狡猾、冷淡、知性が高い、これは、サイコパスの特徴だと思われている。 しかし、 新たな研究によって、サイコパスの頭の良さに疑問が投げかけられ、逆に彼らの知能は平均以下である可能性が示された。

 サイコパスと彼らの総合的な性格の研究の歴史を振り返ってみると、彼らの知能程度に関しては、心理学者の間でもたびたび議論になってきた。

 最近の研究によると、サイコパス的脳についての初期の研究は、最初から偏っていたという証拠が出てきている。
 ※そもそも研究対象者(サイコパス)が高学歴で、中流および上流階級出身という判例にばかり注目したせいだ。

 ミズーリ州セントルイス大学の犯罪学研究者、ブライアン ・バウトウェル博士率いる研究チームは、過去にサイコパスがどれだけ知性が高いかを調査した97の研究をメタ分析(複数の研究を収集し、いろいろな角度からそれらを統合比較する分析方法)を行った。

 現在、刑務所にいる犯罪者やキャリア的に成功を収めた一般人を含めて9000人以上の被験者を対象に分析が行われ、その中で精神病質(反社会性パーソナリティ障害)の傾向が高かった者は、IQのスコアが低い傾向があり、小さなことだが重要な関連があることがわかった。
研究者たちは、知能と精神病質には両方とも多くのバリエーションがあって、異常行動そのものも細かく分かれている可能性があることに注目している。

↑これによりサイコパスになりたがるナンチャッテサイコパス(自己愛性人格障害やアスペルガー)は減るだろう