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低体温症の症状

低体温症の初期症状には、体が激しくふるえる(シバリング)、歯がカチカチ鳴るなどがあります。体温がさらに低下すると以下のような症状がみられます。

ふるえ(シバリング)が止まる。

動作が遅く、ぎこちなくなる。

反応までの時間が長くなる。

思考がぼんやりする。

判断力が損なわれる。

これらの症状は極めてゆっくり現れるため、本人も周囲の人も、何が起こっているのかなかなか気がつきません。
転んだり、ふらふらとさまよったり、休もうとして横になったりすることもあります。

ふるえ(シバリング)が止まったら、動作がますます鈍くなり、昏睡状態に陥ります。心拍や呼吸が遅く弱くなります。
心拍と呼吸が非常に遅くなると、たとえ心臓が非常にゆっくりと拍動していたとしても、患者には生存の徴候(心拍動や呼吸努力がみられない)がないようにみえることがあります。
最終的には心臓が停止します。

体温が低くなるほど、死亡のリスクは増大します。体温が約31℃°を下回ると死に至るおそれがありますが、死亡例の大半は体温が約28℃を下回った場合です。