ゆうきゆうが精神疾患のある十代女性と肉体関係 13
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◆ 名前:ゆうきゆう
◆ 本名:安田雄一郎
◆ 生年月日:1976年2月(42歳)
◆ 出身地:神奈川県横浜市
◆ 学歴:東京大学医学部卒業
◆ 職業:精神科医、漫画原作者
◆ 高校生の息子がいる 二人
◆ 嫁とは3年前から別居中 (湯シャンして臭くなったから)
◆ 元予備校講師の安田亨から英才教育を受ける
◆ 祖父は物理学者らしい (東大理三1994 に登場)
◆ ”静心科医” を名乗り、射精バイトに勤しむ おかげで精神科医やカウンセラーの正体っていうのがよく分かった。 だれかimgurの画像貼れよ
誰も保存してないのか? メンタルクリニック紹介
@Mental1Stiphaja
こんにちは☆
ココロの悩みを相談できるメンタルクリニック(心療内科)を紹介していきます。こんなときはメンタルクリニック! 省エネルギーという言葉を聞いたことが
あるでしょう。
部屋の電気をこまめに消したり、冷房や暖房の温度設定
を控え目にしたり、エレベーターや自動車をやめて自分
の足で歩くように心がけたりすることです。今は、身近
な省エネルギーから広がって、社会全体で取り組んでい
こうという運動になっています。エネルギーを生みだす
ためには、もとになる資源が必要です。ちょうど私たち
人間や動物が、歩いたり手を動かしたり喋ったりするた
めに、食べ物をとるのと同じです。ところが、地球の資
源には限りがありますから、ひとりひとりが節約をして
いかなくてはなりません。また、資源をエネルギーに変
換するためには、要らないものを空気中に排出しなくて
はなりません。二酸化炭素などの排出物は、大気汚染を
引き起こし、やがては地球全体の気温を徐々にあげてし
まいます。これが地球温暖化と呼ばれるもので、異常気 象や農作物への影響、海水面の上昇、紫外線の問題など
、さまざまな問題の原因となっています。人間だけでな
く、すべての生き物の住みやすい環境を守るためにも、
エネルギーの節約は必要なのです。では、使ってもなく
なる心配のないエネルギーはないのでしょうか。それは
、身の回りに見つけることができます。冬の寒い日の猫
は日の当たる明るい窓際で、いちばん温かそうな床の上
に、幸せそうにまるくなってねむっています。猫は日向
ぼっこの名人です。このとき、猫の体の毛のあいだにさ
しこんだ太陽は、猫の毛の奥深くに入りこみ、熱に変化
してほとんどが猫の体に吸収されています。とても効率
のいい、太陽エネルギー活用の仕組みになっているので
す。忙しいときに、よく猫の手も借りたいと言いますが
、寒いときには、猫の毛も借りたいと言えるかもしれま
せん。この猫の日向ぼっこの原理を、私たちのくらしに 活用したもの∵が、太陽熱温水器やソーラーハウスとい
う住宅です。太陽のエネルギーを建物の中にとらえて、
それでお風呂の温水をつくったり、温水で建物全体を暖
房したりしています。更に、ソーラーハウスが猫の日向
ぼっこより一歩進んでいるところは、太陽のエネルギー
を電気エネルギーに変えられることです。天気のいいと
きに発電した電気で、家の中の電化製品が使えます。あ
まった電気は、電力会社が買い取ってほかの家で使われ
ます。科学の力を使っていくと、日向ぼっこのおすそ分
けができるのです。省エネルギーという節約の考え方か
ら、エネルギーの変換という新しい考え方に目を向ける
と、さまざまな可能性が見えてきます。太陽のような自
然のエネルギーから、より効率のよいエネルギーがもら
えるように科学の研究は続いています。日向ぼっこをし
ている猫も言っています。「ソーラーエネルギーか。 ソーラー、エエネエ。」カイコは、じょうぶな絹糸をとる
ために、昔から人間が飼育してきた昆虫です。中国では
、四千年以上も前からカイコを育て、美しい絹織物が作
られていました。やがて中国で作られた絹織物は、イン
ド、ペルシア、トルコ、ローマなどに運ばれるようにな
りました。そのころの商人が通った道は、シルクロード
とよばれています。ローマでは、絹はたいへん高価なも
のであり、同じ重さの金と交換されるほどでした。
カイコの飼育は、世界各国に広まっていきました。日本
でも大正時代の終わりから昭和の初めにかけて、養蚕が
さかんになりました。当時、カイコの品種改良が進み、
それまでの二倍から三倍もの長さの糸が取れるようにな
ったのです。また、自然の状態では、カイコが生まれて
くるのは春と夏の年二回ですが、季節を問わず何度でも
カイコを飼育することができるようになりました。 そのころ、生糸や絹織物の輸出は、日本の輸出総額の半分近
くを占めていました。生まれてきたカイコの成虫、
カイコガは、羽が小さいわりに腹が大きくて、筋肉も弱
いため飛ぶことができません。人間に飼われているカイ
コガは、野外を飛びまわって仲間を見つける必要もなく
、幼虫の食べ物であるクワの木をさがしてたまごを生む
必要もありません。メスは、クワの木でなくても、手近
なものに何でもたまごを産みつけます。まるで、人間が
ちゃんと幼虫の世話をしてくれることを知っているよう
です。飛ぶ必要がなくなったカイコガは、飛ぶ能力を失
ってしまったのです。生まれた幼虫は、クワの葉を
食べてどんどん大きくなります。カイコを育てているカ
イコ棚では、幼虫がバリバリとクワの葉を食べる音が、
一日中雨の音のように聞こえます。これほど食欲旺盛な
幼虫ですが、歩く力がたいへん弱く、三十センチでもク
ワの葉から離れたところに置くと、自分でそこまでた どりつくことができません。歩いて「どこカ、イコう」
とはしないのです。また、ものにつかまる力も弱い
ので、野外のクワの木にカイコを放しても、生きていく
ことができません。人間に頼ってクワをクワせてもらっ
ているカイコは、農家の人にとっては「カイコ」という
より「可愛い子」なのかもしれません。長い間、人
に飼われてきたカイコは、人間の世話なしでは生きられ
ないようになりました。人間にとって、ほとんど動かな
いカイコは、飼育するのにたいへん都合がよい昆虫です
。大きく育った幼虫は、さなぎになる準備を始めま
す。人間がボール紙などで作った枠の中に、二日ぐらい
かかって厚くてじょうぶな繭を作ります。カイコのほか
にも、繭を作る昆虫はたくさんいますが、糸の量と強さ
でカイコにかなうものはいません。一個の繭からは 、約千五百メートルの絹糸が取れます。着物を一着作る
には、約二千六百個の繭が必要で、それだけの繭を作る
ために必要なクワの葉は百キログラムです。「ところ
で、カイコさん。クワの葉以外は食べないんですか。」
「クワンヨ。」(※最近の品種改良では、クワの葉
以外のものを食べるカイコも作られています)梅雨の
季節をいろどってくれる花に、アジサイがあります。こ
の花は、いろいろな色に変化することで有名で、そのせ
いか、花言葉には「移り気な心」などというものもあり
ます。そのほかの花言葉、「強い愛情」や「家族の結び
つき」は、きっと、小さい花がたくさんあつまって咲い
ているところからきたのでしょう。アジサイの花の
色は、咲き始めの緑がかった白っぽい青色から、薄いピ
ンク、紫、そしてしだいに濃い紫や藍色に変わっていき
ます。 色がついているこれらの部分は、じつは花びらで
はありません。葉が変化したもので、「がく」と呼ばれ
ることもあります。本当の花は、このがくの真ん中に、
ちょこんと小さく丸くついています。このように花以外
の部分が発達して花のようになっている花を装飾花と言
います。南国の雰囲気を持つブーゲンビリアや、クリス
マスに飾られるポインセチアなども装飾花です。で
は、アジサイの花は、どうして色が変わるのでしょうか
。どんな色のアジサイも、その色の素になっている
のは、アントシアニンという色素です。この色素は、条
件によって、赤い色を出したり、青い色を出したりする
ことができます。ここで、色の鍵を握っているのが、ア
ジサイが土の中から吸い上げる、アルミニウムという金
属です。一円玉は、このアルミニウムで作られています
。土の中には、アルミニウムをはじめ、いろいろな金属
が目に見えない形で溶けています。これを植物の根が吸
い上げるのです。アルミニウムが多いと、アジサイ
は青くなります。 逆に、アルミニウムが少ないと赤くな
ります。その中間は紫です。このアルミニウムは、土の
性質が酸性だと、土の中にイオンとして溶け出すので、
アジサイが吸い上げやすくなります。逆に、土の性質が
アルカリ性だと、アルミニウムはアルカリと結びついて
塩になってしまうので、アジサイが吸い上げにくくなり
ます。こうして、土の∵性質によって、アジサイの色は
変わるのです。ですから、おとなりのアジサイの色が気
に入って分けてもらい、わが家に植えても、同じ色にな
るとは限りません。ところで、日本のアジサイを世
界に紹介したのは、江戸時代の終わりごろに日本にやっ
てきたドイツ人の医者、シーボルトでした。この時代の
日本は、鎖国の状態で、人も物も自由に外国と行き来す
ることはできませんでした。しばらくのあいだ日本に暮
らした彼は、植物にもたいへん興味を持ち、日本のいろ
いろな植物を持ち帰りました。シーボルトは、その中で
もひときわ大きくてきれいなアジサイに、「オタクサ」
という名前をつけました。これは、シーボルトが日本に
いるときに愛した女性、「お滝さん」の名前です。ドイ
ツに戻ったシーボルトは、庭にそのオタクサを植えて、
「オー、タクサんのオタクサが咲いた。」と見とれてい
たかもしれません。アジサイと同じように、人間も
、好きな人の前で赤くなったり、宿題を忘れて青くなっ たりしますが、これはアルミニウムとは関係ありません
。コーヒーは、世界で最も親しまれている飲み物のひと
つです。世界中で、毎日二十億杯分ものコーヒーが消費
されています。世界中で売り買いされるコーヒーの量は
膨大で、その売上額は年間八兆円にも上ります。こ
のように世界中で親しまれているコーヒーですが、その
歴史がアフリカに始まったことはあまり知られていませ
ん。コーヒーの木は、もともとエチオピアの高原に自生
していました。コーヒーは、十五世紀までもっぱらアラ
ビア半島でのみ栽培され、国外に持ち出すことはできま
せんでした。十七世紀に、オランダ人がコーヒーの
苗木をオランダ本国へ持ち込みました。そして十八世紀
に、コーヒーの木は、フランスの国王ルイ十四世への贈
り物として、フランスの植物園に送られました。 当時、
コーヒーの木は大変な貴重品でした。やがて、フラ
ンスはコーヒーの栽培と輸出に乗り出そうとしますが、
計画はことごとく失敗します。あるとき、一人の海
軍士官が、ひそかにコーヒーの苗木を持ち出し、カリブ
海にある自分の農園で栽培しようと考えました。当時の
船は帆船で、長い船旅の間に飲む水もなくなるほどでし
たが、彼は自分の飲み水を苗木に分け与えて、ようやく
農園にたどりつきました。海を渡ったこの苗木は、
その後、南北アメリカ諸国にコーヒーの栽培を広めるも
ととなりました。今では、八十もの国や地域で、推定百
五十億本のコーヒーの木が栽培されています。コー
ヒーの成分であるカフェインは、神経を興奮させる働き
があります。人間の体にはもともとドーパミンという物
質があり、これは快感を感じるとたくさん分泌されます
。このドーパミンの働きを抑制する物質がアデノシンで
、人間は普段興奮と安静のバランスを∵とって暮らして
います。ところが、カフェインはアデノシンと形が似て
いるので、アデノシンのかわりに先にドーパミンに結び ついてしまい、そのためにコーヒーを飲むとドーパミン
の興奮が続くようになります。子供のうち、コーヒーは
控えた方がよいと言われるのはこのためです。さて
、コーヒー豆には、いろいろな種類があります。有名な
ところでは、ブルーマウンテン、モカ、コナ、キリマン
ジャロなどです。みなさんも大きくなったら、いろいろ
なコーヒーの味を飲み比べてみてはどんなモンジャロ。
クマムシの体長は、最大でも一ミリメートルぐらいで
す。八本の脚でゆっくり歩く姿がクマに似ているので、
クマムシと名づけられました。熱帯地方から北極や南極
まで、深海の底から高山の上まで、地球上のほぼあらゆ
るところに生息しています。このクマムシは小さな
スーパーマンです。といっても、空を飛んだり列車を止 めたりするわけではありません。実は、この生き物はほ
とんど不死身なのです。クマムシの体の大部分は水
分ですが、周囲が乾燥してくると、水分を極度に減らし
、樽のような形になって眠りに入ります。この樽の
状態になったクマムシは、宇宙の真空の中でも生き続け
ます。また、マイナス二百七十二度という絶対零度の世
界でも、摂氏百五十度という熱湯より熱い温度の中でも
生きています。更に、七万五千気圧という高圧を受けて
も、人間の致死量の千倍のX線を浴びても、樽になった
まま生きているのです。百二十年間眠っていたクマムシ
に水を与えたら動き出したという報告もあります。 クマムシはどこにでも棲んでいますが、採集するには、
コケの中を探すのが簡単です。建物の陰などに生えてい
るコケを取ってきて、ストッキングなど細かい網の上に
乗せます。コケに水を注ぐと、網の下に落ちてくる水と
一緒にクマムシも落ちてきます。それを顕微鏡で丹念に
探すのです。樽状態になったクマムシを参考にして
、人間の臓器を長期間保存する研究も行われています。
将来、宇宙飛行で何年も先の星に行くときには、人間も
樽になって行くようになるかもしれません。「クマム
シさん、こんなに過酷な実験をされて、よク、マー、ム
シしていられましたね。もっと厳しい実験をされたらど
うしますか。」「タルになったる。」最近では、 ペットボトル入りのお茶や缶入りのお茶が、たくさん売
られるようになってきました。緑茶、ウーロン茶、紅茶
、その他さまざまな種類のお茶がブレンドされて、いろ
いろな名前で売られています。では、これらのお茶は、
みんな違う種類の木からとれるのでしょうか。じつ
は、緑茶もウーロン茶も紅茶も、同じお茶の木の葉が原
料です。それなのに、なぜ色も味も違うかというと、作
り方が違うからです。お茶を作るには、まず、お茶
の木から葉を摘み取ります。このあと、放っておくと、
お茶の葉はすぐに発酵を始めます。お茶の葉の中にある
酸化酵素が酸素を取り込んで、お茶の葉の成分を変化さ
せてしまうのです。特にお茶の葉の中にあるカテキンや
ビタミンCは、酸素と結びつきやすく、たくさんの酸素
と結びつくほど、お茶の色も緑色から茶色そして赤色へ
と変化していきます。ですから、緑茶とウーロン茶と紅 茶の色の違いは、酸化の色の違いなのです。緑茶は
、葉を摘み取るとすぐに熱い蒸気に当てたり釜で炒った
りして、発酵させないようにします。熱い温度にするこ
とで、お茶の葉の中の酵素がこわれて発酵できなくなる
のです。このお茶の葉をよくもんで形を整え、乾燥させ
たものが緑茶です。発酵しないので緑の色が残り、カテ
キンやビタミンCもたくさん残っています。これに
対して、ウーロン茶や紅茶は、逆に発酵を助けてやるた
めに摘み取りの後に別の処理をします。お茶の葉を日光
に当てたり、温風に当てたりして葉をしおれさせる作業
です。ウーロン茶は、半発酵の状態のときに釜で炒って
発酵を止めます。そして乾燥をさせ、再び加熱して香ば
しさを出します。紅茶は完全発酵になるまで発酵させ、
乾燥させて完成させます。∵ウーロン茶と紅茶は、
発酵させた分だけ緑茶に比べてカテキンやビタミンCが
少なくなりますが、その代わりに、大変よい香りを持っ
ています。緑茶に多く含まれているカテキンは、緑
茶の渋味と色を作る大切な成分ですが、最近、このカテ
キンの殺菌作用が注目されています。カテキンには、イ
ンフルエンザのウィルスや食中毒の菌の働きを抑える力 があります。ですから、カゼのはやる季節には、お茶で
うがいをするといいそうです。また、カテキンには
、癌を予防したり、高血圧を下げたり、虫歯になりにく
くしたり、といった健康にいい効果もあると言われてい
ます。私たち日本人は、昔から食事のときに緑茶を飲ん
できましたが、これは健康のためにはとてもいいことだ
ったのです。では、カテキンの多い緑茶と、香りの
よいウーロン茶や紅茶を混ぜて飲んだらどうなるでしょ
う。答えは、ゴチャゴ茶です。そりゃ、無茶苦茶や。 どちらかというと華奢な感じの私ですが、
マイクの前では大胸筋をグッと膨らませ、その生き様を演じたいと思います 省エネルギーという言葉を聞いたことが
あるでしょう。
部屋の電気をこまめに消したり、冷房や暖房の温度設定
を控え目にしたり、エレベーターや自動車をやめて自分
の足で歩くように心がけたりすることです。今は、身近
な省エネルギーから広がって、社会全体で取り組んでい
こうという運動になっています。エネルギーを生みだす
ためには、もとになる資源が必要です。ちょうど私たち
人間や動物が、歩いたり手を動かしたり喋ったりするた
めに、食べ物をとるのと同じです。ところが、地球の資
源には限りがありますから、ひとりひとりが節約をして
いかなくてはなりません。また、資源をエネルギーに変
換するためには、要らないものを空気中に排出しなくて
はなりません。二酸化炭素などの排出物は、大気汚染を
引き起こし、やがては地球全体の気温を徐々にあげてし
まいます。これが地球温暖化と呼ばれるもので、異常気 象や農作物への影響、海水面の上昇、紫外線の問題など
、さまざまな問題の原因となっています。人間だけでな
く、すべての生き物の住みやすい環境を守るためにも、
エネルギーの節約は必要なのです。では、使ってもなく
なる心配のないエネルギーはないのでしょうか。それは
、身の回りに見つけることができます。冬の寒い日の猫
は日の当たる明るい窓際で、いちばん温かそうな床の上
に、幸せそうにまるくなってねむっています。猫は日向
ぼっこの名人です。このとき、猫の体の毛のあいだにさ
しこんだ太陽は、猫の毛の奥深くに入りこみ、熱に変化
してほとんどが猫の体に吸収されています。とても効率
のいい、太陽エネルギー活用の仕組みになっているので
す。忙しいときに、よく猫の手も借りたいと言いますが
、寒いときには、猫の毛も借りたいと言えるかもしれま
せん。この猫の日向ぼっこの原理を、私たちのくらしに 活用したもの∵が、太陽熱温水器やソーラーハウスとい
う住宅です。太陽のエネルギーを建物の中にとらえて、
それでお風呂の温水をつくったり、温水で建物全体を暖
房したりしています。更に、ソーラーハウスが猫の日向
ぼっこより一歩進んでいるところは、太陽のエネルギー
を電気エネルギーに変えられることです。天気のいいと
きに発電した電気で、家の中の電化製品が使えます。あ
まった電気は、電力会社が買い取ってほかの家で使われ
ます。科学の力を使っていくと、日向ぼっこのおすそ分
けができるのです。省エネルギーという節約の考え方か
ら、エネルギーの変換という新しい考え方に目を向ける
と、さまざまな可能性が見えてきます。太陽のような自
然のエネルギーから、より効率のよいエネルギーがもら
えるように科学の研究は続いています。日向ぼっこをし
ている猫も言っています。「ソーラーエネルギーか。 ソーラー、エエネエ。」カイコは、じょうぶな絹糸をとる
ために、昔から人間が飼育してきた昆虫です。中国では
、四千年以上も前からカイコを育て、美しい絹織物が作
られていました。やがて中国で作られた絹織物は、イン
ド、ペルシア、トルコ、ローマなどに運ばれるようにな
りました。そのころの商人が通った道は、シルクロード
とよばれています。ローマでは、絹はたいへん高価なも
のであり、同じ重さの金と交換されるほどでした。
カイコの飼育は、世界各国に広まっていきました。日本
でも大正時代の終わりから昭和の初めにかけて、養蚕が
さかんになりました。当時、カイコの品種改良が進み、
それまでの二倍から三倍もの長さの糸が取れるようにな
ったのです。また、自然の状態では、カイコが生まれて
くるのは春と夏の年二回ですが、季節を問わず何度でも
カイコを飼育することができるようになりました。 そのころ、生糸や絹織物の輸出は、日本の輸出総額の半分近
くを占めていました。生まれてきたカイコの成虫、
カイコガは、羽が小さいわりに腹が大きくて、筋肉も弱
いため飛ぶことができません。人間に飼われているカイ
コガは、野外を飛びまわって仲間を見つける必要もなく
、幼虫の食べ物であるクワの木をさがしてたまごを生む
必要もありません。メスは、クワの木でなくても、手近
なものに何でもたまごを産みつけます。まるで、人間が
ちゃんと幼虫の世話をしてくれることを知っているよう
です。飛ぶ必要がなくなったカイコガは、飛ぶ能力を失
ってしまったのです。生まれた幼虫は、クワの葉を
食べてどんどん大きくなります。カイコを育てているカ
イコ棚では、幼虫がバリバリとクワの葉を食べる音が、
一日中雨の音のように聞こえます。これほど食欲旺盛な
幼虫ですが、歩く力がたいへん弱く、三十センチでもク
ワの葉から離れたところに置くと、自分でそこまでた どりつくことができません。歩いて「どこカ、イコう」
とはしないのです。また、ものにつかまる力も弱い
ので、野外のクワの木にカイコを放しても、生きていく
ことができません。人間に頼ってクワをクワせてもらっ
ているカイコは、農家の人にとっては「カイコ」という
より「可愛い子」なのかもしれません。長い間、人
に飼われてきたカイコは、人間の世話なしでは生きられ
ないようになりました。人間にとって、ほとんど動かな
いカイコは、飼育するのにたいへん都合がよい昆虫です
。大きく育った幼虫は、さなぎになる準備を始めま
す。人間がボール紙などで作った枠の中に、二日ぐらい
かかって厚くてじょうぶな繭を作ります。カイコのほか
にも、繭を作る昆虫はたくさんいますが、糸の量と強さ
でカイコにかなうものはいません。一個の繭からは 、約千五百メートルの絹糸が取れます。着物を一着作る
には、約二千六百個の繭が必要で、それだけの繭を作る
ために必要なクワの葉は百キログラムです。「ところ
で、カイコさん。クワの葉以外は食べないんですか。」
「クワンヨ。」(※最近の品種改良では、クワの葉
以外のものを食べるカイコも作られています)梅雨の
季節をいろどってくれる花に、アジサイがあります。こ
の花は、いろいろな色に変化することで有名で、そのせ
いか、花言葉には「移り気な心」などというものもあり
ます。そのほかの花言葉、「強い愛情」や「家族の結び
つき」は、きっと、小さい花がたくさんあつまって咲い
ているところからきたのでしょう。アジサイの花の
色は、咲き始めの緑がかった白っぽい青色から、薄いピ
ンク、紫、そしてしだいに濃い紫や藍色に変わっていき
ます。 色がついているこれらの部分は、じつは花びらで
はありません。葉が変化したもので、「がく」と呼ばれ
ることもあります。本当の花は、このがくの真ん中に、
ちょこんと小さく丸くついています。このように花以外
の部分が発達して花のようになっている花を装飾花と言
います。南国の雰囲気を持つブーゲンビリアや、クリス
マスに飾られるポインセチアなども装飾花です。で
は、アジサイの花は、どうして色が変わるのでしょうか
。どんな色のアジサイも、その色の素になっている
のは、アントシアニンという色素です。この色素は、条
件によって、赤い色を出したり、青い色を出したりする
ことができます。ここで、色の鍵を握っているのが、ア
ジサイが土の中から吸い上げる、アルミニウムという金
属です。一円玉は、このアルミニウムで作られています
。土の中には、アルミニウムをはじめ、いろいろな金属
が目に見えない形で溶けています。これを植物の根が吸
い上げるのです。アルミニウムが多いと、アジサイ
は青くなります。 逆に、アルミニウムが少ないと赤くな
ります。その中間は紫です。このアルミニウムは、土の
性質が酸性だと、土の中にイオンとして溶け出すので、
アジサイが吸い上げやすくなります。逆に、土の性質が
アルカリ性だと、アルミニウムはアルカリと結びついて
塩になってしまうので、アジサイが吸い上げにくくなり
ます。こうして、土の∵性質によって、アジサイの色は
変わるのです。ですから、おとなりのアジサイの色が気
に入って分けてもらい、わが家に植えても、同じ色にな
るとは限りません。ところで、日本のアジサイを世
界に紹介したのは、江戸時代の終わりごろに日本にやっ
てきたドイツ人の医者、シーボルトでした。この時代の
日本は、鎖国の状態で、人も物も自由に外国と行き来す
ることはできませんでした。しばらくのあいだ日本に暮
らした彼は、植物にもたいへん興味を持ち、日本のいろ
いろな植物を持ち帰りました。シーボルトは、その中で
もひときわ大きくてきれいなアジサイに、「オタクサ」
という名前をつけました。これは、シーボルトが日本に
いるときに愛した女性、「お滝さん」の名前です。ドイ
ツに戻ったシーボルトは、庭にそのオタクサを植えて、
「オー、タクサんのオタクサが咲いた。」と見とれてい
たかもしれません。アジサイと同じように、人間も
、好きな人の前で赤くなったり、宿題を忘れて青くなっ たりしますが、これはアルミニウムとは関係ありません
。コーヒーは、世界で最も親しまれている飲み物のひと
つです。世界中で、毎日二十億杯分ものコーヒーが消費
されています。世界中で売り買いされるコーヒーの量は
膨大で、その売上額は年間八兆円にも上ります。こ
のように世界中で親しまれているコーヒーですが、その
歴史がアフリカに始まったことはあまり知られていませ
ん。コーヒーの木は、もともとエチオピアの高原に自生
していました。コーヒーは、十五世紀までもっぱらアラ
ビア半島でのみ栽培され、国外に持ち出すことはできま
せんでした。十七世紀に、オランダ人がコーヒーの
苗木をオランダ本国へ持ち込みました。そして十八世紀
に、コーヒーの木は、フランスの国王ルイ十四世への贈
り物として、フランスの植物園に送られました。 当時、
コーヒーの木は大変な貴重品でした。やがて、フラ
ンスはコーヒーの栽培と輸出に乗り出そうとしますが、
計画はことごとく失敗します。あるとき、一人の海
軍士官が、ひそかにコーヒーの苗木を持ち出し、カリブ
海にある自分の農園で栽培しようと考えました。当時の
船は帆船で、長い船旅の間に飲む水もなくなるほどでし
たが、彼は自分の飲み水を苗木に分け与えて、ようやく
農園にたどりつきました。海を渡ったこの苗木は、
その後、南北アメリカ諸国にコーヒーの栽培を広めるも
ととなりました。今では、八十もの国や地域で、推定百
五十億本のコーヒーの木が栽培されています。コー
ヒーの成分であるカフェインは、神経を興奮させる働き
があります。人間の体にはもともとドーパミンという物
質があり、これは快感を感じるとたくさん分泌されます
。このドーパミンの働きを抑制する物質がアデノシンで
、人間は普段興奮と安静のバランスを∵とって暮らして
います。ところが、カフェインはアデノシンと形が似て
いるので、アデノシンのかわりに先にドーパミンに結び ついてしまい、そのためにコーヒーを飲むとドーパミン
の興奮が続くようになります。子供のうち、コーヒーは
控えた方がよいと言われるのはこのためです。さて
、コーヒー豆には、いろいろな種類があります。有名な
ところでは、ブルーマウンテン、モカ、コナ、キリマン
ジャロなどです。みなさんも大きくなったら、いろいろ
なコーヒーの味を飲み比べてみてはどんなモンジャロ。
クマムシの体長は、最大でも一ミリメートルぐらいで
す。八本の脚でゆっくり歩く姿がクマに似ているので、
クマムシと名づけられました。熱帯地方から北極や南極
まで、深海の底から高山の上まで、地球上のほぼあらゆ
るところに生息しています。このクマムシは小さな
スーパーマンです。といっても、空を飛んだり列車を止 めたりするわけではありません。実は、この生き物はほ
とんど不死身なのです。クマムシの体の大部分は水
分ですが、周囲が乾燥してくると、水分を極度に減らし
、樽のような形になって眠りに入ります。この樽の
状態になったクマムシは、宇宙の真空の中でも生き続け
ます。また、マイナス二百七十二度という絶対零度の世
界でも、摂氏百五十度という熱湯より熱い温度の中でも
生きています。更に、七万五千気圧という高圧を受けて
も、人間の致死量の千倍のX線を浴びても、樽になった
まま生きているのです。百二十年間眠っていたクマムシ
に水を与えたら動き出したという報告もあります。 クマムシはどこにでも棲んでいますが、採集するには、
コケの中を探すのが簡単です。建物の陰などに生えてい
るコケを取ってきて、ストッキングなど細かい網の上に
乗せます。コケに水を注ぐと、網の下に落ちてくる水と
一緒にクマムシも落ちてきます。それを顕微鏡で丹念に
探すのです。樽状態になったクマムシを参考にして
、人間の臓器を長期間保存する研究も行われています。
将来、宇宙飛行で何年も先の星に行くときには、人間も
樽になって行くようになるかもしれません。「クマム
シさん、こんなに過酷な実験をされて、よク、マー、ム
シしていられましたね。もっと厳しい実験をされたらど
うしますか。」「タルになったる。」最近では、 ペットボトル入りのお茶や缶入りのお茶が、たくさん売
られるようになってきました。緑茶、ウーロン茶、紅茶
、その他さまざまな種類のお茶がブレンドされて、いろ
いろな名前で売られています。では、これらのお茶は、
みんな違う種類の木からとれるのでしょうか。じつ
は、緑茶もウーロン茶も紅茶も、同じお茶の木の葉が原
料です。それなのに、なぜ色も味も違うかというと、作
り方が違うからです。お茶を作るには、まず、お茶
の木から葉を摘み取ります。このあと、放っておくと、
お茶の葉はすぐに発酵を始めます。お茶の葉の中にある
酸化酵素が酸素を取り込んで、お茶の葉の成分を変化さ
せてしまうのです。特にお茶の葉の中にあるカテキンや
ビタミンCは、酸素と結びつきやすく、たくさんの酸素
と結びつくほど、お茶の色も緑色から茶色そして赤色へ
と変化していきます。ですから、緑茶とウーロン茶と紅 茶の色の違いは、酸化の色の違いなのです。緑茶は
、葉を摘み取るとすぐに熱い蒸気に当てたり釜で炒った
りして、発酵させないようにします。熱い温度にするこ
とで、お茶の葉の中の酵素がこわれて発酵できなくなる
のです。このお茶の葉をよくもんで形を整え、乾燥させ
たものが緑茶です。発酵しないので緑の色が残り、カテ
キンやビタミンCもたくさん残っています。これに
対して、ウーロン茶や紅茶は、逆に発酵を助けてやるた
めに摘み取りの後に別の処理をします。お茶の葉を日光
に当てたり、温風に当てたりして葉をしおれさせる作業
です。ウーロン茶は、半発酵の状態のときに釜で炒って
発酵を止めます。そして乾燥をさせ、再び加熱して香ば
しさを出します。紅茶は完全発酵になるまで発酵させ、
乾燥させて完成させます。∵ウーロン茶と紅茶は、
発酵させた分だけ緑茶に比べてカテキンやビタミンCが
少なくなりますが、その代わりに、大変よい香りを持っ
ています。緑茶に多く含まれているカテキンは、緑
茶の渋味と色を作る大切な成分ですが、最近、このカテ
キンの殺菌作用が注目されています。カテキンには、イ
ンフルエンザのウィルスや食中毒の菌の働きを抑える力 があります。ですから、カゼのはやる季節には、お茶で
うがいをするといいそうです。また、カテキンには
、癌を予防したり、高血圧を下げたり、虫歯になりにく
くしたり、といった健康にいい効果もあると言われてい
ます。私たち日本人は、昔から食事のときに緑茶を飲ん
できましたが、これは健康のためにはとてもいいことだ
ったのです。では、カテキンの多い緑茶と、香りの
よいウーロン茶や紅茶を混ぜて飲んだらどうなるでしょ
う。答えは、ゴチャゴ茶です。そりゃ、無茶苦茶や。 どちらかというと華奢な感じの私ですが、
マイクの前では大胸筋をグッと膨らませ、その生き様を演じたいと思います 省エネルギーという言葉を聞いたことが
あるでしょう。
部屋の電気をこまめに消したり、冷房や暖房の温度設定
を控え目にしたり、エレベーターや自動車をやめて自分
の足で歩くように心がけたりすることです。今は、身近
な省エネルギーから広がって、社会全体で取り組んでい
こうという運動になっています。エネルギーを生みだす
ためには、もとになる資源が必要です。ちょうど私たち
人間や動物が、歩いたり手を動かしたり喋ったりするた
めに、食べ物をとるのと同じです。ところが、地球の資
源には限りがありますから、ひとりひとりが節約をして
いかなくてはなりません。また、資源をエネルギーに変
換するためには、要らないものを空気中に排出しなくて
はなりません。二酸化炭素などの排出物は、大気汚染を
引き起こし、やがては地球全体の気温を徐々にあげてし
まいます。これが地球温暖化と呼ばれるもので、異常気 象や農作物への影響、海水面の上昇、紫外線の問題など
、さまざまな問題の原因となっています。人間だけでな
く、すべての生き物の住みやすい環境を守るためにも、
エネルギーの節約は必要なのです。では、使ってもなく
なる心配のないエネルギーはないのでしょうか。それは
、身の回りに見つけることができます。冬の寒い日の猫
は日の当たる明るい窓際で、いちばん温かそうな床の上
に、幸せそうにまるくなってねむっています。猫は日向
ぼっこの名人です。このとき、猫の体の毛のあいだにさ
しこんだ太陽は、猫の毛の奥深くに入りこみ、熱に変化
してほとんどが猫の体に吸収されています。とても効率
のいい、太陽エネルギー活用の仕組みになっているので
す。忙しいときに、よく猫の手も借りたいと言いますが
、寒いときには、猫の毛も借りたいと言えるかもしれま
せん。この猫の日向ぼっこの原理を、私たちのくらしに 活用したもの∵が、太陽熱温水器やソーラーハウスとい
う住宅です。太陽のエネルギーを建物の中にとらえて、
それでお風呂の温水をつくったり、温水で建物全体を暖
房したりしています。更に、ソーラーハウスが猫の日向
ぼっこより一歩進んでいるところは、太陽のエネルギー
を電気エネルギーに変えられることです。天気のいいと
きに発電した電気で、家の中の電化製品が使えます。あ
まった電気は、電力会社が買い取ってほかの家で使われ
ます。科学の力を使っていくと、日向ぼっこのおすそ分
けができるのです。省エネルギーという節約の考え方か
ら、エネルギーの変換という新しい考え方に目を向ける
と、さまざまな可能性が見えてきます。太陽のような自
然のエネルギーから、より効率のよいエネルギーがもら
えるように科学の研究は続いています。日向ぼっこをし
ている猫も言っています。「ソーラーエネルギーか。 ソーラー、エエネエ。」カイコは、じょうぶな絹糸をとる
ために、昔から人間が飼育してきた昆虫です。中国では
、四千年以上も前からカイコを育て、美しい絹織物が作
られていました。やがて中国で作られた絹織物は、イン
ド、ペルシア、トルコ、ローマなどに運ばれるようにな
りました。そのころの商人が通った道は、シルクロード
とよばれています。ローマでは、絹はたいへん高価なも
のであり、同じ重さの金と交換されるほどでした。
カイコの飼育は、世界各国に広まっていきました。日本
でも大正時代の終わりから昭和の初めにかけて、養蚕が
さかんになりました。当時、カイコの品種改良が進み、
それまでの二倍から三倍もの長さの糸が取れるようにな
ったのです。また、自然の状態では、カイコが生まれて
くるのは春と夏の年二回ですが、季節を問わず何度でも
カイコを飼育することができるようになりました。 そのころ、生糸や絹織物の輸出は、日本の輸出総額の半分近
くを占めていました。生まれてきたカイコの成虫、
カイコガは、羽が小さいわりに腹が大きくて、筋肉も弱
いため飛ぶことができません。人間に飼われているカイ
コガは、野外を飛びまわって仲間を見つける必要もなく
、幼虫の食べ物であるクワの木をさがしてたまごを生む
必要もありません。メスは、クワの木でなくても、手近
なものに何でもたまごを産みつけます。まるで、人間が
ちゃんと幼虫の世話をしてくれることを知っているよう
です。飛ぶ必要がなくなったカイコガは、飛ぶ能力を失
ってしまったのです。生まれた幼虫は、クワの葉を
食べてどんどん大きくなります。カイコを育てているカ
イコ棚では、幼虫がバリバリとクワの葉を食べる音が、
一日中雨の音のように聞こえます。これほど食欲旺盛な
幼虫ですが、歩く力がたいへん弱く、三十センチでもク
ワの葉から離れたところに置くと、自分でそこまでた どりつくことができません。歩いて「どこカ、イコう」
とはしないのです。また、ものにつかまる力も弱い
ので、野外のクワの木にカイコを放しても、生きていく
ことができません。人間に頼ってクワをクワせてもらっ
ているカイコは、農家の人にとっては「カイコ」という
より「可愛い子」なのかもしれません。長い間、人
に飼われてきたカイコは、人間の世話なしでは生きられ
ないようになりました。人間にとって、ほとんど動かな
いカイコは、飼育するのにたいへん都合がよい昆虫です
。大きく育った幼虫は、さなぎになる準備を始めま
す。人間がボール紙などで作った枠の中に、二日ぐらい
かかって厚くてじょうぶな繭を作ります。カイコのほか
にも、繭を作る昆虫はたくさんいますが、糸の量と強さ
でカイコにかなうものはいません。一個の繭からは 、約千五百メートルの絹糸が取れます。着物を一着作る
には、約二千六百個の繭が必要で、それだけの繭を作る
ために必要なクワの葉は百キログラムです。「ところ
で、カイコさん。クワの葉以外は食べないんですか。」
「クワンヨ。」(※最近の品種改良では、クワの葉
以外のものを食べるカイコも作られています)梅雨の
季節をいろどってくれる花に、アジサイがあります。こ
の花は、いろいろな色に変化することで有名で、そのせ
いか、花言葉には「移り気な心」などというものもあり
ます。そのほかの花言葉、「強い愛情」や「家族の結び
つき」は、きっと、小さい花がたくさんあつまって咲い
ているところからきたのでしょう。アジサイの花の
色は、咲き始めの緑がかった白っぽい青色から、薄いピ
ンク、紫、そしてしだいに濃い紫や藍色に変わっていき
ます。 色がついているこれらの部分は、じつは花びらで
はありません。葉が変化したもので、「がく」と呼ばれ
ることもあります。本当の花は、このがくの真ん中に、
ちょこんと小さく丸くついています。このように花以外
の部分が発達して花のようになっている花を装飾花と言
います。南国の雰囲気を持つブーゲンビリアや、クリス
マスに飾られるポインセチアなども装飾花です。で
は、アジサイの花は、どうして色が変わるのでしょうか
。どんな色のアジサイも、その色の素になっている
のは、アントシアニンという色素です。この色素は、条
件によって、赤い色を出したり、青い色を出したりする
ことができます。ここで、色の鍵を握っているのが、ア
ジサイが土の中から吸い上げる、アルミニウムという金
属です。一円玉は、このアルミニウムで作られています
。土の中には、アルミニウムをはじめ、いろいろな金属
が目に見えない形で溶けています。これを植物の根が吸
い上げるのです。アルミニウムが多いと、アジサイ
は青くなります。 逆に、アルミニウムが少ないと赤くな
ります。その中間は紫です。このアルミニウムは、土の
性質が酸性だと、土の中にイオンとして溶け出すので、
アジサイが吸い上げやすくなります。逆に、土の性質が
アルカリ性だと、アルミニウムはアルカリと結びついて
塩になってしまうので、アジサイが吸い上げにくくなり
ます。こうして、土の∵性質によって、アジサイの色は
変わるのです。ですから、おとなりのアジサイの色が気
に入って分けてもらい、わが家に植えても、同じ色にな
るとは限りません。ところで、日本のアジサイを世
界に紹介したのは、江戸時代の終わりごろに日本にやっ
てきたドイツ人の医者、シーボルトでした。この時代の
日本は、鎖国の状態で、人も物も自由に外国と行き来す
ることはできませんでした。しばらくのあいだ日本に暮
らした彼は、植物にもたいへん興味を持ち、日本のいろ
いろな植物を持ち帰りました。シーボルトは、その中で
もひときわ大きくてきれいなアジサイに、「オタクサ」
という名前をつけました。これは、シーボルトが日本に
いるときに愛した女性、「お滝さん」の名前です。ドイ
ツに戻ったシーボルトは、庭にそのオタクサを植えて、
「オー、タクサんのオタクサが咲いた。」と見とれてい
たかもしれません。アジサイと同じように、人間も
、好きな人の前で赤くなったり、宿題を忘れて青くなっ たりしますが、これはアルミニウムとは関係ありません
。コーヒーは、世界で最も親しまれている飲み物のひと
つです。世界中で、毎日二十億杯分ものコーヒーが消費
されています。世界中で売り買いされるコーヒーの量は
膨大で、その売上額は年間八兆円にも上ります。こ
のように世界中で親しまれているコーヒーですが、その
歴史がアフリカに始まったことはあまり知られていませ
ん。コーヒーの木は、もともとエチオピアの高原に自生
していました。コーヒーは、十五世紀までもっぱらアラ
ビア半島でのみ栽培され、国外に持ち出すことはできま
せんでした。十七世紀に、オランダ人がコーヒーの
苗木をオランダ本国へ持ち込みました。そして十八世紀
に、コーヒーの木は、フランスの国王ルイ十四世への贈
り物として、フランスの植物園に送られました。 当時、
コーヒーの木は大変な貴重品でした。やがて、フラ
ンスはコーヒーの栽培と輸出に乗り出そうとしますが、
計画はことごとく失敗します。あるとき、一人の海
軍士官が、ひそかにコーヒーの苗木を持ち出し、カリブ
海にある自分の農園で栽培しようと考えました。当時の
船は帆船で、長い船旅の間に飲む水もなくなるほどでし
たが、彼は自分の飲み水を苗木に分け与えて、ようやく
農園にたどりつきました。海を渡ったこの苗木は、
その後、南北アメリカ諸国にコーヒーの栽培を広めるも
ととなりました。今では、八十もの国や地域で、推定百
五十億本のコーヒーの木が栽培されています。コー
ヒーの成分であるカフェインは、神経を興奮させる働き
があります。人間の体にはもともとドーパミンという物
質があり、これは快感を感じるとたくさん分泌されます
。このドーパミンの働きを抑制する物質がアデノシンで
、人間は普段興奮と安静のバランスを∵とって暮らして
います。ところが、カフェインはアデノシンと形が似て
いるので、アデノシンのかわりに先にドーパミンに結び ついてしまい、そのためにコーヒーを飲むとドーパミン
の興奮が続くようになります。子供のうち、コーヒーは
控えた方がよいと言われるのはこのためです。さて
、コーヒー豆には、いろいろな種類があります。有名な
ところでは、ブルーマウンテン、モカ、コナ、キリマン
ジャロなどです。みなさんも大きくなったら、いろいろ
なコーヒーの味を飲み比べてみてはどんなモンジャロ。
クマムシの体長は、最大でも一ミリメートルぐらいで
す。八本の脚でゆっくり歩く姿がクマに似ているので、
クマムシと名づけられました。熱帯地方から北極や南極
まで、深海の底から高山の上まで、地球上のほぼあらゆ
るところに生息しています。このクマムシは小さな
スーパーマンです。といっても、空を飛んだり列車を止 めたりするわけではありません。実は、この生き物はほ
とんど不死身なのです。クマムシの体の大部分は水
分ですが、周囲が乾燥してくると、水分を極度に減らし
、樽のような形になって眠りに入ります。この樽の
状態になったクマムシは、宇宙の真空の中でも生き続け
ます。また、マイナス二百七十二度という絶対零度の世
界でも、摂氏百五十度という熱湯より熱い温度の中でも
生きています。更に、七万五千気圧という高圧を受けて
も、人間の致死量の千倍のX線を浴びても、樽になった
まま生きているのです。百二十年間眠っていたクマムシ
に水を与えたら動き出したという報告もあります。 クマムシはどこにでも棲んでいますが、採集するには、
コケの中を探すのが簡単です。建物の陰などに生えてい
るコケを取ってきて、ストッキングなど細かい網の上に
乗せます。コケに水を注ぐと、網の下に落ちてくる水と
一緒にクマムシも落ちてきます。それを顕微鏡で丹念に
探すのです。樽状態になったクマムシを参考にして
、人間の臓器を長期間保存する研究も行われています。
将来、宇宙飛行で何年も先の星に行くときには、人間も
樽になって行くようになるかもしれません。「クマム
シさん、こんなに過酷な実験をされて、よク、マー、ム
シしていられましたね。もっと厳しい実験をされたらど
うしますか。」「タルになったる。」最近では、 ペットボトル入りのお茶や缶入りのお茶が、たくさん売
られるようになってきました。緑茶、ウーロン茶、紅茶
、その他さまざまな種類のお茶がブレンドされて、いろ
いろな名前で売られています。では、これらのお茶は、
みんな違う種類の木からとれるのでしょうか。じつ
は、緑茶もウーロン茶も紅茶も、同じお茶の木の葉が原
料です。それなのに、なぜ色も味も違うかというと、作
り方が違うからです。お茶を作るには、まず、お茶
の木から葉を摘み取ります。このあと、放っておくと、
お茶の葉はすぐに発酵を始めます。お茶の葉の中にある
酸化酵素が酸素を取り込んで、お茶の葉の成分を変化さ
せてしまうのです。特にお茶の葉の中にあるカテキンや
ビタミンCは、酸素と結びつきやすく、たくさんの酸素
と結びつくほど、お茶の色も緑色から茶色そして赤色へ
と変化していきます。ですから、緑茶とウーロン茶と紅 茶の色の違いは、酸化の色の違いなのです。緑茶は
、葉を摘み取るとすぐに熱い蒸気に当てたり釜で炒った
りして、発酵させないようにします。熱い温度にするこ
とで、お茶の葉の中の酵素がこわれて発酵できなくなる
のです。このお茶の葉をよくもんで形を整え、乾燥させ
たものが緑茶です。発酵しないので緑の色が残り、カテ
キンやビタミンCもたくさん残っています。これに
対して、ウーロン茶や紅茶は、逆に発酵を助けてやるた
めに摘み取りの後に別の処理をします。お茶の葉を日光
に当てたり、温風に当てたりして葉をしおれさせる作業
です。ウーロン茶は、半発酵の状態のときに釜で炒って
発酵を止めます。そして乾燥をさせ、再び加熱して香ば
しさを出します。紅茶は完全発酵になるまで発酵させ、
乾燥させて完成させます。∵ウーロン茶と紅茶は、
発酵させた分だけ緑茶に比べてカテキンやビタミンCが
少なくなりますが、その代わりに、大変よい香りを持っ
ています。緑茶に多く含まれているカテキンは、緑
茶の渋味と色を作る大切な成分ですが、最近、このカテ
キンの殺菌作用が注目されています。カテキンには、イ
ンフルエンザのウィルスや食中毒の菌の働きを抑える力 があります。ですから、カゼのはやる季節には、お茶で
うがいをするといいそうです。また、カテキンには
、癌を予防したり、高血圧を下げたり、虫歯になりにく
くしたり、といった健康にいい効果もあると言われてい
ます。私たち日本人は、昔から食事のときに緑茶を飲ん
できましたが、これは健康のためにはとてもいいことだ
ったのです。では、カテキンの多い緑茶と、香りの
よいウーロン茶や紅茶を混ぜて飲んだらどうなるでしょ
う。答えは、ゴチャゴ茶です。そりゃ、無茶苦茶や。 どちらかというと華奢な感じの私ですが、
マイクの前では大胸筋をグッと膨らませ、その生き様を演じたいと思います 省エネルギーという言葉を聞いたことが
あるでしょう。
部屋の電気をこまめに消したり、冷房や暖房の温度設定
を控え目にしたり、エレベーターや自動車をやめて自分
の足で歩くように心がけたりすることです。今は、身近
な省エネルギーから広がって、社会全体で取り組んでい
こうという運動になっています。エネルギーを生みだす
ためには、もとになる資源が必要です。ちょうど私たち
人間や動物が、歩いたり手を動かしたり喋ったりするた
めに、食べ物をとるのと同じです。ところが、地球の資
源には限りがありますから、ひとりひとりが節約をして
いかなくてはなりません。また、資源をエネルギーに変
換するためには、要らないものを空気中に排出しなくて
はなりません。二酸化炭素などの排出物は、大気汚染を
引き起こし、やがては地球全体の気温を徐々にあげてし
まいます。これが地球温暖化と呼ばれるもので、異常気 象や農作物への影響、海水面の上昇、紫外線の問題など
、さまざまな問題の原因となっています。人間だけでな
く、すべての生き物の住みやすい環境を守るためにも、
エネルギーの節約は必要なのです。では、使ってもなく
なる心配のないエネルギーはないのでしょうか。それは
、身の回りに見つけることができます。冬の寒い日の猫
は日の当たる明るい窓際で、いちばん温かそうな床の上
に、幸せそうにまるくなってねむっています。猫は日向
ぼっこの名人です。このとき、猫の体の毛のあいだにさ
しこんだ太陽は、猫の毛の奥深くに入りこみ、熱に変化
してほとんどが猫の体に吸収されています。とても効率
のいい、太陽エネルギー活用の仕組みになっているので
す。忙しいときに、よく猫の手も借りたいと言いますが
、寒いときには、猫の毛も借りたいと言えるかもしれま
せん。この猫の日向ぼっこの原理を、私たちのくらしに 活用したもの∵が、太陽熱温水器やソーラーハウスとい
う住宅です。太陽のエネルギーを建物の中にとらえて、
それでお風呂の温水をつくったり、温水で建物全体を暖
房したりしています。更に、ソーラーハウスが猫の日向
ぼっこより一歩進んでいるところは、太陽のエネルギー
を電気エネルギーに変えられることです。天気のいいと
きに発電した電気で、家の中の電化製品が使えます。あ
まった電気は、電力会社が買い取ってほかの家で使われ
ます。科学の力を使っていくと、日向ぼっこのおすそ分
けができるのです。省エネルギーという節約の考え方か
ら、エネルギーの変換という新しい考え方に目を向ける
と、さまざまな可能性が見えてきます。太陽のような自
然のエネルギーから、より効率のよいエネルギーがもら
えるように科学の研究は続いています。日向ぼっこをし
ている猫も言っています。「ソーラーエネルギーか。 ソーラー、エエネエ。」カイコは、じょうぶな絹糸をとる
ために、昔から人間が飼育してきた昆虫です。中国では
、四千年以上も前からカイコを育て、美しい絹織物が作
られていました。やがて中国で作られた絹織物は、イン
ド、ペルシア、トルコ、ローマなどに運ばれるようにな
りました。そのころの商人が通った道は、シルクロード
とよばれています。ローマでは、絹はたいへん高価なも
のであり、同じ重さの金と交換されるほどでした。
カイコの飼育は、世界各国に広まっていきました。日本
でも大正時代の終わりから昭和の初めにかけて、養蚕が
さかんになりました。当時、カイコの品種改良が進み、
それまでの二倍から三倍もの長さの糸が取れるようにな
ったのです。また、自然の状態では、カイコが生まれて
くるのは春と夏の年二回ですが、季節を問わず何度でも
カイコを飼育することができるようになりました。 そのころ、生糸や絹織物の輸出は、日本の輸出総額の半分近
くを占めていました。生まれてきたカイコの成虫、
カイコガは、羽が小さいわりに腹が大きくて、筋肉も弱
いため飛ぶことができません。人間に飼われているカイ
コガは、野外を飛びまわって仲間を見つける必要もなく
、幼虫の食べ物であるクワの木をさがしてたまごを生む
必要もありません。メスは、クワの木でなくても、手近
なものに何でもたまごを産みつけます。まるで、人間が
ちゃんと幼虫の世話をしてくれることを知っているよう
です。飛ぶ必要がなくなったカイコガは、飛ぶ能力を失
ってしまったのです。生まれた幼虫は、クワの葉を
食べてどんどん大きくなります。カイコを育てているカ
イコ棚では、幼虫がバリバリとクワの葉を食べる音が、
一日中雨の音のように聞こえます。これほど食欲旺盛な
幼虫ですが、歩く力がたいへん弱く、三十センチでもク
ワの葉から離れたところに置くと、自分でそこまでた どりつくことができません。歩いて「どこカ、イコう」
とはしないのです。また、ものにつかまる力も弱い
ので、野外のクワの木にカイコを放しても、生きていく
ことができません。人間に頼ってクワをクワせてもらっ
ているカイコは、農家の人にとっては「カイコ」という
より「可愛い子」なのかもしれません。長い間、人
に飼われてきたカイコは、人間の世話なしでは生きられ
ないようになりました。人間にとって、ほとんど動かな
いカイコは、飼育するのにたいへん都合がよい昆虫です
。大きく育った幼虫は、さなぎになる準備を始めま
す。人間がボール紙などで作った枠の中に、二日ぐらい
かかって厚くてじょうぶな繭を作ります。カイコのほか
にも、繭を作る昆虫はたくさんいますが、糸の量と強さ
でカイコにかなうものはいません。一個の繭からは 、約千五百メートルの絹糸が取れます。着物を一着作る
には、約二千六百個の繭が必要で、それだけの繭を作る
ために必要なクワの葉は百キログラムです。「ところ
で、カイコさん。クワの葉以外は食べないんですか。」
「クワンヨ。」(※最近の品種改良では、クワの葉
以外のものを食べるカイコも作られています)梅雨の
季節をいろどってくれる花に、アジサイがあります。こ
の花は、いろいろな色に変化することで有名で、そのせ
いか、花言葉には「移り気な心」などというものもあり
ます。そのほかの花言葉、「強い愛情」や「家族の結び
つき」は、きっと、小さい花がたくさんあつまって咲い
ているところからきたのでしょう。アジサイの花の
色は、咲き始めの緑がかった白っぽい青色から、薄いピ
ンク、紫、そしてしだいに濃い紫や藍色に変わっていき
ます。 色がついているこれらの部分は、じつは花びらで
はありません。葉が変化したもので、「がく」と呼ばれ
ることもあります。本当の花は、このがくの真ん中に、
ちょこんと小さく丸くついています。このように花以外
の部分が発達して花のようになっている花を装飾花と言
います。南国の雰囲気を持つブーゲンビリアや、クリス
マスに飾られるポインセチアなども装飾花です。で
は、アジサイの花は、どうして色が変わるのでしょうか
。どんな色のアジサイも、その色の素になっている
のは、アントシアニンという色素です。この色素は、条
件によって、赤い色を出したり、青い色を出したりする
ことができます。ここで、色の鍵を握っているのが、ア
ジサイが土の中から吸い上げる、アルミニウムという金
属です。一円玉は、このアルミニウムで作られています
。土の中には、アルミニウムをはじめ、いろいろな金属
が目に見えない形で溶けています。これを植物の根が吸
い上げるのです。アルミニウムが多いと、アジサイ
は青くなります。 逆に、アルミニウムが少ないと赤くな
ります。その中間は紫です。このアルミニウムは、土の
性質が酸性だと、土の中にイオンとして溶け出すので、
アジサイが吸い上げやすくなります。逆に、土の性質が
アルカリ性だと、アルミニウムはアルカリと結びついて
塩になってしまうので、アジサイが吸い上げにくくなり
ます。こうして、土の∵性質によって、アジサイの色は
変わるのです。ですから、おとなりのアジサイの色が気
に入って分けてもらい、わが家に植えても、同じ色にな
るとは限りません。ところで、日本のアジサイを世
界に紹介したのは、江戸時代の終わりごろに日本にやっ
てきたドイツ人の医者、シーボルトでした。この時代の
日本は、鎖国の状態で、人も物も自由に外国と行き来す
ることはできませんでした。しばらくのあいだ日本に暮
らした彼は、植物にもたいへん興味を持ち、日本のいろ
いろな植物を持ち帰りました。シーボルトは、その中で
もひときわ大きくてきれいなアジサイに、「オタクサ」
という名前をつけました。これは、シーボルトが日本に
いるときに愛した女性、「お滝さん」の名前です。ドイ
ツに戻ったシーボルトは、庭にそのオタクサを植えて、
「オー、タクサんのオタクサが咲いた。」と見とれてい
たかもしれません。アジサイと同じように、人間も
、好きな人の前で赤くなったり、宿題を忘れて青くなっ たりしますが、これはアルミニウムとは関係ありません
。コーヒーは、世界で最も親しまれている飲み物のひと
つです。世界中で、毎日二十億杯分ものコーヒーが消費
されています。世界中で売り買いされるコーヒーの量は
膨大で、その売上額は年間八兆円にも上ります。こ
のように世界中で親しまれているコーヒーですが、その
歴史がアフリカに始まったことはあまり知られていませ
ん。コーヒーの木は、もともとエチオピアの高原に自生
していました。コーヒーは、十五世紀までもっぱらアラ
ビア半島でのみ栽培され、国外に持ち出すことはできま
せんでした。十七世紀に、オランダ人がコーヒーの
苗木をオランダ本国へ持ち込みました。そして十八世紀
に、コーヒーの木は、フランスの国王ルイ十四世への贈
り物として、フランスの植物園に送られました。 当時、
コーヒーの木は大変な貴重品でした。やがて、フラ
ンスはコーヒーの栽培と輸出に乗り出そうとしますが、
計画はことごとく失敗します。あるとき、一人の海
軍士官が、ひそかにコーヒーの苗木を持ち出し、カリブ
海にある自分の農園で栽培しようと考えました。当時の
船は帆船で、長い船旅の間に飲む水もなくなるほどでし
たが、彼は自分の飲み水を苗木に分け与えて、ようやく
農園にたどりつきました。海を渡ったこの苗木は、
その後、南北アメリカ諸国にコーヒーの栽培を広めるも
ととなりました。今では、八十もの国や地域で、推定百
五十億本のコーヒーの木が栽培されています。コー
ヒーの成分であるカフェインは、神経を興奮させる働き
があります。人間の体にはもともとドーパミンという物
質があり、これは快感を感じるとたくさん分泌されます
。このドーパミンの働きを抑制する物質がアデノシンで
、人間は普段興奮と安静のバランスを∵とって暮らして
います。ところが、カフェインはアデノシンと形が似て
いるので、アデノシンのかわりに先にドーパミンに結び ついてしまい、そのためにコーヒーを飲むとドーパミン
の興奮が続くようになります。子供のうち、コーヒーは
控えた方がよいと言われるのはこのためです。さて
、コーヒー豆には、いろいろな種類があります。有名な
ところでは、ブルーマウンテン、モカ、コナ、キリマン
ジャロなどです。みなさんも大きくなったら、いろいろ
なコーヒーの味を飲み比べてみてはどんなモンジャロ。
クマムシの体長は、最大でも一ミリメートルぐらいで
す。八本の脚でゆっくり歩く姿がクマに似ているので、
クマムシと名づけられました。熱帯地方から北極や南極
まで、深海の底から高山の上まで、地球上のほぼあらゆ
るところに生息しています。このクマムシは小さな
スーパーマンです。といっても、空を飛んだり列車を止 めたりするわけではありません。実は、この生き物はほ
とんど不死身なのです。クマムシの体の大部分は水
分ですが、周囲が乾燥してくると、水分を極度に減らし
、樽のような形になって眠りに入ります。この樽の
状態になったクマムシは、宇宙の真空の中でも生き続け
ます。また、マイナス二百七十二度という絶対零度の世
界でも、摂氏百五十度という熱湯より熱い温度の中でも
生きています。更に、七万五千気圧という高圧を受けて
も、人間の致死量の千倍のX線を浴びても、樽になった
まま生きているのです。百二十年間眠っていたクマムシ
に水を与えたら動き出したという報告もあります。 クマムシはどこにでも棲んでいますが、採集するには、
コケの中を探すのが簡単です。建物の陰などに生えてい
るコケを取ってきて、ストッキングなど細かい網の上に
乗せます。コケに水を注ぐと、網の下に落ちてくる水と
一緒にクマムシも落ちてきます。それを顕微鏡で丹念に
探すのです。樽状態になったクマムシを参考にして
、人間の臓器を長期間保存する研究も行われています。
将来、宇宙飛行で何年も先の星に行くときには、人間も
樽になって行くようになるかもしれません。「クマム
シさん、こんなに過酷な実験をされて、よク、マー、ム
シしていられましたね。もっと厳しい実験をされたらど
うしますか。」「タルになったる。」最近では、 ペットボトル入りのお茶や缶入りのお茶が、たくさん売
られるようになってきました。緑茶、ウーロン茶、紅茶
、その他さまざまな種類のお茶がブレンドされて、いろ
いろな名前で売られています。では、これらのお茶は、
みんな違う種類の木からとれるのでしょうか。じつ
は、緑茶もウーロン茶も紅茶も、同じお茶の木の葉が原
料です。それなのに、なぜ色も味も違うかというと、作
り方が違うからです。お茶を作るには、まず、お茶
の木から葉を摘み取ります。このあと、放っておくと、
お茶の葉はすぐに発酵を始めます。お茶の葉の中にある
酸化酵素が酸素を取り込んで、お茶の葉の成分を変化さ
せてしまうのです。特にお茶の葉の中にあるカテキンや
ビタミンCは、酸素と結びつきやすく、たくさんの酸素
と結びつくほど、お茶の色も緑色から茶色そして赤色へ
と変化していきます。ですから、緑茶とウーロン茶と紅 茶の色の違いは、酸化の色の違いなのです。緑茶は
、葉を摘み取るとすぐに熱い蒸気に当てたり釜で炒った
りして、発酵させないようにします。熱い温度にするこ
とで、お茶の葉の中の酵素がこわれて発酵できなくなる
のです。このお茶の葉をよくもんで形を整え、乾燥させ
たものが緑茶です。発酵しないので緑の色が残り、カテ
キンやビタミンCもたくさん残っています。これに
対して、ウーロン茶や紅茶は、逆に発酵を助けてやるた
めに摘み取りの後に別の処理をします。お茶の葉を日光
に当てたり、温風に当てたりして葉をしおれさせる作業
です。ウーロン茶は、半発酵の状態のときに釜で炒って
発酵を止めます。そして乾燥をさせ、再び加熱して香ば
しさを出します。紅茶は完全発酵になるまで発酵させ、
乾燥させて完成させます。∵ウーロン茶と紅茶は、
発酵させた分だけ緑茶に比べてカテキンやビタミンCが
少なくなりますが、その代わりに、大変よい香りを持っ
ています。緑茶に多く含まれているカテキンは、緑
茶の渋味と色を作る大切な成分ですが、最近、このカテ
キンの殺菌作用が注目されています。カテキンには、イ
ンフルエンザのウィルスや食中毒の菌の働きを抑える力 があります。ですから、カゼのはやる季節には、お茶で
うがいをするといいそうです。また、カテキンには
、癌を予防したり、高血圧を下げたり、虫歯になりにく
くしたり、といった健康にいい効果もあると言われてい
ます。私たち日本人は、昔から食事のときに緑茶を飲ん
できましたが、これは健康のためにはとてもいいことだ
ったのです。では、カテキンの多い緑茶と、香りの
よいウーロン茶や紅茶を混ぜて飲んだらどうなるでしょ
う。答えは、ゴチャゴ茶です。そりゃ、無茶苦茶や。 どちらかというと華奢な感じの私ですが、
マイクの前では大胸筋をグッと膨らませ、その生き様を演じたいと思います 省エネルギーという言葉を聞いたことが
あるでしょう。
部屋の電気をこまめに消したり、冷房や暖房の温度設定
を控え目にしたり、エレベーターや自動車をやめて自分
の足で歩くように心がけたりすることです。今は、身近
な省エネルギーから広がって、社会全体で取り組んでい
こうという運動になっています。エネルギーを生みだす
ためには、もとになる資源が必要です。ちょうど私たち
人間や動物が、歩いたり手を動かしたり喋ったりするた
めに、食べ物をとるのと同じです。ところが、地球の資
源には限りがありますから、ひとりひとりが節約をして
いかなくてはなりません。また、資源をエネルギーに変
換するためには、要らないものを空気中に排出しなくて
はなりません。二酸化炭素などの排出物は、大気汚染を
引き起こし、やがては地球全体の気温を徐々にあげてし
まいます。これが地球温暖化と呼ばれるもので、異常気 象や農作物への影響、海水面の上昇、紫外線の問題など
、さまざまな問題の原因となっています。人間だけでな
く、すべての生き物の住みやすい環境を守るためにも、
エネルギーの節約は必要なのです。では、使ってもなく
なる心配のないエネルギーはないのでしょうか。それは
、身の回りに見つけることができます。冬の寒い日の猫
は日の当たる明るい窓際で、いちばん温かそうな床の上
に、幸せそうにまるくなってねむっています。猫は日向
ぼっこの名人です。このとき、猫の体の毛のあいだにさ
しこんだ太陽は、猫の毛の奥深くに入りこみ、熱に変化
してほとんどが猫の体に吸収されています。とても効率
のいい、太陽エネルギー活用の仕組みになっているので
す。忙しいときに、よく猫の手も借りたいと言いますが
、寒いときには、猫の毛も借りたいと言えるかもしれま
せん。この猫の日向ぼっこの原理を、私たちのくらしに 活用したもの∵が、太陽熱温水器やソーラーハウスとい
う住宅です。太陽のエネルギーを建物の中にとらえて、
それでお風呂の温水をつくったり、温水で建物全体を暖
房したりしています。更に、ソーラーハウスが猫の日向
ぼっこより一歩進んでいるところは、太陽のエネルギー
を電気エネルギーに変えられることです。天気のいいと
きに発電した電気で、家の中の電化製品が使えます。あ
まった電気は、電力会社が買い取ってほかの家で使われ
ます。科学の力を使っていくと、日向ぼっこのおすそ分
けができるのです。省エネルギーという節約の考え方か
ら、エネルギーの変換という新しい考え方に目を向ける
と、さまざまな可能性が見えてきます。太陽のような自
然のエネルギーから、より効率のよいエネルギーがもら
えるように科学の研究は続いています。日向ぼっこをし
ている猫も言っています。「ソーラーエネルギーか。 ソーラー、エエネエ。」カイコは、じょうぶな絹糸をとる
ために、昔から人間が飼育してきた昆虫です。中国では
、四千年以上も前からカイコを育て、美しい絹織物が作
られていました。やがて中国で作られた絹織物は、イン
ド、ペルシア、トルコ、ローマなどに運ばれるようにな
りました。そのころの商人が通った道は、シルクロード
とよばれています。ローマでは、絹はたいへん高価なも
のであり、同じ重さの金と交換されるほどでした。
カイコの飼育は、世界各国に広まっていきました。日本
でも大正時代の終わりから昭和の初めにかけて、養蚕が
さかんになりました。当時、カイコの品種改良が進み、
それまでの二倍から三倍もの長さの糸が取れるようにな
ったのです。また、自然の状態では、カイコが生まれて
くるのは春と夏の年二回ですが、季節を問わず何度でも
カイコを飼育することができるようになりました。 そのころ、生糸や絹織物の輸出は、日本の輸出総額の半分近
くを占めていました。生まれてきたカイコの成虫、
カイコガは、羽が小さいわりに腹が大きくて、筋肉も弱
いため飛ぶことができません。人間に飼われているカイ
コガは、野外を飛びまわって仲間を見つける必要もなく
、幼虫の食べ物であるクワの木をさがしてたまごを生む
必要もありません。メスは、クワの木でなくても、手近
なものに何でもたまごを産みつけます。まるで、人間が
ちゃんと幼虫の世話をしてくれることを知っているよう
です。飛ぶ必要がなくなったカイコガは、飛ぶ能力を失
ってしまったのです。生まれた幼虫は、クワの葉を
食べてどんどん大きくなります。カイコを育てているカ
イコ棚では、幼虫がバリバリとクワの葉を食べる音が、
一日中雨の音のように聞こえます。これほど食欲旺盛な
幼虫ですが、歩く力がたいへん弱く、三十センチでもク
ワの葉から離れたところに置くと、自分でそこまでた どりつくことができません。歩いて「どこカ、イコう」
とはしないのです。また、ものにつかまる力も弱い
ので、野外のクワの木にカイコを放しても、生きていく
ことができません。人間に頼ってクワをクワせてもらっ
ているカイコは、農家の人にとっては「カイコ」という
より「可愛い子」なのかもしれません。長い間、人
に飼われてきたカイコは、人間の世話なしでは生きられ
ないようになりました。人間にとって、ほとんど動かな
いカイコは、飼育するのにたいへん都合がよい昆虫です
。大きく育った幼虫は、さなぎになる準備を始めま
す。人間がボール紙などで作った枠の中に、二日ぐらい
かかって厚くてじょうぶな繭を作ります。カイコのほか
にも、繭を作る昆虫はたくさんいますが、糸の量と強さ
でカイコにかなうものはいません。一個の繭からは 、約千五百メートルの絹糸が取れます。着物を一着作る
には、約二千六百個の繭が必要で、それだけの繭を作る
ために必要なクワの葉は百キログラムです。「ところ
で、カイコさん。クワの葉以外は食べないんですか。」
「クワンヨ。」(※最近の品種改良では、クワの葉
以外のものを食べるカイコも作られています)梅雨の
季節をいろどってくれる花に、アジサイがあります。こ
の花は、いろいろな色に変化することで有名で、そのせ
いか、花言葉には「移り気な心」などというものもあり
ます。そのほかの花言葉、「強い愛情」や「家族の結び
つき」は、きっと、小さい花がたくさんあつまって咲い
ているところからきたのでしょう。アジサイの花の
色は、咲き始めの緑がかった白っぽい青色から、薄いピ
ンク、紫、そしてしだいに濃い紫や藍色に変わっていき
ます。 色がついているこれらの部分は、じつは花びらで
はありません。葉が変化したもので、「がく」と呼ばれ
ることもあります。本当の花は、このがくの真ん中に、
ちょこんと小さく丸くついています。このように花以外
の部分が発達して花のようになっている花を装飾花と言
います。南国の雰囲気を持つブーゲンビリアや、クリス
マスに飾られるポインセチアなども装飾花です。で
は、アジサイの花は、どうして色が変わるのでしょうか
。どんな色のアジサイも、その色の素になっている
のは、アントシアニンという色素です。この色素は、条
件によって、赤い色を出したり、青い色を出したりする
ことができます。ここで、色の鍵を握っているのが、ア
ジサイが土の中から吸い上げる、アルミニウムという金
属です。一円玉は、このアルミニウムで作られています
。土の中には、アルミニウムをはじめ、いろいろな金属
が目に見えない形で溶けています。これを植物の根が吸
い上げるのです。アルミニウムが多いと、アジサイ
は青くなります。 逆に、アルミニウムが少ないと赤くな
ります。その中間は紫です。このアルミニウムは、土の
性質が酸性だと、土の中にイオンとして溶け出すので、
アジサイが吸い上げやすくなります。逆に、土の性質が
アルカリ性だと、アルミニウムはアルカリと結びついて
塩になってしまうので、アジサイが吸い上げにくくなり
ます。こうして、土の∵性質によって、アジサイの色は
変わるのです。ですから、おとなりのアジサイの色が気
に入って分けてもらい、わが家に植えても、同じ色にな
るとは限りません。ところで、日本のアジサイを世
界に紹介したのは、江戸時代の終わりごろに日本にやっ
てきたドイツ人の医者、シーボルトでした。この時代の
日本は、鎖国の状態で、人も物も自由に外国と行き来す
ることはできませんでした。しばらくのあいだ日本に暮
らした彼は、植物にもたいへん興味を持ち、日本のいろ
いろな植物を持ち帰りました。シーボルトは、その中で
もひときわ大きくてきれいなアジサイに、「オタクサ」
という名前をつけました。これは、シーボルトが日本に
いるときに愛した女性、「お滝さん」の名前です。ドイ
ツに戻ったシーボルトは、庭にそのオタクサを植えて、
「オー、タクサんのオタクサが咲いた。」と見とれてい
たかもしれません。アジサイと同じように、人間も
、好きな人の前で赤くなったり、宿題を忘れて青くなっ たりしますが、これはアルミニウムとは関係ありません
。コーヒーは、世界で最も親しまれている飲み物のひと
つです。世界中で、毎日二十億杯分ものコーヒーが消費
されています。世界中で売り買いされるコーヒーの量は
膨大で、その売上額は年間八兆円にも上ります。こ
のように世界中で親しまれているコーヒーですが、その
歴史がアフリカに始まったことはあまり知られていませ
ん。コーヒーの木は、もともとエチオピアの高原に自生
していました。コーヒーは、十五世紀までもっぱらアラ
ビア半島でのみ栽培され、国外に持ち出すことはできま
せんでした。十七世紀に、オランダ人がコーヒーの
苗木をオランダ本国へ持ち込みました。そして十八世紀
に、コーヒーの木は、フランスの国王ルイ十四世への贈
り物として、フランスの植物園に送られました。 当時、
コーヒーの木は大変な貴重品でした。やがて、フラ
ンスはコーヒーの栽培と輸出に乗り出そうとしますが、
計画はことごとく失敗します。あるとき、一人の海
軍士官が、ひそかにコーヒーの苗木を持ち出し、カリブ
海にある自分の農園で栽培しようと考えました。当時の
船は帆船で、長い船旅の間に飲む水もなくなるほどでし
たが、彼は自分の飲み水を苗木に分け与えて、ようやく
農園にたどりつきました。海を渡ったこの苗木は、
その後、南北アメリカ諸国にコーヒーの栽培を広めるも
ととなりました。今では、八十もの国や地域で、推定百
五十億本のコーヒーの木が栽培されています。コー
ヒーの成分であるカフェインは、神経を興奮させる働き
があります。人間の体にはもともとドーパミンという物
質があり、これは快感を感じるとたくさん分泌されます
。このドーパミンの働きを抑制する物質がアデノシンで
、人間は普段興奮と安静のバランスを∵とって暮らして
います。ところが、カフェインはアデノシンと形が似て
いるので、アデノシンのかわりに先にドーパミンに結び ついてしまい、そのためにコーヒーを飲むとドーパミン
の興奮が続くようになります。子供のうち、コーヒーは
控えた方がよいと言われるのはこのためです。さて
、コーヒー豆には、いろいろな種類があります。有名な
ところでは、ブルーマウンテン、モカ、コナ、キリマン
ジャロなどです。みなさんも大きくなったら、いろいろ
なコーヒーの味を飲み比べてみてはどんなモンジャロ。
クマムシの体長は、最大でも一ミリメートルぐらいで
す。八本の脚でゆっくり歩く姿がクマに似ているので、
クマムシと名づけられました。熱帯地方から北極や南極
まで、深海の底から高山の上まで、地球上のほぼあらゆ
るところに生息しています。このクマムシは小さな
スーパーマンです。といっても、空を飛んだり列車を止 めたりするわけではありません。実は、この生き物はほ
とんど不死身なのです。クマムシの体の大部分は水
分ですが、周囲が乾燥してくると、水分を極度に減らし
、樽のような形になって眠りに入ります。この樽の
状態になったクマムシは、宇宙の真空の中でも生き続け
ます。また、マイナス二百七十二度という絶対零度の世
界でも、摂氏百五十度という熱湯より熱い温度の中でも
生きています。更に、七万五千気圧という高圧を受けて
も、人間の致死量の千倍のX線を浴びても、樽になった
まま生きているのです。百二十年間眠っていたクマムシ
に水を与えたら動き出したという報告もあります。 クマムシはどこにでも棲んでいますが、採集するには、
コケの中を探すのが簡単です。建物の陰などに生えてい
るコケを取ってきて、ストッキングなど細かい網の上に
乗せます。コケに水を注ぐと、網の下に落ちてくる水と
一緒にクマムシも落ちてきます。それを顕微鏡で丹念に
探すのです。樽状態になったクマムシを参考にして
、人間の臓器を長期間保存する研究も行われています。
将来、宇宙飛行で何年も先の星に行くときには、人間も
樽になって行くようになるかもしれません。「クマム
シさん、こんなに過酷な実験をされて、よク、マー、ム
シしていられましたね。もっと厳しい実験をされたらど
うしますか。」「タルになったる。」最近では、 ペットボトル入りのお茶や缶入りのお茶が、たくさん売
られるようになってきました。緑茶、ウーロン茶、紅茶
、その他さまざまな種類のお茶がブレンドされて、いろ
いろな名前で売られています。では、これらのお茶は、
みんな違う種類の木からとれるのでしょうか。じつ
は、緑茶もウーロン茶も紅茶も、同じお茶の木の葉が原
料です。それなのに、なぜ色も味も違うかというと、作
り方が違うからです。お茶を作るには、まず、お茶
の木から葉を摘み取ります。このあと、放っておくと、
お茶の葉はすぐに発酵を始めます。お茶の葉の中にある
酸化酵素が酸素を取り込んで、お茶の葉の成分を変化さ
せてしまうのです。特にお茶の葉の中にあるカテキンや
ビタミンCは、酸素と結びつきやすく、たくさんの酸素
と結びつくほど、お茶の色も緑色から茶色そして赤色へ
と変化していきます。ですから、緑茶とウーロン茶と紅 茶の色の違いは、酸化の色の違いなのです。緑茶は
、葉を摘み取るとすぐに熱い蒸気に当てたり釜で炒った
りして、発酵させないようにします。熱い温度にするこ
とで、お茶の葉の中の酵素がこわれて発酵できなくなる
のです。このお茶の葉をよくもんで形を整え、乾燥させ
たものが緑茶です。発酵しないので緑の色が残り、カテ
キンやビタミンCもたくさん残っています。これに
対して、ウーロン茶や紅茶は、逆に発酵を助けてやるた
めに摘み取りの後に別の処理をします。お茶の葉を日光
に当てたり、温風に当てたりして葉をしおれさせる作業
です。ウーロン茶は、半発酵の状態のときに釜で炒って
発酵を止めます。そして乾燥をさせ、再び加熱して香ば
しさを出します。紅茶は完全発酵になるまで発酵させ、
乾燥させて完成させます。∵ウーロン茶と紅茶は、
発酵させた分だけ緑茶に比べてカテキンやビタミンCが
少なくなりますが、その代わりに、大変よい香りを持っ
ています。緑茶に多く含まれているカテキンは、緑
茶の渋味と色を作る大切な成分ですが、最近、このカテ
キンの殺菌作用が注目されています。カテキンには、イ
ンフルエンザのウィルスや食中毒の菌の働きを抑える力 があります。ですから、カゼのはやる季節には、お茶で
うがいをするといいそうです。また、カテキンには
、癌を予防したり、高血圧を下げたり、虫歯になりにく
くしたり、といった健康にいい効果もあると言われてい
ます。私たち日本人は、昔から食事のときに緑茶を飲ん
できましたが、これは健康のためにはとてもいいことだ
ったのです。では、カテキンの多い緑茶と、香りの
よいウーロン茶や紅茶を混ぜて飲んだらどうなるでしょ
う。答えは、ゴチャゴ茶です。そりゃ、無茶苦茶や。 どちらかというと華奢な感じの私ですが、
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