良くも悪くもこの業界は「作業」で生きてきた。
申告よりも、月次や決算ができないからそれを受け、その延長で決算や申告がある。
だから長年、無資格が現場を担当しても客は何も言わず、かつてはそこそこの金を
払ってきた。

それがITと士業の価格破壊ででどんどん値段が下がる。
士業者本人が対応していればここまで下がることも無かっただろうが、無資格から
搾取の形態を取っていたがゆえに、もはや税理士本人の「顧問料」は出ていない
レベルの料金。それすらこの人不足で、今の水準で受けて今の水準で払い続けたら
もはや利益は出ない。

だが、だからこそ需要があるとも言える。社労士や弁護士はどの会社にも顧問で
入っているわけではない。さて、この状況で今後はどうなるか?
大手中堅は生産性とやらで効率化。でも、所詮は無資格が担当のビジネスモデル。
これでは客はまともな金を払わないだろう。

大手がそれでも今の価格を維持して効率化で業界を引っ張るか、それすら限界に
なり、記帳くらいはできないと税理士に相手にしてもらえない。という世の中に
なるのか。