さて、そろそろいくつかのアイディアについて述べていきたいと思う。

君の親の気質や事の成り行きを考慮すると、君が「内海氏のクリニックに転院してお世話になりたい」と、君の親に直球勝負で訴えてもなかなか難しいと思う。

なぜなら、君の父親は自分が頭の中で描いたシナリオ通りの現実が進行することに強いこだわりがあるように思われるからである。
君の親が君の教育に金をかけたのは君のことを考えて行ったのではなく、君の父親が描いていた理想のシナリオを実現するためだったからなのだと思う。
また、事のなり行きも君にとってはマイナスの要素といえるだろう。
内海氏の主張をスッと受け入れられる人の大半は、些細な不調から安易に精神科や心療内科、メンクリなどを受診し、向精神薬にゆる薬物療法で徐々に状態が悪化したような人たちである。
つまり、いわゆる医原病によって紆余曲折の診断変更を経て、最終的に統合失調症と診断されたような人やその家族は内海氏の主張に納得しやすい、ということである。

ところが君の場合はむしろ精神医療に救われたかのような状況にある。
そのため、いくら君が向精神薬や精神医療の問題を前面に出して訴えても、君の親にしてみるとリスクとベネフィットを天秤にかけ、どうしてもベネフィットの方に天秤が傾いてしまうのだと思う。
なのでここはひとつ、変化球を取り入れた作戦が必要になってくるだろう。


このつづきはまた後日…