発達障害は親の愛情欠如!?
維新の会「家庭教育条例案」提出を撤回――相次ぐ批判受け
http://www.hokeni.org/top/medicalnews/2012medicalnews/12050515ishin.html


橋下徹大阪市長率いる「大阪維新の会」大阪市議団が市議会に提出を検討していた「家庭教育支援条例案」について、同市議団は5月7日、市議会提出を断念し、白紙撤回すると総会で決めた。


 条例案は、「伝統的子育てによって発達障害は予防できる」などと科学的根拠もなしに、特異な子育て思想をおしつけるもの。


 条例案は前文で「児童虐待の背景」にある根本的問題として「親心の喪失」を強調。改悪教育基本法の「家庭教育の独立規定(第10条)」を根拠に明記し、
第1条(目的)では、「保育、家庭教育の観点から、発達障害、虐待等の予防・防止に向けた施策を定める」などとしている。


 具体的には、「発達障害、虐待等の予防・防止」(第4章)で、「乳幼児期の愛着形成の不足が軽度発達障害またはそれに似た症状を誘発する大きな要因である」などと主張。「わが国の伝統的子育てによって発達障害は予防、防止できる」などとしている。


 条例案には、発達障害がある子どもの保護者でつくる市民団体や市民らが反発し、条例案提出の中止を強く要望していた。


 総会後、美延映夫市議団幹事長は「まったくの白紙に戻して考える。(市民団体などからの)意見を大事にしなければならない」と弁明。「維新の会」代表の橋下市長は「発達障害の主因を親の愛情欠如と据えるのは科学的ではない」と認めた一方
、市議団の市政方針について「僕には決定権はありません」などと責任逃れに終始した。