薫:そうですね。ホントはもっとあったんですけど、その辺は散漫にならないようにしましたけどね。曲に関しても、
たとえば、もうちょっとゴージャスにするとか、もっと感動させますよというアレンジにすることもできたんですけど、そこまではあえてやらない、いかせない、みたいな。

──いや、充分に感動しますよ(笑)。

薫:だから、あえてこの形で感動させるってところにしてるんですよ。たとえば、「Ranunculus」はサビが終わったら、そこからもっと展開を作ってとか、やり方はいろいろあるわけですよ。
そういうイメージじゃないんですよね。そういった意味で言うと、入っている曲もありますけど、ホントはギターソロも、極力弾きたくなかったんですね。
普通にギターソロが入ってくると、あぁ、そうよね、みたいな感じにもなりがちじゃないですか。

──ただ、たとえば、「赫」のギターソロなどはかなり長いですし、これがなきゃ成り立たないと思わされますよ。

薫:尺が長いのはあっても、いっぱい入ってはいないじゃないですか。
何かね、そこに自分のメロディ感が出てきちゃうんで、ちょっと面白くないんですよ。