今日の回見て、つくづく人間てのは、ない物ねだりな生き物だと再認識したね。親は自分が味わった辛い経験を子供にさせたくないと思い、
その逆をやらせようとする。その苦労こそが自分を成長させてくれ、今の地位を築かせてくれたことも忘れ。
マークパンサーの場合は、たまたま運良く小室に拾われ苦労せずに名誉を手に入れたがために、自分が味わった美味しい目を子供にも味わって欲しいという意識から、
その世界がいかに厳しく、一握りの人間しか幸せになれないという認識が薄い傾向にある。故に自分の子供には芸能界やアーティスティックな世界に行って欲しいと願うことになる。
ところが、得てして親が望む道を子供は進みたがらないのが常である。物事の分別がつかない幼い頃から親の仕事を目の当たりにし、その影響を受けて芸能人の子供だという周りの目や扱いを受け、
不自由な目に合って育ったがために、その世界に対して良い印象がなかったり、あまりにも身近すぎて当たり前であり、希少な環境であることが分からない。
その他大勢サラリーマン層と同じような間隔で親の仕事を捉えてしまっているのである。自分もやろうと思えば簡単になれる職業だと言う認識である。
ところが結局、多くの芸能人2世は、若い頃は維持を張って天邪鬼を気取って、跳ね除けていた親の仕事と同じ道を選択することになるのがオチである。
やりたいことが見つけられなかったり、挫折したりして、自分にとってはありきたり、無難だと感じていた親の職業に妥協してついてしまうのである。
そんな生半可な考えで飛び込んだ仕事が大成するわけもなく・・・。親が子供になって欲しい仕事をこれやれあれやれと強要したところで、子供にとってはむしろ煙たくウザい仕事に感じてしまうわけであるからして、
子供がこうなりたいと思わせるためには、憧れの意識を芽生えさせることが必要になる。憧れ、つまり、自分の身近にないもの。なかなか手の届かないもの・・・でなければならない。
それは偏に、親に反対されることである。親の職業や親が無理強いするモノに憧れるわけがないのだから。親が子供にこうなって欲しいと思うのなら、
それを断固反対することである。




by 床 丈二 (とこジョージ)