「ダイブしたら即退場」に関わるお粗末な議論 2009年9月20日
http://30771.diarynote.jp/200909202059049189/

今年からRJF主催者のロッキング・オン社は、モッシュやダイブといった危険行為をしたお客は即退場する、という通例より重い措置をとることにした。
事の発端は、ロッキング・オン社が同じく主催する年末のイベント「COUNTDOWN JAPAN」で後遺症が残るケガ人が出たことを受けてのものだった。
しかしながら、出演者の一人であるKEN YOKOYAMA(横山健)がステージに立った時、

「ロックなのに良い子でどうすんの?」

と煽動し、たちまちモッシュ・ダイブが巻き起こったという。

横山は自身のブログ「横山健の別に危なくないコラム」でこの時の経緯を書いている。彼がお客を煽ったのは、「自由であるべきコトが制限されたコトに対する怒り」が理由だったと。
これに対して主催者の一人である山崎洋一郎はステージを降りた横山に対し、「あの場で闘ってくれてありがとう」、「今後もこの場で闘いを続けて欲しい」と言ったという。

このやり取りの様子を読んでいて、本当に嫌になった。ロックやポップスを取り巻く環境は全く成熟していない、ということが再確認してしまったからだ。音楽を聴いたりライブに行っても、人間は何も成長できないのだろうか。

まず、モッシュやダイブ行為に対する私自身の見解を述べたい。はっきり言って、ライブ会場であんなことしている輩ははただのクズである。
なぜなら、彼らは音楽を聴いていないし、ステージも観ていないからだ。サッカー場で暴力的な言動をおこなう応援団を「フーリガン」と呼ぶが、
それと同類と言ってよいだろう。私はケガなどしなかったけれど、そうした連中のおかげで不快な思いをライブ会場で経験してもいる。

まず横山に対してだが、たとえばeastern youthの吉野寿はライブ中にダイブなどの行為出たら、観客に止めるよう諭している。それも一つの見解である。
危険行為が表現の自由だというなら、今後は煽動したステージのミュージシャンに全責任を持たせるのも良いかもしれない。
横山もそれくらいの覚悟をもって本当に発言しているのだろうか。社会に出たらそれなりに言動には責任がつきまとう。
何の責任もとらず、「表現の自由」だとかを振りかざして「自分の思い通りにやらせろ!」とわめくのは子どもの屁理屈である。
これが今年で40歳になる人間の発言とは悲しい。

山崎にしても、横山に「闘ってくれてありがとう」などと言う暇があったら、主催者としての見解を明確にし、一刻も早く今後の方針を立てるべきだ。

上に述べた通り、私の見解は非常に単純でつまらないものである。しかし、このような最低限のことも考えられない連中が「表現の自由」だのと寝言を吐いているのだから情けない。
もっと現実的で建設的なことをして、悲惨な事態が起こらないように努力する。それがフェスを作る人間が一番念頭に置くことではないか。


ああした行為に市民権が与えられると思っているのでしょうか?

家族や友だちや恋人に、自分はライブでモッシュやダイブをしていると自慢げに話せるのでしょうか?

子どもがいたとしたら、「お父さんはダイブしてるんだぜえ。ワイルドだろお?」などと言うのでしょうか?また、それを聞いた子どもが目を輝かせるとでも?

私の言いたかったことはそんなことです。どうしてダイブやモッシュという迷惑行為をしている連中に対してそこまで権利を認めなければならないのか?私にはその理由が出てきません。

別の日の日記でも書いたはずですが、「ダイブやモッシュの権利を与えよ!」というのは「暴力団にも人権がある!」という主張に通じるように感じてなりません。
「そりゃあ、あるけどさあ・・・」と「正論だが納得がいかない」と思うのが市民感情ではありませんか。

別にダイブでもモッシュでも勝手にやってください。私には止める権利はないしそうした危ない場所にはもう近寄らないので。
ただ、自分たちのやってることが反社会的行為であるという認識が薄いのでは?ロックだパンクだと言ってるのに、自分たちの立ち位置がわかっていない人が多い気がします。