なるべく広汎の人に理解の得られる例として、「電気機械」教科書の交流機の章:
誘導電動機の動作特性式とその技術解説が挙げられるでしょう。(工高電気科3年、学部電気工学科3年履修程度)
 誘導電動機の元々の利用は、電源周波数50Hz、60Hz固定で起動に際して回転子の抵抗を増やして最大トルクすべり率を変えるとか、
電機子の結線を、起動時はY結線、加速後にΔ結線に切り替えるYΔ起動とかの解説がされていて、周波数固定、滑り率が独立変数の解説が標準です。

 ところが、その特性式をジッと眺めると、回転数−逆起電力比例制御(=周波数−逆起電力比例+コイル電圧降下を印加)も
同時に説明していて、敢えて文字列での説明がないだけと分かります。(V/F一定制御とも言います)。
 この誘導電動機特性式を「出典」として認めるのか、式の言葉化を「独自研究」レッテルで排除するのかという、
馬鹿らしい「論戦」が現れるわけで、後者を「文字列出典主義」と批判するわけです。
 近年はようやく「F/V一定制御」、「F-V比例制御」で通るようになりましたが、VVVFインバータ制御の原理解説は、
当初は出典として認められるのか、独自研究扱いでWP空間としては排除されてしまうのか、かなり微妙な地位にありまして、
「文字列出典主義」は間違いだと強調しておく必然性がありました。
関係式は間違いなく「出典」であり、「独自研究」呼ばわりは不当で、実際は理解力が足らなかったってことです。

 また、先出、高信頼専門書籍の記事にエラーが在って、執筆者の固有技術、見識で修正しながら使うべきか、絶対的「出典」優先か?
それの詳細を理解出来、判断できる人が執筆しませんと、単純出典主義では記事の質を維持できなくなってしまいます。

なお、「Webサイトは出典とするな!」ってのは無理があり、WPとその執筆者を争いの局外におく目的を越えての余計な御世話。
執筆者の固有技術や経験に照らして妥当な記述であれば、出典として採用に問題は無く、専門書のエラーとは裏返しの関係で、採用許容でしょう。玉石混淆で信頼できるサイトの選り分けが大変ですが、明白な間違いでなければこれも放置が妥当な扱い。
これの誤は条理の異議で潰せなければ対抗出典で潰すべき内容。