病に侵される事なく、日常で死を意識している人間なんてどれくらいいるのだろうか?
最前線で戦っている戦場の兵士や海外のマフィアぐらいしかいないのではないだろうか?

知識として霊や生まれ変わりやあの世が無い事を知っていても
死の先に絶望しかない事、いや絶望すらもない事を理屈として解っていても
それでも、誰も死を意識しないし考えないようにして誤魔化しながら生きている
タナトフォビアになっている自分ですら平常時はそうだ
死の思考をすると止まらなくなるが、思考しない時は本当に全くしない

そうやって己が少しずつ老いていくにも関わらず死を考えないようにして生きていき、
ある日突然身体の調子が悪くなり、病院に行ったら癌を宣告される
大概の人間はそこで初めて死を意識するのだろう
いや、末期癌にならないと死を意識しないと言った方が正しいか
でもそれでは、死を覚悟するにはあまりにも遅すぎる…
死刑囚が拘置所で死刑を待つまでの期間ですら、癌患者が末期になり死ぬより遥かに長い

しかし常に死を意識している人生が不幸なのは、
このタナトフォビアスレの皆の書き込みを見ても明らかである
死を意識せず、意識し始めたら残りの寿命は風前の灯火な普通の人生か
死を常に意識して常に頭の中に霞が舞うような人生か…どちらがマシなのだろうか?