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減薬率一定の原理と減薬間隔の最適化について

ベンゾジアゼピンに一旦身体が慣れてしまったら、この量を減らすことで身体に異変が起きる。この異変の程度は、慣れた量からどの程度減らしたかで決まる。

そこで、減薬する際に、ベンゾジアゼピンの変化割合を一定に保つようにすることで、減薬による身体への負担を常に一定にして減薬することが可能となる。

では一体、どの程度の割合ではベンゾジアゼピンを減薬して行けば良いのだろうか。あるレベルのベンゾジアゼピンに身体が慣れてしまっているとする。

すなわちこの量に変化があると身体の機能が正常に維持出来ない状態になっているわけだから、出来るだけ少ない量の変化に留めるべきだということは分かる。

これまでの多くの減薬体験の経験則から、一度に許される減薬率は2割~3割程度とされる。これを超えた減薬は身体への負担が大き過ぎて、身体が追従出来る限界を超えてしまい、結果として減薬に失敗してしまう可能性が高くなる。

では、この減薬量に身体が追従出来るようになるには一体どの位の期間が必要だろうか。この新しい量に身体が十分に追従するためには、1か月間~2か月間はかかると考えていい。

また、ベンゾジアゼピンの常用依存で、既に体調が優れない状況(体調が不安)にある場合、減薬していなくても、体調の変化(大きなうねり)が数週間単位であるのが通常。

このため、減薬中の身体の適用状態を観察するにしても、この通常の体調の変化のうねりの一部なのか、減薬の影響なのかを区分けすることが難しくなる。

この理由もあって、減薬の周期を通常の体調のうねり(数週間)より長く設定することで、減薬による身体の追従の程度をより正確に把握することが重要になる。