ある朝、俺は都会の雑踏の中を歩いていた。ビジネスマン達が行き交うオフィスビル街の横断歩道。そこで一瞬、目が合った女性がいた。ドストライクだった。しかし、振り返っても彼女の姿は無かった。

仕事中、あの女性の事がどうしても気になっていた。モヤモヤした気持ちを抱えたまま昼休憩の時間になった。俺は社員食堂で昼ご飯を食べることにした。

社員食堂で食券を買い、カウンターに持っていった。すると、なんとあの女性がいるではないか。

俺「あっ…」
女性「…?」
俺「いえ…」
女性「あっ、今日からこちらでお世話になります。よろしくお願いします(ニコッ)」
俺「こちらこそ…」

彼女は20代前半くらいだろうか。黒髪で細身の可愛らしい子だ。たぶん俺と一回りくらい違う。

俺「あの…」
女性「はい」
俺「お名前は…?」
女性「私ですか?三崎です。」
俺「三崎さん…。俺は野村です。」
女性「野村さん。よろしくお願いします(ニコッ)」

俺は食堂の新人さんに何を聞いてるんだ。でも、明日から食堂に来るのが楽しくなりそうだ。

※この話はフィクションです