○ロープの太さ……10mm  

○ロープの種類……クレモナ
強度に優れ、引っ張っても伸びが少ないのが売りの首吊り用ロープです。化学繊維のない時代を考えれば、
首吊りの歴史においてクレモナがいかに大きな存在か理解できると思います。しかしもともとはトラックロープ
であることを忘れてはいけません。つまりすべりにくいということです。しかし、すべりやすくする工夫はできま
すから、すべりにくさでクレモナの評価を下げる必要はありません。それに、最速ハングマンズノットをめざし
て定番の直径12mmから10mmにサイズを落としても強度的に大丈夫です。ちなみに、クレモナよりすべりや
すいロープは他にもありますが、そういうロープは引っ張るとかなり伸びてしまいます。これは最速をめざすハ
ングマンズノットにとっては無視できないマイナス要因です。いろいろチューニングする立場から総合的に考え
ると、クレモナの首吊り用ロープとしての安定感はずば抜けていると思います。

○すべりの工夫……ベビーパウダー
すべりやすくする工夫としてはベビーパウダーがいいです。かなりよくすべるそうです。赤ちゃんの香りでリラッ
クスした気分になれるとかで、快適性のポイントも高いです。香りが苦手なら無香料もあります。オイル関係は
ロープの中に染み込んでしまいますが、ベビーパウダーは表面に徹するところがいいです。
かけるのは実行直前。かける箇所は、まず、結び目の中を通るロープ部分です。これで結び目がよく走るよう
になります。それともう一箇所、首とロープが接する部分です。頸部が、締まるロープに巻き上げられないで、
逆にすべり落ちやすくするためです。ここまですべりやすさに配慮するのですから、屋外では雨天中止は当然
です。首周りの汗にも注意したいです。

※以上の考察は定型ハングマンズノットの信頼性を最高まで高める試みでありますが、手間のかかることで
はありません。それにノーマルタイプでも問題ありません。なのでこれによって定型ハングマンズノットの難易
度が上がることはありません。