いつの間にか彼の前に一人の若い青年が立っていた。
「・・・敵兵か。もう好きにするがいい。情けないことに剣を持つ力も残っちゃいないんだ」
まぶたが重い。ただその青年は誰かを肩にしょっていた。

「た、隊長・・・っ」
息も絶え絶えだが聞き覚えのある声がする。

「まずはこいつの手当てと、オッサンの眠気覚ましか・・・まいったね。」

「援軍はお前だけなのか・・・?」
「援軍?なんのことだかね。 俺はただこのふざけたケンカの仲裁をしにきただけだぜ?」

なんなのだ?こいつはいったい?おれはたすかったのか?それともゆめなのか・・・
「おい、寝るなオッサン!おい!起きろーっ!」

                                         ショボス。