探検
民放ドキュメンタリー道場2017秋～2018【第四場所】 [無断転載禁止]©2ch.net
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その水深ではマイナス1.9度で凍る。が現在の水温は0度。
ここの「暖かい」海水が氷河に回り込んで溶かしているのでは、
と推測。
南極の西側はイギリスの調査隊が観測中。
東側を日本が担う形になるだろう。
感想
コケボウズが絶景。
アデリーペンギンの生態も初耳で面白い。
隊員の生活ぶりの描写は真面目過ぎて今一つだな。
もっと研究・観測成果のサプライズがあれば・・。
切り取り方で面白く見せれるネタはあるだろうに。
これに税金はいくらぶっこまれてんのか、
60年の調査のコスパはどうなのか報じても
いいんじゃねえのか？
たった60年の観測でアレコレ右往左往しててもな。
100年単位のほんのちょっとの気候変動で
すぐ氷が増えたり減ったりするんじゃねえの？
2017年9月2日放送 深夜2:30～ ＃1735
「九州豪雨 あの時私は」
制作：九州朝日放送
内容要約
2017年7月5日の九州北部集中豪雨被害。
毎時100ミリ以上の降雨が10時間も連続するという前例のない
豪雨。山は崩れ、流木と濁流に予告なしに突然襲われる地区が続発した。
福岡県では33人が死亡、1000軒の住宅被害が出た。
福岡県山間部の朝倉市。大分県にも近い。
山すそを流れる小川沿いに20世帯が暮らす杷木(はき)地区
も突然の濁流で家や人が押し流された。
この地区の1集落に住む、坂本秀雄さん(60歳)一家6人は
少し下流にある俊一さん(76歳)宅へ避難した。
夕方、秀雄さんと俊一さんは家の前で洪水の様子を見ていた。
そこに突然1mの波が押し寄せ、2人は飲み込まれた。
秀雄さんは山側に流されて14時間後に救助されて助かったが、
俊一さんは川側に流され、行方不明に。
1週間後、3km下流で遺体となって発見された。
たまたま立っていた位置の差で生死を分けた。
杷木古賀地区。
石井健一朗さん(44歳)の自宅はなんとか持ちこたえた。
(新築3年目の自宅1階は泥だらけになってしまう。←補足情報)
2階から娘が撮った動画では
もう家のそばの道？がものすごい濁流で電柱をなぎ倒している。
家の前まで泥水が押し寄せた。
19歳息子「お父さん！避難しないでいいの？」の叫び声が。
(3人は2階に避難して一夜を明かした。←補足情報)
被害は夕方に起きており、指示が間に合っていなかった。
森田俊介市長は「細かく指示を出せる態勢にはなっていなかった」
「指示発令の手順は適正だったとは思うが、後で検証したい」
とコメント。
豪雨当時、朝倉市の松末(ますえ)地区で現場取材をして
いたKBC記者が映像と共に様子を語る。
この地区でも11人が死んだ。
3時45分。川はものすごい濁流だが、
まだ氾濫はしない感じだった
高台からものすごい量の泥水が道に流れ出てきた。
取材クルーは身の危険を感じ、下流の杷木インターまで車で避難した。
5時30分。インター途中の地区では低地の住宅は床上浸水。
5時40分、インターに着いたが通行止めで中に入れず。
入口の道は多くの車が立ち往生。
7時。自宅に息子を置いてきた母がずぶぬれでインターに
現れた。助けを求めにきた？
7時半。インター脇の道？川？がものすごい濁流。
入口の道にまであふれだしてきた。くるぶしの高さの水が
タクシーを横に流そうとする。
急きょインターは開放されて車は高速内へ避難。
濁流そばの2階建て一軒家の2階窓から心配そうに顔を出して
いた息子の高倉裕紀君は結局、家も流されず無事だった。
9時には濁流も引いた。
8月9日の住民説明会でつるし上げられる市長。
住民「なぜこんなに指示が遅いんだ」
住民「市はちゃんと現場を見ないと」
市長「遅れたのは申し訳ないが、勧告まではすぐ出してる」
市長「きめ細かく出来なかった点は反省したい」
住民「死人が出てんだぞ」
渋谷村長「住人は老人ばかり。動かすとかえって危険。」
住民の自主判断に任せた。
それでも村から死者は3人出た。
上池田地区は自主避難の意識が高く、死者は出なかった。
2012年の豪雨の経験があったからだ。
3年前から避難訓練を始めていた。
だからこの日も5時には全員が避難していたのだ。
この地区の住人でフィリピン人の母・天久ロウルさん39歳も
近所のばあちゃんの井手千代子さんからの電話で
5歳くらいの息子と非難した。
避難後のロウルさんの自宅1階部分は濁流が襲い、
泥で埋まってしまっていた。
感想
NNNドキュメントとかぶり。
2017年8月20日(日) 24:55～ 30分 今年33本目 ＃2388
「あの陸津波(おかつなみ)から命を守るには
～検証 7.5九州北部豪雨～」
制作：福岡放送
内容紹介 前スレ352
でもこっちの方が現場の画を撮れてて見どころ有。
何でも市に縋ろうとする住民にどやされてて市長がかわいそう。
過去に前例があれば責められても仕方ないが。
30分後に濁流が激変する危険性が画からよくわかる。
自分の身は自分で守れ、が教訓か。
2017年9月3日(日) 24:55～ 30分 今年35本目 ＃2390
「死刑執行は正しかったのかⅡ
飯塚事件 冤罪を訴える妻」
制作：日本テレビ
内容要約
2008年10月28日朝。福岡拘置所。
1992年の飯塚事件の冤罪死刑囚となっていた
久間三千年(くま・みちとし)70歳が死刑執行された。
獄中に14年も幽閉された末、くびき殺された。
執行に立ち会った人間の証言では
首に縄をかけられる最後まで抵抗していたという。
「こんな理不尽なことがあっていいのか？」
妻のもとに久間の遺品が返された。
獄中で着ていたシャツ、洗面道具、
本「無実の死刑囚たち」
逮捕前の警察での証言テープ？が10本ほど。
「俺のことを過去からいくら調べ上げても
何一つ違法なことはしていない」
福岡県飯塚市。
1992年2月、登校途中の女児(7歳)2人が行方不明になり、
12km離れた山中で遺体となって発見された。
2年2か月後の1994年9月、福岡県警は久間をパクった。
土地勘があるし、アリバイがなかったが、
直接証拠はない。
状況証拠のみで有罪判決、死刑となった。
主に２つの状況証拠が「決め手」にされた。
２、遺体現場から3kmの山中でみつかった女児のランドセルと傘。
その付近の山道での目撃証言。
他の状況証拠も含めたうえで
2006年10月最高裁は控訴棄却、死刑確定。
妻のもとには獄中から数百通もの手紙が届いた。
捜査への怒りがつづられていた。
科警研のずさんな血液型鑑定。
未成熟なDNA鑑定法。
都合のいい結果を出しただけ。
確定後2年目2008年、法相の森英介は久間ら2人の執行書にサイン。
(森は麻生政権時代に9人を殺した。)
当時の科警研が使ったDNA鑑定方法であるMCT118法は
冤罪が明らかとなった足利事件でも
使われていたものだし、担当技官も同一だ。
2009年10月、妻と弁護団(徳田靖之、岩田務ら)は
再審請求を起こした。
2014年3月、福岡地裁はこれを棄却した。
「DNA鑑定結果は有罪と断定できるものではない」
と今更になって鑑定結果は証拠として不認定にした。
が再審は拒否。
2014年4月、妻は高裁に不服申し立ての即時抗告。
高裁の審議は最近終了した。結果はもうすぐ出る模様。
血液型鑑定にも疑義がある。
女児から採取された血液は女児と犯人の血が混じった混合血液だった。
弁護団による再鑑定ではAB型だ。
久間の車はワンボックスのマツダのボンゴだった。
警察は逮捕後、久間の車を徹底的に調べた。
後ろの座席から血痕と尿反応が出た。
その血液型は女児と同一と鑑定したが、久間の家族も
同一だ。
座席シートの繊維が幼女に付着していたというが
それが繊維が久間の車のものだと断定できるのか？
目撃証言にも警察に誘導・改変された可能性がある。
山道のカーブに止めてあったワンボックスを
目撃した運転手の最初の証言(事件から11日目)は
「紺色のワゴン車」
だけだったが、
警察は目撃者に「入れ知恵」して証言を久間の車に
寄せさせた。
その証言は日を追うごとに詳細になっていった。
13日目の証言
「紺のボンゴで、後ろのタイヤがダブルタイヤ」
18日目(3月9日)の証言
「窓にスモークフィルムを貼っていた」
「トヨタでも日産でもない」
「車体の横にオレンジのラインが入っていない」
とまで具体的に増えた。この意味は何か？
久間のボンゴは元中古車で、本来のボンゴは
車体にオレンジのラインテープが貼られていた
それを久間は気に入らずはがしていた。
細かく言うと、銀色の細いラインが2本あるが。
目撃者の言うラインはオレンジのものらしい。
捜査資料から明らかになったが、
3月7日に刑事が久間のボンゴを実際に見に行っていた。
9日の調書を取った刑事も同じ人物だ。
マツダのボンゴは1992年までに27のマイナー
モデルチェンジをしてる。
しかし警察は久間のを含む4つのモデルしか捜査をしてない。
明らかに見込み捜査だ。都合のいい証拠しか集めていない。
警察はワゴン車を見に行く前から犯人と決めつけていた。
飯塚事件の4年前に松野愛子ちゃん失踪事件があった。
それに久間は参考人として聴収を受けたことがあった。
事件は未解決に終わったが、警察はこれを「犯人の根拠」とした。
飯塚事件発生当初は「白い車」を追っていた警察。
久間のことを思い出したとたん「紺の車」に変更。
久間が遺したテープより。
「警察はやってはならないことをした。
佐賀や福岡の俺の親戚のところに行き、
99％あいつが犯人だ、と出鱈目を伝えている」
「私はいつか必ずこの非道に対し、
白黒つけなきゃならない」
逮捕時、女児と同じ年頃の長男がいた久間。
久間の願いは法相、法務官僚、警察検事裁判官
の殺人により潰された。
2013年のNNNドキュメントの続編。
誰一人異議を唱えず殺してしまった法務官僚と森の卑劣さに愕然。
足利の誤審があるのに正さない。
どこまで、いつまで腐ったままなのか？
裁判所の犯罪を裁判所に判断させるルールって今時どうなのか？
(糾弾COMより引用)
【飯塚事件の裁判官】
福岡地裁第二刑事部1999年9月29日判決 死刑
陶山博生、
重富朗、
柴田寿宏
福岡高裁第二刑事部2001年10月10日判決 死刑
小出錞一、
駒谷孝雄、
松藤和博
最高裁第二小法廷2006年9月8日判決 死刑
滝井繁男、
津野修、
今井功、
中川了滋、
古田佑紀
(以下WIKI引用)
逮捕させた福岡県警の本部長は、
現在は綜合警備保障会長の村井温
↑こいつはしっかり天下って悠悠自適の生活か。
人殺しなのに。
検事、刑事の実名は発見できず。
2017年9月12日（火）26：10～27：10
「「万家灯火」～ボクが見た中国・結婚事情～」
ボクは見た中国シリーズ・第4弾。
制作者は日本へ来て9年目のディレクター・関強（かん きょう）。
「性」「金」「夢」の続き、今回のテーマは「愛」。
強くなった中国の女性たちは、今、どんな男性を求めているのか…。
中国人男性の数は、女性より約3200万人多い。「一人っ子政策」に
よって、家庭は後継ぎになる男の子を望んだからだ。一方で、
経済の急成長で女性の社会進出が加速。かつての男性優位から
立場が逆転し、高学歴を得て、経済的に豊かになった女性たちが、
男を選ぶ時代に入っているのだ。
2016年から中国全土で大流行しているのが、美女たちによる
ネットでの動画中継だ。セクシーダンスと歌唱力で人気と
なっている22歳のユーチューバー・ヤンさん。大学卒業から
一年で、3000万円稼いだ。多い時は一日で、100万人が視聴している。
彼女の理想の男性は…？
望みが高すぎて結婚出来ない上海の超富裕層の美人は、
32歳。愛を見つけるために様々な努力をするのだが…。
ネットを通じて知り合った農村出身の男性と結婚するという
23歳の元ユーチューバーの女性。男性とは一カ月の交際で結婚。
結婚パーティーから、家賃や生活費も彼女持ち。完全女性優位
の熱い愛に関ディレクターが切り込んだ。
構成 重乃康紀
撮影 大塚竜治
編成企画 矢野哲慈
プロデューサー 申 成皓
澤田祥江
演出 関強
制作 フジテレビ
制作著作 株式会社オルタスジャパン
＃1711
9月21日（木）26時55分～27時50分
「平和への道標 －戦跡が伝える記憶－」
1945年3月、硫黄島を攻略したアメリカ軍は沖縄へと侵攻、
8月の原子爆弾投下と玉音放送で太平洋戦争は終わりましたが、
その前後には教科書には載っていない歴史の影に埋もれた事実が
ありました。アメリカ軍が計画した幻の日本上陸作戦、その最初
の目標は南九州・鹿児島でした。作戦開始予定は同年11月1日。
日本側もそれを正確に予測して対抗手段を講じましたが、
そのまま終戦を迎えました。残された戦跡は我々に何を語り
かけるのでしょうか。
戦後70年の区切りを過ぎ、過去の戦争体験を語る人がいなく
なりつつある今だからこそ、あえて鹿児島から戦争を題材に
したドキュメンタリー番組の制作に取り組みました。
制作するにあたっての狙いは、大きく二つ。ひとつは、これまで
中々光が当たってこなかった物言わぬ戦争遺跡―いわゆる戦跡を
主役にとらえるということ。もうひとつは、番組を見てくだ
さったみなさんそれぞれの「何か」を感じていただくために、
番組側からは極力何らかの答えを押しつけることなく、ただ、
事実を伝えるだけに徹するということです。
鹿児島の戦争といえば、自分が操縦する航空機で体当たりして
敵を攻撃する「特攻」が知られていますが、戦時中の鹿児島に
ついて調べてみると、歴史の教科書などには載っていない
「特攻以外の事実」も、そこには確かに存在していました。
「オリンピック作戦」。そして、アメリカ軍の本土上陸作戦に
対する日本側の本土防衛計画「決号作戦」。
鹿児島には、特攻に関する戦争遺跡がある程度整備されて
残っていますが、実は特攻関連以外の、他の地域にはなかなか
見られない特徴的な戦争遺跡も数多く残されています。しかし
それらは、当時のことを知る人が少なくなっていく中、時代の
流れと共に忘れさられ、朽ちかけているものや、説明板が
古いもの、そもそも説明板どころか案内板すら存在せず、
地元の人にさえ存在を知られていないものが多いことにも
気づかされます。
薄気味悪く、戦争の負の遺産としか思われていない歴史の影に
埋もれつつある戦跡。地域の過去を掘り起こしていくと、
当時の戦況や日本、そして鹿児島が置かれていた状況、
そして戦跡と呼ばれるその場所に72年前に確かにいた人たちの
存在を感じることができます。無機質なコンクリートの構造物
でしかなかったそれが、これまでとは全く違うモノに見えます。
地元に残る戦跡がいったい何でどういう理由でここにつくられ
たのか、コンクリート造りの建造物に開けられた穴から
兵士たちはいったい何を見つめたのか、そして戦争という時代
に巻き込まれた名もなき大勢の人々、現代の礎となった人々が
いた事実にスポットを当てます。
番組では主に、アメリカ軍の本土上陸を阻止するために
つくられた大隅半島・志布志湾岸につくられた防衛施設と、
鹿児島と沖縄のほぼ中間に位置し、海上交通と本土防衛の
要衝としてつくられた奄美大島要塞の戦争遺跡を取り上げます。
前者は戦争末期、限られた資材を使って突貫工事でつくられ
たものが多く、後者に関しては戦前に潤沢な資材を使って
軍の攻撃などによってその場で亡くなった人もいますが、
番組で訪れる戦跡の多く、特に大隅半島の戦跡はつくられた
当初の目的を果たすことがなかったものです。
鹿児島に残るこれら数多くの戦争遺跡をこれからどうして
いくのか。戦跡を未来に残そうとする人たちがいる中で、
私たちにできることとは―。
過去を知り、未来を考えるきっかけの一つにしてほしいです。
ディレクター・永尾武弥（鹿児島テレビ報道部）
「鹿児島で戦争といえば、多くの人は命を賭して敵に体当たり
する特別攻撃“特攻”を思い浮かべると思います。
これは鹿児島に住むほとんどの人もそうです。ところが
調べてみると、鹿児島には“特攻に関わるもの”以外の
戦争遺跡も、数多く残されていることが分かりました。
各地に残るコンクリート造りの戦跡です。一部整備されて
いるものもありますが、その多くは戦後に忘れ去られたもの、
地元の住民も知らないものがほとんどです。これらの戦跡は
一体何のために造られたのか。取材を進めていくうちに、
当時の日本が置かれていた状況や、歴史の教科書には載って
いない事実が少しずつ明らかになると同時に、最初は無機質
で少し不気味に感じていた戦跡の見え方が変わってきました。
戦後70年を過ぎ、過去の戦争体験を語る人がいなくなる中、
私たちは過去から何を受け取り、未来に何を伝えていくべき
なのでしょうか。戦跡から何かを感じ取っていただけたら
幸いです」
プロデューサー 野元俊英.
ディレクター 永尾武弥.
構成 皆田和行.
編集 山下亮一.
撮影 鈴木哉雄.
ナレーター 松重豊
＃1712
9月22日（金）27時10分～28時5分
「ニッポンは好きだけど カイゴ開国10年の現実」
高齢化が進むニッポンの介護現場から見えるもの
人手不足が深刻な日本の介護現場で、救世主とも言える存在
の外国人。EPA（経済連携協定）の制度に基づき、これまで
2800人が来日しました。岡山県笠岡市の特別養護老人ホーム・
天神荘でも職員の2割にあたる16人のインドネシア人の若者が
働きながら学んでいます。
しかし受け入れ開始から10年、これまでに国家資格を取得した
人の3割はすでに雇用契約を終了、または帰国したという現実
があります。世界に類を見ないスピードで少子高齢化社会を
迎えた日本で、彼らは老いの支え手となるのでしょうか。
奮闘の日々と揺れる胸の内を追いました。
今、老人ホームなどの高齢者施設で、多くの外国人が働いて
います。人手不足が深刻な日本の介護現場で、救世主とも
言える存在です。外国人の受け入れが始まって9年が過ぎ、
これまで2800人が来日しました。優秀な人材の確保は介護施設
にとっては死活問題です。インドネシアの首都・ジャカルタで
は日本各地の施設が参加して説明会が開かれ、人材の「争奪戦」
が繰り広げられていました。
介護職員が不足する」という予測を発表したことを受けて、
2年前に取材を開始。夕方のニュースで「人材を海外に求める
動きが加速」と紹介したのが、笠岡市の社会福祉法人・天神会
でした。EPA（経済連携協定）に基づき、天神会は岡山県内で
最も多い約30人のインドネシア人を受け入れています。
“外国人が最前線で活躍する日本の介護現場とは”2008年の
受け入れ開始から10年がたとうとしていますが、多くの人は
介護施設で働くインドネシア人をあまり目にしたことがない
のではないでしょうか。彼らの勤勉さ、目上の人、お年寄り
に優しく寄り添う姿に触れ、施設の日常を知ってもらいたい
と考えました。
「きょうの服は何色が良いですか？」。
「上手なお歌を聴かせていただいてありがとうございます」。
優しく入所者に声をかけているのはアイ・スルヤニさん（27）。
大学在学中に受けた日本語の短期講習をきっかけに日本への
興味が高まり、EPAに基づく受け入れに応募しました。日本の
文化が好きで、特に小さい頃からよく見ていたアニメは
大ファンです。働きぶりもまじめで入所者や家族からの信頼は
厚く、介護福祉士の国家試験に向けた勉強も毎日2時間欠かし
ません。
天神荘からは初めて、アイさんたち4人が2016年の国家試験に
臨みました。しかし、試験を前に、アイさんに思わぬ問題が
起きました。国家試験に合格したらインドネシアに帰国する
よう家族から促されたのです。
せんでした。取材を進めると、せっかく難関の介護福祉士の
国家試験に合格しても、日本に留まらず帰国する人が多い
ことを知りました。2008年の受け入れ開始から10年、国家資格
を取得した人のうち3割はすでに雇用契約を終了、または
帰国しているといいます。一体なぜなのでしょうか。
EPAによる外国人の受け入れは、あくまで国同士の経済連携
強化を目指したもので、介護現場の人手不足を解消するための
ものではありません。しかし、世界に類を見ないスピードで
少子高齢化社会を迎え、2025年には全国で38万人の介護職員が
不足するとされるこの国には、外国人の力を“老いの支え手”
として頼らざるを得ない現実があります。番組では来日する
若者と受け入れる側双方の思いや抱える事情を描き、
老人大国ニッポンの現実を考えます。
ディレクター・新田俊介（岡山放送報道部）
「多くのお年寄りの中心で働くのはカラフルなイスラムの装い
の若者たち。そんな光景に最初は面食らったことを、今でも
思い出します。介護施設で活躍する外国人。テレビや新聞で
何となく見たことはありましたが、その現場に立つのは初めて
のことでした。取材に入ると、彼らの働きぶりに驚かされ
ました。入所者に優しく声をかけ、手を差し伸べる姿をいつも
見ていると、なんだか自分の家族への接し方を反省させられる
思いでした。これから先、さらなる超高齢社会に突入する日本。
その介護現場の最前線で奮闘する彼らの姿を通して、誰もが
迎える“老い”に思いをはせていただければ幸いです」
プロデューサー 塚下一男（岡山放送）.
ディレクター 新田俊介（岡山放送）.
構成 梅沢浩一.
ナレーター 前田亜季（アルファエージェンシー）.
撮影・編集 平井大典（OHKエンタープライズ）
2017年9月10日(日) 25:25～ 30分 今年36本目 ＃2391
「なぜアメリカ人はヒロシマに？～高まる核の脅威の中で～」
制作：広島テレビ
内容要約
実はアメリカ人観光客の多くが広島を訪れているという。
広島への外人観光客数は年間117万人。
うちアメリカ人は17万人で1位。
2位はオーストラリア人。
3位は中国人。
番組は広島市立大の学生を動員し、
アメリカ人観光客107人にインタビューを決行。
「何しに広島平和公園に来た？」
フロリダ州の白人女性。
「アメリカがもたらした恐怖を学び、
追悼するため。
同行の黒人？女性。
「歴史的な場所だから。
アメリカ人が日本に来ること自体貴重な機会。」
ペンシルバニア州の28歳白人男性(小太り)。
「アメリカが本当は何をしたのか見るため。
悲劇を自分の目で確認しに来た」
「原爆投下は私たちの歴史の一部。ここで知ったことを
家族や友人に伝えるため。」
原爆資料館の去年度の来場者数は36万人。
今年4月から東館がリニューアル。
英語の説明文を充実させた。
番組はカリフォルニア州のケイシ―夫妻の見学に同行。
夫56歳「日本へは2週間の予定で来た。東京・大阪・京都を回ってきた」
「原爆を別に誇りには思っていない。
(原爆投下の是非は)必要だったかもしれないし、
不要だったかもしれない」入館前のコメント。
妻・エリンさんは54歳。
入場料大人200円。
原爆前の市街写真を観た後、
原爆後の市街写真が壁一面に展示された部屋へ。
夫「信じられない・・・」
夫「もうひとつ落としたところがあったな・・
何処だっけ？」
妻「・・・・・・」
夫「全部吹き飛ばされている。家も潰されている」
上空から投下の惨状をCGで見せる映像展示「ホワイトパノラマ」。
パネルの解説を読んで
妻「長崎・・」
妻「こんなものをもう一つ落とすなんて・・」
妻「放射能の影響が遅れて現れるなんて・・」
1945年末までに14万人が放射能で死んでいった。
出口で涙ぐむ妻。
死んでいった子供たちに心打たれた」
夫「広島はこの悲劇を伝えていこうとしている。素晴らしいことだ」
番組は他の来場者のコメントを拾う。
ミシガン州の61歳男性。
「子供の死に心が動かされた・・」と涙ぐむ。
カリフォルニア州の黒人女性。
「基地にではなかった。街に投下したとは・・」
インタビューに戻る。
原爆投下は正しかったと思うか？
カリフォルニア州黒人女性「間違い」
テキサス州24歳男性「間違ってる」
「こんな絶望をもたらしたなんて」
フロリダ州70歳男性
「やらなければならなかったこと」
メリーランド州67歳男性
「他にどんな選択肢があったのか」
イリノイ州女性
「簡単にできる方法をやっただけでしかない。
皆のことを考えた決断ではない」
ネバダ州女性
「他の選択があったはず」
107人のうち、
正しい＝17％
間違い＝58％
わからん＝25％
だった。
1945年では正しい＝85％
1991年では正しい＝63％
だった。
番組は独自にネット調査を依頼した。
2017年4月、18～95歳のアメリカ国民1083人にネット調査。
正しい＝47％
間違い＝23％
わからん＝30％
だった。
世代別で分けてみると
34歳以下の正しい＝30％
35～54歳の正しい＝42％
55歳以上の正しい＝63％
となる。
まだまだ原爆の本当の認識は皆に届いていなかった。が、
若い世代に確実に正しい認識がなされている兆候が
見て取れた。
インタビューで複数の観光客が原爆に興味を持ったきっかけとして
一つの本を挙げていた。
ジョン・ハーシーの「ヒロシマ」と言う本だ。
原爆の9か月後に広島の6人の被爆者を取材した。
「母が家に着いたとき閃光がさく裂した。
母と赤ちゃんは建物の下敷きになった」
この記述の赤ちゃんは今でも健在だ。
近藤紘子さん72歳。
当時は生後8か月。爆心から1.1kmの家だった。
父の谷本清さんは牧師だった。
ジョンの取材がきっかけでアメリカのTV局に呼ばれて
出演したことがあった。1955年のことだ。10歳だった紘子さんも共演した。
番組で原爆を投下した副操縦士と共演した。
「投下を深く後悔している」と泣いて謝る操縦士。
これを見た紘子さんは
本当に憎むべきはアメリカではなく、
人間の心に巣くう悪だと考えを変えた。
成人してアメリカで被爆の公演活動を始めた紘子さん。
当初はこんなことを言われた。
「You did first!」
「remember Pearl Harbor!」
しかし、1970年代終わり、各国がこぞって
原爆実験を繰り返すと、国民の間に放射能の害悪が
周知され、以前のようなことは言われなくなった。
現在の紘子さんは広島で語り部活動を20年続けている。
今年も日本とアメリカの学生を引き連れて広島を
回る語り部活動をする。英語と日本語で繰り返す。
「広島に来たアメリカ人が帰国して周りに話す。
そのアメリカ人がまた別の人間に伝えていく。それが何よりの宝。」
「もう私たちの世代はもうすぐ終わる。
でも次の世代にこれを託したい。」
500席の外国人席への出席申し込みは、
通常1か月で埋まるが、今年は4日で埋まった。
一番多い出席者はアメリカ人。76席。
その次はイラン人。
最後にインタビューの続き。
核兵器廃絶にどう思うか？
「Strongly agree」
の声が多いが
「Disagree」
「もう遅いよ」の声も
この質問の結果は
agree賛成 ＝82％
disagree不賛成＝10％
わからん ＝7％
だった。
感想
まあ、小さな1歩だな。
北朝鮮の原爆実験とか核兵器は今回の番組の
趣旨とは別の意味があるしな。
真実を知る人民がいくら増えようが、
多分もう1回世界で核爆弾が使われて
世界情勢が変わるくらいの変化がないと
変わらない。
イランあたりがアメリカに一発落とさないと
何も変わらないだろう。
所詮自分で体験しないとわからないのが人間。
2017年9月11日放送 土曜深夜は突然の休止。急きょ月曜深夜に放送。
＃1736
「2度殺された思い ～遺族にとっての第三者委員会～」
制作：青森朝日放送
内容要約
青森県黒石市。
死の直前まで明るく地元の踊り、「黒石よされ」
を踊っていた葛西りまちゃん13歳。
2016年8月25日、北常盤駅で鉄道自殺してしまう。
スマホには遺書が残されていた。
「突然ゴメン。
ストレスで生きていけない。
2度といじめたりしないで。
(以下いじめた生徒の名前列記)
死んでくれた方がまし
目が腐る
耳が腐る
死んでないの？
(等のいじめ発言も記録)」
発見して読んだ父・剛さん
(元気のない坂上忍風)は
「いじめた子に殺意を持った」と語る。
踊り子姿の彼女を撮った写真が市のコンテストで
入賞したが、自殺したことを知った市が「祭の写真として
ふさわしくない」「生徒に配慮」という馬鹿な言い訳で
入賞自体を取り消す暴挙に。
猛烈なクレームが集まって、
しぶしぶ入賞取り消しを取り消す発表をした
市長の高樋(たかひ)憲(けん)。
第3者委員会を立ち上げた
これは2013年からいじめ撲滅推進法で義務付けられたものだ
メンツとして医師、弁護士、教授などが何故か有識者として
選ばれる。
委員会のトップ、教育長の櫛引素夫は
「第3者の調査で必ず原因を解明させる」と大口を叩いた。
が、その後の委員の仕事ぶりは目を覆うほどずさんなものだった。
遺族に調査の経過説明は一切なし。
委員の人選に疑問。いじめの専門家がゼロ。
家族への聞き取り調査で居眠りしてる委員がいた。
「こんな体制で何がわかるのか？
そもそも教委に第3者委員会を立ち上げる資質があるのか」
父は憤る。
その父をさらに失望させる出来事が。
2017年4月11日。最終報告書の原案ができたというので
父は市役所に見に行った。
そこにはいじめの存在は認定したものの、
自殺との因果関係は否定。
自殺の原因は「思春期うつ」と断定してた。
勝手に心が不安定になって死んだ、と書かれた。
明らかにいじめで死んだのにこの結果。
「許せない」
「2度殺された思いだ」と父は深く絶望。
判断を下した精神科医の委員の解任を求めたが
教委は無視。
中島菜保子ちゃん15歳。
ピアノがうまい子だったが
2015年11月にいじめで自宅で自殺。
日記には
「みんな冷たい」
「いじめられたくない」とあった。
加害者生徒の名前も書かれていた。
スカートのポケットからいじめの証拠が出てきた
「くさや(のように臭い)」と書かれたメモ。
取手市教委は早々に「いじめの事実はない」と結論を出し
第3者委員会も立ち上げずに終えようとした。
父の孝宜さん。
「これが教育機関のやることか」
両親は独自に調査を開始。
同級生からも聞き取った結果を報告書にまとめた
まとめる作業はつらかった
2か月後、第3者委員会の立ち上げは決まったが
やはりここでも教委の都合のいい運営がなされた。
聞き取り委員は両親の報告書も観ていなかった。
委員の選定も同大学から男委員のみ。
死んだのが女子なのは全く考慮されてない。
憤激した父は2017年5月29日、まだ調査中だが
第3者委員会の解散を申し入れた。
「結局公平な結論なんて出ない」
「何のための委員会なのか」と母も落胆する。
2017年5月31日。
自宅を訪れた市教委の矢作教育長にクレームをつける父。
が、いまだ調査再開の目途もない。
一方の青森。
2017年5月、教委の櫛引は会見で本音を漏らした
「遺族と第3者性のバランスをとれず、身動きが取れない」
滋賀県大津市ではどうか。
2011年の自殺事件を機に大津市は独自に取り組んだ。
教委の第3者と並行して、
市に、教委と独立したいじめ対策推進室を立ち上げ。
ここも独自に第3者を作り調査させる。
いじめに詳しい龍谷大学の松浦善満教授はこう指摘する
「いじめ対策推進法自体が未熟な内容。」
青森と取手の父は議員に陳情に行ったが
いまだ法の改正の動きはない。
感想
これもNNNドキュメントと被った。
2017年8月27日(日) 24:55～ 30分 今年34本目 ＃2389
「僕は生きると決めたよ 原発避難いじめからの脱出」
制作：日本テレビ
感想は同じことだな。
なぜこんなに無能なのかの理由を提示せよ。
死んじゃってからでは遅い。
自分の身は自分で守れ。
親がいじめをいかに早く見つけるかの
ノウハウを提示せよ。
取材はもう1歩踏み込んでくれ。
2017年9月17日放送 ＃1737
「木箱と英霊 ～１１３万柱 いまだ帰らず～」
木箱を開ける佐藤登代子さん
愛知県一宮市で暮す佐藤登代子さんの父親は台湾の南に
あるバシー海峡で戦死した。多くの日本船が撃沈され
「輸送船の墓場」と呼ばれた海域だ。戦死の知らせと共に
受け取ったのは白い布に包まれた小さな木箱だった。
佐藤さんは、ずっと箱の蓋を開けなかったが、ついに中身を
確かめることにした。国が戦没者の遺骨収集を急ぐ中、
かつて遺骨の代わりに「英霊」として手渡された
「木箱」の役割と、その実像を伝える。
ナレーター：上田定行
制作：メ～テレ
2017年9月12日（火）26：10～27：10
「「万家灯火」～ボクが見た中国・結婚事情～」
内容紹介>>12
内容要約
来日9年目の中国人D、関強。33歳。作家の種村弘似。
まずは自分語りから。
3年付き合っていた日本人彼女に振られた。
心傷から今回の取材を思いついた。
今時の中国人の結婚事情はどうなっているのか？
1949年の毛沢東の文化大革命以前は
極端な男尊女卑がはびこっていた。
革命で男女平等が謳われた。
1982年の一人っ子政策。
これで女子の出産は忌避され、
男の方が多く生まれだした。
そして現在の中国では男が女より3000万人多い。
結婚については完全に
女尊男卑となっている・・。
上海。
ホテルの部屋？で種村はスマホで人気サイトの生配信を観る。
恋人、結婚相手が欲しい中国人男に大人気の
生配信サイト。利用者3億人という。
好みの女の子をスワイプで選択すると
生配信動画がすぐ見れる。
視聴者の男はリアルタイムで
テキストコメントや投げ銭(1～10万円)が送れる。
妍(ヤン)さん23歳。日本人が似てもかわいい娘。
フォロワーが100万人いるという
レストランの1席。ヤンは食事中も生配信。
スマホに三脚をセット、
肉を食いつつ「青いバラ(投げ銭の4万円のアイコン？)
くれたら私の携帯番号教えてあげる」
彼女のスマホ画面下部にコメントとアイコンが
スクロールされていく。
すると誰かが本当に青いバラを送ってきた。
「お殿様、ありがとう！」
早速、彼へのお礼に100円クレーンゲームの
ぬいぐるみをゲット。その模様も配信。
「もう1個欲しい？」と聞いてるヤン。
種村、ヤンに理想の結婚相手を聞く
「30代の頭のいい大人が好き」
「俺なんかどう？」
このやり取りも配信中なので、ヤンは
視聴者に聞いてみる。
すると
「こいつはダメ」
「ただのウンコ野郎」とメッセが返ってきた。
種村、中国人にも受けが悪かったｗｗｗ
配信を終えたところで本音？を聞く
「今は現実の彼氏は欲しくない」
「視聴者はいつでも私をほめてくれる。
何でも許してくれる」
「ネット内に沢山の彼氏ができてる」
「私は完璧な存在」
「結婚は28までにはしたい」
彼女の配信収入は年3000万円超なのだ。
少女時代のGEEに乗せてのダンスを披露。
土曜日。デパートイベントスペースでは
お見合いイベントが開催。
看板には「LOVE MEET & NEED」とある
掲示板には男どもが自分の釣り書きを貼っていく。
重要視されるのは年収と不動産。
テーブルをはさんで男女が1列に座り、お見合い。
周りには両親が見守る。
女「家と車は絶対マスト」
男「愛が大切」
と話はかみ合わないようだ。
ここでも女性優位。
男の父が女側を説得してる場面も
「結婚してくれるのなら家を買うよ」
でかい紙を広げて見せてくれた
毛筆で「努力は必ず報われる」とあった。
自分たちへの鼓舞の意味？
種村は金持ち限定のクルーザー合コンを取材。
まずは男女とも自己紹介。
男はすべて社長。
「私のことはサラ―と呼んで」と言い、突然歌いだす
女性、周潔(しゅう・けつ)さん32歳に密着。
デッキの2ショットタイム。
TV制作会社の社長「Dもやってる。海外撮影もやってる」
と延々続く自慢話を黙って聞いてる周。
普通中国では30を過ぎると「行き遅れ」とみなされるが
ここでの周は人気が高い。
何故なら彼女は大手鉄鋼会社の娘だから。
愛車はベンツ。オープンカー仕様にして自ら運転。
「気の合う人と出会いたい」
今回の合コンも収穫はなかったらしい。
自宅は上海の超1等地のマンション。
60平米の１LDK。価格1億円以上。
最上階に両親が住む。
もちろんこの部屋は両親からのプレゼント。
しかも毎日母・徐さんが食事から何から
身の回りの世話を焼いている状態。
「娘は豪華な生活が好き」
「娘は私の宝物」昔のアルバムを種村に見せる
「娘は趙雅芝(チャー・ヤンツー：女優に似てるでしょ」とまで言う。
「家は幸せなんだけど娘には結婚してほしい」
周は母には文句も言わずに従う毎日。
レストラン。相手は美術商の息子。
こいつは延々と自慢話が止まらない。
「私は家事ができる。金も稼げる。
子どもの世話もできるし、今の時代を生きる男。
仕事、生活、学歴、すべてが強み。(以下延々と。)」
母、「すごいわね～」と笑顔で聞いてる。
周と個室で二人きりになった息子、さらに喋りまくる
「縁があるのに気が合わない、
縁がないのに気が合う、天地万物は変化するもの。
一緒に目標を達成することが因果。努力が必要。
運命があるのなら、二人の可能性は無限。」
無言のままの周。「(意識を)集中しなきゃ」と
愛想笑い。
帰りの車内で周、
「クラクラした。因果とか縁とか言われても・・。
話が深すぎ！」と言って苦笑い。
別日。母による親戚の夫人を呼んでのパーティー。
周の部屋で料理の準備をする母。
もちろん周も出席。いつも話は結婚のことになるという。
夫人4人が来た。丸テーブルを囲んでのトーク。
「娘が28の時心配だった」早速結婚トークの母。
「結婚できなくて私はノイローゼになった」
「条件を下げることも考えたけど、
娘は贅沢な生活になれている。世界観が違う人間とは無理」等々。
無言の周だったが初めて自分の意見を言いだした。
「私は自立したい。自分の空間を持ちたい」
それでも別に何事もなく会話は進んだ模様。
その後、種村もテーブルの料理をゴチになる。
庶民的な一軒家。
劉さん88歳。夫は2年前に死別。
足が悪く、杖生活。
孫の種村に謎の木の実をプレゼント。
「昔は結婚は親が決めてた。
相手とは結婚式が初対面。
女はみんな逃げ出さないように纏足をさせられた」
変形した足をみせる祖母。
「今の若い女は幸せを誤解してる。
金と土地だけなのか？
愛は相手を想うこと。一方通行ではダメ。
お互いを想うこと。」歩行補助カートに座って
通りを眺める祖母。
ホテルでの種村、スマホで素人の結婚式のニュースを観て
早速取材に向かった。
紹興市。今年2月14日に結婚式を挙げる23歳同士のカップル。
アポなしだったが取材はOK。
新婦は呉?(ご・かん)さん。金持ちの娘。
目力強い羽田恵梨香似。超気が強そう。
新郎は欧弟(おう・てい)君。貧しい農村出身。
二人はネットで知り合い、すぐに結婚した。
レストラン？かどこかでのそこそこ豪華な結婚式の
費用はすべて両親持ち。
「彼は仕事も金もない。これからのこともわからない。
でも私は彼のために愛を捧げる」
「子どもの頃に両親が離婚し、私はいつもこっそり
泣いていた。私に親からの金はあっても、愛はなかった。
愛はお金では買えない。」
とベラベラ言い切って涙の新婦。
「今は私も可愛くなった。
わがままではなくなった」わがままだったろうな。
「両親の様に別れたくない」
「私たちの愛は幸せをつかむこと」
二人の新居へ。マンションの3LDKはある一室。
もちろん両親所有の不動産で、価格は8000万円。
広い。書斎、廊下に麻雀卓、二人の寝室。
ベッドには赤いシーツ。出窓にはでかいぬいぐるみ
妻「毎日エッチするよね」
夫「若いからね」
妻「最高記録は24時間で13回！」
夫だけでなく妻も無職。
両親から月50万円の仕送りを受けている。
普通に夫が働いたとしても月6万円がせいぜい。
だから働かなくていい毎日。
寝室で妻の靴下をはかせる夫。
玄関で妻の靴を履かせる夫。
日中はデパートをウロウロ。
レストランで仲良く焼肉。
ネットカフェでオンラインゲームを4時間。
夜、歩いて帰宅。
何故か歌を歌う妻。幸せなのだろう。
3か月後。種村が再訪してみると、明らかに
雰囲気が変わっていた。
化粧が濃い妻、不機嫌そう。
出前の店をどこにするかで妻、夫に不満をぶつける。
待ってる間別々の部屋で過ごすようになってた二人
妻は寝室でスマホ。赤いシーツはもうない。
夫は書斎で煙草。
デパートに行くときも手をつながなくなった。
ショッピングも、夫、つまんなそう。
妻の出費も渋くなった。
部屋に戻っても視線の合うことのない二人。
出前が来た。夫が声をかけても妻無視。
でも食事は一緒にとった。
会話はない。タブレットの動画を観ながら食う妻。
食事が終わると無言で立ち去る妻。
炊事は夫が黙々とこなす。
夜の寝室に二人。妻はタブレット。
夫は机の紙片をいじってるだけ。
種村、妻にどういう状況なのか聞く。
「愛が無くなったら離婚するだけ。
新たな愛を探すだけ。愛がないと意味がない。
私は一番美しい人生を過ごしたい」と妻。
黙って聞いてる夫。
周宅も再訪。
すっぴんの周。クッションで顔を隠す。
部屋干しのブラジャーが窓にぶら下がる。
TVドラマで偶然オキニの俳優を発見したとのこと。
朝から母、娘の朝食づくり。今朝は4品。
「人生は100年が限界」
「心から好きな人に出会うのは困難」
「不幸な家も増えている昨今、結婚はばくちみたいなもの」
「苦しむなら結婚しないでもいい」と母。
ピアノ弾く娘。下手糞だけど。
「ハッピーバースデー・トゥー・ユー」の曲。
中国では産んでくれた母への感謝を表す曲でもある。
要するに母娘はすこしづつお互いが歩み寄ったらしい。
紹興市の二人。
妻の妊娠が分かったのを機に仲が修復した模様。
二人でベビー用品ショッピング。
床に落した商品を拾うのは夫。
寝室で一緒に寝る二人。
「子どもには自由に生きてほしい」
「親が言いすぎないようにしないと」
「子どもには何でも好きなものを与えたい」
「家族の温かみを与えたい」と語った妻。
後日、胎児の成長が悪くなり、結局流産させてしまう結果に。
暗い部屋で一人落ち込む妻。夫どこ行った？
感想
中国人は基本、人のことは興味がない。
種村も日本に9年いてもその体質は抜けてないなあ。
周も結局どんな男がいいのかわかんねえし、
ヤンはオフを撮ってこその取材だろうに。
紹興も物語に足りない部分を掘らないと。
格差婚の描写や夫の想いとかがまるで描かれてねえ。
流産後の取材こそちゃんとやれよ・・。
庶民カップルを一顧だにしないのも
中国人「自分のことだけ取材」思考の現れ。
種村の強みは中国で取材できることのみ。
ハッキリ言ってDとしては無能だからコーディネーターになればいい。
古くは松坂慶子の旦那や、大月良寛タイプ。
報道の魂 改め「ザ・フォーカス」今年18回目
2017年9月15日 放送
「よみがえる旋律 ～戦地に散った若き作曲家たち～」
忘れ去られていた旋律がようやく戻ってきた。今年7月、
東京藝術大学のホール「奏楽堂」で開かれたコンサート。
演奏されたのは、かつて大学で音楽を学び、戦争で命を
落とした学生たちが残した作品だ。
この日が初めての演奏となった、草川宏さん（1940年入学）の
「ピアノソナタ第１番」。宏さんの父親は、童謡「夕焼小焼」
などで知られる、作曲家・草川信さん。同じ音楽の道に進もう
とする父子を、戦争が容赦なく引き裂いていく。証言から
浮かび上がる、父親の葛藤と宏さんの決意…。
そして、村野弘二さん（1942年入学）のオペラ「白狐」。
コンサート実現のきっかけとなったのが、弘二さんが残した
楽譜とレコードの発見だった。終戦6日後にフィリピンで自決
した弘二さん。死の真相を追う親族の執念は、ついに最期の地に向かわせる。
すでに収集や展示が進められてきた戦没画学生の絵画作品に
比べ、これまでほとんど手がつけられていなかった音楽作品。
調査とアーカイブ化に向けた動きは始まったばかりだ。
若き作曲家たちを一人の兵士に変えた戦争から72年。
忘れ去られていた旋律がなぞる、あの時代の記憶。
ディレクター：大野慎二郎（TBS報道局）
2017年7月、東京芸大の奏楽堂(コンサートホール)で
出兵し戦死した芸大生4人の作った曲のコンサートが
開かれた。
葛原守。
村野弘二。同期に團伊玖磨。大中恩(「さっちゃん」作曲)。
草川宏。草川の父は童謡「夕焼け小焼け」の作曲家、
草川信なのだ。
鬼頭恭一。
村本似)もテッカテカのライトブルーのシャツを着て
演奏。隣に密着して座ってる人は楽譜をめくる係？
このコンサートのそもそものきっかけは
村野の楽譜が最近見つかったからだ。
芸大の戦没学生の調査にTBSと毎日新聞が協賛し、
証言等を集める企画を開催。
TBSに村野の姪である中林敦子さんから
叔父の村野弘二の楽譜が家から出てきたと
連絡があったのだった。それがおととしの2015年のこと。
1943年に学徒出陣。
1944年にフィリピンへ。
1945年8月21日に銃を口にくわえて自殺した。
敗戦はまだ知らなかった。21歳。
見つかった楽譜の他にも、それを演奏、自ら
歌ったレコードも発見。
早速芸大の蓄音機で再生。
涙を流す中林。
2015年中林はフィリピンへ。
叔父のいたマニラから北へ400kmの山あいの村、
ブンヒャンへ。
村一番の長老、おそらく100歳位の老女、インマヒア
算に話を聞く。彼女も日本軍に夫を殺されている。
「日本軍人も多く死んだが、
それより多くのフィリピンの住民が日本軍に殺された。
皆逃げた。
日本軍は食い物を奪っていった。
日本から何しに来た？私を殺しに来たのか？」
と次第にエキサイトしだす老女。
「叔父の死は戦争の狂気だったのか・・」
と超のんきなナレで〆る。
最後に中林。
「楽譜が見つかったことで作曲家として
死ななくて済んだ」と自分の親族さえ良ければいい、
趣旨の発言。
「父は兄の方ばかりかわいがっていた」
兄は1940年芸大入学
1944年6月1日、軍に召集された
兄の日記には
「皇軍の一員としてご奉公できる」とあった。
父は死の危険のない軍楽隊に配属されるよう
言ったが本人は前線行きを志願してしまった
日記から。
「(いつまでも召集されなかったのは)
銃後に取り残されえた気分。肩身が狭い」
自ら危険に飛び込んだ息子に父は落胆したという。
兄は入隊後に手帳に書いた楽譜を父に送ってきた。
1945年6月。フィリピンでマラリアにかかり重症に。
交戦で戦死した。23歳
「もう体が駄目だから最後は突っ込んで死にます、
と言っていたらしい」とは弟。
兄の死は病床の父には知らせず、父も逝った。
弟は遺骨回収のためフィリピン？へ向かったが
あったのは木の位牌だけ。これには現地で激怒したという。
芸大の大学史史料室では彼らの楽譜のデジタル化が
進行中。
戦死学生の絵画収集は進んでいるそう。これからは
音楽分野のそれを推進させるという。
テレメンで慶応大中心主義の回があったが
今度はTBSで芸大かよ・・。
こんなのOB会で流しとけ。
秋場という芸大OBがいたが、同名のDが報道部に
いるな。このネタ、親族繋がりじゃねえのか？
これをTBSで流す意義が希薄。
唯一見れたフィリピン取材も、
老婆の言葉を聞いて姪がどう変わったかが
見どころなのに、了見のせまいナレと
姪の発言に大きく失望。
姪の職業も言わないのも疑問。
芸大周りの人間の低い品性、品格がみれたことが
収穫か。
相変わらずTBS報道部は視聴者目線が決定的に欠けている。
自分の枠で何を流すべきなのか、誰か真剣に
考えている奴はいないのか？
2017年9月17日放送 ＃1737
「木箱と英霊 ～１１３万柱 いまだ帰らず～」
制作：メ～テレ
内容紹介>>32
内容要約
台湾の南端、屏東県。さらに突端、最南端にある
地区が懇丁である。
岸の遥か彼方はフィリピン。
この海域はバシー海峡という。
第2次大戦時、多くの日本軍の輸送船が米軍の
潜水艦により撃沈させられた海域。
ここでの日本人犠牲者は数万～十数万人とされる。
台湾人郷土史研究家、念吉成さん62歳。
「1944年当時、ここの岸には多くの日本人の遺体が
流れ着いた。手足がバラバラの遺体もあった。」
海流は台湾に向かって流れている。
沖で撃沈された船の遺体が流れてきたのだ。
地元の長老、張王南さん90歳、呉活富さん87歳。
「地元の警察の養成で、若者7人が
週1で遺体回収に雇われた。
7人で32人の遺体を回収した。
近くの岬からも20人の遺体を回収した。
遺体は海岸で油をかけて焼いた。
残った遺骨は警察が回収したようだが、
その後の行方は知らない」
と推測する念さん。
日本政府はこの事実を今だ調査すらしていない
台湾だったら許されないですよ、と念さん。
2017年8月19日。愛知県の護国神社。
父の命日のこの日に礼拝しに来たのは
佐藤登代子さん77歳。愛知県在住。彼女も戦争孤児だ。
彼女の父、日本兵だった、佐藤豊さんがバシー海峡で
命を落としていた。
1942年召集。当時父は28歳。登代子さんはまだ2歳。
中国・内モンゴル自治区に出兵。
この時期は父からたくさんの軍事郵便が送られてきた。
登代子さんを想う文面。
その後の1944年7月、部隊はフィリピン応援のため大移動する。
台湾の馬公から玉津丸(9590トン、乗員4820人)で
マニラへ向けて出港するが、
1944年8月19日未明に米軍潜水艦の魚雷により
撃沈。全員死亡。
遺体は一つとして回収されないままに終わった。
父からの郵便は1944年6月を機に途絶えていた。
父の死が家族に知らされるのはこの2年後である。
敗戦後、登代子さんの母、政子さんは
中国からの引き揚げ者が到着する舞鶴港に通い詰めた。
最後の一人まで待って夫がいなくて落胆、を繰り返した。
登代子さんは父の思い出がない。
あるのは出兵前に撮った3人の家族写真と出兵前に父が
遺した髪の毛と爪のみ。
あとは母から父のことを聞くだけだった。
その翌月、県から英霊伝達式の通知が来た。
遺族に英霊を渡す儀式に来い、という内容だった。
そこで布に包まれた木箱を渡された。
遺骨箱のようだが軽い。
もちろん遺骨など入っていないのはわかっていた。
遺族はその木箱で葬儀をとりおこなった。
「赤紙1枚で連れていかれ、帰ってきたのは
木箱1個とは・・。国は国民の死をどう考えているのか？」
と登代子さんは憤る。
木箱の中身を確かめることなく、時は過ぎた。
「(開けなかったのは)遺骨がないのを
知りたくなかったからでしょう」と番組に答える。
以前の日本軍はちゃんと戦死者の遺骨を回収し、
遺族に届けていた。
しかし、戦況悪化の発端となった、ガダルカナル戦
(1942年8月～1943年2月。米兵死者7000人に対し、
日本兵死者2万人。)を機に
死体回収すらままならない敗北っぷりが続く。
そこで軍は「遺骨は帰らないことのあるが、英霊は
必ず帰る」という屁理屈をひねり出し、
これをマスコミを通じて国民に周知させた。
これを納得することが銃後の務めである、と。
うち、113万人の遺骨が未回収のまま。
国のため命を失った国民に対し、国は最低限の
義務＝遺骨回収は果たすべきではないか。
登代子さんは19で結婚。2人の子供、4人の孫ができた。
登代子さんは近年、民生委員として働いていた。
政子さんは2013年10月に他界した。
2014年に登代子さんは硬膜下血腫で入院。
その後回復するも、記憶力の衰えを感じだしていた。
2016年9月。登代子さんは木箱を開けることにした。
夫の洸さん(お婆さんみたいな白髪フサフサの爺さん)と
番組の前で布をほどく。
木箱を開ける。
中から布の包みが出てきた。
紐をほどいて広げてみると、
木の位牌が出てきた。
「故 陸軍伍長 佐藤豊 之霊」と書かれていた。
「・・・。もういい。父の姿はこんなものじゃない。
生前の母が話してくれた父が私の中にいるから。」
東京・千鳥ヶ淵戦没者墓苑。
現在ここに36万7000柱が眠る。
今年はさらに2453柱が追加された。
今でも増えているのは、遺骨回収が続けられているため。
外国に眠る、未回収の戦没者の遺骨の回収作業は
以前から民間の団体が取り組んでいた。
政府はそれを見ても一切無視していた。
政府は積極的に関与しだした。
現在の安倍政権まで引き継がれている。
年間20億円の予算がつけられている。
2016年には「遺骨収集推進法案」が通った。
民間団体をまとめた「収集推進協会」(厚生省所管)へ、
国が取集作業をオファーする形で
2024年まで続ける。
ただし、収集は陸上のものだけで、海での収集は
除外されている。
推進室の室長・皆川(厚生官僚)は、バシー海峡の件について
「戦闘地域じゃないので(やりません)。」とやる気なし。
2017年8月15日。全国戦没者追悼式。
中継番組のTVの前で黙とうする登代子さん。
佐藤家の墓には政子さんと豊さんの名前が刻まれている。
木箱はここには今だ入れない。
1947年の死亡通知にあった最後の一文。
「将来、遺骨が戻りましたら改めて通知します」
遺骨は絶対戻らないだろう。
「戦争ほどバカげたものはない・・。」
登代子さんは最後に呟いた。
感想
いいね。意義ある回。
要約に入れてしまったが、
何故遺体・遺骨回収が重要なのかを丁寧に
説明したほうがいい。
2017年9月24日放送 ＃1738
「満州を忘れない ～軽井沢に生きる開拓者の子供たち～」
レタスを収穫する坂本幸平さんレエ子さん夫婦
長野県軽井沢町の大日向地区は旧満州から引き揚げた
満蒙開拓移民６５軒が入植し切り開いた土地だが、
このうち現在も農家を続けるのは坂本幸平さん（８４）と
妻レエ子さん（８２）夫婦１軒だけになった。
坂本さん夫婦は７１年ぶりに旧満州を訪問。終戦後に
難民生活を送った新京で肉親を葬った体験がよみがえった。
二人がこだわっているのは「開拓団員の半数がなぜ
亡くなったのか？」農業を続ける理由もそこにあった。
ナレーター：松重豊
制作：長野朝日放送
2017年9月17日(日) 24:55～ 30分 今年37本目 ＃2392
「守ちゃんとよしえちゃん」
制作：南海放送
内容紹介>>前スレ526
内容要約
愛媛県大洲市西大洲。山あいの集落。
菊池理容室。
夫、菊池守芳さん79歳の耳の後ろをバリカンで刈る、
妻の禧江さん78歳。時々毛を噛んで痛がる夫。妻は気にしてない。
眉毛が立派に育っている夫は頭はツルッパゲ状態。
耳に補聴器と上部に骨伝導？の吸盤が張り付く。
実は夫、4歳で耳が不自由になっていた。
「昔は厳しい時代だった」と話す通り、
子どもの頃は耳のことでいじめられた。
聞いたことを間違うせいで。
大阪で理容師修行をして
27の時、地元で理容室開業。
妻は26で隣町から嫁いできた。
当時の2ショット写真。夫は田中要次似。
妻も理容師免許を取って夫を支えた。
さらに妻は新聞配達や工事現場で働き
子どもを3人育て上げた。
現在は結婚、開業50年目。
今はお客は殆ど来ない。ゼロの日が多い。
だから開店休業状態。
妻は料理に精を出し、
夫は付き合ったり付き合わなかったりの日々。
客のいない店内で湯を張ったバケツに両足を入れてくつろぐ夫。
大根の漬物。角切り。
住居兼店から歩いて15分のところに畑がある。
ここで沢山の野菜を育ててる
夫妻で畑仕事。
柿
ネギ
瓜
生姜
かぼちゃ
紫蘇
サツマイモは赤いのとふつうのやつを2種類。
赤いのはあまりの甘さに
苗を分けてもらって栽培した。
妻、芋団子を作る。
蒸して、夫、すりこぎで潰す。一晩寝かせる。
煮込んだキンカンの実を芋で包む。
さらに30分蒸して紫蘇の葉？で包んでできあがり。
ちらし寿司も桶で大量に作る。
パックに小分けして近所に配る。
赤タマネギの皮で濾したお茶。
ジャガイモ？(インカのひとみ)は断面がまっ黄色。
薄くスライスして水にさらしでんぷんを洗い流す。
天日に干して揚げるとポテトチップに。
調味料要らず。
台所の食卓にカセットコンロが常駐。
ここで春菊を煮る。
すぐに水にさらしてあえものに。
妻、ソファーから立ち上がるのにも難儀。
59で脳動脈瘤で入院したことがある。
夫妻は車で先祖の墓地へ月一の墓参り。
妻には1～2歳で死んでしまった子供が2人いる。
(計5人産んだ？)その2人もここに眠る。
携帯蚊取り線香をぶら下げた妻、花を手向ける。
夫、墓石の刻字のくぼみにいた小さなカエル3匹を
発見。
帰り際、妻、お参りしたっけ？と思い出す。
改めて墓前で手を合わせる妻。
「もう少し待っていてください。今日はありがとう」
と祈る。
車で戻る2人を見送るカエル。
2017年春。妻結婚＆店の50周年記念の料理作り。
デコポンの汁を入れた炊き込みごはん等6～7品をつくる。
夫妻は口げんかも多いらしいがうまくやれてる様子。
孫からの手紙には「仲良くしてね」の文字が。
3月31日。この日唯一の、そして最後の客。
常連のかっちゃん。眉毛をバリカンで整える夫。
店は静かに終わった。
2017年9月。畑でトウモロコシを収穫する夫。
台所でモロコシを煮る妻。
夫妻の生活は変わらず続いていく。
感想
夫婦のミニマムな生活モノ。
FNSドキュ2015年、東海テレビの団地設計士夫婦以来だな。
たぶん年金生活で、自給自足の日々の描写はこれでいいっちゃ
いいけど、もうちょっとプラスアルファが欲しくなる。
閉店した後の店の様子とか、
過疎ってる集落の情景とか
近所の付き合いとか
夫の普段の暮らしぶりとか
入れると「深み」が増す。
逆に言うと妻と料理ばかりなのがもったいなく感じる。
30分尺だから夫妻の半生を多角度から見せる配分で
いいのでは。
世界の4人の子供の通学風景を描く。
エピソードにはいわゆる「仕込み」の再現シーンも。
4人のカットバックで構成されるが、
要約では一人づつにまとめた。
ケニアの兄妹。
モロッコ奥地の山岳地帯の3人の女子。
アルゼンチンの草原地帯の兄妹。
インドの車椅子3人兄弟。
1人目。
砂場を手で掘ってる黒人の少年。
20㎝を超えると底に水がしみ出てきた。
きれい目の水をひしゃく容器ですくいとり、
バケツ容器に移し替える。自分でも少し飲む。
顔も洗う。
ケニア・ライキピア。
ジャクソン君11歳。
バケツ容器で服の洗濯を始める。
ボトル容器2つに飲料用の水を貯める。
草原を小走りで家へ。枝で作った生垣と家屋。
服を干す。
畑で炭作りの手伝い。
塚を作り火を起こす。
夕方、サンダルの修理？。
家の中で夕食。子どもは3人
明日から学校だ。
ゾウを見たら逃げろ、と父は言う。
お皿を肩掛けトートバッグに入れ、妹と2人で
それぞれ飲料水入り容器をもって出発。
他に木の棒とオレンジの小皿を片手に。
学校までの道のりは15km、2時間(速いな)。
途中、丘の頂上で一休み。
見渡す限り草原。遠くの動物を見張る。
出発。
草原を黙々と歩く兄妹。
遠くにキリンの群れが。
ここは危険地帯、速く歩く。
遠くにゾウの群れが。
回り道するが、ゾウ接近で逃げる兄妹。
転ぶ妹、こぼれる水。身を隠す。
休憩中。なんかの実を食べる妹
歌うたう。
学校に到着。校舎はトタン屋根の木造平屋バラック。
兄は国旗掲揚係。
生徒80人くらいの前で掲揚後、歌斉唱。
最後に英語で語るジャクソン。
「パイロットになって高い山やきれいな海を
見下ろしたい」
モロッコの奥地、アトラス山脈。
ザヒラちゃん12歳。
屋上で詞の朗読というか歌唱。
部屋で算数の勉強。
糸仕事してるばあちゃんに本を読んであげる。
ばあちゃんの時代はモスクだけ、学校には行ってない。
河原で洗濯。洗濯板で歌を歌いつつ。
大人5人、子供2人の家族の食事。
1つの大皿から手で食べる。
翌日の通学。
手にトートバッグとリュックを背負い、
荒涼たる岩だらけの山道を歩く。
週1で22km、4時間の道のり。
途中で女子2人と合流。
3人で山道を進む。
しばらくすると山道の上り下りで3人はバテバテ。
足首が痛いノウラ、遅れ気味。
途中で足首マッサージする3人。
通りがかったロバ2匹の商人は助けてくれず。
仕方なく岩だらけの山道を再び歩き出す。
途中の大きな町に来た。
石のお手だまをしつつ車が来るのを待つ3人。
ヒッチハイクに失敗中なのだ。
やっと1台のトラックが乗せてくれた。
ヤギ数頭とおっさん1人がすでに乗る荷台に乗る。山道を楽ちん移動。
荷台で待つ3人。
学校のある町に着いた。
トラックと別れ、市場を歩く3人。
1人がトートに入れていた生きた鶏を
露天商と物々交換。
800サンチーム分の袋一杯のお菓子に。
学校に到着、1泊？する部屋で着替えて校舎へ。
最後に語るザヒラ。
「奥地から学校に行ける女子が増えるといい。」
アルゼンチン・パタゴニア
カルロス11歳。もう馬に乗りこなせてる。
羊飼いの手伝い。200頭はいる。
石垣内で飼う。
妹と両親の4人暮らし。
家は普通の一軒家。
翌日は朝10時からスペイン語の授業。
妹を後ろに乗せ、馬で通学。
岩場をゆっくり進む。
毎日18km。1時間半。
急な斜面の坂道を慎重に下る。
川を渡る馬。途中で止まって水飲みだす。
草原地帯。途中に祠らしきものが。
馬を降りる兄妹。
中にはキリスト像？が。
オレンジの紐を奉納？、祈りを捧げる。
妹「前に乗りたい」
兄「怒られるからダメ」
妹を抱え上げて乗せる兄。
草原をギャロップで急ぐ兄妹。
途中で馬を降り、蹄の石を取り除く兄。
妹再び「前に乗せて」
兄「内緒だぞ」
で、前に乗せて出発。
別場所の草原でさらに二人の馬乗り生徒と合流。
馬はつないでおくところがある。
妹が国旗掲揚係。
兄は搾乳の座学授業を受ける。
最後に語るカルロス。
「地元で働きたい。獣医になりたい。」
インド・ベンガル湾
サミュエル13歳。
海岸で車椅子に座っていた。
母に押され家へ。
息子の体全身をマッサージする母。
痛くて泣きだす息子。
2人の弟は健常で水浴び中。
弟に本を読んで聞かす兄。
兄は下半身が不自由な模様。
弟のエマニュエルとガブリエルが
ビーチチェアとリヤカーで作った
らしき車椅子を押し引きして学校へ。
砂道なので進むのが大変。
毎日、4km、1時間15分の道のり。
道がでこぼこしてて難儀する弟たち。
アスファルトの道になり、楽になった。
川沿いの未舗装の道にトラックが立ち往生。
大人が車椅子を運んで通してくれた。
何故か川を直接渡り、ハマって苦労する車椅子。
大きな町へ。舗装道路だが路肩はゴミだらけ。
突然車椅子のゴムタイヤが外れた。
無理やり押して修理屋へ。
(料金はどうしたのか？まあ再現シーンだからな。)
賑やかな市の中心街を抜ける。道は未舗装。
学校到着。同級生が車椅子に群がる。
みんなで押して校舎内へ。
車椅子から教室の椅子へ座らせた。
最後に語るサミュエル。
「自分より金持ちの女の子は
親に通学を辞めさせられてしまった
彼女より貧乏な自分が学校へ行けるのは
ありがたいこと」
感想
アルゼンチンの妹がかわいい。
4組とも困難ぶりの「再現」シーンがあるが、
ケニア、インドはちょっと大げさ。
毎日通学してるんだから難儀な問題でも
ないだろう。
モロッコの絶景、アルゼンチンとインドの
兄弟愛はいい感じ。
でもインドの学校はこの映画の描くように
いじめがないのだろうか？
通学風景、というより兄弟愛の映画。
＃1711
9月21日（木）26時55分～27時50分
「平和への道標 －戦跡が伝える記憶－」
内容要約
鹿児島県大隅半島。
第2次大戦末期の1945年3月に沖縄に侵攻した米軍。
7月には、81万人の兵力での九州上陸計画、
「オリンピック計画」を策定してた。
上陸地点は主に3か所。
西側の吹上浜、
東側の志布志湾、
東北側の宮崎海岸。
鹿児島に多数あった海軍航空隊の基地を
総攻撃して占領する計画だった。
鹿屋(かのや)基地、
笠之原、
串良、
岩川などが攻撃対象。
米軍作成の、この計画のハンドブックがある。
「KANOYA」と表紙に書かれた冊子には
大隅半島の情報が事細かく記載されていた。
航空写真には商店街や病院、戦闘機格納庫、
細かく建物が特定され、
海岸の鳥瞰写真には上陸地点の矢印が。
1945年7月、素早く防衛計画を実行した。
「守りを固めろ。(アメ公を)撃滅させろ」
大隅半島、そして
沖縄との中間にある奄美大島、加計呂麻島の要塞を強化した。
大隅半島東側の志布志市。志布志湾。
湾内は常に凪で、水深もそこそこあり、軍港として最適だった。
地元の老人達の回想。
「常に軍艦が沖に停泊していた」
「夜は探照灯(たんしょうとう)が空をサーチしていて
家の中まで明るかった」
志布志湾の南端にある内之浦。
当時は志布志湾を有明湾と呼んでいたので
有明要塞が内之浦に配備された。
道の脇のそこここに要塞の遺跡の一部が朽ち果てた姿で見れる。
大部分は取り壊されたか、水没か、埋没か、崩落したが。
砲台の壕は関門トンネルの技術者が作ったという。
湾の中央、大崎町の高台には沖を見張る観測所跡が。
湾の反対側の斜面に出入口がある。
狭い坑道を通って4畳半くらいの見張り室へ。
立った位置にのぞき窓がしつらえてある。
壁はモルタルだが、鉄筋の代わりに木材が入っていた。
海軍の串良海軍航空基地整備兵だった丸目南兵衛さん。
「防衛計画自体が軍事機密だったため私には
よくわからないが、米軍の上陸場所は予想していたらしい」
権現島(今は陸続きになっている)にも観測所の遺跡がある。
手掘りの坑道を通って中へ。1945年3月完成。
休憩室か倉庫らしき部屋もある。
木の棒を刺す穴も壁に空いている。
ここに棚でも作っていたのか。ムカデが這う。
コンクリで塗り固めてあるが中の傷みは激しい。
志布志湾の土地一帯には坑道が掘りめぐらされた。
全長16kmに及んだ。
壕の遺跡がそこここにまだある・
地下壕への入り口がコンクリの小屋みたいに残る
地下には司令部の部屋が。
電信室もある。今は当時の資料の展示室として使われている。
ここで特攻隊「桜花」のパイロットと
リアルタイムの交信をしてた。
パイロットはモールス信号「トン・ツー・トン・トン」で
「今突撃します」と押す。
長押しの「ツ―――」で「今突撃中」
切れたら「突撃完遂」
日本軍は特攻隊の準備も始めた。
カミカゼの「桜花(おうか)」。輸送用の機体を転用。
人間魚雷の「回天」。長さ15m。
特攻ボートの「瀋陽」。ベニヤ製モーターボートに
爆薬を乗せて体当たりする。
串良平和公園の並木道は元滑走路。
志布志の内之浦に回天4機の格納・出撃港があった。
現在はただの岩場でその面影はほぼない。当時は
格納庫からレールで滑らせて海に浮かべたそうだ。
権現島(今は陸続きになっている)にも観測所の遺跡がある。
手掘りの坑道を通って中へ。1945年3月完成。
休憩室か倉庫らしき部屋もある。
木の棒を刺す穴も壁に空いている。
ここに棚でも作っていたのか。ムカデが這う。
コンクリで塗り固めてあるが中の傷みは激しい。
志布志湾の土地一帯には坑道が掘りめぐらされた。
全長16kmに及んだ。
壕の遺跡がそこここにまだある・
地下壕への入り口がコンクリの小屋みたいに残る
地下には司令部の部屋が。
電信室もある。今は当時の資料の展示室として使われている。
ここで特攻隊「桜花」のパイロットと
リアルタイムの交信をしてた。
パイロットはモールス信号「トン・ツー・トン・トン」で
「今突撃します」と押す。
長押しの「ツ―――」で「今突撃中」
切れたら「突撃完遂」
日本軍は特攻隊の準備も始めた。
カミカゼの「桜花(おうか)」。輸送用の機体を転用。
人間魚雷の「回天」。長さ15m。
特攻ボートの「瀋陽」。ベニヤ製モーターボートに
爆薬を乗せて体当たりする。
串良平和公園の並木道は元滑走路。
志布志の内之浦に回天4機の格納・出撃港があった。
現在はただの岩場でその面影はほぼない。当時は
格納庫からレールで滑らせて海に浮かべたそうだ。
すぐ南にある加計呂麻島との間の大島海峡も
軍事的に重要な場所。
地元・瀬戸内町は戦争遺跡の保存、観光化に熱心。
瓶や食器(★印入りが軍用を示す)、手りゅう弾容器
なども発掘して保存。
元自衛官の歴史調査家・原剛さん(80代？)の
遺跡調査に同行。
「後世に伝える材料がなくなっていってる」と語る。
山中の、殆ど埋没してる退避壕？に着いた。
急な坂を下りた先に入口が穴をあける。
「入口が海に向いている。これは攻撃されたら
おしまい。退避壕ならこんなバカな作りを軍はしない。
だから違うだろう」と原。
滑り込むように中へ。
別場所。手安(てあん)の弾薬庫。
リッパな作り。1932年完成とある。
コンクリの部屋の中にもう一つコンクリの小屋を作り
その中に弾薬を保存。
広い前室は外からの暖かい空気を中に入れないためのもの。
壁のコンクリの内部はアスファルトをしみこませた布で補強。
出入口は途中で枝分かれして3つある。
攻撃されてどれかが塞がれても大丈夫なように。
「こんなに立派なものは日本で5～6か所しかない」と原。
別場所。西古見(にしこみ)の弾薬庫。
ここも結構大き目。
出入口はT字路で左右に分かれている。これも攻撃対策。
米軍に破壊されてしまった
土台のみ残る。
湾から見えない山の奥に作られている。
跳榴弾の狙いはどうやってつけるのか？
実は山頂に見張り台がある。ここが距離と方位の
指示を出していた。
その見張り台へ。
2階構造。
見張り窓の上部には海岸の風景を写し取った絵が。
山々の一つ一つに距離(「2620」とか)が明記。
部屋の中央にはコンクリ製の丸テーブルが。
ここに測距儀(望遠鏡みたいなやつ)をセット
角度と距離を計算してた。
見張り台のある山の直下に湾の桟橋がある。
敗戦後、米軍は日本軍の砲弾を海に投棄するために
桟橋を使った。
加計呂麻島にも多くの遺跡が。
薩川湾は水深が深く、大和や武蔵も立ち寄った軍港。
ここに軍艦への補給のための給水施設が残る。
山あいにダム跡が。現在も水を湛える。
昭和14年完成とある。
この水をパイプでレンガ造りの貯水槽棟に送り、
湾の沖にある桟橋経由で軍艦に給水。
大島海峡を東西で見張れる要塞がこの島にある。
加計呂麻島東端の安脚場(あんきゃば)、
西端の実久(さねく)に軍事施設が建つ。
宿舎、砲台、観測所が並ぶ。
見張り所、病院、兵舎、士官の宿舎、
酒保とは売店、食堂のこと。
地下には指令室。かまぼこ型の壕だが
壁はボロボロ。
酒保のあったところにコンクリ製の水槽？が。
大人3人は入れる大きさ。でも底に排水口がない。
原も何のための槽かは推定できず。
「軍はこういう要塞を大隅にもっと作りたかったが
カネも人も不足し、すべては果たせなかった」
「遺跡は歴史の証人である。朽ちたままにしておくのは
忍びない」原は力強く答えた。
感想
遺跡の保存より日本軍トリビアの方が面白くなってる。
原の調査自体を映像記録に残しておいた方がいい。
彼ももう高齢。遺跡より重要なのでは。
先に「防波堤」になり多大な犠牲を払った
沖縄への言及が欲しい。
九州さえ良ければいいのか、の感がでてるぞ。
＃1712
9月22日（金）27時10分～28時5分
「ニッポンは好きだけど カイゴ開国10年の現実」
内容要約
老人ホームの人手不足解消に利用されたのが
EPA(経済連携協定)だ。
インドネシアで半年の日本語研修、
さらに半年の職務研修を経て、
3年間日本で働かせる。
国家試験を受けさせ、
合格すればさらに日本で働ける。
合格率は37～50％だ。
この制度で9年間に介護職に2800人が投入された。
しかし、国家試験に合格しても帰国してしまう
インドネシア人は多い。何故なのか？
インドネシア・ジャカルタ。
日本からリクルーターが来て現地説明会を開催。
送り出す側も学生らに日本語の歌を歌わせ
ステップを踏むダンスを披露。
岡山県の西の端にある笠岡市。人口2万人。
神島地区にある特別養護老人ホーム「天神荘」。
ここでは2012年からインドネシア人の受け入れを始めた
現在は16人の男女が働く。全職員の2割。
廊下の顔写真付きスタッフボードに日本人と並んで写る。
インドネシアの女性は皆ヒジャブを頭に巻いている。
日本人との待遇に差別・区別はない。
入居者は全部で108人。10人づつ1ユニットに分けて、
1ユニットごとに5人の介護員が担当する。
主な仕事は
食事
入浴
排泄
の介助。
車椅子からベッドへ入居者を抱えて移す。
腰に負担の内容に抱え、少しづつ動かす。
番組はインドネシア娘のアイ・スルヤニさん27歳に密着。
彼女は2012年来日組4人のうちに1人。
2人姉妹の長女。インドネシアの大学で看護師の資格を取った。
日本のアニメの大ファン。
日本語の短期講習を受けて来日を決めた。
祖父母も日本なら行ってもいい、と賛同してくれた。
嚥下障害のある爺さんの食事を細かく介助。背中もさする。
介助の合間に、入居者の起きてから寝るまでの介護記録を
PCに日本語で打ち込む。
イスラム教徒なので1日5回のお祈りはマスト。
「この職場は3Kと言います。
キツイ
汚い
(危険)
何故日本人はやらないのか
だから私が来た。
人助けは大事。この仕事は好き。楽しい」
中部研修センター。
日本語の授業
「案」「工夫」と書かれたカードで
読みの練習。
ホワイトボードに日本語文を書く練習。
来日したらまずここで研修を半年受けて全国の
施設に入社する。
初年度の2008年はインドネシア人108人が来た。
2009年は406人。
2011年には119人に激減する。
これは日本語と国家試験の難しさがばれたため。
そこで資金援助策や試験の時間延長の改善策を
施すと来日者数は改善
2013年は300人
2014年は400人
2015年は568人。
2016年は671人。ベトナムやフィリピン人も加わる。
国家試験合格後、日本に残るのか、来日者に
アンケートを取った。
日本に残る、が33％
帰国する、が24％
だった。
残るとすればどのくらいなのか？
1～3年が50％
10年以上は35％
だった。
入社式。皆日本語はうまい。
市役所で転入届。漢字で記入。
近所へのあいさつ回り
スーパーでお買い物。1万2000円分にもなった。
施設が用意した寮生活
基本自炊となる。
月収は手取りで16万円。
入社10日目。新人のリスタさん25歳
初の食事介助。
婆さんにスプーンで食わせるが
「もうよろしい」と不機嫌になり食べてくれない。
先輩が婆さんを説得し、反対側からスプーンを差し出すと
おとなしく食うようになった。
要は婆さんの利き手側に回ることだった。
休日。アイさんら3人は自転車で笠岡駅へ。
商店街のおもちゃ屋へ。
アイさんお目当てのコナンの商品はなかった。
寮。アイさんは来日3年目で国家試験が
1ヶ月後に迫っていた。
毎日3時間勉強してる。
勉強量は膨大。
壁に暗記事項の張り紙が多数。
2016年1月24日が国試の日。
第28回国家試験のはがき。
受験票のナンバーはK330-01890。
毎日施設を回る。
新人介護員をスキーツアーにも頻繁に連れて行く
広島県の庄原市のスキー場。
レクチャーする高田。
新人はすぐに転ぶが
3年目のアイさんは参加3回目なので、うまく滑走。
2013年に来日したインドネシア男性のハイリさん26歳。
彼は来日2年目で悪性リンパ腫が見つかり、
現在は治療に専念してる。
4種の薬を飲む。
治療代は天神荘が全額負担。
心臓の周りの筋肉が腫れている。
寮の部屋にはキーボードやヘッドフォンがある。
DJかDTM野郎なのか？
高田はハイリの病院の送り迎えも、車の運転を担当。
倉敷中央病院へ。
検査結果では経過は順調とのこと
仕事復帰は可能、とのこと。
2016年。国試2週間前。
受験者は神戸のEPA関連施設に合宿する。
80人が参加した。アイさんもだ。
会議室で高レベルの授業を夜9時までのほか、
1日8時間の勉強。
天神荘。
この日は国際厚生事業団による
年1回の外国人職員への聞き取り調査があった。
アイさん「国試に合格したら日本滞在は義務なのか？」
去年祖母が死んだときも帰国できなかったからだ。
事業団は日本滞在延長は必須、と答えた。
アイさんによると、一族の年長者である祖父の意見は
絶対なのだという。
「何で？」番組は問う。
「家族だから」とアイさん。
2016年1月24日。国試の日。午前5時笠岡駅集合。
高田も付き添う。アイさんら4人が受験。
まず受験票を確認し、電車へ。
車だと渋滞に巻き込まれるリスクがあるから
鉄道移動する。
岡山市内の試験会場に着いた。
試験は1日だけだが5時間15分かかる。
その間外でじっと待つ高田。
夕方、出てきたアイさん「自信ない」と言う。
この後、高田もアイさんから帰国の意志を聞かされた。
本人の意思は尊重するが・・、と残念そうな高田。
合否発表日。午後2時ウェブで発表。
PCに張り付く職員たち。
番号は1890～1893だ。
4人が呼ばれる。
アルニカさん30歳
エティさん28歳
ヒスリさん29歳、唯一の男性。
アイさん、4人全員合格だった。
思わず涙がこみ上げる高田。
後輩たちがインドネシア料理を作る。
高田ら日本人も参加
「国に帰っても忘れない」とアイ。
2週間後。アイの部屋は片付いていて
もう帰国の荷造りは完了していた。
最後の勤務日。
入居者に惜しまれるアイさん。
2016年7月16日に帰国。
見送る高田。戻ることを期待して
休職扱いにした
祖父を説得してみる、と言っていた
アイさんだが結局2度と戻っては来なかった。
アルニカさんも1年後に
家族から帰れと言われて帰国した。
エティさんも仕事が合わない、と帰国。
仕事に復帰したハイリも実は帰国するか
迷っているという。
国試合格者の3割が仕事を辞めたか、帰国している。
これまで外国人労働者モノはいくつかあった。
テレ東「ザ・ドキュメンタリー」では陶磁器工場。
CXのNONFIXではクリーニング工場。
外国人への「仕組み」はわかるが
外国人の本音に迫れたものは皆無。
今回もそれを踏襲してるに過ぎない出来に。
番組が施設と同一化してる。
途中帰国者を心配してそうで実は本気じゃない
上辺だけの態度。
なぜアイさんは祖母の死に目に会えないのか
なぜアイさんは国試パス後も帰国出来ないのか
3年単身赴任したキャリアを何故捨てるのか
考えて撮ってんのか？
そここそ深く掘ろうと思わないのか？
そもそも彼らは番組に本音を言っていると思っているのか？
冷たい日本に同調してるTVクルーに心を開くと思ってるのか？
一体どんな負担を背負って来日してるのか
すべての費用はどう負担されているのか
全然迫れてないし迫る発想すらないのだろう。
本質に迫れないドキュメンタリーなど時間の無駄。
D失格だろ。
Dの試験に不合格でもお前は会社に入れるけど
彼らは不合格なら日本を追い出されるんだぜ。
所詮恵まれた局員の取材ではこのネタは無理。
2017年9月24日放送 ＃1738
「満州を忘れない ～軽井沢に生きる開拓者の子供たち～」
制作：長野朝日放送
内容紹介>>53
内容要約
中国。黒竜江省ハルビン市。旧満州。
市街はモダンな商店街で歩行者天国で賑わう。
2017年5月、71年ぶりに再訪した坂本幸平さん84歳。
現役の高原野菜農家故か、歩みは速い。
ついて行けないのが妻のレエ子さん82歳。
思わず夫のリュックを引っ張りスローダウンさせる。
「とにかく(夫は)後ろ向かない。(私に)気付かない」と諦め顔だ。
バスで満州の田舎を移動。
地平線まで広がる畑。
「これだけの平地だ。日本が欲しがったわけだ」と夫。
吉林省舒蘭県。満州大日向村のあった場所だ。
同行者の堀川正登(まさと)さん65歳は戦後生まれだが、
両親が開拓民だった。同じ軽井沢在住。
村の第1部落の地形を思い出す夫。
赤い屋根の平屋は元小学校だ。
中国人の教師を日本人生徒が馬鹿にして授業にならなかった。
教育勅語と宣戦の詔書を一生懸命丸暗記していた時代。
「エライ時代だったなあ」
レエコさんは第4部落だった。
「敗戦直後、中国人に襲撃されると考え、
日中は山に逃げた。夜に戻ってみると
わら以外のものはすべて略奪されていた」
第2次大戦時、満蒙開拓団として日本から入植してきたのだ。
日本全国から1937～1941年に27万人が満州に移住した。
長野県の大日向村(現・佐久穂町)も
人口増(2200人いた)と恐慌で困窮していたので
村を分割し、406戸のうち216戸を満州に移住させた(分村)。
これには国から国策として補助金も出た。
満州に着いた村民は一から開墾することもなかった。
もともと住んでいた中国人から畑を安く買い叩いて
追い出し、小作人として使っていたから。
ここに(第2の)大日向村を作った。
満州大日向村は全400戸。
満州時代の家族写真がある。
当時、夫は6歳。弟の源雄もいた。
父の鉄平は祖父の借金で家を失い、
長野の大日向で炭焼きや山仕事をしていた。
1937年に満州移住。
日本敗戦直近、1945年8月5日のソ連侵攻と中国人の略奪で
開拓民は土地を追われる。
住民は着の身着のままで逃げた。
満州の首都だった新京(現・長春)に列車で逃げた。
着いてみるとすでに関東軍は逃亡した後。
(現在も関東軍の総司令本部の建物は残る。
お城のような建物。)
1945年9月末から46年春まで700人が
ここで難民生活をした。
生活は困窮。
当時の村民名簿には死亡の赤線が多数引かれていた。
死者に墓など作れなかった。
死後3日で死体は棒のように凍った。
それを庭に積んどくしかなかった。
戦車壕の堀があったが、そこに死体を放り込んだ。
春になると凍土が溶け、手足が出てきたので土をかけた。
数ヶ月で半分が死んだ
夫は妹2人と祖母を亡くし
妻は母と弟、祖母を失った。
死体は物のように捨てた
子供は飢えと寒さで皆死んだ
金もなくコーリャンかひまわりの種しか買えない。
「新京に向かう列車の中で母(たかじさん)が
大金を隠し持っていたのを見た」と妻。
おむつの中や弟の防寒着の綿の中に隠してた。
妻の父の市川重光さんが語ってたところによると、
その金は開拓団の資金だった。
逃げる時、団の幹部3人で分散して持ち出した。
しかし2人は途中でその金を奪われてしまう。
残ったこの1人分の金は皆のために使ったが、
3人分あればコーリャンの他にコメが買えたはず
ここまでの飢えは避けられたのに、というものだった。
満州開拓団27万人のうち8万人が死んだ。
当時、シラミだらけの衣類の煮沸にも使った。
もう凸凹で持ち手は針金だが
これを子どもたちへの形見として残してある
経緯の手紙を添えてとっておいてある。
日本に帰国した村民は帰る場所がない。
1947年2月、長野県の大日向村の南、軽井沢村に
区画20ヘクタールを割り当てられ、そこを開墾した。
ここには65家族が入植した。
うち夫婦が揃っていたのは6家族だけ。
引き揚げ時に0～6歳の子供は皆死んじゃった。
だから跡継ぎがいない家族が多かった。
「戦争で焼け出された都会の人は全く支援はなかった。
引き揚げ者は支援があっただけまし」と妻。
浅間山の麓、標高1100m。
基本700m以上の土地は耕作には向かない。
当初は一面カラ松林だった原野をすべて人力で切り倒した。
「全員が並んで一列になって開墾した。
木の根は女では取れないので男が代わった」
65家族は助け合った。最初は酪農をやったが
やがて高原野菜に転換し成功した。
でも今は専業農家は坂本さん1軒のみ。
高原野菜、キャベツやレタスを栽培。
長男の雄樹さん55歳が2017年春から
孫の大地さん27歳は2012年から手伝っている。
周りには別荘が多数建つ。
1980年代に土地が急騰し、皆売ってしまったのだ。
3日で土地が倍になったという。
1坪42万円で売れた。
売地の看板が立つか
荒れ地になっている。
1989年の夫のTV映像。
地元のゴルフ場開発に反対する人物として取材を
受けていた。
陳情書を手渡す若き日の夫。
結局
開発は中止になった。
今も家の倉庫の天井にその時の反対立て看板が
引っ掛けられて保存されている
「当時はこれを公民館や村の入口に立てたもんだ」
「土地とは何だ？売ってしまったら子孫のために
何も残らない」
同行者の堀川正登さんは観光客向け
ブルーベリー園を経営する。
軽井沢。夏祭り会場。
キャベツを供えに持ってきた夫。
開拓の礎の碑がある。
多くの位牌が碑の前のテーブルに並べられる
いずれも満州で犠牲になった374人のものだ。
開拓民慰霊祭が毎年8月15日に開かれる。
満州開拓時代を直接体験しているのは
男は80代の2人だけになった。
参加者も減った。
去年も似たようなネタで1本観たな。
初見にはいい内容だろう。けど何回も
間を置いて同じような内容を見せられるのも
進化がないな。
これ、昔からこすられているネタだった。
12年前のFNSドキュのページを発見。
第14回FNSドキュメンタリー大賞ノミネート作品
9月1日（木）27時30分～28時25分
『大日向開拓物語－「満州」そして軽井沢』
制作：長野放送
戦前に日本が国策として進めた「満州開拓移民」で、
モデル例とされた大日向村（おおひなたむら）。
苦難の人生を送ったの大日向の人々の戦前、戦後の
足跡をたどる。
＜企画意図＞
戦前の日本が国策として進めた「満州開拓移民」で、
国によって先導的な役割を担わされた小さな村があった。
長野県の旧・大日向村（おおひなたむら）、
現在の佐久穂町大日向地区である。
大日向村は戦前、村を二分して中国東北部に移住する
「分村移民」を国内で初めて実施。国はこれを「満州開拓」
の成功例として広くPRし、移民を奨励したのだ。
番組では、大日向の人々の戦前・戦後の足跡をたどる。
その歩みは数奇で、苦難に満ちているが、同時にそれぞれの
時代の「日本の姿」を映し出しているようでもある。
長野県の旧・大日向村（おおひなたむら）は
1938（昭和13）年、村を二分して移住する「分村移民」を
全国で初めて本格実施し、「満州大日向村」をつくった。
当時の村の指導者たちは「不況で現金収入が少なく、
耕地が少ない山あいの寒村では全村民が食べていくだけの
食糧が得られない。村人を養うには人間を減らさなければ
いけない」と考えたのだ。
一方、国は当時、「満州開拓移民」を国策として推進しよう
としていた。大日向村の「分村移民」は、そのためのモデル例
にされた。国は現地・中国の人から農地を半ば強制的に買い上げ、
移民した大日向の人々に与えた。現地の人々は日本人の小作人と
して働かなければならなくなった。「開拓」とは名ばかりで、
人々は知らないうちに‘侵略のお先棒’を担がされていたのだ。
大日向地区の古老の一人は今、悔恨の念を込めて語る。
「当時の生活はとても楽だった。強制的に買い上げられた農地
とは知らなかった」と。
さらに国は「大日向村」を満州開拓の成功例として、
さまざまなメディアを使ってPRし、移民を奨励した。しかし、
後に続いた多くの開拓移民団はソ連国境に近い「北満」に
送り出され、そのことがさまざまな敗戦後の悲劇につながって
いったのだった。
1945（昭和20）年8月の日本の敗戦で、穏やかに見えた
大日向の人々の生活は一変する。村は外部からの襲撃を受け、
20人以上が死亡した。その後、旧満州国の首都「新京」、
現在の長春に移動したが、冬の寒さと極度の食糧不足から
およそ350人が死亡。犠牲者は村民のおよそ半数にのぼった。
旧大日向村に住む場所はなかった。このため65世帯165人が
1947（昭和22）年2月、浅間山麓の軽井沢町に入植。
地区を再び「大日向」と名付けて開拓を始めた。
衣・食・住、すべてに事欠く苦しい生活だったが、
全員が団結して作業にあたった。深い林を人力で切り拓く、
それこそが文字通りの「開拓」だった。国からの借金を返済し、
土地を自分のものにすることができたのは1955（昭和30）年。
「もはや戦後ではない」と言われ始める頃だった。
しかし、日本の経済成長とともに、大日向もその姿を
変え始める。軽井沢は日本を代表するリゾート地として発展。
大日向の住民の多くが農業をやめ、観光業や建設業に転身した。
現在、専業農家は1軒だけ。せっかく切り拓いた農地の多くは今、
別荘地や耕作放棄地に変わってしまった。
「満州大日向村」で子ども時代を過ごし、敗戦後に軽井沢での
開拓を経験した人々は現在、主に70歳代になっている。
彼らが自分たちの村の「満州開拓」の実情を知ったのは
戦後のことだった。
そうした経験を持つ大日向地区の2人が2005年5月、
中国・吉林省の「満州大日向村」の跡を訪問した。
おりしも中国で反日デモが吹き荒れた直後。2人の胸中では、
子ども時代の懐かしさや、肉親を失った悲しい思い出、
さらには「自分や自分の親たちが現地の人に迷惑をかけた
のではないか。申し訳ないことをした」との思いが交錯した。
2人は当時を知る人を探した。長い年月が経ち、もはや
無理かと思われたその時…、そこに意外な出会いが待っていた。
一方、軽井沢町大日向では、戦後生まれの住民が地区の
歴史を伝えようと記念館を開設し、高齢者への聞き取り調査
を始めている。
「耕地が狭く村人を養うことができないので、村の半分を
中国に移住させる」という計画は、戦後生まれの私たちには
‘荒唐無稽’としか思えません。それによって中国の人々への
迷惑はもちろんのこと、村の人々がその後、いかに過酷な
人生を送ることになったのか、いかに多くの別の悲劇が
生み出されたかを考えると、ため息が出るばかりです。
取材では、「被害者」「加害者」と割り切って語ることの
できない難しさを感じ、悩みました。
聞き取り調査をしている大日向地区の住民は、
「普段は笑顔の、身近なおじいちゃん、おばあちゃんが、
こんなにも苦労していたことを初めて知った。敬意さえ感じる」
と語っていましたが、私たちも同じ気持ちです。
この番組を通して、このように数奇な歴史があったこと、
歴史に翻ろうされ、苦難の人生を送った人がいたことを
多くの方に知っていただきたいと思います。そして、
その人々の今の思いが伝わればと思います。
＜スタッフ＞
プロデューサー ： 片山 健（長野放送）
ディレクター ： 義家竜彦（長野放送）
構成 ： 山口慶吾（長野放送）
ナレーション ： 小山菜穂子（C&Cハーモニックス）
撮影 ： 吉川勝義（長野放送管財）
水内通晴（ビデオ企画）
編集 ： 梨子田眞（ビデオ企画）
EED ： 北沢 洋（メディア工房）
MA ： 矢島善紀（長野トップ）
制作 ： 長野放送
本当に知らなかったのかな？
そこは素直に信じられない。
ドキュメンタリーは数年前のやつだと
もう見れなくて忘れさられちゃうのが
勿体無いな。
同じネタの繰り返しは虚しいな。
2017年10月1日放送 ＃1739
「お弁当レター 娘へのエール」
白いごはんの上には“のり”で書かれた「門限７時」の文字。
福岡市の４８歳の女性が一人娘(１５)のために毎日作って
いたメッセージ入りのお弁当です。
当時中学生だった娘はもともと忘れっぽい特性がありましたが
あるとき不注意や衝動などの傾向があるＡＤＨＤと診断されます。
思春期の情緒不安定さも相まってその後、生活は荒れに荒れます。
いかに立ち直るのか模索する母娘。そして新たな一歩を
踏み出した娘に母は再びお弁当を作ります。
ナレーター：徳永玲子
制作：九州朝日放送
2017年10月8日放送 ＃1740
「なぜ、剣太は死んだ ～両親が挑む国家賠償法の壁～」
2009年8月22日。大分県立竹田高校剣道部２年の工藤剣太
さんが、練習中に倒れて死亡した。原因は熱中症だが、
倒れた際に剣道部の顧問教師から体罰を受けていた疑いが浮上。
両親は顧問の責任を問うべく損害賠償訴訟を起こすが、
勤務中に起きた問題について公務員個人は責任を負わないと
いう国家賠償法の壁に突き当たる。最愛の息子の死を無駄に
しないためにも国家賠償法の壁に挑み続け、部活中の死亡
事故再発防止に向けて闘う両親の8年間にわたる活動の軌跡。
ナレーター：高橋和久
制作：大分朝日放送
2017年9月24日(日) 25:25～ 30分 今年38本目 ＃2393
「サーメル 子連れ写真家とシリア難民」
制作：日本テレビ
内容紹介>>前スレ527
内容要約
2017年4月。八王子。2階建てコーポ。
床で食事をとる写真家・小松由佳34歳。
夫のアブドゥルラティーフ・ラトワンさん。
1歳の息子・サーメル君。
夫妻はシリアで出会った。
2011年からのシリア内戦で33万人が死亡、
1100万人が家を失った。
夫の家族も離散した。
妻の手引で来日。
今年、夫は日本で生きていくことを決め、
日本語を覚え始めた。
「難民というと暗いイメージだけど
シリア難民は皆明るい」
小松はもともと登山家だった
2006年にK2の登頂に成功。
でも山よりポーターに興味が移ってしまった。
以降、旅をする写真家に転向。
2017年4月28日。格安航空便で小松は息子を
連れて旅立つ。
ヨルダン。
夫の兄のジャマールさんが出迎えた。車で兄の家へ。
逮捕された後、行方不明のままだ。
2011年から反体制デモの弾圧が激しくなり、
すぐに逮捕されてしまう。
小松は生まれてきた子に兄の名をつけた
サーメル＝暗闇の光、の意味だ。
兄の家に住む親族に息子をお披露目する目的
のため、連れてきた。
翌日。兄の車で取材に行く。息子も一緒。
家を出て5分後、息子がぐずりだした。
うんこだ。道端でオムツ替え。
走る車内で授乳。
シリア国境近くのザータイ村へ。
難民家族のアヌートさんを取材。
テントで9人暮らし。
支援団体から月1500円分使えるカードをもらって生活。
足りない分はツケで買うという。
いきなり写真は取らずにまず話だけ聞く。
爆弾で家は全壊した。何も持たずに逃げてきた
息子を失った。涙ぐむ母。
ここで初めて写真を撮り始める小松。
学校に使われているコンテナへ。
大人の女性のみの学校で彼女らに
基本的な読み書きを教える。
自分の名前を書けるようになってもらう。
突然の取材者訪問に多くの女性はブルカ(ニカーブ)
で目だけしか見せない。
後ろの机で一緒になって授業を受ける小松。
次第に女性たちも警戒心を解き、ブルカを外して
顔を全部見せるようになった。
すでに避難生活3年目。
夫は無職のまま。3人の幼児を抱える夫妻。
「できる仕事がない」
支援スタッフは「農作業なら1日1500円になる」
と勧めるが「興味ない」
女は家にいるもの、だから妻は働けないまま。
取材後、小松は妻に支援金として封筒を渡す
妻、受け取ると「母の心臓病の薬代が欲しい」
と増額を暗に要求する。
「今度来たら渡します」とスルーする小松。
4階建ての白いアパートへ。
ここに内戦で負傷した難民たちがいるという。
部屋には4人の若者が暮らしていた。
うち2人は車椅子。
その1人、車椅子のアンマール君27歳。
空爆で頭部に重症を負い、左半身不随に。
FBIのグレーのキャップをかぶる。
笑顔は一切見せず、無口。
小松が問いかけても答えは帰ってこない。
現場の雰囲気は重いままだった。
小松はカメラを取り出すこともなく、
話だけして今回は帰った。
3回目の訪問の時に彼らに変化があった。
毎回連れてきていた息子が彼らの心を開かせた。
息子をあやす男たち。
アンマールの甥もザーメルという名だった。
今回始めて写真を取り始める小松。
アンマールは口を開いた。
「政府はいきなり爆弾を市民に落としてきた。
シリアに自由はない。
家をたてるのにも賄賂が必須。
と言うか、何をするにも賄賂。
その金はみんな政府に行く。
もう我慢の限界。
でもその結果がこれ(重傷)だ。」
と、アンマールはキャップをとった。
頭の右半分が大きく陥没していた。
小松はキャップ姿のアンマールを撮った。
「想像するだけでいい。写真に語らせるから」
一人の青年が歌を歌いだす。
ソファーの上で手拍子する息子。
4週間の予定の小松の帰国が迫ってきた。
アパートの4人がもうすぐシリアに帰ると連絡があった
アパートへ行ったが無人。もう発った後だった。
今回、小松は3000回のシャッターを切った。
そのうちの3枚を番組で紹介。
学校の女性たち。自分の名前を書け、コーランを読める
ようになった。
亡くなった息子を悼む母アヌートさん。
祖国へ帰る希望もない。しかし故郷以上の場所はない。
「ただの写真ではなく、
人々と繋がった先の写真を撮りたい」
小松はそう語った。
感想
あくまで相手の尊厳を優先させる小松の
姿勢はいいが、今回は番組の力が勝った。
3回の取材の末、帽子を脱いで見せたアンマール。
自分の傷を見せた彼の想いを感じ取れ。
このインパクトだけで、4週密着取材の意義は
大きなものとなった。
2017年9月24日(日) 27時05分～27時35分
「名港マザー～７４歳、船食業～」
内容紹介
名古屋港に寄港する貨物船に食糧や日用品を調達する
“船食業”を50年以上続け、船乗りたちから
“名古屋港のママさん”と慕われる74歳の女性に密着。
今年で開港110周年を迎える名古屋港は15年連続で貨物の
取扱量が日本一。そんな日本一の貿易港を“船食”という
仕事で50年以上支え続けてきた女性がいた。船食とは、
貨物船の船員のために航海中の食料や日用品を調達し、
停泊中の船に届ける仕事だ。頼まれればどんなものでも
用意する仕事ぶりから、船員たちから“名古屋港のママさん”
と慕われてきた。しかしそんな彼女の体調に異変が!?
名古屋港近く、港区の2階建て鉄筋ビルにある「とね商店」。
寄港する貨物船へ食料などを調達・搬入・販売する業者。
船舶食料品商、略して「船食」という。
今年で創業93年目。
社長は刀禰(とね)一成(かずなり)さん84歳。
経理は夫の姉、和子さん86歳。
営業・調達・配達役は妻の昭子(しょうこ)さん74歳。
従業員は6人ほど。
以前は船食業者は6社あったが現在はここだけとなった。
1966年、昭子は23歳で結婚。
当時の港は自動車輸出で賑わった。100万円単位の
積み込みだった。
2t車2台分にもなった。
船員も2528人乗っていた
今は多くて18人位
船のスピードも出るようになり、
船食の市場は縮小した。
午前6時。市場に買い出しに行く昭子。
4トントラックを自ら運転。
中央市場。
所定の場所に駐車したら各仲卸に「着いたよ～」と
スマホで電話。
仲卸がトラックまで届けてくれる。
リストでチェック。
埠頭に接岸した船員訓練船。
はしけが接続されるとすぐに台車で搬入する
背の低い婆さんの姿が。昭子だ。
2週間分の食料が入ったダンボールを廊下に積んで
調理担当者と中身の確認。
調理場にもずんずん入っていくし、
倉庫にも入る。
入り組んだ通路を歩き回る。
夜10時。会社。
昭子は英文の注文メールを確認。
インド航路の貨物船からだ。
以前は毎回30万円の注文だったが
最近は16万円にしかならない。
「仕事は明日に残すな。残すとミスる。」と昭子。
フィリピンの自動車運搬船のために
多くの古着を袋に詰め込む昭子。
これは完全にサービスでやってるプレゼントだ。
それとフィリピン人は鮭の頭を食うので
市場でただで貰ってこれもプレゼント。
2017年7月23日の会社事務所。
昭子と和子が口喧嘩。現場と経理の立場の違いから
くるいつもの諍い。
夫は呆れて「もう事業をやめりゃいいんだよ！」と
言い放つ。「俺も体悪いのに・・・」と愚痴る。
病院で検査結果を聞く昭子。
頭が重くて痛い。脳の血管が13箇所、つまりかけている。
3年前、脳梗塞予備軍と言われた。
結果は糖尿病の疑いがあると出た。更に精密な
血液検査を受けるはめに。
待合室でも注文書を開く昭子。
夫婦の自宅。
キッチン・リビング。モノだらけのテーブルで食事。
「まだ辞めたくない」昭子。
「船員たちは愛に飢えてるから。私は必要」とも言う。
7月16日。地元の祭り「みなと祭」の前夜祭。
着物に笠姿で踊る昭子。「もう今年で踊りは辞めたい・・」
でも17日の本祭も踊る。
夜、港湾関係者の宴で自作料理を振る舞った後、
事務所に戻り、注文の確認。
「買ってくれそうな船を見極めたら、どんな船にも
乗り込んで営業する。そうすれば3～4回に1回は
買ってくれる」と営業ポリシーは熱く明確だ。
別日。フィリピン貨物船「トランスフューチャ－7」への搬入。
お得意様なので、埠頭に停泊する船の横に軽トラを
付け、荷物をまとめたプレコンパックをクレーンで
吊り上げてもらう。
昭子は桟橋経由で船内へ。立ち入り時間は短く、制限有り。
ヘルメットにIDぶら下げた昭子、
重い鉄扉を開けるのに苦労する。
全長200mもあるので広い船内。
チーフコックを見つけ、鮭の頭プレゼント。
衣類も持ってきたよとアピール。
キャプテンの部屋へ行き、精算。
今回は718ドル。7万5420円。
ドル？で受け取った。
「42日周期で寄港します。いつも買ってます」とは
フィリピン人？船長。
感想
制作：テレビ愛知。
これもすでにNHK「プロフェッショナル」の1パートでこすられ済み。
以下紹介文引用。
寄港する船に食料や日用品を届ける「船舶食糧品商」。
通称、「船食」。名古屋港で５０年間船食を営む
刀禰（とね）昭子（７２）は、船員たちから頼りにされる
「名古屋港のママさん」だ。刀禰の元には年に６００隻以上の
船から注文がくる。また船員の国籍はフィリピン人にインド人、
ロジア人やベトナム人などさまざま。
外国人船員の求める難しい注文でも、刀禰は決して断らない。
それは外国航路の船にとって食料は死活問題だと知っているからだ。
そんな刀禰には、あるこだわりがある。それは野菜と果物の
鮮度。長い航海を続ける船員たちのために少しでも鮮度の
良いモノを食べてもらいたいと、どんなに忙しくても、
野菜と果物は船に配達する直前に仕入れると決めている。
ただオーダーどおりのものを届けるのではなく、鮮度という
“真心”を添えるのだ。
「オーダーどおりのものを納めてあげるのは１００％大事なんだ
けども、そこんところに私なりのアイデアを入れてあげると
いうのは、絶えず心がけている。それは真心。真心以外
なにもない。」※刀禰さんの「禰」の偏は「示」が正しい表記です。
もとの文章が冗長すぎるので大幅加工済み。
「プロフェッショナル?仕事の流儀?」は
名古屋港で働く人々に密着。
その中で通称“名古屋港のママさん”刀禰昭子さんが
営む“船食業”等について調べてみましたよ♪
入港する船に必要な食糧や品物をスピーディーに届ける職業、
「船食業」を営む「とね商店」。そこの店主が刀禰昭子さん、
御歳７２歳。(２０１６年現在)
約５０年に渡りこの職業に携わっておられます。
昭子さんの外国人船員との“コミュニケーション能力”が
素晴らしい。
英語は堪能ではなく、英単語を並べただけの会話だが
問題なく通じてる。
刀禰昭子さんは早朝６時前に起床。
まず、船舶からのオーダー表に目を通す。
あるオーダーに“そば”とあった。
母国語で“トロトット”。
これは日本で言うと“ラッパ”というような意味。
そこから刀禰昭子さんはいろいろと創造力を巡らせ、
どのような食品なのか推測、
日本で“そば”と“ラッパ”を関連付けるものとは。
それは“ラーメン”と断定した。
“とね食品”は、旦那様と昭子さんを含め、７人で運営。
昭子の長男はここで働かず、民主党第四区装置部長の
職にある模様。
これには夫の考え、
“家業に縛られなくていい。お前は自分の道を行け”が反映。
また、夫妻には長男に２つの教えがあり、
●人様に、迷惑をかけない
●勝之よ、大志を抱け
ということで後を継がなかった。
どんなオーダーでも断らない理由
“海に出てしまうと、何ヶ月も港へ戻る事は出来ない。
海に出てしまうと何もない。食べる物だからその要望に
応えたい”と。
船食業の“とね商店”に嫁いで約５０年。
昭子は２２歳で“とね商店”の主人と結婚。
高度経済成長期になると、船食業の仕事を営む同業者は、
これからの時代は船食業の世界では食べていけないという事で
辞めていった。
それでも昭子は主人と諦めずに頑張り続けた。
昭子がこの“船食業”を辞めない本当の理由。
それは、“船が好きで、船員が好き”だからと言います。
“私の声でみんなが元気になってくれれば嬉しい”と。
昭子には長年譲れない事がある。
それは“野菜と果物の鮮度にこだわる”事。
野菜と果物に限っては、鮮度を保つため、少しでも
新鮮な物を食べてほしいという想いから、船に届ける直前に
仕入れる。
オーダー通りに商品を届けるのは当たりまえ。
昭子はそこに相手の事を思う“真心”を常に忘れないそう。
何かを欲しいとオーダーを受ければ、ただ単にその商品を
揃えるのではなく、その商品をオーダーした背景まで考えるそう。
ある船員は母国のおみやげに“釣り針”をオーダー。
その商品はなかなか見つかりません。
昭子は、その船員が家族の為に欲しいと聞き、
何が何でも探してあげたいと奔走。
どうにか見つけ出して、オーダーした本人へ直に届けました。
その時の船員さんの笑顔は本当に嬉しそうでした。
とね商店をいつまで続けるのかという問いには
“海がある限り、船員がある限り死ねない。
１０５歳になっても頑張っていきたい”と。
そして番組最後のコメントでは
“誰にも負けない仕事に対する情熱をもってその道の
仕事のプロでありたい”
引用以上。
今回に限って言えば
昭子と和子の喧嘩をもっと描いていれば。
儲けが上がらない？成長が望めない状況の中、
夫と3人の関係を中心にすれば格段に面白くなったろうに。
描きかたが以前の番組と同じようなものならば
特に改めてつくる意義は希薄に。
やはりDがどれだけ考えているかが
ドキュメンタリーの肝だな。
2017年9月24日(日) 27時35分～28時05分
「俺たちの釜ヶ崎～貧困街が教えてくれた幸せの選び方～」
制作：テレビ大阪
内容紹介
日本有数の労働者の街大阪の釜ヶ崎。ここで長年ホームレス
をしていた男性が生活保護を受け釜ヶ崎を去る決意をする。
その後の生活はどう変化するのか、追いかけた。
釜ヶ崎でホームレスだった堀口広樹さん。
生活保護の受給によってお金と時間を持て余す。
やがてギャンブルなどに興じ、月半ばには食べ物にも困る日々。
ある日、東京のデモに参加すると言い出す。金もないのになぜ？
一方、古巣の釜ヶ崎の労働者はどん底の生活でも生き生きと
暮らす。これを目の当たりにした堀口さんが動き出す。
果たして、人生の生きがいとは？
ナレーション 杉本哲太
2017年8月。
大阪・釜ヶ崎の住人の4割、9000人が
生活保護を受けている。
2016年の大晦日。
番組は1人のホームレスと知り合った。
堀口広樹さん58歳。もう釜ヶ崎暮らしは20年だ。
今は仕事自体がない。
月に5回で3万円にしかならないという。
行政はホームレス支援のため、
1000人が泊まれる「あいりんシェルター」を運営。
ただずっと居れるわけではなく、
1泊ごとに夕方長い行列を並ばないといけない。
堀口はこういうホームレス生活に疲れていた。
まだ生活保護はもらっていない。
でも「生保をもらって体を休めたい」というのだった。
2017年4月。堀口は生保を受け、隣町で住居を借りていた。
新生活用の電子レンジやカラーボックスを
店で物色する堀口。
ワンルームの部屋へ招かれた。
特に何もない。入居当時、
彼の荷物は衣類7着だけだったという。
堀口は長崎県松浦市出身。
軽い知的障害がある。
昔の写真は1枚もない。
両親は幼いころに離婚し、祖父母に育てられた。
15で大阪へ働きに出た。
結婚、離婚を経て、祖父母も他界。
頼れる場所は一切なくなった。
40でホームレスになった。
語る堀口。
5月。部屋を再訪。
堀口は金に窮していた。
31日の生保振込日まで金が一銭もないという。
彼の収入は
障がい者年金が6万5000円
生保が 7万3000円
の月14万弱もある。
出費は
家賃が4万くらいだ。
実はギャンブルに散財していた。
パチンコ屋で6万も溶かしていた。
本当に１円もないので、
区役所に行きフードバンクで食料を
もらってきた。
番組は堀口をなじる。
「時間の過ごし方がわからない。
だからギャンブルへ行っちゃう。
俺だけじゃないんだ」と堀口。
行政は生保を受けてない、仕事のないホームレス
支援のために清掃業務をオファーしている。
「特別清掃就労事業」という。
番組はそこで働く「きゅう」さん67歳を取材。
清掃作業が夕方に終わると即日給金の5700円が
支給される。
ドヤに泊まると5700円などあっという間になくなる。
きゅうは自転車でフラフラ帰宅。
途中のスーパーで惣菜と缶チューハイ購入。
店の前の植え込みにダンボールを座布団にして
座り込みプチ宴。
よく見ると歯抜け顔。下の歯は前歯2本のみ残る。
まあ、幸せそうな飲みっぷり。
後日。Dの元に堀口から電話が頻繁にかかってくるように
なった。
自宅へ赴く。
「とにかく暇でしょうがない」と堀口。
まだ無駄遣いした、と言う。
こんどはガールズバーで6万使った。
「遊ばないのは無理」と言い切る。
「逆に教えてよ。1人で何していいのか」
別日。堀口は見せたいものがある、と連絡してきた。
それは張り紙。東京・日比谷野音でのデモ参加者を
募る広告だった。
大阪夕方6時。マイクロバスでホームレス40人？
が詰め込まれて出発。タバコと弁当は無料支給。
堀口も、意味も分からず、タダ飯が食えると参加。
朝、東京到着。朝食のおにぎり支給。
参加者の1人に取材。
「このツアーはタダ飯と金が目当てなだけ。
元々仕事もしないで稼いだ金をその日に使っちゃうような
やつに生保を上げても仕事はしないし状況は変わらないよ」
変身した参加者たち。
7月。釜ヶ崎では警察とボランティアが
夏の衣料配布をしていた。
きゅうの自宅は公園のテントだ。
中は広い。調理もできる。
彼は元トラック運転手。
結婚して2人の子供が出来たが離婚。
家を飛び出したっきり、家族とは絶縁状態。
ホームレス歴30年。
生保は嫌。メシが食える限り自分で稼ぐ、という。
犬好きで公園では人気者な、きゅうだった。
別日。特別清掃就労事業事務所入口に佇む堀口の姿が。
8月。夜明け前の高架下歩道を歩く中年男。堀口だ。
いつも4時には起きてる
始発に乗って向かうのはビニールハウス農家。
実は草刈りの仕事を始めていた。
草刈り機を操って雑草を刈り取る堀口。
「まあ、がんばりますわ」
堀口は時間の使い方を会得したようだ。
よくある話だけどそこそこ面白い。
堀口には多分Dが諭したのかわからないが
それも含めて全部見せてくれたら。
堀口に必要なのはメンターたる人間だった。
堀口の心変わりを丁寧に拾っていたら良作になったなあ。
デモバイトもいくらか貰えんのか言ってもいいのに。
＃1713
9月26日（火）26時10分～27時5分
「じゃあな、親父。～あの川が奪ったもの～」
「地形変動 ～名もなき川が奪ったもの～（仮）」
北海道文化放送
2016年8月、わずか半月の間に4つの台風が襲った北海道。
死者・行方不明者は計6人、被害額は2800億円を超え、
北海道では過去最悪の水害となりました。
十勝の清水町。行方不明となった父を捜し続ける息子。
父が築いた牧場を失った息子。二人の人生を大きく変えたのは、
どこにでもあるような「小さな川」でした。追いつかない
災害対策の現状と課題を検証するとともに、被災から
立ち上がる二人の姿を追いました。
北海道・十勝の清水町旭山地区。台風が北海道に最接近した
2016年8月末、近くを流れる小さな川が氾濫しました。
川のそばに「終のすみか」として建てたログハウスで
暮らしていた長山誠教さん（当時63）は家ごとのみこまれました。
行方不明から1カ月半後に町の捜索は打ち切られましたが、
長男の亮さんは諦めきれませんでした。自ら重機の免許を
取得し、捜索を続けることにしたのです。
亮さんは捜索で見つかったものを実家のガレージに保管して
いました。そこには、父・誠教さんが愛用していたデジタル
カメラもありました。土砂崩れに巻き込まれたカメラは、
中に砂が入り込み、写真を記録したカードを取り出すこと
すらできませんでした。
などの復旧を行う業界の第一人者が協力してくれることに
なりました。砂を落としながら、慎重な作業でカメラから
カードを取り出すと、約2時間でデータを復旧することが
できました。出てきたのは父が被災前に撮影した333枚の写真。
そこには、夫婦二人で6年の月日をかけて手作りしたログハウス、
流木の中で死んで見つかった誠教さんのパートナー・愛犬の
「じん」、ウッドデッキにやってくるエゾリス…亮さんが
知らない、自然を愛した父・誠教さんの姿が残されて
いました。「自分で区切りをつけたい」。亮さんはきょうも
重機で父を探し続けます。
同じ清水町で酪農を営む岩田宏さんも、小さな川の被害に
遭った一人です。亡き父が戦後のどん底から造り上げた牧場を、
一夜で失いました。牙をむいたのは牧場の中を流れる、
普段は穏やかな「小林川」でした。父が牛の生育に良いと
惚れ込んだ川が、皮肉にも牧場を襲ったのです。再建か、
廃業か…。年間4000万円の収入があった牧場は一夜で無くなり、
搾乳をしても出荷ができないため、搾った乳を廃棄する
毎日…岐路に立つ宏さんにとって、希望は生き残った牛。
出産を控えたお気に入りの赤牛「レッド」に、親子で牧場を
支えてきた岩田牧場の歴史を重ねます。
牧場の高台には濁流に流されずに残った、父が建てた石碑が
あります。父が理想とする酪農の姿と開拓者の魂が刻まれて
いました。北海道の厳しい冬を乗り越えた宏さんは石碑の前で、
今度は自分が歴史を刻む番だと改めて心に誓います。
あの日、父を奪われた息子。あの日、父が築いた牧場を
失った息子。いつか「じゃあな、親父」と言える時を
目指して―。被災から立ち上がる二人の姿を追うとともに、
小さな川の対策の現状と課題を検証します。
「2016年8月31日早朝。日が明けるにつれて、台風10号の
甚大な被害が明らかになりました。濁流に飲み込まれ水没
した街…下水のにおいが垂れ込めていたのを、いまでも
思い出します。取材を続ける中で出会ったのが、父が
行方不明となった長山亮さんと、父が築いた牧場を失った
岩田宏さんです。猛威をふるった自然に、二人は怒るでも
なく“仕方がない”と受け止めていました。失ってなお、
前を向こうとする姿が印象的で、その後も通い続けました。
これは台風からの復興の物語ではありません。肉親との
“別れ”をどう受け入れていくか、その姿を追ったものです。
『父が見つかっても、区切りではない』と話す長山さん。
岩田さんにも、本当の区切りはないのかもしれません。
『じゃあな、親父。』というタイトルは、それでも歩こうと
する2人を思ってつけました。いつの日か、二人が笑顔に
なれる日を願って。これからも取材を続けていきたいと
思っています」
プロデューサー 上杉幸生（北海道文化放送）.
構成・ディレクター 井戸和也（北海道文化放送）.
ディレクター 斉藤健悟（北海道文化放送）.
撮影 高谷響（ノーステレビ）
尾崎友則（エスティープロダクション）
撮影助手 楠木大樹（ノーステレビ）.
ナレーター ゴブリン（大沢事務所）
鈴木?（青二プロダクション）
編集 濱潟淳（オーテック）.
ライン編集 中澤出（オーテック）.
音効 山﨑夏穂（東京サウンド・プロダクション）.
MA 大出典夫（東京サウンド・プロダクション）.
タイトル 南部竜之介（トップ・クリエーション）.
CG 小泉真魚（トップ・クリエーション）.
TK 青木志保子（ユープロダクション）
2016年8月末、北海道は半月の間に4つの台風被害を
受けた。多くの河川の堤防が決壊した。
建物崩壊152戸
床上下浸水1476戸
畑の被害3万9000ヘクタール。みんな水浸し。
JRの鉄橋が崩落し、札幌釧路間が4ヶ月運休。
日正峠も分断、未だ全線開通せず
死者・不明者6人。
被害総額2800億円。
北海道の中央部、日高山脈東側、十勝平野西部の
清水町(しみずちょう)。
台風10号の被害は甚大だった。
普段は幅1.5mに満たない小川だった小林川が
大氾濫した。
源流近くのサラサラの土、真砂土(まさど)が豪雨で、
根こそぎ流出、膨大な流木を巻き込み、土石流となって
下流の川沿いの家や牧場を襲った。
川幅は150mになり、川岸は抉られ、流木が散乱、
泥と瓦礫で埋まった。
こんな災害は100～300年に一度の大災害だった。
番組は2人の被災者を追う。
牧場に大打撃を食らった2代目。
行方不明の父を探し続ける息子。
搾乳牛舎が半壊。中の搾乳施設はすべて流された。
仔牛が2頭流されたが、他の牛は無事だった。
搾乳を冷やす機械、バルククーラーも流された。
岩田宏さん57歳。2代目。惨状を目の当たりにして
「もう言葉もでなかった」
「いままでこんなに川が荒れることはなかったなあ」
父が一代で築いた牧場は一晩で大半を失った。
被害総額は？「わからない・・・」
復旧には3億円かかる、と言われた。
そんな金、用意もできないし融資も受けられない。
今までは姉と2人で運営し、
140頭で年4000万の収入を得ていた。
被災後、搾乳も出来ないので仕方なく親牛80頭を
売却。町営の牧場にも親牛を避難させた。
4頭の親牛と、仔牛だけ手元に残した。
2016年11月。2ヶ月後。牧場に雪が積もる。
残った牛舎で仔牛20頭？位を飼育。
農協や役場が被害状況の聞き取りに来訪。
「2年で立て直ししたい」と語る宏。
「来年には搾乳機と牛舎は必要になる」と
こちらの希望は伝えたが、支援策はまだ
何も決まっていないという。
カート式の移動搾乳機で絞り、乳はそのまま廃棄。
保存できないから。
4頭のうち1頭だけ赤毛牛。
「赤毛だからって黒牛より優れているわけではない。
俺がなんとなく赤が好きだから1頭入れてる」
赤毛は只今妊娠中だ。来年2月に産む予定。
父のまことさん(2014年死去。享年88歳)。
戦前は予科練にいて戦死せずに敗戦、
札幌の農学校を経て70年前に清水町に来た。
そこは当時石が多数埋まった痩せた土地で耕作には不向き。
しかし父は小川だった小林川を気にいった。
この水で酪農を始めた。
「牛乳で勝負したい」
「川の水で牛乳を冷やし、川の水を牛に飲ませる。」
2017年3月。雪も溶けた。
赤毛は仔牛を1頭産んでいた。
運搬トラックが町営農場に避難させていた
親牛を戻しに来た。
仮牛舎が完成したのだ。
牧場の小高い丘には3m四方のでっかい岩が埋まってる。
父が建てた酪農の碑だ。
デカイ字で「草」が刻まれている。
裏側には
「土、木、山、水、川」これら全て含めての牧場。
他にも以下の言葉が岩の周りに彫られている。
「有無」、
「乳牛」
「酪農」
「開拓」
「放牧」
「笹」
「柏」
自然は人間の思うようにはいかない
自然に逆らわず
自然の中で牧場を続けることが
牛にとって幸せなことである。
「平成15年5月(建立)」
岩の前で宏、
「今も収入はない。まだ底の状態」
「洪水のことをここに刻まないとな・・」
流木が山のように積まれている現場。
ログハウスの一部が流木の間から見える
「あれはトイレ小屋です。小さいから壊れなかったんでしょう」
と説明する、長男の亮(りょう)さん42歳。
両親が手作りで6年かけて建てたログハウスも
跡形もなく流された。父・長山誠教(とものり)さん63歳
も流され未だ行方不明。
2016年10月15日。町長指揮のもと、大人数による最後の
大規模捜索が行われた。が2時間で終了。
もう自治体はやってくれない。
だから息子が続けることにした。
まず、ユンボを操作できるように免許を取りに行った。
1人でユンボを操り、流木をどかす日々が始まった。
息子は帯広在住。車で現場へ通う
2016年12月。3ヶ月後。辺りは雪が積もる。
冬の間は作業を中断せざるを得ない。
母の小夜子さんと父は息子の幼い頃に離婚してる。
息子は母に北海道音更町で育てられた。
小学4年で初めて父のいる東京に行き初再会。
ディズニーランドに連れて行ってもらった。
中卒後に父のいる立川で同居した。
父と同じ会社に入った。
が、2年弱で母のもとに戻った。
父には母のような親の感覚が抱けなかったから。
肉親の感情を持てなかった。
土地を買い、ログハウスを作り始めた。
母は2012年に死去。享年69歳。
帯広の息子の自宅ガレージには捜索中見つかった
両親の形見が保存されている。
泥水に浸かった母の日記。
母の日記には父のことしか書いてなかった。
父を「トム」自分を「チャコ」と呼んでいた。
小夜子と誠教の相合傘の絵も。
「母のためにもできることはしないと」。
この日記が息子を決意させた。
泥だらけの父のデジカメもあった。
中のSDカードは砂が噛んでいて取り出せない。
番組は大阪のデータ復旧会社の協力で
SDカードを取り出し、333枚の写真をプリントアウトして息子に渡した。
ログハウス全景、
父のポートレイト、
愛犬の柴犬「ジン」、ジンは2日後に死体で見つかった。
現場。石を積んだ暫定の墓標の前に線香代わりのタバコを立てる息子。
2017年5月。8ヶ月後。
自治体が積み上げた流木の山の下を探すことにする。
仲間のユンボがアルバムや写真ネガの束を発掘。
「父の突然の不在を後悔するよりも、不在の後を
どうするか考えるしか出来ない。
遺体が見つかり、葬式を済ませた後でないと
総括は出来ないだろう」と息子は答えた。
高台に牧場を持っていけばよかった、とか
父は今どんな状態で眠ってる？、とか
無粋で余計な質問するなよ・・・。Dはアスペ障害かよ。
河川対策とか管轄や予算の実態とか、自治体アンケとか
も要らない。
細かいSDカード復旧部分も要らない。
HDDならプロが必須だが、カードなら大丈夫だろ。
取り出せたらDのPCに挿せばすぐ見れたぞ。
しかも息子、写真にそんなに食いつかなかったしな。
さらっと父の姿とログハウスと犬に触れるくらいでいい。
息子は父というより母のために続けている印象。
ならそこのところを丁寧に見せるべき。
人間主体でいいんだよ。行政なんか全カットしろ。
両親の関係性を日記から丹念に説明しねえと。
息子の想いが生きてねえんだよ。
牧場の方は見る限りやっていけそうな感じ。
宏は大丈夫そうだけど、後継ぎのほうが心配。
NNNドキュメントでこすられ済み。
21本目(17-05-28)＃2376 30分
「"土"は流された 北海道・台風被害の爪痕」
制作：札幌テレビ
ここでは復興補助金が9割分出ると言っていたが。
仮牛舎建設とかその辺の描写がないなあ。
深刻さがいまいち伝わってこない。
もっと人間を追え、と言いたい凡作。
＃1714
9月26日（火）27時5分～28時
「揺れた 高齢化進むまち～鳥取県中部地震の半年～」
去年10月21日に鳥取県中部を震源に発生した震度6弱の地震。
住宅被害は約1万5000棟、けが人は25人。半年が経過し全国
の人の記憶は薄れてきているこの地震には一つの大きな特色
があります。それは高齢化先進地である山陰が襲われたと
いうことです。地域の防災を支える若者がいません。
高齢者が営むお店が被災した時、復活する力や時間は残って
いるのか…。これは都会でも10年後、20年後には直面する
姿です。高齢化先進地で起きた大地震からみえてきた教訓を
探りました。
高齢化進むまちで起きた大きな地震
去年10月21日に鳥取県中部を震源に発生した地震。
震度6弱を記録し、住宅被害のあった約1万5000棟のうちの
ほとんどは屋根の一部損壊。死者もなく、全国ニュースと
してのバリューは徐々になくなり、全国の人の記憶からは
失われていきました。
山陰中央テレビでは、この地震に関わるニュースを、
継続的に取材し、放送してきました。教訓を探り防災に活かす、
被災者の声を届け行政の対策につなげるなどなど。
ローカル放送局として当然のことではありますが、
災害報道は、発災時だけでなく息の長い取材であると
改めて感じた半年でした。
課題に直面しました。大雪が降ったこの冬も屋根の上には
ビニールシートがかけられたまま。その原因のひとつは、
高齢化による職人不足。阪神大震災以来、自助共助の精神
から求められている自主防災組織も高齢化の壁がありました。
高齢化先進地、将来の日本の姿ともいわれる山陰から全国へ、
その教訓を伝えたいとの思いで番組制作に取り組みました。
地域に根ざす銭湯・大社湯
伝統的な古い街並みが美しい鳥取県中部にある倉吉市。
ここも震度6弱の地震に揺れました。その中心地にある
銭湯・大社湯。100年以上の歴史を持ち明治の面影を残す
銭湯として、国の登録有形文化財に指定されている貴重な
建物です。この貴重な銭湯を切り盛りするのが
女将・牧田智子さん（79）。貴重なタイルが100枚近く
剥がれ落ち、砕けるなど大きな被害を受け、営業ができ
なくなってしまいました。
「人口減少で若者が市内から出て残るのは高齢者で…」
夫で三代目の慎太郎さん（80）と二人三脚で経営し、
長年地元で愛されてきた銭湯の存続は危機に瀕していました。
防災そして復興にも高齢化の影
地震から半年たっても目立つ屋根のブルーシート。
修理する瓦の生産が追い付かないわけではありません。
修理する職人が高齢化し、少なくなっていて、手が回ら
ないのです。鳥取県は県外の職人確保への助成金を設け、
当面の人手を確保することはできたましたが、将来起きる
かもしれない災害の備えを考えると根源的な解決にはなっていません。
自主防災組織にも高齢化の壁があります。倉吉市の隣、
北栄町松神地区は地震発生時の日中、若い住民が仕事に
出ていたため、地区には高齢者しか残っておらず安否確認
だけで2～3時間もかかったといます。また、高齢者の割合
が高く、4年間で訓練を1回しかしていなかった「備え不足」
もありました。「難しい。どうしても高齢になると足腰が
弱くなる」自治会長の浜根二三雄さん（65）は嘆きました。
揺れた高齢化のまちにも光
存続の危機に瀕した大社湯に長男の修治さんが勤務先の
ある徳島から一時帰郷しました。市は大社湯が市の貴重な
財産だとして修理費用の一部補助を約束してくれました。
そして修治さんは女将の智子さんに、こう告げました。
「将来、帰ってきて何とか継ごうかなと思っています、
と市に言った」。
大社湯の再開が決まりました。修理が進む様子を見て
智子さんはこう言いました。
「子供が帰ってくるまで頑張らんといかん。皆さんの顔を
見たら勇気が湧いてくるし、頑張るのは気弱でもいいけど、
それが一番」。
そして松神地区の自治会長、浜根さん。地区の空き地を
防災公園に活用できないか検討を始めました。ヘルメット
などを保管する倉庫や避難所代わりにビニールハウスを
譲り受けるアイデアもあります。
そうすると自分たちが自分たちでやろうということになるので
はないか。待つ姿勢だけは持ちたくない」。
地域の防災を支える若者がいない…高齢者が営むお店が
被災した時、復活する力や時間は残っているのでしょうか。
これは日本全国が10年後、20年後には直面する姿でもあるのです。
ディレクター・藤原宇裕（山陰中央テレビ報道制作部）
「みなさんは鳥取県と聞いてどんなイメージを思いつくで
しょうか？鳥取砂丘、水木しげるロード、梨、ズワイガニ
などを挙げる人が多いと思います。人口は全国最下位の56万人、
板橋区（55万人）や杉並区（55万人）とほぼ同じ。
中小企業が90％を占め、多くの若者が大学を卒業すると
東京や大阪など大都市へ流出するなど少子高齢化、過疎化、
後継者不足による休業や廃業など様々な問題を抱えています。
そんな地方を震度6弱の地震が襲いました。自営業の再開、
屋根や壁の修復作業、そして地区単位の防災、全ての足かせ
となっていたのが、山陰地区が抱えるこれらの問題でした。
2060年には高齢化率が約40％となる日本、少子高齢化と
防災について日本全体で考えていくきっかけになれればと思います」
スタッフ
ナレーター 屋良有作.
ディレクター 藤原宇裕.
構成 関盛秀.
撮影 加藤俊之.
編集 藤原宇裕
野田貴
プロデューサー 澤田陽
日本国民は2016年10月21日午後2時に起きた
鳥取県中部地震を忘れすぎ！と番組は憤る。
マグニチュード6.6。
震源近くの倉吉市、北栄町、湯梨浜町では震度6弱
住宅被害1万5000戸、
死者ゼロ、で地震として小粒だけど
山陰は超高齢化地域。
復興する若者がそもそもいない。
ここでの被災対応状況は
将来の日本のモデルケースなのでは？と提起。
大社湯。築110年、
60年目の老夫婦が経営
牧田智子さん79歳と夫3代目・慎太郎さん80歳で経営
今回の地震でタイル100枚が剥がれ、
休業状態に。
近所の住人が心配して見に来るも、
何の力にもなれず。
1日の客数は20人ほど。
入湯料大人400円で経営は厳しい。
修理費用が200万円かかるといわれ、
妻「ボイラーを去年変えたばかりなのに
廃業せざるを得ないのか・・」
数日後、長男の大学教授・修治さん54歳が
徳島から見に来た。
自助組織「自主防災組織」を編成する流れがある。
しかし皆老人ばかり。
避難訓練もままならない。
消化や救助などは老人に出来やしない。
安否確認が精一杯。
壊れた屋根瓦、墓石も修理する職人がいない。
職人もみんな老人。
なり手も年に1人程度学校を出るくらいで
増えるはずがない。
県は外から職人を集め1日3000円の補助金を
上乗せして人手不足を解消させたが
根本解決ではない。
長男、市役所に陳情。
するとあっさりと工事費の4分の3、
補助金150万円支出が決まる。
さらに、長男自身が
いずれ銭湯の後を継ぐ、と母に宣言。
11月。タイル工事開始。
中旬には営業再開。
県は更に被災商店向けに災害対策資金を
貸付。
463件に114億円を貸与した。
自治会長は空き地に防災倉庫建設を
発案。ビニールハウスを避難所に
転用できるようにする、と息巻く。
糞真面目でテンポの鈍い演出。
行政のPRビデオのような無味乾燥さ。
山陰に住もうとは微塵も思わせない
センスゼロの視点。
結局行政の金がすべて、の結論。
山陰のイメージダウンにしかなってない出来。
9月28日（木）27時～27時55分
＃1715
「夢の舞台のその先に～2人のわらび座日記～」
秋田県仙北市を拠点に活動する劇団わらび座には、
役者を育てる養成所があります。研修期間は約2年。
おととし研究生になった米屋美咲さんと瀬川舞巴さんは
高校卒業後、すぐに養成所に入りました。
瀬川さんは様々なことにやる気が持てず、周囲の勧めで
なんとなく入った養成所で女優という目標を見つけました。
一方、米屋さんは役者になりたいと夢見ていましたが、
次第に「本当にやりたいことは何か」を考え始めました。
地方劇団で日々成長する二人の姿を通じて現代の若者の
葛藤や心の動きに迫ります。
秋田県の内陸部に位置する仙北市。のどかな田園風景が
延々と続くこの土地で60年以上前から活動を続ける劇団が
あります。「わらび座」です。
「わらび座」は日本の文化や伝統芸能を題材にした演目を
中心に、年間1000回以上の公演を全国各地で行なっています。
そして、毎年4月に発表する新作のミュージカルでは、
「わらび座」が育てた新人の役者がデビューします。
「わらび座」が役者を育てている養成所には、高校卒業後
すぐに入る者もいれば、一度社会に出てからも舞台に立つ
夢を捨てきれず入所する者など、未来のスターを夢見て毎年、
全国から役者の卵たちが集まります。
を見つけ辞めていく者など、無事に卒業して役者になれる
のはほんの一握りです。過酷な印象がある役者への道。
役者を目指すならば、都市部にある劇団に入った方が
生活の面でも便利なはずです。あえてこの周囲に何も無い
土地にある地方劇団を選ぶ人たちとは、どんな人たちなの
でしょうか？興味を持って養成所を訪ねると、高校卒業後
の進路で「わらび座」を選んだ二人の女性に出会いました。
今回の番組で追った岩手県出身の米屋美咲さんと
滋賀県出身の瀬川舞巴さんです。
米屋さんは、中学、高校の時に偶然見た「わらび座」の
舞台に感動し、人に感動を与えられる役者になりたいと、
わらび座の門をたたきました。
一方、瀬川さんは高校卒業後に就職を決めていたましたが、
演劇部で活動していたことから親戚の勧めで「わらび座」に
入りました。何となく決めた進路のためでしょうか、練習中
もどこか集中力がなく、話を聞くと「とりあえず続けている」
ということでした。
対称的な性格に見える二人がどのように成長し、春の舞台に
立つのか、その苦難の道を記録しようと思い、取材を始めました。
取材を進めると、役者になることを目標にしていた米屋さん
は、違う道に進もうかと考え始めます。一方、ふわふわして
いた瀬川さんにも変化が現れます。
二人が将来の目標を決める上できっかけになったのは、
「わらび座」です。彼女たちは「わらび座」で生活する中で
「人とのつながり」を感じるようになります。
秋田の山里で自然に触れながら研修生活を続ける中で、
本当に人に喜ばれる生き方とは何かと将来を真剣に考え始めます。
二人のように「生活環境の変化」や「心の成長」で何気なく
描いていた将来の目標が変わることは若者にはよくあること
です。番組では地方劇団という環境の中で、多くの人との
出会いと経験を経て成長する2人の姿を通じて、現代の若者の
葛藤や心の動きを追いました。
進学や就職など進路は色々ありますが、何が正しいという
ことはありません。目標は変わりましたが、米屋さんと
瀬川さんは養成所に入る前も卒業したあとも、正しいと
思う道に進む気持ちを大切にしています。
番組を見る大人には、周りの人々に支えられて成長する
彼女たちの姿を、若い人たちには、目標を持つことの
大切さを伝えたいです。
ディレクター・藤野宏樹（秋田テレビ報道部）
「米屋さんと瀬川さんに初めてお会いし、話を聞いた時、
真面目に答えてくれる米屋さんからは役者になろうという
意志の強さを感じました。一方、瀬川さんは、正直に
何でも気さくに答えてくれ、成り行きで入ったと話す
彼女からは、役者になる意志が強くない印象を受けました。
しかし、取材を重ねると米屋さんと瀬川さんの行動や言動、
そして表情にも変化が現れます。そして卒業後、二人は
取材当初に目指していたものとは異なる道に進むことに
なりました。二人は後日、“正しいのか分からないが
後悔はしていない”とそれぞれ答えてくれました。
出来たと明るく話す米屋さんの表情が印象的でした。
米屋さんと瀬川さんがわらび座で過ごす間に感じた
“人とのつながりの大切さ”は、これから将来の目標を
見つけようとする人たちに、何かヒントを与えてくれる
のではと感じました」
スタッフ
ナレーター 原田真裕美.
構成 関盛秀.
撮影 守屋美帆.
効果 伊藤直人.
ディレクター 藤野宏樹.
プロデューサー 長嶋伸
そもそも足利事件とバーターと当初から言われてましてね
足利事件で裁判官が動いた瞬間から一気に執行に向かってる
確か10数人抜きの異例の執行の筈
あと地方民は放送が遅れるので番組詳細は控えてくれ
うちの地方は数ヶ月遅れなんてザラなんだし
こうネタバレされたらかなわん
すでに執行された元死刑囚の「疑惑の死」は
完膚無きまでに否定された。
福岡県で平成４年、小学１年の女児２人が誘拐、
殺害された飯塚事件。殺人などの罪で死刑が確定、
執行された久間三千年（くま・みちとし）元死刑囚
＝当時（７０）＝の再審請求審で、
福岡地裁は2014年３月３１日、請求を棄却する決定。
死刑確定から執行まで２年。
執行後さまざまな憶測が出たが、決定は
「新証拠をもってしても確定判決に合理的疑いは生じない」
と結論づけた。
弁護団は即時抗告し、審理の舞台は福岡高裁に移るが、
焦点のＤＮＡ型鑑定を再現することはもはや不可能で、
弁護団にとって極めて厳しい情勢だ。
「結論ありき」と批判
わずか４日前に出た再審決定のシーンとはあまりに
対照的な光景だった。
2014年３月３１日午前１０時過ぎ、福岡地裁。
弁護団は裁判所から決定書を受け取ると、廊下で待機
していた報道陣に「許し難い」との言葉を残し、
裁判所の弁護士控室へと足早に消えた。
地裁周辺に支援者らの姿は一切なく、
決定主文を知らせる「旗出し」もなかった。
出した際は、多くの支援者が裁判所を取り巻き、関係者は
「再審開始」の旗を掲げて沸いた。静岡地裁の決定は、
捜査当局による証拠捏造（ねつぞう）の疑いを指摘し、
死刑囚の拘置停止にまで踏み込んだからだ。
飯塚事件の弁護団も袴田事件の流れに乗れるのではと、
３１日の決定当日は期待を寄せていた。だが、結果は請求棄却。
同日午後に福岡市内で開かれた記者会見で、弁護団代表の
徳田靖之弁護士は怒りに声を震わせながら決定を批判した。
「およそ裁判の名に値しない。死刑執行後の再審開始と
いう重大性におびえ、請求棄却という主文に反する決定的な
証拠を無視した。結論ありきだ」
証拠の総合評価で有罪
(事件の概要は中略)
地検や県警は公判に備え、数々の証拠を積み上げた。
主な証拠だけでも、
（１）遺留品の発見現場近くで事件当日、
元死刑囚の車と似た車両の目撃証言
（２）元死刑囚の車の中から女児の１人と同じ
血液型の血痕検出
（３）女児の着衣から車の座席とほぼ同一の繊維片確認
（４）遺体などから採取した犯人のものとされる血液と
元死刑囚の毛髪のＤＮＡ型一致－をそろえていた。
１審福岡地裁判決は、これらの証拠を検討。
ＤＮＡ型鑑定結果について「犯人が１人ならＤＮＡ型は
一致するが、単独犯との前提が証明されておらず証明力は弱い」と指摘し、
数々の状況証拠も「単独では犯人と断定できない」とした。
その上で「証拠を総合評価すれば合理的疑いを超えて
犯人と認定できる」として死刑を言い渡した。
平成１８年に最高裁が上告を棄却して確定した。
東の足利、西の飯塚
平成２０年９月、再審請求の準備をしていた
主任弁護人の岩田務弁護士らは福岡拘置所を訪問した。
久間元死刑囚は面会室で準備の知らせに喜び、
死刑囚の判決確定日と執行日が記載された一覧表を手に
こう言った。
「自分はまだ５、６年先だから」
弁護団も同じ見方だったが、約１カ月後の２０年
１０月２８日、刑が執行された。
１８年１０月８日の判決確定から２年余り。
１０年以上執行されないケースも目立つ中では、早かった。
この執行のタイミングは“疑惑”を呼んだ。
直前の１０月１７日に、足利事件の再審請求即時抗告審で
ＤＮＡ型再鑑定が行われる見通しが報じられていたからだ。
足利事件の鑑定方法は飯塚事件と同じく、科警研による
「ＭＣＴ１１８型」検査。鑑定が行われた時期もほぼ同じ
ころで、犯罪捜査に導入された直後だった。
足利事件の鑑定試料は１人分の体液だったが、
飯塚事件は複数人の体液が混ざり、当時の技術水準では
鑑定がより困難だったとされる。
のちに「東の足利、西の飯塚」と鑑定の信用性に疑いが生じ、
冤罪（えんざい）の可能性が指摘されていた。
体液と元受刑者のＤＮＡ型が一致しないことが明らかになり、
２２年の再審判決は「（鑑定が）科学的に信頼される方法で
行われたと認めるには疑いが残る」と証拠能力を否定した。
こうした経緯を受け、飯塚事件の弁護団は久間元死刑囚の
執行について「足利事件が再審開始に大きく傾く中で、
臭いものに蓋をしたのではないか」と疑いの目を向けている。
ＤＮＡ型鑑定なしでも…
執行からちょうど１年後の２１年１０月２８日、
久間元死刑囚の妻が遺志を継ぎ、再審請求した。審理では、
女児に付着した「犯人の血痕」とされるＤＮＡ型鑑定の
信用性などが焦点となった。
現場で採取された資料は残っておらず、再鑑定はできない。
弁護団が科警研のＤＮＡ型鑑定の分析を依頼した
本田克也・筑波大教授（法医学）は、当時の鑑定データを
撮影した写真のネガフィルムを解析し、
「犯人と元死刑囚とのＤＮＡ型は一致しない」とした。
さらに本田教授は科警研の血液型検査を批判し、
「確定審でＢ型とされた犯人はＡＢ型で、Ｂ型の元死刑囚と
異なる」と指摘。弁護団はこうした分析などを新証拠として
提出した。
福岡地裁の決定は、科警研の血液型検査に関する本田教授の
分析を「再鑑定に基づかず、抽象的な推論に過ぎない」と一蹴。
続いてＤＮＡ型鑑定については本田教授の分析を踏まえ、
判定方法が異なればＤＮＡ型が一致しない可能性もあるとして、
「当時の判定方法で一致したからといってただちに
有罪の根拠にはできない」と述べた。
点は「当時の科警研によるＤＮＡ型鑑定の一般的な信頼性に
影響するわけではない」と退けた。
その上でＤＮＡ型鑑定を除いた状況証拠だけでも
「元死刑囚が犯人であることについて合理的な疑いを超えた
高度の立証がなされている」と判断。弁護団の新証拠に有罪を
覆すだけの明白性は認められないと結論づけた。
高すぎるハードル
袴田事件と異なり、飯塚事件では鑑定試料が残されておらず、
ＤＮＡ型再鑑定がかなわなかった。また弁護団が請求審で
証拠開示を求めた科警研の実験ノートなどは廃棄されたという。
弁護団は決定後の会見で「科警研は、自分たちの鑑定が
正しいかどうかを第三者が検証する道をぜんぶ断っている。
科学の命ともいうべき再現性が保証されていない」と批判。
「こんなことで一人の命が奪われたことに衝撃を覚える」と述べた。
弁護団は地裁決定を不服として４月３日に福岡高裁に
即時抗告した。近年はＤＮＡ型の再鑑定が再審開始の有力な
根拠となるケースが相次いでいる。だが、飯塚事件には
もはや再鑑定の道がなく、高裁での逆転決定を得るには
あまりにハードルは高いといえる。
なるほど試料とデータを隠滅させたのか。
法務官僚はそれを踏まえて再審しても覆らないと踏んで殺した。
やってることは女児殺害と同じだな。
それが裁かれないのは日本の本質が
先進国といってもハリボテの法整備だからだな。
再審請求即時抗告審の３者協議が2017年5月１８日、
福岡高裁（岡田信裁判長）であり、実質的な審理を終えた。
協議後に記者会見した弁護団によると、
高裁は再審の可否を決定する時期については示さなかった。
即時抗告審で弁護側は、被害女児の体内などから
見つかった血液のＤＮＡ型鑑定で久間元死刑囚のＤＮＡ型は
検出されておらず、この血液の血液型鑑定の手法も誤っている
などと主張した。弁護団の徳田靖之弁護士は
「それなりの手応えを感じた。高裁は再審開始に向けての
良い決定を出してくれるのではないかと思う」と述べた。
未だ結果は出てないのか・・。
状況証拠だけの死刑判決はいつ改善されるのか？
和歌山カレー事件もリンクするだけに
法務官僚は絶対再審に応じさせないだろうな。
飯塚も道は遠いのか。
視聴後の即書き即UPがモチベの一部なので
読み飛ばせる、見るまで我慢する能力を身に着けて欲しい・・。
9月28日（木）27時～27時55分
＃1715
「夢の舞台のその先に～2人のわらび座日記～」
制作：秋田テレビ
内容紹介>>134-137
内容要約
秋田県仙北市。田沢湖湖畔の穀倉地帯の町。
ここには強力な地方劇団がある。
劇団「わらび座」。創設から60年。
3角屋根の常設劇場を持ち、伝統芸能の要素を
含んだ演劇を全国で年1000回の公演を展開。
団員は専属、フリー含め80人が在籍する。
劇団は養成所も完備し、毎年新入生を受け入れている。
まずは2年間を住み込み研修させる。
その後、専属役者になれるが、そこまで残る新人は
僅かという。
2015年は8人の新入生が合格した。
2年目の2016年には4人に減っていた。
番組はそのうちの高卒即研修組の2人の娘の1年を追った。
1人目は岩手出身の米屋美咲(よねや・みさき)19歳。
ふっくらした素朴なヒロスエ似。
中高生の時、わらび座を観て決心。
2人目は滋賀出身の瀬川舞巴(まいは)19歳。
中国娘風メガネっ娘。メガネを取ると辛酸なめ子似。
高3の6月には就職先が決まっていたが、
周りから、わらび座行かないの？と言われて
就職を断って入団。
彼女より年上の女性たち。
劇団所有の小劇場(体育館みたいな所)で基本訓練の日々。
週6で練習。
基礎体力
芝居
発声
音楽
舞踊
モダンダンスの他、
新聞を読んで意見を言い合う。
エアコンのフィルター洗浄。
這う練習。
研修生は寮住まい。
駅や町から遠く、コンビニなどもない生活。
5月。4人は自転車で田んぼへ。
手植えで田植え。農作業を通して「生活」を知る。
その後は餅つき。
きなこ＆あんこ餅を農家の人たちと食す。
6月。期末発表会用の芝居の練習開始。
演目は、楽屋で出番を待つが結局出演できない
3人の女優の会話劇。
各人の演技力、役への理解力がわかる劇だ。
ヒロスエは女優Bの役。
なめ子は女優Dの役。
奥泉まきほさんは他劇団にいたキャリアがあり
この期末発表で卒業し、正式入団して
わらび座の舞台に立つことが決まっている。いわば飛び級卒業か。
まきほさん、稽古ではさすがにこなれた演技をみせる。
ヒロスエも自信のある演技。
なめ子の演技はちょっと線が細いか。
稽古後、おばさん講師から演技の指導を受ける。
発表会本番。先輩団員や講師らの前で披露する。
8月。劇団の本公演舞台に研修生も端役をもらい
出演する。舞台実習の位置づけ。
すでに奥泉は卒業し、実習生は3人になった。
演目は「ハルらんらん」
秋田初の女性国会議員、和崎ハルの話。
ミュージカル風演出もあって、ダンスシーンも。
その稽古がスタート。
8月24日。本読み。研修生も自分の役ではない
役のセリフを読まされる。
演出家の栗城宏(60代？)が指導に当たる。
なめ子、演出家に実習の感想を聞かれ、
「死ぬ気で頑張ります」と答える。
別日。常設劇場での舞台稽古。
しかし3人は居残り練習をさせられる。
練習後、客席で演出家と4人囲んで
「セリフにアドリブで足して喋ってみろ」と
課題を出される。懸命にこなす3人。
卒業まであと半年。
客は少ない感じ。
この時点で2人は卒業後の進路を決めようとしていた
基本、卒業生は入団してもいいし、しなくてもいいし、
他劇団へ入ってもいいし、フリーでやってもいい。
ヒロスエは地元・岩手の矢巾町に帰って
3.11の被災者支援の仕事をしたいと考えていた。
それが役者より自分らしい進路だ、と思い始めていた。
なめ子は初期の頼りなさは消え、この劇団に入団する
決心をしていた。
別日。なめ子は劇団に入団の意思を伝えた。
12月22日。研修生3人による卒業公演
研修生の家族を招待してのお披露目。
演目は「彦一ばなし」
ヒロスエが彦一役。
なめ子が天狗の子供役。
なめ子、演技に確実に自信がついている。
23日も公演2日目。3人はそれぞれの歌を披露。
公演終了後の夜、ヒロスエはそのまま
車で地元に戻ってしまう。、
2017年正月、滋賀に帰郷したなめ子、
地元の友人と再会。
正式な劇団員になると盆正月は休めなくなる。
それまでは芝居の稽古を続ける。
ダンスする猫の役なので柔軟性を高めるため
ストレッチを始めるなめ子。
岩手の矢巾町。ヒロスエはバイトとボランティア
を掛け持ちする生活をしていた。
運転しつつ、番組に語るヒロスエ。
「地元の岩手山を見るたび劇団長の言葉を思い出します。
『行き詰まったときは山を見ろ。
山は嘘をつかない』って」
劇団を辞めたことに後悔はないという。
2017年4月15日。新作ミュージカル
「ジパング青春記」初日。
主役の劇団員男優たちが並ぶ看板。
右上隅に、猫役のなめ子が。
「瀬川舞巴」とクレジットされてる。
ヒロスエも観に来た。
開演。
客席は満員。
なめ子はセリフはないが、冒頭から猫役でダンス。
途中、町娘？役や巫女？役にも衣装チェンジし、踊る。
最後は出演者全員でラインダンス。
終了後のロビー。再会するなめ子とヒロスエ。
でも大した会話はせずじまいで別れちゃう。
番組、ヒロスエに率直にぶつける
「(なめ子みて)羨ましくなかった？」
「輝いている人は率直に羨ましいですけど・・」
と答えたヒロスエだった。
娘2人の成長を描ききるだけの能力にまで
Dがそもそも「成長」していなかった。
このネタで1年取材するなら
少なくともDは演技のことと劇団実習の
2年間で変化する心情をわかってから撮れよ。
なんか、Dの好みなのかやたらヒロスエばかり
重視する前半の編集。
前半はちゃんとなめ子の演技の拙さを見せないと
後半に生きないじゃんか。
これがないせいで本当になめ子の成長話が
大きくスポイルされてる。無念・・。
「性格がぜんぜん違う2人」なら
それを画で押さえろよ。なにも説明出来てねえぞ。
それ、ドキュメントの基本じゃんか・・
ヒロスエの決断にいたる過程(特に芝居に対する
態度)も一切撮れてない。
うらやましいか？と問うなら、そのフリの画を
押さえとけよ。お前だけわかっててもしょうがねんだよ
やめた理由が他にあるのか？
終盤のヒロスエインタビュー、
せめてマスク取ってもらえよ。撮影してんだから。
表情が全然わかんねえじゃん・・。
ほんと、そこら辺の若造ディレクター風情が
実習気分でドキュメンタリーを仕立て上げる
図式は「根本」が間違ってるから。
わらび座は今年の過去のFNSにも出てたな。
＃1705
「あっぱれ！盛岡文士劇 盛岡文士劇念願の東京公演に密着」
岩手めんこいテレビ
7月15日（土）27時35分～28時30分
ここで、働きすぎる演出家を派遣してたのもわらび座だったな。
いままで知らなかったが、わらび座の「劇団四季」並の
盤石ぶり感が興味あり。
地方劇団なのに凄い。それを追ってほしいわ。
9月29日（金）27時10分～28時5分
＃1716
「過疎の向こうへ」
2市2町からなる能登半島の先端部・奥能登は、
60年以上人が減り続けている過疎地域です。
高齢化で農業の担い手も減る中、農地管理を請け負う
若い世代が地域の景観や文化を守っています。
2市2町全てが“消滅可能性自治体”である奥能登では、
実際に集落の消滅も起きています。それでも現実から
目を背けず前向きに生きる人たちがいます。日本全体が
人口減少に転じた今、心豊かな暮らしを維持する過疎地域
の住民の姿を通して、“過疎の向こう側”を探ります。
1970年、過疎地域対策緊急措置法が国会で成立しました。
過度な人口減少を食い止めようと、国が初めて過疎問題と
向き合ってからもうすぐ50年。ほとんどの過疎地域は、
人口減少を食い止められないまま今に至っています。
現在2市2町からなる能登半島の先端部・奥能登も、
この50年で人口が半分になった過疎地域です。
ここ数年、「消滅可能性自治体」と呼ばれるようにも
なりました。
過疎問題を解決するヒントを探ろうと去年夏から奥能登を
回りましたが、過疎と向き合うことをとうに諦めた地区が
目立ち、番組のスタートラインすら見失いかけました。
そんな中、今回取材した輪島市門前町内保（うちぼ）地区
にたどり着いたのは「田んぼが特にきれいだった」という
単純な動機でした。
約120人の住民のうち、6割ほどが65歳以上。目立った産業も
観光資源もありません。しかし、住民から受けた印象は
諦めより明るさのようなものが勝っていました。
住民の輪の中心には若者の働く農業法人があり、次々に
舞い込む目の前の「仕事」を気負わずこなしていました。
決して派手ではありませんが、現実と向き合いつつ将来を
必要以上に悲観しない住民の姿が、求めていたヒントでは
ないかと考え、この地区を取材しようと決めました。
田んぼと林が広がる内保地区の中心に、農業法人ファーマー
の事務所兼作業所があります。創立は26年前、田畑の荒廃を
防ぎたいと願う内保地区やその周辺の農家7人によって設立
されました。創業メンバーが高齢で引退する中、内保で
生まれ育った宮崎数馬さん（51）が12年前農協を退職し、
創業者である父からファーマーを引き継ぎました。
ファーマーが受託する水田は年々増え続け、内保地区では
いまや農地全体の9割にも達しています。奥能登の将来に
危機感を抱きながらも、増えゆく受託農地を気負わずに
支える宮崎さん。そんな姿を見て、次男の隆司さんなど
若手社員が加わり、チームで“地域”を守っています。
ファーマーの経営は決して一筋縄ではいきません。
奥能登の中山間地は水はけの悪い泥田が多く、ファーマー
に託される農地もそうした条件不利地が大半を占めます。
一地域の取り組みでは限界があると感じた宮崎さんは4年前、
奥能登の農業法人7社でつくる「煌輝奥能登株式会社」を
共同出資で立ち上げました。7社はいずれも過疎地域の
農業を支える担い手。同じ志や悩みを持つ担い手が互いに
手を組むことで、1社では成し得ない大口の販路開拓も
実現するなど、条件不利地のハンデを乗り越えています。
高齢化は進んでも、田の恵みに感謝する祭りは今も集落単位
で残っています。だがそうした営みにも限界は迫っています。
7集落の一つ、根古屋（ねごや）集落の住民は宮谷内きよ
さん（91）一人だけ。夫を早くに亡くした宮谷内さんは4人の
子を育てながら長く農地を守ってきましたが、10年ほど前、
田んぼをファーマーに預けました。今も地元の自然を愛し、
俳句を伴侶に楽しく暮らしていますが、離れて生活する
子どもたちが母を心配しています。
内保地区根古屋集落で話すファーマー代表・宮崎数馬
さん（51）と唯一の根古屋住民・宮谷内きよさん（91）
.
いかに住民が明るくても人は極限まで減っており、
行政の支援がなければ立ちゆかない地域があるのも事実です。
ファーマー代表の宮崎さんは、集落を消滅させまいと奮闘
する一方で、企業誘致などによって過疎からの“脱却”を
目指す取り組みには異論を投げかけます。「今を楽しく
生きること」。飾り気のない、それでいて決して容易では
ない宮崎さんの姿勢が、過疎地域に新たな人の流れを生み
出そうとしています。
2015年の国勢調査によると、ついに日本全体の人口が
減少に転じました。1920年の調査開始以降、初めての
ことです、全国どこでも人が減る時代を迎えた今、長く
過疎と呼ばれ続けた地域がこれからどうあるべきかを
問いかけたいと思います。
「“居住、移転及び職業選択の自由”が保障されている
日本には、“どこで暮らすか”という選択肢がたくさん
あります。働き盛りの世代なら、選んだ職業を優先して
住む場所を決める人も多いと思います。地方都市に住む
私もその一人です。
今回取材した奥能登は、職業の選択肢が決して多くない
地域です。家を継ぐことや家族の介護などを優先して
住んでいる方にも多く出会いました。そこで感じたのは、
『楽しく暮らしている』方が想像していた以上に多いと
いうこと。楽しい暮らしのベースにあるのは、ふるさと
という場所よりも、人が少ない地域ならではの温かくて
強い“人のつながり”ではないかと思います。だから
奥能登にゆかりのなかった私も住民の皆さんのおかげで
しばしば取材を忘れ、楽しい時間を過ごすことができました。
過疎の“先進地区”でいきいきと暮らし、働く方々の姿を
通して、過疎と向き合うことを諦めかけた全国の皆さんに
少しでもエールが届けば幸いです」
スタッフ
プロデューサー 今井一秀.
ディレクター 山本岳人.
撮影 和田光弘.
構成 川上伸一
能登半島の先っぽ、石川県輪島市。
金沢からは車で１時間半の距離。
もう住民の高齢化率は5割以上。
廃屋率は2割。
耕作放棄農地率は3割。
限界集落の最先端都市といっていい。
旧門前町の内保地区。55世帯120人が暮らす。
もともと農業と林業が盛んだった地区。
内保も今や3軒に1軒が空き家だ。
高齢化率58％
20～30代は7人しかいない。
人物がいる。
農業法人・有限会社「ファーマー」の代表・宮崎数馬51歳。
工藤公康＋松方弘樹÷2の風情。
耳にピアス２つ。
2016年9月。毎年8月下旬から一ヶ月半がこの地区の
稲刈り時期だ。
宮崎は大型コンバインを操縦。
未だ地盤がグズグズの田んぼ＝泥田の収穫では
コンバインが泥にスタックしちゃう。
仲間が敷板を車輪に挟み込むこと1時間格闘。
コンバインをトラックに載せて帰社。
この地区での稲刈りは他所と比べて
時間とコストがかかるんです」と宮崎。
会社には宮崎の他に3人の若手社員が働く。
宮崎の次男・隆司さん28歳。名古屋にいたが父に合流。
宮崎の甥の小林駿介さん28歳。
他人の平智基(ともき)さん39歳。
現在ファーマーでは70ヘクタールの田んぼを耕作。
「最新機械と若い力」で稲作するのが売り、とのこと。
別日。ラッパ状のアタッチメントが回転して
田んぼの畦を作っていく乗り物を動かす宮崎。
「この田んぼは昨日任されたんです。
1町8反＝1.8ヘクタール増えました」と機械の
泥を落としつつの宮崎。
田んぼを任せたのは谷内憲二さん69歳。
「腰を痛めた。やってくれる人がいたから
辞められた」とありがたがるのだった。
3代目の高島賢治さん66歳が細々と続けている。
鍬の刃を焼入れ、妻のます子さん64歳が
ハンマーを振るい、刃の側面を切断。
「昔は仕事はあったけど年々減り続けて
今はボランティアみたいなもんだよ」と自嘲する。
地区の石坂集落。
社員の平君の家は代々平家＝神職を兼ねる農家なのだった。
だから神主姿に着替え、神社で秋祭りの神事を
執り行うのだった。
夜。集落の参加者はもう4人だけ。爺さん2人、婆さん2人。
カンペを床に置き、たどたどしく読経。
神主になって2年目。お経の原稿もこの日が初見。
後のささやかな宴。「よくやってるよ」と爺さん婆さんに
励まされる平。
内保地区には集落は7つ。
地区の総区長、森倉正信さん66歳が車で再奥の
集落を訪問。
根古屋集落。昭和45年には22人がいた。
木造2階建ての廃屋。庭はゴミが点在。
「ここには最後の老夫婦が住んでいたが二人共死んだ。」
周りは放棄された田んぼが原野状態に。
錆びきって朽ちたビニールハウスの骨組み。
「ここらの田んぼは小さいし、傾斜地だし、三角地だし、
誰も引き継がなかった」と漏らす。
築140年の木造家屋。
玄関からひょっこり顔を出す老婆が。
宮谷内きよさん91歳。
20で内保の他集落から嫁いできた
夫の金之助さんは34で死去。
女手ひとつで2男2女を育てた。
ひとり暮らしは10年目。
ボケずにまだ元気だ。
昔ながらの農家の居間。
囲炉裏の上は蜘蛛の巣だらけだが。
ここ20年は俳句が趣味。手帳に書き溜めてる。
宮崎もきよさんの田んぼを代行稲作してる。
収穫されたコメを何俵が届けに来た。
きよさん、「さびしいけど住み慣れてる所が良い。
子供のところに行きたくない」と語る。
家の前の道端の彼岸花を積んでDにプレゼントするきよさん。
2016年10月。台風18号が能登を襲った。
きよさんの自宅前の道に倒木が塞いだ。
電線も切れて停電。
すぐさまクレーントラックがやってきて木除去、復旧。
作業を見守りつつ、道のゴミを拾って脇にポイするきよさん。
宮崎の自宅。木造2階建て。
朝食。3世代6人が同居。
数馬夫妻、次男、14歳位の娘、数馬両親。
父・要進ようしんさん81歳。
ファーマーは26年前に彼が興した。
Dに「休みまっし(休んでけ)」と言うソファーの父。
母せつ子さん76歳。
12年前に農協にいた数馬が後を継いだ。
「初めは親父の仕事の意義がよくわかってなかった。
稲刈りすると婆ちゃんたちが拝むように感謝してくる。
そこで初めて、親父はすごいことをしてたんだなと
気づいた」と数馬。
ファーマーの立派な脱穀・精米所。
「(これを作るため)県庁に4000万の借金を
しに交渉に行った。担当者は『要らんやろ』、と
重要性を理解しない。そこで土下座して借りた」
粟蔵地区農業法人「水稲」のガレージ。
最新機械の自動直播き機が。見に来た宮崎。
籾を田んぼに一列に落とす機械。
これで田植えのコストを圧縮できる。
値段は300万円したそう。
これで農業経費が改善するかは導入の結果次第。
宮崎は5年前に、付近の7つの農業法人を束ねて
共同出資会社「煌輝(こうき)奥能登株式会社」を
設立した。
以下は7つの農業法人。
モロオカエーシー
内浦アグリサービス
粟蔵「水稲」
岩井戸農産
すえひろ
ファーマー
川原農産
資材の共同購入や大口取引の窓口業務で
事業拡大を狙う。
宮崎らは車に便乗し、年数回、関西へ出張営業。
大阪・和泉市。
コメの加工会社へ営業。
くず米、中米のサンプルを多数持ち込んで
味噌やお菓子の原料としての発注を期待する。
大阪・松原市のコメ仲卸へ。
大量発注出来ますよ、とアピール。
2016年12月。雪が降る。
根古屋のきよさん宅。人気がない。
そこから20km離れた輪島市赤神地区
の老人ホーム。
ここにきよさんはいた。
仲間5人と食事。
実は3人の子供(長女、次女、次男)が
入居を強く勧めていたのだった。
個室で俳句づくりに励むきよさん。
とりあえずは元気そうだった。
2017年1月。
内保地区の本郷公民館。
ファーマーの若手衆が住民たちと
味噌作りに挑戦中。
地元の大豆を煮て、潰して、塩混ぜて・・。
宮崎は語る。
「過疎は止められない。だから考えを変えないと。
住民が楽しければOKじゃないか。それをアピールすれば
若い人も入ってくるはず」
宮崎宅。
名古屋で会社員をしてる長男・泰介(たいすけ)29歳帰郷。
地元の春祭りに出るため。
ヨソで暮らす他の住人の息子たちも戻ってきていて
子どもたちがたくさん増えた。
祭りの衣装に着替える賑やかさ。
「いずれは自分もここに帰ってきたい」と長男。
きよさんも祭りに合わせ一時帰宅した。
屋内にはでかい観音開きの仏壇が。
お祈りするきよさん。
床にはネズミの糞が。
ゴザもかじられていた。
裏庭にはしいたけ？栽培の木々が並ぶ。
長女と次男、でかいきのこを次々収穫。
三叉の花をDに見せるきよさん。
黄色のミニあじさいみたいな花。
神社での祭り2日目。きよさん、住人と旧交を
温める。
数日後。輪島の老人ホーム。
庭の桜を愛でるきよさん。
「また自宅へは帰りたい」
道の雑草を抜いたり、道のゴミを拾って
道端へポイするきよさん。
田植えの季節になった。
ファーマーの水田もさらに6ヘクタール増えた。
「今年もやる気が出てきてる。
ケツがこそがしく(くすぐったく)なってるよ」
と宮崎。
いいね。ひさしぶりに普通の出来のFNS。
途中からきよさんに視点が移りすぎて
ファーマーの扱いがおろそかに。
やはりここは農業法人が
どのくらい金銭面で苦労してるのか
あるいは希望があるのかを
はっきり見せるべき。
視聴者が真似したくなるような、
人を動かせてのドキュメンタリーだから。
きよさんの自宅での1日を細かく追っても
よかったな。ひとりきりで1日何してたんだろう。
9月30日（土）27時50分～28時45分
＃1717
「つなげる～我ら双高生 更に新たに道あらん～」
福島第一原子力発電所が立地する双葉町にある伝統校、
県立双葉高校がこの春休校し、94年の歴史に一旦幕を
閉じました。震災から6年がたった今も、大切なものを
失おうとする人たちがいます。突きつけられる帰還困難
区域の現実と双葉高校の休校。しかし、そこでみたのは
悲しみばかりではありませんでした。
同窓生が、休校前最後の生徒が、学校を愛する人たち
それぞれが、大切なものをつないでいこうと、
新たな一歩を踏みだす姿がそこにはありました。
94年の歴史を持つ福島県立双葉高校。福島第一原発から
最も近い高校で、その距離はおよそ3キロ。原発事故の影響
で生徒数は激減。サテライト校という形で存続してきましたが、
この春、ついに双葉高校は休校に追い込まれました。
しかし、そこで見たのは悲しみばかりではありませんでした。
母校の休校を前に、それぞれが踏み出す未来への第一歩を
追いました。
双葉高校本校舎を撮影するOB・小野田浩宗さん
いまだ全町避難が続く福島県双葉町に双葉高校の本校舎は
あります。冬のある日、校舎を写真に収めるシャッター音が
聞こえてきました。
「アルバムに使う時はここが顔なので、入れたいよね」。
働き、20年以上に渡って双葉高校の卒業アルバムを作って
きました。休校前最後の卒業アルバムにひときわ思いを
募らせる小野田さんも、実はおよそ40年前に双葉高校に通って
いたOBでした。しかし、カメラを向ける母校にはかつてとは
一変した光景が広がっていました。
多くの人が思いを寄せる双葉高校。その存在の大きさには
理由があります。今から94年前の1923年に双葉高校の前身、
旧制双葉中学校が創立されました。学校の誕生は地域の願い
でした。当時は貧しい農業の町。そこで、ふるさとに活気を
もたらそうと住民自らが学校誘致に動きました。学校の
建設費用は、当時の町の予算のおよそ12倍。学校は、地元
住民の寄付や町の借金などで建設されるなど、双葉高校は
多くの困難の中から創立されたのでした。
そして、今思えば町を大きく変えたものがもう一つあり
ました。福島第一原発。原発は、所得を増やし、就職先の
一つとなるなど、地域と大きな関わりを持ち続けてきました。
原発とのつながりは、甲子園に3度出場した双葉高校野球部
にも。一度打線に火がつくと止まらなくなるその強力打線は
「アトム打線」と呼ばれ、甲子園を沸かしました。
町と原発、双葉高校は確かに共存しながら成長してきましたが、
あの日以来すべてが一変したのです。
周辺の町や村の避難指示が解除される中、町のほとんどが
帰還困難区域になっている双葉町は、まだ復興のスタート
ラインにさえ立てていないのが現状です。双葉高校のすぐ
近くの中華料理店で腕を振るっていた池下共子さん（71）は
半年ぶりに一時帰宅しましたが、店内は獣に荒らされ、
ことなんだもんね。もし地震だけだったら直して働けるんだ
もんね」と複雑な思いを抱きます。
「双葉の名」をつなごうと立ち上がった野球部OB
厳しい現実を前にしても、母校に思いを寄せ立ち上がる人たち
がいました。かつて甲子園にも出場した野球部OBです。
変わらない伝統のユニホームを着て、マスターズ甲子園に
挑戦すると言います。OB会会長の渡辺広綱さん（62）は、
試合後、メンバーにこう呼びかけました。
「マスターズ甲子園を挑戦し続けます。毎年出ます。
それで双葉の名を残すように頑張っていこうというのが
最大の目的です」と。
卒業式前日、小野田さんは休校前最後のアルバムを抱え
生徒たちのもとへと向かいました。アルバムには、生徒たち
が通うことなく休校となる本校舎の写真も入れられました。
「ぜひ双高生というね、誇りを持って卒業して頑張って
ください」と小野田さんは生徒に言葉を送りました。
そしてもう一つ、小野田さんには卒業式の後に休校前最後の
1枚を撮るという大切な仕事が残っていました。
「涙でくもってシャッターが切れないんじゃないかなって
思いがある」と休校前最後の1枚に悲しみがこみ上げます。
休校前最後の卒業式には、後輩たちを送り出そうと多くの
同窓生が駆けつけました。卒業生と同窓生が一緒になって
校歌を歌い、さまざまな思いがこみ上げてきます。そして
小野田さんは休校前最後の1枚に臨みます。
大学に間借りしていた校舎も返還されました。しかし、
サテライト校が空っぽになった翌日、双葉町にある本校舎
には先生たちの姿があり、本校舎には、「復活双高」の思いが
込められたあるものが置かれました。
そして休校後の4月、本校舎には休校前最後のアルバムを
作り終えた小野田さんの姿がありました。カメラを向ける
先には、もう撮る相手はいません。しかし、
小野田さんは双葉高校を撮り続けます。
休校しても新たな道を進む我ら双高生たち。双葉高校を
愛するそれぞれの思いに迫り、双葉高校休校の現実を描きます。
ディレクター・小野田明（福島テレビ）
「私は双葉高校のOBです。取材を始める前まで、母校が
休校するという現実に複雑な思いがありました。
休校とはいえ、再開が決まっているわけではありません。
しかし、双葉高校を愛する人たちを取材する中で、母校の
休校は悲しみばかりではないことを知りました。
休校をきっかけに、立ちあがった野球部OB。双葉高校で
学んだ縁をつないでいこうとする生徒。そして、双葉高校の
姿を撮り続け、“復活双高”へつなげていこうとする同窓生。
原発に翻弄されながらも、大切なものを守ろうとする人たち
と出会いました。
このドキュメンタリーに出てくる双高生たちも同様に、
いまだふるさとに帰れず、震災と原発事故で大切なものを失い、
生活が一変した人たちがほとんどです。避難区域の厳しい現実
を知る双高生たちが踏み出す一歩は、震災と原発事故後に
生きる決意の一歩のように感じられました」
スタッフ
ナレーター 松永安奈（福島テレビ）.
撮影編集 石母田慎也（福島映像企画）.
構成 平和紘.
音声 新國伸太郎（福島映像企画）.
CG 鈴木正行（福島映像企画）.
ディレクター 小野田明（福島テレビ）.
プロデューサー 仲川史也（福島テレビ）
福島県双葉町。
県立双葉高校。
1923年創立。
原発から北西に3km。
2階建て＋3階建ての鉄筋校舎。
6年前は生徒数500人だった。
3.11で双葉町全体が避難。
現在も帰還の見通しすら立ってない。
町へは入れるが、滞在5時間の制限がついている。
高校は4箇所にサテライト校を作り分散した。
福島市
会津若松市
郡山市
いわき市。
しかし、生徒数の減少で2012年には
いわき市のいわき明星大学の一室を間借りする形に集約。
2017年に卒業する11人を持って休校することになった。
すでに1,2年生は入学すらしていない。
3年生も本来の双葉町の校舎を一度も知らずに3年
過ごしている。
今年初頭。
無人の双葉の校舎で写真を撮りまくるおっさんが。
マスクと靴に防護袋姿。
小野田浩案(ひろかね)さん56歳。
地元、双葉の北隣り、浪江町で写真店「PLAZAサンフォート」経営。
双葉高校の卒アル制作を任され20年。
2017年の最後の卒アル用に写真を撮っていたのだ。
校門の表札を撮る。
その3分の一はプレコンパック置き場になってしまっている。
高さ5mほどの山になり、グリーンのシートで覆われてる。
小野田も双葉OBだ。1979年卒業。
店へ寄る。隣町だが今も閉店中。
店内は物置化。双葉のみならず、
他校の卒アルも多数保管。
学校の行事には必ず参加し写真に収める。
やけに小綺麗な自宅でPCで1人、卒アル編集。
双葉の体育教師、山岡邦秋さん。60歳。
双葉休校とともに定年退職する。
彼も双葉OB。
「昔の双葉は憧れだった。行きたかった高校だった」
1981年双葉に赴任。
長老OBの竹原夫(たかし)さん82歳
妻、兄、息子、孫、みんな双葉に行った。
1936年度の卒アルを引っ張り出す。
紐で綴じられた台帳みたいな卒アル。
双葉(旧新山町)は貧しい農家の村。9割が農業してた。
学校に行くやつはいなかった。
そこで学校誘致に燃える。
建設費は町の年間予算の12倍もしたが
寄付と借金で建てた。1923年。
旧制双葉中学。当時は木造平屋校舎2棟だった。
1960年代後半から地元は原発を受け入れた
これにより、住民の所得は大きく増加した。
竹原「暮らしが変わった。子供も育てられる余裕が
出来た。大熊(町の住人？）なんか所得が県下一になってた」。
こうして地元と原発はズブズブの関係になった。
1991年、双葉のメインストリート入り口に
スローガン入りアーチが建設。
「原子力 明るい未来のエネルギー」
2015年、アーチのスローガン部分のみ撤去。
汚れで薄っすらと文字が浮かび残るアーチ。
1980年以降、双葉の野球部は夏の甲子園に3回出た
1994年には猛攻撃を「アトム打線」と付けられた。
2016年2月。旅館の大広間。
双葉高校野球部OB会の会合。
30人弱のOBが居並ぶ。
会長の渡辺広網さん61歳
「マスターズ甲子園で頑張るぞー」と雄叫びを
あげる。
マスターズとは高校野球部OB、OGのチームによる
野球大会。決勝戦は甲子園でやる。
双葉も20～60代のOBOGら20人でチームを結成。
別日。練習場。
葉っぱを交差させたマーク。
緑の帽子にFの一文字。
ユニフォームは緑字でFUTABA。
おっさん、爺さんたちが守備練習に励む。
2016年6月の予選大会。
勝ち抜いてきた3回戦は同点で終わったのでじゃんけん決着に。
それに勝って勝利。
でも準決勝戦で敗退した。
敗戦後の渡辺の弁。「これには毎年出るぞ。勝つことより皆に
双葉を知ってもらうこと。」
71歳。
避難先の白河市に住む。
「もう双葉へは戻れない気がする」
2017年2月。半年ぶりに双葉の自宅兼店舗を訪れる。
裏の戸が開けっ放しに。最後に来たときは閉めてたのに。
居間は引っ掻き回され散乱の極み状態。
アンド、凄い獣臭が。多分イノシシが侵入したらしい。
店はホコリだらけ。
高校生はいつもカウンター席に座ったという。
「大盛りも値段は同じにしてたから学生は皆
大盛りを頼んでた」
ラーメン各種850円。
「地震だけなら直して再開できたのに・・」
生徒の一人、渡邉陽奈(ひな)さんの登校。
自宅は広野町。
朝、父が来るまで最寄り駅まで送る。
そこから電車通学。
片道2時間の通学を3年続けてきた。
2017年1月31日。いわきのサテライト校で
最後の授業日。
3時限目は体育館で教師チームと
11対11人のバレーボール対決。
教師生活37年。赤の上下ジャージ？が
トレードマークの山岡もプレー。
教師チームボロ負けに終わった。
試合終了後、生徒たちは山岡に
クラッカーを鳴らして祝福。
小野田自ら、教室で卒アルを一人ひとりに
授与。卒業証書のように受け取る生徒たち。
2017年3月1日。
いわきのホールで卒業式。
歴代OBOGも多数出席。
1、2年生の代わりに見送るために。
小野田も写真撮りまくる。
校歌を斉唱する卒業生11人。
男5人。女6人。
涙するOB、山岡。
ホール前で小野田による集合写真撮影。
3月15日。いわき。
間借りしていた会議室を片付ける教師たち。
故・坂東三津五郎似の小島校長。
3月16日。教師たちは双葉の校舎へ。
教室、職員室共に物が散乱。
山岡、「2011年6月1日に来たときは5分しか居られなかった」
ホコリが積もる体育館。
「最後双葉で終われてよかった・・」
黒ジャージの山岡、こみ上げてきてカメラに背を向ける。
校長は窓に向かて達磨を置いた。
「復活双葉高」と胴に書かれた達磨。
片目はまだ白目。
卒業生の1人、松本君は東電に入社した。
校庭にはクレーン車が。プレコンを積み直してる？
野球部OBチームも今年の練習開始。
元野球部マネージャーだったという20代の女性も
練習に参加、へっぴり腰で打球を捕る。
感想
DもOBだから思い入れは大きいだろうが
全国の視聴者に見せるにはパンチがないな。
休校と復興の模様、学校の歴史、原発との歴史は
言っちゃえばありきたり。もう散々他で観た。
メインディシュにするには役不足。
学校も、そもそも廃校じゃなくて休校だしな。
「見どころ」がない。「発見」がない。
ただ1年弱取材してつなげただけ。
ここにあるのはOBたちの郷愁だけ。
生徒が旧校舎に縁もゆかりもないのは番組構成上痛い。
Dが仕込んでもいいから生徒や教師らを校舎に連れてく位の
画は作らないと。
何も「始まって」ない。
だからOBにしか刺さらない図式になってる。
さらにOBらの想いと生徒のそれに乖離があるのが露呈。
それ故に生徒ひとりひとりに迫れない演出になる。
撮っても何も使えるようなこといわないだろ。
学生らも、老いてから母校愛が出てくるもんだしな。
結局、福島テレビの地方番組として流せばいいだけの
出来だった。
2017年10月1日放送 ＃1739
「お弁当レター 娘へのエール」
制作：九州朝日放送
内容紹介>>92
内容要約
福岡市のマンション
夜10時。娘のお弁当を作る母。
茂田美和さん46歳。そのおかず作りは
精巧さを要求される高レベルなもの。
チーズを、海苔を切り絵の好楽師匠のように
細かく切り刻む。
ご飯の上に海苔文字で娘にメッセージを伝える。
「Don't sing, Eat!」の文字。
別の日のメッセは
「次はカクガリ」
「補習16：00～」
「大丈夫」
「アサッテハハノヒ」
お弁当は娘へのお手紙だ。
おかんアート極まれり。
一人娘の日陽里(ひより)ちゃん13歳中2。
母の弁当は友人も人気という。
母・美和さんはシングルマザー。
昼は広告営業の仕事、
夜は居酒屋のバイトをこなす。
祖母の洋子さん77歳と一緒に娘を育ててきた
夜バイトから自転車で帰宅。ドアの前まで自転車を転がして置く。
番組もこのとき母娘に知り合った。
「弁当作りは(中学時代の)3年続ける覚悟がある。
娘には続けることの偉さを見せたい」と母。
別日の夜8時。娘が門限を破って帰ってこない。
イラつく母。
返って来た。いきなり問い詰める母。
娘の両頬を引っ張り
「化粧はしとうわ、門限は破るわ、」
「友達といた、門限忘れてた」と娘。
遅れるなら連絡しろ、と一喝して終了。
それを見守っていた祖母、娘の弁当箱を
開くと食べてない。
母、ぶんむくれる。「もうパンかなんか持っていけばいい」
その後3人で夕食。
弁当を食べる祖母。
翌日昼。教室。娘が弁当を開くと
江頭2：50のシルエットと「門限7時！」の海苔文字が。
夕方5時。今日は早く帰宅した娘。
リビングで祖母と夕食。
実は娘、中1冬にADHDと診断されていた。
忘れ物が多く落ち着かない性格、
流されやすい性格
衝動的に何か始めたりする。
母はルールを模造紙に書いて壁に貼った。
門限やら色々列挙してある紙。
読め、と母は命令。
嫌、と即答する娘。
母は交換日記を始めたが、娘は3日分しか書かない。
戸惑う母と祖母。
唯一娘が書いたのは
「何がしたいのか、何も見えない」だった。
結局中学は自主退学し、公立中に移った。
中3になり家庭内暴力が発生、さらに
年齢を偽ってキャバ嬢のバイトを始めてた。
LINEのやり取りでは
母に「マジだりい」だの罵詈雑言を返す娘のログが。
母は決断した。娘を海外に飛ばした。
フィリピン・ダバオにある
「DAVAOフリースクール」
ここで英語や集団生活を学ぶことになった。
携帯所持は禁止。
自分の服の洗濯はたらいで手洗い。
極真空手の授業に打ち込む娘。
スクールはたまに母へ娘の動画を送ってくる。
動画を見て母、
「娘はかわいい」
「ギューっと抱きしめたい」
「(フィリピン行きは)育児放棄じゃない」
「うちはこれが必要だった」
一方の現地の娘、
「今は頑張ってる」
「昔はママに怒鳴り散らしてた」
「ママに褒められなかった」
「ここでは空手のセンスが有ると褒められた」
「日本ではいろんな誘惑があった。息苦しかった」
娘出場。ヘッドギアとグローブ付けて試合。
激しい殴り合い。
実は内緒で母と祖母は渡比、2階席で観戦。
「ひより行け～！」思わず叫ぶ母。
判定で娘勝利。
母と祖母、サプライズ再会。
娘、抱き合って号泣。
「がんばったね！」ねぎらう母。
祖母と3人で3日間過ごして明日帰国の夜。
スクールで別れる3人。母らは車で去る。
母と祖母はホテルで弁当作り。
卵焼き。
フライドチキン。
そして海苔を細かく切る。
翌朝、弁当をスクールのスタッフに預けて
空港へ。
スクールの娘は寝坊してた。
日本人教師から「しっかりせえ。甘えんな」と小言を
もらう。もう滞在4ヶ月目だ。
朝食。寝ぼけてローテンションの娘、テーブルに着く。
そこへスタッフ、弁当を差し出す「ママから」
開ける。
ご飯には「お前はもう底辺なんかじゃない」の海苔文字。
ワンピース、ルフィの似顔絵も海苔でつくってある。
娘、涙。
弁当は完食。
「日本に帰ったら私が(母に)作っちゃるけん。・・多分。」
CXザ・ノンフィクション向きの素材。
尺が圧倒的に足んない。30分じゃ無理。
すべてが説明不足。ダイジェスト。
離婚、中学受験、ADHDの行動詳細、
中学転向、フィリピン行き。
これだけのエピソードがあるのに
詳しく観たい内容がすべて入ってない。
ただ30分尺に収めました、じゃ駄目だろ。
密着して「予告編」しかオンエアしねえのかよ。
最後の弁当文字もフリがあってこそ生きるのに。
素材を取れてるのなら1時間尺で見せるべき。
Pも「仕事」しろよ・・。
テレ朝系は一時間尺ドキュの番組がないが
なんとかしろ。
溢れる母の娘愛。わかってない娘。
いい素材なのに惜しいよ。
2017年10月1日(日) 25:00～ 30分 今年39本目 ＃2394
「洋次郎の4000日～"ヒロシマ"バーテンダーの遺言～」
制作：広島テレビ
内容紹介
広島市の繁華街にあるＢＡＲ「スワロウテイル」バーテンダー
冨恵洋次郎さん（被爆３世）は、店で１１年以上
＂被爆証言を聞く会＂を開いてきた。なぜ、酒や会話を楽しむ
バーでやるのか？
バーテンダーとは「カウンター越しに目の前の人へ優しさを
与える仕事」と語る。
今年１月肺がんのステージ４と診断され余命２か月余命宣告を
受けた後もこの会を続けてきた。１１年の歳月の中で同世代の
若者に広がってきた洋次郎の思いに迫る。
内容要約
内容要約
広島市中区。アーケード商店街「えびす通り」を抜けた
飲食街の一角、2階建ての建物。
「BAR SWALLOWTAIL」
1階はカウンターのみのバー。
2階のスペースでは被爆者の語り部会を
毎月6日に開催してる。
2006年から始めたのは店のオーナー兼バーテンダー
の冨恵(とみえ)洋次郎、2017年で37歳。
番組は2008年から彼を取材している。
2017年春、洋次郎は肺がんステージ4、余命2ヶ月を宣告された。
「余命のミニマムは3ヶ月と思ってた・・」
すでにつるっぱげの洋次郎。
バーテンダーの仕事は優しさを追求する仕事、と
語っていた。
2階の空きスペース。
ドラム缶のテーブルが3つ、ソファーや椅子が多数。
この日は20歳で被爆した爺さん、新宅勝文さんの語り部会。
隅で効いてる洋次郎。
1979年生まれ。祖母が被爆者。
被爆3世。
子供の頃は被爆の話聞くの嫌だった」
身長185cmになり、野球部で活躍。
広島商業で4番を打った。
大学を中退し、バーテンダーに。
心無い客から「原爆伝染る！」と言われたことも。
悲しかった。
26、2006年から語り部イベントを開始。
三越入り口で語り部してくれる老紳士、
宮川裕行さんと落ち合う洋次郎。
店まで歩いて案内。
「自分が客に原爆のこと何聞かれても
答えられるようにしたい。」と洋次郎。
イベント開始直後は皆の理解を得られなかった。
バーの客に「偽善者に見えるよ！」とか
「カッコつけてんのかよ！」と冷やかされた。
「そうだよ。それは否定しない」と開き直る。
イベントのお客が2～3人のときもあった
現在は常に20～30人が入る。
「聞けるうちに聞きたい」
の思いが客に通じたようだ。
被爆で腕に障がいを背負ったチヨさん。
いじめられて夜、家を抜け出して
線路に横たわった。
しかし、父が気づいていて、後をつけてきていた。
列車が通る直前、父は羽交い締めにして線路から
引き離した。
「手が曲ったことぐらい何だ！。
俺が責任持って結婚相手を探してやるから
生きてくれ！」と父に言われたという。
涙ぐむ洋次郎。
「伝えていくのが俺の使命」と心を決めた。
2017年。11年間のイベントの成果を本にすることになった。
2016年暮れに余命宣告「肺がん末期ステージ4。後2ヶ月の命」
を受けた。
2017年1月15日のツイッター。
「喉の治療に専念するためしばらく店は休みます」
入院。
「急に声が出なくなった」
つるっぱげ＆以前の髭もまばらに。
余命宣告後は1週間誰にも言えなかったという。
「タバコ吸わないのに37でこれとは・・」
病室にはお守りの束。ボルトとナットで作った
人形が拝んでる。
2017年3月6日。136回目の語り部会。
洋次郎はいない。
仲間が店を、イベントを運営してくれてる。
夜9時から深夜3時まで。
2017年4月4日。洋次郎の自宅マンション。
リビングで洋次郎の足つぼマッサージしてる女性。
恋人の山根みやさんだ。
赤の千羽鶴が窓にぶら下がる。
「腫瘍マーカーの値が下がってる」と洋次郎。
7.4が2.1に。3分の1だ。
もうこの体調ではバーに立てない。
自宅に聞こえてくる、
「チンチン電車の音は広島っぽいですよね・・」
としゃがれ声で番組に言う洋次郎。
本のゲラチェックを始めた。
2017年4月19日。
2週間毎の定期検診。広島大学病院。
血液検査結果は悪かった。
マーカー値が上がってる
「癌、進行してます。腰の痛みは骨に転移した
症状です」と医師。
2017年5月6日。138回目。
客20人。
入り口の階段に座る洋次郎。
2017年6月6日。139回目。
客20人。
階段の両脇の手すりにつかまり、よろよろ登っていく
洋次郎。
小林麻央の訃報をTVで知る。
「残念。しょうがないとは言いたくない」
洋次郎も体重は15kg落ちた。
番組は今の体調を聞く。
「いつも皆に聞かれるけど・・。
わかりません。ぼちぼちです・・。」
程なく、4度目の入院。
「いろんな治療法を試したい」と言っていた
洋次郎。
2017年7月7日。夕方4時13分、
洋次郎永眠。
遺体を乗せたバンが搬出口から出ていく。
それを礼して見送る医師、看護婦たち。
2017年7月20日。本出版。
「カウンターの向こうの8月6日」
表紙には洋次郎の後ろ姿の写真が。
2017年9月6日。142回目。イベントは続く。
8歳で被爆した岡田恵美子さん。
「夕方の赤い空を見ると今でもあの日を思い出す・・」
本の内容を引用するが、そこでいいの？
イマイチ番組Dの思うようには
洋次郎も心を明かさない印象。
それか、本人深くは考えてなかったのかも。
いずれにしろ、結果として洋次郎の全体像が掴めない。
それならあえて、
「末期癌になったのは被爆3世だから？」
の質問はぶつけて欲しかった。
もう聞けないけど。
10月2日（月）26時45分～27時40分
＃1718
「小さな島のリストランテ」
佐賀県唐津市沖の玄界灘に浮かぶ、周囲3.6キロほどの
小さな島「松島」。この島に小さなイタリアンレストラン
があります。オーナーシェフの宗勇人さんは
「島が好きだから、少しでも島のためになれば」と開業
しました。わずか20世帯、55人が暮らすこの島には、
信号もなければ、コンビニもなく、あるのは自動販売機
1台のみ。そんな小さな島で始まった小さなレストランの
挑戦を追いました。
1996年、児童不足で休校となっていた唐津市立加唐小学校
の松島分校に二人の新入生が入り、8年ぶりに
「休校になっていた島の分校が復活」というニュースが
ありました。入学式で「勉強や運動に頑張りますと」と
元気にあいさつする新入生の姿が印象に残る温かいものでした。
それから20年、人口が55人にまで減った松島に
「予約制のイタリアンレストランが開店し、繁盛している」
との話があり、「あんな不便な小さな島にレストランを
作っても、客など来るはずがない」と思いましたが、
「経営者は宗勇人さんという島の若者です」との情報が
入りました。「松島には宗という姓が多いので、まさか」と
思い、資料室でその名前を検索したところ、一致したのは
「松島分校8年ぶりに復活」の見出し。20年前に分校復活の
ニュースで取り上げた時の新入生が、実は宗勇人さん
だったのです。これが番組の企画が芽生えた瞬間でした。
「海士（あま）漁」に従事する人が多いのです。
取材を始めると、勇人さんは「レストランなら父の取った
魚を使って、島で仕事ができる」と思い
「料理人の道を志した」と開業の原点を話されました。
松島には信号もなければ、コンビニもなく、1台の
自動販売機があるだけ。しかし勇人さんは
「不便と感じたことはない。何もないのが当たり前だから」
と笑います。松島へは呼子港から15分、一日3往復しかない
定期船で渡るしかありません。「こんな小さな何もない島に、
お客さんが来るわけがない」と父の勇さんは当初、
レストランの開店に反対。しかし半年で、延べ500人以上の
客が訪れたことで、今では暖かく見守っています。
春から夏にかけ、順調に営業を続けてきた勇人さんの
レストランは、冬場になると客足が落ちます。
冬の玄界灘は時化（しけ）の日が多く、島に渡れない日が
多いからです。都会のレストランではかきいれ時の
クリスマスイブにも、一組の予約が入っただけでした。
客足が鈍り、レストランの営業日が少なくなった冬、
勇人さんは「ずっと父の漁に憧れていた」と海士の修業を
始めます。父から直接指導を受け、サザエやアワビなどの
食材を自ら調達しています。さらに「イノシシ対策にも
役立ちたい」と、野菜畑の開墾にも取り組み、今では
食材のほとんどを松島産で賄うようになりました。
かけ合い、魚や野菜を分けてくれる島の人たちとの間合いが
「大好き」という勇人さん。「少しでも島のためになれば」
と、今日も厨房に立ち、自分流の“おもてなし”と
“島おこし”を続けます。そして「もっと島の魅力を伝えたい」
と、この春、九州一の人口を抱える福岡市に二つめの店を
開店させました。
いずれは「松島に宿泊施設を備えたレストランを作りたい」
と将来の夢を語る勇人さん。小さな島の小さなリストランテ
の取り組みから、日本の各地方で社会問題化している
「過疎」、「高齢化」、「限界集落」などの課題を解決する
糸口を探りました。
ディレクター・末次達也（サガテレビ）
「勇人さんの一番の魅力は“行動力”。2016年3月、松島と
いう小さな離島でレストランをオープンした勇人さん。
取材当初は“何もない小さな島でレストラン経営を頑張る
青年の物語になるだろう”と思っていました。しかし、その
予想はすぐに裏切られることに…。
取材開始から2カ月、勇人さんは“海士（あま）になる”と
言います。“まさか、海士になるなんて！”その驚きから
3カ月も経たない頃、勇人さんは再び話してくれました。
今度は“福岡にお店を出そうと思う”。その言葉を聞き
“なんだこの行動力は！”という驚きと同時に
“もしかして島を捨てるのか？”という思いが頭をよぎり
ました。“ずっと島が好きだ”と話し続けていたのに、
まさかのどんでん返し…“番組として成立しないかも”。
しかし、その心配も無駄だったということが、すぐに
わかりました。
お店にしたい”と語ってくれた勇人さん。勇人さんの原動力、
それは島を愛する心。密着した1年目の取材は終わりましたが、
勇人さんの挑戦はまだまだ続いています」
スタッフ
ナレーター 佐藤順一.
構成 森久実子.
撮影 宮原佑輔.
音声 田中義治.
特機 真浦裕也.
編集・MA 林剛広.
美術 七田志織.
ディレクター 末次達也.
プロデューサー 北村寛典.
制作協力 エスプロジェクト.
制作著作 サガテレビ
佐賀県唐津市の北、東松浦半島最北端の波戸岬から約4km北の
玄界灘にある松島。
ひょうたん型の周囲3.6kmの小島。
20世帯、55人が暮らす。
港には白い教会が建つ。十字架は縦棒が錨になってる
松島仕様。住民はカトリック教徒。
週2で神父が来てミサをする。
港から背面の山に向かって坂が延び、
住宅が枝のように連なって建つ。
山の南斜面にはちいさなオリーブ畑。
島の産業は漁業。
男は素潜りで魚介類を捕る海士(あま)、
女は畑で野菜づくりを代々してきた。
島には信号、コンビニ無し。
港に15種のジュースが並ぶ自販機1台のみ。
島生まれの若者、宗勇人(はやと)君27歳。
原田龍二をふっくらさせたような男。
先の坂道の中腹にある、実家を改装して
イタリアンレストラン「リストランテ マツシマ」
を開いていた。
完全予約制。島の食材をできるだけ使うのが売り。
価格は8000円から(食べログより。)
ここへ来るには対岸の呼子港から船で15分。
連絡船は1日3往復のみ。
龍二、エプロンに白衣姿で、港でお客を出迎える。
坂道を登ってお客を案内。店内へ。
メニューはフルコースのみ。
龍二、その日の食材をお客に見せて説明。
でかいフライパンを客席に持ち込んで
出来た料理を客に見せる。
席からは港が一望できる、グッドロケーション。
カルパッチョや刺し身を堪能。
帰りは船で去る7人の客に堤防の突端で手を振って
見送る龍二。
1989年生まれ。
父・勇さんは海士。
島生まれの彼も20で島に戻って以来海士を35年続けてる。
今も現役だ。
母には一切言及なし。
1996年、同級生の女児と小学校入学。
島の分校が8年ぶりに開校した。
高校は佐賀の小城(おぎ)市の調理科へ。
島の子供は代々、中卒後、出ていくか、残るかの選択をする。
弟・秀明は島に残り、父の跡を継いだ。
高卒後は佐賀と福岡の飲食店で修行、
2016年3月に実家を改装して開業に至る。
父は島での開業に否定的だった。
「こんな島に客来るわけない」
内装は父がやった。ルアーやブイを
店内に飾る。
港で他の漁師と魚介類と交換した？魚を持って帰る。
「父のもの、島のものを使いつつ、仕事もできるから
開店した」と龍二。
島で調達できないアサリやムール貝などは
外で買う。
近所の住民は沢山のたけのこを大鍋で煮る。
畑ではネギやいろいろな野菜を育ててる。
イノシシよけの防護柵は必須。
イノシシは泳いで松島に侵入してくるガッツがある。
南斜面のオリーブ林は
離島コーディネーターの女性、小峰朋子さん50代？が
始めた。
院卒後にドイツ留学、その後、
唐津の7つの島の活性化プロジェクトに参加して現職に。
10年前に松島でオリーブを入植した。
初めての収穫量20kgをオリーブオイル4本分に加工できた。
島興しのイベントを龍二と共同で準備した。
1日限定レストランのイベントを開催。
2016年夏のある日。予約客は6人。
朝から弟と仕込み準備。
9月までに500人の客が来た。
父も好成績に考えを変えた
「結果は嬉しいけど、続けるのは大変だろう」
この時期は海は時化ることが多い。
12月23日も風が強い。客はゼロ
12月24日は1組2人だけの客。30代カップル。
サービスで真ん中に花火を立てたスイーツ？を出す龍二。
ついでにミニ花束もプレゼント。
12月25日は客ゼロ。
島のレストラン営業は冬に弱いことが露呈。
夜、自宅で赤ら顔の父、
「リピーターを大事にするしかないよ」
別日。暇な日は龍二は裏山を開墾。
畑と柵をつくる。
2017年1月。島の若者の新年会。
松島生まれの若者13人のうち8人は島外へ出た。
残った5人は
瀬渡し船(連絡船)の仕事
海士
になった。
龍二の後輩、瑞樹(みずき)君は残留組で瀬渡し船の仕事。
しかしそれも土日限定で仕事は少ない。
しかも島に嫁いでくる女がいない。
唯一残留組の既婚者、龍二の先輩に当たる
なかおまこと(漢字不明)君。職業は漁師？
すでに4歳の息子がいる。奥さんは二人目妊娠中。
「なにもないのが当たり前の生活だったなあ」
別日。龍二もウエットを着て海士を始めていた。
父や弟、別の海士と一緒に船に乗って沖へ。
「冬の海士は厳しいぞ」と父。
沖の漁場に着いた。皆潜る。父や弟は素潜りで
15mまで行けるが、龍二は5mMAX。
「海士は危ない仕事。油断したら死ぬ仕事」
今日は不漁だった。
「海の状態が悪かった。天気と潮の流れが良くなかった」
と父。
龍二の収穫はアワビ10数個。
「やるなら1年通しでやらないと。
2年目で漁場がわかり、3年目で季節と採れる箇所の
関係がわかる」と自宅で海士を語る父。
床に転がるウエットのソックス。
別日。公民館？で
2017年のイベント「松島の休日」の打ち合わせ
「そもそもこの時期は寒い。外はNG
今までの5回中4回が雨だった」ということで
龍二のレストラン内で食事するのがメインの
イベント内容に。
別日。2週間ぶりに3組11人の客を迎える。
港の堤防に入れといた魚篭からアワビを取り出す龍二。
午前3時半起床で弟と仕込み。
3月。イベント前日。
ウエット姿の龍二、
今日の収穫は全然駄目だったそう。
イベントの分はすでに確保済みで影響はない。
魚篭には沢山のミニたけのこ型の貝が。
「亀の手」と言う貝で見た目グロいが食えるという。
レストランへやってきた
ベランダで調理を手伝う。
見守る父、すでに顔真っ赤。毎晩飲んでる？
翌日。イベント当日。雨。風も吹いてる。
8時35分。この風では欠航はしない、と
魚を洗う父。
瑞樹の瀬渡し船がお客15人を乗せてきた。
港強風。
坂道を登るお客ら、小峰、龍二。
見晴らしのいい崖に寄る。
眺めはいいが風強い。
オリーブ林も紹介。シーズンでないのでただの枯れ木。
散策はそこそこにレストラン入店。
龍二と7人の仲間がお客を接待。
まずメニューの説明、
使う魚は龍二の親戚、(野性爆弾・ロッシー似の
青年)が獲った物です、と説明。
コース料理が次々サーブされていく。
ウニ。
サザエのガーリックバター焼き。
いつものフライパン披露。
「魚のイタリア風煮込み料理です。」
亀の手のアクアパッツアは、
貝の根元部分を剥ぎ取って中の身が食べれる、と説明。
お客に紹介。女子も2名。
離岸したお客を堤防で見送る龍二たち。
長靴姿の仲間の1人が海に飛び込む。
4月。イベントから3週間後。
福岡・博多の白亜の鉄筋2階建てビル。
龍二は2号店の開店準備をしていた。
「ここは島をアピールできるアンテナショップにしたい」
スタッフ7人ほどがせわしなく働く。
5月。「ビストロ松島」としてオープン
客の入りもそこそこ。
「やりたいと思うときがチャンスの時」
夢は島に宿泊施設を作ること。
感想
まあ経営上アクセスのいい店にしたのは
当然か。でもこの開店こそどうやって
やったのか、仲間がどう関与したのか
説明してほしいが。
本編のイベントの描き方とクライマックスは
そうしてたのに。
自宅改修でも500万
2号店も700万はかかってるだろう
準備も随分前から動いてないと5月開店は出来ない。
オチがオマケ扱いで消化不良な出来。
第26回FNSドキュメンタリー大賞 ノミネート作品
10月3日（火）25時40分～26時35分
＃1719
「 筋強直性ジストロフィーという難病を発症して
医師になったぼくは」
明地雄司さん（32歳）。松山市内の病院で研修医として
働いています。明地さんが医師の道を選んだのは、
遺伝性のある病気と診断されたのがきっかけでした。
「筋強直性ジストロフィー」。
遺伝子の異常が原因で発症し、筋肉の低下や様々な合併症を
伴う難病です。明地さんは、自らが患者でありながら、
同じ病気で苦しむ人を救いたいと神経内科医を目指しています。
この病気は根本的な治療法が見つかっておらず、
明智さんは去年、発足人の一人として患者会を立ち上げ、
治療薬の治験への協力も図っています。
重い宿命を背負うことになった病気に挑む道を選んだ明地さん。
家族の苦悩や思いを軸に、この病気の現状や医療の課題などを
取材しました。
1万人に一人が患うという筋ジストロフィーの1種・筋強直性
ジストロフィー。19番目の染色体の中の遺伝子の異常で起こる
遺伝性の難病です。今の医療では完治できません。
症状は筋肉の衰えで、筋肉がこわばるミオトニアが主な症状だが、
白内障や呼吸機能の低下、嚥下（えんげ）障害など様々な
合併症が出るケースが多くあります。また症状が出ない人から
重症まで幅広く、遺伝する確率は2分の1といわれています。
この病気は1世帯に複数人が発症するケースもあり、
患者や家族は逃れられない宿命を背負います。
2008年に筋強直性ジストロフィーと診断されました。
そして翌年、自らも遺伝していることが判明。
約8年後の今も症状がゆっくり進行していることを
定期検査で実感しています。
番組ではこの病気の判明前後の苦悩などを記した明地さんの
日記やエンディングノートを公開していただき、
患者本人にしか分からない生の心情を伝えます。
また一般の人が営む異性との付き合いや結婚などへの思いや、
遺伝させてしまい責任を感じる両親にも、どうこの病気を
受け入れていったか心情を語ってもらいました。
この病気は現在、完治できず患者数が少ない上、
専門知識のある医師も少数です。このため肺機能の低下や
白内障に嚥下障害など様々な合併症に気付けない、診断に
至った場合でも適切に対症療法に取り組めていないことも。
その上患者自身が治療をあきらめてしまい、心身ともに
困難な生活環境に置かれるケースがあるといいます。
正しい病気の情報があることは家族・患者の精神状態にも
大きな影響を及ぼします。去年設立された
筋強直性ジストロフィー患者会では患者・家族の支援や
この病気の正しい向き合い方を知ってもらい、患者が希望を
託す治療薬の治験への協力の一助となるよう、この病気の
患者の病状をデータベース化している患者登録への協力を
呼びかけています。
開発があと一歩の段階まで進んでいるといいます。この
病気の日本の最先端拠点・大阪大学では、既に認可されて
いる薬の中に、原因に直接作用する有効性があることを
見出しました。近く治験に取り組み、数年先の実用化を
目指しています。この薬の具体的な作用や今後を取材しました。
この番組は、患者・医師の立場で、この難病に挑む
男性研修医の活動・苦悩・思いを軸に、患者・家族が
背負う宿命、病気を巡る現状や課題などにスポットをあて、
世間にこの病気に理解を深めてもらう一助になればという
思いで制作に臨みました。
ディレクター・浮穴和心（テレビ愛媛報道制作部）
「筋強直性ジストロフィーは1万人に一人発症するとされる
指定難病です。1万人に一人というと国内で簡単に計算する
と大雑把に1万人の患者がいる計算です。
しかし一般の医師にはあまりなじみがなく、医療機関を
数カ所行って診断されるケースが多いということです。
合併症などを総合的に診て、この病気と診断できる診察の
レベルアップも必要と実感しました。また、患者と家族は
病気から逃げることができず、重い宿命を背負ってしまう
一方、支え合って生きるという固い絆が生まれていることも
分かりました。まだまだ遺伝子に関する病気への進まない理解、
患者が置かれる環境、倫理に関する問題などこの病気に
限らない問題も見えてきました。正しい情報があることが、
患者自身にとっても諦めずに治療に取り組む力になること、
これは私たち、そして医療者にもいえることです。
取材させて頂いた患者・家族は覚悟をもって、カメラの前で
本音を語って頂きました。多大なご協力に感謝します」
プロデューサー 片上裕治.
ディレクター 浮穴和心.
構成 水沼智寿子.
取材 八木貴士.
撮影 内山実.
ナレーター 名護谷希慧
愛媛県松山市。2階建ての一軒家。
一家4人が昼食を取る
父・正純さん
母・清美さん。ふたりとも健常者。職業不明。
弟・純さん。2008年に筋強直性ジストロフィーと診断、
以降実家で療養生活。家の中では座ってじっと
してることが多い模様だがちゃんと歩ける。
殆どしゃべんない。
兄・明地雄司さん32歳。研修医1年目。
彼も2009年に筋ジスと診断された。
犬のテツ。
兄は研修中の松山市民病院の近くに住むが、
週イチでテツに会うため実家に戻る。
食べる弟を見守る家族。
「ゆっくり食べろ」と父。
「1回むせると吐きそうになるから」と母
「ご飯自体食べれない時ある」
咳き込む弟
「無理に食べんでいいよ」と母
今は兄弟とも、手をにぎると開きにくくなる
症状が出ている。脳では開いた、と思ってるのに
手はそうなってない。
これはミオトニア(近強直現象)という典型例。
食欲はあるのに食べれない。
心の病気かと思って病院に行ったら
筋ジスと診断された。21歳だった。
即入院。病気がわかって
幼い頃から手のこわばりはあったことも判明。
診断後半年は精神的に辛かった、と両親。
弟は筋力低下し背伸びも出来ない。
筋強直性ジストロフィー。
1万人に1人が発症。
遺伝子異常の病気。
細胞核内のDNAがコピーされて出来るRNA。
これに異常な長さの尻尾がついちゃう。
タンパク質生産設計物質がそこに集まってしまい
正常なタンパク質生産に支障が出る。
2000年代になって漸く原因が解明したばかり。
番組は診断前後の兄の日記を追う。
2008年7月27日
純入院。検査中。筋ジスかも。
2008年8月8日。
なんか体がしんどい。俺も筋ジス？
2008年8月16日
激しく運動した後に症状が出る
多分筋ジスだ。将来どうしよ・・。
2008年8月18日
握力弱い気がする。気にし過ぎか？
2008年8月21日
発症確率は2分の1
2008年12月24日
手足がもうダメ。絶対アレだ。クソッ！
告知。160リピート。ま、仕方ない。残念だが仕方ない。
以下解説。某HPより引用。
(19番染色体に存在する遺伝子のCTG反復配列の異常な伸長が
原因である。反復(リピート)は35以下が正常、
50以上が異常、先天型では数千以上。）
兄は24で診断された。
2010年10月4日
糞ゲネ遺伝した人のために働きたい。
2010年10月5日
手に力が入んない。もうダメ。
死んだと思って生きよう。
兄は1984生まれ。
鳥取大で極真空手。
院で遺伝子治療専攻(理学部？)
院を休学して医学部受験3回目、
2011年に福井大学医学部合格。
医い学生時代に鬱気分で書いたエンディングノートも紹介。
周りの年下の学生は皆楽しそう
病状は進行しつつあり、自分は生きててもつまらない。
といった鬱文が延々と。
松山市民病院
救命救急部で研修
患者が搬送されると慌ただしくなる現場。
ベテラン看護婦から
「先生は患者に説明してください。
家族へは私がやりますから」と指示を出される兄。
刀根山(とねやま)病院
で年1回の病気進行検査を受ける。
筋ジスは年々ゆっくり進行する。
個室病室に1泊？する。
「今は口が動きにくくなってる。
ミオトニア。しゃべりにくい。
これが時々出て問診の時に困る
10秒でもとに戻るが
聞き取れなかった患者は聞き返してくる。」
CT(体脂肪筋肉量)、血液、呼気、マンモなど10項目の検査。
病室で前年の検査結果を読み込む兄。
筋ジスは進行すると全身のあらゆる臓器に
様々な合併症を併発する。
白内障
糖尿病
呼吸器傷害
等々。
根本的な治療楽のない今、こうした合併症に
個々に対応していくのが治療法代わりとなる。
その細かい進行データも、マイナーな難病故に
集約されていない状況だ。
結果。神経内科の松村剛
「体脂肪率26%。ちょっと多いが
筋肉が減ると率が上がるもの。
筋肉は悪くなってはいないが太らない方がいい」
呼吸機能以外の進行はなかった。
屋内で歩行補助機を押してリビング部屋に入る女性。
籏野あかねさん50歳。
9年前の41で診断。
小太りのおばさん。
きっかけは膝が痛くてよく転ぶ様になったこと。
整形外科で診てもらったら病歴を言わされた。
白内障、と言ったら医師の顔が変わり、
すぐに神経外科へ行ってくれ、と言われた。
若い頃はモダンダンスに熱中し、
フレンチシェフになった。
当時のモダンダンス写真ではスリムで美人だ。
シェフ時代の写真はもうおばさん化してた。
「わかったときは泣いて、もう死のうと思った。
でも今は天寿を全うしようと思ってる。
自己管理をしっかりして生きよう、と。」
彼女の姉の妹尾みどりさんと明地兄らは、
2016年にNPO法人「筋強直性ジストロフィー患者会」設立。
今まで患者のための組織がなかった。
病気が周知されないから
大病院の医者にすら正しく診断されないリスクも起きていた。
あかねさんはここの理事長になった。
大阪大大学院機能診断科学、高橋正紀教授の持つ
沢山の患者データファイル。
2014年に患者登録制度「レムディー」がスタート
海外の新薬の治験参加のためのデータベース作りが目的。
病気の進行具合もデータ化することで研究に活かす。
2017年4月末で614人が登録。
みどりさんと兄、患者へのアンケ結果を発表。
部屋でカレーを自炊する兄。
「彼女欲しいけど病気なんで敬遠されると思う。
付き合うんだったら告知しないと。
子供作るんなら普通の方法では作らない
2分の1だから。遺伝させたくない。」
「病気があるから幸せなんて絶対ウソ。」
筋ジス治療薬研究してる大阪大学
大学院神経内科学助教の中森雅之
「アメリカやポーランドでは別の病気の
治療楽で治療効果を発見した。
去年論文を出したとこ」
細胞核の顕微鏡映像。
正常ではタンパク質編集物質(MBNL)が
全体に分布。
筋ジスではそれが殆ど見られない。
RNAの折れ曲がって異常に伸長した尾っぽ部分
(CUGｎ)を薬でブロック、MBNLがくっつかないようにさせる。
「後3年で認可にこぎつけたい」と中森。
夜の明地家リビング。家族4人がいる。
母「こういうことになって責任は感じたよ」
父「俺が長生きせんと」
父「いつも病院はおんなじことしか言わない
これじゃいかなくなる」
病気の現況説明はそこそこいいのに
NHK「プロフェッショナル～」インスパイア
部分に失笑。
兄を廊下に立たせてカメラが回りをぐるぐる廻る
カット、要らねえ～～。
終盤の家族会話でJPOP見てえなBGMがすげえ邪魔！
兄が医者として「始まって」ないので結末が弱い。
兄弟の告知描写の構成も下手糞。
兄弟の診断を時系列で見せてないのでわかりにくい。
だから兄の医者転向の理由が生きてない。
実家でも兄弟の交流の画がない。
兄の弟への「想い」の描写はないのか。
弟の進行状況も詳しく観たい。
「目配せ」できないから、考えてないから
必要な画が何かもわからない。
半生を振り返るのなら両親の職業を教えろよ。
これは次の回の小娘Dもできてない。
他のドキュに入ってるから入れただけじゃん。
半生を説明する意味がわかってねえ。
全編通して一切笑顔がない兄。多分、数年後に
クソ真面目なこの男の笑顔を撮って終われるの
かも。
10月3日（火）26時35分～27時30分
#1720
「『私はパーキンソン病です』
～あるカリスマ社長の足跡、信念、そして“熱狂”～」
関東を中心に350の飲食店を展開する「ダイヤモンドダイニング」。
その社長（現在は株式会社DDホールディングス代表取締役社長）
で高知県出身の松村厚久さん（50）は10年ほど前、原因不明の
難病と言われるパーキンソン病の診断を受けました。しかし、
その後も病を隠して社長業にまい進し、現在、会社は年間売上高
300億円を超える一大企業へと成長を遂げています。
病と闘う彼の心には、いつしか「ふるさと高知への思い」が
芽生えていました。そこで3年前、故郷への恩返しとして
「よさこい祭り」への参加を決意します。強く、優しく、前向きに
生きるカリスマ社長の葛藤の日々と、彼を支える仲間や家族との絆。
そして、ふるさと高知への思いを見つめました。
2017年3月29日、東京・六本木。「1967」と自らが名付けた店で、
1967年生まれのある男性が50歳の誕生日を迎えました。
彼の名は松村厚久さん。東証一部上場、外食業界で売上高300億円
を超える一大企業、ダイヤモンドダイニングの社長です。
松村さんに初めて会ったのは、そこからさかのぼること3年前、
2014年の夏でした。高知の夏祭り「よさこい祭り」へ初参加
するチームの代表だった彼にインタビューを行いました。
しかし、明らかに体の動きや話し方がおかしい。絶えず手足は
クネクネと動き、目はキョロキョロとして視点は定まらない。
何らかの病を抱えていることは一目瞭然でした。翌年、
出版された本の中で松村さんは初めて真実を告白しました。
「私は……若年性パーキンソン病です」と。
パーキンソン病は脳内で作られる神経伝達物質ドーパミンが
減少することで体の動きをコントロールできなくなる原因不明の
難病です。日本では人口1000人あたりに一人、約10万人以上の
患者がいて、40歳までに発症すると「若年性パーキンソン病」
と呼ばれ、全患者の1割程度を占めます。病気そのものが直接の
原因で死に至ることはありませんが、確実な治療法はまだ確立
されていません。
手足や肩がクネクネと動いたり関節が固くなったりと、
松村さんはパーキンソン病特有の症状に悩まされ続けてきました。
体調が悪い時には一人で起き上がることも歩くこともできない
のです。ただ、手足が不自然に動き続けても意識だけははっきり
していました。
「はがゆい、はがゆかったですね」。
むしろ神経が研ぎ澄まされていることが松村さんのつらさを
増長させていました。
「代われるものなら代わってあげたい」。そう語るのは、
松村さんの故郷である高知市で暮らす母・孝子さん（80）です。
病が発覚した後も「自分は大丈夫」と常に気丈に振る舞う
松村さんでしたが、孝子さんは息子のつらさを肌で感じていました。
そんな母親の日課は毎日3つの場所で手を合わせることです。
ひとつは近所の氏神さま、そして自宅1階にある仏壇と2階に
ある神棚。小さな母の切なる願いは「息子の健康」
ただそれだけでした。
部下も友人も、松村さんの様子に異変を感じても誰一人として
松村さんに理由を問いただすことはありませんでした。
歩くことができない松村さんを黙って背負い、体調が優れない
松村さんのためにスケジュールを組み直し続けました。弱音も
吐かず病と闘い続ける松村さんの姿が逆に、彼らを鼓舞して
いたのでした。
病にむしばまれていく松村さんの体とは裏腹に、会社は日の出の
勢いで急成長を遂げていました。松村さんは楽しい学生時代を
過ごしたふるさと高知の魅力を発信しようと、高知名物カツオの
たたきをウリにした店も出すなど、高知の食文化を全国へ発信
し続けています。それ故に松村さんの元には
「高知への出店オファー」が相次いでいました。
しかし松村さんはそれを断り続けていました。
「高知で成功しても、その結果、他の店を潰してしまうことに
なるかもしれない」。高知の経済規模を考慮し、妥当では
ないと判断したからです。その代わりに故郷への恩返しと
して松村さんが選んだのは、高知の夏の代名詞
「よさこい祭り」への参加でした。
よさこい祭りは1954年に始まった高知の夏祭りです。
祭り当日は約2万人、200チームの踊り子が、市内16カ所に
設けられた会場を移動しながら踊ります。中でも優秀と評価
された約20チームには「大賞・金賞・銀賞」などの各賞が
贈られます。
率いて祭りに初参加しました。コミカルな動きの中に伝統的な
振りも織り交ぜた斬新な踊りは、町に大旋風を巻き起こしました。
自分で作ったチームでよさこい祭りに参加するという夢が
かなった松村さんは、踊り子を眺めながら喜びをかみしめて
いました。「圧巻です。もう死んでもいい。高知ラブです」。
手足は思うように動かなくても、自分が生きているということ
を体全体で感じたふるさとの祭りでした。
2016年、松村さんにとって3度目のよさこいの夏が始まりました。
その前年、ダイヤモンドダイニングよさこいチームは2度目の参加
にして金賞を受賞するという快挙を成し遂げていました。
今回の目標はその上、最高位である「大賞」です。
「病気でも賞をとれることを見せつけたい。それを言い訳に
したくない」。自らの病に打ち勝つために挑んだ夏。果たして、
その結果は―。
ディレクター・美崎由梨（高知さんさんテレビ報道制作部）
「原因不明の難病を患いながらも、なぜ彼は強く、優しく、
前向きに生きることができるのか。その原動力は何なのか。
外食業界のパイオニアが故郷・高知へ錦を飾るために『出店』
ではなく敢えて『祭り』を選んだ理由を探りたい――。
始まりは、そんな思いからでした。
“病になったのは意味があるし、超えられると思っている”。
そう言い放つ彼は、決して人前で弱音を吐きません。
逆に冗談を言ったり流行りの芸人のマネをしたりと、
人を喜ばせることに全力を注ぎます。そんな彼の周りには
自然と“力になりたい”、“支えになりたい”、
“喜んでもらいたい”と部下や友人が集まっていました。
それは決して、社長である彼のご機嫌取りでも、病人に
対する同情でもありません。かくいう私も彼の持つその
松村厚久という一人の男の生き様を形に残すことで、
迷い悩み生きる人々にとって前向きに進むヒントになれば…。
そして彼と同じパーキンソン病で闘う人々へのエールになれば…。
そんな思いを込めて制作しました」
スタッフ
プロデューサー 明神康喜（高知さんさんテレビ）.
ディレクター・構成 美崎由梨（高知さんさんテレビ）.
撮影・編集 山本大地（Ninth Code）.
MA 安西留美（キャロット）.
ナレーター 鹿瀬ハジメ（ワイワイワイ）.
制作著作 高知さんさんテレビ
2017年3月29日。六本木のレストランバー「1967」
すでに客で満員。
「ハッピーバースディー、ディア松ちゃん！」
とコーラスが響く。
2mのバースデーケーキ。
ハットに白スーツの男、皆の祝福を受ける。
社長仲間の
「ダイニング・イノベーション」
の西山知義、
「セットン」の稲本健一らがおべんちゃら
松村厚久、彼の50歳の誕生会だ。
年商300億の外食グループ
「ダイヤモンドダイニンググループ」
のトップ。創業20年で
関東メインに国内外350店舗を展開
ラウンジ
レストラン
アミューズメント。
すでに2015年に東証1部上場。
従業員1000人を抱える。
バツ1、独身。
性格：負けず嫌い
洒落者。いつもジャミロクワイ風の奇抜な
ジャケ、ハット姿。
好物：アイス
嫌い：ネギ。
ピコ太郎、サンシャイン池崎の真似も。
2015年の本「熱狂宣言」幻冬舎刊で
(ノンフィクションライター・小松成美著)
若年性パーキンソン病をカムアウトした。
脳内のドーパミンが何故か減少
体をコントロールできなくなる。
1000人に1人が発症。日本に10万人いる。
40歳以下でなると「若年性」がつく。
全体の1割ほどが若年性。
足がもつれる。
突然座り込んじゃう。
ヨロヨロ歩き。
手が震える。
死にはしないがQOLが大きく毀損する。
松村は39で診断された。
だから側近が2人、常に松村を支える。
元競泳選手の27歳男性が松村の
トレーナー兼秘書で常に寄り添う。
ときには体を背もたれ代わりに提供し
チャラいマフラーも首にかけてやる。
専属運転手は入社4年目の男性社員。
彼も常に松村に付き添う。
一瞬優香似の女性秘書37歳も
松村のことを話すうち感極まって涙・・。
夜、月数回の、車で各店舗を視察に回る松村。
池袋の雑居ビル前に降りて、
ここが松村のスタート地点だったことを番組に教える。
28で池袋で日焼けサロン開店(1995年)。
そもそも飲食店開業資金を貯める目的だった。
それが当たり、34で銀座にコンセプトレストラン
「ヴァンパイア・カフェ」開店(2001年)。
これも当たった。
以降は急速に店舗拡大。
出す100店舗が全部違うコンセプトの店にした。
9年で100店舗達成(2010年)。
2010年には141店舗。
2017年で281店舗に拡大
部下への指導は3つだけにして後は自由に任せた。
お客を喜ばせること
正しいコンセプト
利益を出すこと
連結子会社？の「ゴールデンマジック」
の代表・山本勇太39歳も、入社3年目の時、松村に
「1億やるから5年で100店にしろ」と言われた。
山本は7年でそれを達成した。
2009年に上記子会社設立。居酒屋経営がメイン。
「数字が悪いと(松村に)怒鳴られた」と回想する。
港区。松村の本社ビル。
地下の店舗で松村、女子社員8人とランチ。
帽子、紺ジャケ、赤の蝶ネクタイの松村。
別日。オフィスをびっこひきひき歩き回る松村。
花柄スーツ、胸にピンクのチーフ。
部下に声かけまくる。
高知市役所を訪問した若き松村41歳、
市長らと面会、故郷の振興策の打ち合わせか何かで。
もうこの時からパーキンソン病は発病していた。
すぐ躓いたし肩、腰が痛い。
マッサージしたが改善しない。
最初は原因がわからなかった。
顔をしかめたり、
手足をクネクネさせたり
の症状は「ジスキネジア」と呼ばれる。
薬が効きすぎると出る。
薬の効果が切れると
足に力が入んなくなる
体中がつる。
これを「オフ状態」と言う
声も出なくなるので筆談するが
字がきれいに書けなくて皆が読めない
歯がゆい気分。
意識は常にはっきりしてる。
むしろ症状が出る時、神経が研ぎ澄まされる。
広島の実家には母・孝子さん80歳が。部屋1面
が松村の本棚。ビデオ、DVD、漫画がぎっしり。
別の部屋は本棚が並ぶ書庫状態。LPレコードも多数。
1967年都会生まれ高知育ち。5歳上に姉・千晶。
本と映画とプロレスにハマる。
高知追手前高校でサッカー。
「高知は田舎で嫌だった」が充実の高校生活を送る。
東京の大学へ。
「高知弁使うのが嫌だった」
でも今は高知LOVE。
カツオのたたきをキッチンでデカい炎を出して焼く。
これを高知に出店してくれ、と散々オファーされてるが松村は断った。
「簡単にできるけどやらない。成功したら高知の
他の店が潰れるし、失敗したら、天狗だと言われる。
いずれにしろ、メリットがない」
そこで故郷への恩返しとして
よさこい祭りに参加を決めた。
リオみたいに200のダンスチーム＋フロート車が
16の会場を踊りつつ練り歩きコンテストで
1位を決める。
2014年夏、松村は金に物を言わせて
ダンス女子4人グループ？のTEMPURA KIDS、
きゃりぱのPVディレクター増田セバスチャンを起用して
ハイブリッドよさこいダンスチームを結成。
この年は審査員特別賞を得る。
一位の大賞を逃したのを内心悔しがるテカテカ半纏姿の松村。
2015年、2回めの出場も第2位の金賞受賞だった。
2016年、3回目は無冠に終わる。
バットマンアイマスクの松村、ショックで番組カメラ
を避けるように車に乗り込み逃げちゃう。
後のコメント。
「こんなはずでは・・。ホントは大賞なのに
スタッフがドッキリかけてるのかと思ってた。
まあ、すぐ手に入る女はつまんないから。」
なんかこいつ、不遜な奴だな・・。
このときは松村、地元のTVに出演。
側近の献身ケアぶりが半端ない。
スポット照明も使ってるとは・・。
車に乗り込む松村、足取りが大幅に改善してる！
まだひょこひょこ感はあるが。
言葉も聞き取りやすくなってる！
実は腰に薬液注入器を携帯してて
小腸に常に薬液を入れる最新治療法を
受けていた。
これでオフ状態がなくなった。
シミュレーションレッスンゴルフを嗜む松村。
小平の神経医療研究センター病院には2週毎に通院。
2017年のよさこい出場会議もスタートした。
2017年9月、持株会社、ダイヤモンドダイニング
ホールディングス設立。
年商1000億を目指す。
「病気になったのは何か意味がある
ならなかったら一人勝ちしてた。
越えられない試練はない
今は越えてないが、いずれ越える」
夢は大きく、有言実行、が座右の銘だ。
こっちはテレ東「カンブリア宮殿」かよ・・。
社長の見せたいものしか写ってねえパターン。
金持ちの余暇と、自病を金と人投入して
よろしくやってます、じゃなあ。
それがOFFならONの姿も描いて対比させないと。
部下への3条件も
社員が楽しく働けること
が入ってねえのが気になる。
社員どもが公式取材で本音いうわけないし。
ここに写るのは「本当の姿」なのだろうか？
3度めのよさこいで逃げ帰るとこと
言葉の端々に出る傲慢さが唯一「観れる」点か。
10月4日（水）25時55分～26時50分
#1721
「もし、このまちに… 原発で描いた未来」
もし、このまちに…。新潟県には原発の誘致に揺れた二つの
まちがあります。世界最大出力を誇る原発が立地する
柏崎・刈羽と、住民投票により原発を作らない選択をした現在の
新潟市西蒲区・旧巻町です。
地域の未来を考え二つのまちが下した異なる決断。
この番組では、なぜ原発が誘致されたのか？
原発が地域にもたらしたものは何だったのか？
原発を作ったまちと作らなかったまちを見つめ、そこから
地域の抱える現状を探ります。
2011年3月11日に発生した東日本大震災、そして東京電力
福島第一原発の事故は、新潟県に大きな衝撃を与えました。
それは東京電力が運営する世界最大級の出力を誇る
柏崎刈羽原発が立地しているからです。原発にはリスクも
あるのだと改めて思い知らされる出来事となりました。
その後、新潟県は柏崎刈羽原発の再稼働をめぐり大きく
揺れ動くこととなります。2016年に行われた新潟県知事選挙
では、現状での再稼働を認めないと訴えた米山知事が初当選を
果たしました。米山知事が出馬を表明したのは告示のわずか
六日前のことでした。それにも関わらず原発の再稼働を
争点化すると、脱原発・反原発の声は異様な熱気を伴って
広がり、米山知事を誕生させることとなります。
それはさながら、原発の是非を問う住民投票のようでもありました。
事実上原発再稼働を容認する首長がそれぞれ当選を果たすと
いう正反対の結果に。原発が立地する地域が抱える複雑な
思いが表れた瞬間でした。
こうした選挙の取材を通して浮かんできたのは「そもそも
なぜ原発は誘致されたのか？」という素朴な疑問でした。
世界最大級の出力を誇る原発が建設されるまでにどんな人
たちが、どんな思いを託したのか？ただ、率直に知りたいと
思いました。柏崎市、刈羽村が原発の誘致を議会で決めた
のは1969年のことです。まもなく50年という歳月が流れます。
そして、柏崎刈羽原発7基すべてが運転を開始してからは
今年で20年。いま、その歴史を見つめる必要があるとも
感じました。
なぜ原発を誘致したのか？その問いに「貧しかったから」と
答えた男性がいました。「原発を作れば地域が潤うと言われた」
そう答える人もいました。「もし、このまちに原発があったら」、
原発の誘致に賛成の人も、反対の人もそれぞれが原発の誘致
を通してまちの将来について考えました。その後、様々な
紆余（うよ）曲折を経て柏崎・刈羽は地域の未来を原発に
託す道を選択します。
新潟県にはもう一つ原発の建設が計画されたまちがあること
を忘れてはいけません。旧巻町（現在の新潟市西蒲区）です。
建設予定地とされた場所は現在、草木がうっそうと茂り
荒地が広がっています。原発の建設をめぐり、約3万人の
町民は揺れ、そして難しい判断を迫られました。企業誘致や
原発に関連した税金など、まちの活性化を信じた推進派。
一方で、原発の危険性を訴え続けた反対派。いずれも
地域の未来を考えての行動だったはずです。
方法を選びます。住民投票です。そこで示されたのは
「反対」の意思でした。巻町の決断から21年。建設予定地
だけがいまも時が止まったままです。住民投票から20年を
記念して行われた展示会。巻原発をめぐる闘争の歴史や、
建設計画により消えた集落のかつての暮らしを切り取った
写真の数々が並びました。会場では、ただ展示物をみて
もらうだけでなく、元町民が積極的に訪れた人に解説を
していました。そこには、「原発建設を止めた歴史」を
強調するというより、「地域の軌跡を知り、これからの
地域づくりについて考えてほしい」という純粋な思いが
ありました。
原発の誘致に揺れた新潟の二つのまち。原発があるから…。
原発があれば…。まちは豊かになったのか？はっきりNOと
答える人もいれば、衰退していく地域を目の当たりに
しながら、いまも自問自答しつづける人もいます。
番組では、原発を立地したまちと原発の建設を認めなかった
まちの歴史と現状を見つめ、原発が地域にもたらしたものを
探りました。原発の誘致で揺れ、異なる選択をした二つの
まちは今、同じように人口減少と地域の衰退という難題が
突きつけられています。「いま地域のために何をすべき
なのか」。私たちは再び選択のときを迎えているように思います。
ディレクター・丘山慶（新潟総合テレビ報道制作部）
「原発の問題は立地県に住んでいる以上、必ずやりたいと
思っていたテーマでした。しかし、福島第一原発事故を経験
した今、取材を進める際に大きな壁とぶつかりました。
立地地域では原発の問題について、自身の思いを語りづらい
風潮が生まれていたのです。推進する人も、反対する人も
一応に口をつぐみました。さらには誘致の歴史を知る人たち
語れないと話す人たちからもペン取材を通して様々な思いを
聞きました。そして、この番組では原発への賛否は表明
しないと決めました。原発の建設に賛成した人も、
反対した人も、地域の未来を思って選択をしたのだと
思ったからです。原発の誘致に揺れた二つのまちの歴史や
現状から原発が地域にもたらしたものを取材し、そこから
今の地域に必要なものを考えようと思いました。様々な思いを
抱く人たちの声を届けることで、番組を見てくださった方が、
地域のために何が必要なのか共に考えていただければと思います」
スタッフ
プロデューサー 鷲津史彦.
ディレクター 丘山慶
目黒カナ
構成 石井彰.
ナレーター 廣川明美.
編集 韮澤由紀夫.
MA 佐藤誠二.
CG 永田大樹
新潟県には原発を作らなかった町と作った町がある。
海沿いの巻町(まきまち)。現在は新潟市。
ここの海岸地区は、かつて東北電力巻原原子力発電所候補地だった。
今は人気のない荒れ地だ。
内陸の刈羽(かりは)村と柏崎市。
ここには東京電力の柏崎刈羽原発が建った。
でも311までは巨額の交付金等を受け取った。
番組は２つの村の対比取材を試みた。
柏崎刈羽は3.11以降の2012年から運転停止中だ。
2016年、新潟県知事になった米山隆一は再稼働に
反対の立場。事故の総括、今後の安全保障を
強く要求している。
しかし、柏崎刈羽の地元自治体の２つの首長はどちらも
再稼働賛成派。
柏崎の市長・桜井雅浩。
刈羽の村長・品田宏夫。「原発は事故後も不要じゃない」
柏崎市商工会議所専務理事の内藤信寛、60代。
かれも原発誘致に尽力した過去がある。
「ここは豪雪地帯で陸の孤島だった。
産業は何もない。
地元の発展は厳しい状況。
何か大プロジェクトを誘致できないか」と考えていた。
地元経済は停滞の極みだった。
そこへ1972年柏崎出身の田中角栄が首相になった。
田中の発言映像。「原子力はやりゃないかん。火力一本はまずい。
地元とよく話し合い、納得できない点は金で解決させるようにする」
当時の柏崎市長、小林治助(故人)は角栄と組んで
原発誘致、電源3法交付金制度成立に邁進。
地元住人は強権に猛反対した。
スクラムデモをした。
柏崎には耕作に適さない砂丘、荒浜砂丘があった。
そこが予定地になった。
結局誘致が決定し、工事開始。
柏崎の人口も増加した。
1978年に8万1000が1995年に9万1000人に。
地元タクシー会社社長・元井春雄さんは当時を振り返る。
「見たこともない巨大な重機が立ち並んでた。
夕方の駅は配車の電話がバンバンかかってきてた」
1997年、原発7基完成。
莫大な交付金も入った。町は使いまくった。
道路拡張
大型室内プール「アクアパーク」
図書館
マリーナ
高柳じょんのび村。
柏崎は近隣町村と合併したが、それでも人口は2014年で8万6000にとどまる。
原発はその専門性から、地元の雇用をたいして産まなかった。
1987年、情報関連産業を生むため、6億かけて
専門学校を建てた。しかし学生が集まらず
2001年閉校。
交付金総額は1395億。
原発の固定資産税は3000億。
計4400億は、1978～2012年の市の財政収入の15%を占めた。
現在の財務状況はどうなのか。
市長、桜井雅浩「非常に厳しい」
刈羽村は現在人口4200人。村の年間予算は60億。
半分が原発マネーだ。
村長、品田宏夫「要らない金はない。依存してるけど
有効に使ってる。交付金のお陰で合併せずに済み、
村が消滅せずに残っている」
地元の電設業者、品田電業社社長の品田史夫は
「原発があるのが当たり前だった。再開して
何が悪いの？」4割が原発仕事。
原発とは建設工事からの付き合い。
保守や新設備の電設などちょくちょく仕事をもらってた。
2017年2月28日夜。柏崎市街。
1985年から営業の居酒屋がこの日閉店する。
「安兵衛」の女主人。
「(人がいなさすぎて)パートも集まらない状態だった」
電業の品田も客として来ていた。
巻町。海岸沿いの角海浜(かくみはま)が原発候補地になったのが
1969年。
原発で住民が争うことに。
誘致活動は地元区長を動かして
浜の住民をあらかじめすべて立ち退かせた。
1974年にそれは完了。
浜の住人の1人、川口ヨノさん(故人)。
彼女の長女はまだ稲城市で健在だ。
角田早苗さん。
「子供の頃、母と角海浜に住んでいた。
海にすぐ入れていいところだった。
母は目が不自由だった。
区長が最初に浜を離れた。
母は区長に世話になっていたから断れなかった。
畑で充分生計は成り立っていたのに」
その母も92で没。
1994年、3選町長の佐藤完爾は突然誘致反対から
賛成に転じて町長選に勝った。
当時の町役場の幹部だった田辺新(あらた)さん
「町立病院は年2億の赤字を出してた。
町の財政は貧乏だった。」
反対派町民の激しい抵抗で町長はリコール、
辞職した。
町長選で住民投票を公約した笹口孝明が当選。
1996年8月6日に住民投票が行われた。
人口3万。両陣営は本気の街宣活動。
東北電力副社長・佐藤晃郎は、
「どうしても必要なもの。全力あげて取り組む」
賛成派の体育館集会。
満員の住人がうちわを仰ぐ。
内藤も講演で煽った。
「体育館、建て替えようじゃないですか！
グリーンパークとか、いろいろ建てられます！」
反対派はプレハブの事務所を拠点に
街頭活動。
反対派だった看護師の坂井恵子さんは当時を振り返る。
「学校、図書館、プール、道場。みんなまやかし。
初めはいいけどいつか維持費用のほうが高くつく」
投票率88.29%
賛成 7904票
反対 1万2478票
6割が反対だった。
この結果を踏まえて、東北電力は計画を
2003年に完全白紙撤回。
「フクシマを見ると、当時の住民は極めて賢明な
判断をしたと思います」
巻町も人口は減少した
1997年3万が2017年2万7500に。
地元住民はこう総括する。
「結局のところが依存体質、人任せなだけ」
知事「再稼働が経済活性化するという考え自体を
少し変えろ」
2016年6月。民家で写真の整理に追われる爺さん。
写真家・斎藤文夫は当時の誘致騒動を写真に収めてきた。
2016年7月巻町の写真展。
斎藤「10年後は僕もいないだろう。
写真展は将来につなげていく
地域を輝かせていって欲しい」
柏崎、漆山工業団地。
2014年創業のJASPAは航空機ジェットエンジン加工
のベンチャー。60人の雇用を産んだ。
社長の阿部和幸は巻町出身。
将来は有人ジェットを自社で作りたい、と語る。
2017年で柏崎原発稼働から20周年。
海辺に佇む内藤。
「原発誘致の先には夢物語があったかというと
そうでもなかった。別のチャレンジが必要では」
居酒屋で新事業の話し合い。
防災ラジオ製作計画だ。プロトタイプももう作った。
地元に雇用を生みたい、と語る。
感想
シャッター商店街の言及はすべてカットでよかった。
原発と関係ないのは自明なんでテンポが悪くなる。
D2人もいるんならそのくらい時前に決めとけ。
もっと多くの年配の住民に原発の可否と町がどう変わったか
聞きまわったほうがいい。
東京電力と東北電力の違いまでは民放では無理だったか。
巻町も東北電でなく東電が本気で取り組んでいたらどうだったか？
金をつかませ、弱みを握り、的確に反対派を切り崩していったはず。
所詮田舎者電気屋の東北電では無理筋な話だけだったのでは。
町が近代化されて今はどういう状況なのかは詳しく描かないと。
気を使い過ぎていて、対比の構図がぼやけてる。
10月4日（水）26時50分～27時45分
＃1722
「私は私を全うする～佐々木ばあちゃんの熊本地震～」
2016年4月14日、熊本地震で震度7を観測した熊本県の益城町。
発生の2時間後、激震地に入ったカメラは、倒壊した家屋から
脱出した佐々木君代さん（84）の声を拾います。
「私が死ぬばよかった」。その後、町の避難所に身を寄せた
ものの、地震から約1カ月で佐々木さんは全壊した自宅に
テントを建てて暮らし始め、「必ず、この地で家を再建する」
と誓います。一人暮らしの女性が我が家を再建するまでの
姿をつづります。
2016年4月14日午後9時26分、熊本地震の前震により震度7を
観測した熊本県の益城町。発生の2時間後、激震地に入った
カメラは町の中心部・木山地区に入ります。折り重なる
倒壊家屋。町内各所で下敷きとなった住民の救出作業が
続けられる中、カメラマンは倒壊した家屋から脱出した
高齢女性の声を拾いました。「どういう状況ですか？」、
「わかりません」そう答えた声の主は、近所の人に貸して
もらったレインコートに身を包んだ佐々木君代さん（当時83）。
21年前に夫を亡くし一人暮らしの佐々木さんは、自宅の一部
を借家にしていました。当時、その借家の中に30代の女性が
生き埋めとなり、佐々木さんは救出作業をぼう然と見守って
いました。佐々木さんは周囲の人に「私が死ぬばよかった」
と漏らしました。前震から28時間後、自宅はさらに崩れ、
佐々木さんは町の避難所に身を寄せました。
出てしまいます。「避難所で感じる孤独に耐えきれなかった」
と言います。「これからは自分の力量で生きて見せる」と、
全壊した自宅前の駐車場に廃材などを使ったテントを建てて
暮らし始めたのです。猛暑が近付く中、佐々木さんは自分に
言い聞かせるように誓いました。
「必ず、この地で家を再建する。私は、私を全うする」と。
その後、ボランティア団体が用意したトレーラーハウスでの
生活を経て、地震から4カ月後にようやく仮設団地へと
入居したものの、集会所での交流会などには参加せず、
仮設にこもる日々が続きました。それでも
「必ず、家を再建して戻る」という希望だけは失いませんでした。
熊本地震発生から1年。避難所、テント、トレーラーハウス、
仮設住宅から我が家を再建する決断、一人で生きていくこと
への不安。その一言一言にたくましさや生きることへの執念。
生きることをあきらめない。生きた証をこの地に残したい。
ちょっと頑固で、寂しがり屋の84歳。佐々木ばあちゃんの
歩みを記録しました。
ディレクター・熊本竜太（テレビ熊本報道部）
「“廃材とかで作ったテントで暮らしているおばあちゃんが
いる”。地震後、連日のように益城町を取材で歩いていた私が、
他の記者からそんな話を耳にしたのは、地震から1カ月後の
ことでした。テントの中にいたのは、地震直後、救出現場で
ぼう然と立ち尽くしていた佐々木さんでした。にらみつける
ような視線。人をよせつけないオーラ。自宅のすぐそばに
避難所があるのになぜ？益城町に取材に行く度にテントを
のぞきに行き、旦那さんとの思い出話など少しずつ話を
してくれるようになりました。口癖は
“熊本君、子供はたくさん作っときなさい”。
はじめています。そんな中、更地の中にぽつんと立った
小さな平屋が、佐々木さんの家です。復興の歩幅はそれぞれ違い、
もちろん、再建をあきらめた被災者もたくさんいます。
復興の先頭を走る人、最後尾の人を取材する中で出会った、
ちょっと頑固でたくましいおばあちゃんの物語です」
スタッフ
プロデューサー 古閑康弘.
構成・ ディレクター 熊本竜太.
編集 可児浩二.
撮影 古江智宏.
語り 安住麻里.
MA 森仁（U2）
内容要約
熊本県益城町。
2016年4月14日の震度7の第1回目。
2階建て一軒家の1階部分が潰れてる。
近くにピンクのコートを羽織って呆然としている老婆が。
佐々木君代さん84歳だ。
この家の2階に暮らし、1階を人に貸していた
地震で窓からかろうじて救出されたばかりだった。
5時間後に、1階の住人も無事救出された。
4月16日の2回めの地震(本震)で死者20人が出てしまう
君代さんは直後から体育館で避難生活を始めた。
しかしそこを1ヶ月で出て、自宅の隣、文化会館の駐車場で
テント生活を始めた。
カップ麺「コク味噌ラーメン」に湯を注ぐ。
自分はひとりだけなのが辛かった。
今のテントの方が楽」
「支援物資にがっつく奴を見るのが嫌」
この当時は他の住民の多くが建物内での暮らしを
嫌い、テントや車中生活をしていた。
やがて住民は避難所生活を選択していくが
君代さんは入居を断り続けた。
日中はテントの中は暑い。外でチェアに座る。
夕方6時にならないと暑くてテントに戻れない
夜は冷える。
仮設住宅は建設中で、完成は2ヶ月後だった。
通りの向かいには潰れた家屋が。
ここで女性が下敷きになって死んだ。
月命日には住人が花を手向ける。
2016年7月。君代さん宅の解体工事が始まった
祖母が武士の出。
「自分を守れ」
「戦争のときは焼け出されたら何の保証もなかった。
今は保証か支援があるから」
ボランティアスタッフ？が家屋内の品を搬出してくれてる。
家具は殆ど壊れた。が、見つけられなかった鍋蓋を発見。
亡き夫との2ショット写真も保護してある。
阿寒湖に旅行した時の写真。
子供はいない。
夫はギャンブルが大好きだった
「普段は優しいが、博打をする時、人が変わった」
琵琶湖の競輪場へ行って100万溶かしたことも。
大阪に自分のスーツを仕立てに行ったが
君代さんには2500円のスカートを買ってきただけ。
「一言で言うと恨めしい男」
家屋から有田焼の皿が3枚出てきた。
「これも夫は『売れば1ヶ月は暮らせるぞ』と
言ってたモノ。」皿立ての3脚も3つ発掘。
君代さんは益城町生まれ。30でお見合い結婚。
デパートやスーパーで展示販売員をして
食品や家電を売った。
60歳から82まで新聞配達をした。毎日午前2時起き。
バイクを乗りこなし、携帯はガラケー。
別日。テントの隣にトレーラーハウスが鎮座してる。
ボランティアが用意してくれた。
中はベッド、ソファーもありそこそこ快適に暮らせる。
テントには夫の写真を置いたまま。
「あの男はあそこに居ればよか。」
そもそも夫とはラブラブじゃなかった。
猫も3日飼えば可愛くなる、と。
外に仮設トイレも2基設置。
「やっぱりテントは雨が困るし、不潔。虫も来るし」
とりあえずテントから脱出することにした君代さん。
見守る君代さん。
「家は居場所そのもの」
「昔の武士は城に命かけてた」
「私は1人で守ってた」
「私を全うするために家は建てたい」
8月。被災4ヶ月目。
化粧してJAの会館へ向かう君代さん。
仮設入居手続きをしにきたのだ。
申請書を渡すとすぐに部屋の鍵をくれた。
町はずれの敷地にもう仮設は完成している。
その日に入居できるのだ。
沢山のプレハブ住宅が並ぶ。
君代さんはD2-2の部屋。
一人暮らし用。エアコン完備。
玄関とキッチン＋奥の和室。
バス、トイレ別々に完備。
窓にはカーテンもついてる。
満足そうな君代さん。
外ではもうトラックで荷降ろししてる家族も。
しばらくした別日。
君代さんは自宅で切り紙工作の日々。
集会場での住民交流会にはすぐに参加しなくなった。
味気ない。会合は合わない、という。
ベッドに腰掛け、黙々と紙の花作り。
「何もすることないけん・・」
君代さんの家屋は撤去され更地になっていた。
君代さんの更地には住宅の基礎工事が始まっていた。
平屋の一軒家を建てるのだ。
地震保険には未加入。
資金は1000万超。貯金をはたいたという。
町の復興計画では道幅を広げるが君代さんの
土地はひっかからず、いち早く建築できた。
別日。クレーン車で木材の骨組み作りが進む
「今度は床暖房入れる。奮発した」
棟上げの日。君代さんはヤンマーの営業店へ弁当を
届ける。ここの事務員の女性にテント時代、水を
もらっていたから、そのお礼に来たのだ。
君代さん宅は益城の新築第1号だ。
「金持ちはいいね～、と言われた」と君代さん。
「もうすっからかんなのに。金は生きてるうちに使わな」
「見極め、踏ん切りをつけないと。惰性で終わっちゃう」
「あの土地で駄目ならヨソで建ててた」
2017年4月。家完成。
仮設暮らし8ヶ月。引っ越し作業をコツコツ始める。
軽自動車を購入？車でちびちび運ぶ。
前の家は2階で懲りたので平屋。
まだ周りは空き地だらけだが、
今後、近所の人が隣に1軒建てる予定という。
フローリングの床にはルンバが。
後から外にベランダを建設。
前の家の分厚い「佐々木」の表札、
夫との2ショット写真は玄関の棚に並べて置いてある。
人嫌いでプライドが高い婆さんだな。
ま、こういう人もいるよね、ぐらいの印象。
結局のところ、視聴者に何を伝えたいのか不明瞭。
尺も長い。半分にできる。
単なる変な婆さんのドキュメンタリーとしてなら
新居での生活もちゃんと追わないと。
仮設で花作ってた生活からどう変わったのかまで
描いてこそ完結するのに。
その独特の価値観を、もっといろんなこと喋らせて
肉付けさせないとドキュメンタリーとして弱いよ。
10月5日（木）26時25分～27時20分
＃1723
「時の旅人 ‐伊東マンショ 肖像画の謎‐」
制作：テレビ宮崎
今から400年以上前、伊東マンショは武士の子として
宮崎県西都市に生まれました。後にマンショはキリスト教に
出会い、「天正遣欧少年使節」の1人として、
ローマ教皇に謁見するため、ヨーロッパへ旅立ちました。
番組で紹介するマンショの肖像画は、2014年にイタリア・ミラノ
で発見されました。発見の裏には、肖像画の少年の正体を
突き止めようと、5年もの研究に励んだ女性研究者の情熱が
あります。肖像画は何のために描かれたのか。作者は誰なのか。
肖像画の謎をひも解きながら、伊東マンショの生涯を見つめ
直します。
450年ほど前、宮崎県西都市都於郡（とのこおり）に生まれた
少年、伊東マンショ。彼は伊東家当主の孫として生まれました
が、マンショが8歳の時、一族が島津家との勢力争いに破れ、
豊後（現在の大分県）へと敗走します。キリシタン大名・
大友宗麟が治める豊後。マンショはそこでキリスト教に出会い、
後にイエズス会が計画した「天正遣欧少年使節」の主席正使と
してローマ教皇に謁見します。
マンショたちが帰国の途に着く頃、日本ではキリシタン弾圧が
始まり、彼らの功績は、日本の歴史の表舞台からは消え去って
しまいました。しかし、ポルトガルやイタリアの各地で歓迎を
受けた使節の痕跡は、ヨーロッパの書籍、レリーフ、音楽に
残っています。
宮崎が誇る偉人の一人ですが、彼の存在や功績、宮崎県出身で
あることを知る人は少ないのです。マンショについて広く
知ってもらおうと、2009年に伊東マンショ没後400年を記念して、
彼の人となりや生涯に迫ったドキュメンタリー番組を制作しました。
2014年に「イタリア・ミラノで伊東マンショの肖像画が発見
された」とのニュースが報道されました。そして、日伊国交
樹立150周年の記念事業として去年、宮崎での里帰り展が
実現しました。これまでのマンショの姿と言えば、16世紀当時
の新聞（版画）や、スケッチ画でしか偲ぶことは出来ません
でしたが、今回発見された肖像画は、16歳のマンショの表情を
生き生きと描いた油絵。肖像画は400年以上前、その時代を
確かに生きたマンショのより人間らしい魅力、現実味が
伝わってくる1枚でした。展覧会では、発表までに5年にも
及ぶ研究期間を要していたことも分かりました。
この肖像画は、どのような過程を経て、マンショだと突き止め
られたのか。使節4人の肖像画が描かれたという記録は残る
ものの、行方知れずとなっていた肖像画は400年以上もの間
どこにあったのでしょうか。今度は肖像画にまつわる物語や、
隠された謎をひも解きながら、時の人、伊東マンショの功績や、
最新の研究結果に迫るドキュメンタリーを制作するに至りました。
肖像画の裏に残された文字から、少年や作者の正体へと近づく
過程は、まさに謎解き。次は何が分かるのか、というワクワク
感を楽しんでもらいたいと思いました。研究者同士で意見が
分かれたり、別の発見があったり、謎が謎を呼ぶ展開を意識
して番組を制作しました。
マンショたちがベネチア共和国の総督に謁見したドゥカーレ宮殿
突き止めたイタリア人女性研究者の情熱も見どころの一つです。
「戦国時代のキリシタン史」という、日本でもマイナーな
研究分野に、イタリア人が到達するには、相当の苦労があった
ことと思います。しかし、彼女は「肖像画に一目ぼれした」
「自分の子供たちがマンショたちの年齢だったら、ジェラート
一つ買いに行かせない。だけど彼らは2年半かけて、
ヨーロッパに来た」と笑う。尊敬の思いもありながら、
女性らしい、母親らしい言葉でマンショについて語る、
彼女の愛情を感じてほしいです。
映像面では、400年以上前に使節が訪れた時と同じ景色が残る
ベネチアの町並みやドゥカーレ宮殿の内部をマンショたちに
思いをはせながら見てもらえればと思います。
使節の功績は、当時のヨーロッパで未だ知られていなかった
「JAPAN」の存在を知らしめ、日本人の礼儀を重んじる姿を
、生き証人として伝えた点にあります。
前作のドキュメンタリーから7年が経ち、ヨーロッパに与えた
日本、日本人に対する印象は、幕末の開国時に活きたと語る
研究者もいます。少年使節の功績にも新たな視点が増え、
顔を得たマンショへの、世間の関心の高まりが分かるような
出来事にも取材を通して出会いました。こうした動きも
盛り込むことで、地元でマンショの顕彰活動を続ける人たち
の活力につながればと、応援の気持ちも込めて制作しました。
「ニュースの企画用に、里帰りしたマンショの肖像画を
取材したのは、去年の9月のことです。そこから半年以上、
400年以上前に生きた一人の少年を思い続けることになる
とは予想もしていませんでした。言わば、永遠の片思い（笑）。
人物密着系のドキュメンタリーとは違い、当たり前ですが、
問いかけても彼が答えてくれることはなく…
番組制作ビギナーの私にとっては、難しすぎるテーマでした。
取材を始めてみると、イタリアの研究者の方々が表情豊かに、
興味深い話を次々にして下さったことで、番組の軸は、
意外とすんなり決まりました。しかし、立ちはだかった問題は
“構成力”でした。先輩方から構成がいかに大事かを一から
勉強させてもらい、番組の形にすることができました。
お世話になった皆さんには、本当に感謝の気持ちしか
ありません。そして何より番組を通して、伊東マンショ、
天正遣欧少年使節に関心を持つ人が一人でも増えればと
願っています」
スタッフ
プロデューサー 坂元秀光（テレビ宮崎）.
ディレクター 雪丸千彩子（テレビ宮崎）.
撮影／編集 橘裕昭（テレビ宮崎）.
構成 松石泉（フリーランス）.
ナレーション 有馬瑞香（アーツビジョン）.
MA 清山慎（ミラクルワークス）.
音効 清山真由美（テレビ宮崎商事）
宮崎県西部の都於(とのこおり)郡西都(さいと)市。
450年前、船で2年半かけてヨーロッパへ行った4人の少年がいた。
そのうちの一人が、
伊東マンショ。マンショは洗礼名？本名・伊東祐益(すけます)。都於出身。
4人の自画像は版画とスケッチは残されていた。だが
2014年、彼の油絵の自画像がイタリア・ミラノで発掘された。
当時15歳の伊東の姿がキッチリ、リアルに描かれたものだ。
700年続くイタリア・ミラノの貴族、トリヴルツィオ家の美術品を管理する
トリヴルツィオ財団。
ここに努める研究者のパオラ・ディ・リーコ女史40～50代？が
絵をアーカイブから50㎝四方の伊東の自画像を偶然発見した。
「一目ぼれしました。西洋人でないこの人物に興味を持ったのがきっかけで
以降、この絵と伊東の調査に5年を費やしました」
発見当初は誰の自画像絵かわからなかった。
裏書には「MDXXCV」とあり、これは1585年を示す。
M＝1
D＝5
XXC＝8
V＝5
さらには
FIGENGA=フィジィンガ＝肥前(びぜん)＝佐賀・長崎
BVGNOCINGVA＝豊後(ぶんご)＝大分
D.MANSIO＝マンショ
NIPOTE＝二ポーテ＝孫
から、
日本から来た4人の使節団の一人を描いたものと判明。
日向全域を統治してた伊東家の孫だった。
1577年、島津家との戦いに敗れ城を追われる。8歳の時。
真冬に日向から高千穂を経て豊後へ北上敗走、200㎞の道程。
大分の野澤に落ち着く。この逃避行は「豊後落ち」と呼ばれる。
そこは遠縁のキリシタン大名の大友宗麟(そうりん)が統治していた地。
1580年、備前有馬(南島原)にキリシタンの学校、セミナリヨが出来、
伊東もクリスチャンになった。
地元のイエズス会神父、アレッサンドロ・ヴァリニセーノが日本人少年4人を
ローマに使節団として送ることを決めた。「天正遺欧(てんしょういおう)少年使節」だ。
彼らにローマのカソリックを学ばせ、帰国後優秀な布教をさせることが目的だったという。
原マルティノ＝副使
中浦シュリアン＝副使
千々石(ちじわ)ミゲル＝正使、として選ばれた。
全員12～13歳。
1582年2月20日、長崎を出港。
マカオ
インド・ゴア
喜望峰(途中伊東は死にかけたという)
リスボンには2年半後の1584年に到達。
マドリードを経て
ローマへは1585年3月23日に到着。
当時のヨーロッパはインド以東への大航海時代。
滞在中にグレゴリオ13世が急死？したため、次のシスト5世の即位式にも参加。
バチカン図書館のライブラリーホールは壁から天井から絵画だらけ。
その即位式の壁画もあって、馬に乗った4人が小さく描かれている。
ベネチアには1585～1586年に滞在。
4人はドゥカーレ宮殿＝総督府で総督のニクロダ・ポンテに謁見。
この宮殿も壁、天井全部絵だらけ。
当時のベネチアは商業都市として大きく繁栄していた。
スペイン、ポルトガル、フランスの各都市は皆バチカンに従順だったが、
ベネチアはバチカン、ローマの方針には反抗的な態度をとっていた。
ただの辺境の一修道会の使節団がヨーロッパで大歓迎されているのを見て
この東洋からの使節団をベネチアの国際交流のアピールに使おうと決めた。
ベネチアではヒストリカルなイベントは絵で記録するのが文化。
総督府はお抱えの画家に使節団の肖像画を描くよう命令した。
「元老院の命令で描かれた」という文書が残っている。
ドイツやペルシャ大使がベネチア訪問した時の当時の絵もある。
使節団の15年後には、ベネチアはバチカン教皇庁から破門されることになる。
1606年、ベネチアは仕返しとばかりにバチカン派のイエズス会をベネチアから追放する。
絵の作者はドメニコ・ティンストレット(1560～1635)。
絵のタッチからも間違いない。
父ヤコポ(1518～1554)も高名な宮廷画家。
宮殿の壁には親子それぞれの絵が描かれてる。
自画像のX線画像解析と絵の具の顔料成分解析に詳しい小佐野重利東大教授。
「当時の顔料は鉛成分が多い。錫鉛黄(すずえんこう)という成分が特徴。
絵のタッチと絵の具の成分からドメニコの絵と断言できる」
その根拠として絵の中の伊東の衣装に注目。流行が時代と合っていないのだ。
昔のシャンプーハットみたいなでかい襟飾りは17世紀初頭のもの。
X線画像では下書きが透過して見える。そこでの襟は小さい。16世紀中ごろの流行だ。
帽子も下書きでは違う。
4人全員の自画像が描かれた気配はあった。
キャンバスの両端が切られた痕跡があるものの、
残りの3枚は発見できず。伊東だけが残ったのは主席正使だから？
ただこの画家は小さなキャンバスに一気に描くスタイルだったから
4人を1枚に描くことはしなかったのでは、の意見も。
イエズス会が国外追放処分を食らったせいで宮殿に伊東らの絵を飾れなくなった。
当時の画家は皆、絵を売ることで生計を立てていたので、
ドメニコも練習用の絵を売れる絵に仕上げた。
でも、伊東の絵は結局売られることはなかった。
当時ドメニコは25歳。15歳の伊東にシンパシーが目覚めたからか？
ドミニコの死後、絵の所有権は流転することに。
ベネチアからローマの貴族に丸ごと売却、
その貴族がナポリで死ぬと、競売にかけられフィレンツェの貴族に。
その娘がミラノの貴族に嫁入りして持って行った。
イタリア各都市の位置関係と絵の経路。
ミラノ
↑ ベネチア↓
↑ ローマ↓
ナポリ
当時の絵の運搬は馬車で。
400年たっているが劣化は軽微。運搬で破損もしていない。
2014年の発見当時は埃でくすんでいたが洗浄すると元に戻った。
日本語とイタリア語で併記されている
4人のサイン＝花押(かおう)が押されてる手紙。
NEPTE＝孫。などのフレーズが自画像の表面下絵に描かれた文字と一致する。
帰国後の4人の運命は辛いものとなった。
ヨーロッパを往復した8年半の間に
日本では秀吉のキリシタン弾圧(伴天連(ばてれん)追放令)が常態化してた。
原 ＝国外追放
千々石＝棄教
中浦 ＝殉教
伊東 ＝病死(享年43歳)
活版印刷機も持って帰ってきていたがこれも活用されずじまい。
使節団が果たした役割は、ヨーロッパに日本が文明国だとわからせたこと。
これが1858年の日英通商条約につながった。
当時のイギリス人代表団は使節団のことを知っていた。
使節団来訪前のヨーロッパの世界地図の日本はおぼろげな一つの島でしかなかった。
使節団の10年後の世界地図の日本部分はより詳細なものになった。
九州、四国、本州の福島以南の地名も明記されている。
アヴァンタイトルのBGMが大げさだな。
伊東一人にのめり込まない、敷衍する視点が足りないな。
地元民以外の視聴者には4人の帰国後の運命をもっと詳しく描いて欲しいところ。
結末だけ説明されても。伊東以外は殉教や棄教、国外追放だぜ。
3人のほうがよっぽどドラマチックじゃんか。
ほかの3人は地元出身じゃないのか。扱いがずいぶん差があるな・・。
地元の高齢者たちの活動部分等はみんなカットして、
絵の種明かしより、イタリアのことより、伊東の人生の後半部分こそ端折らずに伝えてほしい。
伊東本人の内面は一切描いてないのは資料がないからか？
当時の「外遊」前後のキリシタンの状況を丁寧に説明しないのも物足りない。
名前の「マンショ」の説明からしてほしいところ。そういう目配せ、つまりは
全国の視聴者向けに考慮した視点の構成はNHKなら得意だけどな。
10月6日（金）27時5分～28時
＃1724
「島の鍛冶屋～五島列島 31歳・職人魂～」
長崎県、五島列島の南にある五島市岐宿町。そこで鍛冶屋を
営む宮﨑春生さん（31）が番組の主人公です。地元の高校を
卒業し、福岡市の鍛冶屋で5年修業。その後、五島に戻り
廃業していた鍛冶屋を譲り受け8年前に開業。以前は集落ごと
にあった鍛冶屋だが、大量生産、使い捨ての波に押され現在、
島に残っているのは2軒だけ。
「島の生活に役立つ道具を作りたい」という思いで、
漁具に農具、包丁まで何でも作る。大量生産の時代に鍛冶屋と
して働く春生さんの生き様、仕事ぶりを美しい五島の風景と
共に描きます。
長崎市から高速船で約1時間半、五島列島の南にある
五島市岐宿町。そこで鍛冶屋を営む宮﨑春生さん31歳。
高校卒業と同時に福岡市の鍛冶屋で修業の後、五島に戻り、
以前からあった鍛冶屋のスペースを利用して、8年前に
開業しました。古くから使われていた道具や機械を修理
しながら仕事に打ち込んでいます。
以前は集落ごとにあった鍛冶屋だが大量生産、使い捨ての波
に押され現在、島に残っているのは2軒だけ。五島は漁業と
農業の島。様々な漁具、農具が必要です。鍛冶屋の注文は多く、
様々な器具の修理や製造を頼まれます。魚をさばく包丁作り
も大事な仕事。島の花、“椿”に由来した椿包丁は自信作です。
地元で販売するだけではなく、インターネットでも販売し
生計を立てています。
宮﨑さんは妻と1歳の息子と3人暮らし。宮﨑さんが鍛冶職人を
目指したのは父親の影響です。医師である父親は、インドを
訪れたのをきっかけに、「物質的な豊かさではなく、
心の豊かさとは何なのか？」ということを考えるようになり、
長崎市内に建てた家を売り払い、17年前、自然豊かな五島へ
と家族で移住。診療所で医師をしながら自給自足の生活を
始めました。
無農薬にこだわり近代的な機械を使わず、牛と鋤（すき）を
使い、家族で田畑を耕し米を作る。日本人らしい生活…。
宮﨑さんは、そんな父親の姿を見て育ちました。自給自足の
生活をするためにも大切な仕事であること、後継者が
育ちづらく、技術が失われつつあることなど、鍛冶屋が
必要だと父親に教えられ、鍛冶屋に興味を持った宮﨑さん。
今では、島の人の役に立つ道具を造りたいと、やりがいを
見つけ仕事に打ち込んでいます。
初めて作った包丁は、母親へ贈りました。母親は今でも
大事に使っています。
「造った道具は自分の分身のようなもの」という宮﨑さん。
使う人の思いを感じ取って、その思いを道具に込める。
包丁は、全ての工程を自分一人の手で行う。
1日の作業時間は、13時間ほど。伝統に恥じない道具作りが
こだわりです。
実は弟も桶を作る職人として島で暮らしています。兄が作った
道具で桶を作る弟。互いが切磋琢磨しながら腕を磨いています。
手造りする兄弟、試行錯誤しながらも、やりがいを感じる
日々。東京をはじめ大都会に人口が集中している日本。
地方、とりわけ離島は人口減少、高齢化が深刻です。
大都市の暮らしは仕事も多く、交通も便利ですが、食生活の
面から言えば美味しい魚や農産物のほとんどは地方産、
地方があるから都市の住民も美味しい食べ物を口にすること
が出来ます。地方が廃れれば大都市も困る。地方も人口が
保てて経済的に潤うことが大切であるということを
気づいてもらえれば…。
工場で鉄を叩く宮﨑春生さん
長崎県は特に離島が多く、今年の4月「国境離島新法」が
施行されました。国境に面する島々は国防的にも重要なのです。
人口減少は、深刻な問題を引き起こすと国も本腰を入れて
法案化しました。多くの若者が都会に出ていく中、宮﨑さん
一家は島で暮らすことに喜びを感じています。大量生産の
時代に鍛冶屋として働く宮﨑春生さん31歳の生き様、仕事
ぶりを美しい五島の風景と共に描きます。
ディレクター・藤井聡（テレビ長崎）
「今回の番組の主人公は、離島で暮らし鍛冶屋という職業で
生計を立てる31歳の若者。この年代で鍛冶屋を営む人は
珍しく貴重な存在です。大量生産、使い捨ての時代、
昔ながらの手造り製品は確かに品が良い。実際手にした人は
よく切れると感激しています。
医師である父親がインドを訪れた時、日本の生活との違いを
感じました。そこには物の豊かさよりも、こころの豊かさが
ありました。17年前、宮﨑さんは、自然に恵まれた五島に
移住してきました。父親の考えや姿をずっと見てきた宮﨑さん。
“子供は子供”という考えもありますが、親の教えで自分の道
を拓いたというのも尊いことです。便利な大都市で生活する
生き方を選ぶ人も多い中、地方で生きていく。島で生きていく。
必要とされる仕事に熱中する。良い物を造りあげる。きれいな
風景の中で暮らす。一つの幸せの形かもしれません。
日本の伝統技術を守る31歳・宮﨑さんへの応援歌として
番組を制作しました」
スタッフ
撮影・編集 小濵良太.
音効 渡辺真衣（東京サウンドプロダクション）.
MA 濱田豊（東京サウンドプロダクション）.
ナレーション 天野ひろゆき（キャイ～ン）.
編成 増田朋和.
構成 藤井聡.
ディレクター 藤井聡.
プロデューサー 大浦勝
長崎県五島列島。本土から高速船で1時間半。
人口3万6000。
椿の花で知られる岐宿町(きしくまち)。
野鍛冶とは、なんでも鍛冶屋のことである。
田んぼが広がる県道沿いにある古い鍛冶工房。
「宮崎鍛冶屋」
宮崎春生(はるき)31歳が一人で切り盛りする。
廃業した鍛冶屋を買い取って8年前から営業。
島の鍛冶屋はもうここと、もう1件だけ。
農業・漁業の島だから
包丁や農具の鍛冶需要は結構ある。
田んぼの道を一直線に歩いて5分進んだところに
自宅がある。ここも、もと空き家だ。
妻の夏美さん28歳、
長男の侑馬くん1歳。
妻は元お客。5年前に鋏の研ぎを頼みに来て出会い、
2年前に結婚。
番組は彼の1日を追う。
朝7時開店準備。
幟を県道沿いに立てる。
8時火入れ。木炭をくべる。
時に昼抜きで作業に没頭。
高卒後、5年間大阪の鍛冶工場で修業した。
(無給に近かったので)別のバイトで生活費をまかなった。
五島に戻って開業した。
最初は思うように技術が向上しなかった
だから毎日遅くまでやっていた。
「ここで就職って言ったら自衛隊のこと。修業に出たと聞いてびっくりした」
日中は意外と客が来る。
包丁をわざわざ買いに来たり(山口県からの客も)、研ぎや修理を持ち込んだり、
受け取りに来たり。
もちこまれる道具も多岐にわたる。
岩場のアワビをとるための漁具はくぎ抜きみたいな先の尖った
「磯カン」と呼ぶ刃物だったり。
だから忙しい。
場合によっては自ら車で配達したりする。
夕方。看板と幟をしまう。
夜9時帰宅。
椿包丁の製作過程も追う。
包丁の元となる鉄を1000度の熱で熱し、
ハンマーでたたきまくる。これを「鍛錬」という。
要所要所で機械ハンマーを使う。高速で叩けて効率がいい。
刃の部分は別の金属＝鋼(はがね)なので、鉄の片側を凹型にして
溝に鋼を差し込み、たたきまくって一体成型。
鋼と鉄の違い。YAHOO知恵袋回答から引用。
鋼というのは、鉄の中で炭素含有量が概ね2%以下のものを言います.
「鉄」というのは、鋼も含めた総称なんです.
鉄は、普通に製錬するとたいてい炭素を数%含んで出て来ます.
一般に使われる鋼材は炭素含有量がだいたい0.5%以下で、
製品にするときは最終的にはむしろ炭素を抜くんですね.
炭素は、鉄が熱いうちに表面に析出させれば、熱で燃えてしまいます.
炭素が2%を超えると、鉄は延びなくなり、 押し潰したりの成形が困難に。
一方で鋼よりも融点が低くなり、鋳造には適している訳です。
再び熱して、灰の中に入れゆっくり冷やすこと半日。
これを「焼きなまし」という。
これで2つの金属粒子が均一になるという。
日没後、灰の中から取り出して泥(焼刃土やきばつち)を
表面に塗る。
そして焼く。
今度は水に入れて急冷する。「焼き入れ」だ。
これで刃は固くなる
さらに180度で焼く。「焼き戻し」という。
これをすると刃こぼれしにくくなる。
最後に削って研いで完成。
1本つくるのに1日がかりなのだ。
包丁の値段は9000円から。
彼の両親もこの島に暮らす。父・昭行(てるゆき)さん64歳。
医師。
1989年、35の時、インドで医療活動をしたことが人生を変えるきっかけだった。
貧乏だけど幸せそうなインド人を見て、
日本とインド、どっちがまともだろう？と考え始めた。
17年前に長崎の自宅を売り払って家族全員五島に越してきた。47の時だ。
五島で診療所の医師は続けつつ、ほかの時間を自給自足生活に費やした。
畑を田んぼを耕し、
米を作り、
酪農をし、牛や馬を飼う。
炭を作る。
妻の智恵美さんとの間に5人の子供を作った。
長男は医者になり、今は外で働いているがいずれは五島に戻る予定でいる。
次男が鍛冶屋。
3男は五島で桶職人をしている。
4男は島を出た。
母が台所で使う包丁も修業時代の春生が作ったものだ
CHIEMIの刻印付。
2016年4月、父は工房に農具を直しに来た。
息子はグラインダーで研ぎ、
父は鎌を砥石で研ぐ。
春生も父の畑で農業の手伝いをこなす。
この日は牛を使って土起こし。昔ながらの農具を
牛に引っ張らせて土を掘り進める。
農具のハンドリングに力が要る作業だ。
オースドスクールな農法なのは
「便利さを求めたらきりがない」から。
別日。
工房から車で20分の公民館。
地元物産店イベントに春生夫妻は出店。
お客でにぎわう会場。
工房にノートPCを持ち込んでネット販売もしてる。
2016年8月
工房は50度を超える。
春生、汗だく。
1日3㎏痩せるという。
「自分は呑み込みが遅いんで、人の何倍も努力しないと」
今年の休日はまだ2日だけ。
休めたら安室奈美恵のコンサートに行きたい、そう。
ここで魚をさばくときに使う出刃包丁の修理を
春生に任せた。
でも出来上がりは「今一つ」だった。
が、主人は今後も頼み続けるつもりだ。
それが職人を育てることだから。
別日の夜。春生の自宅。資料を読み込む。
鍛冶の勉強を怠らない春生。
本土。大村市にある長崎県工業技術センター。
春生、自分の刃を精密検査機で検査してもらう。
これで刃の密度や硬さがデータとしてわかる。
勉強の結果で試した刃は予想通りのデータが得られた。
岐宿町には3男の光一さんが桶づくりをしている。
「桶光」という屋号で一人黙々と木の桶を作る。
県内の大学を出て修業し独立。
桶の木を削る刃も兄が研ぐ。
竹を縦に割る包丁。
細かく裂いて行って竹ひごにする。
竹は桶のタガになる。
2016年10月。実家の稲刈りは家族総出で手伝う。
もちろん手刈り。鎌で一束づつ刈っていく。
春生が鍛冶に目覚めたのはある本を読んだこと。
野鍛冶の本だった。
感動して著者の横山氏に直接会いに行った。
牡蠣打ち＝岩に張り付いた牡蠣をこそげとる、ピッケルに
似た漁具。を研いで直す春生。
2017年3月。
島民の別れの月。
福江港ターミナルでは島を出る子供を見送る風景が。
春生、父の炭焼きを手伝う。
馬1頭、牛1頭を飼育。
今年も牛で耕す。農具のハンドリングに大変そうな父。
2017年4月。国境離島進歩法ができて
離島活性化が考慮されるようになる。
離島への運賃補助などがなされる模様。
この日の春生は三又鍬の直し。
グラインダーで削り、ピッカピカに。
これは、夫が他界したばかりの妻が持ち込んだもの。
家庭菜園で使うという。
4月半ば。
福江港の桟橋に両親が出迎える。
3男・光一の妻が実家近くで出産して戻ってきたのだ。
長男・勝佳くん。
光一、桶に合わせて丸く削る刃物「セン」の研ぎを兄に依頼。
セン自体が湾曲した刃物。
春生、初めての研ぎに何度もチャレンジを繰り返す。
熱しては機械で叩く。
5日間かけて仕上げ、弟のところへ持っていく。
光一、桶に当てて試してみるがしっくりこない。
刃の裏も削らないと木に入んないことが判明、やりなおしに。
2015年のFNS大賞も五島の家族だったな。
今回も悪くない出来。
刀鍛冶をキッチリ見せるところ、
家と職場を繋ぐ田んぼの1本道描写、
腕は未熟だけどあえて包丁を頼む客の存在。
でも父の人生設計に興味が移行しちゃう。
CXノンフィクの「百姓家族」成功版か。
長男に医者を継がせ、
次男は島の鍛冶屋、
3男は島の桶屋とは。
余りに盤石な世代継承っぷり。
父の策士力の発露なのか、偶然なのか。
長女、4男には何をさせたのか気になる。
3男もあれで食っていけるのか付け加えて欲しいのと、
父の子育て論にに迫ってくれていたら。
2017年10月6日 放送
「OUT OF BOUNDS （アウトオブバウンズ）」
“誰も見たことがない、誰もやろうとしたことがないことをやる”
そう話すのは、ニューヨーク・ブルックリン在住の画家・山口歴。絵具の筆跡を貼り合わせる
「カットアンドペースト」という手法を用いて、創作活動を行なっている。
アメリカを代表するストリートブランド「STUSSY」や「ALIFE」とのコラボレーションや、
“香港のタイムズスクエア”と称される「SOGO Hong Kong」の30周年記念アーティストに選出され、
ビルボードを飾るなど世界的に活躍の場を広げている。
その活躍は日本のカルチャー誌にもこぞって特集され、個展を開けば、100万円以上の作品が
すぐに売れるほどの人気ぶりだ。しかし、ここにたどり着くまでの道のりは、決して順風満帆の
ものではなかった。
“背水の陣”で臨んだ渡米から10年。
「ぶっ飛ばして違う領域に行く」
その作品に込めた思いとは。創作の裏側、その原点にカメラが迫る。
ディレクター：豊田和真（TBSテレビ報道局）
山口歴(めくる)33歳。
中川家弟をシュッとさせてひげもじゃにしたような男。
NY・ブロンクス。アトリエが多数集まる3階建てビルの一室。。
242号室。10畳のワンルーム。床は夥しい絵の具の飛沫で超汚い。
3年前にここに移ってきた。
音楽を大音量でかけつつ、
絵の具を床に垂らす。あるいは絞り落とす、投げ落とす。
偶然できた絵の具の汚れに白い絵の具の筆で流し描きを加える。
絵の具の色とフォルムと偶然性のアンサンブルな抽象画？
キャンバスは必要ない。
もう透明シートに描いて何枚も重ねたり(CUT&PASTE)、
フォルム重視で作品はオブジェ化させたりしてる。
ファッションブランドRAG&BONE、そごう香港から内装＆デザインオファーを
受けるまでに注目されている。
1984年東京生まれ
両親はデザイナー。父・泰三さんはキャップ＋グラサン＋Tシャツ姿
母・八千代さんは服飾デザイナー？
子供のころは絵をよく描いていたが、
高校で辞めてしまう。「やんちゃ」な高校生活を謳歌。
でも母に連れていかれた展覧会でゴッホのひまわりの実物を見て
覚醒。
本物の絵の、絵の具の盛り上がりに感動した。
即絵画教室に通い始めた。
美大に進もうと夏期講習を受けたが、ほかの生徒の
レベルの高さに愕然。
東京藝大？に4度チャレンジするも断念。
23でNYに渡った
アシスタントアーティストが入るアトリエで修行生活。
1か月間、日本に帰る奴のアトリエをつかえることになった。
養生のため部屋全面にシートを張り巡らせた。
床に絵の具をこぼしてしばらくしたら絵の具単体できれいに
はがれるのを発見。
これで作品制作のスタイルが確立した。
初期の絵はポートレイトを絵の具で汚す絵を描いていた。
4年目で共同開催ながら個展をやれた。
すると初日で全部売れた。
自分の空の雲が失せた気分だった。藝大コンプも消えた。
今の山口には日本人の弟子がいる。
西伶(ゆ・れい)23歳。山口を慕ってNYに押しかけてきた青年だ。
「師匠はエネルギッシュで誰もやってないことをしてる」と崇拝。
山口は番組をブルックリンに案内する。
ほとんどの建物には巨大なグラフィティが描かれている。
山口のオキニはメキシコ人アーティスト、ブッシュウイックの絵だ。
工場の壁に鷲の巨大な絵。
「でかいのはいいっすねー」と山口。
２LDKで二人暮らし。
アートで食べていけるようになって2年目。
夕食はパスタを自炊。
「速水もこみちとは小中一緒っす。
かぎっ子仲間でした」
カルボナーラと缶ビールで完成。
福岡の合同展「UNION SODA」
江口寿史風女子イラストの
グラフィティアーティストのKYNE(キネ)との
オープン日にはビデオチャットでNYの山口に報告。
オープン5分後で絵が売れた。
高価な山口の作品も5つ販売。
100枚のコラボイラストは完売した。
ギャラリー内にはDJブースが。
ヘッドフォンして選曲してるのは・・・
なんと山口の父！・・・若ぇな、親父・・。
当然母も一緒に来場。
作品一つに1週間はかける。
次の個展用に4つの新作オファーが来てる。
作っては送るの繰り返し生活だ。
1か月後、下北沢のギャラリーでも個展開催。
「QUIET NOISE ARTS ＆ BREAK」
青い奴(オブジェ)がお客やスタッフに好評。
盛況な客入り。
山口、母からの手紙を番組に披露。
「めぐ、ガンバッテネ」
「今を大切にして」
「感謝して生きて」
と横溢する母の息子愛が・・。
「まだ故郷に錦を飾れるまでにはいってないので
がんばります」と腕に絵の具の汚れをつけつつ語る山口。
2017年7月。東京・表参道のナイキのショップ、
NIKE KICKS LOUNGEから内装(ウオールアート)デザイン仕事が完成。
今日も山口は絵の具を垂らす。
「やべえの出来た！」
一番知りたいのは
最初の個展を開けるまでのストラグルっぷりなんだけど。
そこが薄くて、ただのプロモ番組と変わらない出来に。
それなら誰でも撮れるじゃん。
”視聴者の誰もが観たことがある、Dの誰もがやっていることをやる”のは
いいのか？
Dが山口の影響を僅かでも演出に反映させればいいのに。
見どころは横溢する両親の愛、か。
2017年10月8日放送 ＃1740
「なぜ、剣太は死んだ ～両親が挑む国家賠償法の壁～」
制作：大分朝日放送
内容紹介>>93
内容要約
2009年8月22日。大分県南西部の竹田市。
大分県立竹田高校の武道場。午後1時。真夏日だった。
剣道部の練習中、主将の工藤剣太君17歳が
熱中症でフラフラになった。
それを単なる無気力、サボりととらえた顧問教師は
彼に10回の往復ビンタを浴びせる。
ほどなく倒れて意識を失う。
ようやく救急車で運ばれたものの、
7時間後に病院で死亡。
搬送時に顧問から電話連絡があり、両親は
病院に駆け付けた。顧問はきつい練習はしてなかったのだが、と言っていた。
母が遅れて来た時、息子は痙攣していた。肩を父が押さえてる状態。
死因は「熱中症による多臓器不全」だった。
彼の両親、酪農業の
父・英士さん
母・奈美さんはこの死に到底納得できなかった。
両親は自ら当時の生徒たちに聞き取り調査を開始。
「朦朧としていた剣太に顧問が平手打ちしてた」
剣太の弟、風音(かざと)君も現場にいた。
「往復ビンタ10発くらってた」
練習開始から2時間後試合中の対戦相手の声に反応しなくなった剣太君
構えの竹刀の角度が落ちたことにも気づかない。
それを無気力ととらえた顧問は蹴りを一発見舞わせる。
さらにビンタされ壁に倒れ込む。
顧問は彼にまたがって往復ビンタ10発。
起き上がらないので、水分を取らせ、扇風機に当てさせた。
すぐにおう吐し意識がないので救急車を呼んだ。
2009年12月、県の教育委員会は調査委員会を立ち上げた
4か月後に調査結果を公表。
体罰はあったとして
顧問に停職6か月、
副顧問に制止しなかった落ち度があるとして停職2か月の処分だった。
顧問は全国大会への出場実績がある指導には定評があった。
彼の教え子だった元生徒は「感情優先のキレやすいタイプじゃない。
むしろ冷静で、生徒の自主性を重んじる姿勢」と擁護する。
2015年度の小中の体罰報告は662件。
うち3割が部活中のもの。
1999年には兵庫でラグビー部員が熱中症で死亡、
2003年には東京でバレーボール女子部員が死亡する事故が起きている。
2010年2月には両親は「剣太の会」を立ち上げ講演活動を始める。
一か月後、明らかに顧問の体罰が死の原因なのに処分が軽すぎる、と、
両親は顧問、副顧問、県、病院の治療が不十分だったとして経営責任者の
豊後大野市を民事で訴えた。8600万の賠償請求。
同時に顧問、副顧問を刑事告訴した。
高校卒業式に遺影で参加する両親。
2010年4月、大分地裁の公判で顧問はこう証言した。
「ビンタは気付けのため。剣太君の消極的な態度は演技だと思っていた」
公判は17回に及んだ。
民事判決は県と市に4600万の賠償を命じた。顧問らへの賠償命令はなし。
国家賠償法は事実上民事裁判でも適用されている。
公務員本人への賠償請求はできず、代わりに国や自治体が賠償することに
なってしまっている。
1978年の最高裁判決がお手本化してる状況。
国や自治体が改めて公務員個人に賠償金の負担を求める制度があるが
過去一度も実行されたことはない。
両親は控訴した。
法律を変えるための署名4万筆も高裁に提出。
しかし高裁、最高裁ともに地裁判決支持で控訴棄却の結果に。
そこで両親は戦法を変えた。
2015年12月、県に対し住民訴訟を起こした。
県は顧問、副顧問に賠償金の負担請求をしろ、と。
この訴訟の判例は過去にない。
2016年9月8日、大分地裁は
顧問に100万円の負担をさせる判決。
しかし県が控訴した。
高裁では地裁判決支持で県の控訴棄却。
母そっくりの、弟の風音君、福岡で美容師をしてたが
実家の畜産業を継ぐことにした。
家の隣には一家の墓があるが、まだ両親は納骨していない。
仏壇横に剣太の等身大のパネルと、支援者から届いた沢山の献花が並ぶ和室で
両親は骨壺を抱え
「どっちかが死んだときに一緒に入れたい」
と番組に語るのだった。
感想
判決では病院の落ち度もあるのか。
公務員が賠償から守られすぎなのは変えないと。
刑事司法にかかわる公務員は特に。
両親がここまで頑ななのは
事件後の顧問の対応不備もあったのか？
元教え子の顧問評価で、顧問像が大きくフラット化してる。
顧問側の対応もしっかり描かないとこれだけの素材では
視聴者は判断できないな。
2017年10月8日(日) 25:00～ 60分 今年40本目 ＃2395
「９人も死んでしまった...トモダチ作戦で頑張ってくれた
若き米兵らが原発事故の放射能で被曝し健康を害したとして
４００人超が裁判を起こしている事をあなたは知っていますか？」
「トモダチ作戦と放射能 水兵たちはなぜ死んだのか？（仮）」
制作：日テレ
福島第一原発の事故。汚染されたのは東日本の陸上だけでは
なかった。実は、放射性物質の約８割は太平洋上に流れ込んで
いたという。そして東北沖で"トモダチ作戦"として支援活動
していたのが米空母ロナルドレーガン。当時、艦内では放射能
アラームが鳴り響いていた。乗組員の兵士らは今、続々と
放射能による健康被害を訴え死者は７人に。そして米兵ら
１００人以上が東電などを訴えている。空母で一体何が
あったのか？
【制作：日本テレビ】
2011年の3.11の震災直後から、米軍海兵隊は
韓国沖を巡航していた戦艦25隻を急きょ三陸沖に向かわせた。
被災者に物資を届ける等の救護活動「トモダチ作戦」が実行された。
総勢1万7000人の米兵が参加。4月末まで継続された。
米海軍の空母ロナルドレーガン(乗員5000人)が中心となった。
飲料水、食糧、衣料品ほか3000トンをヘリ輸送で被災者に配った。
しかし、この作業で多くの米兵が深刻な被ばくをした。
福島原発事故で放出された放射性物質の8割は海に拡散した。
後遺症により、現在までに米兵9人(男6人、女3人)が死んでいる。
米兵(元米兵含む)402人はアメリカで東京電力を提訴した。
米兵は任務中の被害で国や軍を訴えることはできない決まりだ。
よって、東電が迅速にメルトダウンを公表しなかったために
被爆した、としてその責任を問う形となった。
被爆後6年半の間に死亡した9人(うち女性3人)
死因は骨膜肉腫、白血病、癌だ。
セオドア・ホルコム
ドナルド・デリンジャー
ジャス・ドッドソン(脳腫瘍で。2歳)
メルビン・チャンバーレイン
ブレンダ・ドーニング
ダニエル・ラッキー
ジャシー・レディ
ルビィー・べレス
チャーリーマージン・アテラド
2017年6月、倉澤治雄＋番組は原告団の9人に
サンフランシスコでインタビューをした。
彼らはこのために全米から駆け付けてくれた。
胸と両腕にタトゥー。甲板(屋外)で1日中勤務。
下痢、おもらし、腹痛、下血等、さまざまな後遺症
2、海軍兵の白人男性、ダニエル・ヘアー(20代)
レーガン乗員。
脊椎癒着、ポリープ、体力減少等、さまざまな後遺症
3、元海軍大尉の白人男性、スティーブ・シモンズ(40代)
レーガンの甲板と直下の部屋で艦載機の統括士官だった。
両足切断、余命宣告
4、その妻のサマー(トモダチ作戦には無関与)
5、海兵隊員の白人男性、ネイザン・ピエクトウスキー(30代)
海兵隊の強襲揚陸艦エセックスの乗員
白血病
6、軍属民間人の白人女性、セシリア・グティレス(40代)
給油船PECOS(ペコス)乗務員。
子宮摘出
7、海軍少佐の白人女性、ロリィ・コーディ(50代)
レーガンの甲板とその下の格納庫で支援物資の管理担当。
線維筋痛症、脱毛、性欲減退
8、海軍兵士の白人男性、ウィリアム・ゼラー(30代)
レーガン全体を行き来
神経痛、骨の異常等、さまざまな後遺症
9、海軍兵士の白人男性、チャド・ホールト(30代)
レーガン全体を行き来。
さまざまな後遺症
隊員が一列になってデッキブラシで甲板を石鹸で洗い流すだけ。
防護服など着ない。
壁を素手でモップで拭くだけの作業だった。
海兵隊員リンゼイ・クーパー(提訴時21歳)。
「まだ21なのに自分はもうすぐ死ぬんじゃないか、と感じた。
娘はまだ1歳半なのに。医療保険に入る金すらない。
今後の治療費のためにも提訴した」
海軍兵のダニエル。
「軍病院では遺伝病と診断されたが、
祖父母は病気ではないし、そんな病歴のある親族はいない。
リンゼイの提訴を知って自分も参加した。
彼女とは佐世保で一緒だった仲だから」
少佐のロリィ・コーディ。
「私は中佐に昇進したかったので提訴参加に躊躇した。
でも、水兵には助けが必要、と痛切に感じ、踏み切った」
提訴で原告団は5000億円規模の医療基金の設立を要求している。
5世代後もでの被爆疾患に対応できる基金だ。
死んでしまった海軍兵士のセオドア・ホルコムの被爆状況はこうだった。
同僚のレスリーはこう語る。
「ヘリの除染で汚染された塗料をはぎ取る作業を担当したことで被爆した。
除染した兵士は皆被爆した。彼の容態が悪化したのは除隊後で、
体調が急変し病院搬送した時、片肺は完全につぶれ、もう片肺は
3分の2がつぶれている状態だった。呼吸ができてなかった。
1か月後には骨膜肉腫を併発した。
彼には8歳の娘がいたが、末期の姿を見せたくなかったので
娘に会わないまま3年前に死亡した。私が彼の代わりに訴訟を引き継いでいる」
「プルームを無事通過した」ことにされたし、
「隊員の被爆状況を再検査したが特に問題はなかった」とも。
この再検査はパイロットのみだった。
「4843人の調査で931人に呼吸障害は出ていたものの
被爆は小さく、全体としては影響なし」の結論だった。
番組はレーガンの航海日誌から航路とSPEEDIデータ、
隊員の証言等を照らし合わせる。
彼ら兵士の疾患は被爆によるものなのか？
12日14時。
「エンジン全開のフルスピードでレーガンは三陸沖へ向かっていた」
とゼラーは証言。
12日15時半、福島の1号機が爆発。
もうすでに炉心はメルトダウンしていたのだが
東電は「炉心損傷」と言い換え・ごまかしをし続け、この事実を5月まで隠した。
12日深夜、レーガンは三陸沖180㎞を航行中。
艦長が艦内放送で原発事故を乗員に放送。
13日朝、海上に夥しい数の家屋、おもちゃ、車、船の残骸が漂流しているのを発見。
13日8時。福島の3号機をベント。大量の放射性物質がまき散らされた。
セシウム
プルトニウム
ストロンチウム
キュリウム
テルル
イットリウム
モリブテン
バリウム
プラセオジム
アンチモン
ネオジム
ネプツニウム
セリウム
ジルコニウム
キセノン
ルテニウム(東電HPより)
汚染された水を飲めば消化器から被爆する。
汚染された水を飲むと消化器全体が被ばくし、下痢になる。
13日日中、リンゼイは甲板で作業してた。
「雪が降っていて寒かった。ジェット機は離着陸していなかったが、
熱い風を感じた。血の味、アルミホイルを噛んだような味を感じた」
シモンズやコーディ「金属の味」「頭痛もした」
ダニエル「銅の味、血の味」
と屋外作業をしていたほかの隊員も証言する。
この味は広島原爆投下のB-29パイロットも、
1979年スリーマイル事故の住人も、
飯館村の住人も言っている。
この味の理由は現在も解明されてない。
レーガンが放射能を検知したのが13日の12～15時。報告書にも明記。
SPEEDIの放射能予測拡散域とレーガンの位置が初めて重なった。
がまだこの時点でレーガンはSPEEDIのデータを入手してない。
自前の検知結果直後にレーガンは隊員への被ばく検査を開始した。
艦先端の錨を出し入れする部屋で、甲板の作業員全員を対象に
サーベイが開始された。
携帯型ガイガーカウンターで全身スキャン。
この日の深夜に兵士自身が撮影した動画がある。
錨をつなぐ鎖が横たわる部屋。
音が鳴った衣服や靴を脱ぎ捨て廃棄。
大きく鳴った皮膚の部分を布でこすりおとした。
床には廃棄物の袋の小山。
その模様を撮影する兵士の声「どうせ死ぬなら記録しとこう」
「当時はそんな状況を笑ってみてた。
深刻に受け止めていなかった」と語る。
日本からSPEEDIのデータがレーガンにもたらされたのは
3月14日の13時。
レーガンはそのデータを受けて、放射能拡散域(プルーム)を
避けて航行しようとしたが、逃げる場所はなかった。
最後にはどうでもよくなってプルーム内を右往左往。
「(放射能プルームへの突入で)レーガンの水と換気システムが
やられたのでレーガンは海上を逃げ回った」とダニエル。
レーガンの飲み水は海水をろ過したもの。
海からの取水が禁止されたが、それは短時間だけで
その後は取水しまくっていた。
隊員はこの水で作った料理を食べたし、シャワーを浴びた。
15日夜に艦内放送があった。
「艦長だ。原発はメルトダウンしてる。放射能で水が汚染されている
シャワーを浴びるな、と。でももうシャワーを浴びちゃってるし、
水を飲んでた隊員が多数いた。」とはゼラー、チャド。
しかし水を一切使わないわけにはいかない。
その3日後、再び水を海から取水することに。
艦内の空調システムも同様だった。
夜中の幹部オフィスからは「俺たち、もうおしまいだ！」の絶叫が聞こえた。
原発事故の情報収集をしていた仲間は
「メルトと気が付くまで2日間水を飲んじまった！」
「東電はただの火災と言っていたのにメルトダウンじゃねえか！」
と愚痴っていた。
「汚染されたとする水のサンプルを再検査したが
放射能は検出されていない」と書かれている・・。
被爆した隊員に本来配られるべき安定ヨウ素剤も全く
配布されなかった。
チャドはヨウ素剤支給記録にサインを強要されたが拒否。
当然薬ももらえずじまい。
リンゼイはサインしたけどもらえなかった。
記録ペーパー1枚が、軍が被ばくした隊員に対し唯一したことになった。
ダニエルは上司から「さっさとサインしろ」と言われサインしたが
もらえず。
こんないい加減なことが本当にあったのか？
番組はこの事実をレーガンの母港である、米軍横須賀基地に確認するも取材拒否。
レーガンに同乗していた自衛隊員、海将補の岩崎英俊の自衛隊にも
確認したが取材拒否。
隊員たちへの健康被害は徐々に、あるいは急に表れた。
リンゼイは甲板作業後すぐに
「下痢、煩瑣なおもらし、腹痛、下血、
ジャージをまくっていたので腕の皮膚が焼けるような痛みが出た。
触ると痛い」
ダニエル「3日目から手首から肘までパンパンに5倍に膨れた。
痛みはなかった。
そのあと、脊椎癒着で骨が一日中痛い。
腸にポリープ、肛門から出血、
すべて原因不明と診断された。
1ブロック歩くと疲れでヘロヘロになるようになった。」
体を丸めて耐えた。」
ゼラー「神経痛が一日中続く。肩の骨が増殖しだした。
あごの骨もやられ、歯は歯茎にただくっついてる状態。
去年、病院から帰ると家について2分で失神、39度の熱。
思わず電話で母にサヨナラを告げた」
コーディー(甲板と格納庫で作業)、
「髪や眉が脱毛。2013年に眉は1本もなくなったので描いてる。
2016年に線維筋痛症と診断。嚥下力が悪化。ものを飲み込みづらい。
笑ったりせき込むと胸の奥が痛い。
下血、切迫性尿失禁、痛みで性欲がなくなった。
以前はお盛んだったのに・・。」
チャド「医者からはどこも悪くない、と診断され続けた。
でも仲間は、
消化器疾患
歩けない
動けない
関節痛
息苦しい
胸が苦しい、と言う。
それは俺も一緒だった。
子供と一緒に楽しく暮らす機会を奪われた。
以前と同じ状態には戻らない。
すぐへたり込んでしまう」
ゼラー「仲間も5～6つの症状が一致する」
チャド「でも周りにはだらけてる、怠けているように見える」
放射能被爆に詳しい名取晴彦に症状と被爆の因果関係を問う。
結論から言うと裁判で因果関係は認められないのでは、
というもの。
ゼラー「レーガン仲間の2人とも子供ができない。
生殖能力がないと診断された。
トモダチ作戦参加の隊員夫妻に生まれた子供が脳腫瘍で
死んだケースもある。
自分も子供を作るのが怖い。もしも影響が出たら・・。」
死んだオルコムの骨膜肉腫も因果関係を証明できないままだ。
リンゼイ「被爆の1週間後に髪は薄くなった」
セシリア「被爆直後から髪抜けた」
被爆の一般知見では
3シーベルトの被爆で脱毛するが因果関係の証明はきわめて困難だ。
海兵隊の強襲揚陸艦エセックスの乗員でトモダチ作戦参加の白人男性、
ネイザン・ピエクトゥスキーは右目瞼が少し腫れている。
「1年半後に体重減少。寝汗、倦怠感、目が見えなくなった。
血液検査で白血球が33万6000。平均値は1～2万なのに。
幹細胞移植手術を受けた。現在は様子見中」
彼は急性骨髄性白血病と診断され、被爆の影響と認定された。
セシリア・グティレス。
「被爆直後から生理で異常出血、
数か月後には下船して入院、
医者は病気の原因の説明をしてくれない。
細胞の異常で痛みと出血が止められないので
子宮摘出するしかない、と言われて同意するしかなかった。
もう子供も産めなくなった・・」
さらにEDTA重金属除去治療を受けた。
鉛
アルミニウム
セシウム
ガトリニウム
タリウム
錫
ウラニウム
が含まれる食べ物を食べた疑いが濃厚。
診断書には被爆と重金属によるもの、と明記されている。
海軍大尉(元)の車椅子の白人男性、スティーブ・シモンズさん
「被爆後8か月で症状が出た。基地への運転中にいきなり失神。
気分が悪い。夜は寝汗、シャワーでは大量脱毛。」
妻のサマーさんは元従軍ヘリの看護師だ
「シャワー後の夫の腕の毛がごっそり抜けました。
私も癌を経験しているから被爆の後遺症はよくわかります。
発熱
胃腸障害
体毛消失
これらはすべて被爆の症状です。
夫は2012年1月に自立歩行もできなくなりました」
スティーブ「2017年3月23日、両足が紫色になり氷のように冷たくなった。
足の治療はもう無駄、敗血症になるから切れ、と医者に言われた」
放射能による神経障害および筋肉疾患が原因、と診断されたが、
軍医は被爆の後遺症とは決して認めなかった。
2014年、強制的に医療退役、すぐに余命宣告を受ける。
スティーブは延命治療へのサインを拒否。
インタビュー中も激しい痛みに耐える。
サマー「軽く触っても激痛なので、痛がらない触り方を探る毎日。
SEXも痛がらない方法でしかできない」
今回の企画＆取材担当・倉澤治雄は
「記録するためにも、両足の傷口を見せてくれ」と切り出す。
スティーブ、「すべてを伝えるために来たのだからなんでもしますよ」
両足の布カバーを外して見せるスティーブ。
膝上からない両足。
それでも大きくさらさないようにしてるスティーブだった・・。
原告団の黒人弁護士、チャールズ・ボナー氏。
事務所にはTEPCOと書かれた箱が。中には大量の資料が。
「兵士は軍や国をを訴えることができません」
「だから東電を訴えました。裁判をアメリカ国内でやれれば」
「被告は飛行機搭乗時の被爆と同程度と主張してますが
内部被ばくを無視してます。専門家の意見書を提出済みです
我々は完全な勝利を確信しています」と自信だけはある発言
日本での裁判と訴えの却下を求めている。
この件で東電を取材するが「裁判で明らかにする」と取材拒否。
提訴から5年目の2017年8月31日、審議しているのはサンディアゴ連邦裁判所。
大きな動きがあったというが？
辣腕？白人弁護士のジョン・エドワーズも原告団に参加したのだ。
「アメリカでの裁判になればディスカバリープロセスが使えます
東電が隠ぺいしている事実を強制的に開示させることができます。
それは日本の利益にもなることです」と、この男も自信満々だ。
海軍大尉のスティーブは生命保険に入れない。
「軍の任務中に起きた傷害のせいで入れないのです。
だからこそ提訴で財政的安定を担保したいのです」
ダニエルは息子と過ごせないことへの賠償を強く求め続ける。
「たぶん私は健康だった場合より数年早く死ぬことになるでしょう」
息子との写真が映る。
スティーブ「(アメリカも日本も結局は)同じ船に乗っているんですよ・・。」
セシリア「私のすべての症状の悪化状況は公開しています。ぜひ見てもらいたい」
2017年9月、セシリアの顔は麻痺が進行しゆがんだ顔に。左目はほぼ失明した。
日本で知られてない事実を報道した姿勢はいい。
米軍が日本人にした沖縄での狼藉の賠償はしない癖に
被爆の被害は自分の国の判決で賠償を取ろうとする
姿勢に違和感があるが。その辺の説明までは60分では
入らないか。
WIKIより引用。
「倉澤 治雄（くらさわ はるお、1952年- ）は
科学ジャーナリスト。元日本テレビ報道局解説主幹。」
日テレOBなのね。
新人記者の未熟な出来を見せられるくらいなら
熟年以上のフリージャーナリストと共同で
制作すべきだな。
これはそもそも「泡沫」訴訟に終わるのか、
両者がアメリカ、日本で裁判させようとする法廷戦略の
構造まで描けていたら。これも尺オーバーになるけど。
でも本筋の構成は少し散漫でもう少し整理できる。
放射能の専門家、名取晴彦のコメントがダラダラ要領を得ず冗長。
ナレでスパっと説明するだけでいい。
現在の症状がわかりにくい隊員もいるし。
米軍が本当に彼ら400人を切り捨てたのかをもっと強調したほうがいい。
日本の自衛隊員もこれを見て何を思うか。
米軍でも現場の兵隊は所詮消耗品。もの扱い。
どうなろうが知ったこっちゃない。
広島原爆での米軍サーベイデータ、
太平洋原発実験も自軍末端には何も生かされない事実。
それらを提示しただけでもこの番組の意義は高い。
2017年10月15日(日) 25:10～ 30分 今年41本目 ＃2396
「泥なんかに負けんばい！～九州豪雨 被災地の６人家族～」
制作：福岡放送
福岡・朝倉市の避難所で出会った６人家族。
７月の九州北部豪雨で、３年前に建てたばかりの自宅を
失いました。家族の大切な思い出のほとんどが、泥水に
流されてしまった一方で、残ったのは多額のローン...。
生活再建の見通しも立たず、慣れない避難所生活で体調を
崩す娘たち。それを見た父親は誓います『もう一度一から
やり直す！』。日常を突然奪われ、傷つきながらも前を
向く一家の物語です。 「泥なんかに負けんばい！」
内容要約
2017年7月5日、福岡県朝倉市を襲った超集中豪雨
「九州北部豪雨」。1400家屋に被害、37人死亡、4人不明。
朝倉市、杷木古賀地区に3階建ての新築を3年前に建てたばかりの
石井さん一家6人。屋根にはソーラーシステム完備。
父・健一朗さん44歳。建設業。
母・美香さん44歳。事務の仕事。
長男・丈一朗君20歳。工場勤務。
長女・星(あかり)ちゃん18歳。
次女・月(ひかり)ちゃん15歳。
3女・陽(みなみ)ちゃん12歳小6。
父が空手有段者なので3人の娘は空手を習う。
7月5日午後5時、自宅前の小川は、すごい濁流に変貌。
長男が2階からスマホで撮った動画が残る。
濁流は家の前に押し寄せてる。
母は職場から避難所に
長女、次女は親せき宅に避難してて不在。
「これ、やばくね？助け呼んだほうがよくね？」とビビる長男の声。
「こわ～い」と3女の声。
結局、家の1階部分、腰の高さまで泥水が侵入し、全部泥まみれに。
1階正面のガレージには泥水で「水死」した軽トラ。
裏の壁も破壊され？て、大きな穴があく。
1階には次女と3女の部屋があった。
3女、オキニのセーターも泥水でやられて言葉もない。
トイレに飾っていた3女手作りの、家族の名が書かれたジグソーパズルは無事。
地区の被災者は125世帯、250人以上。
石井家は近くの杷木地域生涯学習センターの講堂で避難生活。
体育館のようなところに、6人分の8畳の畳敷きスペースが割り当てられただけ。
仕切りなどない。ほかの家族と一緒。
風呂は共同。トイレは臭い。
外のテントに洗濯機3台共同使用。
物干し台も共同。
「とにかく不便。トイレは臭いし」と母不満を愚痴る。
3女はトラウマで突然うずくまっちゃう。
2週間後の7月18日。高校再開。
次女登校。鞄と靴が流されたのでリュックとサンダルで。
長男と次女、家の泥掃除に。
この日は20人のボランティアが手伝ってくれた。
別日、朝。避難所から母出勤。父も仕事は休めない。
ジェイディと書かれた作業着。トラックで現場へ。
キャタピラトラックに乗り換え運転。
罹災証明書だ。
床上浸水で程度は「大規模破壊」と認定された。
基礎見舞い金が50万円。支給は2か月後の10月。
さらに自宅再建資金が程度により50～200万円でるが
支給は3か月後の11月。
未だ家のローンもあるのに。自分も設計に加わったマイホーム。
「一生に一度の買い物がこげんなってしもうて・・」父。
調査の結果、家は取り壊すしかない、との結論に。
しかし、取り壊し費用も、まして再建費用も
今の状態では出せない。
別日の朝。避難所。3人の娘、並んで就寝中
6人家族用の仮設住宅がないのでまだ避難所生活のまま。
3女元気なし。「もうここ嫌」
8月8日、両親は3女だけを夏休み中は大阪の親せき宅に預けることにした。
久留米駅で3女を見送る両親と2人の姉。
8月9日。大雨。両親病院へ。
次女がストレスからくる胃腸炎で入院してしまった。
調子が悪いのを黙っていたのだ。
8月13日
県のみなし仮設あっせんを受けてモダンな３LDK賃貸住宅への入居が決まった。
次女、3女も呼び戻した。楽しそうな家族5人。
でもここに居れるのは2年間だけだ。
別日。杷木地区の住民集会。
54世帯のうちほとんどが地元を離れるという。
無言の父。
石井家の周りは現在も泥だらけ、倒壊家屋もそのまま。
何の整地も進んでいない。
白髪が増えた？父「先立つ金がない・・」
長男は妹に部屋を譲るため一人暮らしを始めた。
長女は柔道の特待生として東京の大学に行くことが決まった。
次女は高校へ遠くなったが自転車通学。
3女も柔道に打ち込む。
もう終わり？まだ3か月しかたってないのか。
NNNドキュメント
2017年8月20日(日) 24:55～ 30分 今年33本目 ＃2388
「あの陸津波(おかつなみ)から命を守るには
～検証 7.5九州北部豪雨～」
制作：福岡放送
の発展形か。
テレメンタリー2017
2017年9月2日放送 深夜2:30～ ＃1735
「九州豪雨 あの時私は」
制作：九州朝日放送
が先か。
ここら辺は一家の取材競争に日テレ系が競り勝った？のか。
内容紹介にあるような父の決意は見られなかったんだが・・。
始終元気なさそうなんだよな、父。
病室で家族とじゃれあう次女の表情はいいね。
これはこれで避難生活の詳細が分かっていいけど、
まだ序盤なんで継続取材が必要だな。
2017年10月22日は
放送休止。
2017年10月29日(日) 25:25～ 30分 今年42本目 ＃2397
「私を見て ミナマタから世界へ 魂の叫び」
「苦しみは私たちだけでたくさん」と水銀被害を訴えてきた胎児性水俣病患者の
坂本しのぶさん（６１）。今夏国際的に水銀を規制する水俣条約が発効した。
４５年前しのぶさんは世界に水俣病を発信した。胎内で水銀被害を受けたその姿が
衝撃を与え水俣条約へとつながっていった。
世界では今も水銀による健康被害が続いている。「私を見て」「水俣をわすれないで」
と訴えるしのぶさんを通して終わらない水俣病と水銀被害の現実を伝える。
【制作：くまもと県民テレビ】
2017年11月5日(日) 24:24～ 30分 今年43本目 ＃2398
「プラス４℃の世界 ～信州発 地球温暖化への適応～（仮）」
温暖化で日本の平均気温は今世紀末には3～4度上昇すると予測されている。
標高が高い長野県は温暖化の影響を受けやすく、リンゴ産地の4割では
将来栽培が難しくなると言われる。諏訪の特産・天然寒天の生産は冬の
冷え込み不足で大きな影響を受け、ワイン用ブドウは酸度と糖度の
バランスが崩れはじめた。どうすれば味を維持できるか、生産者は知恵を絞る。
私たちは将来、どんな"暑さ"の中で生きることになるのだろう？
2017年11月12日(日) 25:05～ 30分 今年44本目 ＃2399
「駅伝ガールズ 雑草集団１０年のキセキ（仮）」
松山大学女子駅伝部。高校から名をはせたエリート選手はいない、雑草集団。
それでも、目指したのは「駅伝日本一」。夏には５０日間にもおよぶ
「日本一長い合宿」、ただ、ひたすらに、まっすぐに、カッコ悪く頑張る
田舎の女子大生。「こつこつ、丁寧に練習すれば、名門校に負けずに戦える。」
ときに涙し、ときに笑い、自分を信じ、仲間を信じて... そして2016年、
ついに...。青春の４年間をかける「駅伝ガールズ」、１０年の物語。
10月14日（土）27時55分～28時50分
#1725
「生まり島ぬ言葉忘ね 国忘ゆん」
ハワイに暮らすエリック和多さんは、沖縄移民の子孫でハワイの地で沖縄文化の継承に
力を注いでいます。
今年3月、沖縄独自の言語「しまくとぅば」の継承に取り組む沖縄ハンズオンNPOが
エリックさんの招きを受けて、ハワイで「しまくとぅば創作劇」を披露しました。
高校生の玉城臣之輔君が演じるのは72年前、敵国の兵士として故郷・沖縄の地を
踏んだ一人の日系兵士でした。異国へ渡った移民の子孫たちが沖縄に寄せる思い。
故郷の言葉を守る為に今と向き合う若者たちの奮闘を描きます。
「言葉が無くなると文化が無くなる」。沖縄からハワイに渡った移民の子孫、
県系4世のエリック和多さんは訴えます。彼が懸念するのは沖縄の言葉
「しまくとぅば」の著しい衰退です。「方言」や「ウチナーグチ」と言われる
独自の言葉は、今や県民の3人に一人が「わからない」といいます。
日系人の中で沖縄にルーツを持つ人々を「沖縄県系人」と呼ぶエリックさんは、
ハワイで県系人の仲間と共に沖縄文化の継承に取り組む中で、故郷の言葉が
衰退していく現状を知り、復興を目指しています。
「ハワイアンと同じ」とエリックさんが訴えるのは、ハワイもアメリカによる
武力統合によって文化が抑圧された歴史があるからです。
世界のウチナーンチュ（沖縄語で“沖縄の人”を意味する）大会に参加した
県系人の子孫たち、自分達と同世代の彼らから取材中に「なぜ沖縄の言葉を話さないのか」、
「沖縄の事を知らない若い人が多い」と言われることがありました。
我々も沖縄の言葉を聞いたり話したりすることができない世代であり、
「方言よりも標準語を」と言われることが多かったため、これまでは気にすることも
ありませんでした。
「なぜ県系人は沖縄の言葉や文化にそこまで思いを込めるのか」。取材のきっかけは
彼らへの興味でした。
でした。小学生から大学生のメンバーが在籍、「しまくとぅば」を学んでいます。
エリックさんは沖縄ハンズオンNPOの若者たちをハワイに招待し、県系人の勉強会で
「しまくとぅば創作劇」を披露してほしいと依頼しました。このメンバーの一人が
高校生の玉城臣之輔君です。生き生きとした演技や唄、そして懸命に「しまくとぅば」
で言葉をつむごうとしている彼の姿にひかれました。
玉城君がハワイ公演で演じたのは「比嘉武二郎」という青年です。ハワイ生まれ、
県系2世の比嘉は通訳兵として沖縄戦に従軍しました。2歳から16歳までを沖縄で
過ごした彼は、アメリカ兵となって親戚や友人が暮らす沖縄に向かいました。
「生まれ故郷が見えて、涙を流しながら甲板に立っていた」。戦後70年を前に
沖縄を訪れた彼は、当時の様子をこう語りました。壕の中でおびえる沖縄の住民に
投降を促す比嘉。少しでも安心させたいと彼は「しまくとぅば」で呼びかけました。
「んじてぃきみそーれー（出てきてください）」と。沖縄戦で多くの住民を言葉で
救った比嘉武二郎、それを演じる沖縄の高校生。言葉を受け継ごうと奮闘する人々を
追いました。
最初の移民が沖縄を出て100年あまり、今やハワイの日系社会の多数を占める沖縄県系人
たちは、世代が変わっても故郷に思いを寄せます。番組ではハワイの県系人と
沖縄の若者の交流を軸に、沖縄の言葉がたどった歴史的背景に迫ります。
沖縄の人・ウチナーンチュにとって「しまくとぅば」はどんな存在だったのでしょうか。
故郷の言葉を守るとはどういうことなのでしょうか。沖縄にいるだけでは気づきがたい
自分たちが生まれた島の文化について考えたいと思います。
ハワイの県系人とカチャーシーを踊る玉城臣之輔君
「タイトルの“生まり島ぬ言葉忘ね 国忘ゆん”とは、“生まれた島の言葉を忘れる事は
故郷を忘れる事だ”という沖縄のことわざ。海外で暮らす沖縄県系人への興味から
始まった取材で知り合ったアルゼンチンの県系人が帰国後にメールで送ってきた言葉です。
5年に一度開催される大会（ウチナーンチュ大会）を通じて感じたのは、世代を超えても
沖縄を想う人々と対照的に、地元の文化について知らない事が多い自分でした。
“外にいるから沖縄が分かる”とよく言われていますが、沖縄に生まれて沖縄で学び、
沖縄で働く自分にはあまり実感の無い言葉でした。
しかし取材した玉城君を含む沖縄ハンズオンNPOの若者たちは、日々自分たちの文化を
学ぼうと努力しています。彼らの中には自分のルーツに対するひたむきな探究心があり、
それが海外で暮らす県系人たちとつながる大きな絆となっています。
人にはそれぞれ大切に思う故郷があると思います。故郷には自分を育んできた歴史や
文化があります。番組を通して自分の故郷について考える機会になれば幸いです」
スタッフ
プロデューサー 山里孫存（沖縄テレビ）
末吉教彦（沖縄テレビ）
ディレクター 具志堅洋太（沖縄テレビ）
構成 平良いずみ（沖縄テレビ）
具志堅洋太（沖縄テレビ）
ナレーター 仲宗根泉（HY）
撮影・編集 赤嶺一史（沖縄テレビ）
音声 宮平博基（沖縄テレビ）
テロップ 屋嘉比貴（のれんずプロ）
題字 田場珠翠
沖縄市。県立北谷高校の玉城臣之輔(しんのすけ)君は
島の言葉「しまくとぅば」を守っていこうとしている
意識の高い、奇特な青年。
杉村太蔵的な胡散臭いさわやかさを持つ。
公民館？の北谷交流センター。
しまくとぅば保存活動をしているNPO法人「沖縄ハンズオン」
の会合が。
代表は安慶名達也。
玉城君はここでしまくとぅばの演劇の稽古にいそしむ。
ハワイでは1898年にアメリカが武力でハワイを占領し
ハワイ語の使用も禁止した。
以降現地の言葉は急速に消滅していった。
1980年にはハワイ語をつかえる住民は2000人を切っていた。
しかし、現在ではハワイ語を使う学校も増え、
幼稚園から教えているまでになった。
沖縄でも戦後に日本語を強要する動きがあった。
1970年ごろ、日本語を奨励する一部の学校では
しまくとぅばを使った生徒に
首から方言札をぶら下げさせる罰を与えていた。
沖縄の住民はハワイに4万5000人が移住している。
移民船チャイナ号に乗って。
海外にいる沖縄人を「県系人」と呼ぶ。
那覇市では5年毎に世界に移住した県系人の集まり
ウチナーンチュ大会が開かれている。
長州力＋古田新太÷2といった風貌。
彼もしまくとぅば存続に尽力してる。
ホノルル郊外の公立カマカウイ学校。
ここはハワイ語使用に特化した学校だ。
エリックらはここで生徒に琉球舞踊を披露。
「琉球国のために何をしたらいいか、常に考えてくれ。」
と語るエリック。
ハワイで開催されたイベント「琉球アイデンティティカンファレンス2017」には
県系人の3世4世が多数参加、さまざまは催し物が行われる。
しまくとぅばでは「いみ」＝DREAMのこと。
沖縄の方言札＝DIALECT TAGの紹介。
歌や踊りの披露。等々。
エリックも小学校でハワイ語のハワイアンソングを教えたりしてる。
今回、エリックの誘いで、沖縄ハンズオンがハワイで
しまくとぅばの演劇等を披露することになった。
演目は比嘉武二郎(たけじろう)。
ハワイの県系人2世。戦争で敵国人とされ収容所入りを
避けるため、米軍に参戦、沖縄で住民の降伏を促すため
しまくとぅばで叫びまくった。
現在94歳でハワイで存命中だ。
玉城が比嘉役に決まり、演技の練習を重ねる。
そこで住民は抗議のハンストを決行。
米軍はハワイの県系人に説得を要請。
収容所の外で県系人が三線を弾くと、中から捕虜たちが出てきて
ハンストはおわったという。
「琉球音楽はただの音楽じゃない、体の一部なんだ」
子供に安易に日本語を教えてしまったことを後悔する琉球人。
玉城らはハワイに渡り、
300席はあるイベントスペースで演劇披露。
サプライズで比嘉本人も鑑賞。
足が悪く、来れないはずだったが自宅まで車でスタッフが
迎えに行って連れてきていた。
芝居終了後、比嘉と初対面し、涙を流す玉城。
ステージ手前にはおひねりのドル札が多数置かれていた。
感想
しまくとぅばと聞いて予想した以上の展開にならず、単調な印象。
全部の展開に先が読めちゃう。
比嘉武二郎やハワイの活動はいいが、
もはや、存続活動の紹介以上の撮れ高を見せてしかるべきでは。
Dの意識が低いから人を変えられない。
奇特な玉城君も親の影響が強いのかな？でもそこは描かれない。
ハワイ、沖縄の方言の弾圧っぷりをもっと入れないと。
これって結局「思想」の問題に行き着く。
行きつかないと人は変わらない。単なる言葉の利便性の枠外に出ない。
意義はあると思った人だけにしか広がらない。
そこを結局どうするかを考えられる人物が出てくるか、来ないかの話
を見たい。例えば、な。
10月28日（土）27時10分～28時5分
#1726
「一票のゆくえ」
2016年、政務活動費の不正受給が相次いで発覚した富山市議会。
不正の総額は4000万円を超え、自民党会派12人、民進党系会派二人の
あわせて14人の市議会議員が辞職に追い込まれました。
最初の不正発覚から8カ月が経った2017年4月。任期満了に伴う
市議会議員選挙が行われました。選挙は定数38に対し58人が出馬。
定数が20人を超えるのはおよそ50年ぶりです。かつてない不祥事を
経て行われる選挙に、出馬する候補者も様々。
不正に怒り、出馬を決めた新人候補…。
不正による辞職議員のなかで唯一立候補した元議員…。
不祥事発覚も辞職しなかったベテラン議員…。
立候補者たちは何を考え選挙に挑むのでしょうか。
前代未聞の不祥事を経て選ばれた38人の市議会議員、新生富山市議会に、
市民が託す“民意”とは…。“富山市のこれから”を決める選挙で
有権者34万4585人の“一票のゆくえ”をみつめます。
2016年、富山県では三つの地方議会で政務活動費の不正が相次いで発覚しました。
その中でも特に衝撃的だったのが、富山市議会でした。各報道機関の調査で、
市議会議員の不正が次々と発覚し、連日のように議員が会見で頭を下げては
辞職する事態が続きました。
これまでに発覚した不正の総額は4000万円を超え、14人が辞職しています。
富山県民にとって前代未聞の政治スキャンダルだったはずです。
取り巻く人々の視点を借りて、リアルな地方議員の姿や市民との距離感を
描くよう努めるとともに、市民から選ばれる立場にある議員が、逆に市民を
どう見ているのかという視点も多く取り入れました。
地方議員に期待する役割は誰しも同じではありませんし、そもそもこれだけの
不祥事があった後では、議員に期待をしていない人も少なくないと思います。
そうした感情が過去最低の投票率につながったのかもしれません。
「意中の候補に投票する」「投票に行かない」も、有権者の一人一人の考えで、
その結果が“市民の意思”＝“民意”となります。
その“民意”は、自分たちが住むまちの未来に他ならないことを改めて
考えてもらいたいと思います。
「富山市議会の政務活動費不正疑惑が浮上してまもなく、私の所属する
報道制作部は特別チームを編成して大量の関係書類に目を通すなどし、
結果、複数の議員の不正を見つけ出しました。そして、そうした一連の
不正問題の背景を考察するなどした特別番組をこれまでに2本放送してきました。
“一票のゆくえ”は一連の問題発覚後に放送する3本目の番組作品ですが、
それまでと大きく異なるのが“選挙”を舞台にしていることです。
前代未聞の不正で注目を集めた富山市議会に対し、市民の意思＝民意が
最も反映されるのが4年に1度の“選挙”で、議会と市民の距離が近くなる
タイミングです。
議会の不正問題が発覚したことで、議会が変わるだけでなく、市民も議会との
向き合い方を再考する契機になればと願っています」
スタッフ
制作統括 飯野宏之.
プロデューサー 堀田能州.
ディレクター 青嶋真広
木村涼子
構成 鍵谷真二.
ナレーター 野田圭一.
撮影 佐野潤一
波房恵樹
山下敏治
重原千尋
MA 葛誠司.
取材 柴田武志
多田惇一
美術 右近千代美
2017年10月15日放送 ＃1741
「あの日のりんご ～北朝鮮唯一の残留日本人～」
終戦からずっと北朝鮮で暮らしている日本人女性がいる。荒井琉璃子さん、
８４歳。残留日本人の多くが高齢化で亡くなる中、唯一、その存在を
知られているのが荒井さんだ。今回、特別に許可を得て単独取材を
行うことに成功。なぜ荒井さんは帰国できなかったのか。荒井さんの
運命を大きく分けたのは、“りんご”だった。現在は、息子と孫夫婦、
ひ孫の５人で暮らす荒井さん。「早く国交が正常化してほしい」。
国家間の争いに翻弄され続けた一人の女性の人生を追った。
ナレーター：河野多紀
制作：朝日放送
北朝鮮に32回の渡航実績を持つジャーナリストの
伊藤孝司氏。
2012年に北朝鮮ハムン市での日本人遺骨収集活動も
主導した。
彼の独自のコネクション駆使により、
北朝鮮地方都市での日本人妻たちへの取材が許可された。
これは極めてレアケースだ。
取材は2017年8月。
平壌には近代的な高層住宅が多数立ち並んでいた。
これらは国に奉仕する科学者家族のためのものという。
そこから車で5時間、日本海に面した咸興(ハムン)市。
1910年から朝鮮を植民地化した日本軍が
化学コンビナートを建設し、数万人の日本人が
働いていた工業都市だ。
6階建ての団地の一室を訪れた取材陣。
そこに息子、孫夫婦、ひ孫の2歳？の娘と一緒に暮らす
日本人老婆が荒井瑠璃子さん84歳だ。
朝鮮名はリ・ユグム。日本語は話せない。
1933年、京成(ソウル)生まれ。
幼いころに母と死別、以降は継母、鉄道員の父・よしのり、兄弟3人と
一緒に暮らした。
1944年、一家は仕事の関係で中国国境のフェリョンへ引っ越す。
そこで父、召集されて中国へ出兵。
別れ際、父は弟と私を強く抱きしめたのを今でも覚えている。
1945年8月9日のソ連軍侵攻で一家も南へ逃げる。
この時12歳。
途中、列車に乗れたが
ハムン駅で日本人は皆おろされ、
旅館や遊郭に押し込められた。
そこにはすでにソ連兵が牛耳っていた。
2万7000人いた日本人は飢え、寒さ、伝染病で
4か月間で9800人が死んだ。
当時を知る生き残りが豊橋市にいる。
久木村久さん82歳。ハムンで残留日本人として拘留？
されていた。
「皆がりがりにやせ細っていた。
2月に兄弟が栄養失調で死んだ。
何も食べてないのにすごい下痢をした。
おまるに便が山盛りに出て死んでいった。
1日でも早く日本に帰りたかった」
荒井もここで腹違いの弟、妹を亡くす。
継母が弟を、荒井が妹を背負って
遺体を埋めに行った。
今は公園となっている土地がその場所だった
ほかにもたくさんの遺体が集められて遺棄されていた
そのすきを見て埋葬した。
その隣にリンゴの木が実をつけていた。
継母はその木からリンゴを風呂敷二つ分もぎとり、
荒井ともう一人の弟、秀男に
「逃げる汽車賃にするから市場で売ってきて」
弟を探しに市場と住処だった旅館まで戻るが
見つからない。
市場で待ったが、現れないので泣いていた。
すると朝鮮人が声をかけてきた
「親いないのか」
「いない」と答えると
家に連れて行ってくれた。
そこには妻と二人の子供がいた
荒井はそこで白米と肉汁を食べさせてもらった。
翌日、市場に行くと弟と再会。
「夜どこにいた？」
「野宿してた」とうそをついた
「継母が売れなくても戻ってこい、と言ってる」
「りんごを全部売るから先に行け」
朝鮮人夫妻の厚遇が忘れられず、思わず言ってしまった。
弟は姉を何度も振り返りながら消えていった。
「このことは弟を思い出すので誰にも話したことはない」
と涙する荒井。
その後、194648年に正式な日本への引き揚げ事業が行われた
しかしその情報が朝鮮人家族に届かず、
荒井は帰れなかった。
1954年、日本赤十字が朝鮮赤十字に依頼し
まだ残る残留日本人の調査をしたことがあった
これにも荒井は漏れた。
1950年の朝鮮戦争でハムン市街が爆撃を受け
荒井が日本人であることを示す登録書が消失してたためだ。
朝鮮人夫妻の妻、キム・コウブンスンさんが写る。
荒井は中卒後、織物工場で働く。
鉄道員の朝鮮人と結婚、息子を産む。
「夫は私を愛してくれました」
孫娘のトン・ウンスクさん(アラサー？)
その後1度だけ、日本にいる弟、秀男に手紙を出したことがある
返事が来て、弟たちは自力で朝鮮南部から帰国した、とあった
その弟もすでに死去。
翌日？。荒井の部屋に2人の日本人老婆が訪れた。
中本愛子さん85歳
岩瀬藤子さん77歳
2人とも日本語OK。
彼女らは1959年の北朝鮮帰還事業で
日本から北に渡った朝鮮人を夫に持つ日本人妻なのだ。
この事業で6800人の日本人妻・子供が北へ渡った。
現在、ハムンでは37人の日本人妻が暮らす。
今日は端川(タンチョン)水力発電所の建設作業員に日用品を
郵送するボランティア作業で集まった。
手ぬぐい？やハンカチやらを段ボールに詰める。
さらに日本人妻らは去年、日朝交流の会「ハムンにじの会」を結成。
どこかの団地の一室に事務局がある。
「(帰還事業の日本人妻は)3年で日本に帰れる約束だったが
反故にされたまま。
一時帰国できたのは現在までに43人だけ。
恨んで泣いた。
日本の弟も7年前に死んでしまってもう会えない」
別日。伊東は彼女らをレストランに招待。
食事後、皆がアカペラで歌いだす。
日本語の2人は日本の歌を。
「夕焼け、小焼けで日が暮れて～」
「雨雨降れ降れ母さんが～」
荒井は朝鮮語で労働党と金日成の賛歌を。
「(日本名は)もう懐かしくはない。
自分の人生は後悔していない」と語った荒井、
のちに、日本の歌を思い出したと歌ってくれた。
「花が咲く、花が咲く、どこに咲く～
山に咲く、里に咲く、野にも咲く～」
最後に荒井はこう言った。
「国交を正常化して故郷に訪問できるようにしてほしい」
感想
浸み入るな。
まさに運命の分かれ目。
荒井の弟や継母の帰国後のその後も入れてくれたら。
常に政府の人間が付き添っているから
彼女らの本音は聞けないだろうが、
なんとなく雰囲気で察したものがそれなのか？
やはり外部のジャーナリストの協力取材は
番組の質の向上が著しいな。
当たり回。
2017年10月22日放送
「果てなき家路 ～戦後72年・進まぬ遺骨収集～」
父の遺骨代わりの石を手にする三原光さん
福岡県の三原光さん（78）は父が戦死した太平洋戦争の激戦地ミャンマーで
父の遺骨を探している。太平洋戦争の終結から72年以上たった今も国内外
には約113万人もの戦没者の遺骨が埋もれたままだ。去年、遺骨収集を
初めて「国の責務」と定めた法律が成立、遺族のもとに遺骨が還ってくる
と期待が高まった。しかしその実情は法の目指すところからかけ離れていた。
なぜ遺骨は家族のもとへ還されないのか。遺骨収集の現状と課題を探る。
ナレーター：沢田幸二（KBCアナウンサー）
制作：九州朝日放送
2017年10月20日 放送
「2つの祖国を生きて ～サハリンの記憶」
北海道から40キロの距離にある、サハリン。戦前は「樺太（からふと）」と
呼ばれ、日本の領土だった。
第2次世界大戦中でも比較的平和だったサハリンが、戦場となるのは
1945年8月15日の終戦後のこと。ソ連軍が攻め込む混乱のなか、
サハリンに残された日本人女性たちがいた。
なぜ、彼女たちは日本に帰れなかったのか。日本政府からも見捨てられ、
異国となったサハリンで、隠れるように戦後を生きた彼女たちは何を心の
支えにしていたのか。
戦争と国家によって引き裂かれた家族の物語である。
ディレクター：立山芽以子（TBSテレビ報道局）
2017年10月29日放送 ＃1743
「牛に恋する女子高生 ～汗と泥と糞にまみれて～」
牛の世話をする農業高校３年の畜産部員・益山寧々さん
鹿児島県立市来農芸高校で「畜産部」に青春をかける高校生たち。
エサやりや牛舎の掃除、トレーニングなど、牛の世話に汗をかき、
泥や糞にまみれ、より良い牛を育てることに全力を燃やす。
今年は５年に１度の「和牛オリンピック」＝全国和牛能力共進会が開催され、
特別に“高校の部”が設けられた。牛への愛情に目覚めた益山寧々さんも
全国の頂点を目指す１人。部活動を通して牛を育てていくことの現実や
命との向き合い方を知る。
ナレーター：上白石萌音
制作：鹿児島放送
「2つの祖国を生きて ～サハリンの記憶」
制作：TBS
内容紹介>>312
内容要約
2017年1月。都内のアパート。
1人暮らしの老女のもとに厚生労働省の
役人男女2人が来訪。
部屋でインタビュー撮影を開始する。
老女は近藤孝子さん86歳。
サハリンで生まれ育ち、
戦後も事情で日本に帰れず、
やっと2000年に帰国できた女性だ。
行政はサハリン引き揚げ者の証言を
残すための活動をしているのだった。
「サハリンの戦争は日本の敗戦後から始まった」
「人に伝えていくのはいいが、やはり当人が
実際に経験しないと本当のことは理解できない」
と達観する孝子。
サハリンは北海道・宗谷岬から43㎞北にある半島。
昔は「樺太(からふと)」と言った。
1905年の日露戦争で日本軍はロシアから
半島の南半分を強奪。
1945年の敗戦時には45万人の日本人が住んでいた。
1951年サンフランシスコ条約で日本は南半分を
放棄させられた。
石碑が残る。
遠征軍上陸記念碑。日本軍がサハリンを占領した
記念の碑だ。
サハリンの州都はユジノサハリンスク。
成田から飛行機で2時間半。
昔は「豊原」という地名だった。
今は完全にロシア人街となっているが
いくつかの日本風の建物は残る。
日本のお城風の建物は博物館になっている。
孝子は1931年サハリン生まれ。
少女時代は戦時中とかぶるが
「サハリンは基本平和だった。」
「食べ物は配給だったが量は十分。」
「むしろ北海道から食糧目当てに疎開してくる人が
いたほど。」
敗戦時は14歳。
直後にソ連軍がサハリンに侵攻してきた。
家の前を戦車が通る。地震が起きたかと思った。
さらにロシアはサハリンを空爆してきた
日本人は逃げようと豊原の駅に終結したが
列車が出ないことがわかり解散した。
その直後、駅空爆。
レーニン像の下は防空壕だった。
そこも空爆され、中にいた日本人は全員死亡。
死者は100人以上。
日本への引き上げ戦もロシアは攻撃してきた
うかつに引き上げられない状況に。
1951年以降はソ連の領地に。
引き揚げすら困難に。
サハリンには戦争で日本人の男はいなかった。
でも炭鉱や林業で男手は要る。
そこで日本軍は朝鮮人を労働力として強制連行。
その数4万人。
1948年、孝子は16歳で、そんな朝鮮人男性と結婚。
「当時の女性の多くがそうしてた。」
ソ連領後は断続的に引き揚げ事業は行われた。
しかし、孝子はもう結婚していた。
自分は帰れても、夫は朝鮮人なので引き揚げの
対象者から除外されてしまう。
泣く泣く帰国を断念せざるを得なかった。
こうした女性は1500人近くいた。
日本政府は彼女らを無視、愚弄し、何の助けも
考えなかった
「もうサハリンに日本人はいません」
「自分の意志で残ったので自己責任です」
などとうそぶいていた。
孝子は生活のためにロシア国籍を取得。
帰国はほぼあきらめていた。
日本の親族からの手紙も来ないし。
日本語も使わなくなった。
でもわずかな望みの意味で名前だけは変えなかった」
兄弟から離れ寂しかった。
ラジオから流れた美空ひばりの歌
「悲しき口笛」が忘れられない。
孝子は何度か一時帰国できるようになった。
当時のニュース映像にも映る。
成長した子供の「日本に帰っていいよ」の
声が帰国を後押しした。
2000年に日本医に永住帰国する。敗戦から55年がたっていた。
部屋には夫の遺影が。35～36歳ころの写真。
夫は52で死別。
「いい人。嫌なことは言わなかった。
夫との会話は朝鮮語だった。」
永住帰国の時に末娘家族も連れてきた。
6～7歳の孫2人がアパートに遊びに来るようだ
柱には孫たちの身長を記した線がいくつも残る。
番組は美空ひばりの歌を改めて聞いてもらうが・・。
特に印象的な画にはならず。
「戦争がなければずっとサハリンにいただろう
戦争を憎んだ
あれさえなければ何でもない人生だったのに・・」
松崎節子さん85歳。
2017年10月。末娘の松崎エンシャさん51歳とともに
北海道旅行に来た。
幼いころ両親と死別、継母に育てられた
15で朝鮮人と無理やり結婚させられた
「女一人では生きていけない時代。
夫に頼るしかない。
でもいつかは日本に帰りたくてしょうがなかった」
夫も本心は朝鮮に戻りたくても戻れない状況。
だから酔うと節子を責める。
「おまえは日本人だろう」
その度泣いて海岸へ行く。
何度飛び込んで死のうと思ったか。
でも最後は座りこんじゃう。
生まれた長女が1か月半で死んでしまった時も
小躍りして喜んだ。
「子供がいたら逃げられなくなるから」
最後の引き揚げ船が出る、という噂を聞きつけた
節子は夜に家を抜け出して港へ、
しかしもう船は出た後。
「絶望した。
でも子供たちの存在がそれを癒した。
もう邪魔だ、という意識や
帰国の気持ちが徐々に薄れていく」
自分も継母に育てられた。
「子供に母親は必要だから」
先祖一族の墓を参拝。
継母？と日本で節子のことを探し回ってくれた
叔父もここに眠る。
感想
北朝鮮回を見た後だからか、これもいいね。
こっちは最後は救われたが
北のほうは本音が聞けないことが
気になってしょうがない。
サハリンも戦争で手に入れたんで
孝子の〆の発言も若干の偏向を感じるが。
政府の不誠実さは知れた・
節子は辛いことがいっぱいあったと一言で
すましちゃってるが、
その辛い半生をちゃんと拾えるまでの
人生経験が女Dにあれば。
役人の記録事業でたぶん節子は
対象外になってるだろうから
ちょっともったいない
TBSがかわりにやれ。
2017年10月22日放送 ＃1742
「果てなき家路 ～戦後72年・進まぬ遺骨収集～」
制作：九州朝日放送
内容紹介>>311
内容要約
第2次大戦で日本軍に徴兵され、
本土以外で戦死した日本人は総勢240万人。
そのうち、遺骨を回収できたのは半分。
残りは戦地で朽ち果てるままになっている。
満州＆朝鮮に20万6000人
中国に2万7000人
ソ連に3万2000人
ミャンマーに4万5000人
フィリピンに37万人
太平洋中央部に17万3000人
ニューギニア東部に7万6000人
ビスマーク＆ソロモンに5万8000人
沖縄に720人(あくまで本土の人間のみ？)
2017年8月現在の厚生労働省資料より。
国のために徴兵され、死んでいった
国民に対し、国は遺骨を遺族に戻す責務が
ある。
1953年から政府は遺骨収集を始めたが
数年で辞めた
1976年からは「確実な情報のみやる」方針に。
これは上記理念を法により確認するもので
向こう9年間、遺骨収取を積極的に国が
進める趣旨がある。
施行1年半がたった今、
その実態はまるでやる気のない事業っぷりだった。
福岡県小郡市の戦争遺族、三原光さん78歳。
父・豊さんはミャンマーで戦死した
1945年4月。軍から送られてきた戦死報告書には
「中部の村・タッコンで戦死」とある。
光は仏壇の引き出しから紙袋を取り出す。
中には3個の石。
「これが遺骨替わり。現地に行ったとき拾ってきた」
2016年11月、厚生労働省は
タッコンでの遺骨回収作業に着手した。
これに光と番組も同行した。
タッコンは田んぼと河原だけの素朴な村。
ホテルに現れたのは井本勝幸氏52歳。
ミャンマーで日本人の遺骨収集を
2013年から独自に続けている僧侶だ。
すでに2000人分の情報を政府に報告しているという。
2016年3月には10人分の遺骨拐取に成功。
このときは集めた遺骨を広場で焼く記録映像を紹介。
手塚直樹(30代？)ら、民間NPO、
光と井本も現地へ向かう。
ミャウメイ村。
ここで日本兵40人とミャンマーゲリラ兵が
戦闘をしていたという。
村の長老、ウーマウンコーさん82歳が
日本兵の埋葬場所を案内する。
当時10歳だった。
「村人がここに日本兵を埋めた」
「軍服のままで埋めた」
しかし、ここで役人は
調査の許可はミャンマーから得てはいたが
掘り返す「発掘」許可は得ていないことが
判明？
9日間待ったが許可は下りず、
土すら掘り返せない、という信じられない失態に。
光、土手の大木の下で位牌と神棚台を置き、
お神酒を捧げて追悼。
感極まってむせび泣き。
スマホで動画を撮ってる村人？数人。
「(発掘許可が別に要ることは)こっちに
来てからわかったこと」と言い訳する手塚。
「(申請を)やってなかったのか・・」とは井本。
結局2016年12月に許可を得て、
パワーショベルを導入し、深さ3m以上の
でかい穴を掘って捜索。
しかし遺骨は一切見つからなかった。
長老の記憶があやふやだったせいか？
手塚直樹(30代？)ら、民間NPO、
光と井本も現地へ向かう。
ミャウメイ村。
ここで日本兵40人とミャンマーゲリラ兵が
戦闘をしていたという。
村の長老、ウーマウンコーさん82歳が
日本兵の埋葬場所を案内する。
当時10歳だった。
「村人がここに日本兵を埋めた」
「軍服のままで埋めた」
しかし、ここで役人は
調査の許可はミャンマーから得てはいたが
掘り返す「発掘」許可は得ていないことが
判明？
9日間待ったが許可は下りず、
土すら掘り返せない、という信じられない失態に。
光、土手の大木の下で位牌と神棚台を置き、
お神酒を捧げて追悼。
感極まってむせび泣き。
スマホで動画を撮ってる村人？数人。
「(発掘許可が別に要ることは)こっちに
来てからわかったこと」と言い訳する手塚。
「(申請を)やってなかったのか・・」とは井本。
結局2016年12月に許可を得て、
パワーショベルを導入し、深さ3m以上の
でかい穴を掘って捜索。
しかし遺骨は一切見つからなかった。
長老の記憶があやふやだったせいか？
怠慢っぷりを説明。
2003年から鑑定は導入されたが
127万人の遺骨のうちDNA鑑定で特定できたのは
たった1084人。
遺骨と一緒に持ち物で個人が推定できる
ケースでしか遺族のDNA提供を呼びかけない方針。
「DNAデータを大量に収集するのは好ましくない」
と役人は抗弁する。
アメリカや韓国では軍内部に遺骨のDNA鑑定部署がある。
米軍は1991年以降、8万人の遺骨？に対し、
DNA鑑定で1844人分を特定できた(AFDIL＝米軍DNA鑑定研究所)
テロップ「高齢化した国」って何？
沖縄本島の南端、糸満市喜屋武。
ここに個人で沖縄戦戦没者の遺骨回収を30年
続ける爺さんがいる。
具志堅隆松さん63歳。
沖縄戦では19万人が死んだ。
この日も激戦地だった林の中へ分け入る。
洞窟らしき穴？に身を潜り込ませ、
1人分のスペースの中、
ヘルメットのライトで照らしつつ、
シャベルで発掘。
プラスチックの石鹸箱が出てきた・・。
これまで400人の遺骨を見つけた。
政府はうち75人分の遺骨だけを対象に
遺族と思われる301人分のDNAをとり、
照合作業をした。
2017年3月、その結果が出たが身元判明者はゼロ。
軍や行政がだした戦死報告書の住所もいい加減に
記載されているものが多い。
なのに政府は遺骨発見場所で鑑定対象を限定し、
遺族のDNAデータを幅広く集め、照合する作業を
一切やろうとしない。
これでは意味がない、と具志堅も憤る。
東京都町田市。
具志堅が2013年に発掘した遺骨で唯一身元が
判明した遺族が住む。
田畑一夫さん79歳。
父・耕三さんの遺骨とDNA鑑定で特定できた。
軍の戦死報告書には
「山川で戦死」とだけある。
山川という地名は沖縄では2か所。
でも遺骨がでたのはその2か所ではなかった。
2017年6月23日、沖縄全戦没者追悼式。
具志堅は参加者にDNAデータ供出を呼びかける
チラシを播く。
「所詮兵隊は使い捨てか？」
「国は戦争責任を果たせ」
2017年7月12日。具志堅、国に135人の名簿を提出。
さらに地域限定調査の見直しを要求した。
しかし、政府は相変わらず沖縄10地域の遺骨
のみ調査する、と回答。
それを聞いた具志堅、悔しがる。
遺留品で個人が推定できる場合のみ鑑定、
の方針は変わらない。
法律を作ろうが何しようが
やるのは役人、金出すのも役人、裁判所も役人。
所詮人間がやることだから法律になろうが
役人のさじ加減次第。どうにでもなるな。
全然本気だしてないのがまるわかり。
それはこの番組のDにも言える。
でも許可の失態をなぜしっかり追求しない？
誰のミスなのかはっきり見せろ。
密着してたんだから。
そういう「忖度」をしちゃうから
番組自体信用できねえんだよ。
こんな仕切りじゃ役人、即更迭レベルだろ。
ガキの使いじゃねえんだから。
たぶん、こんな糞仕事、嫌々やってんだろうな。
井本も単なる見学者なのか？
彼は去年のテレメン(16-04-24)
「ミャンマーのゼロファイター2 遺骨が日本に還る日」
制作：九州朝日放送でも取り上げられていた。
許可のこと当然知ってたのに他人事なのが鼻につくな。
井本も本気じゃねえのかよ・・。
そんな中、本気ぶりがわかる具志堅には好印象。
役人なめの具志堅カットがよかった。
最後の3本の放送日。
10月28日(土) 27:10～28:05
富山テレビ #1726
「.一票のゆくえ」
11月4日(土) 28:00～28:55
福井テレビ #1727
「.ママは乳がん～若年性患者たちの今～ 」
11月11日(土) 28:00～28:55
テレビ大分 #1728
.「森をつなぐ～林業を目指す20歳の挑戦～」
全28本。
11月4日（土）28時～28時55分
#1727
「ママは乳がん～若年性患者たちの今～」
34歳の時に突如、「10年生存率50％の若年性乳がん」と
告知された福井県坂井市在住のヨガインストラクター・髙橋絵麻さん。
乳がんは日本人女性のがん罹患率1位ですが、34歳以下で発症する
若年性は全体の2.7％、全国でもわずか2400人です。
自治体検診の対象外で、患者会の多くの年齢層も40代以上です。
絶望をフェイスブックに綴ると、若い患者から同じような
叫びが返ってきました。絵麻さんは若い患者が悩みや思いを
共有できる場所を作ろうと立ち上がります。
「しこりに触ってね」キャンペーン
2015年秋、フェイスブックで頭を丸刈りにした美女に出会いました。
福井県坂井市のヨガインストラクター髙橋絵麻さんです（当時34歳）。
彼女はそこで、進行性の“若年性乳がん”であることを公表。
さらにそこには、“しこりに触ってねキャンペーン”という言葉が…。
自分のがんのしこりを触らせて、早期発見を呼びかけるというのです。
私と彼女は同世代。今まで遠かった乳がんが、一気に他人事では
なくなりました。なぜ彼女は乳がんであることを堂々と公表し、
自分のがんのしこりを触らせるという驚きの行動に出たのでしょうか。
なぜ、過酷な運命を告げられながらも素敵な笑顔を見せられるの
でしょうか…。それを知りたくて、取材を始めました。
番組の狙いは、乳がんについて正しく知ってもらうことです。
乳がんは長く付き合わなければならない病気です。特に若年性世代は
女性としての幸せが数多く訪れる時期に乳がんを抱えながら
生きていかなければならない。なったから終わりではないのです。
発見が遅れることが多いといいます。絵麻さんはそんな実情を憂い、
自らのしこりを同世代に触らせて、自己検診の必要性を周知しました。
乳腺外科の権威は、乳がん検診で使用しているマンモグラフィー
で全てのがんが見つかるわけではないといいます。100％でない
検診を補うためには、自分の乳房に関心を持つことが大切だと
話します。しこりを触らせて早期発見につなげる絵麻さんの
行動は、今の乳がん検診問題をカバーする“自己検診”の一役を
担っていました。彼女の勇気ある行動から、乳がん、そして
自分の体に関心を持ってほしいと思います。
もう一つの狙いは、若年性乳がん患者が孤独に悩んでいる実情を
知らせることです。アンケートによりますと、患者たちが一番
求めているものは患者同士で体験談や悩みを共有できる場でした。
抱えた悩みを吐き出す救いの場となるはずの患者会は年齢層が
高く、脱毛を隠すカツラや乳房切除などを相談できるような
同世代の患者はほとんどいないのです。
こうした状況を感じていた絵麻さんは、「ないなら作ればいい」
とフェイスブック上に若いがん患者が気軽に集まれる場所を
立ち上げました。「病を受け入れ、ありのままの私を生きる」
との思いを込め『I am』と名付けました。吸い寄せられるよう
に次々と同様の悩みを抱えた若い女性たちから悩みや不安の声
が寄せられました。
『I am』の初会合には、福井県内外から10人が集まりました。
自己紹介の中で、今日に至った経緯をそれぞれに告白して
いきました。若くして乳がんを告知され、身体にメスを入れられ、
抗がん剤治療の副作用にも悩まされている。それでも残された
人生を楽しみたいという想いや、やり場のない胸の内を誰かに
聞いてほしいという思いは同じでした。
きたある女性は15年間、家族以外誰にも打ち明けられず、孤独と
闘ってきました。不安を感じながらも、「同じ若年性乳がんの
患者と話してみたい」と勇気を出して出席しました。
すかさず、絵麻さんが声をかけます。つらい話も明るく、
時には笑い話として話す彼女達の姿を見て、女性は「
ここなら病気のことも、悩みも話してもいいんだ」と安堵します。
そして彼女は、「親友」と呼べる存在と出会うことになります。
髙橋絵麻さんという若年性乳がん患者と、彼女が立ち上げた
患者会『I am』を通して、若くして乳がんを闘う女性たちの
姿を伝えます。
ディレクター・井上愛梨（福井テレビ報道部）
「私は私の時間をちゃんと生きているだろうか…。
小学生の頃からの夢であるアナウンサーという仕事に就き、
常に仕事優先でがむしゃらに走り続けてきました。それは
それで恵まれた環境ですが、絵麻さんと出会い、もっと今の
自分と向き合う必要があるのではないかと思い始めました。
今まで周りにがん患者はいなかったので、“がん＝死”の
イメージしかありませんでした。しかし彼女は“乳がん“と
いうマイナス要素をプラスに変え、乳がんである自分を
受け入れることによって、新たな生き方を見つけました。
たくさん気づくことができる絵麻さんは素敵だと思いました。
11人に一人が乳がんになる時代。他人事ではありません。
がん社会の中で、がんになることを恐れるよりも、なった時に
どうするのか、どう生きていくのかということを考える必要
があると思います。そのためには、周りのサポートが不可欠
です。乳がんを正しく理解し、がん患者と共に生きていける
世界になることを切に願っています」
スタッフ
プロデューサー 横山康浩.
ディレクター 井上愛梨.
構成 井上愛梨.
ナレーター 井上愛梨.
撮影 斎藤佳典.
編集 斎藤佳典.
MA 伊藤嘉貴.
CG 浦島美早紀.
音効 久保田吉根
長谷川花歩（東海サウンド）
11月11日（土）28時～28時55分
#1728
「森をつなぐ～林業を目指す20歳の挑戦～」
2016年4月、「おおいた林業アカデミー」が誕生しました。
林業未経験者を対象にした研修制度で、初年度は10代から
40代までの男性10人が入講。メンバーはUターンで大分に
戻った若者や脱サラをした男性など個性豊か。その中の一人、
山田洋一郎さん（20歳）も慣れない山仕事にとまどいながら、
林業のやりがいと厳しさを学びました。山田さんの姿を通じて、
世代を超えて森をつないでいくことの重要性や、
そこに携わる人たちの思いなどを描きます。
テレビ大分では2000年に「TOSみどり森・守おおいた
キャンペーン」を開始。ニュースや番組を通じて、水源の
かん養や空気の浄化といった森林の果たす公益的な役割や
自然と私たちとの関わりについて伝え続けています。
そのキャンペーンを続ける中で感じた課題の一つが森を
守り育てていく「林業」の担い手不足です。「林業男子」
を目指す若者に密着し、林業の現状と課題について
探ろうと考えたのが制作のきっかけでした。
こうした中、2016年4月に「おおいた林業アカデミー」が
開講するという話が浮上しました。大分の林業振興に
取り組む「森林ネットおおいた」が県の支援を受けて
取り組んだ研修制度です。開講の背景としてあげられて
いたのが、まさに林業従事者の減少でした。また一方では、
戦後、木材需要の高まりを受けて植えられたスギや
ヒノキが成長し、技術が求められる木の伐採作業に
人手が不足しているといった事態も進んでいます。
林業の未経験者を対象にした大分で初めての長期研修制度
なのです。1期生として県内に住む10代から40代の10人の
男性が入講しました。初心者を対象にした研修だけあって、
メンバーは、Uターンの若者や元看護師、元営業マンなど
個性豊かです。その10人が1人前の林業家を目指してともに
1年間の研修に励む姿を追いかけようと企画しました。
今回の番組の主人公は、その中の一人、山田洋一郎さん
（20歳）です。大分県内の高校を卒業した後、大阪の
工場で働いていましたが、「自然」や「職人」への憧れ
から、林業の世界を志しアカデミーに入講。しかし、
林業の技術は簡単に身に付くものではありません。
山田さんは映画鑑賞や読書が趣味で体力にも自信がなく、
木の伐採や重機の操作に悪戦苦闘します。そんな山田さん
が、県内でも林業が盛んな日田市上津江町で総合林業会社
が手がける伐採現場で指導を受けることになります。
上津江町で林業に携わっている人は地元で「きやどん」と
呼ばれ親しまれています。山田さんの指導にあたったのも
「きやどん」の一人で、20年ものあいだ林業に携わって
いる伊東資郎さんです。その伊東さんには林業を志す
若者たちに伝えていきたい思いがありました。
「技術を磨くことで林業に誇りを持つこと」そして
「昔から引き継いできた林業を将来につないでいくこと
の大切さ」。こうした伊東さんの熱い思いは山田さん
にも確実に伝わりました。
取り組み、大分で林業関連の会社に就職することを
目指して研修を重ねます。そして、1年間の研修が
終わりを迎えました。アカデミーの修了式を迎える
山田さん。この1年間で森の役割や森をつないでいく
ことの大切さを学べたことを振り返ります。
国土の約3分の2が森林という国に暮らしながら、日々の
生活の中では、森の恵みや豊かな森を支えている人たち
の営みにまで、なかなか目が向かない私たち。番組は
1人前の林業家を目指す山田さんたちの姿を通じて、
世代を超えて森をつないでいくことの重要性や、
そこに携わる人たちの思いなどについて少しでも
思いをはせてもらおうと制作しました。
ディレクター・迫祐太朗（テレビ大分報道部）
「自分自身も今回の取材にあたるまで、林業の現場の
魅力や課題について知らなかったことが多く、
そうしたことを伝える機会に恵まれたことは勉強に
なりました。特に林業は他の産業と違い、苗を植えて
から木材として収穫できるまでに少なくとも数十年の
年月が必要だという特徴があります。すぐに結果は
出ないものの、先人たちの思いを将来につないでいく
ということの重要性を少しでも伝えていきたいと思い、
制作に携わりました。
や指導にあたる会社の人たちが、とにかく明るく魅力的
だったということです。林業の関係者は、林業は3K
（きつい、きたない、危険）という印象を持たれている
と話しますが、現在は機械化も進み、昔に比べると
安全性や効率性ははるかに向上しています。そうした
昔の林業の違いと、昔から変わらない林業の魅力。
取材に協力していただいた人たちを通じて、
少しでも感じていただければと思います」
スタッフ
チーフプロデューサー 小野宏治（テレビ大分）.
プロデューサー 松浦芳弘（テレビ大分）.
ディレクター 迫祐太朗（テレビ大分）.
構成 迫祐太朗（テレビ大分）.
ナレーター 御手洗慶子（テレビ大分）.
カメラマン／編集 山本浩司.
音声 佐藤大輔.
MA 小田健敏
10月28日（土）27時10分～28時5分
#1726
「一票のゆくえ」
制作：富山テレビ
内容紹介>>302-304
内容要約
富山県富山市。人口41万人。有権者数34万。
市の面積は広く、都市部から山間部まで擁す。
地区間格差がある。
市議は全38人。
月給60万という高給に加え、月15万円もの
政務活動費が出る厚遇ぶり。
市議会場は無駄に立派なつくり。
市議の公式行事は
年4回の定例会。
本会議は年2～3回で延べ69日間。
これ以外はフリー。
登庁日以外は何をしているのか？
2016年8月に富山テレビ(FNS系)報道制作部は
市議の政務活動費不正支出疑惑を追及した。
発端はチューリップテレビ(TBS系)だけど。
多くの市議が飲食費や旅費の名目で
活動費を遊びや蓄財に利用していた。
市議・中川勇「必要な金である」
市田龍一「金がかかるもの」
と当初はしらばっくれていた市議ども。
結局、自民党系市議12人
民進党系市議2人
が辞職した。
2016年11月に補欠選挙があり
13人が当選。任期は5か月のみ。
市議の任期満了に伴う市議＆市長選が
2017年4月16日にあった。
定数38(今回から2議席減った)に対し、58人が立候補した。
番組はこの選挙戦を追う。
県道の交差点角。
走り去る車に向けて「おはようございます」
とあいさつを続けている、赤ジャンパー、
赤手袋のおっさん。
中井康博45歳。無所属の新人候補者だ。
選挙用の葉書2000枚分が支給された
そこには
「地元のために奉仕の気持ちで頑張ります」
とある。
飲食店経営者。
高校を2回中退、その後飲食店で成功。
市内に6店舗を展開。
6件目、4月オープン？の3階建ての
「INDUSTRIAL CAFE」は
息子に任せて政治活動にまい進。
8人の子だくさん。
政治経験はゼロ。
今回の政務活動費流用に怒りを感じて立候補したという。
2016年11月の補選に立候補したが落選。
2度目のチャレンジ。
ひたすら戸別訪問を繰り返す。
1日300件がノルマ。
派手な赤シャツに黒ジャケット姿で
住宅街を徒歩と車で1日中回る。
ある1軒で老婆からこんな辛辣な言葉を
もらう中井
「議員なんで選挙前はうまいこと言ってても
通ったら何も気にしなくなる。
結局は自分のことだけしか考えてない。
誰もやらない。何も変わらない。
入れたい候補者がいない」
この日は夜7時に終了。
交差点角の中井の選挙事務所。
子供たちも参加。そろいの赤ジャンパー。
花見の名所、桜並木の川っぺりを
練り歩く中井。手にはトングとごみ袋。
ゴミ拾いしつつ自分をアピール。
住民から
「当選したらゴミ拾い辞めるのダメだぞ～」
のヤジが。
1日も休まず戸別訪問。
店には必ず訪問、店員たちもとりあえずは
彼を歓迎しているようだが。
「一部には人気あるんです」と中井。
市議5期、16年を務めたベテラン自民党市議、
自民党市議幹事長も務めた高田(たかた)重信62歳。
彼も政務活動費不正を認め、32万円を返還した
辞職はしていない。
今回も立候補した。
高田の地元回りに密着。
テント内での支援者？の宴に参加する高田。
道で会う人に握手。
商店の中へ入り、店主と握手。
小学校跡を指さし
「ここの再開発を手掛けたのは私」と番組にアピール
廃校になった跡地にスーパーを誘致させたのだ。
4年かかったという。
高田の政治公約は高齢化対策。
地盤は市街地地区。
自宅の2階建て民家。
ポスターには「懺悔」の文字が。
元々は燃料店経営。44で当選
出陣式。参加者50人以上。
「6期目当選させて！」と熱弁する高田。
妻・敬子と車で遊説。
高田の「替わって」の声で
敬子、原稿片手にマイクを握り
流暢にお願いコールをしゃべりだす。
「今回はウグイス嬢が頼めなかった」そう。
住宅街に停車し、街頭演説。
車に残る敬子。
高田と運転手は遠くにいる。
敬子、車から降りようともせずオロオロ(演技？)。
2分後、2人が戻ってきたので、そのまま発進。
特に高田には報告せず。
すぐに高田「ちょっと喋って」
敬子「おはようございます、～～～」と。
投票日4日前の4月12日。
北日本新聞に高田のさらなる政務活動費流用疑惑の
記事が出る。演説会で謝罪する高田の写真が載る。
熟読する高田
投票日2日前の4月14日。体育館。
総決起集会。登壇をステージではなく、運動フロア
に置く。CDプレイヤーを再生。知り合いが作ってくれた、
高田のテーマソングをループ再生。
この夜は250人が集まった。
ハチマキ、襷姿の高田、まずは深くお詫び。
補欠選挙で初当選した女性市議、
高田真理52歳。高田重信とは親戚関係ではない？
1人警察署へ行き、歩行者の青信号の
間隔をもっととってほしいと陳情。
髪を切りに美容室へ。
ガーリーな店主は
「市議は地域のことばかりしてる。
もっと市のことをやれ」と高田に意見する。
住宅街で街頭演説するおっさん
村上和久。56歳。市議6期つとめた自民党市議
の政調会長だった。
彼は政務活動費の不正支出はしていない。
告示前の市政報告会。参加者40人
「今回の不祥事で議会はごみ箱、市議はゴミ扱い
でした。でもリサイクルの精神で立て直したい」
彼の市議としての功績は
小中一貫教育の市立芝園小学校だ。
9年前、4つの学校を統合した時に村上が
一貫教育を説いて実現させた。
モダンな校舎。入学式に招待された村上。
生徒数は450人から630人に増えている、と自慢する。
補欠選挙当選組の
島隆之55歳。元中学教師。
現在は学童教室を経営。
補選では政策グループ「光」に所属。
軽自動車改造の選挙カーで
1人、交差点で街頭演説。
「今回の選挙の投票率が市民の意識を示すもの
となります」と誰もいない交差点で演説。
グループ員の県議笹井和広。
「もう市民は不正支出にあきれてるし飽きている。
けなす道具にしかなってない。うちらは政策を
訴えよう」と島にアドバイスする。
浦田邦昭70歳。
不正支出で辞職した市議で唯一立候補した強心臓の爺さん。
自民市議11年のキャリアだったが
今回、自民党からは公認が得られず、無所属での出馬。
不正追及を受けての謝罪会見で浦田は
「水増しとは認識不足だった。今はじめてわかった」
と白々しい言い訳を吐いた、が
村上に即、「そりゃ水増しでしょ！」と訂正されていた。
投票日前日夜に総決起集会。
終了後、浦田の本音が飛び出た
「地域に出る人がいなかったから俺が出た
やってくれ、と言われたから出た。引っ張り出されただけ」
投票率は過去最低の47.83%。前回より5%低い。
夜9時、アリーナ会場で一斉開票。
高田、2940票で当選。
村上、3545票で当選
高田真理、2754票で当選
島、2988票で当選。
最高得票は不正支出問題を追求し続けた共産党の
女性市議、赤星ゆかり4294票だった。
中井、1578票で落選。当落ラインには1000票足らない。
浦田、1413票で落選。前回より2500票減らした
不正支出し、再立候補した市議は8人。
うち高田を含む6人が当選。
自民党は22人当選で最大会派を維持した。
以下得票数は、「とやま暮らし」ブログより引用。
赤星 ゆかり 共現 52 4294
尾上 一彦 無現 50 4276
舎川 智也 自現 43 4246
松井 桂将 公現 57 4077
上野 蛍 光現 32 4073
高道 秋彦 自現 53 4059
松井 邦人 自新 43 3987
松尾 茂 公現 49 3984
村石 篤 社現 62 3851
五本 幸正 自現 80 3795
堀江 かず代 公現 66 3752
泉 英之 自新 58 3734
大島 満 無現 59 3682
柞山 数男 自現 64 3647
村上 和久 自現 55 3545
金谷 幸則 自新 46 3533
佐藤 則寿 公現 54 3530
有沢 守 自現 66 3509
高見 隆夫 自現 70 3327
竹田 勝 自新 68 3308
久保 大憲 自新 38 3263
江西 照康 自現 50 3237
岡部 享 社新 61 3102
村家 博 自現 67 3074
石森 正二 自新 65 3044
金厚 有豊 自現 68 3018
島 隆之 光現 55 2988
成田 光雄 自現 47 2960
高田 重信 自現 62 2940
鋪田 博紀 自現 53 2912
木下 章広 維現 34 2910
金井 毅俊 維現 59 2878
高田 真里 自現 51 2754
横野 昭 自現 65 2752
東 篤 社現 56 2691
小西 直樹 共現 72 2526
橋本 雅雄 民現 52 2524
【↑ここまで当選】
南 昭弘 自現 58 2335
吉田 修 共現 66 2260
村中 隆之 無元 60 2229
中山 雅之 共現 63 2154
大津賀 貴文 自新 44 2091
田辺 裕三 自新 55 2072
砂田 喜代正 維新 62 1847
吉崎 清則 自現 53 1798
若林 真由美 無新 54 1695
広野 大士 由新 48 1644
星名 正人 無新 57 1626
野入 美津恵 無新 66 1592
中井 康博 無新 45 1578
浦田 邦昭 無元 70 1413
山室 裕子 諸新 55 982
広川 まさき 無新 44 690
星野 富一 無新 68 664
松永 定夫 無新 67 446
吉沢 剛 無新 55 170
38人のうち半数が新人だ。
6月から定例会議が始まる。
翌日、中井は交差点であいさつ運動を継続。
小声て「力足らずで申し訳ありませんでした」を
繰り返す。
記事が出た。
2011～2015年に偽造領収書が見つかった、というもの
高田、不正自体は否定したが、12万円を返還した。
感想
選挙戦を6人同時に追うとは。
スタッフクレジットからも
報道制作部一丸となって取材してる。
D1人、CA1人の他回とは違った取材体制。
膨大な素材からどう構成するかが問われるな。
で、これはつまらなくはないが、
面白くもなっていない出来に。
表っ面を追うだけで、なぜそうなったかの
提示がない。
6人は多すぎる。
中井と島の明暗はどうして別れたのか
高田と浦田のそれはどうか
この4人を対比させるだけでよかった。
浦田の本音、中井の時の婆さんの言葉は
撮れてるだけにもう二歩の踏み込みが欲しい。
低投票率と不正市議の再当選をせっかく
謳っているのになぜ踏み込まないのか？
何のために多くの記者を導入させたのか。
その釣果はたったこれだけなのか？
2017年10月29日放送 ＃1743
「牛に恋する女子高生 ～汗と泥と糞にまみれて～」
制作：鹿児島放送
内容紹介>>313
内容要約
鹿児島県県立市来農業高校。
3階建て校舎が2棟。
この高校には部活動として畜産部がある。
肉牛70頭を飼育。
部員は男5人、女3人。
朝夕の部活動は基本牛の世話。
休みは元旦のみの本気さが要求される部だ。
番組は女子部員の一人に密着した。
2017年1月の昼。
教室で弁当をまったり食べる生徒たち
益山寧々17歳。高2。中学生みたいな童顔。
実家は牛農家ではないが牛好き。
部では副キャプテンの要職に。
父・誠さん
母・知子さん。娘似。まんまる顔のドラえもん似。
弟がいる。
部屋には牛グッズが棚に。
風呂場で部活動用のジャージ？を手洗いする寧々。
顧問の西野健一朗(50代）
「部員で牛農家なのは一人だけ」
「下痢便以外なら大丈夫」
餌やり、ケージの掃除、
糸鋸で牛の角きりも生徒がやる。
根元をゴシゴシ切り取る。
中央部から出血するので焼鏝で切り口を焼く。
部は5年毎に開かれる肉牛の全国品評会
「全国和牛能力共進会」の高校の部に
出場する準備をしてる。
会場での牛のデモンストレーションで
行進の練習をする生徒。
3月。ツアーバスで工場見学へ。
家畜の屠畜工場、「スターゼンミートプロセッサー」
を訪問。牛を殺し、解体、枝肉にする過程を
見た寧々、涙目に。
別日。朝6時45分。部の牛舎。
牛をきれいに立たせる練習をしてる寧々たち。
顧問の指導が飛ぶ。
寧々がかわいがっている牛がいる。
みさきという名の母牛。2歳9か月だ。
実は寧々は高1の時、妊娠中だったみさきに踏まれて
鎖骨骨折していた。4か月部活を休んだ。
今はそんな過去は水に流し、蹄を洗ったりのケアをする。
しかし顧問はみさきの気性が荒いのを懸念し、
4月に競りにかけ売却してしまうことにした
「生徒の安全が1番大事なので」と顧問。
全身水洗いの後、洗剤を使ってもう一度洗う。
たっぷり2時間かけた。
頭を寧々にこすりつけてくるみさき。
4月。中央家畜市場。この日も300頭の牛が
集まった。
寧々はみさきをつれて競りの会場へ連れていく。
競りはシステマチックな流れ作業。
だいたい1頭数十秒で値が決まる。
寧々の番が来た。
みさきを連れて会場にお披露目。
司会？は「489㎏、気性荒いです」とアナウンス。
デジタル表示は50万からスタート
レイズしていき、100万7000円で決定。
上々の値がついた。
すぐにトラックに乗せる。
みさきを渡すとすぐにトラックから離れちゃう寧々。
別れ際はあっさりしたものになった。
7月、地区予選で7校のうちの1校に選ばれた
9月の第11回全国大会で14校中5位になった。
寧々は将来牛の繁殖の仕事に就きたいそうだ。
学校の部活モノといえば
NNNドキュメント今年の傑作
2本目(17-01-15)#2357 30分
「うっちゃれ！青森・泣き虫相撲部の挑戦」
制作：青森放送
と比べてしまうが。
今回は残念な出来に。
そもそもDがあんまり取材に行ってねえ。
核となる寧々とみさきの描写が全然押さえられてねえ。
みさきが凶暴な画すらない。
寧々のみさき愛を示す画が体の洗浄だけ。
別れの描写もあっさり。もっと撮れ。
食肉工場見学の画も及び腰の取れ高。
これじゃダメ。
最後の大会参加描写もダイジェストにｗｗ。
もうD、この取材に飽きたか？
簡単な素材なのに
Dはそれを撮りこなすだけの力量さえなかった。
ハイ、次。
#2397 今年42本目
2017年10月29日(日) 25:25～ 30分
「私を見て ミナマタから世界へ 魂の叫び」
制作：くまもと県民テレビ
内容紹介>>293
内容要約
2017年9月、スイス・ジュネーブ
ここで7日間にわたり、150か国参加の
国際会議が開かれる。これに参加するのは
車椅子の女性、坂本しのぶ61歳。
胎児性水俣病患者だ。
水俣市の湯堂地区。
1956年、昭和31年生まれ。
母の胎内で水銀に汚染された。
5歳でやっと歩けるようになった。
1年遅れで小学校へ。
歩き方はぎこちない中学生の頃の映像がある
NNNドキュメント73の素材だ
カメラを向けられて泣き出すしのぶ
「当時は水俣病だとみられることが嫌だった」
と、しのぶは回想する。
1972年、15歳の時、母フジエさんは娘を
スエーデン・ストックホルムに連れていき
環境問題の国際会議で娘の姿を公表した。
「当時は奇病扱い。みんな隠した。
でも私はそうは思わない。
何万もの人が水俣にかかっている
みんなに知ってもらわないと」とフジエ。
31歳のしのぶはベトナムの
べトちゃんドクちゃんと会う。
これをきっかけにしのぶも覚醒した。
「水俣は何も解決していない」
自ら進んで発言するようになった。
2013年水銀規制条約(水俣条約)が提起され
2017年8月に発効された。
現在、しのぶは母フジエ92歳と2人暮らし。
しのぶ、6年前から一人で立って歩けなくなった
施設では這って部屋を移動するか
歩行補助器か人の手を借りて移動。
体中がこわばるのでリハビリ運動も欠かせない。
「水俣になって悔しい。
なってなければ走ることができたのに。
(加齢とともに)どんどん悪くなっていく
みんな歩けなくなっていく。私も。」
ジュネーブ。
初日に急きょスピーチすることになり
付き添いのスタッフらは原稿を作成
しのぶに覚えてもらう。
「同じことが繰り返されるのはやめないと。
私で最後にしないと」
ロビーで白髪の外人老女が駆け寄り
「あなたは今「走って」いるよ」と励ます。
嗚咽するしのぶ。
水俣？公園？は「水銀のいっぱいある嫌な場所」と
しのぶ。
車椅子で公園をいく、しのぶのドローン空撮。
感想
せめて国際条約がどういうものかの
説明はあっていいのでは。
世界はどう水俣と向き合った結果を提示せよ。
外国の金採掘でどういう被害が起きているかの
説明がないとしのぶの言葉が生きない。
まだ母が健在なのに興味がわく。
2人の生活を追うだけでも1本できたな。
2017年11月5日放送
「海の森が消える日 ～サンゴ再生への挑戦～」
大規模白化した枝サンゴ
2016年夏、沖縄・石垣。国内最大のサンゴ礁で、
サンゴの「大規模白化」が起きた。実に97％が“白化”、
その7割が“死滅”した。研究者は、「回復力が追いつかない
時代に入った。間に合わない」と危機感を募らせる。
国の緊急対策会議でも、「50年後の2070年には、日本近海
からサンゴが消滅する」との初の予測が示された。
サンゴの回復を、人が手助けする時代。沖縄の海を舞台に、
プロの技術者たちが“サンゴ再生”に挑戦する姿を追う。
ナレーター：宮城さつき
制作：琉球朝日放送
2017年11月12日放送
「おとうの米 ～故郷を300年後に残したい～」
小滝集落の田んぼと農家の樋口正幸さん
13戸30人余りが暮らす小滝集落は長野県栄村にある。
2011年3月の震災を機に4戸が減り集落の維持・存続が
危ぶまれる状況になった。住民は300年続いてきた
米作りで再起をかけることを決断。ワインボトルに
地元産の「小滝米」を詰め首都圏向けに販売すると、
斬新なアイデアが百貨店バイヤーの目にとまった。
自慢の米に活路を見いだし親から子へ、そして
300年後に集落を引き継ごうと奮闘する姿を追った。
ナレーター：楠原由祐子（abnアナウンサー）
制作：長野朝日放送
2017年11月3日 放送
「恐竜発見 ～ゴビ砂漠に23年 石垣忍～」
モンゴル・ゴビ砂漠。今は灼熱の大地だが、
かつては恐竜たちの楽園だったという。
恐竜たちの生きた証である化石がいたるところで
発見されている。
そのゴビ砂漠を舞台に20年以上、恐竜の足跡を
捜し求めるのが岡山理科大学の石垣忍教授だ。
この夏も、10人の学生を引き連れ、モンゴルに向かった。
40度を越す炎天下で電気や水道の無い過酷な環境の下、
モンゴルの調査隊と共同で発掘作業をした。
「恐竜のことをもっと知りたい」
還暦を過ぎても終わらない石垣教授の挑戦、
その先には世界的な発見が待ち受けていた。
ディレクター：春木奎（RSK山陽放送報道部）
2017年8月。モンゴルのゴビ砂漠。
日本の面積の33倍もの広大な広さ。
草原を行く7台のSUV車のキャラバン隊。
空港から800㎞、18時間かけて
ゴビ砂漠南部、シャルツァフへ向かう。
ここに23年間、毎年のように恐竜発掘を
続ける研究者がいる。
石垣忍。63歳。
岡山市北区の岡山理科大の教授だ。
研究自体は30年前から始めた。
モンゴルでの発掘作業は
1994年から、民間企業、(株)林原の
援助？で始まった。当時石垣は34歳。
この会社の破綻後は大学に移り、
発掘は続けた。
今回の発掘には学生5人も参加。
途中、車が砂でスタックすると
学生たちは車を押して手伝う。
モンゴル側の研究者、ツォクトバートル氏。
夜中の2時にベースキャンプに到着。
トラディショナルなモンゴル式住居テント、パオ
や普通のテントが立ち並ぶ。
夜空は満天の星が。
モンゴルチームも含め総勢30人が発掘に従事。
1日10㎞は歩くという。
あたりは土砂漠。ところどころに草が生える。
去年、石垣は恐竜の足跡の化石を1個発見した。
全長106㎝のでかい足跡。
「体長30m、体重数十トンの4足歩行恐竜」だという。
今年はその周りをさらに発掘し、ほかに
同じような足跡はないか探す。
「少なくても3個あれば恐竜の歩幅、速度など
がわかる」と石垣。
気温40度。
最初はつるはしで。
なんか出てくるとシャベルで掘り進める。
結果、周りからさらに3個の足跡化石が出土。
「歩幅は狭い。速度は時速2～3㎞だったのでは」
夜はテントで見つけたモノのデータ化作業。
オフの日。学生は貴重な水袋を使って頭を洗う。
石垣はパオの日陰で昼寝。
別日。ベースキャンプから南に11㎞の地点に
恐竜1頭の骨が出土してる。
ここも重点的に発掘。
肋骨、歯は見つけたが、肝心の頭蓋骨は見つからず。
モンゴル人スタッフとの宴で
ハーモニカを披露する石垣。
モンゴル人研究者たちの尽力により、
発掘現場の保存・展示場化がなされた
場所がある。
木造の小屋は展示の部屋と、現場そのものが
保存。
さらに別の現場への木の遊歩道が伸びる。
「発掘に終わりはない」と石垣。
感想
これ、一番楽しいのは旅行気分のD春木だけじゃんか。
単調な作業で特に収録はたいした仕事じゃねえし、
草原空撮のドローン使いまくりでいい実習になったな。
でも内容は特にどうということもないもの。
足跡だけ、なのもちょっと小粒。
恐竜の骨の全体像もよくわからずインパクト皆無。
モンハンのテーマソングをBGMにガンガン使ってるが
それなら2匹以上の恐竜の全体骨格の画ぐらい
おさえてないと・・。1人で盛り上がってんのが寒い。
石垣自身もただの爺さんだし。
見どころがねえんだよ。5分のミニコーナーVでいいよ。
所詮、こんな旅行報告Vは、
春木のブログに動画を張り付ければいいだけの出来。
2017年11月5日放送 #1744
「海の森が消える日 ～サンゴ再生への挑戦～」
制作：琉球朝日放送
内容紹介>>357
内容要約
沖縄県石垣島近海の石西礁湖(せきせいしょうこ)。
2016年9月、大規模な珊瑚の白化(はくか)が起きた。
珊瑚は白か黄色に変色。これは瀕死状態。
放置しておくと数週間～1か月で死ぬ。
全体の95%が白化した。このままでは
自然回復できない分の7割が死滅する。
元々の珊瑚の色は透明。
そこに褐虫藻(かっちゅうも)が張り付くことで
赤茶色の正常な色彩を放つ。
共生関係で珊瑚を藻は海に酸素を放出してる。
白化の原因は、初夏以降に海水温が下がらないこと。
通年は台風が通過することで海水温を下げている。
2016年は台風が来なくて上昇。
6月の時点で海水温は30度越え。
過去1998年、2007年に大規模白化はあった。
どちらも全体の35%の珊瑚が白化した。
10年ほどの間隔があくことで珊瑚の回復が
できていたが、回復する前に再び白化する珊瑚も増加。
もう回復力が追い付かず、全滅する海底が多数出ている。
2016年11月、Dの島は琉球大理学部准教授の中村崇と
石垣の海に潜り調査。中には回復している珊瑚もあったが・・。
珊瑚の再生活動をしてる人物がいる。
山城正巳・組合長。
すでに7年、県と共同で取り組んでいる。
珊瑚を卵からふ化・養殖させ、幼生を海底に設置した
3.5ヘクタールの養殖場に根付かせることに成功。
「いまは珊瑚養殖のコツがなんとなくわかった状態」
「10万個体の養殖を目指す」
本島から飛行機で30分の久米島。
海洋深層水研究所で珊瑚養殖の研究をしている中村良太。
施設内のビリヤード台くらいの水槽4つを駆使して
研究を続けている。
水槽内には「角だけ消しゴム」みたいな、
サイコロを等間隔で並べてくっつけたような
コンクリキューブが沈んでいる。
この表面に珊瑚を根付かせる。
とにかく日々のチェックが欠かせない。
朝9時、昼2時、夜に水温チェック。
冷たい深層水と、恩納村の珊瑚の卵をつかう。
幼生に育てるまでが大変だった。
光と水温の管理を365日やった。
中村とアシスタントの女性と2人きりで続けた。
「いつ死ぬかわかんない。突然死ぬ。
だから毎日見てないと」
「珊瑚が一か所にたくさん根付きすぎてもダメ。
間引きしないと病気になったり全滅する」
一つの水槽にブロック20個が沈んでる。これを
海水の入ったビニールに入れ、酸素注入。
活魚を運ぶみたいに扱う。
スチロール箱に詰めて
軽トラ→飛行機→軽トラ→船で沖のポイントへ輸送。
海底にある石のステージにブロックを置く。
恩納村も2016年の白化で85%が死滅した。
中村は白化に強い褐虫藻の実験を始めてもいる。
温度の高い海水で藻を育ててみている。
石垣島でも回復プロジェクトがスタートした。
海底に7つの東屋を沈めた。
屋根に珊瑚の幼生が根付いたブロックを乗せる。
養殖珊瑚をそのまま海底に移植しても生き残るのは10%。
でも石垣の場合は70%が生き残った。
珊瑚は1年に1回、大量の卵を海に放出する。
それを巨大なラッパ状の網で卵を海上に誘導して
集める。受精させて養殖に使う。
石垣の東屋を見に潜るDの島
東屋の珊瑚は順調に育っていたが、
その周りの海底の岩場にも沢山の天然の
珊瑚が根付いていた。
それは自然の回復力そのものだった。
最後のオチがいいな。
Dの島もその画(岩場の天然珊瑚幼生)をちゃんと見せてほしい。
水中カメラ持ってこなかったのか？ｗｗ
そこ重要だろ！もう一回潜って撮ってこいよ・・。
そもそもの
全滅前と全滅後で一切回復しない海底の
比較映像も欲しいな・・。
大自然相手に人間がコントロールに挑戦することの
無力さだけを受け止めた。
大海のほんのわずかな場所にわずかな珊瑚の幼生を
自然の海に戻すんだから、
結局、大自然頼みじゃん。
1年、5年スパンで一喜一憂してるだけ。
100年、1000年スパンで考える人間は誰もいない。
そこが今回の限界か。
何もしないのも一つの解、かも。
11月4日（土）28時～28時55分
#1727
「ママは乳がん～若年性患者たちの今～」
制作：福井テレビ
内容紹介>>329-332
内容要約
2015年9月。USJに来た母娘の自撮り動画。
長女・愛(まな)ちゃん5歳。
次女・唯(ゆい)ちゃん3か月。
母・高橋絵麻さん34歳。
福井県・坂井市在住。
ヨガインストラクター。
夫・直行さんは34歳。
次女出産前の検診で、
右の乳房が腫れていたのでエコー検査を
してもらったが
「乳がんかどうかわからない」と言われた。
精密検査をせずに、次女出産。
右乳房から血のミルクが出だした。
医師は「大丈夫」というだけ。
しかし出血が止まらないので再検査
したら乳がん告知。しかもステージ３Aという
進行度。10年後の生存確率50%。
これが2015年10月1日のことで、
USJ旅行から10日後だった。
番組女Dは自宅を訪問。
絵麻はスキンヘッドになっていた。
抗がん剤治療中。
「もう大量に抜ける髪の毛を見るのか嫌。
だから剃った」
癌は皮膚、大胸筋に転移している。
右乳房の全摘手術を控えていた。
「告知を受けた後は辛かった」
「いつまで子供といられるのか」
「車の運転中、突然号泣してた」
「最初の時、精密検査をしていれば・・」
乳がんは50年前は50人に1人がかかるがんだったが、
今は11人に1人だ。
34歳以下の乳がん患者は若年性乳がんとされる。
全体の2.7%しか占めてない。ほんの少数なのだ。
乳がん検診の対象者は40～50代が中心。
現在検診の主流はマンモグラフィー検査。
でもこれは高濃度乳房(乳腺が沢山発達してる乳房)の
女性には初期がんの影が発見できない。
10年前からマンモとエコー検査の併用を謳うが
併用で早期がんが見つかりやすくなった、という
エビデンスがない、という理由で普及してない。
絵麻はファイスブックで病気をカムアウト。
「誰かに助けてほしかった」そう。
するとみんなが励ましのリプライをくれた。
絵麻は早期発見の重要さを痛感。みんなへの啓蒙活動を始動させる。
「とにかく乳がんは,しこりが
大きくなる
固くなる
腫れる。
この3つが特徴」
見つけた時にステージ3～4では遅い。
FBで「しこりにさわってねキャンペーン」を提起。
福井市でOFF会を主催。
ママを集めて、自らのしこりを触ってもらう。
半年で250人に触ってもらえた。
番組はもう一人の患者宅を訪問。
高層マンション一室に暮らす、
櫻川摩美さん33歳。子供は二人。
長女・愛結梨(あゆり)ちゃん11歳小6、
長男・莉大(りお)くん5歳
こども2人を育てるシングルマザー。
32の夏左乳房に小さなしこりが。
検査では線維線種と言われ放置。
4か月後、しこりはでかくなり、再検査したら
乳がんの告知。胸のリンパ節にも転移済み。
左乳房の一部を切除。
看護師の仕事を休んで闘病生活。
炊飯とお風呂の支度は長女がこなす。
治療1年後、仕事を再開することにした。
長女はすでに起きてTV見てる。
長男、起こしても全然起きない。
長女、先にパンの朝食。
学校へ。
摩美、長男を保育園に連れていき
福井愛育病院へ。
小児科に復帰した。
2016年5月12日。
絵麻、右乳房全摘手術。
手術直前のビデオメッセージ収録。
「何で癌になったんだろう・・」
「辛かった。しんどかった」
「でもよかったことは
幸せを感じられるようになったこと。」
「(夫と子供の)3人大好き。」
「生まれてきてくれてありがとう」
遺書代わりのような遺言を記録に残す絵麻。
歩いてエレベーターに乗りこむ絵麻。
でも8時間の手術は無事成功。
1か月後、退院。
2016年6月の自宅。子供は二人とも6月生まれなので
一緒に誕生会。
短髪姿の絵麻。ウイッグではなく地毛？
今はホルモン＆放射線治療を継続中。
唯が発熱。母から離れない。
唯を抱いたまま台所に立つ絵麻。
手術から5か月後。
短髪を銀色？に染めた絵麻、
カフェで打ち合わせ。
相手は同じ若年性乳癌を経験した女性。
中辻美紀さん36歳。
31で乳がん。
「病院にも患者サークルはあるけどみんな爺婆ばかり。
若い人向けがないから作りたい。
若年性患者が話せる場が必要。」
2016年10月3日FBに「I am」という名のグループを
立ち上げた。
2016年12月。福井愛育病院一室を借りて初のOFF会。
女性10人が集まった。2人ほどがモザイク処理。
まずはそれぞれ自己紹介。
後から遅れて参加した女性が。
伊藤祐美代さん36歳。
22で乳がん。
左乳房。右乳房、首、肺、脳に転移し
5回の手術を繰り返した。
首の手術で声がうまく出せなくなった。
若干の嗄れ声に。
でもその後、結婚と出産をした。
収録対応の格好か？
ぼそぼそ喋るまいこちゃん。
参加者全員で情報交換に。
次の抗がん剤で味覚障害がでると言われた、とか
ウイッグ情報など。
シングルマザー摩美も実はウイッグ。
2017年2月。
伊藤宅でたこ焼きパーティー。
娘・聖らちゃん9歳
夫・武彦さん38歳
「妻はいろんなところに行くようになった」
摩美さん一家3人も
同じ主治医だったので仲良くなったのだ。
9か月目の絵麻。
長女と電車で名古屋へ。
自己検診啓発イベント「ENCORE」で講演。
参加者は60人くらい。
春。坂井市の病院。
OFF会。
新人参加者が。
顔出しNG。
今年1月に仕事を辞めて引きこもり状態とのこと。
はげます8人。
長女は小1になった。
唯は歩けるようになった。
泥を素手でつかんで遊ぶ。
現在、乳がん患者は9万人。
若年性は2400人。
感想
女Dなので、シビアな現実は極力排除されてんな。
乳がん治療の詳細をちゃんと描いてくれないと。
絵麻・摩美の病状はどう改善されたのかが一切ないので
なんかお気楽なサークル活動にしか見えない。
Dの視点が「情報バラエティー」のそれだから。
ちょっと物足らず。
摩美の最初の検診見逃しも
100%、愛育病院で受けてるだろうから
それについて特に思いはないのか？
マンモやエコーがダメなら何をしたらいいのかまで
提示してほしい。
2017年11月5日(日) 24:24～ 30分 今年43本目 ＃2398
[プラス４℃の世界 ～温暖化の果て 私たちの未来～」
「プラス４℃の世界 ～信州発 地球温暖化への適応～（仮）」
制作:テレビ信州
内容紹介>>294
内容要約
地球温暖化。
ここ80？年間で平均気温は0.85度上昇している。
2100年には1度、何も対策しないと4度上昇する予測結果が出ている。
番組は長野県の農家を回り、温暖化の影響を取材した。
秋。長野の紅葉シーズンは30年前より10日間遅くなっている。
エピソード1：リンゴ農家の証言。
20年のキャリアをもつリンゴ農家の山口光左(こうすけ)さん。
「最近のリンゴは真っ赤にならない。表面がツルツルしだしてる」
品種は富士。
ベストな成熟は上4分の3が真っ赤、下は黄色、表面がざらざらしているもの。
これは夜の気温が十分下がることで得られる。
しかし昨今は夜の気温が高いのだった。
2016年11月。県内の果樹試験場で気温とリンゴの成熟との
関係性検証栽培がなされた。
普段より2度高い気温に設定されたハウス内でリンゴを育てた。
隣の露地には同じ種のリンゴを普通に育てて比較した。
2014年から始めて、2016年に実がなった。
ハウスのリンゴは一回りでかい。
でも蜜の入り方は露地のほうが優秀。
ハウスのはおいしいのもあるけどまずいのもあった。
ハウスのは蜜が早く入り過ぎで、日持ちが悪くなった。
山梨県甲州市のワインメーカー、シャトーメルシャンに大量にブドウを
納入している、長野県高山村のキャリア25年のブドウ農家、佐藤明夫さん。
標高400～830mに5か所の農場を持つ。
「糖度が上がる前に熟しちゃうようになった」
「ブドウの酸化度は日を追って低下していくし、
糖度は日を追って上昇していく。
両者のいいタイミングで出荷するわけだが、
収穫時期が年々早まっている」
農場もどんどん高いところへ移動させているという。
塩尻市、五一ワインの林幹雄さん
私の感覚では、昭和59年、1984年から温暖化が始まった。
12月から2月までの間で、マイナス10度以下になる日は30～35日だった・
でも今は5～6日しかない。
冬の気温が高くなった。
寒さで割れてしまうブドウの木は珍しくなった。
「このままだとブドウ農地は北海道に移動するかも」。
さらに温暖化はブドウに病気をもたらす
晩腐病(ばんふびょう)は菌がブドウについて腐らせる病気。
これは降雨がブドウに直接かかるとおきやすい。
佐藤はブドウを天井ぶら下げ式ではなく生垣式で育ててる。
だから透明シートをブドウの両側にかぶせて予防。
また、ブドウ一房に粒がたくさんつきすぎるのもよくない。
日に当たらない粒がでちゃう。
そういう粒は色も薄くなる。濃い紫の粒のなかに
薄紫の粒が数個混じりだす。
ほどほどの、まばらに見えるくらいの粒数の房がいい。
バラ房と呼ぶ。
早くなりすぎて9月に入ると味が薄くなる。
エピ3：天然角寒天製造農家の証言。
長野県の諏訪湖周辺の茅野市。
冬は雪より雨が多くなってる。
テングサを煮込んで固めて凍らせて、天日で乾燥させて作る寒天。
農家の小池隆夫さん。
「寒天製造時期は確実に短くなった。
1960年代は12月～3月だった。
今は1～2月のみ。寒い日が減った。
マイナス1度では何日干しても寒天が凍らない」
今は短期間で一気に大量に作る。
本来きれいな直方体の寒天だが、
形の整っていない、台形や不定形の寒天も、承知で作る。
ここからは小ネタをさらっと紹介していく。
エピ4：ハウスでレモン栽培開始。
レモンはあったかい地域の作物。
エピ5：山々の雪解けが早い。
ゆえに春以降農業用水の不足のリスクが。
花も早く咲くようになった。
エピ6：レタスが暑さで葉が開き切っちゃう。
エピ7：松くい虫による松林立ち枯れ。
エピ8：屋根が熱い。
ヒートアイランド現象。
ほんとはエピは9つだけど、どこかで一個数え間違ったか。
4以降は駆け足でただ紹介しただけ。カットでいいのでは。
D,もう疲れたかｗｗ
農家がそれぞれ対応していくしかできないだろう。
特に広げようがない内容。
安倍がミサイルを予期し発射の日だけ首相公邸に宿泊できてたのには裏事情がある
「歴史がある」安倍-電通-在日-朝鮮-麻薬-統一協会-CIAの売国つながり
電通に勤めていた安倍昭恵は、電通の上司に安倍晋三を紹介された
電通は、安倍昭恵が好きな韓流ブームを作り、在日芸能人を使っている
安倍昭恵が大麻、大麻と言ってるのは、晋三の祖父の岸信介は満州開発高官だったが
関東軍とつながりアヘンで大儲けした電通の里見甫に支援されていた因縁からだろう
戦前満州の電通で、諜報やプロパガンダをしていた里見甫が
アヘン密売を行う里見機関を設立
里見甫が調停した済南事件では、麻薬売人や売春業の朝鮮人が、中国人に虐殺された
戦後、A級戦犯岸信介とともに電通も寝返り、電通がCIAの下請け組織になる
統一協会の最初の日本拠点は岸信介の自宅の隣で、
祖父の岸、安倍晋太郎、安倍晋三と三代に渡って統一協会につながる
統一協会は、北朝鮮に自動車メーカ「平和自動車」設立など、北朝鮮と裏でつながる
現在CIAの下で統一協会が世界で麻薬密売をしている
北朝鮮では覚醒剤製造を行い、在日暴力団が日本で覚醒剤の売人をしている
安倍昭恵夫人とともに大麻を栽培する青年、大麻取締法で逮捕
https://stat.ameba.jp/user_images/20170307/22/4649-ixxc/dc/3a/j/o0720158413884745202.jpg
満州でやったように、次は日本人を大麻漬けにして金儲けようとしているのか
http://blog.goo.ne.jp/88-64/e/3948823c99ea68d888cb5434955d978d
http://blogs.yahoo.co.jp/ooophiooo/39822127.html
CIA下の朝鮮人が宗教の仮面で統一教会に,右翼の仮面で日本会議(勝共)に,右翼の真の正体は在日→ https://www35.atwiki.jp/kolia/pages/446.html 👀
Rock54: Caution(BBR-MD5:f1e341b6e67733c1327767e988175bd8)
ここに来るんじゃねえよ
TBS深夜「アサ秘ジャーナル」で
山梨県甲府市の国立山梨大学を紹介。
ワインのことがさらに分かったので追加付記。
柳田藤寿・学長補佐兼ワイン科学研究センター教授。
センターは大学より先の1947年から設立。
山梨もブドウが特産。
実家が宮崎の麦焼酎屋。東京農大農芸化学？科出身。
甲州市の勝沼醸造。民間のワイナリーへ。
日本ではブドウは奈良時代に来た。
山梨の大善寺にブドウを持った仏像がある。
ワインは15世紀には来日したが、
日本での生産は明治時代から。
代表の有賀(あるが)雄二。
「ワイン用ブドウは本当は乾燥地帯が向いてる。
日本は湿度が高く不向き。雨はほんとは降らないほうがいい。」
棚式栽培(天井を作ってブドウを垂らして栽培)は日本独自のもの。
地面からブドウを遠ざけるため。
一つ一つの房に紙の傘をつけて雨に濡れないようにする。
雨にあたると水っぽくなる、病気になる。
棚式は江戸時代の医師、永田徳本が考案。以降400年以上続いてる。
ヨーロッパではほぼすべてが生垣栽培。
ただ棚式は収量が多い。
1ヘクタール10～20トン、500房もできる。
生垣は4～8トン。全然少ない。
畑の地下に石が沢山埋まってたりしてても味に影響。
年40万本を作る工場へ。
房から粒と茎を分離する機械。
羽が回転し、粒が遠心力でドラムの穴から出てくる。
赤ワインは粒ごと発酵させる。
30度付近で発酵開始
粒の皮についた酵母菌が
糖分をアルコールと二酸化炭素に分解。
糖度＝アルコール度数に比例。
2週間。
温度が下がると発酵完了。
絞って熟成。
3か月～半年、樽に移し替えて不純物を沈殿させる。
このあと瓶詰して販売。
赤と白はブドウの品種も違うが、製法も違う。
白ワインは発酵前に絞り、ジュースだけを発酵。
タンクで発酵後は赤と同じく、木の樽で発酵。
寝かせた各樽の上部にフラスコが取り付けてある。
二酸化炭素がブクブク出てるのがわかる。
樽に耳をつけると発酵の音が聞こえる。
木の樽を使う理由はワインに木の香りが付く。
赤は白よりも大きな樽で。
樽はわざわざフランス製アリエールの森産を輸入。
これを使うと渋みが出る。
半年熟成。
本来ワインはアルコール度数12%。
これ以下だと水っぽくなる。
ここではでかい冷凍ジュースタンクが何個もある。
果汁の水分を凍らせて糖分を高める。
これなら砂糖を加えなくてもいい。この製法で
2003年にフランスのコンテストに出して銀賞をとれた。
瓶や樽の底にたまる澱＝酒石酸(しゅせきさん)は化学変化させると
ロッシェル塩に変化。
これは音波を電気信号に変える性質があり、
潜水艦のソナーに使われた。
戦前の軍部はブドウは食用にするな、全部ワインにしろ、と指令が。
酒石酸メインで戦中までワインがバンバン生産されていた。
酸をとった残りのワインはおいしくない。酸っぱい。
でも捨てずに、酸っぱくて飛び跳ねるから、と
「ラビットワイン」と命名して販売してた。
サントリーが
アルコールを加えて甘くした「赤玉ポートワイン」は
1907年から発売。日本人好みの味。
センターの3本柱。
ブドウの研究
発酵方法＝酵母・微生物研究
ワイン成分の研究
マロラクティック発酵、がそれで、酸味が取れてまろやかになる。
乳酸菌により、酸味がきついリンゴ酸を乳酸に変化させる発酵。
センターには小規模ワイン工場がある。
地下にワインセラー(3万5000本所蔵)。
1951年産もあるが、おいしくないという。
熟成させておいしくなるのはほんの一部。
ほとんどのワインは5年以内に飲め。
世界のワイナリーはもう、作ったら早く売りたい気分になってる。
何十年も寝かすのは効率が悪い、と考えだしてる。
世界ではもう、熟成はすたれ気味、とのこと。
センターの開発した発酵法をワイナリーに販売、
3%の技術料を稼いでる。
教授曰く、
ワイン選びは1万円まで味と値段は比例する。
それ以上は付加価値＝ブランドの部分が高くなるだけ。
だからMAX1万円でOK。
それでも高い、という人は
チリ、アルゼンチン、南アフリカのワインを勧める。
特にチリ。
グラスを回してワインを空気に触れさせろ。
赤は回すと渋みが取れる。
グラスを傾けワインの色をよく見ろ。
赤は熟成10年以上でワインの紫色が褐色、レンガ色に変化する。
10年以上は味わいに深さが増す。
赤＝肉、白＝魚でもいいが、
料理が赤っぽければ赤
白っぽければ白、でいいと教授。
鰻のかば焼きは赤。
鰻の白焼きは白。赤ダメ。
甘～いアイスワインは甘いもの、アイスとかに合う。
まとめ以上。
11月11日（土）28時～28時55分
#1728
「森をつなぐ～林業を目指す20歳の挑戦～」
テレビ大分
内容紹介>>333-336
内容要約
大分県佐伯市字目(うめ)町。
2017年2月。2万平方メートルのはげ山に
40㎝の杉の木を植樹するボランティア100人。
50年以上が1サイクルとなる林業の
新たなサイクルが始まった。
2016年4月。由布市湯布院町。
鉄筋2階建ての施設。
講堂で10～40代の10人の男性が
スーツ姿で開校式に臨む。
彼らは林業未経験の県民。
これから1年かけて林業の基礎研修を受ける。
月12万5000円の給料が支給される。
「おおいた林業アカデミー」の一期生だ。
式ではヘルメットを授与される。
あくまで学校ではなく研修施設。
運営は「公益財団法人森林ネットおおいた」。
1980年3300人
2005年1362人と減少。
2024年には711人になると予測。
一方、山では成長しきった杉やヒノキが
たくさんある。
大銀ドーム(大分県民以外はわからん)2万個分の面積。
大分は全国5位の木材生産地(2015年)。
県と共同で人材育成を始めたのだった。
研修生は
介護職の36歳
HP制作の43歳
東京で会社員の42歳、
とさまざま。
番組は最年少？の青年、
山田洋一郎くん20歳を追う。
高卒後、大阪の工場勤務を経て
地元に戻り、これに参加した。
別日。研修初期の日の朝。
「ゼロ災で行こう～」の掛け声とともに
皆、軽トラで現場の山へ向かう。
山中腹の杉林。
今日は間伐をする。
曲がった木、細い木を除去する仕事。
メインの技術はチェインソーで木をうまく倒すこと。
これは経験が必須だ。
ツタの絡まり具合
斜面の状況
搬出の容易さ
を考えて倒す方向を決める。
素人が切っても周りの木に引っ掛かって倒れない。
透明顔カバーとヘッドフォン付きヘルメット装着。
幹の両側に切り込みを入れ、
拙いチェーンソーさばきで両側を切るが、
簡単には倒れない。
梃の道具も使って木を倒す。
倒す直前にホイッスルを鳴らす
傾いた木は隣の木に引っ掛かってしまった。
当然うまくできなかった山田に切り株の切り込みを指さし
「ここが切り過ぎ。」と指導が入る。
山田の休日に密着。
大分市内の繁華街の喫茶店？(客誰もいない)で1人、
アガサ・クリスティーの文庫本「そして誰もいなくなった」
を読む。
実はインドア派。本と映画が趣味。
2016年9月。玖珠町（くすまち）。
山田の実家近くにある、祖父母の田んぼ。
山田、コンバインに乗り、稲刈りを手伝う。
祖父76歳は近年、体調を崩してしまった。
コメ作り作業は難儀な体になった。
常に下を向いたままの祖父。
首を痛めたのか？
稲と土を噛んで停止する山田操縦のコンバイン。
を続けたいのだった。
2016年11月。研修8か月目。
日田(ひた)市上津江(かみつえ)町。
ここは9割が山林だ。
の林業の会社、トライウッドで4日間のインターン研修
社員は15人くらい。
この会社には研修生が4人くらいが参加。
山田もいた。
軽トラで現場へ。
山田の指導をするのはキャリア20年の
伊東資郎さん40代？
「(チェーンソーについた)木の粉で切れ味がわかる」
「切り込むスピードを変えろ」
などと山田に教える。
この土地では木こりのことを「きやどん」と呼ぶ。
伊東のチェーンソーさばきは無駄がない。
テキパキやってすぐに倒れてく木。
倒した木をアームでつかんで左右に滑らせて
枝をアーム付属のカッターで切り払ったり、
4mごとに切断できる、すぐれもののユンボを操作。
今日は70年物の大木の伐採に挑戦。
ぶっとい木は大径木(たいけいぼく)という。
伊東、事細かに指示を出す。
山田、10分かかってやっと倒せた。
トライウッドに転職してきたという。
顔に似合わず、精密な山林のジオラマを作り
会社に展示してある。
「においと五感で感じることができる仕事。
いいな、と思った」とこの仕事の魅力を語る伊東。
彼の休日。
妻・ゆりさん
長男・資泰(よしひろ)くん小6
長女・由都(ゆず)ちゃん小4
一軒家で4人暮らし。
近所にコンビニ、スーパー一切なし。
軽で熊本県の公園へ。
広場でフリスビー遊び。
「将来はトライウッドで働きた～い」と
泣かせることを言う息子。
毎日の仕事は残業もなく夕方5時半に終わる
ので父は子供のバレー部の監督をしている
2016年12月4日。大分市の会場で
林業系企業18社の合同会社説明会。
山田も就職に向けて情報を集める
「祖父母のこともあるので地元に近い会社に行きたい」
2017年2月22日。
宇佐市の森林組合。
山田の就職面接。
面接官2人の前にスーツ姿の山田一人。
「500万円もらったらどうする？」と面接官。
「車買って妹の大学学費にします・・」と山田。
5日後、採用通知が来た。
チェーンソーがそこそこうまくなった山田。
3月22日。修了式。
額縁に入った修了証を受け取る。
10人ともスーツ姿で記念写真。
山林は個人所有のものもある。
オーナーは「山主」と呼ばれる。
管理・伐採・木材出荷を会社が請け負う形？
「伐採する木は爺さんの時代に植えたもの。
林業は数世代のスパンで行う事業」と山主。
感想
観なくても予想できる内容だった。
つうか、本当に何もおきない。
普通の人しか出てこない。悪いわけじゃないがつまんない。
市の職員の日常みたいな、起伏のない内容。
林業TIPSもほとんどない。
なぜ木材需要が出てきたのか、
それがサステイナブルなのかも深く突っ込まない。
林業がどれだけ有望なのかも言わない。
山田じなくてほかのオジサン研修生に
密着したほうがよかったのでは
少なくとも数人は保険で追っていれば。
このD、絶対話がつまんない奴だな。
そういう男がつくった回。
★★★★★＝優良(これを観るために駄作の山を我慢できた！)
★★★★ ＝良(取材対象がいい・Dの演出や理解力高い)
★★★ ＝並(少々の難ではここに)
★★ ＝劣る(単に退屈・内容が希薄・明らかにDの演出力不足)
★ ＝駄作(不快。プロの作品ではない)
★★★以上の回は1回は観るに値します。
＃1701(6月27日（火）26:00～26:55)
「夢への扉 “課題研究”～先生を越えて進め～」
関西テレビ放送
学校対抗プレゼン大会。大阪・出場生徒に密着
★★テーマと素材を絞れ
＃1702(7月1日(土) 26:20～27:15)
「透明な外国人たち 彼らに支えられた街TOKYO」
フジテレビ
クリーニング工場のベトナム人技能実習生の実態
★★★信頼構築に失敗してる典型例
＃1703(7月4日(火) 27:00～27:55)
「交わらぬ視線―きしむ日韓の現場から」
テレビ西日本
仏像返還、慰安婦象問題で韓国人を追求する記者
★若造Dの思い上がり日記。糞。お前が人間として軋んでるよ
＃1704(7月14日(金) 27:30～28:25)
「校庭から伝えたいこと ～遺族 石巻・大川小～」
仙台放送
84人、生徒も死んだが教師も死んだ。両遺族らの慟哭と融和
★★★すべて裁判任せにするんじゃなくて番組が考えろよ
「あっぱれ！盛岡文士劇 盛岡文士劇念願の東京公演に密着」
岩手めんこいテレビ
作家ら総出演の地元＆東京公演に密着
★★★働きすぎる？わらび座の演出家兼役者にこそあっぱれ
＃1706(7月29日（土）27:20～28:15)
「幸せのかたち 出生前診断の現場で」
テレビ新広島
障がい児をあえて生んだ夫婦、診断の問題点。
★★視聴者に判断材料をちゃんと揃えて出してない
＃1707(8月5日（土）28:00～28:55)
「ポカラにSAKURA～駒ヶ根とネパール いのちのかけはし～」
長野放送
ネパールの産院を支援する駒ヶ根市民
★★何を伝えるべきかD自身もわかってなかった
＃1708(8月8日(火) 26:10～27:05)
「泳げないイルカ～海洋楽者 10年の軌跡～」
東海テレビ放送
魚ロボ製作者の闘病と苦戦ぶり
★★★素材は良いのに食い込み不足か信頼獲得に苦戦例。
＃1709(8月11日(金) 27:55～28:50)
「45年目の序曲～山形交響楽団の挑戦～」
さくらんぼテレビ
楽団再生屋社長の辣腕経営ぶり
★★★オリックス宮内臭が。楽団経営をもっと詳らかに描け
「9.2キロ その先に」
テレビ静岡
静岡の赤字ローカル線「岳南電車」社員の奮闘
★★★これこそ楽団のように経営者次第でもっとハネるのに。
＃1711(9月21日（木）26:55～27:50)
「平和への道標（みちしるべ） ～戦跡が伝える記憶～」
鹿児島テレビ
朽ちていく本土防衛戦跡をどうするか。
★★★戦跡だけでは軍人国家の悲惨さは伝わらない
＃1712(9月22日（金）27:10～28:05)
「ニッポンは好きだけど カイゴ開国10年の現実」
岡山放送
特養ホーム出稼ぎインドネシア娘たちの実態
★★Dがそもそもインドネシア人を好きじゃなかった
＃1713(9月26日（火）26:10～27:05)
「じゃあな、親父。～あの川が奪ったもの～」
北海道文化放送
台風による河氾濫被害。牧場復興と父捜索の半年
★★★Dの無神経さ・世間知らずっぷりにイライラ
＃1714(9月26日（火）27:05分～28:00)
「揺れた 高齢化進むまち～鳥取県中部地震の半年～」
山陰中央テレビ
職人不足も銭湯修繕も税金で解決できました
★所詮すべてが補助金頼み、それでいいの？
「夢の舞台のその先に ～2人のわらび座日記～」
秋田テレビ
地方劇団研修生19歳娘2人の2年間の成長
★★★未熟なDに成長を描けるはずがなかった
＃1716(9月29日（金）27:10～28:05)
「過疎の向こうへ」
石川テレビ
能登・輪島の過疎集落最後の住人と農業法人の活動
★★★人を変えるドキュの出来までもう一歩。
＃1717
「つなげる～我ら双高生 更に新たに道あらん～」
福島テレビ
休校する福島・双葉町県立双葉高校の1年
★★★高校関係者以外に訴えかけるものが希薄
＃1718
「小さな島のリストランテ」
サガテレビ
佐賀・松島でレストランを開いた若者
★★★福岡2号店開店の詳細が一番「美味」なのに・・。
＃1719
「 筋強直性ジストロフィーという難病を発症して
医師になったぼくは」
テレビ愛媛
筋ジス兄弟。まじめ兄は26で医学部へ。
★★NHK「プロフェッショナル～」風演出に失笑。
「「私は、パーキンソン病です。」 ～あるカリスマ社長の
足跡、信念、そして “熱狂”～」
高知さんさんテレビ
飲食大手社長、金の力で病すら克服中
★★こっちはTX「カンブリア宮殿」。社長下僕番組。
＃1721
「もし、このまちに… 原発で描いた未来」
新潟総合テレビ
原発誘致の可否で地元はどう変わったか？
★★★過去の記録部分はいいが、まとめが不出来。
＃1722
「私は私を全うする～佐々木ばあちゃんの熊本地震～」
テレビ熊本
益城町のテント避難生活婆さんの頑なな持ち家信仰
★★★30分尺でいい。構成もっとうまくやれ
＃1723
「時の旅人 ‐伊東マンショ 肖像画の謎‐」
テレビ宮崎
16世紀、欧州に行った4人の少年とベネチア画家
★★★絵より人生を知りたいのに・・。
＃1724
「島の鍛冶屋～五島列島31歳・職人魂～」
テレビ長崎
医者父の「百姓家族」。次男が鍛冶屋、3男が桶屋に。
★★★「日常」以上の「思惑」を映せていたら
「生まり島ぬ言葉忘しね国忘しゆん」
沖縄テレビ
沖縄言葉を伝承していく活動。ハワイの沖縄人と高校生。
★★新たな驚きがない。発想を変えさせる人物がいないとな。
#1726(10月28日（土）27:10～28:05)
「一票のゆくえ」
富山テレビ
政務活動費問題と富山市議選候補者6人の当落
★★★只の「追跡」以上の構図を提示しないと満足できず。
#1727
「ママは乳がん～若年性患者の今～」
福井テレビ
検診見逃し、ステージ3乳がん若者患者のSNS活動
★★女Dは「思いやり」を勘違いしてる。
#1728
「森をつなぐ～林業を目指す20歳の挑戦～」テレビ大分
林業研修プログラムに参加した若者の1年
★★ありきたり過ぎ。県の広報V以下の退屈作。人選ミス。
発表するようですが、
全部の放送が終了した今、当スレが総括します。
当スレが選ぶ今年の最優秀作は・・。
該当作なし。
はずれ年。
優秀作も特になし。
最低作はこれ。
＃1703(7月4日(火) 27:00～27:55)
「交わらぬ視線―きしむ日韓の現場から」
テレビ西日本
こんなものを平気で出すテレビ西日本は
上司からして馬鹿の極み。恥知らず。
あんな演出で韓国と新たな「関係」を築けるのか？
日本が韓国と同じ目線で対立してどうすんだ？
誰も、何も考えてない。
よく「記者」を名乗れるな。
「(28時間も使って)見続けた甲斐があったわ・・」と
思わせる出来のものが皆無。
2年見続けてわかった、FNSドキュの問題点。
ドキュメンタリーコンテンツに「蓄積」がない。
だから何年やっても進歩しない。
そもそもDは過去作すら見ていないのでは。
糞を見て反面教師にする機会もない。
視聴者も過去作にアクセスできない。
所詮「消耗品」扱い。
若造記者の実習作はもううんざり。
こんなんだから何年やっても進歩しない。
中堅以上が自分のキャリアを投入して作れ
もしくは外部Dやジャーナリストをつかえ。
せっかくの番組枠なのに、
日テレ、テレ朝系は優秀な30分番組を
作れてるのに、
55分枠という恵まれた条件なのに、
1年に1本だけつければいいのに、
ゴミを量産。
自分たちのことしか考えてないから。
視聴者不在。
2017年11月12日放送 #1745
「おとうの米 ～故郷を300年後に残したい～」
制作：長野朝日放送
内容紹介>>358
内容要約
銀座の割烹「東海林」では長野県栄村小滝(おたき)集落産のコメを使っている。
新宿の伊勢丹。物産展でワインボトル入りの小滝のコメを販売する。
小滝集落は新潟県県境にある。
13軒、35人の村。周りは里山と田んぼ。
豪雪地帯。5か月間は雪まみれ。
米つくりでは300年の歴史がある。
住人の2人に1人が65歳以上だ。
2017年5月。村人総出で苗床つくり。
2017年6月4日。東京から子供たちを招待して田植え体験ツアー。
村のコメ農家、樋口利行さん70歳。
今年大腸がんの手術をした。若干元気がない。
「もう俺は引退組だし・・」と自嘲する。
妻はツアー客に出す料理作りで忙しい。
米作りは息子の樋口正幸さん59歳が担う。
集会場でツアー客に豚汁、山菜、おにぎりを振舞う。
正幸、番組を里山に案内する。
そこには沢が流れていた。
300年前にこの集落へ水を引いた水路という。
襲っていた。
これで村の田んぼが破損。コメ作りできなくなった。
17軒あった住民が13軒に減った。
残りの住民も、米、もうやめちゃおうかと思い始めていたが
「300年前に水路を作れたんだから今回もやれないことはない
300年続いた田んぼを辞めるのはよそう。直そう」となった。
震災後、米価も下がり、再び米辞めようか、という意見も出た。
でも、それなら農協を通さず自分で売ろう、と決めた。
震災で廃業したキノコ工場が米倉庫になった。
2年前に13軒が共同出資し「小滝プラス」を設立。
高級ブランド米として販売を開始した。
ワインボトルに4合620gの米を詰めて、
「コタキホワイト」という名で売る。
価格は税込み2160円。(たけえな・・・)
梱包作業も村人がやる。
子供を背負って梱包する女性。
村に有力なパトロン？理解者が現れた。
銀座の高級子供服店「ギンザのサヱグサ」経営の
三枝亮49歳。
この日は車で村を来訪。迎える正幸。
三枝は2年前から小滝米の販促をサポートしている。
子会社「サエグサ＆グリーン」を作って
近藤宏彦49歳を営業活動に投入してくれた。
樋口家も広間をぶち抜いて大人数で宴会。
正幸には3人の息子がいる。それぞれ世帯を持っているらしい。
長男30歳
次男28歳
三男26歳。
妻と孫をいれて10数人はいる。
村の祭りでは
息子たちが獅子舞を踊ったり笛を吹いたり。
30人ほどがあつまる小さな祭りだが。
8月26日。稲刈りの時期が近づいて来た。
しかしまだ倉庫には去年のコメが540㎏売れ残っていた。
村の生産量は年30トン。
販路の確立は十分とは言えない状況であった。
近藤は中央大学、大東文化大学の女子大生3人を村に連れてきた。
インターンで5日間の米つくり体験をしてもらう「販促活動」だ。
9月。稲刈りの日。
ここに中央大学のOBが視察に来ていた。
実は学生の卒業式での記念品に小滝米のワインボトルを
使ってもらおうとする「営業活動」だった。
受注すれば3000～4000本の売り上げだ。
村に移住してきた人間がいる。
吉田理央(よしふみ)さん34歳。
2015年に長野市から移住してきた
職業は不明。
妻と1歳くらいの長男がいる。
地元では森林組合に就職した模様。
10月21日。瞭、上京し近藤の会社で打ち合わせ。
中央大学の学園祭に米を売ることになっているのだ。
これも卒業記念品営業の一環だ。
翌日。中央大の学園祭。台風21号が直撃し、豪雨。
客が絶望的に少なかった。いくつかの出店も縮小。
瞭の店は渡り廊下みてえなところにテントで出店。
1㎏1000円のコメを売る。
人はまばら。
隣のテントで学生二人がバイオリンをガンガン演奏しててうるせえ。
今日は1㎏を70個、
ボトルを15本売るのが目標だというが・・・。
学祭客相手にこんなたかいもん売れんのか？
赤地に白文字の「情熱 小滝」が背に踊る法被を着て
瞭、客に試食を勧める。
そこへオジサン二人が試食に食いついてきた！
そのうち1人は目にでかい腫瘍が出来てる！
このおっさん、どこかで見たような・・？
昔ドキュメンタリーに出てた、顔の腫瘍や痣を隠さない
おじさんか！？
番組はこの一部始終を切らずに使ったものの、詳しい説明は一切なし。
結局いくつ売れたのかも一切触れず。まあ予想はできたが。
10月。野原で吉田夫妻の結婚式。参加者30人ほど。
結局中央大学の受注はできず。
息子「(親父も東京で)販促やれ。」
父「俺やだよ。お前に任すよ」
息子「現場でわかることがあるよ」
父「・・。来年はコメ作り、お前に手伝ってもらうか・・」
感想
この中央大学ルートは三枝の人脈か？
さすがに記念品としてコメはどうなのか？
コメ、高いな。4合って炊飯2回分で2000円か。
慶応大等のコネを探したほうがいいんじゃねえか？
1㎏1000円として30トンで3000万の売り上げか。
13で割ると230。経費引くといくらだ？
腫瘍オジサンのところだけ釘づけになったが、
全体として描写は薄味＝コクがないな。
高級米として売る根拠
三枝との癒着具合を赤裸々に
親父の経営者としての能力っぷり。
長男、次男はどうかかわっていく？
こういうのいれるとぐっと「味」がよくなるのに。
#2399 今年44本目 2017年11月12日(日) 25:05～ 30分
「駅伝ガールズ 雑草集団１０年のキセキ」
制作：南海放送
内容紹介>>295
内容要約
愛媛県松山市。私立松山大学。94年の歴史がある地方大学だ。
松山市街から5㎞の小高い丘にあるグラウンド。
ここが女子駅伝部の練習場だ。陸上部と共用してるが。
創部は10年前の2007年。
女子駅伝の強豪校だった名古屋・名城大学のコーチだった
大西崇仁(たかよし)が松山で立ち上げた。
最初は部員は二人のみ。当時38歳。
就任当時のインタビュー映像。
2008年に毎年10月末開催の大学対抗の女子駅伝大会に初出場した。
6区間38㎞を6人で走る大会。
まだ部員は5人だったのでサッカー部の女子を助っ人に入れた。
26校中、18位だった。
大西は元々は短距離走のコーチ。
そのノウハウを駅伝の指導に生かしたコーチングをした。
腕の振り方、足運びを教える。
女子駅伝の世界では、
高校時代の有力選手は都心の大学か、実業団に行ってしまう。
大西は自らそれ以外の無名の選手をリクルートして育てた。
2010年は4位
2011年は5位
2012年は4位
2014年は4位
2015年は3位と良い結果を出し始めた。
8位以内で得られるシード権も得られるようになった。
現在の部員は16人。
朝6時から2時間の走り込み。
大西(現在48歳)の「丁寧に、丁寧に行こう！」で練習開始。
夕方は4時から7時まで練習。ひたすら走り込み。
グラウンドには手作りの照明ポールが立つ。
日没後もその明かりの下で練習は続く
「ないから自分で作る！」
部員は全員、寮生活だ。
夜9時。ミーティングが終わると全員で
スローガンを唱和して終わる
「コツコツ努力、勝つのは松大、日本一」と。
2016年3月。選手は今年も育ち始めている。
口をひん曲がれせて走る高見沢里歩1年生。
高校時代は800m走をしていたがパッとしなかった。
大西にスカウトされて伸びた。
2016年8月。大分の久住(くじゅう)高原。
部は50日間の超長期合宿をする。
高原をひたすら走る毎日。
20日目、8月18日。
高見澤安珠(あんじゅ)3年生(里歩とは他人)が合流。
彼女は去年、女子長距離走部門、3000m障害走で
8月13日のリオオリンピック出場してる。
彼女も高校時代は無名の選手で、大西に
見いだされて伸びたパターン。
その気の強さから2年の時からキャプテン抜擢。
しかし、3年のときは体の故障が多発、
2015年の合宿取材映像では選手のメンタルマネジメントをおもにこなし続けている。
別日の練習中。
緒方美咲(みさき)2年生が泣いている。
思うように走れないのだ。
そっと寄り添うコカド。
大雨の中でも走る部員。
2016年10月29日。大会前日。
宮城県仙台市の陸上競技場。
松大は9回目の出場。
練習後、大西は出場メンバーを発表する。
「第1走者、上原
第2、緒方
第3、古谷奏(かなで)
第4、里歩
第5、中原
第6、安珠」
4年生で選ばれなかった2人、松田と三島は号泣。
選ばれた上原も「二人の分まで頑張る」と涙。
青いタスキに寄せ書きを書き込む上原。
翌日10月30日。第34回大会当日。
レーススタート。
1区6.4㎞。上原、大きく失速。
順位は14位に落として繋ぐ結果に。
走り終えた上原、号泣。
14位→6位→5位→4位→3位、とごぼう抜き。
完走直後の緒方は満面の笑顔。
3区6.8㎞。古谷(2年生)、2位になって渡す
4区4.8㎞。里歩、1位の名城大とその差20mくらい、
2秒差に縮めて渡す。走り終えて笑顔。
5区9.2㎞。中原。ついに名城大を抜いた。
6区5.2㎞。後ろには誰も見えない。余裕の1位ゴールだった。
続く2017年10月29日の第35回大会。
1区の緒方が大失速。26校中25位で渡す羽目に。
緒方、大号泣。
今年は去年の主力選手が軒並み欠場している
里歩はコンディション不良、
安珠はけがで欠場。
結果、名城大が2回目、12年ぶりの優勝。
松大は13位。皆くやしくて号泣。2連覇できず。
もうBGMも悲しげなピアノソロが流れちゃう。
大西、雨の降る中、
「もう一回、雑草魂で心の底から作りたい」
とコメント。
二日後の10月31日。夕方のグラウンド。
部員たちの練習はもう始まっていた。
走る部員からカメラは手前の雑草にフォーカス
詰め込み過ぎだな！
30分で2年分は無理だろ。
最初の1年もダイジェスト感が大きいな。
2年目の描写も端折り過ぎ。ニュース結果じゃねえんだから。
2年目は丸々カットでもいいよ。
そもそも最初の1年をちゃんと見せるだけでも
30分で足りないのに。
まず大西の戦略を丁寧に追えよ。
番組の演出が全然「丁寧」じゃねえよ。
「丁寧に」はどういう意味なのか大西に語らせろよ。
雑草が「勝つ」にはどうすればいいのか。
主力選手がどの程度必要なのか。
なぜ50日もやるのか。
駅伝とはそもそもどういう競技なのか。
どうすれば勝てるのか。
この手のドキュメントはある程度
フォーマットが決まっている。
それに何を付け足すか、何を壊すかの
勝負なのにDはフォーマットさえ構成できてねえじゃないか。
こういう基本描写の大切さをDはなぜわからないのか？
こういうことをわかって初めてDは水準以上のドキュメンタリーを
作れるようになるんだよ。
「密着しただけ」なんて誰でも撮れるんだよ。
大西と選手、選手同士の「ハーモニー」の描写が全然不足。
こんな素材、いくらでも質は高められるのに。
所詮Dの能力以上のものはならなかった典型例。
#2400 今年45本目 2017年11月19日(日) 25:05～
「"ただいま"をあきらめない 横田夫妻の40年 残された時間」
横田滋さん（84）、早紀江さん（81）が13歳だっためぐみ
さんと引き裂かれてから、この１１月で４０年。
そんな２人の素顔を独自に撮り続けてきた。夫婦の老いは
容赦なく進み、滋さんは言葉に詰まる事が増え、自らの思い
も語りにくくなった。一方、アメリカと北朝鮮は緊張を
エスカレートさせ、日本政府に拉致問題解決への具体的な
動きはみえない。命尽きる前に娘に会いたい...それだけだ。
翻弄されたままの２人の心の声を、今こそ聞きたい。
【制作：日本テレビ】
#2401 今年46本目 2017年11月26日(日) 25:05～【拡大枠】
「移民のうた 歌う旅人・松田美緒とたどる もう一つの日本の記憶」
1908年、第一回ブラジル移民船「笠戸丸」が神戸港を出発した。
以来１０９年、海の向こうに幸せを求めて船出した人々が、
それぞれの人生を歩みながら歴史を作り、その思いを歌にした。
棄民とも呼ばれた苦難の数々。歌詞には、二つの国を故郷に
する移民の人生と胸の内が余すことなく語られている。
これらの歌を今によみがえらせる"歌う旅人"松田美緒さん
とブラジルを訪ね、地球の裏側にあるもう一つの日本の
記憶をたどった。
【制作：読売テレビ】
2017年11月19日放送 #1746
「誰にも言えなくて ～ミナミ×夜×駆け込み寺～」
問診する片上医師
大阪・アメリカ村の一角に、夜間のみ営業している診療所がある。
院長は自らも障害を抱える３３歳の若きドクター。
そんな医師が夜間にこだわる理由がそこにはあった。
訪れる患者は、会社帰りのサラリーマン・ＯＬに加え、日中は外に
出られない心の病を抱えた人々。多くの人々の駆け込み寺となっているのだ。
中でも、”ワケあり”の若い患者が日に日に増加。
浮かび上がる現代社会で苦悩する若者の姿と夜間診療所の存在意義に迫る。
ナレーター：北村真平（ABCアナウンサー）
制作：朝日放送
2017年11月17日 放送
「少年と極刑 ～死刑囚となった元少年の素顔～」
「本当に取り返しのつかないことをしてしまいました」
面会室に現れた元少年は、自分が犯した罪の重さに
打ちひしがれていた。
犯行当時18歳7ヶ月だった千葉祐太郎死刑囚（26）は、
元交際相手の姉ら男女３人を殺傷した罪で起訴された。
裁判員裁判で初めて少年に死刑が求刑されたこの事件。
少年事件の裁判では、更生可能性を考慮して、法律上、
成人とは異なる取り扱いをすることになっている。
裁判員の判断が注目されたが、結論は死刑。判決後、
裁判員の男性は「少年法を適用させる国の法律がおかしい」と
話した。刑は去年6月の最高裁判決で確定した。
千葉死刑囚が独居房で自身の生涯を描いた１枚の絵がある。
そこには母親から虐待され続けた過酷な幼少期があった。
記者は事件の背景に迫ろうと、千葉死刑囚との16回に
わたる面会や手紙でのやりとりを続けた。刑が確定してから
1年5ヶ月。死刑囚となった元少年の心の軌跡を追った。
ディレクター：西村匡史（TBSテレビ報道局）
2010年2月、宮城県石巻市。
解体工で18歳7ヶ月だった千葉祐太郎くん（現在26歳）は
彼女を連れて行こうとして、彼女宅にいた
姉、友人の女性を刺殺、男性に重傷を負わせた。
彼女との間にはすでに娘も生まれていた。
2010年11月、1審では死刑判決。
裁判員裁判で、審理はわずか5日間
裁判員の男は「少年でも極刑にすべき」と平気で言い放った。
2審は棄却。死刑維持。
2016年6月、3審、最高裁でも棄却。死刑が確定した。
確定から1年5か月が過ぎた。
千葉は仙台拘置所の死刑囚専用独房にいる。
もう弁護士と身内である祖母しか面会できない。
TBS記者の西村匡史は2審判決後から3審確定前まで千葉に面会し、
16回もの手紙のやり取りをした。
1991年石巻生まれ。父は19、母は17だった。
両親は5歳で離婚、2歳下の妹は父に。千葉は母についた。
母のDVはひどかった
馬乗りになって顔を殴られ、首輪をつけられた。
母自身も内縁の男からDVを受け続ける生活に
千葉を暴力の楯に平気で使う母にショックを受けた。
母はアル中に。
小5で家出し、祖母のもとに駆け込んで以降そこで育てられる
「相談できる人はいなかった。孤独だった」
「取り返しのつかないことをした。後悔しかない。
死んだ人は生き返らない」
自分は元気なのにもうすぐ死ぬ。それを考えると落ち込む」
4人の弁護団は
千葉に更生の可能性があると減刑を主張し続けた。
今も面会を欠かさない弁護士、草場裕之(50代)は
「彼の過酷な生育環境、ネグレクト、DVが全く
考慮されていない判決」と呻く。
被害者姉妹の父は極刑を望む気持ちは変わらない。
3審判決前日にも面談した。
「遺族は死刑にしたいだろう
自分を構成させるために動いてくれた
弁護士や支援者のためにも再起はしたい」
「毎日、被害者に手を合わせている」
「被害者のことは一生考えていきたい」
記者への手紙の中には
「生きがいを自分に教えてほしい」との記述が。
その後の面会で、千葉は初めて取り乱した。
記者が生きがいについて尋ねたら、
「ちょっと・・・」と1分黙り込み、右手で目を覆う。
手を放すと目は涙で真っ赤。顔も青白くなり、
「今の自分には生きがいについて考えるのは辛い」
と漏らした。
後日の手紙で取り乱したことを詫びてきた。
死刑囚専用の独房だ。
「部屋には(くびき殺された)以前の死刑囚の痕跡が」
「壁の傷、手の跡」
「おう吐が連続した」
「(事件前に撮った)娘の写真が心のよりどころ」
現在でも祖母が洗濯物を届けに通う。
「枕、シーツ、服の洗い立ての臭いをかぐことが
生きがい」
「朝食を食べるときは、今日で最後かな、と思う」
「死ぬのなら建設的な死にしたい」
「死ぬ意味を探したい」
感想
2人ぶち殺したとはいえ、19の子供を死刑にしちゃうのはどうか。
裁判役人どもに人殺しの権利を与えることの古さは
いつ理解されるのか。
TBSらしからぬ、今回の素材を取り上げたのは評価するが
局員Dなんで作りが淡泊だな。
もう弁護士にできることはないのか、
3審がただあきらめさせる時間稼ぎにしかなってない
ことぐらい声高に言ったらどうか？
#1746
2017年11月19日放送
「誰にも言えなくて ～ミナミ×夜×駆け込み寺～」
制作：朝日放送
内容紹介>>411
内容要約
大阪・ミナミの繁華街、アメ村の雑居ビル。
1回はアパレルが入るビルの3階、319号室にある
診療所「OWL Clinic」(アウル＝ふくろう)。
ここは夕方から夜11時までの営業で、
7割が精神科の客。事情で昼間に来れない患者に
対応できる大阪で唯一の病院だ。
火曜と土日祝日は休診。
普通の病院なら昼間以外の夜間診察は特別診療となり
高額な金を要求される。
経営者兼ただひとりの精神科医の片上徹也33歳。
3年前に開業。
連日患者で盛況の様子。多くは10～30代。
4畳半ほどの狭い問診室。
女性スタッフにカルテを打ち込んでもらいつつ問診。
1人30分。1日10人の相手をする。
20代の風俗嬢。うつ。ボカシ有。
追いつめられる悪夢を見る。
女に刺されてナイフが体を貫通する夢
全身ピアスまみれの男にレイプされかける夢。
ホストへの支払いが月400万になっているという。
右手のみで肩に注射を打つ。
患者の空いたときは問診室のソファーで横になる
32歳夫と3歳の娘。
実は妻32歳が人格障害＆統合失調症。
本人はなかなか来院できないので
この日は薬だけもらいに来た。
かわいい娘。
2日後、妻、夫と娘とともに来院。ボカシなし出演
「幻聴はまだある？」
「・・・・・・・・・・・ずっと女の声がする」
リストカットもしたばかりの妻。
「どういうときにカットしちゃうの？」
「全部。やるとマシになる」
「ほかの方法でマシにすること思いつく？」
「思いつかない」
以降は質問に答えなくなってしまう妻。
アパレル勤務の32歳男性。ボカシなし。左耳の下にタトゥー。
窃盗でパクられて2年ムショに行ってた。
出所直前の去年、最愛の母が急死。
メンタルをやられたという。
問診中も話題が飛ぶし、飲み物を気にしだすそぶり。
尾上、ADHDと診断。不注意と衝動が顕著だと説明する。
タクシーで自宅へ帰宅。
小奇麗な自宅マンション。
夕食準備中の、化粧キメキメの、かわいい美人妻が。
美保子さん34歳。尾上も一緒に作る。
目の高さの棚に取り付けたピーラーで大根の皮を片手で剥く。
大根を固定できるまな板で切る
尾上は5年前、2012年にくも膜下出血し、左半身が麻痺してしまった。
「頭をバットで殴られ続ける痛みが来た」
12時間の開頭手術、まずは歩行のリハビリから始めなければ
ならなくなった。。
2013年、歩けるようになった。
今も軽くびっこをひきつつ歩くのは支障はない。
だが、左手の指は動かせない。
「24時間不便です」
昼間は勤務医をしている。
八尾徳洲会病院の精神科に勤務。
病室に出向き、患者に問診。
内容をスマホに記入。片手が使えないので
特別に許可されてる。
でも後でPCに同じ内容を自分で打ち込む。
「生活費はこっちの仕事で得ています」
夕方、自分の診療所へ向かう。
ハンズフリーのイヤホンは必須。
予約等の電話がスマホにかかってくるからだ。
夕食を店で10分で済ませる。
右手のみで白衣のボタンを留める。
テニスもする。棒立ちで右手だけで打ち返すだけだけど。
発病前はテニスがうまかったのだ。
問診の時、常に聞く言葉が
「今の調子は10点満点で何点？」
32歳妻、来院。
妻「前の病院の薬のせいで動けなくなったので通院を辞めた」
「今の薬は便秘がひどい。1週間で1回もない」
尾上「セルクエルやコントミンといった向精神薬は便秘になりがち。
薬を変えることはできるが、増やすことになるのは避けたい」
最近は病状も回復し料理もできるようになったという。
尾上「これからはなるべく外出するように」
感想
外っ面だけ追ってるんで尾上本人の思想が見えてこない。
ほかのドキュメンタリーがそうしてるからまねただけの軽さ。
どこかで見たようなパターンの連続。
「血」が通ってない構成。
尾上の不幸と医者のキャリア、医院開業への
思惑、流れ、がうまく説明できてない。
1日10人しか患者を取らないのなら
繁華街の医院経営は家賃とスタッフの給料で
ほぼ消えてしまうのでは。
それをなぜしてるのか、は「働く人のためにした」
だけでは全然弱い。
精神科医もDも人間を診る職業なのに
こんな程度じゃただの「藪D」じゃねえか。
#2400 今年45本目
2017年11月19日(日) 25:05～ 30分
「"ただいま"をあきらめない
横田夫妻の40年 残された時間」
制作：日本テレビ
内容紹介>>409
内容要約
2017年11月6日。
北朝鮮に1977年に拉致された横田めぐみさん当時13歳の
母、早紀江さん81歳は来日したトランプ大統領と面会した。
安倍も同席する中で、拉致問題解決をアメリカ政府に直訴した。
娘の突然の失踪から40年。
当初は理由が不明だったが
1997年に北朝鮮は拉致を認めた。
当時で33歳になっているはず。
「なんにせよ生きていることが分かった」と安どする夫妻
川崎のマンションの自宅で娘の誕生パーティーを開く。
同年には夫妻は外務省アジア局長に拉致問題の解決を陳情。
2002年9月、小泉の日朝会談で
北朝鮮は「めぐみさんは1998年に自殺した」と発表
めぐみさんの拉致直後の写真と
成人したころの写真を公表してきた。
夫妻は年間100回の講演を全国で展開、拉致問題の解決を訴えた。
2005年から、ジャーナリスト？の田辺信道(現在60代)が横田夫妻を
追いはじめた。
その写真展も2005年から開催し続けた
2012年、滋の持病が悪化、無呼吸症状がひどくなった
ので精密検査。
2014年8月、北の拉致調査報告が出るかと期待したが何も出ず。
2015年1月。川崎のマンション自治会会合で
ノンアルコールビールを飲む滋。
大好きな飲酒を医者に止められたのだ
2017年4月の拉致被害者家族会の会合に滋欠席。
妻「この40年、何も解決できてないのは国の恥です」と憤る。
2017年11月6日以降のある日。
田辺、滋になかなか会えず、マンションに足蹴く通う。
夕方、デイサービスから帰宅した滋に会えた。
週4回、デイサービスを利用している滋は老い衰えていた。
バンから降りるのにも一苦労。
田辺が問いかけても会話も要領を得ない。
介助がないと歩くこともままならない。
田辺、トランプが13歳の娘を拉致した国、と北を非難する
コメントを出したことを滋に聞くと
滋「・・・知ってました。」
田「どう思った？」
滋「・・・・新聞、見直してみますけど・・・・」
と会話にならなかった。
もっと頻繁に通おうか・・、とだけ言うのが精いっぱいの田辺。
田辺は夫妻を食事に招待した。
マンション入り口に現れた夫妻。
歩いて近所の焼き肉店へ。
道中、突然滋が「めぐみが・・」と言い出す
次の言葉を待つがなにも出てこない。
店の入り口の低い段差を上るのも大仕事に。
店内。
「もう嫌になってくる。むなしい」と妻。
焼き肉、料理のすべてを箸で滋の口に運ぶのは妻。
「朝のシャワーで全部の面倒を見てるのは私」
「体全部洗うの私」
「ズボンを脱がすために足を上げることすら大変」
「(国会議員どもには、)何だろ、この人たち、
解散なんて何考えてるんだ、としか思えない」
滋、「めぐみが・・。あそこのところでなんか・・」
と言い出した。さらに「向こうのほうが、何か・・・」
妻＆田辺「向こうって北？」
滋「そう・・・・・・・」
でもそのあとが出てこないままに終わった。
2017年11月1日。
マンションのロビーでめぐみさんのプチ写真展を開催。
滋、45歳当時に撮影した13歳の娘の写真に目を留める。
妻、「早く(滋に)めぐみを会わせてあげたい・・」
めぐみさんは今年で53歳になる。
番組では一言も言ってないが痴呆も進行してるのでは。
滋の若いころの、めぐみ愛、拉致解決要求の強い画が
対比としてもっと欲しい。
基本おとなしくて感情もあらわさない男なのか、
それなら見せ方を考えてほしい。
20年付き添う田辺が代わりに語ってもいいし。
めぐみの2人の弟は何してんのか？
父→母→息子へと思いは引き継がないのか？
対比、これが今回の主軸だから。
それがないのでドキュとして弱くなった。
2017年11月26日放送
＃1747
「北朝鮮 27年の映像記録 ～寺越事件 引き裂かれた母子～」
寺越友枝さんと息子・武志さん。
1963年、石川県で当時13歳の寺越武志さんがおじ2人と漁に
出たまま行方不明となり、その後、北朝鮮で生存している
ことが判明した「寺越事件」。母・友枝さんは武志さんに
会いにこれまで65回、北朝鮮・平壌を訪問した。私たちは
友枝さんが訪朝の際に残してきた27年分の映像記録を
提供してもらった。映っていたのは武志さんたち家族の
変わりゆく生活や北朝鮮国内の内実だった。
数奇な運命に引き裂かれた母子の今を追った。
ナレーター：湯浅真由美
制作：北陸朝日放送
＃1748
2017年12月3日放送
「知床羆 世界遺産の“距離”」
サケを食べるヒグマ
世界自然遺産の知床で、ヒグマの駆除が相次いでいる。
至近距離で撮影しようとする人、エサをあげる人、食べ物を
放置しその味を覚えさせてしまう人。人慣れしてしまった
ヒグマは、威嚇弾で何度追い払われようと、山に去ろうとしない。
人の食べ物を求めるようになってしまう。人身事故を起こさない
ため、ヒグマは射殺される。「ヒグマの王国」で崩れてしまった、
野生と人間との“距離”を問う。
ナレーター：阿部幹雄
制作：北海道テレビ放送
17年11月26日放送
＃1747
「北朝鮮 27年の映像記録 ～寺越事件 引き裂かれた母子～」
制作：北陸朝日放送
内容紹介>>424
内容要約
1963年5月に起きた漁船員3人行方不明事件の「寺越事件」とは？
石川県金沢市。当時13歳だった寺越武志君と叔父2人は漁に出たまま
行方不明となった。後日、船は発見されたが3人はいなかった。
遺族は死んだと思って葬儀を済ませた。
それから24年後の1987年、母・寺越友枝さんのもとに北朝鮮から
手紙が届く。
息子の武志からだった。
彼(37歳)と叔父の一人、外雄さんは北で生活しているというのだ。
すぐさま、友枝は初の訪朝をし、息子と再会を果たした。
武志は朝鮮人の女性と結婚し、3人の子供をもうけていた。
長男・光哲(カンチョル)
次男・南哲(ナンチョル)
長女・敬淑(キョンスキ)
「拉致されたのか」と母は聞いたが
「拉致ではない。北朝鮮の漁師に救助された結果。」と言い張る息子だった。
(再会には北の監視員が常にそばにいただろう)
実は友枝は、この当時は拉致被害者家族会に参加し
息子の拉致の可能性を訴えていた。
息子の頑なな否定で家族会と距離を置くことになった。
息子に仕送りをするためだ。
オフィス内で、ごみを集める友枝。
この年の通算5回目の訪朝。
自民党議員の中山正暉らの訪朝団が同行した。
武志の家族は
北朝鮮の地方都市から平壌のマンションに引っ越した
仕事は工場勤務から平壌市職業総同盟の副委員長になった。
母、再び訪ねる「拉致ではないの？」
「嘘。そんなことを言いふらしてる人間はいいことない」
と否定する息子48歳。
最後の日、バスに乗り込んだ母、別れの言葉を送る
見送る武志夫妻と3人の子供、と関係者10人くらい。
1999年。母の自宅に突然息子から国際電話が。
酔っているらしき武志、
「今泣いてる。泣いても泣いても涙が出る」
「家に来てくれ」
「俺とかあちゃんは一緒の墓にはいっていいね？」
母、落涙。
詳細は不明だが、息子に何か耐えきれないことでも起きたのか？
母は大量の仕送りを続けた
武志は仕送りの段ボールを全部捨てずに保存している。
ここで父、寺越太佐エ門さん79歳が平壌に移住する。
北の政府は彼のために特別配給をあてがった。
あくまで一時帰国。日本人の寺越武志ではなく、
朝鮮名の金英浩(キム・ヨンホ)として来日した。
父が移住したから来れた。
彼が人質になったから来れたのだった。
成田で出迎える母。武志にとって39年ぶりの日本。
母の実家のある石川県の能登半島・羽昨市へ。
本降りの雨の中、祖母の墓参り。
遠巻きに多数の報道陣。
報道陣からは「拉致ではないのか？」と質問が飛ぶが
母は「そんな質問駄目」とさえぎる。
こうして3日後に北朝鮮へ帰国してしまう武志。
以降、現在まで日本に来ることはかなわなくなる。
さらに3日後、北から拉致被害者5人が日本に帰国するのだった。
2004年、27歳の結婚式。
妻は賢愛(ヒョネ)さん25歳
2005年、長男・友日(ウンリ)君誕生。
孫を抱く祖父。
光哲(カンチョル)は軍の大隊長になり、300人の部下がいるという。
2008年、友枝の夫、北で太佐エ門さん死去。86歳。
2010年。友日(ウンリ)君は5歳に。幼稚園から行進の練習を
させられるそう。
平壌の裏道の様子も撮影された。
豆腐のたくさん入った器を頭にのせて歩く市民。
野菜や練炭を道端で売る農民。
これらは闇市だ。「バッタ市場」と呼ばれている。
武志の月収は4000北朝鮮ウォン。日本円だと500円。
20年間出世できてない。
給料だけでは生活できない。
肉や魚が高くて買えないので野菜のみの食事
さらに水槽２つで金魚の養殖をしている。
母の仕送りである冷凍庫には以前は食料でいっぱいだったが
今はスカスカな状態。
この年は金日成生誕100周年パレードが行われた。
北の軍人は100万人もいる。
国民の多くは中卒後、軍へ行く。
広場には大勢の家族が集まり、バスに乗せられる子供を見送る。
武志の長男・光哲(カンチョル)は軍の上司に
日本製品を賄賂で渡し続けていたのがばれた。
直後に、光哲は妻と子供を残し、行方不明になった。
今現在もどうなったのか不明のまま・・。
2013年、母・友枝は65回目の訪朝。
これが彼女の最後の訪問になった。
2015年。金沢の病院。母は体調を崩した。
仕事もできず、仕送りする余裕もなくなっていた。
代わりに娘、武志の妹が訪朝。
娘に「もう仕送りできないくれといわれてもないよ」とことづける母。
と返答していたが・・
2017年9月。金沢の友枝宅。
袋めん5個入りパック、レトルトカレー、
プラ皿多数などを荷詰めする友枝。
「日本の味を欲しがるから」という。
再び娘が訪朝するのに合わせ、仕送りをするのだった。
石川県・羽昨市の友枝の実家は今は更地だ。
ここの名義を武志に書き換えた友枝。
次男・南哲(ナンチョル)が撮影した映像。
父の骨壺。「親父が人質になってくれて日本に行けた」
次男はダチョウや鶏の農場勤務。
場内の移動用に電動自転車を仕送りした。
1台4万円。
娘の報告によると
武志は妹に金がない、金が欲しい、を繰り返していたという。
母の年金はどうか、親せきからもらえないのかまで
しつこく聞いてきたそうだ。
「北はミサイル攻撃してくるのか？
武志は『やりかねん』と答えた。
『誰も止められん。死んだら生き残った者が新たに
頑張ればいい』
『北の国民の選択は二つしかない。
死ぬか、生きるか。』
もし北が戦争になったら日本に来るのか聞いた。
武志は来ない、と答えた。
1番大事なのは嫁。
2番目は子供
3番目は孫。
4番目が母や妹だから、だそう。
最近の武志は痩せてきた。
もう私は息子からの無心に応えられなくなった。
あんな危険な国にわが子がいるのかと思ったら・・」
港に佇み、北の方角を見つめる無言の友枝86歳。
感想
家族全員が脱北しない限り息子の本音は聞けないな。
さすが27年分の記録だけあって中だるみなし。
でも30分では十分におさめきれない感も。
、
武志の長男の失踪まわりの描写、
母にかかってきた国際電話のくだりは
母のセリフにテロップが欲しい。
何言ってるか聞き取れなかった。
これはどういう意味だったのか？
ここら辺はぜひ入れてほしかった。
一緒に行方不明になった寺越昭二は1968年に清津で死亡
（昭二の死亡については「船上で銃撃されて死亡した」とする説と、
「清津のベッドで酒盛りをした翌日、ベッドから転落して死んでいた」と
いう2つの説がある）、
寺越外雄は1994年に亀城で死亡している。
2017年11月26日(日) 25:05【拡大枠】
#2401 今年46本目
「移民のうた
歌う旅人・松田美緒とたどる もう一つの日本の記憶」
制作：読売テレビ
内容紹介>>410
内容要約
ブラジル・サンパウロ市。
人口1100万人。日系人は150万人。
ブラジルの日系人の7割がサンパウロ州に集まる。
109年前から日本人移民がここにやってきた。
1908年、神戸から第1号の笠戸丸が781人を乗せて出港。
1973年までに25万人の日本人が移民した。
京都在住のデコ広な女性シンガー、松田美緒37歳。
世界のフォルクローレに精通し、
英語、スペイン語、ポルトガル語等6か国語を操れる。
今回番組は彼女と日本人移民の歴史と民謡を訪ね歩く。
市内の移民博物館へ。
ここは当時は日本人の一時寄宿施設で
ここからブラジル各地へ散っていった。
2段ベッドが多数並ぶ大部屋も保存されている。
リベルダージュ地区。
旧日本人街。
今は韓国人、中国人も多く
東洋人街となった。
「コロニア芸能史」には
ブラジル移民の民謡として
「移民節」が紹介されている
作詞は佐々木重夫。
移民節
作詞・佐々木重夫
ドラよ 霧笛よ 移民船
風に落ち葉の 行方とや
なれど燃ゆるか 胸に火の
海の彼方に 幸ありと
鉄道敷設の 枕木で
結ぶ故郷の 母の夢
さめりゃ 備（かた）えのピカレッタ(つるはし)
露に濡れては 手に重い
友は他州に 移り行き
南十字の 星影を
妻と仰いで 語りつつ
古里遠く 憶うのよ
植民地（むら）で育った 子や孫が
語るイッペの 花の色
移民老いつつ うたかたの
消えてこの地の 土となる
ブラジル日本民謡協会。
2世以降の日系人のじいさんばあさんが
民謡を歌いにくる。
井上老人86歳は「これからバスで60㎞先まで帰る」。
遠くからわざわざ来てる人もいるのだ。
佐々木は民謡の名手で指導をしてた。
1914年宮城生まれ。
1934年19でブラジルへ
同じ移民の日本人女性と結婚し
2男5女をもうける。
松田は2世＝子供らに会う。
次男を除いた6人は健在だった。
長男・泰男さん74歳
長女もいたが名前不明。
次女・瑠璃子さん76歳
三女・ヨーコさん72歳
四女・ヒロヨさん71歳
五女・ミズエさん69歳
長男は日本語が話せたが
途中から全員ポルトガル語で。
松田もペラペラ。
「父はブラジルにずっといるつもりはなかった。
日本にいつか帰るつもりだった」
「でも父はブラジル人になってしまった。日本人ではなくなった」
父は農村の貧困から脱出するため、
ブラジルに一攫千金を求めた
政府はブラジルで稼げる、といい加減な文句で国民を募った。
しかし、現地に行ってみると過酷な労働、厳しい環境、稼げない状況で
多くが逃げ出すことになった。
サントス港はコーヒー豆輸出港
ブラジル最大の貿易港だった。
ここに、第1号の笠戸丸が到着し、日本人は
各地へ散らばっていった。
公園には上陸記念碑が建つ。
サンパウロから北東に400㎞、内陸部の町カフェランジア。
ここは1920年代はコーヒー豆栽培で世界のシェア8割を占めた。
1950年代からほかの地域のコーヒー豆に押され衰退。
現在ではコーヒー豆生産は完全に下火になった。
ここに日本人移民村の「平野植民地」がある。
1回目の移民船で来た、平野運平(うんぺい。当時28)が
興した村だ。
82家族の先頭に立って開墾。
初年は米を作ったが、
次年はマラリアで村民70人が死ぬ。
さらにイナゴの大群に畑を襲われ作物が全滅。
平野も32で死ぬ。
彼のことを歌った浪曲がレコードとして残っている
「浪曲 平野運平」
以下、「移民百年祭」HPより引用。
番組では歌詞はほとんど触れなかったが
「浪花節」なストーリーが興味深いので引用。
しばしの別れと移民船。希望乗せたる船出じゃが。
なぜか淋しいドラの音。腹に沁み込む哀調の、
ボッーと響く汽笛は別れの合図。
見送り人も移民らも、互いに励まし別れの言葉。
早く無事で帰って来いよ。
「おぉ、５年たったらきっと帰ってくるからな」
元気で待っていておくれ。
ちぎれるほどに手を振って、さようなら、さようなら。
投げたテープも次々と、切れゆく時の悲しさよ。
学生たちの音楽で、歌ってくれる歓迎の、移民の唄が
なつかしや
「行け行け同胞海越えて、遠く南米ブラジルへ、
御国の光を輝かす、今日の船出の勇ましや、万歳、万歳」。
万々歳に送られて、南九州沖縄より、北は樺太北海道、
日本の国を一度に乗せた、船の航海また面白い。
バッテン熊本、大阪サカイ、東北ズーズー丸出しで、
船にゃ言葉の花が咲く。
自慢話をするうちに、玄界灘もいつの間に。
早くも付いた香港の夜の眺めの美しさ。
初めて来たのにサイゴンの港。
シンガポールも早や過ぎりゃ。
ここはお釈迦様の生まれた所で、黒ん坊ばかりのコロンボ港。
拝んで通れば、赤道祭り。仮装行列賑やかに、
踊り狂っている時に、「イルカいるぞ」のその声に、
何がいるかと出てみれば、イルカの親子が群れをなし、
「早く行けよ」と追って来る。
逃げるがようにインド洋。逆巻く怒涛はダーバンと、
ケープタウンも無事過ぎりゃ、太平洋の小波に汐吹く
クジラを間近に眺め、あれあれあれよと言ううちに
世界三大美港のその一つ、リオデジャネイロに一泊なして、
夢で見ていたブラジルの、着いたところがサントス港。
農工商に今日の大活躍のその陰に、われら開拓先駆者の
尊い犠牲があればこそ、移民の父よと仰がれし、
平野運平先生の涙の開拓物語り。
静岡県士族榛葉健造氏の次男に生まれ、その後、
叔母の家に養子に貰われて、平野の姓を名乗った運平は
東京外国語学校スペイン語科を卒業。
ブラジル政府の招聘で通訳５人組の１人として、
明治41年６月18日サントス港に到着した
第1回移民笠戸丸より一足先にシベリア鉄道経由で
渡伯したのは、平野がまだ22歳の青年であった。
移民たちは通訳に連れられて、それぞれ奥地の耕地に配耕されることになった。
感慨無量の移民たち、泣いて別れる右左。配耕された
耕地は日本の国で聞いていた「金のなる木」どこへやら。
慣れぬ暑さに食糧に、言葉も解からず、
仕事なら監督つきの半奴隷、夢も希望も破られて、
ただ日本が懐かしく、こんな所になぜに来た。父ちゃん、
家に帰ろうよ。泣いて騒ぐ妻や子を、なだめすかして
自分でも、珈琲の葉陰で朝夕に泣いて暮らす情けなさ。
移民たちは耐え切れず監督とけんかをして脱耕する者、
あるいは夜逃げをするものひと月と経たないうちに
あちらでもこちらでも紛争事件を巻き起こしてしまった。
平野が通訳として配耕されたグァタパラ耕地でも
「おい平野。貴様、若造のくせに生意気だぞ。
通訳様だなんて言われて威張っていりゃそれでよいか
知らねえが、俺たちの身になって考えてみてくれってんだよ。
俺たちゃなぁ、地球の裏までわざわざこんな苦労をしに
来たんじゃねえや。俺たちは奴隷じゃねえぞ。おい、
貴様、通訳なら通訳らしく、俺たちを出すのか出さねえのか。
はっきり耕主に聞いて貰おうじゃねぇか」。
仕方がありません。だが皆さん、よく考えてみて下さい。
貴方がた第1回移民がこうして騒動を巻き起こしては、
第２、第３と計画を立てている日本移民は禁止されて
しまいます。我々には今後の日本移民に対する重大なる
責任があるのです。遠い外国まで来て、言葉もろくに
解らぬうちに、金儲けをしようなどとは少し早すぎでは
ないでしょうか。この暑い国で日本式にお茶漬けを
食べているうちはまだまだ駄目です。早く言葉を覚え、
食物や気候に慣れ、ブラジルの様子が解かって、
初めて我々の仕事、金儲けはそれからです。
こんな遠いブラジルまで来て、いつまでも奴隷のような
生活をしていては駄目です。せめてこのグァタパラ耕地の
我々だけでも真面目に一生懸命に働いて、
早く自分たちの土地を買い求め、植民地を切り開いて
一致団結、みんなで力を合わせて、このブラジルに
我々の第２の故郷を築こうではありませんか」。
「平野先生、よく解かりました。早く日本へ帰ろう、
帰ろうとばっかり考えていた自分たちは間違っておりました。
先生の今の話を聞いて、わしゃ、何だか世の中が
急に明るくなったような気がします。
明日から真面目に働きます。おい、みんな謝れよ。
平野先生に」。
「先生、この通りです」。
「解かってくれましたか。貴方がたは日本国民を
代表してきた開拓移民です。イタリア、ドイツ移民に
負けてはいられません。自分ひとりのためでなく、
ブラジルのため、日本のため、いや世界平和のために
どこまでも自由に伸びることのできるこのブラジルの
大陸で、思う存分働いてみようではありませんか」。
思わず握った男の手と手。解けて結んで心と心。
勇気、才能、人格や人事統制の力量に、感心なされた
支配人が若き青年、運平を副支配人に抜擢し、
日本移民を特別に待遇すれば、１年が２年とのびて、
友情の花咲く花散る早や７年。思い出深い珈琲園
グァタパラ耕地に別れを告げ、20名の先発隊を引き連れ、
平野運平は障烟蠻雨のノロエステ、ドラードス河畔に
立ち上がり、河は向こうの山々は、目指す我らの理想郷、
伐っては拓くはここなりと、平野の言葉に一同は、
どっと叫んだ万歳は、千古の山にこだまする。
平野運平先頭に20名の先発隊、当時形ばかりのペナン駅、
今のカフェランジャ駅より13キロ離れたドラードス河の
対岸地、1620アルケールの原始林を買い求め、
平野植民地の開拓を始めたのは1915年の８月３日であった。
河端に雨露しのげるだけの小屋を建て、
山を切り拓いて米を蒔き、12月の末までには82家族を
入植させ、米もよく出来、植民者は初めて迎えた正月に
喜んだ折も折、悪性マレッタ（マラリア）の発生で
70名近くの犠牲者を出すという、邦人移民史の中に
最も悲惨な１ページを記するに至った。
「おばあさん、どうしたのですか」。
「平野先生、秋山さんの奥さんもとうとう駄目でしたよ。
可愛そうなのは、１人残されて寝ている子ども。
昨日までは兄姉や父親に死なれ、今日はまた、
たった１人の母親に死なれて、苦しんで泣きながら
寝ている子どもが可哀想で可哀想でなぁ」。
聞いて平野が駆けつけて、カンテラに灯を点し、
照らしてみれば母親の死骸にすがり幼子が苦しい声で
姉ちゃん、皆死んで、誰もいないよ。淋しいよ。
母ちゃん、母ちゃん、生きて下さい。母ちゃん」と
虫のなく音で呼んだとて、帰らぬ母は答えなく
名前も知らぬ虫の声。ただチチチチとなくばかり。
「坊や良い子だから泣くんじゃないぞ。
お前になかれりゃ、この運平の胸は張り裂けそうだ。
泣くんじゃないぞ」。
泣いて泣くなと抱き起こしゃ、コケーロの壁の
隙間より差し込む月は幼子を青く照らして哀れなり。
昨日は３人、今日５人、明日は何人逝くのやら。
飢餓と病魔に身をもがき、枕並べて村人が、
病にゃ勝てず熱のため、妻の腕に助けられ、
立てども歩めぬ者もあり。末期の水をば弟に
与えし姉もその夕、同じ枕に逝くもあり。
母の死骸の乳房にすがり、そのまま死に行くみどり子や、
次から次への埋葬に棺を作るに板はない。
「春ちゃん、遠いブラジルまで来て、お前を
こんな物に入れて葬式するとは思わなかった」
柳行李に愛し児の死骸を入れて母親は泣き泣き埋めて
帰るなり、夫もすでに息切れて、
「あなた、あなた、私１人をこんな所に残して、
死んでしまっては駄目じゃないの」。
夫の死骸を背に負い、よろよろよろと河端の墓地まで
運ぶその様は見るも語るもただ涙。
その間、病床の植民者を一軒一軒見舞って慰めて
歩く平野の厚意に病人たちは
「先生、ありがとうございます」とただ泣くのみであった。
この平野植民地の窮状を知った松村貞雄初代総領事が、
戸田善夫という医者と薬を送り、その上、自分の懐より
当時の金で８コントスという大金を送り、その施療に従事せしめた。
勇気百倍、翌年は珈琲も植え付け米も蒔き、
明日の収穫夢に見て、一夜明ければ恐ろしや、
青く晴れたる大空を、一転にわかに曇らせて、
雨か嵐かごうごうと天地たちまち暗黒に、
襲い来たった蝗（いなご）の大群。
汗と涙で蒔きつけた、実る五穀をばりばりばり。
あっという間に喰い荒らし、たちまち変わる枯野原。
泣くに泣かれぬ大被害。どこまで続くこの試練。
翌る年には旱魃で、米も綿も枯れ果てて、
わずかに残った珈琲に平野は自ら先頭に、
河の水をば汲み上げて、一本一本愛し児に与える如くに
水をやり、穴の上まですくすくと青く伸びたるその上に、
真っ白に降りたる大霜に哀れ珈琲も全滅す。
三度四度と重なる災難に、愛想づかした植民者は、
次から次へと別れの言葉も交わさずに、黙って出て行く
引っ越しを眺めて、平野は悔しいやら、気の毒やら。
苦しい胸を一杯のピンガでぐっと堪え、もはやこれまで
と涙をのんで残った30余家族の人々に向かい
「皆さん、よく今日まで頑張ってくれました。
平野は心から感謝します。これ以上、皆さんを犠牲に
したくはありません。何も言わず、もう一度、
耕地に戻って働いて下さい」。
「平野さん、あなたはこれからどうしますか？」
「畑中君、僕はいつまでもここに残って、
この村のため、犠牲になってくれた方々の霊を
守ってゆくつもりです」
平野さんの言葉を。我々も一緒に残って頑張ろうではないか」。
「平野先生、僕もここに残って死ぬまで頑張ります」。
「平野さん、この畑中もここで一生働きます」。
「先生、私も、私も残ります」。
「僕も残ります」。
「ありがとう、ありがとう。よく言うてくれました。
皆さんはこの平野をそれほどまでに。ありがとう、
ありがとう」。
感謝感激胸せまり、言おうとしても言葉さえ、
口が震えてままならず。血涙しぼって運平は
30余人のその前で声を立てて男泣き。
残った30余家族の人々も、飢餓と病気で思うように
仕事がはかどらぬ。家鴨（パット）の味噌汁が
体によく効くと聞いた平野は山奥の原始人の家を
訪ね歩いてはアヒルを買い求め、
それを植民者一軒一軒配って歩く。
また夜になればイサノ夫人と２人で、植民地を駆け回り、
病人たちに薬や注射を施して歩くのであった。
ある夜のこと、山道をガサガサと帰ってくると
「先生、こんな夜更けに山道を歩くのは物騒ですぜ。
毒蛇（コブラ）にでも噛まれた大変です。
僕は豹（オンサ）かと思って、もう少しで先生を
撃つところでしたよ」。
「いや、山下君か。驚かしてすまん、すまん」。
「先生も奥さんも毎日毎晩、そんな無理をして、
もしものことがあったらこの植民地はどうなりますか。
今日まで植民者が頑張ってこられたのも、
みんな先生のお蔭です。お願いです。先生、
早く帰って休んで下さい」。
じゃ、一緒に帰って休もうか。なぁ、山下君、
今年は米も綿もよく出来て良かったなぁ。
それに値段の方も良いようだから、この分なら皆、
今年は少しぐらいは残るだろうよ。
学校の生徒たちも近頃は急に元気が出て、
とても成績が良くなったと、弟の彦平も喜んでいたよ。
どうやらアヒルの味噌汁が効いたらしいぜ。ハハハ」。
いよいよこの植民地にも花咲く春がやって来た
ようですね」。
「そりゃ山下君、これ以上我々に苦労をさせちゃ、
今度こそは神様に罪が当たりますよ。ハハハ……。
いや、今夜は良い月夜じゃ。久しぶりに学生時代に
覚えた詩でも怒鳴ってみるか」。
男子志を立て、郷関を出ず。学もしならずんば、
死すとも帰らず。
入植以来４年間、寝食忘れて働けば、心も体も
疲れ切った平野を襲ったのは猛威を振るった
スペイン風邪であった。
心配する平野は、当時、小学校の校長をしていた
弟の榛葉彦平を枕元に呼び
「兄なき後は弟や、すべての事はお前によろしく頼む」
と後事を託し、心配して駆け付けてくれた村人に
「皆さん、長い間、お世話になりました。
どうやら僕も駄目らしいんだ」。
「先生、そんな気の弱いことを言わないで。
いつまでもいつまでも生きていて下さい。先生」。
「ありがとう、畑中君、山下君に植田君。
僕が気にかかるのはこの村の事。ここには今日までに
70余名のと尊い命が犠牲になっているんだ。
このままでは終わらせたくない。
貴方がたの手で立派な植民地を」。
「先生、植民地のことなら、心配しないで下さい。
私たちが力を合わせて、立派にやっていきますから」。
「それからこの村の続きの3,000アルケール。
あの山は土地もよし、地形もよし、これから来る
新しい移民たちのために手に入れておくと良いがなぁ」。
「解かりました。先生の言われる通り、
第２平野植民地をきっと拓いてみせます」。
「第２平野植民地か。それが僕の長い間の望みだった。
それをみんなで拓いてくれますか。ありがとう、
ありがとう。もう、何も思い残すことはない」。
「あなた、そんなことを言わないで、しっかりして、しっかりしてあなた」。
「イサノ、お前には苦労のかけ通しだったなぁ」。
「いいぇ、あなたこそ、あなたこそ。苦労に苦労して
このまま死んでいくなんて」。
「これでいいんだ、これでいいだよ。こうして種さえ
蒔いておけば、いつかは実り、誰かがそれを収穫して
くれるんだよ。解ったな」。
「はい」。
加藤さん、あなたの得意の二上り、ひとつ頼む」。
「せ、先生、聞いて下さい」。
諦めてみても「あぁ、良いなぁ」未練の戻り橋。
「あなた、あなた、あなた。しっかりして。あなた」。
「先生、先生、先生」。
恋し懐かしい故郷の唄を聞きつつ、運平は34歳の若さにて
眠るが如くに散りてゆく。時は大正８年の無情の風邪に
堪えかねて、仁徳義きょうの英雄も大往生を遂げたれど、
弟榛葉彦平が、遺業に準ずる村人と、築く文化の理想郷。
拓く第２植民地。死して望みは果たされて、
その功績と業績を讃えて祈る鎮魂碑。
時の特命全権大使有吉明 碑文を贈って追悼す。
平野植民地は伯国に於ける我が植民地の嚆矢（こうし）に
して、静岡県人平野運平君をもって創始者とす。
時の流れは是非もなく、平野が逝きて40年。
二世の時代と変われども、されど歴史に蒔かれたる、
開拓移民の魂は、種は亡びぬ永久に。
２月６日の命日にゃ、老若男女が集まりて、
花と線香とローソク供え、ありし昔を語らいつ、
先生はこれが好きじゃったと、
ピンガを墓石に注ぎかけ、謝恩慰霊の手向けする。
世に麗しき習わしは、今なお続く物語り。
（終わり）
彼の長男がサンパウロにいる。
ジョージさん67歳。
1915年秋田生まれ
12歳の時、一家8人でブラジルへ移住。
裁縫仕事のほか浪曲師としてブラジル中を
どさ回った。浪曲の仕事は金をとらなかった。
平野植民地の婆さんたちは松田に民謡を歌って聞かす。
「鍬をふるっても全然稼ぎにならない」
「この惨状を手紙に書きたくても(プライド)で書けない」
というような歌詞。
サンパウロから600㎞の町、アリアンサ。
ここにも日本人入植地がある。
弓場(ゆば)農場。
1935年、兵庫から来た日本人が開墾。
現在も58人の子孫が暮らす。
メインの母屋には舞台のあるスペースも併設されていて
住人による自主創作ダンスも見せている。
この農場に1963年移住の矢崎正彦さん73歳は
ブラジルの日本人社会で歌われた民謡の収集をしている
MACBOOKで松田に聞かせる
その中の一曲「子牛の名前」
歌う松田。
辛いこともあったが楽しいこともあった
移住には決して後悔していない
と老婆は松田に語る
歌は久保幸江。
作詞は「S OHARA」とあるがこれは大原守郎(しゅろう)のこと。
大原は高知県生まれ。
13で親せきとブラジルへ。
日本に帰国することなく1986年、72で死んだ。
サンパウロで彼の3人の娘に会う松田
長女・キヨミさん75歳
次女・美智子さん74歳
３女・照子さん72歳
3人とも日本語は話せずポルトガル語で。
父は1946年8月に銃撃事件で撃たれたそう。
耳にはさんでいた鉛筆に弾が当たり命拾いした。
当時の日系人社会では
日本の敗戦を受け入れる、受け入れない、で二分し、
暴力抗争にまで発展。争いは10年も続いたという。
日系人社会は愛国心が強いのだ。
受け入れる派だった父に反対派が発砲したのだった。
旅の最後に松田はサンパウロのお寺の住職を訪問。
白い内装の教会風本堂。
2世、梶原義人79歳。
彼も移民後何年たっても食えず各地を転々とした。
もう両親も他界。
1世の生き残り、新津英三さんは102歳。
移民船の出港地・神戸のイベントでブラジルの
フォルクローレを歌う松田。
読売テレビのD、阿部裕一が松田をお気に入りなのか、
前回は1年前に放送。パラオの民謡を取り上げてた。
NNNドキュメント
#2343 2016年10月2日(日) 25:00～ 60分
「ニッポンのうた '歌う旅人'松田美緒とたどる日本の記憶」
制作：よみうりテレビ
今回も間口が広くなったとは言えない題材。
歌詞も想像の域を超えない内容だった。
松田の歌うBGの画はもう少しがんばって素材を
あつめてほしいところ。
ブラジルの広大な大地だけじゃなく、
歌詞にあった移民の資料写真をもっと
ふんだんに入れて編集しないと。
繰り返し使いの画が多いぞ。
弓場で婆さんが言ってた
「楽しいこともあった」ことも漏らさず
伝えてくれていたら。
辛い歌だけじゃない移民の側面を描いてこそ
今作る意味があるのでは。
たまたまググった浪曲の歌詞は面白いので
こっちを紹介すればいいのに。
＃2402 今年47本目
(2017年12月3日(日) 25:05【拡大枠】
「記憶の澱」
先の大戦の記憶を、今だからこそ「語り、残したい」と
いう人々がいます。
性暴力、捕虜の殺害、民間人の殺害、性の接待―。
心の奥底にまるで「澱」のようにこびりついた記憶には
「被害」と「加害」、
その両方が存在しました。
日本人女性が性暴力を受ける現場を目の当たりにした
人にも、大陸を侵攻した元日本兵にも、
性の接待をせざるを得なかった満洲開拓団の人々にも。
戦争がもたらすものとは―。
人々の記憶から、反戦を訴えます。
語り/樹木希林 制作/山口放送 放送枠/55分
＃2403 今年48本目
2017年12月10日(日) 25:05
「不法海域～北のミサイルと密漁船～」
今年６月、日本海の好漁場「大和堆」へ向かった
石川県能登町のイカ釣り船団。しかし、そこには
北朝鮮の国旗を掲げ、イカを密漁する数百隻もの
木造船がいた。漁が出来ないため、拿捕や臨検を
求める漁業関係者。
国は巡視艇の警戒活動で違法船を排除したと言うが、
その後、日本海には再び木造船の姿があった。一方、
日本海の上空には北朝鮮の弾道ミサイルが相次いで飛来。
北のミサイルと木造船に脅かされる漁師たち。
安心して操業できる日は戻ってくるのだろうか。
【制作：テレビ金沢】
＃2404 今年49本目
2017年12月17日(日) 25:05【拡大枠】
「ビンの中のお父さん」
原爆投下後に、被爆者を調査した機関、通称ABCC
（原爆傷害調査委員会）。調査研究の名のもとに、
被爆者は徹底的に調査された。その機関に、亡くなった
父親を解剖された女性とともに被爆者調査を追うと、
現在の核時代に密接に繋がっていた被爆者研究が見えて
きた。そして今も女性の父親の臓器が長崎に眠っていた
ことが分かる。姿を変えた父親は彼女に何を語るのか。
現代にもつながる核の脅威と、
そこに翻弄された人々や国を追った。
【制作：中京テレビ】
＃2405 今年50本目
2017年12月24日(日) 25:30
「絵の中の自分が癒やしてくれる
似顔絵セラピー（仮）」
ケンイチさんは病院で仕事をしている。そして
患者さんを元気にする力を持っている。
でも医者ではない。似顔絵を通じて「闘病生活に笑顔」を
届けるイラストレーター。「似顔絵セラピー」と
呼ばれている。似顔絵を通じて笑顔と元気を届けようと
１０年前に始めた。病室をまわり、患者さんと向き合い、
話をしながら一枚の色紙にその人の人生を描いて行く。
そんなケンイチさんと患者さんの心温まる交流を描く。
そして似顔絵は完成と同時に、ケンイチさんの手を離れ、
新しいストーリーを育む。
【制作：日本テレビ】
「がんとネット～患者を惑わす情報の渦～」
「がんとネット」、もはや誰もがインターネットと
切り離して生活することが出来なくなった今、
がん治療においてもインターネットは欠かせない情報源だ。
しかし、誤った情報に惑わされる患者が後を絶たないのも事実だ。
日本医科大学武蔵小杉病院・腫瘍内科の勝俣範之医師は
医療否定本によって選択に迷い、治療のタイミングを逸した
患者を大勢診て来た。今は自らSNSを駆使し、患者や家族が
誤った情報や怪しげな民間療法に惑わされないよう
注意喚起を続けている。
治療法が進化し薬の研究も日進月歩の今、正確な医療情報と
患者がリーチする情報には大きなギャップがある。
日本のネット情報は、こと医療に関して嘘の内容が少なくない。
国立がん研究センター中央病院の後藤悌医師（呼吸器内科）は
2009年、「肺がん」とネットで検索したところ上位50件で
表示されたもので正しい内容は半数以下だったと発表し、
日本のネットメディアの問題点を指摘した。
あふれる情報にどう向き合えばいいのか、
ネットによる医療情報の規制にも乗り出した
国の動きと共に考える。
ディレクター：橋本佐与子（MBS毎日放送）
近藤誠「がんは放置せよ」に真っ向から反論する
書籍を出した医師、勝俣範之54歳。
日本医科大武蔵小杉病院腫瘍内科勤務医。
元は国立がん研究センター中央病院に20年勤務。
アメリカのMDアンダーソン病院でも勤務。
エビデンス(＝治療効果が出たデータのみ信用)至上主義。
黒縁メガネの奥のいつも眠そうな目、
ざんばら髪、と青木雄二の漫画に出てきそうなキャラ。
「ネットに書かれている患者の体験談は
わかりやすいが気を付けたほうがいい。
いい病院は自分のHPに体験談を載せてない」
(ん？そういう問題じゃないだろ)
「グーグル検索結果で上位にあればそれが正確だ、
と勘違いしてしまう」
すでに2000人以上のがん患者に接し、
問診の予約は数か月先までいっぱいという。
2017年6月開催の、
がん患者や家族のための医療情報啓発イベント
「ジャパンキャンサーフォーラム」には
2日間で2200人の来場者が。
番組はがん患者が誤ったネットの治療情報に惑わされていると
警鐘を鳴らす。
DeNA提供の医療情報サイトWELQでは
「肩こりの原因は霊魂のせい」とかでたらめ記事を書いて
サイト停止、全面謝罪会見を開いた。
6年前の54歳のとき、検診で初期の卵巣がんが見つかった。
最初の病院での治療に不満を持った。
盛んに手術を勧めてくる。
無許可で勝手に嘘の体験談を作られて
パンフレットに掲載されたという。
卵巣がんステージ4期を卵巣がん末期と書き換えられた、という。
(4期？初期じゃないの？一つ目の病院と言ってたが。)
以降は民間療法に昏倒。
漢方の診療所に通い詰め
勧められるままに漢方やサプリを購入。
月6～12万を使い続け、
腹巻を3万1500円で買ったりした。
総額341万3735円に。
病状は一切改善せず。
診療所は「それは根性が悪くなってる。改めろ」
というばかり。さらに「反省文を書け」とも。
結局、病院に行って手術した。
そのあと抗がん剤を勧められたが、抵抗があったので
再び民間療法に戻ってしまう
ネットで見つけた
高濃度ビタミンC療法に216万、
「がん遺伝子を叩く」民間治療法に227万。
合計789万7859円が民間療法に消えた。
ここで彼女の蓄えも尽きた。
家族が勝俣を見つけ、やっと往診に至る
(家族、対応が遅すぎるな)
ツイッターフォロワーは2万人。
2017年6月、参院で改正医療法が可決。
病院の広告に過剰な治療効果の表示を禁じることに
最近は美容クリニックの広告の苦情が多い。
広告と違う説明、治療を受けたりする。
臍帯血(さいたいけつ)の投与施術は本来、白血病の
治療用だか、「若返り」や「皮膚の再生」などと
銘打ってバンバン使われていた
今年8月に表参道の首藤クリニックの医者などがパクられた。
さらに最近の美容クリニックは免疫療法と称して
癌の自由診療にまで手を出している。
「癌治療は治らなくても効果がよくわからないし
やがて患者も死んじゃうので訴えられない」と勝俣。
国立がん研究センター中央病院 呼吸器内科の医師、
後藤悌(やすし)は間違ったネットの医学情報について
こう語る。
「以前の僕が診た悪性リンパ腫の患者はネットで調べまくって
ものすごい量の知識を持っていたが
僕から見たらそれらはJUNKなものばかり」
「僕がアメリカの学会に発表した調査結果がある。
『肺がん』の日米のグーグル検索結果が本当に
有用な情報なのか調査した。
アメリカでは80％が有用。
日本では50％以下が有用
20％が民間療法でした」とのこと。
正しいセカンドオピニオンを提供する
「よろず相談室」を開催。
女性がん患者の質問
「ステージ1のAで手術しました。
術後の補助療法としてホルモン治療を勧められてますが
どうしたらいいでしょうか？
勝俣「見えない癌があるかも、再発してるかもしれない、
という不安はあるでしょう。
が、このケースでのホルモン治療にエビデンスはありません」
別の女性。
「再発を防ぐ治療は必要でしょうか？」
勝俣「あなたの受けた治療はほぼベストですね。
今後の再発を予防できる治療はありません。
それで悩むくらいならQOLを上げることに専念してください」
女性「宝塚見に行きます」
あいかわらず眠そうな目の勝俣。
感想
女Dが問題の本質を理解できてないから
こんな散漫な出来にしかならない。
最初のおばさんのケースはネットの嘘情報の
問題なのではなく、おばさん本人と家族の問題では。
おばさんの中にある医療不信さえ探らない浅さ。
しょっぱなから「そうじゃないだろ」感が横溢。
胡散臭い民間療法にはまったケースを
ネット情報の問題でくくってしまうことに
何の疑問も持たない女D、お前が一番ミスリード
してるぞ。
自ら正しい情報を拡散させればいいのに。
「最新・重要医療情報は全部自分を介せ」ってことか？
それって古くねえか？
やってることは既得権益の保護。
所詮局員Dも医者も既得権益の独占で成り立つ商売。
こんな奴らの発想の限界はこんなもん。
勝俣のジョギング風景は要らない。
なんか他のドキュメンタリーを猿真似してみただけ
の発想。構成力、理解力が足りないからこうなる。
QOL向上を説く勝俣だが、それって近藤も盛んに
言ってたことじゃないのか。
高校生の自由研究みてえな駄作回。
＃1748
2017年12月3日放送
「知床羆 世界遺産の“距離”」
制作：北海道テレビ放送
内容紹介>>425
内容要約
北海道・知床のネイチャーを40年に渡り、
記録し続けてきた男、写真家＆自然ビデオジャーナリストの
阿部幹雄(1953年生まれの64歳)。
知床に生息するヒグマの今の状況について
今回のDとなり、レポートする。
阿部が撮影したらしき、ヒグマの母子の動画をいくつか紹介。
2017年6月から撮影された、3匹のオスの子供たちと母。
父は別に単独行動してるのでいない。
草原で、川で、海で、じゃれあったり、餌を探したり。
母熊は首に無線発信機付の首輪を装着させられている。
ドローンをつかってクマ込の空撮動画も。
小鹿をくわえる母クマ。
堤防の高い段差を上れない小熊。勢いをつけて
飛びつき、両手でよじ登れた。
沼地に温泉のように浸かり体をゆするクマ
林で「オ～～」と唸りつつ争うクマ。
知床の「ルシャ」一帯。鳥獣保護区で人の立ち入り制限が
かかってる。
夏は、野生のヒグマを観に観光客が多数訪れる。
山の中腹のカーブに停車する多数の車。
がけ下の岬にいるクマを観たり、撮影しようとする
観光客が鈴なりとなる。
多数の観光客。
時には数mまで近寄れることも。
そこへパトロール中の知床財団・クマ対策班スタッフが
やってきてがなる。
「近づきすぎないでくださ～い」
「えさは絶対与えないで！」
クマは突然走り出すし、実は人間より速い。
その爪は「エルム街の悪夢」フレディばりの
超鋭利で一振りされると非常に危険。
餌の味を覚えさせないこと、
集落とクマの距離を取り続けること、が
結局はクマのためになるからだ。
浜沿いの集落、裏山の木の幹についたクマの毛を採取する
ここでクマの子供が寝てたらしい。
北海道大学獣医学研究科の准教授・下鶴倫人。
クマのDNAを採取して家族系統等を記録＆研究。
「3匹ともオスなのは珍しい」と語る下鶴。
地元・岩尾別のユースホステルの女性、関口菜央さん。
「いくら注意しても観光客は撮影のために餌を用意しちゃう。
観光客はすぐ帰っちゃうけど、そのあと味を覚えたクマが宿に寄りついてくるのを
対応するのはこっち」
「くるしゅうない」「なんかよこせ」と前後に書かれたTシャツ着用。
海を泳いで網に引っ掛かった魚をくうクマ。
堤防を歩くクマの母子。
漁協の漁師も
「今更何を言っても。一緒に生活するしかない」
と黙認してる。
港で網を繕う裏山にクマの姿が。
海外TV局が海岸でクマを接写中。
阿部が発見し、コーディネーターにクレームをつける。
阿部「クマに近づいて撮るなと言われてたでしょう」
「車の中から撮れば安全でしょう？」。
コーデ「そんなこと誰が決めたの？」
「私たちも金払って撮影許可をもらって撮ってる」
「あなたに言われてもう接写はやめたからいいでしょう」
食って掛かるボカシありのコーデの男。
跡を財団スタッフが発見
海岸で観光客が置いていたリュックがクマにあさられ、
おにぎりを食われた。
クマは味を覚えたことで危険とみなされ射殺される。
国道を警察が封鎖して、
軽トラに乗ったハンターが道からおにぎりのクマを射殺する。
ジュース入りのペットボトルをくわえる母子グマ。
中のジュースを飲む母子。
鉄条網の電気柵をかまわず、
そばに立つ木を頼りに難なくよじ登って
乗り越えるクマの姿が2015年の監視カメラに写る。
財団スタッフ、草原でクマを見つけると
空砲を鳴らしたりして山奥に追い払う。
海岸のクマは、もう音では逃げない。
さらに財団スタッフを認識できているらしく、
いったんは身を隠すがすぐに戻ってくるという。
海岸で餌を探していた4匹の母子。
餌がなく、子供と母は別行動に。
3匹の子はオスグマに出会い、山奥へ。
母、完全に子供を見失い、うろたえている様子。
こんな姿は初めて、と阿部のナレ。
家の窓や扉を物色するクマの映像。
1986年には台所に侵入する事件が起きてる。
窓越しに餌をやれるシチュエーションに。
もちろん、パトロール中に財団に見つかると
激しく怒られる。
渓流。多数の頭のない鮭がみつかる
十数匹。これは撮影観光客がクマを
おびき寄せるためのエサ？
財団は渓流もパトロールし
釣り人に指導。
鮭をさばいた後の内臓は
金属製の頑丈な扉付ゴミ箱に捨ててくれ、と。
1枚の写真。
そのヒグマの険しい目は明らかに獣のそれ。
2017年8月、農家の庭に侵入したクマを捕獲。
それはあの3匹の父だった。すぐに射殺された。
感想
今回は阿部本人がつないだのか。
クマの映像はさすがに密着してるだけあって
いいね。
つい要約に入れてしまったが
クマの鋭いかぎづめを使う動画がないな。
それは欲しい。
渓流の十数匹の鮭発見の説明はナレでするべき。
明らかに頭部だけナイフで切ったようになってたな。
自分は十分にわかっている事も視聴者に対しては
丁寧に語らないと。
観察者目線なのか、ナレの説明もことごとく不足。
そういう演出なのかもしれないが、
ただの出し惜しみにしか見えない。
人間と野生の距離感をもっど饒舌に語れ。
北海道のタンチョウヅルの例も阿部なら
当然知っているだろう。
それ以上のものを2017年の番組として
提示すべきでは。
＃2402
2017年12月3日(日) 25:05～ 拡大枠55分
「記憶の澱」
制作：山口放送
内容紹介>>451
内容要約
今回の番組は
満州開拓民の引き揚げ、
沖縄戦の実情
を軸に日本人の「被害」と「加害」の両輪を見せる。
戦前の日本軍と政府は、中国北部＝「満州」以南の東南アジア
全域に日本人660万人を移住させた。
それはつまり、他国への侵略でもあったわけだ。
満州には127万。
北朝鮮地域には32万人が移住した。
それはもともと住んでいた中国人、
朝鮮人と土地をはした金で無理やり
「買い取った」形にして侵略犯罪ではない形を
勝手に演出し、実質は追い出したうえで
日本人だけがいい暮らしを築くものだった。
日本の敗戦が決まった1945年8月9日を持って
ソ連軍＝露助、中国人＝満人が仕返し、
侵攻をしてくるのだった。
満州、北朝鮮地域は数か月～1年程度遅れた
それが引揚者にとって因果応報の苦難を
与えられる結果になった。
満州・東部の都市、レイアンに入植した
加藤百合子さん92歳
敗戦時は19歳。
夫は軍人だったがソ連の侵攻で捕まった。
当時の自宅には老人と女子供しかいない。
露助の恐怖が村に伝わった
何されるかわからない。
すぐに露助は来た。
夕方、女はコーリャン畑に連れていかれレイプされた
畑から、家から女の悲鳴が響くが
周りのものはなすすべなし。
見て見ぬふり。
暗闇なのでレイプする露助の顔を観ないですんだという。
加藤は当時妊娠中だったのでレイプはのがれた。
夫から前もって自殺用の毒薬を渡されていた
いざという時には飲んで死ぬ覚悟はできていた。
しかし、使わずに生き残った。
満州の新京に移住。
敗戦当時12歳。
露助から逃げるためすぐに南へ避難した。
母・文子さんと妹と3人で北朝鮮の平壌へ。
そこの駅で列車を待った。
ところが到着した列車から現れたのは
大量の露助。みどりさんも逃げたが捕まり失神。
収容所送りに。
毎晩のように露助のレイプが横行。
夕方、露助がジープで女を連れ去る。
その度に悲鳴が響き渡った。「ギャー！！！」
母は病弱だったので難を逃れた。
度重なるレイプ被害で女たちも性病被害に
他のものも疫病感染、栄養失調に。
その収容所は以前は日本軍が朝鮮人を収容してた施設だった。
日本軍は朝鮮人を炭鉱労働者として
各地に送り込むため、多分に強制的に収容所に連れて行ってた。
朝鮮人を閉じ込めてた日本人が
いまは露助により同じ場所に閉じ込められている。
「自業自得だ」12歳のみどりさんでもそうわかった。
そこから脱出して引き揚げ中に
山中に隠れていた露助に襲われた。
露助は5人の娘の顔をつかんで品定め。
3人を「残れ」と連れて行った。
みどりさんは選ばれなかった。残りの人間は解放された。
選ばれた3人は自分の運命を受け入れ、
泣きながらみどりさんらと別れたという。
後期になるほど女性の姿がみすぼらしくなっていった。
着物はぼろ布、はだし姿。
露助のレイプ被害で性病、妊娠。
日本はひそかに彼女らの治療を施した。
女性引揚者の5％、500人がこういう被害を受けていた。
露助の一言目「マダム ダライ」＝女を寄こせ。
伊原敏子さん91歳。
敗戦時19歳。
北朝鮮北部の町、羅南(ナナム)移住。
露助は急速に南下しているとの情報だった。
敏子も南へ逃げたが、露助はどんどん近づいてきていた。
女は見つかると連れていかれてしまう。
夜？の避難中に露助に踏み込まれ。
「マダムダライ！」と全員にライトを照らしてくる。
男たちは敏子ら女を尻の下にかくまった。
敏子は北朝鮮南部の町、元山(ウオンサン)が
比較的治安がいいとのことで、ここに落ち着き
病院で看護婦を始めた。
そこにも露助は追い付いてきた。
でもここの露助の軍医は横暴ではなかった。
ちゃんと日本人の患者も、朝鮮人の患者も
診療した。
「同じ露助でもこんなに違うのか？」
露助軍医は発疹チフスの日本人患者に
「しんこきゅう～」と日本語で問診。
敏子は露助と一緒にロシア語の歌を歌うまでに仲良くなった
帰国後の敏子はロシアとの交流活動を続けることに
ロシア語の歌を歌って聞かす敏子。
ここに元日本兵・坂本武人さん98歳がいる。
第39師団231連隊所属。中国中部の湖北省に5年いた。
彼は新年兵(新人兵)の度胸試しとして
中国人捕虜の胸を銃剣で突いた。
新年兵は軍人の教科書「戦軍訓」で
徹底的に洗脳される。
人間を殺す訓練もする。
捕虜を生きたまま銃剣で刺す訓練＝「刺突(しとつ)」
を上官から命令された坂本。
遠くで、捕虜ではない中国人が成り行きを見ている。
坂本は胸を突き刺した。
「当然今でもその感触は忘れてない」
「こんなこと当時は当たり前だったが残忍だ」
元日本兵の玉本文治(ぶんじ)さん97歳。
第39師団232連隊所属
彼も杭に縛り付けられた中国人二人を刺殺した。
さらに命令で死体の上を歩かされた。
「その歩いた感触は今でも忘れない」
「人間のやることじゃなかった」
第39師団232連隊で小隊長だった。
彼の隊は中国人の村を全員虐殺していた。
彼自身が部下に30人の射殺を命じた。
若い女を見つけた鹿田は父の見ている前で、
父が娘の命乞いをしている中で射殺した。
「かわいそうとか思わない。
思ったら殺せない。
中国人は人間と思っていない。
自分が人間でなくなってるし」
「戦場はこわい。いままでの洗脳教育と戦場心理。
特に戦場心理は皆に連鎖反応する。
人間の良心なんかなくなる。」
戦後は鹿田は残虐行為を家族にも一切話さないでいた。
でも死ぬ直前に手記を書いてすべてを語った。
娘の高東泰代さん。
「父から聞いたことない。
だってそれ犯罪だから。
人に自慢できることじゃないし」
妻の、かをるさん87歳はまだ存命中だ。
「父は毎晩うなされていた。
私が手記を書くことを勧めた。
最後の5年間は安らかに眠れるようになった」
鹿田は手記「私と戦争と」出版の翌年に死去。
日本兵の性暴力の実態が報告されている
「2日続けて同じ女性をレイプした兵士」
「兵士二人で一人を輪姦」
「13歳以下とわかったうえでレイプ」
近藤一(はじめ)さん97歳の証言。
「ある民家の蒲団をめくったら
12～15歳の娘が寝ていて股間が血まみれだった。
兵士がレイプした後だった」
彼はもう耳が聞こえない。
Dは耳元で質問する。
昭和15年から中国中部の山西省で5年いた。
近藤も20歳の時、隊の輪姦に関与した。
上官に「お前の番だ」と部屋に入れられた
中には中国人の女が1人いた。
当時の一個連隊は全部で12～14人。
全員が一人の女をかわるがわるレイプしていた。
「当時はまだ女遊びも、遊郭も経験してなかった」
「自分だけ嫌だというと仲間外れにされる」
「そこで部屋に入ったものの、何もせず
10分待って出てきた」
これ以外にも連隊はレイプを繰り返した。
乳飲み子を抱いた中国人母もレイプした
そのあとこの母を全裸で行軍させた。
(またあとでレイプするため？）
片側が20～30mの崖の道を行軍中、
上官はいきなり乳飲み子をつかんで谷底へ投げ捨てた。
中国人母は立ち上がって自らも谷底へ飛び込んだ。
行軍は何事もなかったかのように出発。
直後に全員がこの母子のことなど忘れていた。
広場で向こう向かせて立たせて20mのところから射殺。
「別に中国人は殺さなくてもいいのだが」
「自分の親や子がそんな目にあったら、と思うと・・」
「悪いことしたな、と思う」
そもそも行きたくもなかった戦争に無理やり徴兵された。
近藤は今どう考えてるのか
「自分としては戦争の被害者だったといいたい」
「でもよく考えると自分は加害者だ」
その後近藤の舞台は沖縄へ移動した
末期の沖縄戦に投入されたのだ。
ここで近藤は右胸を撃ち抜かれ、肩の骨骨折。
しかし3週間後に復帰し、左腕だけで戦った。
米軍の軍事力は圧倒的で、
もはや日本軍に勝ち目などなかった
壊滅的被害。弾薬も尽きた。
戦軍訓の洗脳で逃げ出す奴は一人もいなかった。
「生きて捕虜となる辱めを受けず」
最後の突撃はもはやカミカゼだ
米軍の巨大戦車数十台が上陸してくる。
1人1台づつ、兵士が丸腰で手りゅう弾1個を
戦車の下に投げ入れるだけ。
でも戦車に見つかり、虫けらのように殺される。
10人やれば10人が死ぬ。
「これが沖縄戦だった」
「ほんとに・・・」と言って感極まる近藤。
嗚咽。
歯は上下2本しか残ってない。
流れ出す鼻水。
「ダーッと走って・・」
「皆22歳から25歳までの若者だった。」
「戦車に、爆弾ひとつで飛び込む・・」
「何も言わずに・・」
「命令されたとおりに・・」
「皆が、何も言わずに・・・」
「国のため、家のため、部隊のために・・」
岐阜県白川町黒川。
ここから600人の満州開拓団が移住した。
黒川開拓団だ。
昭和16年、満州の陶頼昭(とうたいしょう)に移住。
イモやコーリャンを栽培した。
しかし敗戦で露助に侵攻され、
レイプ被害をこうむる。
さらに満州人100人ほどが暴徒と化し、略奪をたびたび
受ける。
隣村の開拓団は集団自決してしまった。
当時12歳だった、安江菊美さん84歳。
村は隣のように自決するか会議を開いた。
そこで副団長は猛烈に反対した。
「(自決は)するな。生きろ。」
略奪から守るため、露助に性接待を提供して
防衛してもらう苦渋の選択をした
他に手はなかった。
略奪で食料ももうない。
駅にいた露助と交渉し、実際に守ってもらえた。
その代り「今日は何人が村に行くから用意しろ」と要求される。
当時の状況を語る。
「私は当時17歳。姉の和子は23歳。
露助の性接待要員を誰にするか決めるとき、
姉は、18歳以上にしろと強く主張してくれた。
妹を守るために。」
既婚女性も除外され、独身女性15人が選ばれた。
若い柴田理恵に似た和子さんも接待要員になった。
うち、3人が性病や発疹チフスで死んでしまうのだった。
性接待をした女性も存命中だ。
顔出しNGのキミさん(仮名。91歳)
性接待は略奪がおさまるまで数か月続いた。
「奥さんには頼めない。どうか頼む」と説得された。
「村は日本に生きて帰らにゃならん。
それには、どんな目にあっても切り抜けろ。
命あってのもの、と言われた」
「嫌で嫌でしょうがなかった」
「開拓団の犠牲になれ、ということだから」
「露助と食事中、同じ接待女性と涙を流して
頑張りましょう、と励ましあった」
引き揚げ後、開拓団では性接待の事実はタブーにされた。
綾子さん「みな日本で結婚しなきゃならないから隠した」
帰国後の女性の多くは結婚していったが、
当時を知る心無い人間から
「減るもんじゃないだろ」と要求されたこともあった。
好きで接待したんじゃない。
「確かに減るもんじゃないが、接待をこなした女性は
ご苦労なことでした・・」と綾子。
今回取材を受けたのは、死の直前に姉に真実を伝えてくれ、
と頼まれたからだ。
綾子は姉が遺した詩集を5枚、見せてくれた。
「乙女の命と引き換えに
村の安全守るため
若き娘の人柱
捧げて生きる開拓団」
「あぁ、忘れられぬあの時の
思い出語る 乙女たち
尊き命 捧げたる
あの子の悲しみ 誰が知る」
「傷つき帰る 小鳥たち
羽を休める場所もなく
冷たき眼(まなこ) 身に受けて
夜空に祈る 幸せを」
「次に生まれるその時は
平和の国に生まれたい
愛を育て 慈しみ
花咲く青春 つづりたい」
「思えば他国のその土地で
侵略したる開拓団
王道国土の夢を見て
過ごした日々が懐かしい」
こんな目に遭わないですんだのだ。
「我々が満人を追い出した。
満人にはわずかな金は渡したろうが、
無理やり追い出したことにかわりはない。
結局、襲われたのは仕方のないこと」と綾子。
「満州人は土地を取られて、
かわいそうな人、と思ってただけだった」と安江。
感想
ここ2年間でたびたび放送された来た引き揚げモノ。
2017年に作るのならその構成に、今までの蓄積と進歩が見たい。
今回のD佐々木はちゃんと加害者要素を付け加えてきた。
これは評価できる。
でも韻を踏ませるまでには至ってないのが不満。
満州人は具体的にどう虐げられていたのかを
彼女らの口から語らせてほしかった。
それができるのかできないのかも含めて。
今回の彼女らの発言はまとめ的な発言だけだったな。
近藤の沖縄戦の慟哭は心を打つ。
本筋とは離れたが30分枠では入れられなかったろう。
誠実な露助軍医のエピもいいアクセントになった。
「自業自得」であったことをちゃんと総括できた先に
アメリカによる日本人への原爆・空襲の虐殺行為を追求できる
下地ができるはず。もうドキュメンタリーはそこまで敷衍して進むべき。
民放全局のDに告ぐ。
本作を超える構成力、演出力、取材力のあるDのみが
今後引き揚げモノを作るように。
2017年12月15日
「15＋5 ゴビンダさんの20年」
東電OL殺害事件で逮捕されたネパール人、
ゴビンダ・プラサド・マイナリさんが釈放されてから
初めて来日した。
逮捕から一貫して冤罪を主張していたが、
無期懲役の判決を受け、再審で無罪を勝ち取るまでには
「15年」の月日がかかった。
さらに、事件当時オーバーステイだったゴビンダさんは、
釈放されてすぐに強制退去処分となったため、
再び日本への入国が認められるまでに「5年」もかかった。
「15年」プラス「5年」。逮捕直後から「これは冤罪だ」と
報じ続けた記者が、ゴビンダさんの20年を追った。
ディレクター：丸山拓（TBSテレビ報道局）
TBS、2本目の犯罪・冤罪モノ。
どこまでやれたのか？
17年12月10日放送
「反戦の紫電改 ～ちばてつや 平和の願い～」
制作：愛媛朝日テレビ
太平洋戦争終盤に登場した戦闘機「紫電改」。
高い空戦性能を誇るも戦況を覆すことはできなかった。
この紫電改を題材にした漫画がある。
「紫電改のタカ」。
描いたのは、巨匠・ちばてつや。
連載されたのは1960年代。当時の少年誌では、
発行部数の熾烈な戦いが繰りひろげられ、
人気牽引の題材として兵士がヒーローのように
描かれる戦記漫画がブームとなっていた。
しかし、ちばは違和感を抱く。
「本当に描くべきは戦争の悲惨さではないか」。
葛藤の中で、ちばが描いた戦争とは。そして今、
ちばが伝える平和の願いとは。
ナレーター：あおい輝彦
ゼロ戦をはるかに上回る性能の戦闘機・紫電改(しでんかい)
馬力は2倍の2000馬力。
時速600㎞
20ミリ機銃。
敵機に30mまで近づき、機銃を5～6発打ち込めば勝てる
「これで米機グラマンに勝てる」
戦争末期にアメリカに奪われていた制空権を
奪還する。
存命中のパイロット・笠井智一91歳は語った。
「常に死を覚悟してた」
「捨て身の攻撃」
「空中戦とは命の奪い合い」
最高のパイロットら40人を集めた尖鋭部隊
が343海軍航空隊つるさ部隊だ。
源田実大佐がトップ。
1945年12月に本格投入予定だったが、その前に敗戦した。
完成していた長崎の機体は米軍に壊され、獲られ、日の丸を
星条旗に塗り替えられた。
日本に現存する紫電改はたった1機。
愛媛県愛南町の入江に沈んでいるのを1978年に発見。
1979年に水深40mからサルベージされ、復元された。
1945年7月に撃墜された機体だった。
地元の展示館に保存されている。
漫画家・ちばてつや現在78歳の作
当時は戦記漫画がぶーむだった。
しかしどれもが兵士を、戦いを
ヒーローのように描くものばかり。。
反戦メッセージを入れた漫画は新しいのでは、
ということで連載開始。
しかし展開が重くなり人気が出ない。
編集者は豹変し、かっこいい戦闘場面を描け、
アクロバット飛行の『逆タカ戦法』を描け、
わくわくする話にしろ」と要求。
「戦場は不条理そのもの。
戦闘はかっこいいものじゃない。
それを美化して描くことに危惧を抱いた」
当時のちばは戦死していった沢山の兵士と同年齢。
「いかにたくさんの青年が死んでいったか・・」
「人間は馬鹿だ。なぜ戦争してしまうのか」
1回は編集者の要求を拒否したちば。
編集者は
「描けないのなら少年誌の漫画家として不適任だ」
とダメ出しされてしぶしぶ従う。
編集者の言う通り、そういう絵を入れると
人気が復活した。ちばは
描きながら「これ、美化じゃないのか」と反発した。
ちば「私にとって戦争体験は6～7歳の短い時だけだが
つい2～3日前のことのようなんです」
東京生まれ。父の転勤で満州・奉天へ。
印刷会社の社宅住まい。
6歳夏に敗戦。
乗り越えて略奪を繰り返した。
日本人は引き揚げ船をめざし逃げた。
ちばも家族とともに逃げる
靴が粗末で釘が飛び出てて足に刺さり
いたくて歩けない。家族から遅れだすが
子供ながら気を使って痛いと言えなかった
引き揚げ者128万人のうち、
飢えや寒さで途中24万5000人が死んだ
「昨日遊んでいた子供が今日起きてこない」
「爺さんは途中座り込んだきり動かなくなる」
「戦争って何なんだ？」
あちこちに行き倒れた死体から衣類をはぎ取る
日本人。
「地獄そのものでしょ？」
その年の冬は父の同僚の家の屋根裏部屋で
隠れて暮らす。外に出れない
弟のため絵を描いてやっていた、ちば。
仕事場には水をたたえた小皿を毎日置く。
戦争の犠牲者を弔うためのものだ。
「戦争は渦巻くブラックホールだ。
渦に巻き込まれたら抜け出せない。
どんな奴でも」
感想
わりとありきたりだな。
ちばの体験は紹介することに意義はあるが
これなら10年前に作っても同じ出来では。
Dの視点をもっと深化させないと。
物足りず。
17日のテレメンタリーはお休みになります
＃1750(2017年12月24日放送)
「償いは誰が為に ～無期懲役・受刑者Ｌの告白～」
質問に答える受刑者Ｌ
（殺人罪、刑期10年以上、40代）
刑務所に収容された受刑者たちの償いを追跡、
その本心に迫る。無期懲役囚との1年以上にわたる
往復書簡で浮かび上がってきた女児殺害事件の真相。
なぜ犯行の発覚を恐れたか？これまで決して明かされなかった
心の闇が綴られていた。「刑務所で反省はしない」と
語る元受刑者。果たして日本の刑務所の矯正処遇は
効果を上げているのか？刑務所内部を徹底取材。
殺人罪で懲役10年以上の刑に服す処遇指標「Ｌ」の
受刑者らに問う、償いは誰が為に…
ナレーター：川上まり
制作：長崎文化放送
＃1751 2017年12月30日放送
「テレメンタリー2017スペシャル 追跡～変質するニッポン～」
テレビ朝日放送日時：12月30日（土）26：10～27：40
恋人を装う詐欺師と
通話する女性
2017年もテレメンタリーは独自の視点でニュースを「追跡」し、
事件や事故の背景に光を当ててきた。
海外から女性たちの“心の隙間”に漬け込む犯罪者集団、
億単位の“汚れたカネ”が渦を巻く裏社会の実情、
動物取引の国際化で奪われつつある子供向けのレジャー、
消滅の恐れさえある過疎の村のジレンマ、
粛々と地均しが進む“戦争ができる国”への道。
テレメンタリーの調査報道を厳選し“日本社会の変質”を描き出す。
＃2403 今年48本目
2017年12月10日(日) 25:05～ 35分
「不法海域～北のミサイルと密漁船～」
制作：テレビ金沢
内容紹介>>452
内容要約
石川県能登町、能登半島から北東に300㎞
の日本海域には「大和堆(やまとたい)」と呼ばれる
イカの良漁場がある。水深が浅い。
イカの漁期は6月～1月。
北海道から九州の日本海でとれる。
北海道、利尻島の南にも良漁場「武蔵堆」がある。
日本海の大体右半分はEEZ海域となり、
外国船の通行はOKだが、漁はNG
以下WIKI引用。
排他的経済水域（はいたてきけいざいすいいき
英: Exclusive Economic Zone; 略称EEZ
主権的権利
国連海洋法条約では、沿岸国は自国の基線 (海)から200海里
（370.4km<1海里＝1,852m>）の範囲内に排他的経済水域を
設定することができるとしている。
設定水域の海上、海中、海底及び海底下に存在する水産・鉱物
資源並びに海水、海流、海風から得られる自然エネルギーに対して、
探査、開発、保全及び管理を行う排他的な権利（他国から侵害されない
独占的に行使できる権利）を有することが明記されている。
埋蔵している段階では沿岸国には所有権は存在せず、
採掘して陸上・海上施設・船舶に引き上げられた段階で
その権利が発生する。また水産物も水揚げされて初めて所有権が
発生する。自然エネルギーに対しても、例えば電力に変換されて
はじめて物権が発生する。
引用以上。
能登半島の先っちょにある小木(おき)港。
イカの町である。
船内で急速冷凍しちゃう「船凍イカ」として出荷。
ただ、収穫量は減少の一途。
マルメイカの収量推移。
2007年23万トン
2008年～2011年 各20万トン
2012年～2014年 各15万トン
2015年10万トン
2016年6万トン
漁師も減少した
1975年には170隻いたが
今は13隻だ
小木の漁協からテレビ金沢にタレこみがあったのは
2016年10月のこと。
「EEZ海域に北朝鮮の多数の木造船がイカを獲っている。」
6～12人乗りの小型木造船で400㎞かけて来る
船上でイカをたくさん干している船も。
2015年の10月から100艘が来た。
2016年は200艘に
2017年は400艘だ。
放水するかして追い出すだけだ。
保安庁は、すでに820隻を追い払った、と自慢。
「泥棒なのに捕まえない」
「俺たちの取り分なのに」
「北の船を拿捕したり逮捕したりすると面倒だからしないだけ」
と憤る漁師たちは北の船を発見するたび自主撮影。
その動画を番組は専門家に見てもらう
聖学院大学の宮本悟。北の軍事に詳しい。
「船体表記からすると軍の船でしょう」
「甲板に干してある軍服、一般人は着ることも
許されないので、軍の人間がいるのでしょう」
「このイカは軍の食料になるか、外貨に変わるか
するのでしょう」と解説。
今年7月。中型船の船長・宮崎政宏(30代？)。
1か月ぶりの帰港。
5歳の長女、1歳の子供、妻が出迎える。
父が陸で過ごすのはわずか3日だ。
「北の奴らは年々うまくなってる」
夜、宮崎の船が毎面を照らすとイカが集まるから
北の船が30艘くらい寄って来る。
レーダーの画像を見せる。
「うちの船すれすれにまで接近してきて網を入れる」
今年8月28日。函館港に水揚げした宮崎の船。
7月は大和堆でも漁獲量はいまいちだった。
イカの収量は減少しているが、価格は高騰化。
前年の2倍以上だ。
イカ食品加工会社の竹田食品は輸入物に比重を強める。
中国産イカ4割
チリ産2割
ペルー産1割
韓国産1割
韓国TV局は2016年8月11日に
北朝鮮が中国に自国海域での漁業権を売却した、
と報道した。
だから北の船はわざわざ遠くまで来ているのか？
8月29日。函館港。取材中、ミサイル警報が鳴り響く。
8月30日。石川県漁協は上京し、官邸で陳情。
11月22日の参院で安倍は「極めて問題」と
発言したものの特に動く気はない。
その後も北の船の漁は日本海沖で続いた。
さらに日本海岸各地で北の船や遺体が漂着しだしてる
11月24日には秋田県由利本荘市（ゆりほんじょうし）で。
同日、新潟県佐渡市で。
11月28日には石川県珠洲市で。
自分のことしか考えてない強欲な漁師たちと
政権のプロパガンダに洗脳されてるだけの
田舎者地方局Dの浅はかな構成が鼻につくだけの出来に。
誰も広く物事を見、自分で考えられる奴がいない。
最新鋭の漁船でも獲れないイカを
北朝鮮の小舟が400隻いたって、たかが知れてる。
日本海を泳いでる状態のイカはすべてが
日本の漁師のものなのかよ。馬鹿じゃないのか。
北の奴らも獲らないと収容所に送られんじゃないの？
なぜ取り締まらないのかの理由を
番組としてはっきり提示しないのも浅い。
所詮国交マターなんだから地方局がいくら吠えても無駄。
漁師の一人に語らせるだけ、ってずるくねえか？
「あいつら銃を持ってるかも」とかもう敵視するだけで、
漁師も漁師で馬鹿丸出し。
田舎者の不躾さがよくわかる回。
2017年12月15日 放送
「15＋5 ゴビンダさんの20年」
ディレクター：丸山拓（TBSテレビ報道局）
内容紹介>>479
内容要約 ()内は補足。
今年11月。羽田空港。
トランプ来日の厳重警備の中、
ゴビンダ氏51歳が妻？とともに5年ぶりに来日した。
日本に強制送還されたため、再入国が禁止されていたのだ。
白のストライプスーツに赤いチーフ姿のゴビンダ。
東電OL事件。
1997年3月。東京渋谷(神泉)のぼろアパートで
売春してた東電OL39歳が殺された。
所持金4万円も盗られてた。
2か月後に隣の雑居ビル4階に仲間のネパール人4人
と共同生活してたゴビンダさんが逮捕された。
来日する姉の部屋用にアパートの部屋のカギを預かっていたからだ。
しかし当時の部屋は無施錠で、たびたびOLが
ヤリ部屋で利用していた。
警察・検察は動機を4万円欲しさの強盗殺人と
でっち上げた。
同居人のネパール人・ナレンドラさんは
「私は常にポケットに10～30万は入れてた。
ゴビンダがそんな金のために殺すことはあり得ない」
と弁護するが、彼はゴビンダ逮捕とともに
強制送還されてしまい、法廷で証言できず。
ゴビンダは一貫して否認、決定的な物的証拠もない。
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