0001名前はいらない2021/08/16(月) 01:05:02.30ID:u5KrVOBm
夕日は街を紅く染める頃。
食欲をそそる香ばしい匂いが漂ってくる、この活気が薄れた商店街に私は珍しく定時で会社を出て、来ていた。
私がまだ学生だった頃は、まだこの商店街も新しく、活気に満ちていた。
「よくこの商店街にある肉屋に寄ってコロッケを食べていたなぁ」と独り言を呟き、足を進める。
「あ。この電気屋のオープン記念で焼きそば食べたっけ」
と脚を進める。
0003名前はいらない2021/10/10(日) 18:32:24.14ID:4ftvUw1s
だが、追憶に耽ろうとするも、間もなく対峙する未来が重すぎて、気分は着底し、紛らわすことさえできなかった。
「できちゃったの。」
季節が変わるくらい久々の連絡は、2駅乗り過ごすくらいに私の思考を凍結させた。
0004名前はいらない2021/10/11(月) 19:48:10.67ID:60GLRCRw
高度経済成長の末期に生まれ、終演を迎えつつあるこの街と商店街。
築き上げた世代は、今では高齢者であり、人も街も老いてゆく。
そんな商店街のはずれの病院に私は着いた。
そして、待受の長椅子には、私に連絡をよこした人が待ちくたびれ座っていた。
母親の顔をした女。
いや、女の顔をした母親と言った方が正しかろう。
座っているのは、私の62歳になる母親であった。
0005名前はいらない2022/03/19(土) 14:32:01.42ID:MtvQ1j5y
65名無しさん@恐縮です2022/03/18(金) 22:10:47.51ID:wlGpf2W60
ひろゆき氏 孤立化ロシアを危惧「むしろ核を撃つ確率を上げてるんじゃないか?」
//news.yahoo.co.jp/articles/924b2af3060f180343e0956bdc03873a5ffba8c9
【論破王】ひろゆきさん、ロシアへの厳しい経済制裁発動で懸念「核を撃つ確率を上げてるんじゃ」
//hayabusa9.5ch.net/test/read.cgi/mnewsplus/1647667411/-100
1爆笑ゴリラ ★2022/03/19(土) 14:23:31.22ID:CAP_USER9
しかし、納骨堂の支払いを催促する封筒には大昌寺と書いてあったのである
私は驚愕し、急いで博物館へと向かったのである
博物館にはロダンの考える人が置いてあった。
だが、よく見ると考える人の顔がひろゆきになっていた。
私は無性に腹が立ち、ひろゆきの考える人の像によじ登ってやった。
目の前には粉々になった、ひろゆきの考える人像が散らばっていた。
私は一晩かけて像を破壊したのだった。
「これをやったのはあんたかね?」
チョビ髭を蓄えた七三分けのスーツ姿の男が聞いてきた。
私は何も考えずに頷いた。
「逃げも隠れもしませんよ。ただ、お金も持ってません」
0012名前はいらない2022/07/04(月) 22:48:18.84ID:ctDeZRG6
「スーパーで売ってるホルモンは店で出す安いホルモン、このホルモンはけっつの肉だ」
坊主頭の老人はそう叫ぶと、外へ飛び出していった
0013あぶく ◆OPBYKkBBNQ 2023/02/28(火) 21:16:49.09ID:teunKTo6
あの老人も生きている。
そして今、この長椅子に座っている私の母も。
「遅くなってごめん」
そう言いながら隣に座ると、母は途端に顔をほころばせ
「あ、ごめんね、呼びつけちゃったりして、ほら、さわってみて」
と私の左手をとり、せり出した自分の腹に当てた。
「できたって……ガン?」
ああ、そうであってくれ、いや、それも困るんだけど、いや、この浮かれ具合は、
ああ、どっちに転んでも困る案件じゃーーーん、と、なかば耳を塞ぎたい思いで、
腹の生温かさを味わうともなしに味わっていると、母が言った。