの機種がが持ち上がり、ハッチを吹き飛ばしてサイコガンダムが発進する
発進するサイコガンダムを見てライジング艦長は安堵した。そして上空のツンドラに目が合う
「よかった…さやかは無事…」
次の瞬間、空母エミリアは大爆発を起こし轟沈した

全速力で飛ぶサイコガンダムの中で、三人は沈むエミリアを見た
三人とも何も喋らなかった。少しでも喋りだしたら、自分は壊れてしまいそうだった

さやかは声を殺し表情も変えない。でもその悲痛はラーフ艦長には伝わっていた
ラーフ艦長はさやかの肩を軽くたたいて抱きしめる。さやかは声を殺してなく

「ライジング艦長が戦死された今、このラーフが総指揮を行う。半径150qの円の中でまともに
動いているものはもはや私たちと、敵の2艦だけだ。この星の運命は私たちに託されてしまった」
ラーフの声は感応波としてすべての連邦のNTパイロットに伝わっていく
「私は地上に降りてこの星が美しいのを知りました。ネオジオンだけど私はこの星を守りたい
だから、力を貸してください!」
0604通常の名無しさんの3倍
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2020/09/16(水) 23:26:35.64ID:xUR6Ry3b0
ラーフ艦長はシベリア鉄道で見た花を思い出していた
アクシズどころかコロニーで見ることのできない花が、この星にはいっぱいある
私を始めスペースノイドは地球のことを知らなすぎるのだ
あの花のために戦うと言ったら、ギ・ガデスはまたセンチメンタルと笑うのだろうな
でもその一瞬の想いこそが人の心を動かすのだと、今のラーフ艦長は思っている

「砲撃戦用意、距離50kmで砲撃を開始せよ」
戦闘艦ツンドラは敵艦隊を正面からでなく側面から攻撃を開始した
先頭の敵旗艦には反物質レールガンを構えたクィン・マンサがいる
空母エミリアや戦闘艦マヘンドラの二の舞になるわけにはいかない

先ほどの対消滅爆発で大角のNTMS部隊はすでに半分近くになっていた
爆発から逃げられなかったパイロットの悲鳴が大角の頭に残っている
「クィン・マンサを落とす。あの反物質砲を無力化するぞ」
熱くなった大角に冷まそうと仮面の男が声をかける
「相打ちになろうとなんて思うなよ。そんな余裕は俺たちにはない」

「さすがはニュータイプというところですね。さて、これはどう防ぎます?」
アレハンドラの指揮のもと敵旗艦からヌバ部隊がSFSに乗って発進する。
NTMS部隊は空中戦に巻き込まれ敵艦隊に近づけなくなった

「駄目です、主砲がヘルのIフィールドの阻まれました」
砲撃担当からの連絡にラーフ艦長は驚きを隠せなかった
「すでに強制反物質発生装置を起動していたのか」
強制反物質発生装置は元々超大型の核融合炉であり、その発電力を使えば
320mの元戦艦を覆うほどのIフィールドを起動させるのは不可能ではなかった

「いいのかもう動かして?」
ネイルの言葉にアレハンドラは冷静だった
「臨界になるのに3時間かかります。むしろここで動かしたほうがいいのです」

ZZイーグルは擱座した空母エミリアのそばを飛ぶ
ここで経験した様々な記憶が次々とよみがえり、ルイーズは無意識に涙が出た
そしてエミリアに敬礼をして通り過ぎる「ここでの思い出、絶対っ忘れないから」

サイコガンダム内で、円陣はアリダからの提案を聞いてぎょっとした
「…最後の切り札はこのサイコガンダムにある。だから絶対落ちないでみょ」
「でも、可能性はどれだけなんだ。あまりに即興的すぎる」
「これはみんなの気持ちが決める。今の気持もちを保てるなら100%いけるよ」
「つまり地球を守りたい気持ち?」
つぐみの言葉にアリダはうなづいた
「そうだよ。その当たり前の想いが、ぼくたちの未来を決めるんだ」
0606通常の名無しさんの3倍
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2020/09/17(木) 22:20:11.46ID:4Yphv41g0
第25話「ぼくたちの明日」
アクシズが小惑星にあった時代、ハマーン・カーンは反物質兵器の研究を中止させていた
アレハンドラはこの時代、反物質を使った推進機関の研究をしていた
しかしティターンズは反物質兵器を実現化し、コロニーを破壊するパフォーマンスまでした
それがアクシズのザビ派を動かし、彼らに動かされる形でダブリンへのコロニー落としを誘発してしまったのだ
恐怖が破壊を望み、その破壊がまた新たな恐怖を呼ぶ。連鎖は止めなければならない
反物質兵器がどんな悲劇を生むかすべての人間が知るべきなのだ

アレハンドラは胸のペンダントを握りしめた

「ビームサーベルを突き立てればっ、たとえ戦艦でもっ!」
3機のキュベレイ量産型がヘルに接近する。迎撃のためにmark2がヘルから飛び立った
mark2の背中にはブースター代わりにティターンズのMAラクシャサが装着されている
「たかが翼が生えたぐらいでー!」
ジーナ機が目標をmark2に変え切りかかるが、「甘いわ!」キックで飛ばされ後ろのヨランダ機に接触する
「まだ一機いる!」
その隙にイルダ機がmark2の頭部に接近するがmark2の翼からビームサーベルが生えて切りかかる
「きゃああああああ」
バインダーを切断されたイルダ機はバランスを失い墜落する

「おまえはぁ!」mark2の無慈悲な攻撃に仮面の男が激高した
「あの手を使う」「でもバイオセンサーでは持たないわよ」「構わねえ、短期決戦だ」
あなたが熱くなってどうするの?と相方さんは思ったが、これが彼のいいところだよねと気持ちを切り替えた
「いくわよ、でもムチも爪も使えないからね」
二人は意識を合わせるとプロトZZのビームサーベルが巨大化し、mark2に戦いを挑む

敵艦隊の後方に回った戦闘艦ツンドラがヘルにミサイル攻撃を開始する
「むしろそこなら容赦なくこれが使えるのですけど?」
旗艦のブリッジによじ登ったクィン・マンサがレールガンの発射準備をした
「あなたの相手は俺だ」
サイコガンダムがクィン・マンサに体当たりをすると2機とも旗艦のブリッジから落ちていく

地面に落ちたサイコガンダムは立ち上がりざま背後に巨大な穴があるのを見た。まさかこれは…
「そう、ここが私たちのゴールなのです」
同じく立ち上がったクィン・マンサはレールガンで穴を指す
そこにはセミパラチンスク核廃棄物貯蔵庫の入り口があった

「まだあなたを止めることが出来れば」
サイコガンダムは全身の拡散ビーム砲を連射するが、相手のIフィールドを相殺することが出来なかった
それでもサイコガンダムは接近しようとするものの、突然目の前の空間が爆発、爆風で前に進めない
「ごくわずかな反物質を使えばこんなこともできるのですよ」

サイコガンダムはクィンマンサに攻めあぐねていた。その間もヘルは入り口に近づいている
0608通常の名無しさんの3倍
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2020/09/18(金) 20:11:42.19ID:KC6Dx4oQ0
ヘルとの間に入ってきた敵旗艦と戦闘艦ツンドラは砲撃戦になっていた
ラーフ艦長はヘルが核廃棄物貯蔵庫に向かうのを止めることができない
「ヘルの大型融合炉は何分稼働している?」ラーフ艦長は観測員に問う
「30分経過…残り30分しか余裕ありません!」
もう時間がない…しかし艦長は有効な手を思いつかなかった

「見たことがある。ミノフスキー粒子を操る魔法使いみたいなNTがいると」
mark2は両腕を巨大サーベルに変えプロトZZに襲い掛かった
「できるだけ長引かせて奴のIフィールドを消耗させる!」
仮面の男は体格差をスラスターで補いつつmark2のサーベルをはじき返す
「機体出力はもう限界よ」相方さんはここまで機体差があるとは思っていなかった
mark2の背中のMAラクシャサがmark2本体のパワーを引き上げている…?

「なぜ、あなたは地球を破壊しようとするんだ!」
クィン・マンサの猛攻で苦戦するサイコガンダムの中から、円陣はアレハンドラに問いかける
「ヘルはティターンズの強硬派が建造しました。そしてエウーゴが天下を取った時、今度は彼らの非主流派が
復活させようとしました。さらに連邦の官僚はエウーゴからヘルを奪おうとしています。彼らはコロニー落としの
破壊力に心を魅了されてしまいました。彼らに反物資爆弾を渡すわけにはいかないのです」

「だったら!…なんであなたが爆発させるんだ?」
「例え、ヘルを停止させたとしても誰かが新たな反物質兵器を作り出すでしょう。国が使えばまた悲劇が起き、
その力にあこがれる人が出てきます。コロニー落としのように何度も使われればこの星は滅びます
…でも私個人が破壊を行えば、連邦とジオンはこの兵器を封印するはずです。彼らは個人が
力を持つことを望みませんから」

円陣は彼女に間違っている、ということができなかった。彼女深い悲しみが円陣にも伝わっていたのだ
クィン・マンサの持つレールガンのように自分の心が凍っていくのがわかる

「前田円陣、ちゃんとしろお!」気が付くと円陣の前につぐみが立っていた
なぜかヘルメットとのバイザーが開いている。コクピット内は外界と完全に遮断されているが
外界では高放射性物質が蔓延しているため、ヘルメットのバイザーは閉じるよう厳命されていた
つぐみは円陣のヘルメットのバイザーを開けると濃厚なキスをした
「気合、入ったでしょ?」そう一言言ってつぐみは元の席に戻る

「残念ですけどどもうタイムアップです」
アレハンドラは勝利宣言をした
「すでにヘルでは1トンの反物質が合成されました。この対消滅爆発はコロニー落としと同じ破壊力があります

「ここまでは予想通りだよ」アリダは小声でつぶやく
(アレハンドラ、ここからは私の科学とあなたの科学の戦いだよ)
0609通常の名無しさんの3倍
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2020/09/18(金) 22:42:01.24ID:MxgL7HJw0
「もう勝負はついただろ!何で食い下がる!早く逃げろよ!」
ネイルのサイコガンダムmark2はプロトZZの顔にビームサーベルを突き立てる
更にもう一つのサーベルで一刀両断…だがプロトZZは間一髪、上半身を切り離して脱出する
上半身のコクピットブロックは下半身に装着して同時に脱出する
「くそっ、mark2の背面のアレを破壊しないとだめか」

ヘルはゆっくり穴に降下していく
あと2時間すれば大型核融合炉は臨界を迎え10トン以上の反物質が対消滅爆発する
「あなた方も早く逃げなさい。600キロ離れれば助かるチャンスはあります」
アレハンドラの問いかけに円陣たちは答えない
サイコガンダムは穴のふちで止まっていた

円陣はさっきのキスの感触が残っていた。目をとじてキスする前のつぐみの顔を思い出していた
彼女は対消滅爆発の恐怖を押し殺して、自分に元気を分け与えてくれた
あれがなければ、自分はアレハンドラの言葉にとらわれ、何もできなくなっていただろう
(ありがとうつぐみ、今度は俺が…)と思ったら少し恥ずかしさを感じた円陣だった

「そろそろ回想シーンはいいかな〜。やるよ」
あっけらかんなアリダの言葉に、円陣、つぐみはドキッとした
「ルイーズも来てるよね。サイコミュ起動させるからこっちに接続してよ」
レーザー通信にが使えない今ルイーズがこの言葉を拾ってくれる事だけが只一つの希望である

サイコガンダムは右手のハイ・メガ・バズーカを穴の中央に向ける
「狙撃するのですか。既に反物質は3トンになっていますよ」
悠長なアレハンドラに対し、ネイルはmark2をサイコガンダムに向けて飛行させる
「円陣がそんな単純なことをしない。今すぐ破壊するんだ!」
mark2はメガ粒子砲をサイコガンダムに発射しようとするが撃つ前に背面に攻撃を受ける
「どう?試作のファンネルミサイルは?」
イルダのキュベレイ量産型はバインダーを失ったが健在だった

「あたしたちもいるよ!」
さらにジーナ、ヨランダ機もミサイル攻撃を行い、mark2背面のラクシャサは破壊されていく
「おまえ等生きていたのか!ふざけるな!」
mark2が後ろを向いた途端背中にハイメガキャノンが命中してラクシャサは完全に破壊された
「遅くなってごめん!」ルイーズのZZイーグルが到着する

ZZイーグルはサイコガンダムに接触して「お肌の触れ合い会話」を始めた
「アリダ、私は何をやればいいの?」ルイーズはさっきのアリダの声を拾っていた
「そうだねえ、とりあえずぼくたちの魂を吸ってくれない?」
「え?」
0610通常の名無しさんの3倍
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2020/09/19(土) 10:26:35.26ID:f2ax/T4M0
「吸えってどうゆうこと?」
唐突に訳の分からないことを言われてルイーズが困惑した

「ちょっと言葉が抽象的すぎたかな?ごめん。今からダークフィールド作戦と同じことをする。でも源八もいないし、ナイトロの書き換え機能は
封印した。だからぼくの記憶を読んでほしい。あの時源八が何を考えていたかわかるから」
それは源八に半ば人体実験に近いことをしたことを、ルイーズに暴露するのに等しいことでもある。

「そしてつぐみと円陣とつぐみの記憶を読んでほしい。あの時彼らがあなたを引き戻すのに何をしたか」
ルイーズはあの時あの空間でつぐみを見た。円陣の暖かさを感じた

核廃棄物貯蔵庫の穴からヘルのコントロールユニットが脱出する
無人化したヘルが対消滅爆発を起こすのにもう時間がない

「わかったよ。こうすればいいのね」
ZZイーグルはサイコガンダムの背中にふれる。するとルイーズの周りの空間が宇宙空間に変わった
彼女の真上に「天空の穴」があった。そして目の前に彼女と心がつながった円陣、つぐみ、アリダの姿が見える
三人は手を重ねていた。ルイーズはその上に手を乗せる

「何が起こった?サイコガンダムは何をしている?」
サイコガンダムは右手のハイ・メガ・バズーカから白く輝く光の奔流を出している
「ビーム、いや違う。高速ミノフスキー粒子を放出している?そんな、まさかそんなことが」
ミノフスキー粒子はエネルギーを与えるとそのほとんどがメガ粒子に変化する
こんなに純粋で大量なミノフスキー粒子なんてあるはずがない…

サイコガンダムの白い光に照らされたヘルが徐々に変形するのをみて、アレハンドラは正気を取り戻した
「…むだだったようですね。もう爆発は止められません。これでこの世界は!」
変型して風船みたいになったヘルが破裂するように爆発した
地響きがして穴から爆発の光と爆音が響き渡る…

「なぜ…なんで」アレハンドラは言葉を失った
対消滅で発生するはずのガンマ線がほとんど発生していない。ヘルの大型核融合炉には10トン近い反物質が発生していたはずなのに
対消滅すれば地殻ごとここ一帯が吹き飛んでマントルが成層圏まで飛ぶはずだったはずなのに…こんな爆発じゃ、ない
「何をした…何をしたのですかあなたたちは…」

「ルイーズ、許してくれたんだね…」
目を覚ましたアリダはうっすら涙を流していた。アレハンドラの問いかけにゆっくりと答えていく
「ミノフスキー粒子は対生成で作りだせるのですよ
ダークフィールド作戦では正のミノフスキー粒子を電子にぶつけて対生成を起こしました
ここでは逆に負のミノフスキー粒子を陽電子にぶつけて対生成を起こしました
つまり、反物質を対生成で蒸発させたのです」
ほぼすべての反物質を失った大型核融合炉が破裂したのがさっきの爆発だった
0611通常の名無しさんの3倍
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2020/09/19(土) 16:45:15.08ID:ihoOffxa0
円陣は目を覚ます。つぐみもまだうとうとしていた。サイコガンダムが光を発射したときからMSはまるで
動いていないように見えた。静止した様に見えた時間の中でただアリダだけが通信機に向かって
淡々としゃべってる

「…ミノフスキー粒子を対生成で発生させる場合、高エネルギーのミノフスキー粒子が必要になります
しかしミノフスキー粒子はエネルギーを与えるとほとんどがメガ粒子になってしまうのは知っての通りです
でもNT能力者がサイコミュで操作することで、メガ粒子にならない高エネルギーのミノフスキー粒子を
大量に生み出すことができることを発見しました。その力を使ってダブリンで高濃度の
巨大ミノフスキーエフェクトを作り出すことができたのですよ」

アリダはコロニーの破壊を食い止めた力が本当は判明していないことをあえて言葉にしなかった
でもアレハンドラがいればそれももっと早く研究できるかな?とも思っている

アレハンドラはその言葉を受け止めるのに少し時間がかかった

「コロニー落としの破壊が減少したのはそれが原因だったのですね…」
アレハンドラはアクシズに退避しているうちに地球の科学が進んでいたのに驚いた
そしてコロニー落としさえ防ごうとする力を人類が得ようとしていることに心が動いた
反物質という絶望的な破壊の力さえ、人の知性がなら防ぐことができる
私は…なぜ人の知性を、人の作った科学を信じることができなかったのか…

「私の負けです…」
アレハンドラの声に深い悲しみはなくなっていた
「投降します。私に戦うつもりはもうありません」
その言葉は終戦を意味していた。「終わった…」円陣やルイーズ、大角達は一寸力が抜けた
そこにスキがあった

「俺はそれを認めるつもりはない」

ネイルの乗るmark2が大型ビームサーベルでクィン・マンサを串刺しにする
「ここで勝手に戦争を終わらせるな。破壊しなければ俺たちの戦いが終わるはずはない」
と言い放つと同時にクィン・マンサを蹴り穴に突き落とした

穴のそばにクィン・マンサの反物質レールガンが落ちていた。落下の衝撃で爆発させないよう
アレハンドラが落ちた時に投げていたのだ
「ちぃっ」そういうとmark2はレールガンを持ち上げる
「こいつを使えば貯蔵庫の廃棄物を世界中にばらまくことができる。今度こそ壊滅的なな破壊を!」
「貴様ぁぁあ!」円陣のサイコガンダムが飛び出し、mark2に投げられそうになったレールガンをつかむ

「ここまで多くの人が死んだ!ここで終わるわけにはいかないんだ!俺はこの戦いを完遂して人を滅ぼす!」
ネイルの絶叫が、円陣のサイコガンダムとネイルのmark2の最後の戦いの口火を切る
0612通常の名無しさんの3倍
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2020/09/19(土) 22:33:52.68ID:f2ax/T4M0
アレハンドラは科学者であるがネイルは軍人である
反物質を無力化する方法が見つかったとしても軍人はそこで戦争をやめることは出来ない
抑止力という恐怖で相手を脅迫を続けることでしか平和は守れないとネイルは思っている
地球人が開発した反物質爆弾を爆発させることが、ジオンに対する恐怖になるのだ
コロニーを落とせばどんな報いがあるか思い知るのだ

サイコガンダムとmark2は反物質レールガンの取り合いをしている
ネイルにほんの少しの良心を求めて円陣は叫ぶ
「何故地球で爆発させる!」
「連邦のお偉方が知ることになる。これは権力争いの道具じゃないことを」
「犠牲者が出るのが分からないのか!」
「地球は作り返す必要がある。どうやっても犠牲者は無くならない」
だめだ、この男にはもう何を言っても伝わらない。人の在り方そのものが欠落している
強化人間として何度も強化されるうちに彼はいろんな大切なものを失ってしまったのだ

mark2の出力はサイコガンダムを上回りレールガンを奪われそうになる
イルダとヨランダはビームカノンで攻撃するもmark2のIフィールドに防がれる
「なら、これはどうだー」
ジーナが最後に残ったファンネルミサイルを発射mark2の右手首に命中する
「ここ!」円陣はmark2からレールガンを奪うとスラスター全開でmark2から距離をとる

「おのれ!」mark2は拡散ビーム砲をサイコガンダムに打ち込もうとするも
「こっちが先だ、ルイーズ!ハイメガキャノン!」
大角とルイーズ、二機のZZ型がハイメガキャノンをmark2目がけて発射する
Iフィールドではじき返すものの、ビームの衝撃でmark2は後ろに後ずさりする
「馬鹿め!」mark2はフィンガービームを発射、二機のZZ型に命中する
「まだまだまだあ」3機のキュベレイ量産型がビームカノンを連射、mark2のIフィールドが弱体化したのか
mark2は少しずつ被弾していった

「勝負をかける!ハイ・メガ・バズーカ100%!」
アリダは出力を上げ、同時につぐみは照準を決めた
mark2はサイコの作戦が分かったが対策が間に合わない
「ハイ・メガ・バズーカ100%シュート!」

巨大なビームの光の束がmark2を飲み込んでいくが致命的なダメージを与えることは出来なかった
逆に体の各関節部からスパークが起こり力の抜けたサイコガンダムは膝をつく
さっきの高速ミノフスキー粒子大量発射の負担が大きすぎたのだ
mark2はダメージを受け核廃棄物貯蔵庫の穴のすぐそばまで追い込まれていた
勝ち誇ったようにネイルは叫ぶ「あと一歩、そうあと一歩が足りなかったようだな!」

しかしネイルに穴へ落とされた、アレハンドラのクィン・マンサが現れた
mark2を羽交い絞めにしめ、穴の内壁を蹴って穴の中に飛び込んでいった

0613通常の名無しさんの3倍
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2020/09/19(土) 22:45:32.19ID:f2ax/T4M0
人の在り方そのものが欠落している

自分以外の人間が存在していることが理解できなくなっている
0614通常の名無しさんの3倍
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2020/09/20(日) 10:01:21.96ID:E66VM/x10
クィン・マンサはmark2と共に地下深くに落ちていく

落ちていく途中、ネイルは空を見た。そして彼はアクシズに送られた理由を思い出した
連邦はアクシズで反物質兵器の研究が行われているとにらんでいた
しかし、彼らはアクシズの移動手段として反物質推進装置の研究を行っていたのであった
逆に先に反物質兵器を完成させたのは連邦である
連邦は反物質兵器を作るため、アクシズの脅威をねつ造するためありもしない兵器の探索をさせたのだ
そんな自分に接触したのはエウーゴの若手将校だった
彼の指示のもとある人物の逃亡を支援したが、その二人の記憶はすでに彼の記憶にほとんど残っていなかった
ネイルは捕まり、強化に次ぐ強化で記憶はほとんど失われてしまったからだった

彼にとって目の前の任務だけが生きる全てである
「反物質爆弾の脅威を世界に示すために、大惨事を起こす」
mark2を動かし無理やりクィン・マンサを引き離そうとする

落ちながらアレハンドラは自分の罪に向き合っていた
多くの兵士が反物質爆弾の犠牲になった。発生したガンマ線はこの地を人の住めない土地にした
強化人間としてネイルを強化しすぎた結果、人でないモンスターにしてしまった
脳改造までしてしまった以上、彼はもう人間に戻ることは出来ない

「俺は、まだ任務を果たしていない。お前は、邪魔だ」
ネイルは叫び、mark2の頭部ビーム砲をクィン・マンサの頭部に当てる
アレハンドラはペンダントを握っていた「あなたがそれをする資格はあります!」
mark2はビームを発射、クィン・マンサの頭部を吹き飛ばす
そのビームはアレハンドラのペンダントを焼き、その中の反物質が対消滅爆発を起こす

地下5qで起きた対消滅爆発は核廃棄物貯蔵庫の坑道を崩して施設を自壊、あとは直径30qの窪地が残された
mark2もクィン・マンサの地下深く埋もれているはずである、もし原型が残っていればだが
「生きて責任をとるべきだったんだよ…さみしいよ」アリダは目を閉じ口惜しそうに言った


数時間後にはガルダが来て円陣たちは武装解除される
ネオジオンの最高機密の情報をあげなかったことを上層部は問題にした
円陣はその総責任者にして軍事裁判を受けることになるだろう
その前にやらなければならないことがある

戦闘艦ツンドラにはジーナ、イルダ、ヨランダ、そしてルイーズが乗っていた
既に連邦はルイーズの存在に気付き始めている。これ以上彼女をかばうことは出来なかった
彼女が連邦にいた事実は抹消した。ZZイーグルはつぐみが乗っていたことになっている
衛星軌道上ではギマ・ガデスの戦闘艦ロンドラが待機、ツンドラをエスコートすることになっている
連合艦隊は2艦を見逃す話もついている。彼女たちは無事サイド3に戻ることが出来るだろう

ツンドラは上昇を始める。円陣のサイコガンダムは手を振っていた
0615通常の名無しさんの3倍
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2020/09/21(月) 22:53:33.06ID:e6S75aDD0
機動戦士ガンダムZZ異聞最終話(26話)「閉ざされた日々を越えて」
「ルイーズ、なんで手を振らないの?」
イルダが不思議そうな顔をする。ジーナもヨランダも同じようにルイーズをのぞき込む
「私は帰ってくる。なにがあっても地球に帰る」
連邦にマークされている彼女たちが地球の地を踏むのは、現状ではほとんど不可能といってもいい
「それに帰っても円陣はもう…」
ルイーズはイルダの言葉を聞いていないふりをした。それは認めたくない言葉だったからだ

半年後、某連邦基地の近くのバー、大角と仮面の男がラーメンをすすっている
「大角はもうMSに乗るつもりはないのか?」
「ああ、未練はないよ。今の仕事で満足している」
「スカウトに来たんだぜ。今度作られる部隊になら腕を生かせる」
無理に明るく振舞う仮面の男だが、大角は視線をそらしグラスを飲む。
「…円陣を見たらな、パイロットをやる気にならないんだよ」

月面フォンブラウン市連邦基地オフィス
アデナウアーがガネシャ艦長のオフィスを訪問していた
「珍しいなお前が来るなんてな」
「頼まれたものをお前に渡しに来ただけだ」
アデナウアーの後ろから女性が現れる。それはガネシャ艦長の知っている女性だった
「コンスタンス…」かつての部下の強化人間がそこにいた
「艦長…」私は帰ってまいりました、と言おうとしたが言葉にならなかった
ガネシャ艦長は泣きじゃくるコンスタンスに近寄ってなだめる
「生還したな、よくやった…お帰り」

「詳しいことはコンスタンスに聞いてくれ。もう一度言っとくが俺は頼まれただけだからな」
「まさか、円陣か?」
「そうだ」アデナウアーはそっけなくいった

あの時アデナウアーはガルダに乗って円陣たちの武装解除に来ていた
…それは表面向きで本当は円陣の隠ぺい工作に加担していたのだ
アデナウアーが書類を詐称して入れた人間が実はネオジオンの最高機密だったなんてことがばれると彼も
逮捕されかねないからその口裏合わせに奔走していたのだった
コンスタンスも同様に工作でネオジオン所属の経歴を消去され、NTMS部隊所属と書き換えられていた

しかし、その結果連邦の怒りを一人で買うことになった円陣は軍事裁判で禁固13年の判決を受け収監された
現在の円陣の動向は誰も知らなかった
0616通常の名無しさんの3倍
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2020/09/22(火) 23:33:02.46ID:1Q8gnRX40
再び、地球の某連邦基地付近

「おい、ここはどこなんだ?」
仮面の男は大角に連れられて軍の施設のエレベーターで地下深くに向かっていた
開いた扉の奥には複数のMSが保管されていた。中にはかつての戦いで一緒に戦った機体がある
「NTMS部隊を始めNT用MSは現在、複数の極秘施設で封印されている」
「うわさは聞いていたが…でもなぜだ?俺たちはそんなにヤバい存在なのか?」
「コロニー落としの被害を減らし、対消滅爆発を阻止したんだ。連邦政府の中には俺たちを危険分子とみなす
人間がいてもおかしくない。反物質同様規制すべきだと考えている上層部の人間は多い」

ダークフィールド作戦及びセミパラチンスクの戦いに参加したMSはサイコミュ、またはバイオセンサーが
搭載されていた。戦いが終わった後、それらだけでなくサイコミュ等が付いたMSは全て連邦に収容され、
そのほとんどがガンダムだったことから後に「ガンダム狩り」と言われることになる

一方、反物質はセミパラチンスクの惨劇が引き金になり、製造や保管などの規制が強化されることになった
アレハンドラの目論見はある程度成功する形になった
核融合炉は設計を変更され、反物質が生み出せないよう小型化が推進されることになる
皮肉にもそれが宇宙世紀100年以降の小型MSの開発のきっかけになるとはこのときは誰も思わなかった

「俺はそれでいいと思うんだ」
大角は意外なことを言った
「今のまま進めばNTを兵器に使う人間が出てくる。ファンネルなんてものじゃない。もっと恐ろしい
何かに使われるかもしれない。そうなれば反物質以上の脅威になる」
大角の言葉を仮面の男は静かに聞いている。

「だからMSが封印されるのはむしろいい事なんだ。NTはそんなことに使われる存在じゃない
じゃ、何だと言われてもわからないけど、もっとNTが増えたら多分人々の考えが変わってくる
兵器にしよう、なんて言う人はいなくなると思うんだ。そうなる時間が今は必要なんだと思うんだ」
彼の後ろには封印されたZZ量産型とZZイーグルがあった

仮面の男はサイコガンダムmark2を動かすための道具になったネイルの事を思い出している
自分を含め今のNTはああなる可能性を排除できないのだ
NTが戦争の道具以外の価値がなくなれば、あっという間に淘汰されてしまうだろう

「そうだな。でも俺はそんなお前たちを守るために戦う。そんなのがいてもいいだろ」
「すまん。わがままを聞いてもらって」
戦わない、という戦い。一見矛盾したように見えるが大角は未来を見据えている
彼は正しい、考え方は違うが彼は未来を見据えている
仮面の男は彼を戦いに戻すことはあきらめることにした
0617通常の名無しさんの3倍
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2020/09/23(水) 23:25:55.27ID:zNpmRtBG0
再びガネシャ艦長のオフィス

「我々はハマーンのシナリオに踊らされたのかもしれんな」
アデナウアーの言葉にはいつもの強気が認められない、とガネシャ艦長は感じた
「ハマーンはジオンからザビ派を切り離したかったのだろうな。一方ではコロニーと友好関係
を結び、もう片方では過激なザビ派にクーデターを起こさせて排除する。いまやスペースノイドは
一致団結してジオンを支持している。…見事に乗せられたよ」

「しかし彼らはバラバラでろくに戦えないと思うのだが」
「そうとも言えない。今になって複数のネオジオン残党が再統合する流れが出てきている
ハマーン派が共和国に恭順した時には、対立する残党には戦力などほとんどない状態だった。でもあの男が
現れてから残党は息を吹き返しつつある」
「誰なんだ?」
「シャアだよ。シャア・アズナブル」

ハマーンが倒れた後スペースノイドは連邦の弾圧を恐れ新たなカリスマが必要になった
そこで選ばれたのがダイクンの子にてエウーゴの代表であるシャアであった
シャアは残党群を支配するとネオジオンの技術者をアナハイムに送りこんで新たなMS部隊を編成し始めた
さらに極秘にジオン共和国から資金の提供があったともいう
今やシャアはかつてのカラバと同じぐらいの規模の組織の長となっていた

「ハマーンが下地を作りそこにシャアがうまくはまった感じだな。本当にこの二人は対立していたのか?」
アデナウアーは不愉快そうな顔をする。
彼は力のある人間を見ると機嫌が悪くなるのを、旧知のガネシャ艦長は知っていた

「そういえば、アレハンドラの反物質弾はどうなったんだ?」
アデナウアーの機嫌を取るため、ガネシャ艦長は話題をそらす…が
「さあな。俺にもどこに行ったのかわからんよ」
武装解除したのはアデナウアー本人なのにそれを言うのか、ガネシャ艦長は思った
「もし俺があれを持ってたらなアクシズに仕掛けてシャアごと爆破してやるよ」
冗談か本気か分からないことをアデナウアーは皮肉交じりに言った
多分本当は連邦が彼から反物資弾を取り上げて管理しているのだろう、とは思うのだが…

皮肉が言って気持ちを切り替えたのかアデナウアーはまた冷静に戻った
「とにかく今は連邦内のザビ信仰者を一刻も早く全員検挙することだ。連邦内の情報が彼らに
流れている現状ではとても戦いにならないからな」

「ライジングや円陣がいればな…」
最後にアデナウアーがそう一言言って部屋から去っていった
0618通常の名無しさんの3倍
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2020/09/24(木) 22:36:56.27ID:K4/TFAQO0
それから13年がたった

宇宙世紀102年

シャアが復興させたネオジオンは連邦に戦いを仕掛けてきた
アクシズこそ落下を阻止できたものの5thルナは落とされラサは消滅した
ジオン共和国は自治権を放棄したものの、テロ組織の攻撃はいまだに続いている

東京巣鴨戦犯収容所
一人の男がそこから出所した
「うーん」背伸びして空を見る。男の上には桜の枝があった
サクラにはつぼみが付いていたが雪が積もっていて開花しそうにない
5thルナ落下の異常気象によるものなのだろうか

「おーい」彼の後ろから声がする
振り返ると長身の男が立っていた。しかし彼には見覚えがない
長身の男は彼に何かを投げる。「仮面…?」ようやく彼は男が誰なのか分かった
「久しぶりだな、円陣」その男はほほ笑んだ

「お前、もう仮面をつけなくなったのか?」
円陣は元仮面の男に歩きながら話しかける
「まあな、この仮面は願掛けみたいなものだったし、願いはかかったからな」
元仮面の男はそのために地球を遠く離れたことをしゃべりだす
「お前、そんなに能弁だったのか?」円陣は男の変化に少し戸惑った
でも10年たったら人間も変わるのも当然か

元仮面の男の話が小惑星を越えたあたりでと隣にバスがやってくる
「おやおや、こんなところで男二人ですか?」
「変態だ変態だっ」「おまわりさーん」「ふふふ、お楽しみだな」
声に聞き覚えがある…?バスの方を見ると、アリダ、ジーナ、イルダ、ヨランダがこっちを向いている
「お帰り円陣」

ジーナたちは20ぐらいにしか見えなかった。
「私たちクローンは年の取り方が他の人と違うみたい」
だから偽造パスポートを作ることで簡単に入国できたのだそうだ
もっともジオン共和国の自治権返上で彼女達へのマークはすでに無くなっているのだが

「俺が今何をやっているかわかるか?」
乗り込んだ二人に運転手の大角が問いかけるが、円陣はちょっと思いつかない
「NT能力者を探している、というかカウンセリングだな」
エゥーゴでやっていたことを大角は続けていたのか、と円陣は思った
「アクシズ・ショックでな、どうも多くのNT能力者が生まれているらしんだ。だけど彼らはそのことを
話しかける人がいない。そんな困っている奴を見つけてNTってこうなんだよと話しかける。
それだけだけどそれで彼らは安心するんだよ。そんな人が1万人以上いる」

少しずつだけど時代は変わり始めている。円陣はそう感じた
0619通常の名無しさんの3倍
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2020/09/25(金) 22:36:43.59ID:3r2c1jS+0
「そのペンダント、持ってるんだね」
「うん。円陣が来たら渡さないとね」
そう言いながらつぐみは料理を作っている。ルイーズはカウンターでつぐみを眺めていた

つぐみはセミパラチンスクの戦いの後連邦を辞め、横須賀にある実家の飲食屋を継いでいた
その時、円陣からペンダントを渡されていたのだった
彼女の名はレナエル。ネイルとなったかつての先輩クロード隊長の恋人だった女性だ
つぐみは彼女の親を探してほしいと円陣に言われたのだった

「なんで円陣は彼女を姉だとつぐみに言わなかったのかな」
ルイーズもまた20才ぐらいにしか見えない。それでも地球では調査船の艦長として地殻の測定を行っている
彼女もまたつぐみの手伝いでレナエルの親探しに関わっていた
「彼女の家庭の事情もあったのでしょうね。子供の時に離婚して別々の親に引き取られ、再開したのが
連邦軍だもんね。アクシズ潜入のスパイ活動じゃお互いの事も分かり合えないでしょうし」
「あの時代のアクシズは陰謀とかいっぱいあった時代だからね」

円陣がアデナウアーに渡したディスクは、洗脳される前のクロード隊長が作成したもので
レナエルが部屋から持ち出して円陣に渡したのだった。しかしそれは洗脳されたクロード、つまり
ネイルの知るところになり、円陣の前でレナエルはネイルに処刑されてしまう。そして更に
洗脳されたネイルはレナエルは円陣に処刑されたと刷り込まれてしまった

旗艦アレハンドラが降伏した時、同名の艦長アレハンドラはネイルの記録を残していて
このデータの複製は何故かアデナウアーからつぐみに直接渡されている

「でもなんでこの情報をわざわざつぐみに渡したの?」
自分の中のイメージとアデナウアーがつぐみにやったことが全く違うのにルイーズは納得いかない
「もしかしたら罪滅ぼしだったのかもしれないわ。あの作戦を立案したとも言われているからね」
「罪滅ぼしねえ…気難しいけど、実は情に厚い人間だったかもということ…?」
でもそのもっとも情をかけたはずの娘にアデナウアーは粛清されてしまった
「シェークスピアの悲劇のごとし…か」
ルイーズは自分が皮肉を言うことが出来たのに少し驚いた

「…うんうん分かった。こっちもそろそろ」
ルイーズは頷く(つぐみごめんね)と、つぐみに嘘をついた
「つぐみ〜、玄関に誰か配達人が」
「え?」
来て来てと店の玄関につぐみを連れてくるルイーズ
ほぼ同時に玄関の前にバスが止まってバスから男が下りてきた
「え?」「え?」
円陣とつぐみ、13年ぶりの再会であった
0620通常の名無しさんの3倍
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2020/09/26(土) 11:49:15.85ID:CGCc+9A80
円陣からつぐみに渡したペンダントには
レナエルの顔写真が入っていた…という
説明が抜けてました。すんません
0621通常の名無しさんの3倍
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2020/09/26(土) 22:51:40.73ID:SBwJTx9b0
「つぐみ…」
「姉さんのことはお父さんに伝えたわ。お父さん、円陣に会いたいって言っていたわよ」
円陣もつぐみも言葉が続かない。13年の別離が距離でも作ってしまったとでもいうのだろうか

口火を切ったのはつぐみだった
「もう、たまには格好つけてよね。13…年間…待っていたのよ…」
泣きそうになるつぐみを抱きしめて、円陣も泣きながらキスをした
つぐみからもらったこの感触だけが、無限に続くように思われた禁固刑を耐える力になった
円陣にとってつぐみに感謝を示すたった一つの方法だった

店は貸し切りで互いに13年感動していたか報告する会になった
つぐみも話に参加したためアリダとルイーズが料理を作っている
「でもアリダがこんなに料理がうまいなんて知らなかったわ」
「まあ、旦那がインスタントラーメンだけじゃダメだなんて言うからぼくは修行したのだよ」
え?アリダ結婚していたの?ルイーズはちょっと信じられないという顔をした
「そうそう聞いてるよ。源八、サナムに取られちゃったのね」
と源八とサナムの結婚写真を見せるアリダ
「まだあたしは好きって言っていない、ノーカンだよあたしはセーフ!!」
「ぼくはNTLなんて初めて見たよ。NTLってホントにあったんだね」
「くっ…」ルイーズは沈黙するしかなかった

宴会は夜中まで続き、誰かが「そろそろだよねっ」と言い出して玄関から外に出る
「そうだよー、そろそろだよ」と一人また一人と外に出てくる
全員がそろい上を見るとはるか向こうに宇宙港ペンタが見えた
セミパラチンスクの戦いは連邦の新型爆弾の事故と報道され、あの戦いを知っているのは円陣たちを覗けば
宇宙港ペンタしかいない。彼らはあの戦いの思い出していた

「あの戦いの後、連邦は反物質、サイコミュ技術、ガンダムと次々先端技術を封印している
もう少ししたら連邦の技術革新はなくなって停滞の時代が来るかもしれないよ」
みんな分かっている。これから社会はどんどん不安定になっていくことを

「俺はあきらめないよ」は円陣は落ち着きながらも強い口調で喋った
「13年間未来を信じて耐えてきた。そうしなきゃ俺は生き残れなかったと思っている」
ルイーズ、イルダ、ジーナ、ヨランダもうなずく
「今は耐えるときかもしれない。プライドをすべて捨てないといけないのかも知れない
でも生きたいと思って言う限りは人は滅ばないと俺は信じている」
つぐみが円陣に寄りかかってくる。円陣はそのつぐみを柔らかく抱きしめて空を見た
そこには月が、木星が、そして銀河が見えた

宇宙世紀102年、人は黄昏の時代に生き、不安を未来への希望で飛び越えようとしていた
0622通常の名無しさんの3倍
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2020/09/27(日) 22:26:15.32ID:9H63cXqG0
機動戦士ガンダムZZ0088 Westeland は今回で終了です

後誤植報告

13年感動していたか→13年間どうしていたか
NTL→NTR
円陣たちを覗けば→円陣たちを除けば

ホントに誤植の多い作品でした
誤植とかいろいろ手直ししてどっかにアップ出来たらいいんですけどね…
それではどうもありがとうございました
0623通常の名無しさんの3倍
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2020/10/09(金) 18:30:16.72ID:8zHq5XPx0
アリダ「ルイーズ文学賞おめでとう」
ルイーズ「あれは別のルイーズさんだから」
アリダ「そうそう君はNTRされたほうだね」
ルイーズ「うっ…」
0624通常の名無しさんの3倍
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2020/11/03(火) 22:39:18.03ID:hbgWH1Xj0
5%

政府高官が乗ったコロニー間用宇宙船が謎のテロ組織に乗っ取られた
連邦は弾関するべくMS部隊を派遣するが敵はブースターを用意していて
接続された宇宙戦は地球圏から脱出してしまう
テロ組織は地球軌道上のトロヤ群に向かう
続けて追うMS部隊は小惑星群の中に巨大な建造物を発見していた
かつて1年戦争の残骸だったものがここに送り込まれ一つの星になっていたのだ
地球の質量の5%もあるこの星は低重力を持ち一つの生存圏として機能していたのである
テロリストは旧ジオン残党でジオンはこの星の占拠を狙っていた
0625通常の名無しさんの3倍
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2020/11/04(水) 00:40:41.52ID:CZyCU7fx0
アルティメットゴッドストライクフリーダム

・ゼウスビームライフル×2
一撃で惑星を破壊するほどの威力
・クスィフィアスΩ×2
隕石の衝突に匹敵する威力を持つレールガン
・カリドゥス神
一撃で太陽系を消滅させるほどの威力
・ゴッドドラグーン×666
思考&超高性能AIにより自動で敵を追尾し殲滅する。
・ディメンジョンディストーションビームシールド
次元を歪ませる事により全ての攻撃を無効化する
・ライトニングヴォアチュールリュミエール
光速の10000000000倍以上もの速度まで加速可能。多次元宇宙のどこへでも自由自在にワープ可能
・オリハルコンPS装甲
超新星爆発すら耐える装甲。全ての攻撃を吸収しエネルギーに変えてしまう
・インフィニティデュートリオンエンジン
無限動力炉。超大質量ブラックホールの10000000000000倍以上のエネルギーを生み出す
0627通常の名無しさんの3倍
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2020/11/04(水) 21:52:07.23ID:dMOEedrQ0
>>624続き
宇宙世紀初期、小惑星帯から多くの小惑星が地球圏に地球に送られた
資源が確保できる小惑星は地球圏に留め置かれてソロモンやルナツーになり、
取れないと判断された小惑星はトロヤ群に送られ一か所に集まられた。
数十年の間に複数の小惑星同士が重力で一体化し、「5%」という名の星になった
更に一年戦争での多くのデブリがここに誘導されて表面に積もっていったのだ

そしてこの星にも人間は住んでいた。
ジオンにも地球連邦にも距離を置く人間がこの星に住んでいたのだ
0629通常の名無しさんの3倍
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2020/11/06(金) 21:41:56.30ID:AVzqqvXL0
この星に住んでいる人は「ヘクトマイル」と呼んでいた
直径160qの星は彼ら「発掘者」が半ば脱法的に住んで居たのだ
この星では連邦軍が軍事演習を行っていた
発掘者はその隙をついて残骸から使えるものを回収していたのだ
0630通常の名無しさんの3倍
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2020/11/28(土) 20:10:00.53ID:pY27HkpR0
渋にあげました
サブタイトルは変更しています
Wasteland→Gammaruinsでどっちにしろ荒野なんですけどね
あと登場人物の名前を変更したり本文を再構成しました
よろしければ読んでください
0631通常の名無しさんの3倍
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2020/12/14(月) 02:44:36.99ID:pFDxthcJ0
僕らのガンダム物語 SEED新章
C.E.114年、4月
中学2年生のトラノ・クラインは友人のローザと共に部活で作業用MS「月光」を製作していた。
その日2人は一年かけて完成した月光の起動テストを行っていた。
「100%だ!早く起動しよう!」
興奮の余りトラノの腕を引くローザ。
「ひっぱるな」
トラノはぶっきらぼうに流しながら月光を起動させた。

その頃シーカーズと名乗る3人組がMS「シーカーロボ」を使い銀行を襲撃しそこに居合わせたトラノの母ナビュを誘拐する。
3人組のリーダーであるシージョはオーブの巨大企業モルゲンレーテに対して幻の宝Nジャマーを要求。
オーブ軍により厳戒態勢や避難指示が引かれ事の事態を知ったトラノは月光を起動させる。
「相手は倍以上大きい本物のMSなんだよ!勝てるわけがない!」
ローザが必死に説得するも月光はシーカーロボの元へ向かって行った。

「Nジャマーはまだかしらー、早くしないと町中で暴れちゃうわよ」
オーブのショッピング街に居座るシーカーロボとその右手にはナビュが握りしめられオーブ軍も手出し出来ない状況が続いていた。
シーカーロボの死角に近付きナビュ奪還のタイミングを狙うトラノは引き抜いた街灯をナビュを掴む右手めがけて投げつけた。
突然の出来事に驚くシーカーズはナビュを放してしまう。
「トラノ!あなたどうして!」
落下するナビュをキャッチし逃走するもシーカーロボから放たれた小型ミサイルの衝撃で転倒。
「私に楯突く可愛らしいロボットちゃん、黙って人質を返しなさい」
3倍近くの巨体に臆せず抵抗する月光。シーカーロボがトラノのコクピットを潰そうとしたその瞬間、腕のような物が2つシーカーロボのメインカメラに衝突し転倒させる。2つの物体は宙返りし月光の両腕と合体する。
「腕だと!」
状況が理解出来ず困惑するトラノ。
「ジャンプして左のレバーを引け」
突如顧問の教師ジョンから通信が入り咄嗟に指示に従うとどこから射出された物体が月光のメインカメラと両足と合体した。
「大きくなったからってなんなのさ、お前たち!やっておしまい!」
態勢を整えたシーカーロボが月光に襲いかかる。合体した事によって相手と同サイズになった月光は攻撃を凌ぎつつシーカーロボのメインカメラに拳を叩き込み大きく突き飛ばす。
「今だ、プラズマサンダーだ」
「何ですかそれは!」
「音声認識で出る、右のレバーを引きながら思いっきり叫べ」
覚えの無い機能が積まれている事に疑問を抱く暇も無いまま指示に従うと振り上げた両手からエネルギーの塊が雷の如く放出され数秒後には球体化、それをシーカーロボに投げつけショートさせる。
「トドメのブーストナックルだ!」
月光の右手を大きく振りかぶり、前に付き出す。
「ブーストナックル!」
トラノが叫びレバーを引くと付き出した右手が勢いよく射出される。
「シージョ様、これって」
「負けでやんすね」
「嘘でしょー!」
月光の鉄拳がシーカーロボを貫き撃破、シーカーズは空の彼方に飛んでいった。
しかし安心するも束の間、オーブ軍のMS達に囲まれてしまうのであった。
0632通常の名無しさんの3倍
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2021/02/01(月) 22:34:07.52ID:crMIvRcc0
そろそろSEEDの新作みたいんだけどね
0634通常の名無しさんの3倍
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2021/02/02(火) 09:53:17.49ID:ZH9V0bMK0
デュランダル議長のデステニープランは国家や民族の分断を加速して
地球はいくつもの組織に分断されてしまいそれから8年がたった
C.E.79年ニュートロンジャマーの脅威が去った南極で地球の状況を知ろうと通信を行う
都市が元連合の軍事国家に攻撃される
すでに世界は軍事国家だらけになってしまい彼らによるサバイバルゲームが始まっていた
事実上の優生学、デステニープランを信じる彼らに他人を信じる心はない
窮地に立つ南極都市の前にガンダムが現れた
今まで不介入だったザフトがついに地球の治安を守るために守るために立ち上がったのだ
ガンダムとデステニー軍事国家との間に戦いが始まった
0635通常の名無しさんの3倍
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2021/02/04(木) 07:48:14.67ID:aU04+eou0
ガンダムの攻撃でデステニー軍は撤退した
南極都市に駐屯するザフトだがこの都市がある種の実験のための都市であることが判明する
そしてMSの開発施設があることが判明する
ザフトの調査隊の前に新たなMSが現れ攻撃を始める
ガンダムの姿をしたそのMSはザフトのガンダムを圧倒した
「これではやられるっ」
とザフトガンダムのパイロットが叫ぶ
その時新たなガンダムが現れ敵のガンダムの攻撃を跳ね返した
0636通常の名無しさんの3倍
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2021/02/05(金) 11:35:40.62ID:zeYRq0/j0
「ジョオ、攻撃をやめるんだ」
ザフトに加勢したガンダムのパイロットが叫ぶ
「ダメだテンリン、俺の力を示す時が来たのだ」
「この二機は仲間なのか」
ザフトはテンリンのガンダムを押さえ込んだ
これをきっかけにジョオは戦闘を開始した
彼のガンダムは次々とザフトのMSを倒していく
「手を離してください、あいつは俺でないと」
叫ぶテンリンにザフトのパイロットが答えた
「ダメ、今はあなたの事が信じられない」
それは女性の声だった
0637通常の名無しさんの3倍
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2021/02/06(土) 05:15:24.98ID:99qGFpE20
ザフトガンダムを破壊直前にまで追い込みながらジョオのガンダムは止めて南極都市から撤退する
ザフトMSに押さえ込まれたガンダムの中からテンリンはザフトの女性パイロットに告げる
「南極都市には爆弾が仕掛けられているが僕が解除した」
ザフトが調べるとテンリンの話は事実で都市を破壊するのに十分の爆弾が仕掛けられていた
都市から住民を避難させるため近くに降下したザフトのミネルバ級が南極に派遣された
住民を収容して避難後、ザフトは南極都市を調べようとするが再び現れた連合MSと戦いになる
ザフトのMSの奮戦もむなしく連合側は爆弾を再起動させて南極都市は壊滅するのだった
0638通常の名無しさんの3倍
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2021/02/07(日) 08:48:22.49ID:xdjYh+lc0
壊滅した南極都市を後に避難民を乗せたミネルバ級はオーブを目指す
テンリンをはじめ避難民は南極都市の実情を知る生き証人であり情報収集が始まった
ザフトのスタッフが驚いたのはテンリンが少女だったことである
パイロットスーツではボイスチェンジャーで声を変えていたので気が付かなかったのだ
「まさかブーステッドマン?」
ザフトは彼女を様々まで調べたが強化された痕跡は見つからなかった
しかし彼女の代謝はコーディネーターを上回る
一対一での格闘ではテンリンは次々とザフトの戦士を抑え込んでいた
ザフト兵が言葉を失う中テンリンは口を開く
「私たちはデステニープランで地球中から選ばれた存在です
 上の人間は私たちをハイナチュラルと呼んでいました」
0639通常の名無しさんの3倍
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2021/02/08(月) 07:28:27.73ID:CwSwIciw0
C.E.71、ザフトのデュランダル議長は討たれ彼の推奨するデステニープランは絶たれたように見えた
しかしデステニープランは過去の地球の優性論を呼び起こし、弱体化した連合国家の為政者たちに
国家を支配する制度として次々と採用されていった
デステニープランに賛成する国家と反対する国との間で地球は内戦が始まった
ザフトは内戦に干渉することができず被災民に食糧支援しかできなかった
南極都市も彼らのSOS をキャッチしたザフトが支援部隊を送り出したのだ
0640通常の名無しさんの3倍
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2021/02/09(火) 13:25:04.17ID:9+RAX5H40
地球上で支援物資を下ろしたザフトの部隊は宇宙に帰還するためにオーブに到着する
彼らはオープで補給を受けたあと宇宙に向けて発信するのが常になっていた
南極都市からの避難民はガンダムのパイロットだった少女を除きオーブで預かることになった
少女たちを育てた科学者はザフトが来る前に逃亡していた(爆弾を仕掛けたのも彼らである)
しかしハイナチュラルである少女テンリンはミネルバ級に置かれることになった
南極都市の事を知っているのは事実上彼女だけでありザフトは地球圏の詳しい動向を知りたかった
彼女の乗るガンダムもまたザフトから見れば未知のテクノロジーの塊であり関心があった
0641通常の名無しさんの3倍
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2021/02/11(木) 12:10:55.61ID:wd64frzC0
テンリンには監視役としてヒスイがついていた
彼女は南極都市でテンリンのガンダムを押さえ込んでいたMSのパイロットである
オーブに来てからテンリンは聞かれたこと以外は生活に関係あること以外は喋らなくなっていた
南極都市の住民を人質に足られているから黙っているの?とヒスイは考えている
ヒスイはテンリンをドライブに誘った
海岸線につれていくとテンリンは緊張がなくなったのか自分の身の上を喋りだした
「私はバミューダの生まれなの」
C.E.以前に起こった地球規模の地殻変動でバミューダ付近は様々な島が生まれていた
彼女はその島の出身だという
話を続けようとするテンリンだが車の通信機がブザーを鳴らしてさえぎった
「ヒスイ、今すぐもどれ!基地が何者かに攻撃されている!」
0642通常の名無しさんの3倍
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2021/02/13(土) 06:36:46.06ID:K1C93K7Y0
南極都市を襲った謎の敵がオーブに現れた
その姿はかつての地球のMS、レイダーやカラミティの系列らしいが人の体型から離れている
そのプロポーションは8年の間に地球の兵器の概念が変わったことを示しているように見えた
対するザフトのMSはジンやザクの正統進化型であり、本格的な戦闘のため重武装化していた
もっとも南極都市の戦闘で指揮型のガンダムタイプを含め多くが修理中でその穴を
オーブ製MSが埋めている
双方の戦力は均衡していたのか一進一退の戦いが続いていた
ヒスイとテンリンが基地についたとき基地の職員は驚きの声をあげる
「なんだあれは?」
テンリンたちが見ると敵の中からガンダムが現れザフトのMSと戦闘に入っている
そのガンダムは南極都市で見たガンダムとはまた別の機体であった
「あいつが来たのか」
テンリンはヒスイの手を払うとテンリンのガンダムに乗り込み起動させる
0643通常の名無しさんの3倍
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2021/02/14(日) 15:14:23.04ID:kN8WJeNH0
敵MSの一派は南極都市の避難民に向かう
その前にテンリンのガンダムが立ち塞がった
敵MSは目標をテンリンに変え襲いかかった
テンリンは瞬く間に敵の半分を破壊する
「ガンダムのポテンシャルをフルに使って…」
ヒスイは驚きが隠せない
事前の調査ではコーディネーターでもあの機体の性能は扱いきれないと結論が出ていた
それをハイナチュラルであるテンリンはいとも簡単に全開にまで引き出している
遺伝子を強化されていない人間がなぜこんな力を持つ事が出きるんだ?
私たちはまだ知らない事があるのか?
ヒスイは何か怖いものを感じた
0644通常の名無しさんの3倍
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2021/02/15(月) 14:18:30.60ID:naix+71u0
敵の一団からガンダム型が現れテンリンに挑む
ヒスイは敵のガンダムを見て驚く
「あ、あれは南極都市に現れたガンダムではない!どういうことなんだ!」
基本構造はテンリンのガンダムと変わらない
しかし細部が違う。敵のガンダムはテンリンの機体に比べてどこか高機動のようなイメージがある
「なぜ仲間を殺した!」
テンリンは物騒なことばを敵に浴びせる
ヒスイたちが来る前に南極都市では暴動があり研究所では多くの死者が出ていた
あの死者はあのガンダムが…
「…ああなるのが負けたものの運命だ」
敵のガンダムから通信が聞こえた
彼もテンリンと同じぐらいの年齢の少年だった
0645通常の名無しさんの3倍
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2021/02/17(水) 09:03:37.43ID:BEPNiwEr0
「うわあああああ」
大声をあげてテンリンは男に飛びかかった
しかしテンリンのガンダムは敵のガンダムにいとも簡単に押さえ込まれる
「ハイナチュラルランキング3位のお前が1位の俺に勝てるわけがないだろう」
「うるさあああい」
食い下がろうとするテンリンだが全く相手にされずに蹴り飛ばされる
ヒスイたちのMSは攻撃する隙を見いだせない
「これがコーディネーターでない人がだす力だというのか」
男のガンダムはテンリンに近づいてくる
「とどめだ」
「ふざけんじゃねえ」
男のガンダムの前に別のガンダムが現れた
南極都市でみたジョオという男の乗るガンダムだった
0646通常の名無しさんの3倍
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2021/02/18(木) 16:24:11.11ID:J7J2nyL80
「今度はNo.2か」
男は乱入してきたガンダムを睨む
ジョオはなにも喋らずにサーベルを握っていた
「お前も俺が憎いのか、そうだろうな」
男はジョオのガンタムに斬りかかる
「たがナチュラル復権の為なら俺は非常になる」
男の剣の一撃はジョオのガンダムを弾き飛ばす
「俺の一撃一撃にはナチュラルの怒りと悲しみが込められているのだ」
声から若い男と想像されたがその声には年齢からは想像できないほどの悲しみが感じられた
南極都市でジョオの力を思い知らされたヒスイだがこの男の力は明らかにジョオを上回る
「やらせるか」
ジョオと男の戦いに誰かが割り込む
「お前だけは私が!」
テンリンのガンダムが斬り込んできた
0647通常の名無しさんの3倍
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2021/02/21(日) 16:02:52.48ID:T2WIKHPH0
「アルフィルク!貴方だけは!」
テンリンは絶叫する
テンリンのガンダムの攻撃をアルフィルクはあっさりと躱していく
「お前に何ができる?」
テンリンの死角に入ったアルフィルクはサーベルを突き立てようとするが殺気を感じて後退する
「俺もなりふり構わないからな」
ジョオのガンダムがテンリンの前に立っていた
「テンリン!奴を倒す手を貸せ!」
テンリンは無言で頷く
テンリンとジョオのガンダムは息の合ったコンビネーションでアルフィルクを追い込んでいく
0648通常の名無しさんの3倍
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2021/02/22(月) 23:12:07.53ID:6uNIsoVF0
アルフィルクのMSの動きがみるみる悪くなる
テンリンと戦う前にザフトのMS群と戦った為、バッテリーが底をつき始めていたのだ
戦艦の艦砲射撃がテンリンたちを襲う
ステルス性が高いのかこんな近くにまで敵が来ていたのにザフトに気がつかなかった
「残念だよ。せっかく三人揃ったのに」
そう言うとアルフィルクは撤退した
敵の攻撃が消えたときにはジョオのガンダムはテンリンの前から見えなくなっていた
一人残ったテンリンのガンダム
そのガンダムに銃を向けるザフトのMSたち
その間にはいるヒスイのMS
ザフトとテンリンの間に溝ができていた
0649通常の名無しさんの3倍
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2021/03/04(木) 18:18:45.31ID:OHvjGIcJ0
テンリンはザフトの戦艦に拘束された
彼女の持つ情報は必要だしかし彼女をガンダムにのせる事はできない
テンリンは条件を出した
「私以外の人間の安全を保証してほしい」
オーブ政府の人間が彼らに市民権を与え拘束しないことを約束してくれた
もっとも今の国際環境では出国できないのだが
今地球はデステニー国家とそれ以外の国家とで国交をとれなくなっていた
デステニー国家はデステニープランを実行していない国家と外交を持たなくなっていたのだ
テンリンをのせたミネルバ級はテンリンの生まれたハミューダ連合に向かう
そこは非デステニー国家だったが隣国が最大のデステニー国家であった
0650通常の名無しさんの3倍
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2021/03/06(土) 15:41:11.19ID:HBw2+BBa0
バミューダ連合に向かうザフトのミネル
バ級戦艦「ゲイラホズ」
テンリンは個室に軟禁されていた
ヒスイは鍵をかけられた部屋の前に立っている
彼女はテンリンを敵と考えることはできなかった
「ねえ、バミューダ連合ってどんな国?」
寂しいのかテンリンはヒスイの問いかけに答える
「…うどんが美味しいところ」
え?あそこってうどんあったっけ?
「カタクチイワシが美味しくて多くの日本人かこの国に移住したんだよ」
そういえばテンリンは何処か日本人らしい
突然ゲイラホズの警戒音がなる
「敵MSと見られる機体、急速接近中」
こんな何もない南太平洋で仕掛けてくるのか?
いやないから仕掛けてくるんだろう
ヒスイは気合いをいれて戦闘モードに入る
0651通常の名無しさんの3倍
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2021/03/11(木) 18:53:11.52ID:7A5BihOH0
ゲイラホズから発進するザフトのMS「メド」
ジン、ザクの流れを汲む正統派MSである
ひとつ違うのはグフのフライトユニットを装備し空を飛ぶことが出来る
ゲイラホズに接近する謎の組織のMS「ジャウト」
かつて地球で開発されたカラミティ、フォビトン、レイダーの要素を取り込んだ量産型MSだ
多機能であり効果的に運用するため人の形からはかけ離れている
飛行形態に変形しているジャウトは先端の大型ビーム砲を発射、メドは散開して回避する
テンリンは軟禁された部屋から戦いを見ていた
「あいつがいない…そんなはずは…」
突然海面からビームがでてメドに命中する
水面が割れて大型MAが現れた
「あいつだ間違いない」
テンリンは確信していた
0652通常の名無しさんの3倍
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2021/03/19(金) 19:33:55.10ID:ZvcU7Uvo0
テンリンは軟禁された部屋のドアのロックが外れていることに気がついた。
「ヒスイ…なのか?」
ならその好意に甘えさせてもらう
恐らくあの装備も一緒にゲイラホズにつまれているはず
アルフィルクのガンダムにはフォビトンユニットが装備されている
そのユニットの力でアルフィルクは水中を高速移動して攻撃を加えていたのだ
ヒスイたちのメドは水中戦装備をしていない
戻ろうとするととたんに射撃される
「見事に裏をかかれた」
その時ゲイラホズのカタパルトからテンリンのガンダムが出現した
ガンダムには様々な火器がセットされている
「テンリン、カラミティ装備発信します」
そう叫ぶとテンリンのガンダムは海に飛び込んだ
0653通常の名無しさんの3倍
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2021/03/23(火) 17:42:03.53ID:RyakD5GG0
メドに乗っているヒスイは最初ゲイラホズから何が発進したか分からなかった
肩に遠距離ビーム砲を二門、胸にスキュラが付いている
かつて地球側のカラミティガンダムに似ている
パイロットから通信が入る
「テンリン、カラミティ装備発進します」
え?テンリンなの?
テンリンのガンダムが海に飛び込むとしばらくして海が爆発した
その爆発の中から現れる敵のガンダム
こっちはフォビトンガンダムに似ている
「アルフィルク、もらった!」
海からテンリンのガンダムが現れ、バーニアを全開にして敵のガンタムに挑みかかる
0654通常の名無しさんの3倍
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2021/03/25(木) 06:40:22.40ID:Vksdfyp20
とりあえず上げてみます
0655通常の名無しさんの3倍
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2021/03/25(木) 18:10:57.72ID:ccKR3wJA0
テンリンたちの乗るガンダムはタスクガンダムという
ストライクとデュエルの統合発展型でアサルトシュラウド型強化パックで様々な環境に対応する
テンリンはカラミティパック、アルフィルクはフォビトンパックを装着していた
まだタスクは試作段階で新装備の評価が定まっていないから過去の機体に似せたパックを付けていた
しかし全てが過去の機体と同じというわけではない
テンリンのカラミティパックはミサイルが大量に装備されていた
それを海中で爆発させることでアルフィルクを海上に弾き出したのた
0656通常の名無しさんの3倍
垢版 |
2021/04/01(木) 13:16:58.12ID:71KB0KnZ0
海上に出たアルフィルクのフォビトンタスクにメド隊は集中攻撃を行った
しかしビームの軌道は曲げられ命中しない
メド隊の何機かはビームサーベルを抜刀しフォビトンタスクに斬りかかるものの
フォビトンタスクの鎌に返り討ちに会う
「接近戦はしちゃダメ!」
ヒスイがテンリンの通信を聞くと同時に海中から二条のビームがフォビトンタスクに向かって飛ぶ
出力が高いのかビームの軌道が変わらない!
フォビトンタスクにビームがかする
同時に海面からテンリンのカラミティタスクが現れた
0657通常の名無しさんの3倍
垢版 |
2021/04/02(金) 08:42:56.87ID:0OrTosaL0
海中でミサイルを全弾発射して軽くなったカラミティタスクは海上で急上昇する
「なかなか考えたな、テンリン!」
アルフィルクは鎌をテンリンに振りかぶるがカラミティタスクは突進する
「もらった!」
アルフィルクが叫んだその瞬間カラミティタスクは急制動をかける
フォビトンタスクのビームサイズの間合いにギリギリに入らない
カラミティタスクの胸が輝いていた
「スキュラ!」
マイの叫びと同時にカラミティタスクの胸から巨大な光がアルフィルクを襲った
0658通常の名無しさんの3倍
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2021/04/04(日) 17:56:26.10ID:JqJTEtSe0
「全開!」
アルフィルクはフォビトンタスクの出力をあげる
ビーム偏光フィールドはスキュラを跳ね返した
しかしその為にフォビトンタスクはバッテリーのほとんどの電力を消費してしまった
しかしメドにもカラミティタスクにも決め手は無くなっていた
テンリンはアルフィルクの撤退を見ているしかなかったのだ
カラミティはゲイラホズに着艦するしかなかった
メドのパイロットは黙っていた
コーディネーターよりハイナチュラルの戦闘力が上であることを認めるしかなかった
ヒスイは他のメドのパイロットの方を向く
「もういいでしょ。彼女は私たちと一緒に戦ってくれる。そうでしょテンリン!」
テンリンは後ろを向いたまま頷く
0659通常の名無しさんの3倍
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2021/04/09(金) 15:58:54.80ID:D/S8TH1c0
バミューダ連合
かつて地球規模での地殻変動が起こったときバミューダでは多くの新島が現れた
それをきっかけにその地域にあった複数の国が合併し連合国家が発生したのだ
世界中から多くの人材が集まりその結果例を見ない多民族国家になっている
ゲイラホズはパナマ運河を越えバミューダ連合に向かいつつあった
テンリンは軟禁を解かれている
オーブにいる仲間の生活向上をすることと交換にザフトの一員として戦うことになったのだ
「そろそろ訓練にいかない?」
ヒスイはテンリンを誘う
仲間になったとは言え他のパイロットはヒスイと距離をとっていた
相手はナチュラルである
それでいてコーディネーターより優れている
その事実が彼らに二の足を踏ませていた
0660通常の名無しさんの3倍
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2021/04/13(火) 13:48:37.38ID:Vbb5z6da0
射撃訓練ではヒスイとテンリンの成績にほとんど違いはなかった
二人とも訓練で銃を扱っていた為素質の差が目立たなくなっていたのだ
「凄いねテンリン」
ヒスイは場をなごまそうとする
「ハイナチュラルってなにか分かる?」
テンリンはいつも唐突なことを言う
彼女は空気をあまり読めないみたいだ
「デステニープランはゲノム解析を元に人間の適格を判別するの」
それはヒスイも知っている
「でも人類のなかには解析されていない遺伝子を持つ人間がいたの…私みたいに」
ヒスイの顔を眺めながらテンリンは続ける
「中にはコーディネーターを越える力を持つ人間がいたわ。私たちはあの場所に集められた」
あの場所…それが今ゲイラホズが向かっているところである
0661通常の名無しさんの3倍
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2021/04/17(土) 13:28:24.55ID:1S/ewHOv0
コーディネーターが出現してからナチュラルのDNAに異変が起こり始めた
わずかな割合ではあるものの今までに見られないDNAが次々と発見されたのである
ロゴスはそれを対コーディネーター用の切り札と考え見つけては保護してきた
コーディネーターに見つかればそのDNAは彼らに知られてしまう
彼らはバミューダ連合に密かに集められMSの訓練をを受けていた
来るべき日、つまりコーディネーターと戦う日のために
それが彼らハイナチュラルである
しかしデステニープランが公表されてから彼らの運命は変わった
地球の多くの国がプランをもとに新国家を設立、ロゴスも失われたいま、彼らは謎の秘密結社のもと南極に集められていた

テンリンは一気に喋ったのでヒスイは混乱した
少なくとも彼女の判断では決められる事ではない
下手するとこれからの地球圏を変えかねない
それだけの意味のある言葉だったからだ
0662通常の名無しさんの3倍
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2021/04/20(火) 11:55:45.57ID:YGi6z5kC0
「そうかテンリンはあそこに向かったのか」
パナマ海峡180km西の海上
ジャンク協会の小型船が東に向かって進んでいた
リキという名前の日本人が操舵する横でジョオが空を眺めている
「ゲイラホズは既に複数のデステニー国家に監視されてる。又ドンパチはありそうだな」
デステニー国家で世界が分断されている今世界情勢を正確につかんでいるのはジャンク協会だけだ
最も戦争が終わって数年経つとジャンクはほぼリサイクルされ協会の人間は減っていった
有力な人間は火星に移ったという
「まあ戦争が起これば奴らも帰ってくるさ」
リキはジョオを見て微笑む
「俺は戦争するつもりはないさ」
「そうかな?お前はしたがっているようにも見える。そこを気に入ってるんだが」
リキの言葉をジョオは聞かないふりをした
「あれの整備も終わったしそろそろバミューダに向かうか」
0663通常の名無しさんの3倍
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2021/04/21(水) 11:41:43.12ID:V3cLUB7t0
バミューダ連合はオーブと通商協定をむすんだ友好国でありザフトの艦艇の寄港地になっていた
周辺をデステニー国家に囲まれ軍事的圧力を受けているこの国には対抗上ザフトの力が必要だった
しかし連合が出きるまでは周辺の国家の基地が置かれていて今も返還されていない
テンリンはそこで訓練を受けていたという
ゲイラホズは寄港地に待機させテンリンたちは基地のひとつに向こう
「変わっていないのね」
テンリンは門の前でため息をつく
そしてIDカードをかざすと門が開いた
0665通常の名無しさんの3倍
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2021/05/06(木) 16:13:29.03ID:uA/qdYI90
門の向こうにいたのは動物たちだった
一頭のシマウマがテンリン向かって走ってくる
「久しぶりだねーストロボ」
テンリンはそのシマウマのたてがみを撫でた
「此処にいたときの私の友達」
というとテンリンはストロボの背中にまたがった
ストロボは指示もなくある建物に向けて歩く
「どこへいくの?」
後からヒスイが追いかけながら声をかけた
「ドームだよ。でももう誰もいないと思うけど」
0666通常の名無しさんの3倍
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2021/05/13(木) 09:40:25.13ID:Amq3DiOy0
軌道上ではザフトの艦艇が地球に降下したゲイラホズの周辺を監視していた
すでに謎の艦隊が数度ゲイラホズを襲っている
次の襲撃は断固阻止する決意で警戒していた
しかし艦の司令官と見られる男が突然席をはずす
「俺は今からゲイラホズに合流する」
「しかしこの任務はどうされます?」
「それは僚艦のディアッカ隊長に任せた」
隊長はヘルメットを抱えている
「既にMSには大気圏突入装備はさせている。問題はないよ」
そういうと男はブリッジからから退出した
「待ってくださいよ。ちょっと唐突すぎません?ねえシン隊長!」
0667通常の名無しさんの3倍
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2021/05/14(金) 19:11:31.32ID:x1T5xGZq0
ドームは既に廃墟となっていた
いや十年以上前から放置されているように見えた
「此処は元々動物園だったの」
テンリンはストロボのたてがみを撫でる
「経営破綻してからどこかのペーパーカンパニーが買収、その後私たちが集められたの」
ヒスイは回りを見渡すがひといた形跡はない
「私たちの持つ未知の遺伝子を発現させるには研究室じゃダメだった。だからこんな廃墟に
放置して私たちを極限状態においたの」
テンリンは空を向く
「最終的に殺しあいになったわ。生き残ったのは1/10ぐらい。でも発現したのはその中の1/100
しかいなかった」
テンリンは顔を下に向けるとヒスイは泣いていた
テンリンも涙ぐむ
この話で泣いてくれる人を見たのは初めてだった
0668通常の名無しさんの3倍
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2021/05/17(月) 09:45:11.53ID:X2bx49cD0
沖合いではバミューダ連合のMSアストレイM1が浮上した潜水空母に警告を行っていた
「貴殿はバミューダ連合の領海に侵入している。退去されたし」
しかしなぞの敵は警告を無視し上部のコンテナを展開すると次々とMSジャウトを発進させる
明らかに攻撃の意図がある
アストレイM1は交戦にはいると共に司令部にザフトの支援を要請した
ゲイラホズからヒスイたちにも連絡が入る
「テンリンさんも来てください」
ヒスイと共にテンリンも車に乗り込む
すでにゲイラホズ内ではカラミティタスクの発信準備がされていた
すでにテンリンもザフトの戦力に加えられていたのだ
0669通常の名無しさんの3倍
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2021/05/19(水) 15:45:54.82ID:Hi1Wa3dV0
テンリンに続きヒスイがメドに乗ろうとすると隊長に制止された
「君にはこっちにのってほしい」
指差した先には隊長のガイアインパルスがあった
南極でフォビトンタスクにやられた箇所は修理されていて出撃に問題はない
しかし隊長の怪我はまだなおっていないようだ
ヒスイは機種変更訓練を受けているためガイアガンダムを操ることはできた
しかしなぜ今そんな命令を…
「俺はまだ出撃できない。君はこれでテンリンの護衛についてほしい」
ヒスイは隊長の意図を判断できずにいた
言葉通りテンリンを守れと言うことか
それともテンリンが逃亡したときは…
「はい!私の判断でテンリンを護衛します」
ザフトはテンリンをコロニーに連れていきたいはずだ
彼女の遺伝子に興味があるはずだ
なら彼女を守るのはザフトとして当然のことだとヒスイは考えた
0670通常の名無しさんの3倍
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2021/05/19(水) 16:58:43.14ID:Hi1Wa3dV0
テンリンはメドの前はバクゥの操縦士だった
インパルスをベースにガイアガンダムの構造を組み込んだガイアインパルスはヒスイの肌に合った
カラミティタスクに続いて発進したガイアインパルスは四脚形態に変形して駆けていく

沿岸でジャウトに対していたアストレイM1は海岸から巨大なMSが出現したのを見る
「デストロイ…じゃない?」
一見水陸両用MSの様に見えるが全長が40mある
全身に何門もの砲塔がついたその姿はまるで戦艦がMSになったようにも見えた
その巨大MSは全身の砲塔を動かすと射撃形態にはいる
砲塔はバミューダ連合の首都に向いていた
「国を破壊するつもりか!」
アストレイ隊は巨大MSに攻撃を仕掛ける
0671通常の名無しさんの3倍
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2021/05/21(金) 09:01:43.76ID:/1vWk+pq0
かつて強力な火砲を持っていたデストロイガンダムという巨大MSがいた
しかし貴重なブーテッドマンを使い捨てにするため効率の悪さが指摘されナチュラルが使用できる砲撃用巨大MSが開発された
ギザカノンはナチュラル数名で走行、攻撃、索敵を役割分担することでブーステッドマンを
使わなくても充分な能力が発揮できた
そのギザカノンが3体上陸する
ギザカノンの攻撃を避けながらアストレイM1が迫る
「そんな巨体MSではないわ!」
しかしギザカノンは上面からハーケンを発射ハーケンのワイヤーがアストレイを縛り上げる
「滅びよ!古い地球人ども!」
ワイヤーから電撃がアストレイに直撃
バッテリーに過電流状態になり爆発する
0672通常の名無しさんの3倍
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2021/05/24(月) 16:20:28.05ID:Dhv1vFeR0
ガイアインパルスとカラミティタスクが到着した時にはアストレイM1の数は半分以下になっていた
カラミティタスクのスキュラが発射されるがギザカノンの陽電子リフレクターに阻まれる
遅れて到着したメド隊もビームライフルで攻撃を開始するが敵に傷一つ負わすことも出来ない
「接近戦を仕掛けるからテンリンは支援して」
ヒスイはガイアインパルスで飛びかかろうとするがテンリンは止めた
「無理よ集中攻撃の的になるわ」
三機のギザカノンは全てヒスイに照準を定めている。これでは無駄な特攻になるだけだ
一機のギザカノンは攻撃を始めようとするが上空から何かが飛んできて串刺しにされ爆発する
「間に合ったか」
上空からザフトのMSが降りてくる
「なんなんだあのガンダム」
「まさか…あの人が…」
そのガンダムは黒い羽を広げていた
D2ガンダム、シン・アスカの機体である
0673通常の名無しさんの3倍
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2021/05/26(水) 08:42:03.30ID:/LQ0otdG0
ギザカノンは核エンジンを数基搭載しているがシンはエンジンに命中させることなくギザカノンを
沈黙させた
D2ガンダムは長剣を引き抜くと警告を行う
「君たちのやっていることは明らかな軍事侵攻だ」
ギザカノンはハーケンを発射した
陽子リフレクターで銛状になったハーケンが襲いかかる
「行動開始する」
D2は肩のブーメランを引き抜くと投げつけると円弧の軌道を描いて次々とハーケンを叩き落とす
テンリンはD2の無駄のない動きに魅了された
彼女は気付かなかったがそれは初恋だった
0674通常の名無しさんの3倍
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2021/05/27(木) 08:56:28.96ID:TjG4fVZz0
リフレクターを破壊されたギザカノンは砲撃をD2ガンダムに集中させた
しかし加速したD2は全ての攻撃を回避する
テンリンはD2の光の翼が大きくなっているのをみた
「すごい…」
あそこまで大きくなれば制御も難しいはずなのに
あのパイロットの技量は少なくても私より上…
テンリンは過酷な環境に育った為自分より上の人間をみると無意識に恋愛感情を持ってしまう
それは一種の生存本能といえた
0675通常の名無しさんの3倍
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2021/05/28(金) 18:25:57.97ID:aBUdaGLW0
バミューダ連合から100kmの海上
ジョオたちはジャンク協会からバミューダ連合から敵が撤退したことを知らされた
リキは残念そうな顔をする
「もう少しこの船が早ければよかったな」
ジョオは表情を変えない
「まだ来ますよ」
「そういえばザフトにD2ガンダムが合流したとか協会では騒ぎになっているな」
ジョオの表情が一気に変わる
「テンリンが妙なことしなければいいが」

降下するD2ガンダムの前にメド隊、ガイアインパルス、カラミティタスクが集結している
「あれがカラミティタスク」
パイロットに通信しようとしたが姿を見てシンは絶句した
「私、私、私を見てー」
なんとカラミティが手を振っている
0679通常の名無しさんの3倍
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2021/05/29(土) 12:37:25.28ID:vh4ba1gj0
ヒスイは慌ててテンリンに通信を入れる
「ちょっとなにやってんの」
テンリンも気がついたのかカラミティタスクの手を慌てて下げた
「ごめん。なんかすごいパイロットだなあと思ったら突然手が」
テンリンの顔が真っ赤になっている
「…本当にごめん。ごめんね」
というとテンリンは通信を切った
ヒスイはこれ以上責めようとは思わなかった
テンリンは無意識に手を振ったのだろう
これもここでの生活に関係しているのかも
しかし彼女の秘密がまだまだある事をヒスイは感じずに入られなかった

D2ガンダムはカラミティタスクの前に着陸する
ハッチが開くとパイロットのシンが現れた
カラミティタスクのハッチも開く
シンとテンリン、はじめての出会いだった
0681通常の名無しさんの3倍
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2021/05/31(月) 08:48:38.14ID:G1hfHkSJ0
所詮は二次創作ですから
新作映画がいつ出きるかわからないし多分それまでにはこれ終わる
0682通常の名無しさんの3倍
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2021/05/31(月) 09:00:33.49ID:G1hfHkSJ0
てなわけで
メドのパイロットはざわついていた
「シン…あの伝説のパイロットか」
「キラやアスランと互角以上に戦ったあの男か」
「他にも色々伝説があるというぜ」
D2ガンタムのハッチからカラミティタスクのハッチに飛び乗るシン
飛び乗った衝撃かカラミティタスクが少し揺れパイロットのテンリンが倒れそうになる
「危ない」
シンが手を伸ばしてテンリンを抱きしめる
その時シンの手がテンリンの尻にあたった
メドのパイロットがまたどよめく
「でたー!シンのラッキースケベ!」
「我々は新たな伝説を知ることができた!」
「シンばんざーい!」
ガイアインパルスのヒスイはあきれていた
「ザフトはバカしかいないのか…」
しかしテンリンの恋心がさらに強くなったのはヒスイは気がつかなかった
0683通常の名無しさんの3倍
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2021/05/31(月) 15:00:14.06ID:G1hfHkSJ0
ゲイラホズのブリッジでは到着したばかりのシンとゲイラホズ艦長、それにテンリンとヒスイが
集まっていた
テンリンとシンの間にヒスイが入っている
ヒスイはテンリンに小声で注意した
「気を付けないと貴方尻軽に思われるよ」
テンリンは反論しようとするがはっと気がつくと黙り込んだ
無意識にやっていたことに気がついたらしい
艦長がシンに話しかける
「来て頂けたのには感謝します。未知の敵に我々では対応できかねてましたので」
正直新型のメドの損害が多く想定外の事態になっていたのは事実である
D2ガンダムはかつてのザフトの名機デスティニーの再設計機であり一機とはいえ戦力的には
かなりのプラスといえた
0684通常の名無しさんの3倍
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2021/05/31(月) 19:07:47.00ID:G1hfHkSJ0
シンが口火を切った
「一度要点を整理したい」
テンリンを含めた一同はシンの次の言葉を待った
「テンリンは未知のDNAを持っていたためロゴスに集められ対コーディネーターの切り札として
育てられた」
テンリンは頷く
「しかしロゴス崩壊後テンリンはなぞの組織に南極に集められその組織の戦力に組み込まれた」
シンは複雑な表情をする
「不思議に思うんだがなぜロゴスはデスティニープランで君たちを選んだんだ?」
「それは彼らの信条に関係あります」
テンリンは
「彼らは未知のDNAが多く発見されたのは、人類が新しい進化を始めたからだと考えました」
ヒスイは黙っている
「そのなかにはコーディネーターを凌駕する人間がいると考えたのです」
0685通常の名無しさんの3倍
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2021/06/01(火) 08:30:22.23ID:ixMJn/vB0
回りは沈黙した
進化から切り離された存在であるコーディネーターは人の進化には複雑な感情がある
その事に気づいたテンリンは言葉を選びながら話を進めた
「一種の信仰とは思います。世界から集められた私たちは過酷な環境におかれました」
ヒスイはあの動物園を思い出した。あそこは自然公園の名目で外界から切り離されている
「あれは実験ではありません。私たちは神事で生け贄として捧げられた動物も同然なのです」
テンリンはロゴスへの恨みを素直に感情に出した
シンは神妙な面持ちでテンリンを見る
ヒスイはそんなシンを見ながら彼がそういう表情をする理由を知ってはいた
0686通常の名無しさんの3倍
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2021/06/01(火) 13:14:01.88ID:ixMJn/vB0
かつてシンはエクステンデットの少女に出会いそれがきっかけでロゴスの人体実験が明るみに出た
あのあと施設に保管されたDNAを解析されたがテンリンのような特殊な物は見つからなかった
テンリンたちはあの施設とは別系統の期間で研究されたようだ。そしてロゴス崩壊後に別の組織に鞍替えしたのだろう
要点整理が終わったあとシンから提案があった
「テンリンにはザフトに来て欲しい」
ザフトからすればテンリンのDNAは必要な物だ
ヒスイはテンリンは同意しないと思っていた
DNAサンプルとして扱われることになるからだ
「いいよ、私ザフトにいく」
テンリンが賛同したのにヒスイは驚いた
0687通常の名無しさんの3倍
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2021/06/01(火) 17:39:59.55ID:ixMJn/vB0
確かに今のザフト代表ならハイナチュラルがコロニーにいても不都合は起こらないだろう
しかし…テンリンはそこまで考えているかどうか…
もしかしたらシンについていきたいだけなのかも
ヒスイは漠然としないなか警報がなる
「第二波と思われる攻撃群接近!」
シンは艦長に二三指示を出したあとテンリンたちに声をかけた
「ヒスイ、テンリンは俺に続いて出撃してくれ」
ゲイホルグは上昇すると機首を敵の方に向けた
先陣をきってD2ガンダム、ガイアインパルス、カラミティタスクが発進する
テンリンはシンの事だけを考えている
ヒスイにはそう思えた
0688通常の名無しさんの3倍
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2021/06/03(木) 10:18:03.23ID:AGoPfiZr0
かつてはMS飛行の手段としてフライトユニットを装着する方法が主流だった
しかしMSの空中戦の必要が高まると高機動化が求められてきMSのような変形かもしくは
高出力の推進機が搭載されたサブユニットに搭乗する様式に変更されていった
ガイアインパルスとカラミティタスクはサブユニットに搭乗している
D2ガンダムはフライトユニットと一体化することで高い機動力を持つが、そのために多くの先進
技術が必要になるためエースパイロットにしか支給されない
シンは接近する敵のなかに大型のMAがいるのを見つける
それはデルベルタと言われる敵の最新鋭機であった
0689通常の名無しさんの3倍
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2021/06/04(金) 15:09:17.44ID:PZI021Ss0
デルベルタから大型ミサイルが発射される
方向はバミューダ連合の首都
D2ガンダムはガイアインパルス、カラミティタスクと共にミサイルの迎撃を行う
前回のギザカノンといい首都に何かある?
ギザカノンとデルベルタは別系統で作られたMAのようである
おそらくこれ迄知られていない地球規模の秘密組織がこの数年で結成されたというのか
デルベルタは対MS戦用に人形に変形する
「第二段の可能性がある即座に撃墜するぞ」
そう指示するD2ガンダムのそばを一機のMSか追い抜いていく
テンリンはその機体を知っていた
「なぜ来たの?ジョオ」
彼女の視線の先にはジョオの乗るMS、レイダータスクがあった
0690通常の名無しさんの3倍
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2021/06/05(土) 12:43:02.73ID:41PiXq9t0
テンリンたちの乗るタスクガンダムはオプションパーツを組み込むことで拡張できる
ジョオのタスクガンダムは拡張されレイダーガンダムと同じ能力を使うことができた
鳥のような姿で現れたジョオのレイダータスクはD2ガンダムに対峙する
「貴方と話すのはあとだ」
ジョオは一言言うとベルデルタに突っ込んで行く
「すがすがしいほどに若いな」
D2ガンダムも続いて突っ込む
ライバル意識でもあるのか速攻で敵を落とそうとするレイダータスク
しかし敵の攻撃型チャフの直撃をうけそうになる
やられる!身構えたジョオの前にD2ガンダムが立ちふさがりチャフを全て切り伏せる
「あせると損だ。戦うときにはむしろ回りを見渡す余裕が必要なんだ」
シンの言葉には実感のこもっていた
0691通常の名無しさんの3倍
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2021/06/06(日) 11:48:57.56ID:5270/UK40
ジョオは自分のプライドが傷つけられたと感じた
「わかってますよぉ!」
とD2ガンダムの手を振りほどくが背後からベルデルタの攻撃を受けそうになる
しかしそのベルデルタが突然爆発
「シン隊長見てくれましたか」
カラミティタスクからテンリンの通信が届く
「隊長の言う事ってこういう事ですよね」
「ああ…」
シン隊長が少し引いていたのはヒスイにも判った
(名前通りのハイだったのね。という前にいつシンがあんたの隊長になったんだよ)
とりあえず心のなかで突っ込むヒスイだった。
最後のベルデルタも撃墜され敵は撤退していった
シンと戦う気もなくなったジョオは撤退しようとするがなぜかレーダーにジャンク協会の船が
見つからない
そのジャンク協会から通信が入る
「お前の身元はザフトに売ったから。後宜しく」
ジョオは開いた口が塞がらない
0692通常の名無しさんの3倍
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2021/06/08(火) 13:40:12.42ID:qMjwdKG10
ジャンク協会の船がない以上ジョオはゲイラホズに着艦するしかなかった
レイダータスクから降りてきたジョオは少しぐれていた
「どうせ捕虜なんだろ?とっととしろ」
テンリンが何か言おうとしたがシンが止める
「さっきまで一緒に戦っていただろ?少しは甘えてもいいんじゃないか?」
ジョオは言葉がでない。この男は俺の心の奥深いところまで知っている?
「わかった。投降する」
「いいだろう。とりあえず君は私と同行してもらう、其処のテンリンと一緒にな」
「?」
「明日、バミューダ連合の首都のハバナに行く。君たちにも来てもらうよ」
理由が判らないジョオは思わずテンリンの顔を見るがテンリンの(人の恋路を邪魔するやつは…)
みたいな表情を見てしまい更にショックを受けた
0693通常の名無しさんの3倍
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2021/06/08(火) 15:00:17.55ID:qMjwdKG10
テンリンたちがジョオに部屋を用意している間シンはゲイラホズ艦長と相談していた
「ベルデルタもハバナを襲うつもりでしたか」
「これでバミューダ連合自体も調べる必要性はあるだろうな」
「ですが確証が…」
「もう少しザフトはジャンク協会を信じた方がいいと思うが」
「彼らはくせものです」
「それが彼らの処世術さ」
艦長はシンを不思議に思うときがある
様々な駆け引きを得意としながらも何処かで人の善意を信じている節がある
かつて彼はその性格のせいで大きく傷ついた
それでもシンは人が好きなのだ
だからジョオみたいなパイロットにも気をかける
0694通常の名無しさんの3倍
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2021/06/09(水) 09:39:48.89ID:Moe1xeNn0
数百年前地球に巨大構造物が落下、その衝撃で西大西洋のスーパブルームが活性化した
バミューダとキューバの間で新島が次々と生まれ、島の管理のため二つの行政組織が統合したのが
バミューダ連合といわれている
国家の名前はバミューダを残したものの実質的にはキューバが治めている
朝、テンリンたち四人はハバナの朝市にいた
最初は消極的だったハバナも自身が狙われていると知りザフトに協力を惜しまなかったのだった
また日も開けていないのに市場は盛況だった
周りを見渡してテンリンが提案する
「あそこのうどんや美味しいんで寄りません?」
どうも彼女が前から知っているうどん屋らしい
0695通常の名無しさんの3倍
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2021/06/10(木) 11:48:21.51ID:TelO4tb40
新島が次々と発生した結果潮流が変わりカタクチイワシが多くすむ海域になった
気候も日本の瀬戸内海に近く多くの日本人がここに定住したという
この店の亭主は日系人である
「久しぶりだよねジョオ。よく抜け出してここでうどん食ってたんだよね」
「…」
ジョオも知っている。今のテンリンはシンの気を引くために猫を被っていることを
肝心のシンは気づいていないようだが…
変に指摘して空気を悪くするのも立場的によくないのでジョオも合わせることにした
「秘密の抜け道があったんだよな。監視官にばれないように抜けるのは大変だったが」
ヒスイが表情を変える
「監視官?」
0696通常の名無しさんの3倍
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2021/06/13(日) 15:10:44.99ID:sNolfDjM0
「そうだ。俺たちは放置されていたが監視官に管理されていた」
ジョオはヒスイの顔を見る
「監視官は私たちが外に出るのを妨害していた。けど最終的には私たちは彼らの裏をかいた」
テンリンは少し自慢するかのようにしゃべる
「監視官とのだましあいになったの」
「それができたのは上位ランカーだけだけどな」
二人は懐かしそうにしゃべる
環境は劣悪だったのかもしれないが彼らはそのなかで懸命に生きたのだろう
「あれ?」ふとシン隊長の方に振り替えるが隊長は姿を消していた
え?この後私どうしたらいいんですか?
ヒスイは困惑したなかシンのいた席に誰が座ってくる
その顔を見たテンリンとジョオの顔色が変わった
「久し振り」
二人の顔色で判る
0697通常の名無しさんの3倍
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2021/06/13(日) 16:37:56.57ID:sNolfDjM0
「久し振りに来たらまさか再会するとはな」
座ってきた男はニヤリと笑う
「露骨な嘘をどうも」
ジョオが笑いもせずその男の目を見る
間違いないこの男はテンリンたちの話に出てきた「監察官」だ
既に私たちは彼の監視下にあったというの?
ヒスイは彼の手足に意識を集中した
武器はないようだが暗器は持っているかも…
テンリンは突然うどんをすすり始めた
「なるほど積もる話もあるようですし」
監察官もうどんをすすり始める
テンリンは殺伐とした顔でうどんをすすっていた
0698通常の名無しさんの3倍
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2021/06/15(火) 08:48:44.61ID:B3vk1hVN0
テンリンとジョオ、監視官がうどんを食べ終わるのはほぼ同時だった
「これ勘定ね」
とテンリンがカウンターに置くと二人は脱兎のごとくかけていき監視官がそれを追って出ていった
ヒスイだけが残される
机の上を見るとそこにあったのは紙切れだった
紙には地図みたいなのがかかれている
「ここに行けということ?再会できるの?」
ヒスイは三人分の勘定を払うと店を出た
携帯端末の地図と見比べて目的地にたどり着く
そこは回りからお化け屋敷地いわれているところであった
入ろうとするヒスイの後ろから声がする
「早いな。さすがだと思うが少し落ち着けよ」
そこにはシン隊長がたっていた
0699通常の名無しさんの3倍
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2021/06/16(水) 09:35:09.19ID:YQNdTyJQ0
人のいない町にテンリンが回りにきを配りなから歩いていく
少し離れた建物から狙撃手が彼女を狙っていた
狙撃しようとした瞬間何者かが狙撃手を襲う
ジョオだ
瞬く間に狙撃手を鎮圧すると彼の銃を奪った
「管理官だけじゃないとは思っていたが」
ジョオがテンリンを見ると彼女も別の工作員を押さえつけていた
「やはり組織はまだ残っていたんだ」
目的が達成後も彼らはここで何かをしている
もしかしてバミューダ連合もぐるか?
いや、そう短絡的な考えない方がいいのか?
とにかくあの建物に行くべきだなとテンリンもジョオも考えた
そろそろヒスイもあの建物に来ているはずだ
おそらくはシン隊長も
0700通常の名無しさんの3倍
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2021/06/18(金) 08:49:15.15ID:Qih8ceE40
「しかし勝手に屋敷に入り込んで…」
ヒスイは半ば廃墟となった建物のなかにいた
「相手は招待してくれたのだから受け取らないのは礼儀に反するよ」
シンは回りの資料を調べている
重要な資料があったのか大切に扱っている
「保存状態はいいな?」
シンが叫んだ方向から人が現れた
ヒスイがさっき見た管理官だ
「プレゼント、というより自己紹介か?」
シンの言葉に管理官がニッと笑う
「私たちは自分達を定義できない。故に誰かにさらす必要があるのです」
「暗躍のしすぎなんだよ、あんた」
シンは相手にプレッシャーをかけるのを忘れない
ロゴス崩壊後、その直属の秘密結社は独自に行動していた
彼らもまたそうした組織だろう
0701通常の名無しさんの3倍
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2021/06/19(土) 14:56:19.83ID:3Z+p800V0
「暗躍したいから寄生できる相手を探すなんて本末転倒だな」
シンは銃を構えていた
「多すぎる技術を管理するにはなりふりは構うわけにはいかないのですよ」
「ならお前たちの名前をつけてやるよ。テックプリズナーはどうだ?」
管理者は笑い出す
「いい名前ですね。でもそんな名前を言い出すのはお前だけで終わりだ」
言葉と同時にMSの腕が天井からシンを襲う
建物のそとに逃げるシンとヒスイ
彼らの前に大型のトレーラーがやって来た
ドライバーはジャンク協会のリキである
「シン、こっちも持ってきたぞ!」
トレーラーからアストレイM1が現れる
0702通常の名無しさんの3倍
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2021/06/20(日) 16:10:52.56ID:QeL+ucQu0
屋敷のそとに出たシンたちが見たのは敵のMSのジャウトだった
付近の川から現れたのか全身が濡れている
シンはアストレイM1に乗り戦闘態勢にはいる
ヒスイはリキと安全地帯に逃げている
「最初言われたときはビックリしたよ。修理中のM1貸してくれだからな」
バミューダ連合のMSの修理をジャンク協会は行っているのをシンは知っていたのだ
「ジョオをつれてこいとかも言うし、シンのダンナは注文が激しいな」
ヒスイはリキの言葉に驚いた
ジョオの合流はシンの指示だったのだ
テンリンとジョオもM1の見える距離にいた
「多分シンが乗っているはず」
はっきりしないがテンリンには確信を持っていた
私たちはシンの手のひらに乗っている
0703通常の名無しさんの3倍
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2021/06/21(月) 14:17:16.02ID:NLdwlicl0
ジャウトは重武装や変形機構を加えた結果MSホンライのしなやかさを持っていない機体になった
シンのM1は相手の懐に飛び込んでいく
ジャウトは右手のビーム砲を向けようとするがM1が瞬く間に切断した
シンはすかさずビームサーベルを切り返してジャウトの左腕も切り落とした
M1はバーニアを全開にして上昇する
遅れてジャウトも上昇体当たりを仕掛ける
テンリンは敵の行動が読めていた
「敵は自爆するつもりか」
M1は敵の体当たりを寸前で避けビームサーベルをジャウトの腹に突き立てた
ジャウトはM1より90m上空で爆発する
0704通常の名無しさんの3倍
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2021/06/22(火) 11:44:39.19ID:DS8p0dSU0
翌日
ザフトによる屋敷探索で多くの資料が発見された
地下には多くのDNAサンプルが見つかり
先行してゲノムがプラント本国に送られた
バミューダ連合に彼らとの関係を問いただそうとしたが多くの閣僚が行方不明になっていた
恐らく多くの隠蔽が行われたのだろう
ザフトが困惑したのはDNAサンプルの数である
テンリンやジョオは小さな村の出身であった
他の被験者たちもそうだった
村の人口とサンプルの数を比較すると人口の5%以上の人間が未知の遺伝子を持っていた事になる
そしてそれは地球レベルで起こっている事になる
それだとデスティニープランは正常に機能しない
なら今地球上にあるデスティニー国家は何なのか
機能しない物を中心に置いた国がなぜあるのか
シンたちはこの星の異変に立ち向かうことになる
0705通常の名無しさんの3倍
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2021/06/24(木) 09:10:17.77ID:Lem54wqG0
大西洋連邦はディスティニープラン導入時に混乱が起こりCE79ではいくつかの地域が特立している
バミューダ連合もCE75に独立するも多くの大西洋連邦の資本が入っていたため本国では設置できな
い非合法の実験施設が極秘に設置された
多くのエージェントがバミューダ連合に送られ
得たデータは大西洋連邦に転送されている
0706通常の名無しさんの3倍
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2021/06/24(木) 09:15:55.73ID:Lem54wqG0
大西洋連邦フロリダ地区
ここは世界遺産に指定されたNASAの施設があった
この施設はザフトの攻撃を免れている
その一角にテントが張られていた
中のディスプレイにバミューダ連合から送られたデータが表示されていた
見ている人たちは裕福な服装で大企業の社長のように見える
彼らに混じってアルフィルクがいた
0707通常の名無しさんの3倍
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2021/07/01(木) 09:03:17.29ID:QDvh1GmC0
アルフィルクの後ろにはエビデンス01の複製が飾られている
技術を信仰する彼らにとって拠り所なんだろう
「彼ら」はBBQをしていた
天然色材が集まらない現代では豪華な食事である
彼らは政財界や科学者の大物だが知らない人間から見れば普通の人にしか見えなかった
本当の黒幕は他にいるなとアルフィルクは思った
0708通常の名無しさんの3倍
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2021/07/02(金) 18:06:54.73ID:k9roM3me0
「あなたの友達は戦っていないようね」
アルフィルクのとなりに女性がよってきた
アルフィルクと同じぐらいの年齢らしい
正面のディスプレイではアストレイM1とジャウトが戦っていた
「M1のパイロットは相当な手練れだろう」
「でも勝てるのでしょ?」
「ああ」
アルフィルクはそういうしかない
ここでは自分は最強のパイロットを演じなければならないのだ
M1のパイロットは恐らくシン
彼の乗るD2ガンダムはハイナチュラルの自分にとっても驚異である
0709通常の名無しさんの3倍
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2021/07/06(火) 09:21:44.93ID:DiVUrjV10
恐らく組織のメンバーは彼女一人だろう
他の人間はロゴスの残党といったところか
彼らはロゴスに忠誠を誓ったわけではない
ロゴスと組むことにメリットを感じただけだ
そして今この組織にメリットを見いだしている
アルフィルクは自身も彼らの「商品」であることをさらに強く意識した
この女の気に入られなければならない
さらに上を目指すのなら
0710通常の名無しさんの3倍
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2021/07/06(火) 13:42:08.96ID:DiVUrjV10
「組織の人間のなかにはハイナチュラルに否定的な人がいるわ」
女性は明らかにアルフィルクを値踏みしている
「また明日私たちはゲイラホズを襲います。今度はブーステッドマンを使う予定です」
…つまり彼と俺とで比較実験をすると
アルフィルクは自分の評価が低いことを実感した
確かに格下のはずのテンリンたちを倒せないのでは仕方ないことだとは思うが
「始めまして私はニッケルマン中尉と申します」
明かな軍人が挨拶する
アルフィルクは女性の方を見る
「ええ、彼が最新鋭のブーステッドマンです」
女性は口許に笑みを浮かべていた
0711通常の名無しさんの3倍
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2021/07/07(水) 09:00:25.70ID:Kx9r1n0y0
同時刻ハノイのうどん屋にシンとリキはいた
テンリンたちは既にゲイラホズに帰艦している
シンはリキに謝礼を渡していた
「コーディネーターなのに珍しいな」
リキは謝礼をポケットにいれながら言う
コーディネイターとジャンク協会はCE79年時点では折り合いが悪くなっている
「あんたのお陰でジョオを奪われなくてすんだ」
シンとリキは以前から親交があった
リキから地球圏の情報を貰いその謝礼でザフトの友好国のMSのメンテナンスを提供する
ギブアンドテイクの関係である
「ダンナこれはおまけですが…」
リキはうどんをすすりながら言った
「明日また奴らは攻めてきますぜ」
シンは黙って聞いている
0712通常の名無しさんの3倍
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2021/07/14(水) 10:06:55.31ID:0OjrpkCv0
翌日
大西洋連邦の空母上にアルフィルクはいた
彼が見上げる先にはデストロイガンダムがある
隣のニッケルマン中尉は煙草を吸っていた
「もうOSが進化した今ではナチュラルもコーディネーターもありませんよ」
ニッケルマンは煙草を指差す
「ブーステッドマンも同じです。我々はこの薬で少し耐Gが増しただけの人間ですよ」
アルフィルクはニッケルマンが強化人間に見られる精神の不安定さが無いことに納得した
しかしそれはハイナチュラルの自分の存在を否定するのではないかと不安になる
「しかし上層部はそれでは納得しない」
ニッケルマンは再び煙草を吸う
「彼らはナチュラルがコーディネーターに勝つ神話を必要にしている」
アルフィルクはニッケルマンの顔を見る
もしかしたら彼も組織の人間かもしれない
「コーディネーターの存在価値を失わせることがこの戦いの本当の意味だ」
0713通常の名無しさんの3倍
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2021/07/28(水) 09:38:32.61ID:V2+xgNYr0
ゲイラホズ側でもMS発艦の準備が行われていた
シンのD2ガンダム、ヒスイのガイアインパルス、テンリンのカラミティタスクは準備が完了し後は
ジョオのレイダータスクは整備が完了していない
ジャンク協会が備品を提供するのが遅れたためだ
もっともザフトの関係との仲の悪さからジャンク側が一方的に悪いと言う事では無いだろう
「フロリダから無国籍のMS接近中」
ブリッジからの声が響く
「直ちに反撃に向かう、ジョオは準備完了次第発艦してくれ」
シンはジョオを残して出撃することを命令した
テンリンはにやにやした顔でジョオを見る
「ここに来てからついてねえなあ」
ジョオがぼやいた
0714通常の名無しさんの3倍
垢版 |
2021/08/06(金) 18:58:49.77ID:1Rs7ZzS20
「編隊はベルデルタとジャウト、フォビトンタスク、後方の空母上にギザカノンを確認」
同時にD2ガンダムのディスプレイに衛星写真が表示されていた
静止軌道上ではザフトの戦艦が待機している
この海域ならフロリダから奴らに監視されている
この戦いはザフトとテックプリズナー、両陣営において大一番になるだろう
敵部隊から一機機体が突出してきた
「今さらそれかよ」
シンは半ばあきれている
デストロイガンダムが接近していた
あんな骨董品を…
「俺が一騎討ちで倒す!」
シンはそう言うとD2ガンダムを加速させた
「ふん来るがいいコーディネイター!」
通信で聞こえた声にテンリンは表情を変える
それはハノイで聞いた管制官の声と同じだったのだ
0715通常の名無しさんの3倍
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2021/08/14(土) 13:34:11.44ID:vrLk2IOP0
「ニッケルマン…」
テンリンたちは何度も彼に記憶を操作されて、仲間と延々と戦わされた
彼女の遺伝子が洗脳操作に対応しなければ未だに彼女は管理者の実験道具だっただろう
恐らくアルフィルクは記憶をまた操作されてしまったのかもしれない
南極基地の反乱は彼が主導したものだ
アルフィルクこそニッケルマン管理者を一番憎んでいる人間のはずなのだ
D2ガンダムに続いて敵軍に突入しようとしたテンリンをヒスイは止めた
「隊長の一騎討ちが終わるまで待って」
既にD2ガンダムはデストロイの間合いにいた
デストロイは人形に変形する
しかしニッケルマンは仕掛ける様子を見せない
0716通常の名無しさんの3倍
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2021/08/21(土) 11:26:03.76ID:qKSLD2Bf0
目の前にはD2ガンダムがいる
「かつて人は宇宙に対応するために自信を改造した、それがコーディネイター」
ニッケルマンはたばこを吸っている
「しかし宇宙は人には過酷すぎた、改造した人では限界が来た」
ニッケルマンはAIを起動させる
「人は機械の時代が来たことを認めるべきだ、そのためにコーディネイターを潰す」
デストロイは全ての砲塔をD2ガンダムに向けると一斉に発射する
シンは反射神経で全てを避けた
同時にビームライフルで攻撃するがバリアーで防がれる
「さあ、シン・アスカ、みせろ、お前のSEEDを」
デストロイはその巨体に似合わない高機動のマニューバでD2ガンダムを翻弄し始めた
0717通常の名無しさんの3倍
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2021/09/02(木) 13:35:15.94ID:VHejN0GF0
コクピットの中でニッケルマンは腕を組んでいる
「集積装置の発達は人の全てを機械のなかに記録することができた」
彼の操るデストロイはシンのD2ガンダムと互角の戦いをする
「つまり操らなくてもパイロットの望む機動をマシンは行う事が出来るのだ」
ニッケルマンはMSを操りザフトと戦ってきた
その記録が全てデストロイにセットされている
「そしてこうする事で人は限界を超える!」
0718通常の名無しさんの3倍
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2021/09/09(木) 09:47:51.81ID:m/ZsSRVF0
デストロイには大気圏内用の複数装備されていたガンバレルを展開する
「空間認識もマシンがサポートしてくれる!私の力は無限に増殖されるのだ!」
ニッケルマンは腕組を解かない
ガンバレルはD2ガンダムの行く手を塞ぐ
「これじゃシンが!」
前進しようとするテンリンをヒスイは止めた
「これからよシン隊長の本当の力は」
突然D2ガンダムの光の翼が大きくなると見違えるような動きでガンバレルを圧倒する
ニッケルマンは目を見開いた
「来たかSEEDの発現が」
0719通常の名無しさんの3倍
垢版 |
2021/09/17(金) 15:10:26.52ID:I0176D0k0
D2ガンダムは次々とガンバレルを撃墜していく
その華麗な操縦テクニックに敵だけでなく味方のヒスイやテンリンたちも魅了された
ニッケルマンは不敵に笑う
「シン、あなたを倒すのは私ではありません」
そういうとデストロイガンダムは後退した
追撃するシンの前にアルフィルクのフォビトンタスクが接近する
「お前のシードと我がブロッサム、どちらが優れているか見るがいい」
フォビトンはこれまでにない加速でD2ガンダムに襲いかかった
0720通常の名無しさんの3倍
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2021/09/27(月) 09:07:09.41ID:G3Pzlf+60
MSにはパイロット保護のためリミッターを設置することが義務つけられている
機体もいざというときは自損しパイロットには過剰な衝撃が伝わらない様になっている
しかしタスクシリーズは機体の強度が極限にまで高められていた
機体の機動性は上がったが反面パイロットへの負担は大きいのだ
しかしある能力者は負担に耐えることができた
その力こそがハイナチュラルの正体であり解放した状態をブロッサムと言う
赤い肌とうす水色の目に染まったアルフィルクがシンを追う
0721通常の名無しさんの3倍
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2021/09/30(木) 08:59:31.78ID:JK8ZrVDR0
SEEDは五感を研ぎ澄まし空間認識を高めて
最適な対応策をとるものと考えられている
しかしブロッサムに空間認識の拡張はない
その代わり加速された神経速度がMSに人を越えた神速を与えるのだ
シンはアルフィルクのスピードに困惑する
空間認識が彼の速度に追い付かないのだ
D2ガンダムは受けに徹した
アルフィルクの太刀筋を見極めようとしたのだ
ニッケルマンもシンの作戦に気がついた
「アルフィルク急げ、シンをすぐ倒せ!」
0722通常の名無しさんの3倍
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2021/10/13(水) 08:55:50.08ID:u6UI8XgE0
シンはアルフィルクの太刀筋独学で手に入れたものでそれゆえに癖があることを見抜いていた
反射神経だけで打ち込んでいるのだろう
攻撃が片寄っている
タイミングもワンパターンでしかない
かつてシンは空極のコーディネーターと戦ったことがあった
彼のスピードに比べれば…
シンはD2ガンダムの肩のブーメランを投げた
アルフィルクはとっさに避けてD2ガンダムの背後に回る
しかし背後に気配を感じたアルフィルクは後ろを向くと躱した筈のブーメランが目の前にあった
「ちいっ」
あわててフォビトォンタスクの鎌で弾き飛ばす
恥をかかされたと言う顔でアルフィルクはシンを睨む
「その顔が見たかったんだ。感情を剥き出したその顔を」
アルフィルクをどこかでわかり合いたい事に気がついたシンは苦笑した
0723通常の名無しさんの3倍
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2021/10/20(水) 09:17:54.23ID:eU4fiTyb0
シンはアルフィルクの中に功名心がある事に気がついていた
彼はD2ガンダムを華麗に倒しナチュラルの勝利を世界中に見せつけたいのだ
その奢りがフォビトォンの歪んだ攻撃に繋がっているのだろう
彼はこれ以上強くならない
ここで落とそうか?シンはそう思ったが後ろにテンリンとジョオがいるのを思い出した
「うおおおおお」
アルフィルクが勝負をかける
「まだ鍛練が足りないな!」
そういうとシンはフォビトォンのバックパックを切り落とした
「俺も甘いな」
落ちていくフォビトォンを見てシンは苦笑する
0725通常の名無しさんの3倍
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2021/10/20(水) 12:41:19.69ID:WvWCsDno0
>724
昨日も盗み食いでボッコボコにされた富信オムツブタエモンちーす
プークスクス
0726通常の名無しさんの3倍
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2021/10/20(水) 13:51:34.18ID:eU4fiTyb0
>>723 続き
「テンリン、アルフィルクを拾いにいけ」
シンは一言言うと敵陣に突っ込んだ
ヒスイはメド隊に追従するように命令するが
「必要ない俺一人で充分だ」

敵陣ではニッケルマンがデストロイで迎撃しようとするが
「必要ありません、全機帰還しなさい」
若い女性の声が響く
「あの人を怒らせるわけには」
ニッケルマンは命令を出すと敵軍は撤収を始める

シンのD2ガンダムはなにもせず撤収する敵軍を眺めている
0727通常の名無しさんの3倍
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2021/11/05(金) 08:52:19.84ID:v7ix4qb+0
敵は撤退しアルフィルクだけが残された
彼の乗るフォビトォンタスクはザフト戦艦ゲイラホズに収容される
フォビトォンのコクピットの前でテンリンとジョオは銃を構えてきた
ザフト兵は彼女たちの後方で待機している
テンリンが恐る恐るコクピットを開ける
「うくうくうく…」
中でアルフィルクは泣いていた
「ちょっとなんで泣いてるのよ」
意表を突かれたテンリンは姿勢を崩す
ジョオはむしろ警戒した
このポーズはアルフィルクのワナと感じたからだ
「テンリン、彼を下ろすんだ」
なんで?といいたそうなジョオにシンは言った
「アルフィルクはもう心が折れている」
0728通常の名無しさんの3倍
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2021/11/12(金) 09:06:26.60ID:ZltpLq3q0
アルフィルクは南極の施設でトップの成績をあげていたがジョオやテンリンが持つ遺伝子を
持っていなかった為管理者に操作されてしまった
記憶や性格まで操作されたアルフィルクはもとのおとなしい性格とは全く別の
野心溢れる人間に設定されている
シンに敗北することで元々あったおとなしい性格が復活したのだろう
野心家の性格が残っていたらテンリンは彼をどうしていたたか解らない
でもテンリンは今の彼を責める気にはとてもなれなかった
0729通常の名無しさんの3倍
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2021/11/19(金) 15:48:01.74ID:GuyMY4TK0
フォビトォンタスクから降りたアルフィルクは武装解除され床に座っている
「うくうくうくうく」
「元々あなたは泣き虫だったからね」
テンリンはアルフィルクの頬をハンカチで拭う
「南極の反乱も管理者のシナリオでしょ」
アルフィルクはテンリンの顔も見ないまま頷く
「貴方がこんな行動する時は裏に必ず彼奴がいるんだよね」
ジョオもアルフィルクの顔を覗き込む
彼も南極基地での彼との因縁なんかどうでもよくなっていた
「じゃ彼奴らの事喋ってくれよ、其で許されるって事はないだろうけど」
0730通常の名無しさんの3倍
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2021/11/19(金) 19:21:40.75ID:+9rx/k7J0
ttps://nanos.jp/result5026mtshm/
0731通常の名無しさんの3倍
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2021/11/24(水) 09:19:00.55ID:CgEln3Dx0
アルフィルクから提供された情報からザフトが退治する敵のアウトラインがある程度判明した

敵の呼称はテックプリズナー

彼らには本当の組織名がないためにコードネームとしてシンに命名された
元々はロゴスに技術投与した科学者の集団らしい
しかしロゴスが崩壊すると彼らは所属する世界中の国家に働きかけデステニー国家を乱立させたという
そしてコーディネーターに対抗するためのナチュラルの遺伝子研究を行い
その中からブロッサムという遺伝子集団を見つけ出すことに成功した
世界中から南極の施設に集められテストが繰り返されていたが一部が反乱を起こし施設は崩壊し成績トップのアルフィルクは彼らに
調整されたという
0732通常の名無しさんの3倍
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2021/12/01(水) 08:51:18.53ID:seP76xCm0
「つまりあの反乱はアルフィルク主導じゃなかったってわけ?」
テンリンとジョオは顔を見合わせる
彼女達はアルフィルクが反乱を起こしたとばかり考えていたからだ
実際アルフィルクはMSで南極の施設を攻撃した
あれも既に洗脳されて、ということだろうか?
南極基地でもテンリン達はMSで極寒のなか数十時間行軍させられたりと過酷な訓練を受けていた
多くの脱落者が出ていたのだ
アルフィルクはその惨状をやめさせるために戦いを始めたと二人は考えていた
しかし違っていた
あの戦いはテックプリズナーに賛同できなかった科学者を狙って仕組まれたものだったのだ
0733通常の名無しさんの3倍
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2021/12/08(水) 08:43:07.35ID:+SCt+PYy0
「ヒューストンで俺は彼らの一人に接触した」
アルフィルクは淡々と語る
「彼処にいたほとんどの人間はスポンサーだった、その中に一人だけメンバーがいた」
一人の女性がモニターに映し出される
「彼女は管制官より立場は上に見えた」
「ニッケルマンよりもなの」
「スポンサーは彼女に平伏していた」
「彼らは軍需産業か」
「それだけではないだろう、医療メーカー関係者もいるように見えた」
「様々な国の人間がいた」
今の世界は国家間の交流がなくなっている
余程の力がなければこうはならない
「ブルーコスモス残党と言う規模ではないと言うことか」
強力な権力を彼らテックプリズナーはもっている
もしかしたら今の世界は彼らがデザインしたものかもしれないとヒスイは思った
0734通常の名無しさんの3倍
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2021/12/27(月) 08:54:59.40ID:cIc7jeG/0
翌日ゲイラホズはバミューダ連合を離れオーブへの帰途についた
資料を多く確保したがその真贋を調べる必要があったのだ
既にザフトは次のミネルバ級を大気圏に突入させている
これはゲイラホズをザフト本国に召喚する可能性があることを示唆していた
ブロッサムであるテンリンたち三人をオーブに運ぶことでもある

テンリンたちは祖国に帰ることはできない
祖国はデステニー国家に変わってしまい
ザフトのパイロットになった彼らは犯罪者扱いされる可能性があるのだ

「いいの?故郷によらなくても?」
ヒスイの問いにテンリンは力なく笑った
「もう地球に居場所がなくなったみたいに思えるのよ」
0735通常の名無しさんの3倍
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2022/01/07(金) 08:52:32.92ID:QZKavUxg0
コズミックイラになってから人類の遺伝子に変化が見られるようになった
それは人類に様々な病症を引き起こし人類は遺伝子治療を発展させていった
その技術を応用して開発されたのがコーディネーターである
しかしコーディネーターは子供の発生率が低下する現象が起きた
遺伝子に異常がないのにむしろナチュラルより子供が生まれないのだ
コズミックイラも半世紀が過ぎてから人類はなぜ遺伝子が異常化したかの研究を始めた
結論として異常に見えたのは人類が新たな存在になり始めた予兆であると結論された
新たな存在になればまた発生率も回復すると予想された
しかしその結論は握りつぶされ表に出ることはなかった
潰したのは後にテックプリズナーと呼ばれる集団である
0736通常の名無しさんの3倍
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2022/01/19(水) 10:12:22.06ID:pfrWf0RL0
テックプリズナーは地球上を隅々まで調べ遂にブロッサムという遺伝子集団を見つけ出した
部分的であるがコーディネーターに対抗できる新人類の目覚めとも言える存在
しかし当時の地球を実質支配していたブルーコスモスは彼らをも排除する危険性があった
彼らは人類の進化も敵視していたからだ
テックプリズナーは実験と偽ってブロッサムを保護施設に回収し始めた
しかしそこはブロッサムの楽園ではなかった
ブロッサムの可能性を調べるために様々な実験が行われたのだ
南極にいたテンリンたちはその実験の生き残りである
0737通常の名無しさんの3倍
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2022/01/26(水) 08:56:13.30ID:8YkIzxgN0
オーブに到着したゲイラホズは打ち上げのための準備に入っていた
シンは艦長と打ち合わせをしている
「これがテンリンたちのDNAのデータです」
ファイルをチェックする艦長がふと漏らす
「今の地球にとれぐらいのブロッサムがいると思いますか?」
「テンリンたちは世界中から集められたらしいんだよ」
シンはジャンク協会からも情報を仕入れている
「たぶんブロッサムは世界中で同時発生しているから予想より多いんじゃないか?」
もっとも世界中の国家の多くがデステニー国家になった今では実数はわからないのだろうが
0738通常の名無しさんの3倍
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2022/01/28(金) 08:58:42.29ID:lHsNbDTn0
「もしブロッサムが人の正当な進化だとしたら?」
シンの問いかけに艦長は言葉を失った
「それだとコーディネーターは人の進化の傍流となり存在価値がなくなります」
「俺はそう思っていない」
シンはやんわりと否定した
「俺たちは生きている、その記憶は失われることはないよ」
「しかし、種としては存続できなくなるのでは」
「そういう考えは敵を作るだけなんだよ」
人という種を守ろうとしたデステニープランはその短絡的な考えで全ての人を敵に回した
シンにはその二の舞を繰り返したくない思いがある
0739通常の名無しさんの3倍
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2022/02/09(水) 09:15:21.98ID:v8EXci4/0
「アルフィルク」
ジョオが声をかけたのは夕食が過ぎてからの事である
「俺はこの船から抜けようと思っている」
「どうするつもりだ、いく当てなどないだろう」
ザフトの加護がなければ自分たちブロッサムはまたテックプリズナーに捕まってしまう
アルフィルクはジョオが甘い考えをしていると考えた
こいつは南極基地のときもそうだった
「大丈夫だ、ジャンク組合にいけば身元は保護してくれる」
やっぱり甘い考えだった
シン隊長のバックがなければ誰がお前みたいなのを雇うんだ?
アルフィルクははっきり言う
「お前は身を守りたいならザフトに残れよ」
0740通常の名無しさんの3倍
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2022/02/21(月) 08:45:18.07ID:+Cboy/2t0
ジョオはイライラしている
「俺はなあ拘束されるのが嫌いなんだ」
南極基地で人体実験に近いことをされていたから
ジョオの言うことは分かる
でも身の振り方がわからない今は最優先されるのはより良い環境を選ぶことだ
ジョオを牽制しつつアルフィルクは言葉を選んだ
「今の俺たちは南極基地での恵まれた環境にはない、多分これからもないだろう」
「だからザフトに下れと?」
「下るんじゃない、売り込むんだ」
「?」
「俺たちがコーディネーターの後継者であることを証明するんだ」
0741通常の名無しさんの3倍
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2022/03/02(水) 08:59:49.93ID:OE49ej470
ジョオも今のコーディネーターの出生率が低いことを知っている
原因不明のその現象は未だに解明されない
かつてデュランダル議長は事実上コーディネーター中心の世を作ろうとした
ナチュラルが自発的にコーディネーターを産み出す社会を作って数を増やそうとした
しかしそのプランはナチュラルだけでなくコーディネーターからも否定された
人の多様性を失う独裁国家の発生が懸念された
今のデステニー国家はその危惧が実現さてしまったものと言うことも出きる
その懸念を解決する方法としてブロッサムというナチュラルの進化体がコーディネーターの意思を
継承することができたなら

ジョオは自分の居場所を見つけたような気がした
0742通常の名無しさんの3倍
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2022/03/09(水) 08:46:57.36ID:INlTy+Dv0
博物館に一組の男女がたっている
彼女たちは巨大なロケットの展示物の前にいた
かつてこのロケットで人は月に行ったと言う
「ニッケルマン」
女は男の名を呼ぶと言葉を続けた
「悔いることはない、あの戦いでブロッサムの価値は世界に知られることになった」
ニッケルマンと呼ばれた男は女を見る
「私は負け、アルフィルクはシンに負け捕虜になったとしてもですか」
予想された反論だなといった目で女はニッケルマンを見る
「人は可能性にすがっていきる者だ、ナチュラルはブロッサムと言う可能性を見る事ができた」
「長期的視野での勝利と言う事ですか」
「既にデステニー国家群ではブロッサム遺伝子を持つ人間の捜索が始まっている」
「しかし、メタファイア様」
メタファイアと呼ばれた女は笑顔を見せる
「自然に産み出されたものだけが地球圏にあればいい」
0743通常の名無しさんの3倍
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2022/03/16(水) 08:45:41.77ID:jacjJ3Rt0
モニターに地球の地図が表示される
「今の戦況は?」
「はっ、この三週間で新たにデステニー主義を宣言した国家は3つになります」
「これで地球の主要国でオーブ以外は全て押さえたことになるな」
メタファイアは半分以上群青に染まった地図を見ても安堵しない
ブルーコスモスの思想を一部引き継ぐ彼女たちは自分達のイメージカラーを群青に決めていた
群青は深海の海の色
深海こそ地球の生物の原点であるとテックプリズナーは考えている
壁の一部には深海で発見された宇宙生物の化石が展示されている
それは木星で発見された宇宙クジラのそれと全く同じものであった
0744通常の名無しさんの3倍
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2022/03/23(水) 08:49:02.04ID:hqnCbQIF0
博物館に数人の男女が入室してくる
「彼らがその国で徴収されたブロッサムです」
軍人としてはあどけない表情をした若者たち
多分彼等は自身にどんな力があるかも知らないだろう
メタファイアは彼等の一人の少年の前に立つ
少年はおどおどしていた
突然メタファイアはその少年とキスをする
唇を離すと少年はその場で膝をついた
「まだ軍人としてはいまいちの様だな」
「今から訓練を行います」
「まあいい、彼等をすぐ使うつもりはない」
メタファイアは少年を引き起こす
「重要なのはコーディネーターに未来がなくなった事をはっきり見せつけることだ」
「それは」
「私たちナチュラルがコーディネーターと相討ちになれば良い」
0745通常の名無しさんの3倍
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2022/04/19(火) 09:21:53.51ID:Bi/LzNU90
オノゴロで打ち上げの準備に入っていたザフト戦闘艦ケイラホズに一報が入ったのは
打ち上げ3時間前の事である
「デステニー国家から次々と戦艦らしき物体が打ち上げられています」

第二次連合プラント大戦以降地球側は宇宙空間に戦力を増強する事はなかった
これは地球側が戦略を変更したことを意味する

恐らくケイラホズが軌道上に出たときには地球連合艦隊は布陣されることになるだろう

「テックプリズナーが裏で糸をひいている…か」
宇宙に展開しているザフト艦隊はプラントに結集し始めていた

これでは第三次連合プラント大戦が起きてしまう

しかしシンは知らなかった
南太平洋中心部の海底に巨大な人工物が建設されていることに
0746通常の名無しさんの3倍
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2022/05/05(木) 16:26:52.43ID:88mPwrHw0
南太平洋の中心部は海流もなく酸素がないためわざわざ寄ってくる生物はいない
その深海では巨大なレンズ状の物体が建設されていた

直径は20キロを越える
レンズの下の海底部には10を越える核融合炉が建造され既に運転されていた

融合炉のそばではもと連合のMSディープフォビトンが警護している
「この深海ではザフトの軌道上からのチェックで見つけることはできない」
男はこの仕事の後宇宙に上がることになっている
海底でこのMSのOSの改良を行っていた
今のOSならザフト相手に後塵を拝することはないだろう
コクピットには写真が飾られていた
男の尊敬する科学者だ
男はその写真に誓う
「コーディネーターを産み出した先人の過ちは我々が訂正する」
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