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新人職人がSSを書いてみる 35ページ目
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0001通常の名無しさんの3倍 (ワッチョイ 1bd2-BQKd)
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2018/06/19(火) 19:16:43.69ID:O8vHynnR0
新人職人さん及び投下先に困っている職人さんがSS・ネタを投下するスレです。
好きな内容で、短編・長編問わず投下できます。

分割投下中の割込み、雑談は控えてください。
面白いものには素直にGJ! を。
投下作品には「つまらん」と言わず一行でも良いのでアドバイスや感想レスを付けて下さい。

現在当板の常駐荒らし「モリーゾ」の粘着被害に遭っております。
テンプレ無視や偽スレ立て、自演による自賛行為、職人さんのなりすまし、投下作を恣意的に改ざん、
外部作のコピペ、無関係なレスなど、更なる迷惑行為が続いております。

よって職人氏には荒らしのなりすまし回避のため、コテ及びトリップをつけることをお勧めします。
(成りすました場合 本物は コテ◆トリップ であるのが コテ◇トリップとなり一目瞭然です)

SS作者には敬意を忘れずに、煽り荒らしはスルー。
本編および外伝、SS作者の叩きは厳禁。
スレ違いの話はほどほどに。
容量が450KBを越えたのに気付いたら、告知の上スレ立てをお願いします。
本編と外伝、両方のファンが楽しめるより良い作品、スレ作りに取り組みましょう。

前スレ
新人職人がSSを書いてみる 34ページ目
https://mevius.5ch.net/test/read.cgi/shar/1499781545/l50

まとめサイト
ガンダムクロスオーバーSS倉庫 Wiki
http://arte.wikiwiki.jp/

新人スレアップローダー
http://ux.getuploader.com/shinjin/ 👀
VIPQ2_EXTDAT: default:vvvvv:1000:512:----: EXT was configured 👀
Rock54: Caution(BBR-MD5:669e095291445c5e5f700f06dfd84fd2)
0101通常の名無しさんの3倍 (ササクッテロル Spf1-lgHW)
垢版 |
2018/08/30(木) 21:56:10.97ID:Qnzp/hGfp
から少女は予測した。
きっとこれから先、身のうちに渦巻く衝動を制御しようと精一杯になると。身体が勝手に動きそうになる度に、木曾の言葉を、夕立の存在を、ここで無理しても何にもならないという現実を思い出して、
心にブレーキを掛けなければと。
悪癖に振り回されるのは、もう懲りたのだ。これからはちゃんと制御しなくちゃいけないと、これまで以上に心を殺して凍らせて、強くあらねばと覚悟した。


「なにも為し得ないまま死に損なった者」の責任として義務として、護れねばと。


でも結果的にそうはならなかった。いっそ呆気ないぐらいに、どこまでも冷静でいられた。

(情けないけど、こんなの初めてだ。理由はなんだろう・・・・・・どこかに取っかかりが、ある筈なんだ)

少女は初めて、その意図とは異なる要因で、己の暴走を制御できていた。
恐怖は紛れもなく本物であったのに。心を殺すまでもなく、己が身に代えてでもと思うまでもなく、受け止められていた。
それがとても、響にとっては不思議だった。いつの間にか心の有り様が、少し変わっている。イヤな気分ではなかった。

「――響ッ! ボーッとしない!!」

突然の叱咤に、思考を中断させる。
気付けば一発の魚雷が目前にまで迫っており、響は慌てて両肩部25mm連装機銃で迎撃した。

「ッ!? ・・・・・・あ、Извините。ちょっと考え事、してた」
「もう。そろそろ免許皆伝してもいいかなって思ってたのに。これじゃあまだまだ卒業には遠いっぽい?」
「え、そうなの?」
「だって実際、戦闘技術で教えられるコトってもう殆どないっぽいし。でも仕方ないから、もうちょっとだけ師匠役を
0102ミート ◆ylCNb/NVSE (ワッチョイ 23d2-J7KC)
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2018/08/30(木) 21:56:37.38ID:20S/q6/K0
また、【軽巡棲姫】は最後まで現れなかった。あの魚雷群が彼女の仕業だとすると、やはり深海棲艦は戦力の消耗を嫌っている線が強い。輸送機の対策も含め、此方が付け入る隙になりそうだと、艦娘達は話し合った。
ともあれ、全員無事に一つの試練を乗り越えることができた。大局的に見れば引き分けに近い結果だったが確かな収穫も幾つかあり、特にキラの戦線復帰は喜ばしいことだった。
入手できた多数のモビルスーツのパーツにより、明石の艤装強化計画も大きく前進することだろう。

<・・・・・・あー、それなんだけどね・・・・・・>
「?」

そして今現在。夜の帳が落ちつつある17時30分。
中破したナスカ級を曳航する【いぶき丸】の先導を任された【榛名組】は、ホバー移動で海上を征く【GAT-X102 デュエル・アサルトシュラウド装備型】を伴って、真っ直ぐに北へ航行していた。

<なんか一体化できないんだよね。コレ、普通のモビルスーツみたいだ>

目指すは【金剛組】当初の目的地であった、福江島最南端の前線基地。
彼女らは暫く、そこを拠点として活動することになりそうだった。
0103通常の名無しさんの3倍 (ササクッテロル Spf1-lgHW)
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2018/08/30(木) 21:58:08.81ID:Qnzp/hGfp
そしてジャンプ!トンネルに突入した旧ザクは、そのまま上昇を続け、上を目指す。
しかし徐々に重力によって勢いをそがれ、ついには徐行のレベルまで上昇スピードが落ちる。
と、その時、重力が反転、一転してザクは加速度的に上昇スピードを速める、
外側の重力圏を超えたんだ、これで後は楽に・・・
「あ、大変!」
重力が反転したということは、今までの上昇から落下に変わったということ。しかもザクは下に向いて
加速を続けている、このまま行けば地面に激突してこっぱみじんだ。
あわててザクを制御し、反転させてバーニアを噴射。スピードを殺して着地姿勢を取る、間に合うか・・・?
落下のスピードがザクの耐久性の範疇に収まったのと、ザクが地上に着地したのはほぼ同時だった。
ちなみにコロニーが回転していないせいで、こちら側は弱重力になっている、もし通常の重力なら
ザクの減速は間に合わず、セリカとともに木っ端みじんになっていただろう。

 エレベーターのドアをこじ開けて外に出る旧ザク。内側のターミナルを抜け、アイランド・イフィッシュの
街を闊歩する。それに寄り添うように無数の魂が集まってくる。聞こえるのはジオンの破壊兵器に対する
非難、憎悪、嘆きの声。
セリカの家の前まで歩き、ハッチを開け、丸1日ぶりにコックピットから降りるセリカ。
周囲の霊たちの、驚いた様子も意に介さず家に入り、歩みを進める。
居間に到着し、父と母の遺体の間に置かれた日記帳をそっと手に取り、抱きしめる。
「トオル、ごめん、私もうダメだよ。せめて、幸せになってね・・・」
セリカは泣いた。涙を流し、彼との思い出を邂逅する。
初対面、赤ずきんの朗読、二人三脚、空港でのばったり再会、そしてプロポーズ・・・
0104通常の名無しさんの3倍 (ササクッテロル Spf1-lgHW)
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2018/08/30(木) 21:58:54.99ID:Qnzp/hGfp
その後の顛末は、以下のようになる。

「おうキラこの野郎、ヒヤヒヤさせやがって。だいぶ肝を冷やしたぞ」
<ごめん。ちょっと調整に手間取っちゃって・・・・・・>
「まぁまぁ木曾。結果オーライだったのだから良いじゃないですか。おかげで榛名達はこうして無事なわけですし」
「うむぅ・・・・・・」
「そっれにしても、これまたゴツい機体だねぇ。デュエルだっけ? 鈴谷、あのストライクってのより好みかも」

ナスカ級は木曾の目論見通りスラスターブロックを盾にした結果、辛うじて無事に中央部のみの曳航に成功した。
あのまま諦めていたら完全に任務失敗だったのだから、ひとまずの妥協点であった。争奪戦としては所謂「勝負に負けて試合に勝った」といったところか。
今後、バラバラになって沈んだ両弦スラスターブロック――呉にて天津風とシンが目撃したものの正体はこれだ――は、敵潜水級にコッソリとサルベージされてしまうだろうが、致し方のないことだ。
【軽巡棲姫】が見抜いていた通り、人類側には敵陣内で大型艦をサルベージできる程の余裕も技術もないのだ。
暫くは経過を見る必要があるだろう。

<とりあえず持てるだけ持っとこうって・・・・・・役立ったのなら良かった>
「ライフルに大剣にキャノンにミサイルポッドにバズーカ砲、そしてゴッテゴテな追加装甲! うぅ〜ん、ロマンだねぇ! ねぇねぇキラっち、あれってもしかしてレールガンだったりする!?」
<うん、まぁ・・・・・・>
「鈴谷も割と重武装フェチよねぇ。私としてはストライクのが好きかなぁ」
「Мне тоже。・・・・・・ところでキラ、そろそろ顔を見せてくれてもいいんじゃないか。直接話せないのはなんか、変な感じだよ」

戦艦レ級率いる空母機動部隊は撤退した。
中枢戦力に多大な損害を負った敵艦隊は、作戦の失敗を悟るや早々と南方へと引き上げた。当然金剛達は追撃しようとしたが、
再度出現した大型輸送機・ヴァルファウに乗り込まれては手も足も出なかった。あの輸送機の対策を本気で考える必要がある。
0106通常の名無しさんの3倍 (ササクッテロル Spf1-lgHW)
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2018/08/30(木) 22:09:30.56ID:Qnzp/hGfp
>>105
引退宣言とかお前勘違いしすぎだろ
0107三流(ry (ワッチョイ 5b5f-JeRa)
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2018/08/30(木) 23:00:00.32ID:3iqYwAgX0
>>ミート ◆ylCNb/NVSEさん
おおおお久しぶりです待ってましたよ!
酷い荒れ方をしてるスレですが、NG設定など有効に使っていきましょう。
大量の酸素魚雷と聞いて「ジャンプだ、爆風でジャンプしてかわすんだナスカ!」
と思った私はか〇くちか〇じ作品も好きですw
0108ミート ◆ylCNb/NVSE (ワッチョイ 23d2-J7KC)
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2018/08/30(木) 23:46:17.50ID:20S/q6/K0
>>107
おぉう、待っていてくださったとは嬉しいです。お待たせしてすいませんでした。
冒頭に書いた通り時間があまりとれないものでして・・・・・・

趣味の違いと言いますか、氏の好きなものの殆どは自分にとって未視聴・知識無しなモノばかりなようでなんとも申し訳ないのですが、なんとか面白いものをお届けできているようなら幸いです。
0109三流(ry (ワッチョイW 5b8a-lgHW)
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2018/08/31(金) 00:10:23.65ID:+4f1ZeNV0
>>108
荒らしてるのは種のアンチです
0110三流(ry (ワッチョイ 5b5f-JeRa) (ササクッテロル Spf1-lgHW)
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2018/08/31(金) 00:12:30.58ID:l9t4vg3Dp
>>108
荒らしてるのは種のアンチです
0111通常の名無しさんの3倍 (ササクッテロル Spf1-lgHW)
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2018/08/31(金) 00:15:08.01ID:l9t4vg3Dp
>>105
インターバルではなく引退バルですよね
唐突な引退宣言、◯◯バルという変な語尾はやめた方がいいかと
0112三流(ry ◆jS5Q4GtcLw (ワッチョイ 5b5f-JeRa)
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2018/08/31(金) 01:56:01.58ID:yTzVWB5F0
>>109->>110は私じゃないですよー
やれやれ、ついにトリップ付けるハメになるか・・・
それでは16話です。

1年戦争外伝、−HAPPY WEDDING−
第16話 幸せなウエディング、永遠のエンディング

愛しい人のぬくもりを感じる、あの人に抱きしめられ、腕の中で−
大好きなアイツの呼吸が聞こえる、その胸の中で、心臓の鼓動も− 

「「・・・あれ?」」
 顔を上げ、お互いの顔を見合わせる。目の前にいる、会いたいと思ってやまなかった人。
確かにお互い抱きしめ合った、それはいい。けれど、なんで二人とも無事?

 接触の際の衝撃は、少なくとも交通事故の比ではないくらいの勢いがあったはずだ。
二人の体は少なくとも全身骨折、普通に肉体破裂していてもおかしくはない、
しかしトオルは、セリカは、ケガどころか痛みさえ感じはしない。
それともう一つ、音が消えている、強烈なコロニーの落下する音が。
それでいて数瞬立っても落下音も爆発の爆風も来ない。よかったけど、なんで?

 抱き合ったまま周囲を見渡す二人、シドニーの街並みも健在、そして眼下のコロニーは
何故かその動きを止め静止している、空中に、斜め落下の姿勢のままで。
コロニーから剥がれ落ちた破片も、乱気中が巻き上げたホコリも、みんな空中で止まっている
まるで時間が静止でもしたかのように・・・

 二人はそのまま、ゆっくりと落下していく、足下のコロニーに向かって。
「これって・・・夢?」
「さ、さぁ・・・」

 セリカは思う。これが夢なんだとしたら、いったいどこからが夢だったのだろう。
抱き合った瞬間?それともコロニーに毒ガスが撒かれた時からずっと夢?

 トオルは思う。これって、ひょっとしてセリカの仕業?だとしたら
もはやニュータイプとか超能力者どころか、ホントに神か魔物の域だなこりゃ。

 そして、二人は抱き合ってお互いの顔を見合わせたまま、ゆっくりと着地する。
斜めの地面、アイランド・イフィッシュの上に。
0113三流(ry ◆jS5Q4GtcLw (ワッチョイ 5b5f-JeRa)
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2018/08/31(金) 01:56:41.94ID:yTzVWB5F0
 その瞬間だった、強烈な地鳴りがシドニー全土に響き渡る。はっ!とする二人、
ついに来てしまったのか、ともう一度ぎゅっ!と抱き合う。
しかし来たのは爆風では無かった、歓声だ、歓喜の声だ。車のクラクションや爆竹、
クラッカー、拍手、そんな音が混然となり、2000m下のシドニーの街から響き上がってくる。
「イーーーヤッホゥーーーッ!!!」
「おっしゃあああああああっ!」
「やった、やった、やったーーーっ!」
「ブーラボーーーー!!」
「ナースキャッチィー!」
「イィエェアァァァァァッ!!」
「ピーピーピーピーーーーッ!」
 歓喜の声が、音が、遥か下の街から届けられる。
遠目にも分かる、シドニーの民衆が、街全体が、お祭り騒ぎになっていることが。
まるでフットボールの世界大会で優勝した瞬間のような、爆発的な歓喜の渦。

 次に足元に振動、そしてコロニーの裂け目から、非常用の出入り口から、
遠くの宇宙港ターミナルから、次々と人が溢れ出す、やはり歓喜の声を上げながら。
飛び跳ね、猛り、二人のもとへ駆けてくる大勢のアイランド・イフィッシュの人々、
あっというまに二人は大勢に取り囲まれ、手洗い祝福を受ける。
「やったじゃねぇか、このヤロウ!」
スティーブがトオルにヘッドロックをかける、他のセリカファンクラブの連中が
容赦なくトオルを小突き回す。その中に何故かセリカの母、アーチェスが混じっているのを見て
思わず吹き出すセリカ。その肩にそっと手を置く父、リャン。
「パパ・・・」
「よくやったな、お前は私の誇りの娘だ。」
涙が滲む。トオルに会えただけでも奇跡なのに、それをみんなに祝福される瞬間まであるなんて、
もうこれが夢でも何でもいい、この時間を経験できただけで十分だ。笑顔のままはらはらと涙する。
0114三流(ry ◆jS5Q4GtcLw (ワッチョイ 5b5f-JeRa)
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2018/08/31(金) 01:57:13.01ID:yTzVWB5F0
「おーい、、トオルーーーっ!」
「俺たちも混ぜろって!」
知った声を聴き、小突き回してた連中を振りほどいて斜め下、コロニーの下部を見る。
コロニーの先端のスリバチ状の部分が、ちょうどクラウド・カッティングの頂上、
神父が割った壁ガラス部に接触するかしないかの所で止まっている。そこからコロニーに乗り移り
駆けてくるキム、チャン、そしてミア、他ホテルの従業員たち。
「おーい、こっちもいるぜーっ!」
大声が横から聞こえる。そこには1台のワッパ、さっきトオルにワッパを貸してくれた
運送屋のオッチャンが乗っている。そのオッチャンの後ろに乗っているのは・・・
「父さん、母さん・・・」
父、カクと母、ユリコ。三人を乗せたワッパは人ごみをかき分け、トオルの横で着地する。
降りる両親に正対するトオル。笑顔の父とは対照的に、母はハンカチを目に当てて耐えている。
「やったわね、生意気にも立派になって、もう・・・」
それだけ言うと母は嗚咽を漏らす、そっと母の肩に手をやるトオル。

 その時、周囲にスピーカーのハウリング音がヒィーーーン、と響き渡る。
斜め下からだ。クラウド・カッティングの頂上から神父さんが顔を出している、
手にハンドスピーカーを持って。
彼はおだやかな顔で、そして賛美歌を歌うような大きな声でこう宣言する。

『これより、神に祝福されし二人、トオル・ランドウ!セリカ、ナーレッド!
両名の婚礼の儀を執り行います!』

「うおおおおおおおっ!!」
「神父さんかっけぇぇぇ!」
「やろうやろう!」
「ヒャッホーっ!」
一斉に起こるバカ騒ぎ、数秒遅れてまた地鳴り。神父の粋な提案は、眼下のシドニーにも
しっかり届いたようだ。
 狂喜乱舞、拍手喝采の中、トオルとセリカは向き合い、見つめ合う、二人の思いは一つ。

−この人を、好きになって、よかった−
0115三流(ry ◆jS5Q4GtcLw (ワッチョイ 5b5f-JeRa)
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2018/08/31(金) 01:57:39.04ID:yTzVWB5F0
 祝福の鐘の音が、群青の空に高らかに鳴り響く。幸せな結婚式が今、幕を開ける。

 トオルはクラウド・カッティングの窓際、神父が叩き割ったガラスの前に立つ。
身を包むタキシード、チャペルの入り口に展示してあった物を拝借しただけに、少々窮屈ではあるが。
窓から空を、コロニーを見上げて新婦を待つ。
 神父が聖書を広げ、神に報告する。今日、ふたつの魂が一つの結晶となる、その幸を報告する、
晴れやかな顔の神父が。
見守る大勢の人々、シドニーの都市に暮らしていた人々、アイランド・イフィッシュというコロニーで
暮らしていた人たち、アースノイドとスペースノイド、その隔たりはこの空間には無用だった。
塔のエレベーターは何往復もして、下の人々を可能な限りこの高度へと運んでいた。
教会の中にも、コロニーの上にも、大勢のシドニー市民とアイランド・イフィッシュ市民が
混然とごったがえしていた。

 その最中心から、ひとりの少女が歩いてくる。純白のドレスを身にまとった、金緑色の髪の少女、
その美しさに気圧されるかのように、人々は道を開ける。この美少女の前に立つ資格者はただ一人。
みんなそれを知っていたから。

 セリカはコロニーの先端付近に立つ、父リャンに手を預けて。傍らには大泣きしている母アーチェス。
やがて父は娘の手を引き、ゆっくりと先端まで歩いてくる。そして淵に立つと、さぁ、と
セリカを促す。セリカは父に向き直り、一言。
「今まで、ありがとう。パパ、ママ。」
ひとすじの涙をひらめかせ、セリカは前を向く。自分が行くべき場所、飛び込むべき人に。

 トオルはその時を待つ。優しさと愛しさと、そして悲しさをたたえた瞳で。
何よりも、今この瞬間に自分がここにいる、彼女がそこにいる幸せをかみしめて。
0116三流(ry ◆jS5Q4GtcLw (ワッチョイ 5b5f-JeRa)
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2018/08/31(金) 02:01:13.10ID:yTzVWB5F0
「トオルっ!」
ウエディングドレスをなびかせ、セリカは飛ぶ。コロニーの先端の淵と教会のガラス枠は
ほんの1メートル足らずで止まっている、セリカならドレス付きでも余裕で飛び越せる距離。
それを抱きとめるトオル。ドレスに顔を埋め、そのまま下ろす。
見つめ合い、神父に促されて一歩ずつ距離を取る両者。

「汝、トオル・ランドウ。この者を伴侶となし、今の一瞬の思いを永遠の事とすることを誓うか?」
神父の問いかけに、トオルは力強く答える。
「はい!」
「汝、セリカ・ナーレッド。かの者の伴侶として、共に一瞬の永遠を歩むことを誓うか?」
神父の言葉に柔らかく答えるセリカ。
「はい。」

「偉大なる神よ、両名が今の一瞬の幸福を、永遠の誓いとする時をご覧あれ。」
神父が二人に誓いの口づけを進める言葉を述べる。と、その時!

「・・・え?」
「あ・・・!」
 紙吹雪、二人の周囲にひらひらと舞う。一斉にざわつく周囲。誰だこんな肝心な時に・・・?
トオルが、セリカが同時に気付く。これは紙吹雪じゃない。そもそもそんな小さな大きさじゃない。
A5判サイズの紙切れが、二人の真上から雪のように舞い降りてくる。
そこに記されているのは、二人の思い、そして思い出。

「「交換日記!」」
そういえばワッパの荷物カゴに放り込んだままだった。
そういえばザクのコックピットでヒザに乗せてたっけ。

 しばし降りしきるそれに見入るトオル、そしてセリカ。
遠距離恋愛のハイスクール時代、そしてそれに綴られた思い出は、ジュニアハイスクール時代の告白
そしてプライマリー時代の勝負へと記憶を邂逅させる。
二人の時間が遡る。記憶と、そして肉体も。思い出を辿るたびに二人の見た目が見る見る
幼くなっていく。
 トオルが向き直り、セリカのブーケを広げる時には、すっかりプライマリー時代の少年少女に
なっている・・・ように見えた。
0117三流(ry ◆jS5Q4GtcLw (ワッチョイ 5b5f-JeRa)
垢版 |
2018/08/31(金) 02:02:44.08ID:yTzVWB5F0
少年の頃に戻ったトオル、顔を赤らめ、凛々しさと優しさをたたえた黒い瞳で、少女を見つめる
神秘的な、金緑の髪と琥珀色の瞳を持つ、まるで森の妖精のような少女が、トオルにその身を委ねる

−そして二人は唇を重ねる、10歳の少年少女の姿のままで−

 誰もが笑顔だった。まるで神話の天使のような光景、ぶかぶかのタキシードを纏った凛々しい少年と
今にもずり落ちそうなウエディングドレスを纏った神秘的な少女のキス。
顔を綻ばせるなというのが無理な注文だ。

 やがて誰かの拍手が起こり、そして間を置かず大喝采に代わる。
二人が振り向いた時、すでに年齢相応の体格に戻っていた。それが幻覚なのか錯覚なのか怪奇現象なのか
問題にするものは誰もいなかった。

「二人の一瞬に永遠の幸あらんことを。」
祝福の鐘が高らかに鳴り響く。父も、母も、友人たちも、知り合いの人々も、名も知らぬ同郷の人も
皆、この幸せを心から祝福する。

 そんな中、ミアが花束を持って近づいてくる、セリカの前で止まり、言う。
「さ、幸せのおすそ分けタイムよ。」
言ってセリカにブーケを渡す。セリカが投げるこのブーケを受け取った女性には、次の幸せが約束される。
「あ、ちょっと待て!指輪の交換は?」
口をはさんだのはスティーブだ。そういやそれの用意がすっかり抜けていた。
う〜ん、と思案する一同。やがて、ぽんっ!と手を打ったチャンが、手ぬぐいをポケットから出し
二人のもとに駆け寄って足元にしゃがみ、手ぬぐいで二人の片足をくくりつける。
「こいつらにゃコレがお似合いだろ!」
二人三脚、二人の最後の勝負の種目であり、共に人生を歩む比喩に使われる言葉。
0118三流(ry ◆jS5Q4GtcLw (ワッチョイ 5b5f-JeRa)
垢版 |
2018/08/31(金) 02:03:29.67ID:yTzVWB5F0
二人は顔を見合わせ、思わず苦笑いする。
「んじゃ、走ろっか。」
「ああ!」
周囲かがどよめく。走る?タキシードはまだしも、ドレスで?
「「よーい、どんっ!」」
合図とともに駆け出す二人。教会からコロニーに飛び移り、先端部分を駆け上がって大ジャンプ、
まるで重力が無いかのように何十メートルも飛び上がり、コロニー本体に着地する。
そのまま観客をモーゼのように分断して、飛ぶようにコロニーを駆け上がっていく、二人三脚で。

 その二人の動きが現実味のないことも、そして斜めに立つ円筒状のコロニーで道を開ける人々が、
誰一人バランスすら崩さないことも、誰もが知り、誰もが気にとめないでいた。
これが夢か現か、死後の世界か臨死の世界か、そんなことは今更どうでもいい。
そんなことより、さぁ、いよいよフィナーレだ!

 コロニーの最上部、分断されたコロニーの割れ目の角に立つ、黒い服と白いドレス。
セリカはトオルに向き直ると、満面の笑顔で両手を広げ、トオルに差し出す。
トオルは意図を察し、かがむと足元の手ぬぐいをほどき、そのままセリカをお姫様だっこして
立ち上がる。
 足元にはアイランド・イフィッシュ、眼下にはシドニー。二人が暮らし、愛した街が同時に映る。

「それーっ!」
ブーケを放り投げるセリカ。遥か天空に舞い上がったところで結びがほどけ、花束はばらばらに分かれ
その花びらが舞い散り、やがてそのひとつひとつが観客たちの少女の手のひらに飛んでくる。
ミアも、ユリも、エミーも、ショーンも皆、その花びらを受け取る。
コロニーの上で、シドニーの街並みで。幸せがこの空間全体に等しく広がっていく。
花びらと、今だ降り続ける交換日記の紙吹雪とともに。
 そんな中、一輪の蒼いバラの花だけが、散ることなく舞い上がっていく。高く、はるかくへ。

 −シドニーとアイランド・イフィッシュで遠距離恋愛するカップルは、こうして結ばれた−



宇宙世紀0079、1月10日PM12:03分。ひとつのコロニーと、ひとつの都市が消滅した。
そこに住む全ての住人と共に、数多くの悲劇の「合図」として。
0119三流(ry ◆jS5Q4GtcLw (ワッチョイ 5b5f-JeRa)
垢版 |
2018/08/31(金) 02:07:51.00ID:yTzVWB5F0
16話でしたー、いよいよラスト2話です。
といっても次回が最終回でその次はエピローグなわけですがw


>>73
感想どもです。
神父さんの言った通り「この一瞬の幸せ」は「永遠の幸せ」へとなりました。

>>108
こちらこそです。
知っているからこそ楽しめるものもありますが、知らないからこそ楽しめるものもあります
少なくとも私は楽しんで読んでますよ。
0121通常の名無しさんの3倍 (ササクッテロル Spf1-lgHW)
垢版 |
2018/08/31(金) 08:56:32.56ID:/XtxB+GNp
>>111
お前がサッサと人生から引退しろよ
出来損ないのガイジが
0122通常の名無しさんの3倍 (ササクッテロル Spf1-lgHW)
垢版 |
2018/08/31(金) 09:00:39.84ID:/XtxB+GNp
>>110
人の名前語らなきゃ何も出来ない出来損ないのガイジがサッサと消えろ
0123通常の名無しさんの3倍 (ササクッテロル Spf1-lgHW)
垢版 |
2018/08/31(金) 09:28:20.32ID:scNmqgRXp
ここなら誰にも反論されずにいきれると思ったのにちきしょう
0124通常の名無しさんの3倍 (ササクッテロル Spf1-lgHW)
垢版 |
2018/08/31(金) 09:29:44.38ID:scNmqgRXp
自由が衝撃に落とされたのはマリューの策やろ
A A共々健在してる限り議長の追撃は終わらない
けどわざと撃墜されたふりすればやりすごせる
クマに対して行う死んだふりと同じ
0125通常の名無しさんの3倍 (ワッチョイW 2324-lgHW)
垢版 |
2018/08/31(金) 15:47:27.97ID:qwuKIzv50
>>123
ガイジはキモい
0126通常の名無しさんの3倍 (ワッチョイ ebf3-jOYE)
垢版 |
2018/08/31(金) 18:58:58.85ID:buzeWZzl0
三流(ry氏、ミート氏共に乙です
HAPPY WEDDING、二人の物語はついに『ハッピーエンド』となりましたか
でもその実態は1年戦争という一連の悲劇の中でも特筆すべき悲劇…
プロローグのシャリア・ブルはそれを薄々勘付いてたからあんな反応をしたんでしょうなあ

一方艦これ、酸素魚雷が318発とは旧ソ連軍のミサイル飽和攻撃を思わせる凄まじさ
結果は思い切った作戦とデュエルの登場で何とかなりましたが、スラスターブロックを放棄したことが後々響いてきそうな気が…
あと蛇足ながら内心で「クラインフィールド持ったあの子達がいればなあ」と思ってしまった(まさしく無い物ねだりだ)
0129三流(ry ◆jS5Q4GtcLw (ワッチョイ 5b5f-JeRa)
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2018/09/01(土) 23:53:36.55ID:ueLsrxEp0
>>126
ずっと感想を頂いてるだけあってさすがに鋭い、
今回はその人、プロローグ以来の登場です。
それでは、最終回。


1年戦争外伝、−HAPPY WEDDING−
最終話 幸せの資格

 −私、シャリア・ブルは、知っている。この光景−

 幸せな結婚式。黒髪の少年と金緑色の少女の約束の日。
そう、いつか見た光景。あれは確かもうずっと前、木星からの帰路の中、夢で見た光景。
だが、今回は夢ではない、私はなぜか見知らぬこの二人の結婚式の参列者として、末席にいた。
そして、いくつかの事が、夢とは違っていた。

神父や観客にも顔があること。
ここが緑の平原ではなく、何故か斜めに切り立った建造物の外壁であること。
そして、何よりの違い。あのとき感じたおぞましさや恐怖は全くないこと、
純粋に幸せな、見る者全てがほほえましくなる光景。
代わりに感じるのは虚無感、喪失感、そして焦燥。幸せな光景の中、自分ひとりが
取り残されているかのような、切なさ。

「ん?」
ふと横を見る。この場に相応しくない感情をそこから感じたから。
そこには一人の青年がいた、その人物を見て私は驚愕する。
ジオン軍将校の制服に、奇麗に整えられた薄紫色の髪型、そして本来のその甘いマスクを
涙でくしゃくしゃに歪めて−
 ジオンにあって、その人を知らぬものはいない。ザビ家末弟、ガルマ・ザビ!
自ら地球攻略の指揮に立ち、名誉の戦士を遂げた若き英雄。死後も国家の範たる存在として
多くの国民に悼まれてきた若者。
その彼が涙にくれ、自責と後悔の念に駆られ、自らを責める。

「・・・ごめんイセリナ、僕は、こんな当たり前の幸せさえ、君に与えることが・・・もう・・・」
そう言ってヒザを付き、地に手を付く、嗚咽を漏らして下を向く、まるで土下座のように。
 その瞬間、彼はまるでCGの処理のように体を薄め、やがて消えていく。これは一体?
0130三流(ry ◆jS5Q4GtcLw (ワッチョイ 5b5f-JeRa)
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2018/09/01(土) 23:54:40.44ID:ueLsrxEp0
   ――――――――――

 ガウのコックピットで、ガルマは自らの身を炎で焼き、破壊される部屋に体を潰されながら思う。
あれ?なんで自分は、こんなに悲しい思いをしているんだろうか。
長年の親友に騙され、敵である木馬の砲撃にさらされて、せめて一矢報いようと体当たりを仕掛け
それもかなわず散る寸前、僕が思ったのは、ザビ家の一員としての誇りを示すことだったはず。
ジオン公国に栄光あれ!と叫び、自らの矜持と誇りの中で死んで行けるハズだったのに、
今の自分は女々しく泣き崩れ、悲しみの中で最後を迎えようとしている、どうして・・・
 彼の脳裏に、彼の愛する女性が浮かんだのと、ガウが爆発に包まれるのはほぼ同時だった。

   ――――――――――

 別の方向、またシャリアは、その場にそぐわない表情をした、別のジオンの軍人を見つける。
背は低いが強靭そうな肉体と、それに相応の武骨な表情を、結婚式から体ごと背けて。
「ワシには・・・眩しすぎる、この光景は。」
直視できないと言った表情で下を向く。そこには百戦錬磨のゲリラ屋の力強さは無く、
ただ残された者への後悔の念が漂う。
「ハモン、お前も女だ。ならお前もこんな瞬間を迎えたかったんじゃなかったのか・・・
それをワシは、戦争屋だとか、ゲリラ屋だとかいう理由で付き合わせて、お前に甘えていた。」
歯ぎしりを見せ、何かに気付いたようにハッと目を見開いて、続ける。
「ハモンよ、お前はお前の幸せを見つけろ、ワシにこれ以上付き合うな!」
その願いが無駄であることは、誰よりも彼自身がよく知っていた。彼を愛した女を戦争という
薬味にどっぷり漬けてしまったのは、他ならぬ自分自身なのだから。
そして彼もまたフェードアウトする。

   ――――――――――

 胸元に抱えた爆弾の爆発の衝撃と熱を感じながら、ランバ・ラルは思う。
敵の少年兵達にではあるが、戦争の非情さ、掟を示せたことに自分の死にざまを感じていたハズだった。
 しかし今思うのは、常に自分の傍らにいた女性のこと、自分の世界に引っ張り込むだけで
彼女のために、など考えもせず、それでも自分を慕ってくれていた女性のこと。
何故だ、何故ここにきて彼女を思う、それでは納得して死ねないではないかー
 連邦軍モビルスーツ、ガンダムの腕の中、ひとりの戦争屋が自爆した瞬間の、
最後の感情がそれであった。 👀
Rock54: Caution(BBR-MD5:1341adc37120578f18dba9451e6c8c3b)
0131三流(ry ◆jS5Q4GtcLw (ワッチョイ 5b5f-JeRa)
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2018/09/01(土) 23:55:40.93ID:ueLsrxEp0
 またいた。涙にくれる人物。今度は新郎新婦とさほど年の変わらない少女、
ピンク色の連邦軍の制服を着た、頬にソバカスの目立つあどけない女の子。
「いいなぁ、私もこんな結婚式、してみたかったなぁ・・・ねぇ、カイ。」
涙をぬぐい、目前の結婚式から目を離さず、続ける。
「ジルやミリーもキチンと正装してさ、きっと可愛いだろうね、カイの友達にも祝福されてさ・・・」
自分と恋人の姿を新郎新婦に重ねる。それがもう叶わない願いだとしても、この瞬間だけでも。

   ――――――――――

 ミハル・ラトキエは落下しながらそんなことを考えていた。確定した死が迫るその時に
彼女が望む光景が何故か、ありありと浮かんできたから。
彼女がいまわの際に見た光景、それは幸せな一生に一度の晴れ舞台、自分には決して来ない時間ー
 あの二人みたいに、というミハルの願いはひとつだけ叶った。水面に激突する彼女は
空中で激突する新郎新婦と同じように、砕け散って物体となった。

   ――――――――――

「そうか、これは罰なのか、我らジオンに対する、彼らのささやかな復讐・・・」
シャリアは悟る。この舞台はブリティッシュ作戦と呼ばれたコロニー落下作戦の瞬間、
そしてこの場にいるのは皆、その犠牲者だと言うことを。
我らジオンの、それに加担するものの恋は決して実らない、という呪い。
彼らに満足する死を与えない、この幸せな光景を見せつけることで、殺された自分たちの矜持と
ジオンのやったことを死の間際に後悔させる、そんな呪詛を具現化した光景だということを。

 さらに周囲を見回す、知った顔、知らない顔が次々と現れ、涙を、苦痛を、後悔の表情を見せては消える。
ドズル・ザビ、シーマ・ガラハウ、バーナード・ワイズマン、エルヴィン・キャデラック、マ・クベ
やがてはデギンやギレン、キシリアといった国家のトップまで・・・
 死の直前に、自分以外の誰かの幸せな光景を見せられる、それはなんと苦痛なことだろう。
自分には来ない未来、届かない夢、取り返しのつかない罪、やり直せない時間、それを思い知らされるから。
 そうか、だからかつて夢で見たとき、あれほどのおぞましさを感じたのか、これが単なる幸せの光景ではなく
我らジオンへの復讐の一環だったから。
0132三流(ry ◆jS5Q4GtcLw (ワッチョイ 5b5f-JeRa)
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2018/09/01(土) 23:56:24.97ID:ueLsrxEp0
「シャリアさんも、そう思います?」
いつのまにか横に少女が浮かんでいた。浅黒い体に金緑色の瞳をたたえ、薄いベージュのワンピースを
ふわりとなびかせる。
知っている娘だ、同じキシリア閣下の部隊、フラナガン機関に現れた天才少女、ララァ・スン。
その圧倒的な才能は、彼をして間違いなく宇宙最高のニュータイプだと認めさせた。
 え!?その彼女がここにいる、ということは・・・

「久しぶりね、ココロ。」
ララァは優しい目で新婦を見つめ、そう語る。
「私も幸せだったわ。でもね、あなたには敵わないかな。私は愛する人と、心を通じ合わせた人がいた。
でもそれは別々の人、お互い敵として戦い、憎しみ合う人。でもあなたはそれが同じ一人の人なのね。」
目を閉じ、祈るような表情を見せ、嘆く。
「羨ましい。そして、ちょっと悔しい、かな。」
それでも笑い、彼女は虚空に浮かんでいく。その存在を希薄にさせ、やがて消える。

「そうか、彼女も死んだのか。」
シャリアは思う。これが戦争だ、いくら才能があっても、運命の歯車が向かなければそうなる。
この眼前の結婚式の出席者全てがそうであるように。
 なら私は?ああ、そうか。戦っていたんだ、ララァにも勝るとも劣らない、連邦軍モビルスーツの
若きパイロットと。
 天涯孤独でよかった、とシャリアは思う。もし思い残すような人物が自分に居たら、私も他の亡霊と同様
後悔のうちに死ぬことになっただろうから。
 私を倒した彼に、さらなるニュータイプの可能性を見たことで、未来に明るい材料を見いだせた。
願わくば、彼がこの結婚式に出席することがないよう祈りたい。彼の心が歪み、このような大量虐殺を
行うような人物にならないことを−
0133三流(ry ◆jS5Q4GtcLw (ワッチョイ 5b5f-JeRa)
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2018/09/01(土) 23:58:35.86ID:ueLsrxEp0
 ガンダムのビームライフルがブラウ・ブロの船体を貫く。炎に包まれるコックピットの中、
シャリア・ブルは恐怖でもなく、覚悟でもない、見知らぬ恋人同士の一時を目にしていた。
 夢から覚めた時、彼の目に映ったのは、モニターに映る女性の顔。同じ機体、ブラウ・ブロに搭乗している
フラナガン機関の研究員、エンジニアリングオフィサーのシムス・アル・バハロフ。
彼女の恐怖と悲しみに包まれた顔だった。
「いかん!脱出を・・・」
彼の最後の言葉はそこで途切れる。戦争、その最中では誰しも「納得できる死」など
迎えられるはずは無かった。ニュータイプでありながら、最後を予知も出来ずに
同乗者の女性を死なせてしまった。何と愚かなことだ。

 船体の爆発に包まれながらシャリアは思う。
−願わくば、再びあの結婚式に招待されるのは御免こうむりたいものだ−


 一年戦争、後の人類の歴史を丸ごと変えてしまった独立戦争。
その悲劇を人類は回避できなかった、どこで間違えなければよかったのか、
ジオンの独立を認めていればよかったのか?
ミノフスキー粒子やモビルスーツが無ければ?
それとも、この幸せな結婚式のような『本当の幸せ』を人類が身に染みて知っていれば・・・?

その答えを、生者の中に知るものは無かった。


最終話でした、わりと原作破壊してます。その批判は甘んじて受けます。
あとエピローグが残ってます。あとがきも書く予定w
0134通常の名無しさんの3倍 (ワッチョイ 23d2-J7KC)
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2018/09/03(月) 21:39:42.21ID:huXD2y770
投下乙です。

因果応報というか、死の直前にして見せつけられるダレかの幸せというのは、確かにキッツイ呪いになりますね。
ですが同時に、死の直前に幸せのカタチを見れるというのは、ある意味一つの救いのようにも思えました。最後の最後に己と向き合えるのですから。
エピローグ楽しみにしてます。
0135三流(ry ◆jS5Q4GtcLw (ワッチョイ 5b5f-JeRa)
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2018/09/04(火) 02:35:20.40ID:6xgm6G/H0
>>134
いつも感想ありがとうございます。完全に見切り発車のこの物語が
なんとか完結できるのも見て下さった方々の感想のおかげです、いやマジで。


1年戦争外伝、−HAPPY WEDDING−
エピローグ 歩いていく、未来へ。

「お客さん、そろそろ上空ですぜ!」
後部座席に乗る一組の男女にそう怒鳴る、観光遊覧飛行機のパイロット。
彼は不機嫌だ、せっかくの飛行なのに乗客が二人だけなら不機嫌にもなる。
しかも希望観光コースはよりによってココとは・・・空港から距離もある割に飛ぶ価値も
ロクにない、辛気臭い場所。

 −あれから2年−

 一年前に終戦を迎えた戦争は、地球各地に未だ爪痕を残している。
懸命に復興を成そうとしている人にとって、この地はあまり訪れたくない場所なのかもしれない。
 オーストラリア、シドニー・シティ跡。
まるで戦争の開幕の花火のように、この地で悲劇は起こった。サイド2のコロニーを落下させるという
狂気の作戦により、実に1億人以上が命を落とし、ひとつの都市がそっくり消失した。
今、そこには巨大なクレーターがあり、中には海水が満たされてひとつの湖のような形を成している、
そのクレーターの大きさが、当時の爆発と悲劇のすさまじさを物語っていた。

「ああ、ありがとう。」
そう言って客の男が立ち上がる。そして隣に座る女性から、大き目の花束を受け取る。
「じゃあ言った通り、うしろのハッチを開けてくれ。」
「そりゃいいですけど、落っこちないでくださいよー!ちゃんと安全帯は付けてくださいねー!」
「分かった。」
そう言って花束を小脇に抱え、安全帯をベルトに付ける。反対側のフックを外に通じる手すりにかける。
と、座っていた女性も隣に並び、安全帯を付ける。意外そうな顔の男に、女性は笑顔を向ける。
0136三流(ry ◆jS5Q4GtcLw (ワッチョイ 5b5f-JeRa)
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2018/09/04(火) 02:36:53.98ID:6xgm6G/H0
「いいのか?面白いもんじゃないぞ、ツバサ。」
「うん、いいの。ちゃんと見たいから。だってジャックの故郷なんでしょ?」
「・・・そうか。」
その受け答えが終わると同時に、飛行機の後部がゆっくりと開いていく。この遊覧機はオープンデッキ仕様。
飛びながら機体の後部を開き、まるで船の舳先のように開放した部分に出られるようになっている。
もっとも事故の無いように、手すりに沿って、その手すりには安全帯を掛けるのが義務になってはいるが。

 ジャック・フィリップス。彼が故郷であるこの地と、居場所であるサイド2、アイランド・イフィッシュを
同時に失ってから、ずいぶん色々なことがあった。
軍に志願し、ジオンとの戦争の中、様々な人と出会い、葛藤し、戦い、そして別れていった。
一年戦争を駆け抜けたその先にあったのは、悲劇を思い出にできるだけの強さと、新たな人生の道筋。
そして、自分のそばにいてくれる愛おしい人、隣に寄り添う女性、ツバサ・ミナドリ。

 手すりを伝い、機の最後部に立つ。眼下には巨大なクレーター湖。かつての賑わいも、雲を切り裂く塔も
彼の記憶にしかない。そこに暮らした人たちも・・・
さすがにここに来ると涙腺も緩くなる。いくら目を拭っても、止まることなく涙が滲む。
そんなジャックを見て、ツバサはこう提案する。
「ね、ジャックがここにいたころのお話、聞きたいな。」
0137三流(ry ◆jS5Q4GtcLw (ワッチョイ 5b5f-JeRa)
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2018/09/04(火) 02:37:35.47ID:6xgm6G/H0
「え?あ、ああ。そうだな・・・」
 思い出を吐き出すのは、あるいはジャックにとってはより辛いことかもしれない。
しかし一人で抱え込むより、その痛みも、思い出も、少しでも共有できれば、ツバサのそんな配慮が
今のジャックにはよくわかっていた。
 ジャックは話す。ここで暮らした少年時代、悪友のキムやチャンの話、口うるさい委員長ミアの話、
サイド2にいたメカの師匠、気の合う悪童スティーブやその取り巻き、初恋の女学生の話、そして・・・

「なぁ、プライマ・・・小学校の頃から、今の俺たちよりアツアツなカップルがいた、って信じるか?」
「え?」
きょとんとして目を丸くする。小学生なんてそもそも恋の意味すら知らない年齢だ、そんな頃から
ラブラブなカップルなんてツバサには想像もつかなかった。
「最初に転校してきたのは男の方だったよ、トオルっつってな、お前と同じ日本人で、人を笑わすのが
上手いヤツだった。」
「日本人?へぇ。」
「で、半年後くらいに彼女、セリカが来たんだ。とにかく天才肌でな、負けず嫌いなトオルが
しょっちゅう勝負を挑んでは無残に負けてたよ。」
「ぷっ、何それ〜。」

 シドニーの風に揺られながら、二人の馴れ初めを話すジャック、時に笑い、時に羨ましそうに
顔を赤らめて相ずちを打つツバサ。
二人三脚、3年かけて出発しようとした時のばったり再会、海岸でのプロポーズはジャックが
盗撮、盗聴担当だったこと(笑)、初めて訪れたコロニーの雄大さと、そこでイチャイチャを
見せつけられ、彼女を作ると強く決意したこと。

 ふと、彼に言ったセリフを思い出して、目を細めてつぶやくジャック。
「・・・まったく、結婚式には呼んでくれよな、って言ったじゃねぇか。このままじゃ俺のほうが−」
そう言って、手に持っていた花束をそっ、と虚空に放つ。揺れながら落下していく花束を目で追う。
0138三流(ry ◆jS5Q4GtcLw (ワッチョイ 5b5f-JeRa)
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2018/09/04(火) 02:38:24.51ID:6xgm6G/H0
 −その時だった。眼下に景色が出現した−

 クレーター湖に覆われていた光景が、あの懐かしの大都市に。
その中心にそびえる天高い塔、クラウド、カッティングも健在だ。
そして、その頂上の先から、まるで出来の悪い巨大オブジェのように斜めに立つ建造物、
これは・・・自分が2年暮らしたコロニー、アイランド・イフィッシュ!
しかもその外壁に大勢の人がたむろしているのが見える、懐かしい人たち、懐かしい喧噪。
声が聞こえる、姿が見える。間違いない、キム、チャン、ミア、スティーブ、そして・・・

 その坂道を駆け上がっていく一組のカップル。タキシードに身を包んだ黒髪の少年と、
ウェディングドレスに金緑色の髪が映える少女、ジャックは知っている、その二人を。
シドニー・シティの上空で、アイランド・イフィッシュを、二人三脚で駆け上がっていくそのカップルを!

「ジャック!ひょっとして、あれが・・・?」
「ああ、ああ、ツバサにも見えるのか!あの二人だ、そうだ、あれがトオルとセリカだよ!」
二人の格好も、周囲の祝福も、それが結婚式以外の何物でもないことを物語っていた。
幸せと、祝福と、そして一瞬の輝きに満ちた晴れやかな光景。
「うわぁ・・・ホント仲よさそう。」
ツバサが言う、初見の人が見てもホントにこの二人には『お似合い』という単語しか出てこない。
凸と凹がぴったりハマるような、暖色と寒色が合わさって名画を構成するような、
アダムとイブの男の子と女の子バージョンのような、そんな二人が駆け上がる、終わりある坂道を。
0139三流(ry ◆jS5Q4GtcLw (ワッチョイ 5b5f-JeRa)
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2018/09/04(火) 02:39:06.18ID:6xgm6G/H0
 頂上に立つと、トオルがセリカをお姫様だっこする、そして、二人はジャックとツバサを見上げて
にっこりと微笑む。
「あ・・・」
声が出ない。トオルもセリカも明らかにこっちを見ている、こっちに気付いてる。何か、何か言わないと!
今の感情を言葉にできない。そんなジャックの心情を察するかのように、トオルはジャックにびっ!と敬礼。
その仕草でようやく肩の力が抜けるジャック、すーっ、と息を吸い込み、眼下のバカップルに向けて叫ぶ。
「おめでとおぉぉぉぉぉぉぉっ!永遠に爆発してろおぉぉぉぉぉぉぉっ!!」
そのセリフを聞いたツバサが笑いながらジャックの後頭部をひっぱたく。
「誰が上手いこと言えと!」
トオルとセリカも笑っている、聞こえたようだ、よかった。

「そーれっ!」
セリカが持っていたブーケを放り投げる。それはほどなくばらばらに分解し、無数の花びらとなって
シドニーとアイランド・イフィッシュを包む、今一瞬の幸せのカタチとなって。
そんな中ただ一輪、蒼いバラだけが花の形のまま、舞い上がっていく、天高く、まっすぐに。
そう、ジャックとツバサの立つ、飛行機のデッキに向かって。
 それは、ジャックの隣、ツバサの目の前を上に抜けると速度を失い、ゆっくりとツバサの前に落ちてくる。
ツバサは両手を出し、その花を受け取る。幸せのバトンとして。

 最後に、トオルとセリカの『にかっ』とした笑顔を見て、景色は消える。
後に残されたのは巨大なクレーター湖と、ツバサの手の中に残った一輪のバラ。
しばし見入っていた二人は自然に向き合う。バラを胸に当て、ツバサはこう言った。
0140三流FLASH職人 ◆jS5Q4GtcLw (ワッチョイ 5b5f-JeRa)
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2018/09/04(火) 02:39:59.78ID:6xgm6G/H0
「ねぇ、蒼いバラの花言葉、知ってる?」
「え?いや・・・。」
「願いが叶う、神の祝福、そして・・・奇跡。」

 なんという言葉なのだろう、今自分が経験した現象を具現化したような言葉。
最後に彼らは僕らを結婚式に招待してくれたんだ、ありがとう。そして、おめでとう。
願わくば、彼らに永遠の幸せが訪れんことを。

 ふと我に返る。ツバサが蒼いバラを抱いたまま、目を潤ませてジャックをじっ、と見ている。
蒼いバラの花言葉・・・願いが叶う。ああ、なるほど。

 姿勢を正し、ツバサを正面に見据え、その言葉を伝える。ツバサが願う言葉を。
「俺と、結婚してくれないか、ツバサ。」

 シドニー上空。その天空(セリカ)は、あの日と同じ、透き通るような青だった。



 −おわり−
0142通常の名無しさんの3倍 (ワッチョイ ebf3-jOYE)
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2018/09/04(火) 19:19:16.52ID:k4ft0YE40
投下乙&祝完結です
締めは『顎朽ちるまで』のジャック君とツバサさんでしたか
そして一輪の『奇跡』と愛の告白…

ところで前話でシャリア・ブルは『結婚式』をコロニー落としの犠牲者達によるジオンへの復讐と捉えてますが
実は結婚式やってる皆はそんな意図皆無だったりするのではないでしょうか
何と言いますか、受け手次第でそう見えるだけで『当事者』はただただ二人を祝福してるだけのような気が…
(実際ジャック君はそういう復讐がどうこうといった受け取り方してませんし、どうなんでしょう?)
0143三流(ry ◆jS5Q4GtcLw (ワッチョイ 5b5f-JeRa)
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2018/09/05(水) 01:00:34.93ID:ud0seuwr0
>>142
あの時の本人たち以外の大勢の心境に「ヤケクソ」という心理も確かにありました。
死と滅亡が間近に確定してるからこそ、そんな中でのささやかなカップルの邂逅を
お祭りとして楽しんだ、っていう状況もあります。当然その中にはジオンに対して
「お前らが犠牲にした俺達でも最後はこんな愉快なイベントがあったぞ!」
っていう矜持というか、自慢みたいな気持ちもあったでしょう。
まぁ言うなれば「ざまぁみろ!」とでも言いたかったんです、ガルマみたいなジオンの連中に。
0144通常の名無しさんの3倍 (ワッチョイW 5b8a-lgHW)
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2018/09/05(水) 13:29:51.39ID:DtVmLv060
オーキド「おお来たか」
この白毛の爺さんはマサラタウンのオーキド博士。有名な博士でポケモンの研究をしている。
ここマサラタウンでは定期的に旅に出たい少年が博士から初心者用ポケモンを一匹貰って旅に出るのが基本になっている。
キラ「おはようございますオーキド博士」
オーキド「やぁ待っておったよ。で、どれにするか決めたかな?」
キラ「はい、ゼニガメ、フシギダネ、ヒトカゲで悩みましたがゼニガメにしたいと思います」
オーキド「おおそうかではこいつを持って行け」
キラ「ありがとうございます。」
モンスターボールを手渡され、僕はボールをポケットにしまい研究所を後にする。
ここから僕の旅が始まるんだ。
そのままマサラタウン出口から一番道路へ出ようとしたところで呼び止められる。
「キラ…。」
キラ「ラクス…」
ガールフレンドのラクスクラインだ。隣の家に住むラクスだが、父が役員でお嬢様だ。
ごく普通の民家が立ち並ぶマサラタウンだが、彼女の家はまるでお城で、かなり浮いている。
ラクス「そんな弱そうなポケモンじゃ旅になりませんわお父様からポケモンをいただいてまいりました。」
キラ「これは…ミュウツーにカミツルギにゲンシグラードンにライコウ、ルギアにレックウザ?!しかも皆レベル100だこれは負けないありがとう。」
ラクス「いえいえキラのお役に立てて嬉しいですわチャンピオンになって戻って来てくださいね。」
そうして弱っちいゼニガメのモンスターボールをそのへんの草むらにポイ捨てし僕の旅は始まった。
0145通常の名無しさんの3倍 (ワッチョイW 5b8a-lgHW)
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2018/09/05(水) 13:44:18.52ID:DtVmLv060
一番道路 マサラタウンからトキワシティに通じる道路であり低レベルなポケモンしか出現せず初心者が基本を学ぶにはうってつけの場所だ。
おっ…!ネズミのポケモンコラッタが目の前に飛び出して来た。
コラッタはノーマルタイプで戦闘力自体はかなり低い。
キラ「いけ!カミツルギ!」
ウルトラビーストのカミツルギは鋼草タイプのポケモンだ。種族値180超えの高火力で、タイプ不利だろうが問答無用で切り捨ててしまうポケモン。
その反面打たれ弱いので先手必殺必中を心がけて戦わなければならない。
キラ「カミツルギ!リーフブレードだ」
強烈なリーフブレードの一撃が、コラッタの身体を真っ二つにする。
超オーバーキルだ
キラ「強い…!僕は誰にも負けない!」
「ひっ!」
その一部始終を目撃していたたんぱんこぞうがその場から逃げようとする。
キラ「フ…。」
ペロッと舌舐めずりをしてカミツルギに追撃の指示を出す僕。
カミツルギの折り紙のような容姿の軽く小さな身体が宙を舞いたんパンこぞうを追いかける
たんぱんこぞう「わあああああ!」
たんぱんこぞうは発狂してすぐにコラッタを出して応戦するがたんぱんこぞうが指示を出す間も無くリーフブレードに裂かれる。
キラ「歯ごたえがないなぁ…。ニビのジムリーダータケシなら多少は楽しませてくれるだろうか」
そんなことを呟きながらトキワシティとトキワの森を歩いて抜けた。
僕が歩んだ足跡の周りには、身体を引き裂かれた虫ポケモンの死体が無数に転がっていた。
0146通常の名無しさんの3倍 (ワッチョイW 5b8a-lgHW)
垢版 |
2018/09/05(水) 14:13:00.20ID:DtVmLv060
タケシ「俺がニビのジムリーダータケシだ!」
キラ「キラです。マサラタウンから来ました。」
タケシ(ほう…トキワの森を超えて傷一つついてない初心者トレーナーはグリーン以来だな。天才というやつか…だがポケモンバトルの世界の厳しさを俺が叩き込んでやる)
タケシ「いけ!イシツブテ!」
キラ「いけ!ライコウ!」
タケシ「ば馬鹿な…ライコウだって?!初心者が扱えるポケモンじゃないぞそれは!」
キラ「ライコウ、でんこうせっかだ!」
ライコウの巨体がイシツブテを吹き飛ばし戦闘不能となる。
タケシ「岩タイプを相手に電気ポケモンで挑み、効果が薄いノーマルタイプの技を選択するなんてセオリーに反しているぞ!」
キラ「でもタケシさんのイシツブテはちゃんと仕留めてます。圧倒的な力さえあればタイプの不利有利なんて別に覚えなくても勝てるんですよ」
タケシ「ならば俺も本気できみを叩き潰すとしよう!こい、バンギラス。」
2Mの巨体、バンギラスが立ちはだかる。
タケシ「こいつは滅多に使うことがない。マサラタウンから出たばかりのひよっこにとっちゃ高すぎる壁になってしまうから封印していた。」
キラ「戻れライコウ…そして…」
急激に日差しが強くなり、辺りの温度が上がる。
まるで太陽の真下にいるかのような暑さ…。
ゲンシグラードン…!
次の刹那、ニビジムが辺りを巻き込み強烈な爆発が起こった。
タケシもバンギラスも完全にその場から消え去っている。
キラ「あっバッジ…。」
勝負に勝ったがその場にタケシがいないことでジムリーダーに勝利した証であるバッジをもらえないことに気がついた。
キラ「そもそもバッジなんて集めずこの圧倒的な力でポケモンリーグそのものを襲撃したらいいわけか」
こうして僕はルギアに乗りセキエイコウゲンへと向かった
0147大学生 (ワッチョイW 5b8a-lgHW)
垢版 |
2018/09/05(水) 14:17:14.61ID:DtVmLv060
コテハンも付けました新入りです。
大学生です。
俺の小説褒めまくってください
0148通常の名無しさんの3倍 (ワッチョイ ebf3-jOYE)
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2018/09/05(水) 18:35:41.17ID:7JFBLBqd0
>>143
>「お前らが犠牲にした俺達でも最後はこんな愉快なイベントがあったぞ!」
>矜持というか、自慢みたいな気持ちもあったでしょう

説明、ありがとうございます
個人的には『復讐』という言葉にネガティブなものを強く感じてしまうので、結婚式という晴れやかなイベントと復讐という行為が
いまひとつ重ならなかったのですが、この表現で納得がいきました
いまわの際にかつて自分たちが殺めた相手にいきなり呼び出され、幸せな姿をこれ見よがしに見せ付けられる
確かにこれ、立派な復讐ですよねえ
0149通常の名無しさんの3倍 (ササクッテロル Spf1-lgHW)
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2018/09/05(水) 19:00:19.85ID:zzUyLA2Pp
>>148
結婚できない三流が結婚というものや勝ち組に憎悪や嫉妬をつのらせているんでしょうね
そういう負の感情を作品にしてもいい作品は描けませんよ
0150通常の名無しさんの3倍 (ワッチョイ 23d2-J7KC)
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2018/09/05(水) 22:02:32.41ID:OuuJ1Cxl0
>>141
ホントに乙でした。

最後まで通してみれば、どこまでも不屈で一直線な少年と、そんな少年に心動かされ惹かれていく少女が世界を動かす(今回は精神的に)という、王道なボーイ・ミーツ・ガールの物語でしたね。
なんというか、人間の力強さを感じました。後世の人も彼ら彼女らがいたことを、その生き様を、どうか少しでも知って忘れないでいてほしいものですが・・・・・・宇宙世紀ではかなり難しそうなところがなんとも。
トオル君らにはやっぱり最後には生き延びて幸せな家庭の一つでもとは思いましたが、生き様というのが死をもって完成するものである以上、生き様を語るのならこういうカタチもあるのだなぁ。
0151通常の名無しさんの3倍 (ワッチョイW 2324-lgHW)
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2018/09/05(水) 23:29:36.03ID:3IqCnoIA0
>>149
ガイジも結婚出来ないぞ?w
0154通常の名無しさんの3倍 (ワッチョイ 565f-HZg0)
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2018/09/07(金) 00:56:15.57ID:IQGZhAzp0
>>150
感想ありがとうございます、レスはあとがきの中に盛り込んでいますよ。
さて、自分語りの時間です(ヤメロ!
0155三流FLASH職人 ◆jS5Q4GtcLw (ワッチョイ 565f-HZg0)
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2018/09/07(金) 00:56:50.82ID:IQGZhAzp0
 1年戦争外伝、−HAPPY WEDDING− あとがき

 ここまで見てくれた方、たまたまここだけ見てくれている方どうも。
まぁどっちにしろ極少数だとは思いますが(笑)
一年戦争外伝、ハッピーウエディング、いかがだったでしょうか。

 いやー難産でした、何せプロローグ書いた時点で決まっていたのは大筋と
主人公のキャラクターだけという見切り発車にも程がある有様でしたから。
そもそも主人公の名前すら決まってないとかどうしようかと・・・

 しかしプロローグを書いた以上決めなければなりません。日本人の熱血少年と
妖精のようなイメージのヒロイン、作品の顔としてテキトーな名を付けるわけには行きません。

 ニュータイプの彼女を持つ熱血少年、ということでガンダムXにあやかって
ガロード・ラン君から文字を頂戴して主人公の苗字を「ランドウ」に、名前の方は
一本気で道を外さない、という感情をこめて「トオル」にしました。
 ヒロインはというと、妖精のイメージということで、昔のパソコンゲーム「ザナドゥ」に
登場する妖精「ナーレッド」を苗字に当てました。名前はなかなか決まらなかったのですが
小説版MS IGLOOのあとがきで、「モニク・キャデラック」の名が車のキャデラックから来ていると
いうことで、日本車の名前「セリカ」を付けてみました(作者の愛車でもあります)。
「天空」という意味を持つ名前が上手く作品にハマってくれて良かった良かった。
0156三流FLASH職人 ◆jS5Q4GtcLw (ワッチョイ 565f-HZg0)
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2018/09/07(金) 00:57:22.00ID:IQGZhAzp0
 しかしまぁシャリア・ブル以外ほとんどガンダムキャラが登場しないというSS、
これでいいのかと色々試行錯誤ありました。いっそ脇キャラを片っ端からガンダム各作品の
登場キャラにしようとかいう暴挙まで考える始末、さすがに作品キャラ崩壊はマズいので
それはやめときました。
代わりにフラナガンとかニュータイプとかワッパとか、なるべく一年戦争ネタを盛り込むことで
ガンダム小説として最低限ハズさないように土俵際を回り込んできました。

 さて、上記の通り、最初に決まっていたのは大筋だけ、つまり
「シドニーとアイランド・イフィッシュで遠距離恋愛するカップルが、『その時』どうしたか」
だけでしたから、二人の物語や馴れ初め、進展はすべて後付けで考えていかなければなりません。
ラブコメですよ、ボーイミーツガールですよ、そんなこっ恥ずかしいものを私に書けと?ええ私よ・・・

 やってみると何とかなるもんですね。実は私は成人してからはあまりアニメを見なかったんですが、
最近子供の影響でアニメをまた見るようになったんです。娘ですから恋愛ものも結構あり
そんな経験もいろいろ生かされています。

 前作「顎朽ちるまで」「ビルドファイターズsideB」もそうでしたが、私のSSは話ごとに
2つのタイプに分かれています。
 ひとつは「コレが書きたいから物語を書いている」といった話の根幹部分、もう一つは
そこに至るまでのつなぎの部分、つまり後から肉付けしていくお話です。
 しかし実際書いてみると、書きたかったことは文章力が追い付かず思ったより面白くならなかったり
逆に後付けの部分のほうが次から次へとアイデアが出て面白くなったりするんです、不思議ですねぇ。
0157三流FLASH職人 ◆jS5Q4GtcLw (ワッチョイ 565f-HZg0)
垢版 |
2018/09/07(金) 00:57:50.35ID:IQGZhAzp0
 本作は大半が後付けですから、二人の恋愛事情なんかはほとんどが思い付きです。
そんな中に自分の経験と、上記のアニメで見た恋愛観なんかをエッセンスとして作品に織り交ぜて行きました。
特に8話の神父さんのお話は、実際に自分の結婚式のリハーサルで神父さんにして頂いたお話になっています。

 逆に、先に決まっている根幹部分は、言い換えればクライマックスやエンディングといった部分なので
その部分を先に妄想することで「早くそこまで書きたい」という思いがモチベーションになっています。
私の拙いSSの数々ですが、この執筆スタイルがあったからこそ3作もの完結作品を書ききれたともいえます。

 さて、前作「顎朽ちるまで」との若干のリンクが見える作品ですが、実はこれも後付けです。
シャリアが見た「復讐」としての結婚式と、ジャックが見た「幸せのバトン」としての結婚式、
この明暗を最終話とエピローグに使い分けることで、作品の光と影を上手く表せたことは一番の僥倖でした。
事実上、一番うまく機能した「後付け」だと思っています。
もしお暇なら、本作を読んだ後もう一度「顎朽ちるまで」を読破して頂ければ、トオル達と暮らしたジャックと
それを失ってからのジャックの人生を対比できるかと思います。ほら、秋の夜長は目の前ですよ。

 本作にはいくつか「ぼかして」いる表現もあります。読破いただいた方には是非、結婚式に招待された
それぞれのジオン将兵たちがアレを見てどんな感想を持ったか、色々妄想して頂きたいものです。
あと、トオル君とセリカちゃんが肉体関係を持ったか、というのは永久の謎ですのであしからず(笑)
ちなみに、最後のジャックの告白が失敗したという未来は、どの並行世界にも存在しませんのでご安心を。
0158三流FLASH職人 ◆jS5Q4GtcLw (ワッチョイ 565f-HZg0)
垢版 |
2018/09/07(金) 00:58:18.77ID:IQGZhAzp0
 本作で「二人には幸せになってほしかった」というコメントを頂きましたが、敵わず申し訳ない。
ただ「顎」のあとがきでも書いた通り、「完璧な主人公が最初から最後まで王道を走ってハッピーエンド」
みたいな作品は私には不向きです。ゴールに滅びがあるからこそ、ニュータイプと熱血漢を
主人公にすえる事が出来たし、コロニー落としと言う状況下、特殊能力のひとつもないと
そもそもお話にならないですから。
 常々から主人公補正にアンチテーゼを持ってる私ですから、二人の結末はまず死という不幸があり
その中でどれだけ幸せを拾えるか、という条件でこそその能力を発揮して貰いました。
ヒドい作者だな全く(苦笑)

トオル君セリカちゃんお疲れ様でした、あの世でも幸せに。
読んで頂いた皆様にご多幸あらんことを。


from 三流FLASH職人
0159通常の名無しさんの3倍 (ササクッテロル Spab-zmX4)
垢版 |
2018/09/07(金) 18:28:28.46ID:R2hFnaJ8p
とりあえず幼稚園児からやりなおすことをおすすめします
0160大学生 (ワッチョイW bf8a-Zlpr)
垢版 |
2018/09/13(木) 21:14:04.45ID:+U73jn9S0
キラがセキエイコウゲンに向かっていると警備員に呼び止められる。
「グレーバッジは持っているか?」
警備員にバッジの提示を求められる。
キラ「バッジはないよ。でもここを通りたいんだけどダメかな?」
警備員「ダメだ」
キラ「戦いたくはないけど…しょうがない!出てこいミュウツー。」
僕がボールを投げると人工的に作られたポケモンミュウツーが姿をあらわす。
警備員「貴様何をする気だ!」
キラ「ミュウツー!サイコキネシスだ」
警備員はミュウツーの超能力で高さ20Mまで浮き、そこから地上に落下する。
キラ「戦いたくない…戦わせないで…」
瀕死の警備員を置き去りにし次のゲートへと向かう途中、サイレンの音が鳴り始める。
おそらく襲撃を知らせるものだ。すぐさま僕の周りには十数人の警備員と、五匹のウィンディ、シャワーズとサンダースが3匹ずつの計11体に囲まれる。
警備員「おとなしくしろ!従えば悪いようにはしない…。」
このくらいの数ならどうにでも…と思ったが後から後から警備員が合流して数が増えてくる。
少しの間に三十人近くに囲まれる。
これは流石に部が悪いか…。
「マルマイン、ゴローニャ大爆発だ!」
大きな爆音と共に僕を囲んでいたポケモンと警備員のうち6人と5匹くらいが吹き飛ばされる。
マルマインとゴローニャを扱うトレーナー。忘れるはずもない。
僕の幼馴染でだいぶ前に旅に出たアスランだ。
「キラ…助けに来たぞ。」
その後ろにはピンクの特徴的な髪色をした美少女が。僕のガールフレンドのラクスだ。
「キラ、今日マサラタウンを出たばかりだというのにもうポケモンリーグの前にいるなんてすごいですわ!」
0161大学生 (ワッチョイW bf8a-Zlpr)
垢版 |
2018/09/13(木) 21:24:37.45ID:+U73jn9S0
キラ「ラクス…!うん、でもまだ終わってないけどね。」
ラクス「はい!ですからこれをキラにお持ちしましたわ。」
ラクスが大量のモンスターボールをカバンから取りだし僕は受け取った。
キラ「これは…?」
ラクス「キラの手持ちを強化するために持ってきたポケモン達ですわ。ガオガエン、ミミッキュ、ゲッコウガ、タイプヌル、ソルガレオ、リザードン、ジュナイパー、ボーマンダ、ガブリアス
バンバドロ、ガチゴラス、ラプラス、マフォクシー、ルガルガン、メガラティオス、メガメタグロス
どのポケモンも強力ですわ。当然レベルは100です。」
キラ「凄い!でも僕の手持ちは6体あるからこれ以上は…」
ラクス「手持ちが6体なんてルールを守る必要はありませんわ。勝てばいいのです。」
キラ「そうか!ありがとう。」
アスラン「キラはここは俺に任せろ!」
次々と増えてくる警備員の数にアスランは怯えることなく親指を立て僕に先に進めた合図する。
キラ「ありがとうアスラン!先で待ってるね行こうラクス」
ラクス「はい!」
アスラン「ああ!」
アスランが大量にボールを投げ数え切れないほどのマルマインが現れる。
その数は軽く100は超えている。流石アスランだ。
その大量のマルマインが一斉に大爆発を起こしその後の状況は確認できない。
でもアスランならきっと大丈夫だ!
0162大学生 (ワッチョイW bf8a-Zlpr)
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2018/09/13(木) 21:41:08.20ID:+U73jn9S0
キラ「とうとうここまできた…ポケモンリーグ。四天王を倒し僕がチャンピオンになるんだ。」
ラクス「キラ、正面から入ったら四天王一人一人倒さなくてはなりませんわ。」
キラ「うん…それだとめんどくさいね。」
ラクス「ソルガレオにはウルトラホールを渡る力があります。ウルトラホールを利用してワタルがいる空間まで飛びましょう」
僕とラクスはソルガレオに乗ってウルトラホールに突入した。そしてワタルの待つ間へやってきた。
ワタル「誰だ?!」
キラ「勝負です。」
ワタル「どこの誰かはわからんが、礼儀も知らないようだな。」
キラ「出てこいニンフィア!」
ワタル「くっ…奴のフェアリータイプのポケモンに俺のドラゴンタイプの攻撃はつうじない。奴め、完全に俺を対策していやがる。」
キラ「ポケモンを出さないんですか?マリルリ、サーナイト、アシレーヌ、プクリン、グランブルも出てきて!」
ラクス「すべてドラゴンタイプが苦手とするフェアリータイプのみのパーティ。キラ、成長しましたわね。ワタルさんでは突破できませんわね。」
ワタル「ぐっ…。」
不利だと知りつつもワタルはポケモンを繰り出したが、レベル差と相性の悪さを覆すことはできず叩き潰された。
こうして僕はチャンピオンの座を勝ち取り全国に名前を知らしめた。
努力、出会い、挫折。
色んなものを糧に頑張りとうとうポケモントレーナーの頂点に達したのだ。
ラクス「素敵ですわキラ」
キラ「ありがとう」
その頃ゲートの方では…。
警備員「こちら第7ゲート応援を求む!
アスラン「マルマイン、大爆発!
警備員「ぐあああ」
アスラン「はぁ…はぁ…待っていろキラ、必ず助太刀に行く。それまで絶対に負けるなよ。」

チェ エンド
0163通常の名無しさんの3倍 (ワッチョイW bf8a-Zlpr)
垢版 |
2018/09/13(木) 21:56:19.44ID:+U73jn9S0
謎のチャンピオン出現。
突如現れワタルを圧倒的な力でねじ伏せチャンピオンになったトレーナー。

「なんだ…これ…。ワタルは俺が倒すつもりだったのに」
朝の新聞を見て呟いてしまう俺。
「もうお兄ちゃん!新聞読むかご飯食べるかどっちかにしてよ。ああもう!記事に夢中でマユの言葉なんか聞いてない。」
トレーナーになってわずか1日でチャンピオン…?
はは…なにかの間違いだよな?
キラ…一体どんなトレーナーなんだろう。すごく会ってみたい!

トベコンテニュー
0164大学生 (ワッチョイW bf8a-Zlpr)
垢版 |
2018/09/13(木) 22:39:34.29ID:+U73jn9S0
どうも、こんばんは
コテハンの通り大学生やってます。
大学生活のあいまにちょこちょこつずき描いて行くんで応援よろしくです
0166通常の名無しさんの3倍 (ワッチョイ 57e0-+ow7)
垢版 |
2018/09/13(木) 22:45:40.22ID:vUFpBr1j0
>>160-164
感想
ダメなト書きSSの見本そのものですね
とりあえず、幼稚園児からやりなおすことをおすすめします

あと、チェ エンドとかトベコンテニューとか、意味不明の単語の意味は何ですか?
まさかとは想いますが、Theをチェとか読んでいませんよね?大学生にもなって???
0167通常の名無しさんの3倍 (ワッチョイ 97f7-Z9Pe)
垢版 |
2018/09/13(木) 22:45:47.41ID:EZ0rj4vf0
やめたれwww
中学生レベルの英語も理解できないガイジなんだからさwwwwwwwwwwwwwwwww
0168通常の名無しさんの3倍 (ササクッテロル Sp8b-Zlpr)
垢版 |
2018/09/13(木) 23:12:04.21ID:4qwOj5wyp
大学生さん頑張って
つずき待ってます
0171通常の名無しさんの3倍 (ササクッテロレ Sp8b-Zlpr)
垢版 |
2018/09/14(金) 07:25:18.64ID:t5sWKfpip
>>164
コテハンに誤りがありますねぇw
現実と同じなら障害者派遣労働だろうにwww
0172通常の名無しさんの3倍 (ワッチョイW bf8a-Zlpr)
垢版 |
2018/09/16(日) 07:50:32.45ID:s+3p3+7a0
ポケモンss以外ごみやん
0173通常の名無しさんの3倍 (ワッチョイW 9f24-Zlpr)
垢版 |
2018/09/16(日) 07:58:46.31ID:nkdEIgFA0
>>172
×ポケモンss以外ごみやん
○ポケモンssもどきはごみやん
0174通常の名無しさんの3倍 (ワッチョイW 9f24-Zlpr)
垢版 |
2018/09/16(日) 07:59:54.91ID:nkdEIgFA0
レスの無駄だから二度と糞ssのポケモンもどきを載せるなガイジ
0176通常の名無しさんの3倍 (ワッチョイ 97f7-Z9Pe)
垢版 |
2018/09/16(日) 09:21:03.38ID:DBK/RbkJ0
なおニビシティのタケシすら倒せないガイジがいるらしいwwwwwwwwwwwww
お前がゴミだろ定期
0177通常の名無しさんの3倍 (ワッチョイW bf8a-Zlpr)
垢版 |
2018/09/17(月) 23:03:40.27ID:uTQwTSAg0
あわが効果的なんて思わないだろう
ゲーフリが悪い
0178通常の名無しさんの3倍 (ワッチョイ 97f7-Z9Pe)
垢版 |
2018/09/17(月) 23:05:57.41ID:Av5tKm5W0
ダッサwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww
岩タイプならみずが効くって小学生でも理解できるのになwwwwwwwwwwww
どんだけ頭が悪いんだよwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww
0180通常の名無しさんの3倍 (ワッチョイW bf8a-Zlpr)
垢版 |
2018/09/17(月) 23:13:49.92ID:uTQwTSAg0
ピカチュウ強いんやろなぁ
ピカチュウだけでタケシ倒せるやろ
0181通常の名無しさんの3倍 (ワッチョイ 97f7-Z9Pe)
垢版 |
2018/09/17(月) 23:13:57.22ID:Av5tKm5W0
ダッサwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww
岩タイプは電気効かないだろうにwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww
どんだけ頭が悪いんだよwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww
0182通常の名無しさんの3倍 (スッップ Sdbf-chYh)
垢版 |
2018/09/18(火) 00:07:41.51ID:4C4rgNpvd
新作のピカチュウは色々と特別な新技覚えるから強いっちゃ強いぜ
ポケモン好きでも無い基本的な戦闘システムすら理解出来ない溝口がそこまで把握した上で物言ってるとは思えんが
0183通常の名無しさんの3倍 (ワッチョイ 97f7-Z9Pe)
垢版 |
2018/09/18(火) 00:10:11.96ID:EcabStGO0
その強い技でもクリアすると思われていない溝口ってwwwwwwwwwwwww
どんだけ知能が低いんだよwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww
0184通常の名無しさんの3倍 (ササクッテロラ Sp8b-Zlpr)
垢版 |
2018/09/18(火) 08:23:03.88ID:d4z3k5+Ip
>>180
効かないフルバをデストロイに当てる雑魚キラのリスペクトね www
0185通常の名無しさんの3倍 (ワッチョイ ff81-cC+K)
垢版 |
2018/09/18(火) 09:33:10.62ID:LU6jkqIA0
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2018/11/01(木) 21:16:25.34ID:32GbSQuM0
――艦これSEED 響応の星海――


金剛らが佐世保への直帰ではなく、福江島最南端の前線基地への寄港を選んだ理由は、至極単純であった。
佐世保まで曳航するには、ナスカ級の船体はダメージを受け過ぎていたのだ。
無茶苦茶な解体によって摘出されたナスカ級中央部は、もう自壊寸前だった。
至極単純で、当然の理由だ。そもそもが地球上で使うことを想定していない宇宙専用艦艇である。
それが地球の重力下に在るだけでも相当な負担だというのに、海に墜落して荒波に揉まれた挙げ句、バカスカ攻撃されて両弦スラスターブロックを喪って、それでもなんとか海上に浮いていたこと自体が奇跡だろう。
もしナスカ級設計者が知ったら泣いて卒倒するに違いない。
ともあれ、無理に曳航し続ければどうなるかは想像するまでもなく、実際、曳航されている最中にも幾度となく沈みかけ、最終的には艦娘達に支えてもらってようやく航行可能という有様だった。
早急にどうにか安全を確保しなければならない。
というわけで、少女達は揃って福江基地に入港することになった。
しかし、少女達の戦いはまだ終わらない。
ここは前線基地。
それも、目と鼻の先の海が敵領域であるのに、防備のまったく整っていない前線基地だ。
思い出して頂きたいのは【金剛組】の当初の任務内容で、艦娘達はナスカ級クルーの葬儀を終えると直ぐさま、先に作業を進めていた【はやて丸】クルーに合流するカタチで復旧作業に取りかかった。
最大目標の一つであった有線通信用ケーブルの再接続に加えて、前もって搬入されていたモジュール構造式の工廠の組み立て、宿泊施設や物見櫓の修理等が急ピッチで進める。
それは本来、数日かけて行う予定のものだったが、敵の執着するナスカ級を引き入れた以上は悠長なことを言っていられない。
今はどこまでもひたすらに、備えるのみ。

「――スカイグラスパー? あの、キラが取り逃がしちゃったっていうStrange Fighterのことデス?」
「うん。僕が知る限り、今この世界で偵察衛星を墜とせるのはアレだけだと思う。大気圏内用の機体だけど推進剤さえあれば」
<宇宙も飛べるだけのスペックがある、ということか。そりゃ確かに、普通の砲撃なんかじゃ衛星墜としなんぞ絶対不可能だが・・・・・・参ったな。こうまで私達の常識が通用しないとは>
「おい提督、感心してる場合じゃないだろが。しかしマズいぞ、デュエルは同化できないうえに飛べないんだろ? 次アイツが来たら難しいんじゃないか」
「ヴァルファウの件もありますよ。今の私達には敵航空戦力に対抗できる力が・・・・・・ありません。ただでさえ艦載機の消耗が激しいのに、なんとかしないと此方が一方的にやられてしまいます」

11月11日の20時14分。
そんな少女達に追い打ちをかけるようにして、とあるニュースが舞い込んできた。
繋がったばかりの有線通信によって実現した、佐世保の二階堂提督との緊急作戦会議でのことだ。基地敷地内の会議室に集った【金剛組】と【榛名組】の首脳陣――金剛、翔鶴、榛名、木曾、キラ――は、
一台の古ぼけたコンピューターが出力する提督直々の報告を聴いて漸く、自分達があくせく戦っていた最中に新たな事件が発生していたことを知ったのだった。
0188ミート ◆ylCNb/NVSE (ワッチョイ 1ad2-OMPP)
垢版 |
2018/11/01(木) 21:19:03.95ID:32GbSQuM0
ナスカ級発見と同等――否、世間的にはそれ以上の、一大事である。

『偵察衛星が撃墜された。方法は不明だが、稼働状態にあった全ての衛星との交信が途絶したらしい』

艦娘はおろか深海棲艦にも絶対に手出しできない領域、高度36,000km。一方的な空からの監視によりそれまでの戦況を一変させた、現人類の英知の結晶、人工衛星。
これに直接干渉できるモノは、同じ人類をおいて他にない・・・・・・筈だった。
だというのに、あっという間に、寝耳に水の如く。兆候を察することも対策を講じることも出来ないまま衛星は呆気なく墜ちた。そもそも完全に想定外であった。
この世界の人間には、ソレが意図的な、何者かの悪意によって成されたものであるということしか解らなかった。消去法で深海棲艦の仕業と推測するしかなかった。
世界情勢を直接揺るがす大事件と混乱。
最近まで人類側の優勢に傾きつつあり、しかし佐世保の機能不全により均衡まで押し戻されてしまっていた戦況は、本日を以って遂に逆転されようとしていた。
キラ曰く、たった一機の戦闘機の仕業で。

「・・・・・・ごめん。僕があの時、ちゃんと・・・・・・討ててれば」
「それは・・・・・・、・・・・・・でも、御友人と似ていらしたのでしょう? なら仕方ないじゃないですか」
<なんにせよ厄介なことになった。軍令部もかなり混乱していてな、下手をすれば再び孤立してしまうかもしれん、我々は>

10月25日を境に始まった世界の変遷は、加速していく。
加速し、確実的確に人類のアキレス腱を切り崩していく。

「孤立、か。なぁ提督、横須賀の連中は・・・・・・ウェーク島前線基地はそんなにヤバいのか?」
<音信不通とまではいかないが、維持に影響が出るレベルで足並みが乱れている。ミッドウェー包囲網を突破されるのも時間の問題らしい。
今時、昔ながらの長距離通信は使い物にならんし、やはり衛星のサポートあっての西太平洋戦線ということだ>
「通信の重要性は痛いほど身にしみているが・・・・・・アイツらがそこまで苦戦するか」
「となると呉が動くのも時間の問題、ということですね」

強力無比な深海棲艦が次々と湧き出る西太平洋海域を専任する、横須賀鎮守府が押されだしたのだ。
通称、西太平洋戦線。これを維持し、敵を抑えこんでいるからこそ他の戦線が維持できると言っても過言ではなく、その戦局は常に世界中から重要視されている程だ。
日本国の主力 of 主力であり本丸である横須賀と、そのサポートを本懐とする呉こそが要衝ウェーク島前線基地を拠点に、今日までの日常を守護していた。
言うまでも無く、新型人工衛星の恩恵あっての戦果である。
なればこそ、この後の展開は容易に予想することができる。

「むぅ、今ビスマルク隊に抜けられるのはVery troubledデース・・・・・・」
「鹿屋の利根隊も、どうなるか。舞鶴と大湊も動けないでしょうし」
0189ミート ◆ylCNb/NVSE (ワッチョイ 1ad2-OMPP)
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2018/11/01(木) 21:22:09.65ID:32GbSQuM0
<計画全てが白紙に戻ったと見なすしかない。全鎮守府連合艦隊による台湾近海解放作戦もだ。少なくとも向こう一ヶ月は我々のみでヤツらと対峙せねばならないだろう>

現在、佐世保鎮守府本来の役割である大規模輸送船団護衛任務(スエズ運河航路確保)を肩代わりし、更にビスマルク隊(出向防衛組)というカタチで佐世保をサポートしてくれている呉も、
西太平洋戦線の維持に全力を尽くさなければならなくなる。
ミッドウェーが突破されれば、ただでさえ衛星の消失に困窮している全世界の戦線が連鎖的に、完全に破綻してしまうのだ。鹿屋基地等のその他軍事拠点にも当然、何かしらアクションがあるだろう。


佐世保は再び孤立するかもしれない。


万全でないまま、ナスカ級という火種を抱えたまま。依然スカイグラスパーやヴァルファウ、【軽巡棲姫】や【Titan】といった超戦力を擁する深海棲艦群と睨み合ったまま。
次々に襲いかかる荒唐無稽な無理難題。
どうしようもなく五里霧中で窮途末路。
戦術どころか戦略レベルで後れをとってしまった。
本質的には防衛戦の頃となんら変わらない、息苦しく生苦しい閉塞感。少女らの受難は、まだまだ終わりそうにない。
受難が続くということは、道が続くことを意味している。

「防衛態勢を見直す必要がありますね。特に、対空と対ビームを最優先で考えないと」
「それなら僕と明石さんに考えがあります。――あの、提督、一つお願いがあるんですけど・・・・・・」
<なにかな?>

まだ終わらない。
まだ抗える。
ナスカ級を中央部のみとはいえ引き入れられたのは、僥倖だった。どんなに苦しくても、元より選んだこの道を貫くだけの力を手に入れられたのだから。C.E. の技術をいかに有効的に使うかが、これからの鍵を握るのだ。
皆で知恵を絞れば、まだ前に征ける筈だと信じている。
衛星撃墜がなんだ。再びの孤立の危機がなんだ。もうあの時とは、未知の技術に一方的にやられていた時とは違う。

「ストライクを、ここまで持ってきてくれませんか?」

反撃の術は、まだこの手の中にある。
0190ミート ◆ylCNb/NVSE (ワッチョイ 1ad2-OMPP)
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2018/11/01(木) 21:24:18.06ID:32GbSQuM0
《第14話:明日、明後日、その先へ、今を繋げて》



艦娘用の、対ビームシールドとアンチビーム爆雷。
対空用の、ビーム兵器と高精度射撃管制システム。
ストライクがあれば、不思議存在に変貌したキラとストライクを媒介にすれば、コレらをある程度量産できるのではないかと、キラと明石は踏んでいた。量産できれば艦隊の防御力は大きく向上する。
戦力温存の為かここ最近姿を見せない【Titan】は勿論、スカイグラスパー相手にも優位に立ち回れるようになる筈。
材料は充分にある。
自壊寸前のナスカ級それ自体と、搭載されていた兵装や大破したモビルスーツを使えば、佐世保鎮守府所属艦娘全員の防御能力を底上げできる程だ。
実績も充分にある。
コンバートしたC.E.製パーツをふんだんに組み込んだ響の特装試作型改式艤装の性能は、彼女自身の実力を差し引いても誰もが認めるモノだった。
ならば、キラとストライクと明石が揃えば実現可能である。
そして勿論、こんな場当たり的な対症療法では終わらない。
ゆくゆくは反撃に転じるべく、攻撃用の兵器も開発してみせる。既存技術の延長である響の試製ライフル型13.5cm単装砲とは異なる、新体系の兵器群を。
問題は当のストライクを佐世保工廠に修理中のまま置いてきてしまったことだが、幸いフレームにはまだ手をつけていなかったので、コンテナ船で輸送可能な状態であった。
修理の続きここ福江基地工廠にて、新兵器開発の後に行えばいい。


新たな計画が発動した。
あとは時間との勝負だ。


ストライクの移送は明日12日の昼頃に予定されており、そこから計画が軌道に乗るまで最短三日はかかる見込みで、その間に敵が襲撃してこない訳がない。敵が戦力の消耗を嫌っていると仮定しても、
まさか放置してくれるとは思えず、むしろ航続距離に優れた航空戦力や長距離砲撃でちょっかいを出してくるものと思われた。もしかしたら、迎撃困難なスカイグラスパーを差し向けてくる可能性もある。
そういった意味では現状、デュエルは艦隊の進退に大きく関わる存在と言えた。なにせ、索敵と対ビームに最も優れているのは、この機体だけだから。たとえ黎明期の試作機だとしても。
諸々の準備が整うまで、ストライクとデュエルという二機のモビルスーツは、それぞれの役割でもって佐世保を守護する盾になる。
艦隊の強化が整うまで。
基地の防備が整うまで。
孤立してしまっても、この先ずっと戦っていけるようになるまで。老体に鞭打ってとはズバリこのことだ。
持てる全てを駆使しなければ、生き残れない。
0192ミート ◆ylCNb/NVSE (ワッチョイ 1ad2-OMPP)
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2018/11/01(木) 21:27:25.45ID:32GbSQuM0




そういった状況を聞いて落ち着いていられる程、シン・アスカは大人でなかった。
怒れる瞳と称された男が遂に、動く刻がきた。

「デスティニー、巡航ステータスでシステム起動。・・・・・・やっぱエラーだらけだな、出力が上がらない。戦闘は無理だよなぁ」
<当たり前でしょ。っていうか、やる気だったの? 何度も言うけどアナタの仕事はあたし達支援部隊の輸送で、それ以上でも以下でもないんだから>
「解ってるよ」
<あと、くれぐれも外の人には見つからないように。アナタ達ってば軍令部にも内緒の最高機密なんだから。そりゃいつまでも隠し通せるものじゃないけれど、提督の好意と努力を無駄にしたら怒るわよ?>
「だから解ってるって! ・・・・・・お前は俺のお母さんかナニかかっての」
<あら。少なくとも保護者ではいるつもりよ、あたしは>
「そうかよ。・・・・・・三分後に出撃するって、みんなに伝えてくれ」
<わかったわ>

久しぶりに身に纏う、真紅の専用パイロットスーツ。
久しぶりに乗り込んだ、ブリュンヒルデ‐システム連動型思念制御式全天周囲モニター装備の自由回転式球状コクピット。
彼が操るは、重厚な鎧武者のような装甲、鍛え抜かれたアスリートのような体躯、禍々しくも美しい魔王のような二対の翼を携えた究極の機動兵器。C.E.の技術の結晶たる【GRMF-EX13F ライオット・デスティニー】。
まさか自ら志願したとは言え、無理を押し通して説得したとは言え、こんなにも早くこの機体を飛翔させる日が来ようとは。
でも、仕方ない。
偵察衛星が撃墜されたと聞いて。
横須賀と呉の艦娘がピンチだと聞いて。
佐世保ではキラ達が圧倒的不利な状況を打破すべく動いていると聞いて。
ふつふつと、冷え切っていた筈の情動が煮えたぎってきた。久しく忘れていた激情が、行き場を求めて荒れ狂う。
そこまで聞いてしまえば、もう動くしかない。ここで動かなきゃ、何の為にここに存在しているのか。彼が求めた力は、こういう時にこそ振るわれるべきだ。
この世界の為に今できる全てを。
通信機越しに天津風と軽口をたたき合いながら、シンは整備不十分な機体を立ち上げるべく、コンソールと格闘する。

(問題はエネルギー配分だ。自衛用にライフルを5発、シールドを1回、沖に出るまでのミラージュコロイドを加味して、ヴォワチュール・リュミエールでの飛行に必要なエネルギーは・・・・・・、・・・・・・往路は問題無い。
けど帰路で尽きる。できれば例のヤラファスクレーターまで足を伸ばしてみたかったけどな)

輸送船を小笠原諸島沖に待機しておいて貰おう。
0193ミート ◆ylCNb/NVSE (ワッチョイ 1ad2-OMPP)
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2018/11/01(木) 21:30:22.38ID:32GbSQuM0
ヴァルキュリア‐システムやSRCPS推進機構、積層式EVPS装甲といった最新鋭GRMFシリーズとしての特徴を最低限まで省き、総合力を【ZGMF-X56S インパルス】並にまで落としてでもこの体たらく。
相変わらずエンジンは絶不調で、どんなに頑張って整備士の真似事をしても改善しようがなかった。
もっとも、素人集団でデュートリオン核融合炉をどうこうできるわけがないとハナから判っていたから、予備電源のバッテリーのみでどうにか飛べるようこれまで努力を重ねてきた。
今、機体に無理させれば整備は一からやり直しになる。再び飛べるようになるまで、また数週間かかることだろう。
でもきっとこの日の為に、これまでの日々があったのだ。
危機に瀕したウェーク島前線基地を救えるのは、間違いなくこのデスティニーしか存在しない。正確に言えば、表だって戦うのはデスティニーが抱えた改装補給コンテナに詰め込まれた、呉鎮守府所属の支援部隊なのだが。
コイツを迅速に輸送し、後退中の西太平洋戦線を支援する。上手く機能すれば、佐世保からビスマルク隊を招集せずに事が進む。巡り巡って、キラ達の助けになる筈。アイツがここで終わっていいわけがない。
次元の壁すら越えた究極のモビルスーツは今、たった一回限りの最強最速の宅配便になる。

「つーか今更だけどよ、コンテナって。もっとマシな運搬手段はないのか?」
<これが意外と快適なのよ。ちゃんとリクライニングシートもベルトもあるから、こっちの事はそんな心配しなくていいわ>

手動制御思考制御複合式MS操縦システムたるブリュンヒルデを最大限活用し、いつになく慎重にコンテナをガッチリ保持する。
いつも大剣や大砲を装備させる厳つい両腕は、今や文字通りシンの身体の延長だ。なにせ乱暴に扱ったら後が怖い。

「いやそういう意味じゃ・・・・・・いいけどさ。・・・・・・ブリュンヒルデ‐システム起動確認。安全運転は心掛けるけど、舌噛むなよな」

戦闘機動とはまたベクトルの異なる難度と緊張感に舌なめずりして、シンはスロットルを上げつつフットペダルを踏み込んだ。
VPS / MPS複合骨格が正確に駆動し、無機質ながら機能的に引き締まった二本足で18mの巨体が力強く前進。誘導灯を手にしたマエストラーレとリベッチオの指示に従い、工廠から十分離れたところまで歩いていく。
モニターには厚い雨曇に支配された真っ黒な空と、とても船など出せないまでに荒れた真っ黒な海、わずかに命の営みを灯す瀬戸内海の島々。他には何も存在しない。
進路クリアー。
すると、再び通信機から少女の声。

<・・・・・・でも、ありがとね、シン>
「あん? なんだよ藪から棒に」
0194ミート ◆ylCNb/NVSE (ワッチョイ 1ad2-OMPP)
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2018/11/01(木) 21:33:25.48ID:32GbSQuM0
<本当は佐世保に・・・・・・福江島の方に行きたかったんでしょ?>
「それは・・・・・・まぁ、な」

図星ではあった。
アイツがここで終わっていいわけがない。嫌いだけど、大っ嫌いだけど、それとこれとは話が別で、直接助けにいけるものなら行きたいと切に思っている。我ながら複雑だとシンは唸った。
しかし、何事にも優先順位というものがあるし、この機体で出来る事などたかが知れている。
だから、図星だからこそシンはあえて不敵な笑みを返してやった。いつまでも分からず屋のガキでいられない。

「でも俺は、俺が思う最良を、やりたいようにやってるだけだ。そういう風の吹き回しってことだ。礼だったら無事に帰ってきてからにしろよ」
<ええ。アナタが実現してくれたこの作戦、必ず完遂してみせるわ。みんなでちゃんと、ね。・・・・・・――大丈夫よ、いい風が吹いているもの>
「ああ。・・・・・・いくぞ!」

背部と両腰に備えた大型ウイングスラスターを展開、見る者全てを魅了する光の翼を発振。光圧による繊細な推進力が、機体をフワリと滑らかに離陸させる。
続けてミラージュコロイド展開、アクティブステルス。可視光線等の電磁波を偏向するガス状物質を球状に固定し、光の翼含めてデスティニーは何者にも感知できない透明存在になる。
出撃準備完了。
あとは心のままに。

「シン・アスカ。デスティニー、発進する!!」

久しぶりの常套句を口にして、まるで運命を切り拓くようにして。
【紅蓮の剣】が呉の空に飛び立った。
0195ミート ◆ylCNb/NVSE (ワッチョイ 1ad2-OMPP)
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2018/11/01(木) 21:36:19.25ID:32GbSQuM0




【軽巡棲姫】は後悔していた。
一つの戦いの顛末を見届け、十日余りの月が輝く台湾近海に帰還し、後悔していた。
結果論だが、やはり実験体【Titan】を参戦させるべきだったと。
というのも、出し惜しみには理由があった。
先の強行突破戦の折に、敵に機械人形の力を行使して【Titan】を屠る――あの一戦で4体も未帰還となったらしい――特異な存在(イレギュラー)が一人いたと、報告を受けていたのだ。
撃墜できたとも聞くが目撃証言少なく、ソイツが生き残っているか否か調べる術はなかった。
台湾近海前衛部隊の指揮を任された【姫】はあくまでも、つい先日ここに集った身であり、あの戦いについては伝聞でしか知らないのだ。
兎も角、その真偽を確かめず発展途上の兵器を投入し、徒に消耗するわけにはいかなかった。仮に生き残っていたら全滅させられるかもしれないのだ。異界の船を巡る戦いなら、異界の力を操る敵が出てこない筈がない。
リスクが高すぎる。
更に言えば、艦娘側も対【Titan】戦術を確立しつつあると聞く。強行突破戦以前のような一方的な展開にはならないだろうと考えた。
故に出し惜しみ、温存した。後の決戦のことを考え、巨人をより洗練し強化する道を選んだ。
故に争奪戦の増援には、精鋭だが喪っても痛手でなく、かつ機動力のある通常戦力を選んだ。
敵が通常艦隊ならゴリ押しで殲滅でき、例のイレギュラーがいれば即時火力集中か撤退できるように。


その選択よって導かれた間違いが二つ。


間違え其の壱。
窺知し得ない強大な敵に対する恐れが、戦力逐次投入に近しい愚策を招いた。脅威はイレギュラーだけでなく、あの二隻の駆逐艦のように敵艦隊の強さが、深海棲艦側の予測の遙か上をいっていた。
【軽巡棲姫】自身の途中離脱こそが一番の誤算だった。
間違え其の弐。
イレギュラーは最後の最後になって漸く現れた。推測だが、おそらく異界の船の内部から補充したのだろう。逆に言えば、異界の船へ侵入しなければ、敵は機械人形の力を行使できなかったのではないか。
これは【Titan】を投入していれば、多少苦戦しようとも勝てた可能性を意味する。
この二つの間違えが、あの無様な撤退を招いた。
0197ミート ◆ylCNb/NVSE (ワッチョイ 1ad2-OMPP)
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2018/11/01(木) 21:37:35.04ID:32GbSQuM0
何事も中途半端は良くない。たとえ予期せぬ遭遇戦だったとしても、やるなら徹底的に、動かせる戦力全てを動かすべきだった。


しかし収穫が無かったと言えば嘘になる。


結果的に、イレギュラーの存在を観測できた。
生態も精神も人類に近しい艦娘共が、あの短時間で機械人形を操れるようなるわけがない。兵器類に侵蝕できる深海棲艦ですらアレの操縦には熟練を要するのだ。
となれば、異界の船から飛び出した青と白の機械人形は、例のイレギュラーが操っていたのだろう。報告にあった、ビームの銃と剣を操る男。遠目に見た、敵通常艦船の甲板に乗っていた男。
様々な報告と事実と推測を鑑みて、現状、異界の力を操る敵はあの一人のみと断定できる。
沈んだ艦艇用大型スラスター確保の目処も立ち、なら次に考えるべきは、その一人をどう釣りだして確実に包囲撃破するかだ。
敵艦隊の盾になるであろうイレギュラーは、早期に潰さなければ。普通のやり方では駄目だ。己が戦力を見直し、より高次元の戦術で臨まねば。

「・・・・・・?」

そうこう考えていると、不意に特徴的なジェット音が【姫】の耳朶を打った。
超伝導電磁推進機関の駆動音。
見上げると星空に一機、T字型の真っ黒な戦闘機。今まで確認されてきた深海棲艦とは明確に異なる特徴を持った、深海棲艦側のイレギュラーが搭乗する異界の戦闘機が、その機首を隕石群に築いた滑走路に向けていた。
どうやら無事にミッションを遂行し、帰還するようだ。
初陣では即座に逃げ帰ったと聞いていたが、意外とあの者もやり手であるらしい。

「・・・・・・ユウダチ・・・・・・、・・・・・・ソシテ、ヒビキ。コンド、コソ・・・・・・」

状況はそう悪いものではない。
次はもっと上手くやってやる。
散々邪魔をしてくれたあの駆逐艦娘二隻も、蹂躙してやる。
その為には。
【軽巡棲姫】は次の戦いに備えて策を練り始めた。
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2018/11/01(木) 21:40:15.52ID:32GbSQuM0




「え、シンが?」
「Да。なんでも西太平洋戦線を支援する為に、呉の提督を説得したみたい」
「まるでドラマの一幕みたいだったって話よ。――俺がやんなきゃ誰がやるんだよッ!! ってな感じで執務室に乗り込んだらしくて。うぅん、オトコだねぇ」
「おかげでビスマルク達も利根達もこっちに残れそうだって、提督が言ってた」
「そう・・・・・・そうか、シンが・・・・・・。教えてくれてありがとう、響、瑞鳳さん」

緊急作戦会議を終えて暫く経った頃、福江基地中央広場。
一際大きい図体と索敵能力を活かして南方の海を睨みつける【GAT-X105 デュエル】、そのコクピットで機体調整に勤しんでいたキラに、シン・アスカ出撃の報を伝えたのは響と瑞鳳の二人だった。
とある事情から二人で陸上任務をこなしていた時に伝え聞いた、提督からの続報かつ速報かつ朗報。自分達を助けてくれる存在が他にもいると知った時、少女達はそれを一刻も早く教えてあげたいと思った。
名前しか知らないキラの同僚が、道を拓いてくれたと。
だって彼はナスカ級クルーの葬儀以前から、ずっと張り詰めて、思い詰めていたようだったから。理由も気持ちも良く解るけれど、仲間が暗い面持ちでいるのは良くないことだ。喜ばしてあげたいと素直に思った。
だから二人は走ってここまでやってきて、キラも応えて外に出て、三人で機体のつま先に腰を下ろして。
響が淡々と、瑞鳳が感情豊かに呉での顛末を語った。

「シンが動いてくれるなら、向こうは大丈夫だね」
「断言するね」
「僕なんかよりずっと優秀だから、彼は。彼なら上手くやってくれるよ」

するとキラは静かに微笑んで、東の方角、遙か遠いウェーク島を望むようにして綺麗な紫晶色の瞳を細めて。
良かったと、二人の少女は思った。
その顔が綻んでくれてどことなく嬉しくなった。それに、これなら遠慮なく二人で用意したものを披露できるというもので。

「へぇ・・・・・・シン・アスカさんかぁ。いつかこっちに来てくれるって話だけど、俄然興味沸いてきたわねぇ」
「天津風から聞いたところによると、だいぶ難儀な性格らしいけど。・・・・・・ところでキラ、お腹すいてない? 私と瑞鳳で晩ご飯を用意したんだ」
「そっか、臨時主計課だものね。じゃあいただくよ。実は結構、限界近かったんだ」

響と瑞鳳はこの度、基地全員の衣食住をサポートする主計課の一員として活動することになっていた。
その主な任務は毎日三食の戦闘糧食(レーション)の提供や、衣類の洗濯等の家事全般。先の鎮守府再建時で多少経験したとはいえまだまだ慣れない陸上作業に追われる艦娘達は勿論、
二隻の哨戒艦の乗組員と工作隊と業者さん、戦車隊の皆さんの後方支援が目的だ。
美味しく手軽でボリュームのある食事は、どんな兵器よりも即物的な力となる。
0199ミート ◆ylCNb/NVSE (ワッチョイ 1ad2-OMPP)
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2018/11/01(木) 21:43:52.75ID:32GbSQuM0
昔の人は言いました。
腹が減っては戦は出来ぬ。軍隊は胃袋で動く。世界は美味いご飯で廻っている。個人も組織も状況も古今東西も問わず、気力体力共に充実してなければ良い仕事なぞ到底不可能なのだ。
料理作りを趣味としている瑞鳳と雷にとってはある意味、厨房こそが真の戦場なのかもしれない。
その構成員は瑞鳳と響、暁と雷と電の計五人で、この人選の裏には「響はもっと色んな人と接するのが良いかもしれない」と考えるキラと瑞鳳が噛んでいたりする。例の協力体制の一環だ。
ともあれ今日の食事当番の二人で、これまで作ってきた食事をみんなに配り歩いていたのだ。速報を耳にしたのはその途中、最後の一人であるキラの下に向かっている時のことだった。
ご飯は楽しい気分で食べるに限る。
今ならきっとキラも美味しく食べてくれるではないかと、響と瑞鳳は考えた。

「私達もこれからだったから、一緒に食べていい?」
「もちろん。ってか、断る理由がないよ。・・・・・・待ってて、ちょっとセンサーの設定だけ弄ってくるから」
「どうするの?」
「僕の端末と連動させるんだ。この距離なら無線届くし」
「じゃあ工廠の中で準備してるね。流石に外じゃ寒いから」

考えたら自然と、一緒に食べようと提案していた。本来の予定であれば名残惜しいけれど、時期尚早だとして、ご飯を渡したら二人は解散しようと瑞鳳は考えていたのだが。提案しといて後の祭りだが、少し緊張してきた。

「・・・・・・キラ、携帯端末持ってたんだ」
「提督のお古じゃない? あの旧式の折畳み型、見覚えあるわ。ま、とりあえず準備しちゃいましょ」

悟られてはならない。
大丈夫。普通の日常会話ならこれまでのように、普通にできる。昨夜も上手くやれた。
再びコクピットに潜ったキラと一旦別れ、新設した工廠の隅っこに陣取った二人は手分けして食事の用意を進めていく。

「みんなに使わないって言われたけど、持ってきて良かったわね、紙皿」
「備えあればなんとやらだね」

本日のメインは、パリッと焼きあげた半身の鯖をカリふわフランスパンで挟んだサバサンドになります。
お昼に【はやて丸】にて摩耶が釣り上げていた新鮮なサバは旬なだけあって、味も大きさも一級品。これを塩胡椒とバター、レモン、オリーブオイルだけで味付けして各種野菜とサンドするだけという
シンプルかつ豪快なファストフードだが、これがまた病みつき必至の美味しさなのだ。人によってはマヨネーズちょい足しもオススメで、もし機会があれば試して頂きたい。
これに加えて、瑞鳳謹製のカマスの唐揚げとロレーヌ風キッシュ、会議終了後に金剛と榛名に淹れてもらったダージリンティーがセットになって、艦隊の遅めの晩ご飯となる。
もちろん戦闘糧食なのでそれぞれ作業しながら手軽に食べられるよう工夫しているが、今回はゆっくり腰を落ち着けられそうなので、ちゃんと紙皿に盛り付ける。一応持ってきていたのが幸いだった。
今回は自信作だと、自画自賛する瑞鳳である。近年はなんとなく避けていたバケットサンドだがなんとなく、たまには良いかなと、昔は割と頻繁に作っていた定番メニューなだけあって彼にも気に入ってもらえると良いが。
0201ミート ◆ylCNb/NVSE (ワッチョイ 1ad2-OMPP)
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2018/11/01(木) 21:48:24.15ID:32GbSQuM0
「・・・・・・そういえば、さ」
「うん?」
「あ、いや・・・・・・、・・・・・・ちょっと思い出したんだけどね」

ものの十数秒の準備を終えて一息つくと、なにやら響が感慨深げな声音で呟いた。
呟いて、しまったとでも言うような顔になって、しばしの気まずい沈黙。
しかし瑞鳳がキョトンとしてその蒼銀色の大きな瞳を注視すると、観念したように口を開いた。
敵わないなという雰囲気で。少しばかり申し訳なさそうな雰囲気で。

「瑞鳳とこんなに長く一緒にいるのって、なんか久しぶりだなって・・・・・・」
「あー・・・・・・そうね。言われてみれば、そうかもね」
「昔はあんなに一緒だったのに私・・・・・・全然、今の瑞鳳達と話してないなって・・・・・・」
「・・・・・・」

これは、なんとも。


なんとも思いがけずに、懐かしい話題が出たものだ。


感傷。
そうだ。まだ佐世保が今のメンツでなかったあの頃、榛名達や木曾達が異動してくるよりずっと前、響が一時的に横須賀所属になる前までは。
佐世保の暁型駆逐艦娘と祥鳳型空母艦娘はセットで行動していて、六人一緒でいるのが当たり前だった。
まるで姉妹のように過ごした日々があった。そんな日々で唯一人、響の「記憶」の話を知ってしまったのが、瑞鳳という少女だった。その時から何かと気に掛けるようになったのをよく憶えている。
懐かしい話だ。
まさかこのタイミングで、その当時を思い返すことになるとは思わなかった。

「最近、さ」

キラの為に用意した、紙皿にポツンと乗っかった大ぶりなバケットサンドとキッシュを眺めて響の独白は続く。まるで堰を切ったようだった。
そういえば、予備戦力として共に出撃した時の、海上でいただく戦闘糧食の定番はバケットサンドと卵焼き。まだ最前線で戦うには力不足であったあの頃のあの味は、
瑞鳳が料理を始めた頃の味、色々な思い出が詰まった味だったなと、少女は遅まきながら意識する。
しまった。なんとなくで選んでいいメニューではなかった。
アレを最後に一緒に食べたのは、三年以上も前だったか。
その翌日に、響はとある戦場で出会い憧れた夕立の背を求め、単身で横須賀へと異動した。
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