ヤルゼルスキ氏=ポーランド元大統領
読売新聞 2014年05月26日 09時24分

 ポーランド通信などによると、共産体制下の同国で戒厳令を敷き、民主化運動を弾圧したのち、1980年代半ばから民主化を進めた
ウォイチェフ・ヤルゼルスキ元大統領が25日、病死した。 90歳だった。

 ポーランド東部クルフ生まれ。 第2次大戦中にソ連支援下のポーランド軍に入隊、独ソ戦線に従軍した。
 参謀総長、国防相を経て81年、首相と共産党第1書記に相次いで就任。
 自主管理労組「連帯」による民主化運動を抑えるため、同年12月に戒厳令を布告し、西側世界から厳しい批判を浴びた。

 83年、ポーランド民主化を支援していた同国出身のローマ法王(当時)ヨハネ・パウロ2世の訪問を受け、戒厳令を解除。
 その後、ソ連にペレストロイカ(立て直し)を唱えるゴルバチョフ政権が誕生したのにあわせ、民主化促進に方針転換した。
 89年には「連帯」など反体制側との対話の場である「円卓会議」を通じ、東欧諸国の先頭を切って国会の自由選挙を実現した。
http://www.yomiuri.co.jp/obit/20140526-OYT1T50058.html?from=ytop_ylist

英雄と言うには微妙な面子だが一応。

当時は国際社会から厳しく批判された戒厳令にしても、このまま連帯を野放しにしていれば、極めて高い確率で
ソ連軍の軍事介入を招きハンガリー動乱の悲劇が再現されていただろうから、ある意味止むを得ない措置でした。