夕日は街を紅く染める頃。

食欲をそそる香ばしい匂いが漂ってくる、この活気が薄れた商店街に私は珍しく定時で会社を出て、来ていた。

私がまだ学生だった頃は、まだこの商店街も新しく、活気に満ちていた。

「よくこの商店街にある肉屋に寄ってコロッケを食べていたなぁ」と独り言を呟き、足を進める。