デパスは悪名高きベンゾ系の代名詞のようになっているし、
他のベンゾは出してもデパスは依存性(習慣性・中毒性)があるから出さない、という医師も結構いる。

ただ、デパスを抗不安薬としてではなく睡眠薬として使ってる場合には、依存性の強さは他のベンゾと差がないように思える。

で、長尾和宏の『薬のやめどき』に、
デパスには0.25mg錠があって割線も入ってる、とあったけど、そうなの?
0.5ミリグラム錠に割線がないのに、それより小さい単位の0.25ミリに割線?
https://i.imgur.com/tu7JS9f.jpg ←画像からは割線がないように見える。

ルネスタや、マイスリー後発品ゾルピデム「日医工」を例にすれば、
ミリが大きいのは割線があるのが、小さくなると割線がなくなるから、
俺の中で「ミリの最小のものは割線がない」と勝手に思い込んでいたが・・・。

ルネスタは、2017年1月製造分より割線が入ったが、1ミリ錠に関しては従来通り、割線無し。なんでだよ。ルネスタ1ミリこそ割線入れろよ。
「最後の(非)ベンゾジアゼピン系」であり、ロゼレムやベルソムラに効力がまるでないことを勘案すると、「最後の睡眠薬」とも言えるのがルネスタだし、
また、ルネスタは、離脱症状が出にくくなるように開発されている薬でもあるので、置換減薬にはうってつけの睡眠薬だ。
だからこそ、これの1ミリ錠に割線が入ってれば、微量減薬がやりやすかったのに。

ちなみに、「アシュトンマニュアル」では、ジアゼパム置換が推奨されているが、
セルシン/ホリゾンは、睡眠薬としての強度は「中」なので、抗不安薬からならまだしも、睡眠薬からの置換では、初日から失敗する可能性がある。

あと、「長期型に置換」というのがそもそもおかしい。
半減期が長いということは、抜けるまでが長いということで、つまり、昨日飲んだ分がまだ抜けてないうちに、次の薬を飲むことになり、そんなことをすれば、血中濃度はどんどん濃くなり、副作用ばかり出るようになる。
製薬会社は「血中濃度は一定の段階で頭打ちになる」と言うが、実際はそんなことなく、血中濃度というのは無限に高くなる。
いま現在、世に出回っているベンゾ卒業方法は、ネット上も雑誌上も書籍上も、アシュトン・マニュアルの受け売りなのか、「長期型に置換」ばかりで、これに反対しているのが内海聡くらいで、内海は嫌いだがちゃんと自分の頭で考えてるんだなと思う。
だいたい、非ベンゾのように「ベンゾより安全なもの」を使っている患者が、「ベンゾ」という、より危険なものに置換するって、おかしいじゃん。
(長尾和宏は睡眠薬の場合は「ベンゾ→非ベンゾ」の置換を推奨してるからその意味では長期型置換ではないが、抗不安薬の場合は長期型置換も方法のひとつとしている)。


半減期と作用時間は厳密には意味が違うが、
サイレース/ロヒプノール だけ、どうして作用時間と半減期にこんなに差が。
あと、ほとんどの薬に、商品名「ほか」があるが、先発品の名前に「他」なんてあるのか? サイレース/ロヒプノールのように、エバミール/ロラメットとかはあるけど、マイスリーやハルシオンに「ほか」なんてあるの?

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