>>498-500
一昨年亡くなった私の祖父は太平洋戦争で激戦区だったレイテ島の戦いの生き残りでした。
子供の頃祖父から何度も話を聞きましたが、戦争当時は全く死の恐怖は感じていなかったそうで
戦闘でも常に一番前で撃ち合い、敵兵士を何人も殺したそうです。
実際に脇腹に弾痕もあったので、本当に最前線で命の奪い合いに勝利してきたのでしょう。

何故怖くなかったのか?と聞いたら、まさに>>500さんの言う通りで
当時は日本の仏様や八百万の神様を信じていて、
死んでも靖国で戦友や家族と会えると本気で思っていたから、と祖父は言っていました。
当時は、と言ったのは、終戦後に祖父の死生観が変わってきたからです。

祖父の思考が変わってきたのは自分が生まれた後のここ数十年からで、
まさに科学の変貌でひょっとして神はいないのではないか?
死んだ戦友達は皆消えてしまったのではないか?と思うようになり始め、
インターネット等で数多の他人の意見を知れる様になってそれが確信に変わったとの事。

私が子供の頃の祖父は老いていても若者のように勝ち気で明るい性格だったのですが、
死生観が変わってからの晩年の祖父はまるで別人のようでした。
歳を取れば死ぬのが怖くなくなる、なんて幻想だと私は強く思い知りました。