遺族の言い分を検証すらせず垂れ流した「ミヤネ屋」

 提訴時の「ミヤネ屋」の録画を取り寄せて視聴した。提訴会見があった18年10月11日は約35分、翌12日は佐々木氏側の反論も交えたうえで約1時間もの大きな尺で放送していた。  特に11日の報道は遺族側の主張を検証すらせず、そのまま垂れ流したと言える内容だった。〈遺族激白“パワハラ実態”自殺前日“やりとり”詳細〉〈所属事務所からの“過重労働”〉といったおどろおどろしいテロップが画面を覆う。  佐々木氏が記憶していた“演出”場面も確認できた。画面左側に佐々木氏を彷彿とさせる男性の影と右側にはステージで歌う萌景さん。確かにドスの効いた声で「事務所を辞めるのであれば1億円支払え」と語るナレーションが流れていた。  スタジオで司会の宮根誠司氏が、パネラーに「タレントに対するリスペクトがない」と語りかける。「事務所の問題は大きかったと考えざるを得ない」「パワハラ認定される可能性は相当高い」とコメントする芸能人や専門家たち。